JPH073154A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH073154A
JPH073154A JP16832393A JP16832393A JPH073154A JP H073154 A JPH073154 A JP H073154A JP 16832393 A JP16832393 A JP 16832393A JP 16832393 A JP16832393 A JP 16832393A JP H073154 A JPH073154 A JP H073154A
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JP
Japan
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aromatic
formula
resin composition
polybutadiene
integer
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP16832393A
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English (en)
Inventor
Toshio Tagami
敏雄 田上
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH073154A publication Critical patent/JPH073154A/ja
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  • Polyamides (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】イソフタル酸等の芳香族カルボン酸と過剰量の
オキシジアニリン、ジアミノジフエニルスルホン、ジア
ミノベンゾフエノン等の芳香族系ジアミンを重合させ、
得られる重合体にカルボキシル基末端ポリブタジエンを
作用させることにより得られるポリアミド−ポリブタジ
エンブロック共重合体及び4,4′−ジアシルアジドジ
フエニルエーテル、4,4′−ジアシルアジドジフエニ
ルスルホン、3,3′−ジアシルアジドベンゾフエノン
等の芳香族ビスアシルアジド化合物を含有する硬化性樹
脂組成物。 【効果】 ポリアミド−ポリブタジエンブロック共重合
体と芳香族ビスアシルアジド化合物を有機溶剤に溶解
し、成形したのち光照射または加熱すると、ポリアミド
−ポリブタジエンブロック共重合体と芳香族ビスアシル
アジド化合物が架橋構造を形成し、耐熱性に優れた成形
物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れた硬化性
樹脂組成物及びその利用加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイソプレンやポリブタジエン等のポ
リマー分子鎖中に二重結合を有するゴム系材料とスルホ
ニルアジド化合物を利用した感光性樹脂材料は、Willia
m S.Deforest著"Photoresist(1975)"で詳細な検討が報
告されており、紫外線照射による光反応により不溶化す
るポジ型フォトレジストであることが知られている。ま
た、末端に、あるいは側鎖中に二重結合を有する1,2
−ポリブタジエン類などでは、酸素存在下、あるいは、
また、4,4′−ジアジドフェニル存在下において紫外
線感光性を示し、不溶化することが角田等(日本化学会
第32会春季年会講演予稿集906(1975)によっ
て報告されている。
【0003】また、他の不飽和二重結合高分子構造中に
有する感光性エラストマー組成物としてアニオン重合に
よって得られるエラストマー状ブロック共重合体が知ら
れている。例えば、特公昭51−43374号公報で示
された25℃以上のガラス転移温度をもつ非エラストマ
ー状重合体ブロックと10℃以下のガラス転移温度をも
つエラストマー状ブロックからなる溶媒可溶性熱可塑性
エラストマー状、線状ブロック共重合体が知られてい
る。また、特公昭63−70242号公報にて、多官能
ビニル誘導体からなる非エラストマー部分とブタジエ
ン、イソプレン誘導体からなるエラストマー部分が形成
される溶媒可溶型熱可塑性多分岐型ブロック共重合体が
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている上記の光硬化性樹脂組成物は、室温から1
00℃前後の温度域を使用環境対象としており、それ以
上の温度域においては、熱的に変形し易い、また、熱可
塑性であり、末端に二重結合性部分を有するために、成
形加工時熱重合抑制剤を添加せねばならない等加工時の
配慮が必要であった。本発明は、従来の技術における上
述のような問題点に鑑みてなされたものである。従っ
て、本発明の目的は、広範囲の有機溶剤に可溶で、且
つ、広範囲の温度域で使用できる光あるいは熱によって
硬化する樹脂組成物を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の技術
における上述の問題点を解決するために研究を進めた結
果、非エラストマー性部分として芳香族ポリアミド部
分、エラストマー性部分として1,4−ポリブタジエン
部分からなる線状耐熱性芳香族ポリアミド−ポリブタジ
エンブロック共重合体と芳香族ビスアシルアジド化合物
の組み合わせからなる硬化性樹脂組成物が、上記問題を
解決することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明は、非エラストマー性部分として芳
香族ポリアミド部分とエラストマー性部分として1,4
−ポリブタジエン部分からなる線状耐熱性芳香族ポリア
ミド−ポリブタジエンブロック共重合体と、脂肪族アジ
ド類や芳香族アジド類と同様にニトレン化反応剤として
有用な化合物であり、且つ、それらと比較して反応性に
優れた特性を有している芳香族ビスアシルアジド化合物
からなる下記一般式(III)で示される架橋構造を有する
硬化性樹脂組成物である。
【0007】
【化5】 (式中、l、nは重合度を示しており、lは1≦l≦2
0の範囲の整数を示し、xは1以上の整数を示し、yは
0以上の整数を示し、x+yはnを示し、nは20≦n
≦200の範囲の整数を示し更に、Arは下記式で示さ
れる二価の芳香族基を示し、ここにYは−CO−、−S
−、−SO2 −、−C(CF32−、−O−または−
CH2 −を示し、
【化6】 Rは二価の芳香族基であって、mは平均重合度であっ
て、m=2〜100の整数を示し、Zは連結基を示し、
−O−、−S−、−C(CH3)2 −、−CH2 −、−S
2 −、−C(CF3)2 −、−CO−NH−、−CO−
等で示される構造を意味する))
【0008】本発明の上記一般式(III)で示される架橋
構造を有する硬化性樹脂組成物を構成する成分は下記一
般式(I)で示される非エラストマー性部分として芳香
族ポリアミド部分とエラストマー性部分として1,4−
ポリブタジエン部分からなる線状耐熱性芳香族ポリアミ
ド−ポリブタジエンブロック共重合体と
【化7】 (式中、l、n、m、R、Arは前記と同意義である) 下記一般式(II)で表される芳香族ビスアシルアジド化
合物から構成される。
【化8】 (式中、Zは前記と同意義である)
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の硬化性樹脂組成物は、上記一般式(III)の架橋構造
を有するものであって、上記一般式(I)で示される
1,4−ポリブタジエン構造を有するエラストマー性部
分と芳香族ポリアミド部分からなる耐熱性エラストマー
成分と上記一般式(II)で示される芳香族ビスアシルア
ジド化合物からなら、硬化性樹脂組成物を光(紫外線)
を照射する事、あるいは加熱することにより光硬化せし
めることで目的を達せられる。上記一般式(I)の1,
4−ポリブタジエン構造を有するエラストマー性部分と
芳香族ポリアミド部分からなる耐熱性エラストマー成分
は如何なる方法に因って製造されたものでよいが、例え
ば特開昭60−49026号公報及び特公昭62−31
71公報に示された製造方法によって合成製造でき、ま
た、芳香族カルボン酸ジクロライド、両末端カルボキシ
ル基1,4−ポリブタジエンから誘導されるジカルボン
酸クロライドと芳香族ジアミン化合物との低温溶液重合
法によっても製造できる。また、溶剤溶解性と高い熱安
定性を考慮した場合、芳香族ジアミンとしては前記Ar
の骨格を有するものが好ましいが、特に限定されるわけ
でなく、二種類以上混合しても差し支えない。
【0010】上記一般式(II)で示される芳香族ビスア
シルアジド化合物は、溶剤溶解性と熱安定性を考慮する
と、−O−、−S−、−C(CH3)2 −、−CH2 −、
−SO2 −、−C(CF3)2 −、−CO−NH−、−C
O−等が連結基として好ましい。芳香族ビスアシルアジ
ド化合物は如何なる方法に因って製造された物でも良
い。例えば、芳香族ジカルボン酸あるいは芳香族ジカル
ボン酸をジクロリド化した後、0℃前後でN,N−ジメ
チルホルムアミド中にてアジ化ナトリウムと反応させ、
副生する塩化ナトリウムと反応溶剤を除去する事によっ
て、収率良く製造する事ができる。また、精製は常法に
より行うことができる。
【0011】また、別合成法として、アジ化ナトリウム
の替わりにトリメチルシリルアジドを使用し、ジオキサ
ン、ベンゼン、四塩化炭素等の有機溶剤中で室温下で反
応することによっても合成可能である。また、精製は常
法により行うことができる。この様に容易に合成、入手
可能である上記一般式(II)の芳香族ビスアシルアジド
化合物と上記一般式(I)の1,4−ポリブタジエン構
造を有するエラストマー性部分と芳香族ポリアミド部分
からなる耐熱性エラストマー成分の配合比は、硬化部の
硬さ、或いは、耐有機溶剤性の観点から決められ、耐熱
性エラストマー性部分が60〜95重量部、すなわち芳
香族ビスアシルアジド化合物が5〜40重量部であるこ
とが望ましい。
【0012】また、上記一般式(I)の1,4−ポリブ
タジエン構造を有するエラストマー性部分と芳香族ポリ
アミド部分からなる耐熱性エラストマーは溶剤成形を行
うことを考慮して、固有粘度が0.1〜4.0dl/
g、より好ましくは0.1〜2.0dl/gの範囲にあ
るものが、溶剤溶解性に富み、且つ、機械的特性も良好
な硬化性樹脂組成物を与えるために好ましく用いられ
る。更に、良好な光硬化性樹脂硬化物を得るために、光
重合開始剤を混合し、用いることができる。具体例とし
ては、ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインのアル
キルエーテル例えばベンゾイルのメチル、エチル、イソ
プロピルおよびイソブチルエーテル、α−メチルベンゾ
イル、α−メトキシベンゾインメチルエーテル、α−メ
チルベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニルエ
ーテル、α−t−ブチルベンゾイン、アントラキノン、
2−クロルアントラキノン、2,2′−ジメトキシフェ
ニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノ
ン、ベンジル、ビバロイン、2,4,6−トリニトロア
ニリン、1−ニトロピレン、1,8−ジニトロピレン、
シアノアクリジン、アゾビスブチロニトリル、2,2′
−アゾビスプロパン、m,m′−アゾキシスチレン、ベ
ンゾイルパーオキサイド、ジ−tert.ブチルパーオ
キサイド、1−あるいは2−ナフチルパーオキサイド、
ジフェニルスルフィド、ジフェニルジスルフィド、ジベ
ンジルスルフィド、ジベンジルジスルフィド、ジベンゾ
チアゾイルジスルフィド、メチルジエチルジチオカルバ
メート、S−アシルジチオカルバメート、デシルチオベ
ンゾエート、p,p′−テトラメチルジアミノベンゾフ
ェノン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミ
ン等を挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。該化合物の使用量は、通常硬化性組成物中
0.01〜5重量部であり、一種又は二種以上で使用す
ることができる。また、上記光重合開始剤のほかに、光
増感波長域を広げる目的で光増感助剤を使用しても良
い。該助剤としては、1,2−ベンゾアントラキノン、
アントラキノン等のキノン系化合物、5−ニトロフルオ
レン、5−ニトロアセナフテン等の芳香族ニトロ化合
物、前記以外のケトン系化合物等を例示することができ
るが、これらに限定されるわけではない。
【0013】単に、加熱によって硬化させる場合には、
触媒等を添加しても良く、アシルアジド化合物の性質
(熱によりイソシアナートに容易に変換できる)を利用
するために、側鎖あるいは主鎖中に水酸基を有するモノ
マー類、オリゴマー類、ポリマー類を添加し、密着性、
可撓性等の性能を向上させても良く、加熱方法は特に限
定されるわけではない。また、フィルム状成形物を得る
ために使用される有機溶剤は、本発明の硬化性樹脂組成
物を構成する線状耐熱性芳香族ポリアミド−ポリブタジ
エンブロック共重合体と芳香族ビスアシルアジド化合物
の両者を完全に溶解する良溶剤であることが望ましい。
例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のア
ミド系有機溶剤、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン、ジグライム、メチルセレソルブ、エチルセレソル
ブ、ブチルセレソルブ等のエーテル系有機溶剤、メタク
レゾール、オルトクレゾール、パラクレゾール等のフェ
ノール系有機溶剤、ピリジン、2−ピコリン、3−ピコ
リン、4−ピコリン、2,4−ルチジン、2,6−ルチ
ジン、3,5−ルチジン等のピリジン及びピリジン類似
の有機溶剤が好ましく使用できる。更に、本発明の溶剤
加工法に用いられる上記の良溶剤に対して、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン等の
非溶剤を本発明の硬化性樹脂組成物の良溶剤溶解物を析
出させない範囲で混ぜ合せ使用しても良い。
【0014】更に、フィルム状成形物を得るために使用
される方法は、上記の硬化性樹脂組成物の溶液を適当な
基材上に流延する常法による溶剤キャスト法が望まし
い。通常、適当な基材上に本発明の溶液状光硬化性樹脂
組成物を流延し、常法により乾燥、基板より剥離するこ
とによってフィルム状成形物が得られる。成形用基材と
しては、基材表面にて容易にフィルム状成形物が形成で
き、剥離できることが望ましく、素材は特に限定される
わけではない。例えば、平滑な表面を持つガラス板やペ
ットフィルム、カプトンフィルム等のポリマーフィル
ム、アルミ板、銅板等の金属板、金属性の網状成形物あ
るいは離型剤にて表面処理を施した前記の素材でもいっ
こうに差し支えがなく、使用することができる。本発明
の硬化性樹脂組成物の光硬化方法に用いることができる
光源としては、紫外線蛍光灯、低圧水銀ランプ、高圧水
銀ランプ等の光源が利用でき、照射時間は数分から数時
間であり、光源との距離、光源照度、感光性により設定
される。また、本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に
応じて、熱重合禁止剤、着色剤、充填剤(無機粉体、ガ
ラス繊維、シラスバルーン、ガラス中空体等)、その他
連鎖移動剤を加え、使用することができる。本発明の硬
化性樹脂組成物の加熱硬化方法に用いることができる加
熱方法としては、特に限定されるわけではないが、ホッ
トプレートによる直接加熱、オーブンによる加熱、不活
性高温ガスに加熱、熱線の使用等様々な方法を利用して
もよい。
【0015】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を詳細に述べる
が、本発明はこれのみによって限定されるものではな
い。 合成例1 芳香族ポリアミド−ポリブタジエンマルチブロック共重
合体の合成−1 (ポリブタジエン部分が約50重量%前後の共重合体の
合成)100ml三口丸底フラスコ中にイソフタル酸
1.661g(10ミリモル)、3,4′−オキシジア
ニリン2.202g(11ミリモル)、塩化リチウム
0.33g、塩化カルシウム1.01g、亜リン酸トリ
フェニル6.20g、N−メチル−2−ピロリドン20
ml、ピリジン3mlを順に加え、乾燥窒素気流下、1
00℃、2時間重合反応させた。つづいて、この重合溶
液にピリジン20mlに溶解させたカルボキシル基末端
ポリブタジエン( Good rich社製:Hycar CTB 2000
×162数平均分子量:3600前後)3.60gを加
え、更に、2時間重合反応させた。反応終了後、1リッ
トルのメタノール中に重合溶液を注ぎ入れ、ポリマーを
析出させた。ろ過後、熱メタノール中で未反応モノマー
類及び残留溶剤、金属塩類を除去し、精製ポリマーを収
量7.05g、収率99.9%で得た。このブロック共
重合体の固有粘度はオスワルド型粘度計を用い、N,N
−ジメチルアセトアミド中30℃において、0.63d
l/gであった。また、IRスペクトル(キャストフィ
ルムによる透過法)を測定し構造を確認したところ、1
650cm-1付近にアミドカルボニル基に基づく吸収
が、2840−2950cm-1付近にポリブタジエン部
分の−C−H伸縮に基づく吸収が認められた。
【0016】合成例2 芳香族ポリアミド−ポリブタジエンマルチブロック共重
合体の合成−2 (ポリブタジエン部分が約70重量%前後の共重合体の
合成)イソフタル酸0.411g(3.64ミリモ
ル)、3,4′−オキシジアニリン0.929g(4.
62ミリモル)、塩化リチウム0.11g、塩化カルシ
ウム0.33g、亜リン酸トリフェニル6.20g、N
−メチル−2−ピロリドン6ml、ピリジン1mlを順
に加え、合成例1と同様に重合反応させた。反応終了
後、500mlのメタノール中に重合溶液を注ぎいれ、
合成例1と同様に後処理を行い収量4.54g、収率9
5%で精製ポリマーを得た。このブロック共重合体の固
有粘度はオスワルド型粘度計を用い、N,N−ジメチル
アセトアミド中30℃において、0.46dl/gであ
った。また、IRスペクトル(キャストフィルムによる
透過法)を測定し構造を確認したところ、実施例1と比
較して2840−2950cm-1付近にポリブタジエン
部分の−C−H伸縮に基づく吸収が大きくなった。
【0017】合成例3 4,4′−ジアシルアジドフェニルエーテルの合成 温度計、メカニカルスターラー、滴下ロウトを装備した
500ml三口丸底フラスコ中に4,4′−ジエルボキ
シジフェニルエーテル25.82g(0.10モル)と
乾燥ベンゼン100ml、塩化チオニル40gを入れ、
ベンゼン還流下に8時間反応させた。減圧下にベンゼン
と過剰の塩化チオニルを留去した。残留物を乾燥アセト
ン150mlに再溶解し、続いて、氷冷下に14.0g
のアジ化ナトリウム25%水溶液を滴下し、2時間反応
させた。反応駅を、3リットルの水中に投入し生じた沈
澱をろ別した。ろ別後、室温真空下に減圧乾燥し、粗収
量22.80g、粗収率74%で4,4′−ジアシルア
ジドフェニルエーテルを得た。粗生物3.08gを20
0ml丸底フラスコのトルエン100ml中に入れ、還
流下に8時間反応させ、次いでアニリン3.0gを添加
し、尿素化合物を定量的(収量4.38g)に得ること
ができ、4,4′−ジアシルアジドジフェニルエーテル
の粗生物純度がほぼ100%であることを確認し、その
まま使用した。 4,4′−ジアシルアジドジフェニルエーテルの分析結
果 元素分析結果 C H N O calc. 54.550% 2.616% 27.263 % 15.571% fond. 54.612% 2.696% 27.125 % 15.667% IRスペクトル −N3 基の逆対称伸縮 2172 c
-1 アジドカルボニル基 1660cm-1 15N−NMR −N=N+ =N- 1:−320 ppm 2:−126 pp 1 2 3 3:−172 ppm
【0018】合成例4 4,4′−ジアシルアジドジフェニルスルホンの合成 合成例3の4,4′−ジアミノジフェニルエーテル2
5.82g(0.10モル)を 4,4′−ジカルボキ
シジフェニルスルホン30.62g(0.10モル)に
換えた 以外は同様に処理し、粗収量22.0g、 粗
収率62%で得た。同様に構造確認を行った。 元素分析結果 C H N O S calc. 47.193% 2.263% 23.586% 17.961% 8.998% fond. 47.201% 2.304% 23.453% 18.010% 9.032% IRスペクトル −N3 基の逆対称伸縮 2173c
-1 −SO2 −の伸縮 1322,1158cm-1 15N−NMR −N=N+ =N- 1:−320ppm 2:−126ppm 1 2 3 3:−172ppm
【0019】合成例5 3,3′−ジアシルアジドベンゾフェノンの合成 合成例3の4,4′−ジアミノジフェニルエーテル2
5.82g(0.10モル)を 3,3′−ジカルボキ
シベンゾフェノン27.02g(0.10モル)に換え
た 以外は同様に処理し、粗収量24.98g、 粗収
率78%で得た。同様に構造確認を行った。 元素分析結果 C H N O calc. 56.255% 2.518% 26.241% 14.987% fond. 56.232% 2.609% 26.408% 14.751% IRスペクトル −N3 基の逆対称伸縮 2171c
-1 −CO−の伸縮 1624cm-1 15N−NMR −N=N+ =N- 1:−319ppm 2:−129ppm 1 2 3 3:−178ppm
【0020】実施例1 合成例1で得られたポリマー(ポリブタジエン部分が約
50重量%前後の共重合体)1.00gを100ml丸
底フラスコ中にてテトラヒドロフラン30mlに1日か
けて溶解させた。次いで、ポリマー溶液に室温下に合成
例3で得られた4,4′−ジアシルアジドフェニルエー
テル0.40gを溶かし、塗料溶液とした。20cm角
の並板硝子上に乾燥後、膜厚が15ミクロンになるよう
ドクターナイフを用い塗工した。その後、送風乾燥し、
さらに30℃にて減圧乾燥を施し、試料とした。感光製
評価は、以下の表に示した。
【0021】実施例2 実施例1で使用した4,4′−ジアシルアジドフェニル
エーテル0.40gの代わりに合成例4で得られた4,
4′−ジアシルアジドジフェニルスルホン0.30gを
用いた以外は実施例1と同様に評価用試料を調製した。 実施例3 実施例1で使用した4,4′−ジアシルアジドフェニル
エーテル0.40gの代わりに合成例5で得られた3,
3′−ジアシルアジドベンゾフェノン0.60gを用
い、光増感剤としてベンゾフェノン5mgを添加した以
外は実施例1と同様に評価用試料を調製した。 実施例4 実施例1で使用したポリブタジエン部分が約50重量%
前後の共重合体1.00gを合成例2で得たポリブタジ
エン部分が約70重量%前後の共重合体の合成1.5g
に代えた以外は実施例1と同様に評価用試料を調製し
た。
【0022】実施例5 実施例1で使用したポリブタジエン部分が約50重量%
前後の共重合体1.00gを合成例2で得たポリブタジ
エン部分が約70重量%前後の共重合体の合成1.5g
に換えた以外は実施例2と同様に評価用試料を調製し
た。 実施例6 実施例1で使用したポリブタジエン部分が約50重量%
前後の共重合体1.00gを合成例2で得たポリブタジ
エン部分が約70重量%前後の共重合体の合成1.5g
に換えた以外は実施例3と同様に評価用試料を調製し
た。
【0023】評価結果 評価方法 機械的特性 ガラス基板よりキャスト膜を剥離し、引っ張り試験をオ
リエンテック社製UCT−100サンプルサイズ5mm
(w)×50mm(l)×15μ(d)、クロスヘッド
速度5mm/mins.で光硬化前後で評価した。結果
を表1に示した。 光硬化 紫外線光源として、市販紫外線ハンドランプ(光強度
7.000μw/cm2、入江商会製SB−100S)
を使用し、光源−ガラス基板距離を200mmとし、2
0mm間隔に遮光し1時間光照射し、光硬化させた。光
硬化後、THFのバットにガラス基板を浸し、未硬化部
分(未露光部分)を溶出させた。目視観察による評価結
果を表2に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂組成物は、従来のゴ
ム系材料を用いた樹脂組成物と比較し耐熱性の優れた芳
香族ポリアミド部分を高分子主鎖中に持つことから、耐
熱性の必要とする分野において、また、安定性の高いア
リールジアシルアジド類を使用することにより、取扱い
性に優れ、且つ、広範囲な有機溶剤に対して良好な溶解
性を持つことより、利用範囲の広い硬化性材料として有
用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、l、nは重合度を示しており、lは1≦l≦2
    0の範囲の整数を示し、nは20≦n≦200の範囲の
    整数を示し、mは平均重合度であって、m=2〜100
    の整数を示し、Rは二価の芳香族基、Arは下記式で示
    される二価の芳香族基を示し、 【化2】 ここにYは−CO−、−S−、−SO2 −、−C(CF
    32−、−O−または−CH2 −を示す)で表される
    芳香族ポリアミド−ポリブタジエンマルチブロック共重
    合体と、下記一般式(II) 【化3】 (式中、Zは連結基を示し、−O−、−S−、−C(C
    3)2 −、−CH2 −、−SO2 −、−C(CF3)2
    −、−CO−NH−、−CO−等で示される構造を意味
    する)で表される芳香族ビスアシルアジド化合物からな
    る 下記一般式(III) 【化4】 (式中、l、m、R、Ar、zは前記と同意義であり、
    xは1以上の整数を示し、yは0以上の整数を示し、x
    +yは前記nと同意義である)で表される架橋構造とな
    ることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 一般式(II)で表される芳香族ビスアシ
    ルアジド化合物の配合量が5〜40重量部である請求項
    1記載の硬化性樹脂組成物。
JP16832393A 1993-06-16 1993-06-16 硬化性樹脂組成物 Withdrawn JPH073154A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7950831B2 (en) 2004-04-29 2011-05-31 Lg Display Co., Ltd. Recessed LED lamp unit

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US7950831B2 (en) 2004-04-29 2011-05-31 Lg Display Co., Ltd. Recessed LED lamp unit
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US7583018B2 (en) 2005-07-01 2009-09-01 Sony Corporation Light source apparatus and display apparatus

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