JPH07315849A - ハイブリッドガラス製造用の前駆体組成物およびハイブリッドガラスの製造方法 - Google Patents

ハイブリッドガラス製造用の前駆体組成物およびハイブリッドガラスの製造方法

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JPH07315849A
JPH07315849A JP28125094A JP28125094A JPH07315849A JP H07315849 A JPH07315849 A JP H07315849A JP 28125094 A JP28125094 A JP 28125094A JP 28125094 A JP28125094 A JP 28125094A JP H07315849 A JPH07315849 A JP H07315849A
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mol
silicon
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phenyl group
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Masayuki Ogino
昌幸 荻野
Susumu Murakami
晋 村上
Kazuo Goto
和生 後藤
Toru Noguchi
徹 野口
Yoshio Yamaguchi
良雄 山口
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Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
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    • C03C14/00Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2214/00Nature of the non-vitreous component
    • C03C2214/12Polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2214/00Nature of the non-vitreous component
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、接着性、そして耐摩耗性に優れ、ま
た増粘させることによりスクリーン印刷も可能なハイブ
リッドガラス製造用の前駆体組成物およびこれを用いた
ハイブリッドガラスの製造方法を提供することを目的と
する。 【構成】 一般式 B−Si(OR2 ) 3 (B:フェニ
ル基、R2 はメチル基またはエチル基を示す)からなる
フェニル基を有するシリコントリアルコキシド30〜7
0モル%と、一般式(B)2 −Si(OR3 ) 2 (B:
フェニル基、R3はメチル基またはエチル基を示す)か
らなるフェニル基を有するシリコンジアルコキシド30
〜70モル%と、チタニウムあるいはアルミニウムのキ
レートもしくはそのアルコキシド0.1〜10モル%と
を含んだハイブリッドガラス製造用の前駆体組成物であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハイブリッドガラス製造
用の前駆体組成物およびハイブリッドガラスの製造方法
に係り、詳しくはガラス、陶磁器、タイル、プラスチッ
ク等の着色材、ガラスフィルター、赤外線あるいは紫外
線のカットフィルター、コーティグ材等に使用されるハ
イブリッドガラス製造用の前駆体組成物およびこれを用
いたハイブリッドガラスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゾル−ゲル法により、ガラスやセ
ラミックス等を低温合成法によって得ることは古くから
知られている。この方法は、例えば4官能の金属アルコ
キシドの溶液を使用し、これの加水分解とこれに続く縮
重合反応によるものである。この方法は、ガラスの成型
が溶融法より低温度でできること、異種元素を分子レベ
ルで混合できること、そして化学構造の設計が容易であ
るといった特長を有している。しかし、このゾル−ゲル
法も反応あるいは成形収縮のため、基材上に欠陥のない
ガラスを作製することが困難であり、また内部組織を充
分に発達させるために作製時間に数日かかるといった問
題があった。
【0003】また、有機と無機の中間の性質をもつハイ
ブリッドガラスの製造方法では、1、2、3官能アルコ
キシドを縮重合することにより得ることができる。例え
ば、特開平2−137737号公報には、親和性の乏し
い有機シロキサンと無機シロキサンとをシリコントリア
ルコキシドで結合して得たハイブリッドガラスが開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のハイブ
リッドガラスでは、異種元素を分子レベルで混合できる
こと、そして化学構造の設計が容易であり、また作業温
度が低い等の特長をもっているが、耐熱性と接着性の両
方に優れるハイブリッドガラスが得られていなかった。
例えば、フェニル基含有シロキサンを使用したもので
は、耐熱性に優れた膜が出来るが、フェニル基を含有す
るため膜は硬くてもろくなり過ぎるために、基材上で
は、作製した膜が剥がれやすくなるといった問題があっ
た。
【0005】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、耐熱性、接着性、そして耐摩耗性に優れ、また
増粘させることによりスクリーン印刷も可能なハイブリ
ッドガラス製造用の前駆体組成物およびこれを用いたハ
イブリッドガラスの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、その一つに
(1)一般式 B−Si(OR2 ) 3 (B:フェニル
基、R2 はメチル基またはエチル基を示す)からなるシ
リコントリアルコキシド30〜70モル%と、(2)一
般式 (B)2 −Si(OR3 ) 2 (B:フェニル基、
3 はメチル基またはエチル基を示す)からなるシリコ
ンジアルコキシド30〜70モル%と、(3)チタニウ
ムあるいはアルミニウムのキレートあるいはアルコキシ
ド0.1〜10モル%を含むハイブリッドガラス製造用
の前駆体組成物にある。
【0007】また、本発明は、他の一つに(1)一般式
B−Si(OR2 ) 3 (B:フェニル基、R2 はメチ
ル基またはエチル基を示す)からなるフェニル基を有す
るシリコントリアルコキシド5〜50モル%と、(2)
一般式(B)2 −Si(OR3 ) 2 (B:フェニル基、
3 はメチル基またはエチル基を示す)からなるフェニ
ル基を有するシリコンジアルコキシド5〜50モル%
と、(3)チタニウムあるいはアルミニウムのキレート
もしくはそのアルコキシド0.1〜10モル%と(4)
一般式 A−Si(OR1 ) 3 (A:ウレイド基または
アミノ基を有する官能基、R1 はメチル基またはエチル
基を示す)からなるウレイド基またはアミノ基を有する
シリコントリアルコキシド10〜70モル%とを含むハ
イブリッドガラス製造用の前駆体組成物にある。
【0008】また、本発明では、上記ハイブリッドガラ
ス製造用の前駆体組成物を加水分解、縮合するハイブリ
ッドガラスの製造方法も含む。
【0009】まず、第1の発明においては、少なくとも
3成分の原料からハイブリッドガラス製造用の前駆体組
成物およびハイブリッドガラスが製造される。このう
ち、第1成分となる一般式 B−Si(OR2 ) 3 であ
るフェニル基を有するシリコントリアルコキシドとして
は、Bがフェニル基であり、R2 がメチル基またはエチ
ル基である。具体的には、フェニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシランである。これは膜に耐
熱性を付与するために添加される。この添加量は30〜
70モル%、好ましくは35〜60モル%であり、30
モル%未満の場合には膜の耐熱性が低下し、また70モ
ル%を越えると、ガラス膜と基体間の接着力が低下す
る。
【0010】また、第2成分となる一般式 (B)2
Si(OR3 ) 2 であるフェニル基を有するシリコンジ
アルコキシドとしては、Bがフェニル基であり、R2
メチル基またはエチル基である。具体的には、ジフェニ
ルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランであ
る。これは膜に柔軟性を与えるために添加する。この添
加量は30〜70モル%、好ましくは35〜60モル%
であり、30モル%未満の場合にはガラス膜と基体間の
接着力が低下し、また70モル%を越えるとガラス膜が
固化しなくなる。
【0011】そして、第3成分となるチタニウムあるい
はアルミニウムのキレートあるいはアルコキシドのう
ち、キレートとしてはエチルアセトアセテートアルミニ
ウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチル
アセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミ
ニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセ
チルアセトネート)、ジイソプロポキシチタンビスアセ
チルアセトネート、ジヒドロキシビスラクタクトチタン
等があり、またアルコキシドとしてはアルミニウムイソ
プロピレート、アルミニウムエチレート、モノsecブ
トキシアルミニウムジイソプロピレート、テトライソプ
ロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ
ステアリルオキシチタン等がある。これは膜に接着性を
付与するために添加されるが、この添加量は0.1〜1
0モル%、好ましくは2〜5モル%であり、0.1モル
%未満の場合にはガラス膜と基体間の接着力が低下し、
また10モル%を越えると、膜の強度が低下する。
【0012】また、第2の発明においては、少なくとも
上記の3成分にウレイド基またはアミノ基を有するシリ
コントリアルコキシドを添加した4成分からハイブリッ
ドガラス製造用の前駆体組成物およびハイブリッドガラ
スが製造される。
【0013】このうち、第4成分となる一般式A−Si
(OR1 ) 3 のウレイド基またはアミノ基を有するシリ
コントリアルコキシドとしては、Aがγ−ウレイドプロ
ピル、γ−アミノプロピル、N−(β−アミノエチル)
−γ−アミノプロピルからなるウレイド基またはアミノ
基を有する官能基であり、またR1 がメチル基またはエ
チル基であり、具体的にはγ−ウレイドプロピルトリエ
トキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β
−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランが挙げられる。これは膜を柔軟にするために添加さ
れるが、この添加量は10〜70モル%、好ましくは3
0〜50モル%であり、10モル%未満の場合にはガラ
ス膜と基体間の接着力が低下し、また70モル%を越え
ると膜の耐熱性が低下する。
【0014】この場合、第1成分のフェニル基を有する
シリコントリアルコキシド、第2成分のフェニル基を有
するシリコンジアルコキシドの添加量としては、いずれ
も5〜50モル%、好ましくは15〜25モル%であ
る。各アルコキシドの添加量が5モル%未満の場合に
は、膜の耐熱性が低下し、また50モル%を越えると、
ガラス膜と基体間の接着力が低下する。なお、チタニウ
ムあるいはアルミニウムのキレートあるいはアルコキシ
ドの添加量は0.1〜10モル%になる。
【0015】従って、本発明では、フェニル基を有する
シリコントリアルコキシドとフェニル基を有するシリコ
ンジアルコキシドにガラス膜の耐熱性を付与し、ウレイ
ド基またはアミノ基を有するシリコントリアルコキシド
にガラス膜の柔軟性を付与し、そしてチタニウムあるい
はアルミニウムのキレートあるいはアルコキシドにガラ
ス膜の接着性を付与し、これらを添加し重合することに
よって、得られた膜は最高350°Cの比較的高温まで
耐久性を有し、しかも基体と強固に接着したポリオルガ
ノシロキサンを作製することができる。
【0016】上記重合においては、原料液をペースト化
してその後注型するため、重合温度をアルコールの沸点
温度近くの60〜80°Cに維持し、また重合時間を1
時間以内で行うことができる。また、重合時にはアルコ
キシドの加水分解に必要な水を全てのアルコキシド1モ
ルに対して最高3モルおよび50重量%未満の溶剤を添
加して、反応を促進することができる。これにより、ア
ルコキシドの加水分解、脱水縮合が起こり、重合が始ま
りペーストができる。このペーストを150〜350°
Cで加熱処理してハイブリッドガラス膜に作製すること
ができる。尚、特に、スクリーン印刷をする場合には、
アルコールをロータリエバポレーター等で蒸留して増粘
することができる。
【0017】本発明で使用する溶剤としては、ジメチル
イミダゾリジノン、メタクレゾール、ジメチルホルムア
ミド、カルビトール、ターピノール、ジアセトンアルコ
ール、トリエチレングリコール、パラキシレン等の高沸
点の有機溶剤がある。
【0018】上記ペーストは直接ガラス等の基材表面に
ディッピング、スプレー、コーティング、印刷等の方法
で塗布し、厚さ約500μmまでの膜厚に調節すること
ができる。それ以上の膜厚にすると、熱処理の際に気泡
が入りやすくなる。むろん、スクリーン印刷も可能であ
る。
【0019】このスクリーン印刷の手順は、水平に置か
れたスクリーン(例えば、ポリエステル平織物、255
メッシュ)の下に、数ミリメートルの間隔をもたせて印
刷基板(ガラス)を設置する。このスクリーンの上に上
記組成物をのせた後、スキージーを用いてスクリーン全
面に組成物を広げる。この時には、スクリーンと印刷基
板とは間隔を有している。続いて、スクリーンが印刷基
板に接触する程度にスキージーでスクリーンを押さえ付
けて移動させ、印刷をする。以後これを繰り返す。
【0020】また、本発明では、上記3成分の他に各種
添加材、例えばシリカ粉、各種色素、蛍光色素、紫外線
吸収剤、金属、セラミックス粉等を使用することができ
る。
【0021】
【作用】本発明のハイブリッドガラス製造用の前駆体組
成物およびハイブリッドガラスの製造方法では、フェニ
ル基を有するシリコントリアルコキシドがガラス膜に耐
熱性を付与し、フェニル基を有するシリコンジアルコキ
シドがガラス膜に柔軟性を付与し、そしてチタニウムあ
るいはアルミニウムのキレートあるいはアルコキシドが
ガラス膜に接着性を付与する機能をそれぞれ有している
ために、耐熱性、接着性、そして耐摩耗性に優れたガラ
ス膜を作製することができる。更に、少なくとも4成分
を添加したハイブリッドガラスの製造方法では、ウレイ
ド基またはアミノ基を有するシリコントリアルコキシド
がガラス膜に柔軟性を与えることになる。
【0022】
【実施例】次に、本発明を具体的な実施例により更に詳
細に説明する。 実施例1〜6 表1に示すように、第1成分であるフェニル基を有する
シリコントリアルコキシドとしてフェニルトリエトキシ
シラン、第2成分であるフェニル基を有するシリコンジ
アルコキシドとしてジフェニルジエトキシシラン、第3
成分であるアルミニウムのアルコキシドとしてエチルア
セトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、第4
成分であるウレイド基またはアミノ基を有するシリコン
トリアルコキシドとしてγ−ウレイドプロピルトリエト
キシシランを用いた。
【0023】これらの各原料を表1の配合にしたがって
混合するとともに、これにアルコキシド1モルに対して
3モルの水とジメチルイミダゾリジノン20重量%とを
添加し、エバポレータにて70°Cで60分蒸留して増
粘させ、これにシリカ粉を10重量%混合し攪拌した。
得られた組成物をステンレス#325のスクリーンを用
いて、ガラス基板上に印刷した後、これを200°C、
250°Cに設定されたオーブン中で10分間熱処理し
て重合を終え、ガラス基板上に厚さ20μmのハイブリ
ッドガラス膜を作製した。
【0024】上記膜の接着性、耐熱性、そして耐摩耗性
を評価した。得られた結果を表1に併記する。尚、評価
方法は以下の通りである。 1.接着性の評価方法 まず、ガラス膜の外観を観察して膜が固化しているかを
調べる。ガラス膜が固化している場合、ステンレス棒を
膜の表面に押圧100g、引っかき速度2cm/秒で長
さ2cm擦り付け、これを5回行って膜がガラス基板に
接着しているか、あるいは剥離するかを調べた。
【0025】2.耐熱性の評価方法 ガラス基板上に作製した膜を200°C、250°Cに
設定されたオーブン中で10分間加熱した後、膜の外観
状態を目視により評価した。○は膜の外観に変化がない
場合であり、△は膜が変色する場合であり、×は膜が基
板から剥離する場合を示す。
【0026】3.耐摩耗性の評価方法 テーパー摩耗試験機を用い、摩耗輪CS−10Fで25
0g荷重で100回、500回転摩耗試験を行い、試験
後の膜の外観状態を目視して評価した。○は膜の外観に
変化がない場合であり、×は摩耗により膜の表面に白い
傷が生じている場合を示す。
【0027】
【表1】
【0028】この結果によると、本実施例により得られ
たハイブリッドガラス膜は、優れた接着性、耐熱性、そ
して耐摩耗性を有していることが判る。特に、実施例
1、3、4、そして5は耐熱性に優れ、また実施例1と
6は耐摩耗性に優れている。
【0029】比較例1〜5 表2に示す各原料を表2の配合にしたがって混合すると
ともに、これにアルコキシド1モルに対して3モルの水
とジメチルイミダゾリジノン20重量%とを添加し、エ
バポレータにて70°Cで60分蒸留して増粘させ、こ
れにシリカ粉を10重量%混合し攪拌した。
【0030】得られた組成物をステンレス#325のス
クリーンを用いて、ガラス基板上に印刷した後、これを
150°C、250°Cに設定されたオーブン中で10
分間熱処理して重合を終え、ガラス基板上に厚さ20μ
mのハイブリッドガラス膜を作製した。上記膜の接着
性、耐熱性、そして耐摩耗性を評価した。得られた結果
を表2に併記する。
【0031】
【表2】
【0032】この結果によると、本比較例により得られ
たハイブリッドガラス膜は、接着性、耐熱性、そして耐
摩耗性に劣っていることが判る。また、比較例5のよう
にアルミニウムのアルコキシドの添加量を多くすると、
ハイブリッドガラス膜の接着性が悪くなっている。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明では、所定量のフェ
ニル基を有するシリコントリアルコキシド、フェニル基
を有するシリコンジアルコキシド、そしてチタニウムあ
るいはアルミニウムのキレートあるいはアルコキシドが
ガラス膜に接着性を付与する機能をそれぞれ有している
ために、耐熱性、接着性、そして耐摩耗性に優れたガラ
ス膜を作製することができ、また第4成分であるウレイ
ド基またはアミノ基を有するシリコントリアルコキシド
を添加することにより、より耐摩耗性が向上したハイブ
リッドガラス膜を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 徹 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ 星ベルト株式会社内 (72)発明者 山口 良雄 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ 星ベルト株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 B−Si(OR2 ) 3 (B:フ
    ェニル基、R2 はメチル基またはエチル基を示す)から
    なるフェニル基を有するシリコントリアルコキシド30
    〜70モル%と、一般式(B)2 −Si(OR3 )
    2 (B:フェニル基、R3 はメチル基またはエチル基を
    示す)からなるフェニル基を有するシリコンジアルコキ
    シド30〜70モル%と、チタニウムあるいはアルミニ
    ウムのキレートもしくはそのアルコキシド0.1〜10
    モル%とを含むことを特徴とするハイブリッドガラス製
    造用の前駆体組成物。
  2. 【請求項2】 一般式 B−Si(OR2 ) 3 (B:フ
    ェニル基、R2 はメチル基またはエチル基を示す)から
    なるフェニル基を有するシリコントリアルコキシド5〜
    50モル%と、一般式(B)2 −Si(OR3 )
    2 (B:フェニル基、R3 はメチル基またはエチル基を
    示す)からなるフェニル基を有するシリコンジアルコキ
    シド5〜50モル%と、チタニウムあるいはアルミニウ
    ムのキレートもしくはそのアルコキシド0.1〜10モ
    ル%と、一般式 A−Si(OR1 )3 (A:ウレイド
    基またはアミノ基を有する官能基、R1 はメチル基また
    はエチル基を示す)からなるウレイド基またはアミノ基
    を有するシリコントリアルコキシド10〜70モル%と
    を含むことを特徴とするハイブリッドガラス製造用の前
    駆体組成物。
  3. 【請求項3】 フェニル基を有するシリコントリアルコ
    キシドは、フェニルトリエトキシシランそしてフェニル
    トリメトキシシランから選ばれたシリコントリアルコキ
    シドである請求項1または2記載のハイブリッドガラス
    製造用の前駆体組成物。
  4. 【請求項4】 フェニル基を有するシリコンジアルコキ
    シドは、ジフェニルジエトキシシランそしてジフェニル
    ジメトキシシランから選ばれたシリコンジアルコキシド
    である請求項1または2記載のハイブリッドガラス製造
    用の前駆体組成物。
  5. 【請求項5】 チタニウムあるいはアルミニウムのキレ
    ートは、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプ
    ロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテ
    ート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソ
    プロピレート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネ
    ート)、ジイソプロポキシチタンビスアセチルアセトネ
    ート、そしてジヒドロキシビスラクタクトチタンから選
    ばれたキレートである請求項1または2記載のハイブリ
    ッドガラス製造用の前駆体組成物。
  6. 【請求項6】 チタニウムあるいはアルミニウムのアル
    コキシドは、アルミニウムイソプロピレート、アルミニ
    ウムエチレート、モノsecブトキシアルミニウムジイ
    ソプロピレート、テトライソプロポキシチタン、テトラ
    −n−ブトキシチタン、そしてテトラステアリルオキシ
    チタンから選ばれたアルコキシドである請求項1または
    2記載のハイブリッドガラス製造用の前駆体組成物。
  7. 【請求項7】 ウレイド基またはアミノ基を有するシリ
    コントリアルコキシドは、γ−ウレイドプロピルトリエ
    トキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラ
    ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、そしてN
    −(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
    キシシランから選ばれてなるシリコンアルコキシドであ
    る請求項2記載のハイブリッドガラス製造用の前駆体組
    成物。
  8. 【請求項8】 一般式 B−Si(OR2 ) 3 (B:フ
    ェニル基、R2 はメチル基またはエチル基を示す)から
    なるフェニル基を有するシリコントリアルコキシド30
    〜70モル%と、一般式(B)2 −Si(OR3 )
    2 (B:フェニル基、R3 はメチル基またはエチル基を
    示す)からなるフェニル基を有するシリコンジアルコキ
    シド30〜70モル%と、チタニウムあるいはアルミニ
    ウムのキレートもしくはそのアルコキシド0.1〜10
    モル%を添加し、加水分解、縮合することを特徴とする
    ハイブリッドガラスの製造方法。
  9. 【請求項9】 一般式 B−Si(OR2 ) 3 (B:フ
    ェニル基、R2 はメチル基またはエチル基を示す)から
    なるフェニル基を有するシリコントリアルコキシド5〜
    50モル%と、一般式(B)2 −Si(OR3 )
    2 (B:フェニル基、R3 はメチル基またはエチル基を
    示す)からなるフェニル基を有するシリコンジアルコキ
    シド5〜50モル%と、チタニウムあるいはアルミニウ
    ムのキレートあるいはアルコキシド0.1〜10モル%
    と、一般式 A−Si(OR1 ) 3 (A:ウレイド基ま
    たはアミノ基を有する官能基、R1 はメチル基またはエ
    チル基を示す)からなるウレイド基またはアミノ基を有
    するシリコントリアルコキシド10〜70モル%を添加
    し、加水分解、縮合することを特徴とするハイブリッド
    ガラスの製造方法。
  10. 【請求項10】 重合時に水および溶剤を添加してペー
    スト状にし、これを加熱処理する請求項8または9記載
    のハイブリッドガラスの製造方法。
  11. 【請求項11】 水の添加量は全てのアルコキシド1モ
    ルに対して最高3モルであり、溶剤の添加量は50重量
    %未満である請求項10記載のハイブリッドガラスの製
    造方法。
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