JPH07315190A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

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JPH07315190A
JPH07315190A JP10827094A JP10827094A JPH07315190A JP H07315190 A JPH07315190 A JP H07315190A JP 10827094 A JP10827094 A JP 10827094A JP 10827094 A JP10827094 A JP 10827094A JP H07315190 A JPH07315190 A JP H07315190A
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flow path
valve
fluid pressure
pressure
brake fluid
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JP10827094A
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Takayuki Furuya
隆之 古屋
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来例と同様の制動性能に関する信頼性を確
保しつつ、システムコストを低減することができるブレ
ーキ液圧制御装置の提供。 【構成】 増圧バルブ5aとマスタシリンダ1間の上流
側第1流路3aにはトラクションコントロール時に作動
して第1流路3を遮断する常開で2ポート2ポジション
の第1電磁切換弁15と、リザーバ7とマスタシリンダ
1の蓄液タンク11との間を連通する第4流路12の途
中に設けられていてトラクションコントロール時に作動
して第4流路12を開く常閉で2ポート2ポジションの
第2電磁切換弁13と、第3流路8における液圧ポンプ
9の吐出側と第4流路12における第2電磁切換弁13
とリザーバ7との間を連通する第5流路14に設けられ
ていて液圧ポンプ9の吐出液圧が所定の液圧を越えると
第4流路12方向へ液圧を逃がすリリーフ弁16と、を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両などのブレーキ液
圧制御装置に関し、特に、アンチスキッド制御およびト
ラクションコントロールを行なうものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アンチスキッド制御およびトラク
ションコントロール用ブレーキ液圧制御装置としては、
例えば、特開平2−18150号公報に記載のものが知
られている。
【0003】この従来のブレーキ液圧制御装置は、ブレ
ーキペダルの操作によりブレーキ液圧を発生するマスタ
シリンダと、第1流路を介してブレーキ液圧を受圧する
ことで車輪の制動を行なうホイールシリンダと、第1流
路の途中に設けられていてホイールシリンダに入力され
るブレーキ液圧の減圧・保持・増圧を行うべく所定の条
件に基づいて開閉する液圧制御弁と、液圧制御弁の減圧
時にホイールシリンダから排出されるブレーキ液を第2
流路を介して貯留するリザーバと、第3流路を介してリ
ザーバに貯留されたブレーキ液を吸入加圧して液圧制御
弁とマスタシリンダとの間の第1流路に還流させる液圧
ポンプと、リザーバとマスタシリンダの蓄液タンクとの
間を連通する第4流路の途中に設けられていてブレーキ
ペダル操作時にはブレーキ液圧の受圧により第4流路を
閉じる方向に作動する常開の開閉バルブと、液圧制御弁
とマスタシリンダ間の第1流路にトラクションコントロ
ール時に作動して第1流路を遮断する一方で、液圧ポン
プの吐出側とマスタシリンダの蓄液タンクとの間を第5
流路を介して連通する電磁切換弁と、第5流路の途中に
直列に2個介装されていて液圧ポンプの吐出液圧が所定
の液圧を越えると蓄液タンク方向へ液圧を逃がすリリー
フ弁と、を備えた構造となっていた。
【0004】即ち、この従来の装置では、ブレーキペダ
ルの操作によりブレーキ液圧が発生している通常の制動
時、および、アンチスキッド制御時においては、ブレー
キ液圧の受圧による開閉バルブの作動によって第4流路
を閉じると共に、電磁切換弁の作動を解除させて第5流
路を閉じて第1流路を開いた状態とすることにより、液
圧制御弁を介してブレーキ液圧をホイールシリンダに供
給可能な状態とするものであり、また、ブレーキペダル
の操作がない状態で行なわれるトラクションコントロー
ル時においては、常開の開閉バルブにより第4流路を開
いた状態に維持させると共に、電磁切換弁を作動させて
第1流路を閉じて第5流路を開いた状態とすることによ
り、液圧ポンプの駆動によりマスタシリンダの蓄液タン
クから吸入加圧したブレーキ液圧を、液圧制御弁を介し
てホイールシリンダに供給可能な状態とし、かつ、液圧
ポンプからの吐出液圧が所定値を越えると第5流路に直
列に2個介装された両リリーフ弁を開弁して蓄液タンク
に液圧を逃がすようにしたものである。
【0005】そして、以上のように、第5流路にリリー
フ弁を2個直列状態で介装した構成とすることにより、
通常の制動時において、制動性能の信頼性を高めること
ができるという特徴を有するものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ブレーキ液圧制御装置にあっては、トラクションコント
ロール時において、第1流路を閉じると同時に、液圧制
御弁の入力側とマスタシリンダの蓄液タンクとの間をリ
リーフ弁を介して連通させた状態とするために、構造の
複雑な3ポート2ポジションの電磁切換弁を用いると共
に、車輪の制動性能に関する信頼性を高めるためにリリ
ーフ弁を直列に2個介装するようにしたものであったた
め、システムコストが高くつくという問題点があった。
【0007】本発明は、上記の従来の問題点に着目して
成されたもので、従来例と同様の制動性能に関する信頼
性を確保しつつ、システムコストを低減することができ
るブレーキ液圧制御装置を提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明のブレーキ液圧制御装置では、ブレーキペダ
ルの操作によりブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ
と、第1流路を介してブレーキ液圧を受圧することで車
輪の制動を行なうホイールシリンダと、第1流路の途中
に設けられていてホイールシリンダに入力されるブレー
キ液圧の減圧・保持・増圧を行うべく所定の条件に基づ
いて開閉する液圧制御弁と、液圧制御弁とマスタシリン
ダ間の第1流路にトラクションコントロール時に作動し
て第1流路を遮断する常開で2ポート2ポジションの第
1電磁切換弁と、液圧制御弁の減圧時にホイールシリン
ダから排出されるブレーキ液を第2流路を介して貯留す
るリザーバと、第3流路を介してリザーバに貯留された
ブレーキ液を吸入加圧して液圧制御弁と第1電磁切換弁
との間の第1流路に還流させる液圧ポンプと、リザーバ
とマスタシリンダの蓄液タンクとの間を連通する第4流
路の途中に設けられていてトラクションコントロール時
に作動して第4流路を開くで常閉で2ポート2ポジショ
ンの第2電磁切換弁と、第3流路における液圧ポンプの
吐出側と第4流路における第2電磁切換弁とリザーバと
の間を連通する第5流路に設けられていて液圧ポンプの
吐出液圧が所定の液圧を越えると第4流路方向へ液圧を
逃がすリリーフ弁と、を備えている手段とした。
【0009】
【作用】本発明実施例のブレーキ液圧制御装置では、上
述のように構成されるため、マスタシリンダでブレーキ
液圧が発生していない状態で行なわれるトラクションコ
ントロール時においては、第1電磁切換弁の通電をオン
状態とすることにより、マスタシリンダと液圧制御弁と
の間の流通を停止させ、液圧ポンプの駆動により第1電
磁切換弁と液圧制御弁との間の第1流路に液圧を供給す
る一方で、第2電磁切換弁の通電をオン状態とすること
により、マスタシリンダの蓄液タンクのブレーキ液が第
4流路を経由して液圧ポンプに供給される。
【0010】そこで、まず、液圧制御弁の増圧作動時に
おいては、液圧ポンプで発生した液圧が液圧制御弁を経
由してホイールシリンダに供給されることにより、ブレ
ーキ操作がないにも係らず、車輪の制動力が発生し、こ
れにより、車輪の回転速度を減少させて駆動スリップ状
態を解消させる方向に制御が行なわれる。
【0011】そして、液圧ポンプの駆動によりその吐出
液圧が所定の値を越えた時は、リリーフ弁が作動して第
5流路を開き、液圧制御弁に対する供給液圧を第2電磁
切換弁とリザーバとの間の第4流路側に逃がすることで
減圧する。
【0012】また、通常の制動時においては、第1およ
び第2電磁切換弁の通電をオフ状態とすることにより、
マスタシリンダと液圧制御弁との間の第1流路が開か
れ、かつ、リザーバ(液圧ポンプの吸入側)とマスタシ
リンダの蓄液タンクとの間の第4流路を閉じた状態とす
ると共に、液圧制御弁が増圧状態となっていて、マスタ
シリンダで発生するブレーキ液圧が第1流路を経由して
ホイールシリンダに供給可能な状態となっている。そし
て、以上のようにホイールシリンダにブレーキ液圧が供
給された車輪の制動状態において、リリーフ弁の失陥に
より第5流路が連通状態となった場合でも、第2電磁切
換弁が正常に閉じられた状態となっている限りクローズ
回路が形成されるため、ブレーキ液圧を維持することが
でき、また、第2電磁切換弁の失陥により第4流路が連
通状態となった場合でも、リリーフ弁が正常に作動して
いる限りクローズ回路が形成されるため、ブレーキ液圧
を維持させることができる。従って、第2電磁切換弁と
リリーフ弁が同時に失陥しない限り、車輪の制動力を維
持させることができる。
【0013】なお、アンチスキッド制御時においては、
上記通常の制動時の状態において、液圧制御弁の減圧・
保持・増圧を繰り返すことにより、ホイールシリンダの
液圧の減圧制御が行なわれる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。図1は、本発明実施例のブレーキ液圧制御装置を示
す全体図であって、図において、1はマスタシリンダで
ある。
【0015】このマスタシリンダ1は、ブレーキペダル
2の操作によりブレーキ液圧を発生するもので、このマ
スタシリンダ1で発生するブレーキ液圧は、第1流路3
を介してブレーキ装置のホイールシリンダ4に伝達さ
れ、これにより、車輪の制動が行われるようになってい
る。
【0016】また、前記第1流路3の途中には、車輪の
ロックを防止するためにホイールシリンダ4のブレーキ
液圧を制御(減圧・保持・増圧)するための常開の増圧
バルブ(液圧制御弁)5aが設けられ、また、この増圧
バルブ5aとホイールシリンダ4との間の下流側第1流
路3bとリザーバ7との間を連通する第2流路6には常
閉の減圧バルブ(液圧制御弁)5bが設けられている。
即ち、両バルブ5a,5bを閉じると、ホイールシリン
ダ4の液圧が保持され、増圧バルブ5aを閉じて減圧バ
ルブ5bを開くと、ホイールシリンダ4の液圧がリザー
バ7にドレーンされて減圧され、減圧バルブ5bを閉じ
て増圧バルブ5aを開くと、ホイールシリンダ4にブレ
ーキ液圧が供給されて増圧される構造となっていて、両
バルブ5a,5bは、ブレーキコントローラ17により
所定の条件に基づいて切り換え制御される。
【0017】なお、図において20は、増圧バルブ5a
をバイパスしてホイールシリンダ4からマスタシリンダ
1方向への流通のみを許容するリターンチェックバルブ
を示す。
【0018】次に、図中9は液圧ポンプであって、リザ
ーバ7に貯留されたブレーキ液を、第3流路8を介する
ことによって、マスタシリンダ1と増圧バルブ5aとの
間の上流側第1流路3aに還流させるもので、その吐出
側の第3流路8には脈圧減衰手段としてのダンパ室10
が設けられている。尚、図中9a,9bは液圧ポンプ9
の吸入側と吐出側にそれぞれ設けられたインレットチェ
ックバルブおよびアウトレットチェックバルブである。
【0019】また、リザーバ7(液圧ポンプ9の吸入
側)とマスタシリンダ1の蓄液タンク11との間が第4
流路12で接続されると共に、この第4流路12の途中
には、トラクションコントロール時に開弁して第4流路
12を連通状態とする2ポート2ポジションで常閉の第
2電磁切換弁13が設けられている。即ち、この第2電
磁切換弁13は、通電オフの状態では、第4流路12を
閉じ、通電オンの状態では第4流路を開くようになって
いる。
【0020】また、前記上流側第1流路3aにおける第
3流路8との合流点Pより上流側には、2ポート2ポジ
ションで常開の第1電磁切換弁15が設けられている。
即ち、この第1電磁切換弁15は、通電オフの状態で
は、マスタシリンダ1と増圧バルブ5aとの間の流通を
許容するが、通電オンの状態では、マスタシリンダ1と
増圧バルブ5aとの間の流通を停止するようになってい
る。そして、この第1電磁切換弁15および前記第2電
磁切換弁13は、ブレーキコントローラ17により所定
の条件に基づいて切り換え制御される。なお、図におい
て21は、リターンチェックバルブである。
【0021】また、液圧ポンプ9の吐出側とダンパ室1
0との間の第3流路8を第4流路12における第2電磁
切換弁13とリザーバ7との間の第4流路12に連通す
る第5流路14が設けられていて、この第5流路14の
途中には、液圧ポンプ9の吐出液圧が所定の液圧を越え
ると開弁して第4流路12方向(第2電磁切換弁13を
経由した蓄液タンク11方向およびリザーバ7方向)へ
液圧を逃がすリリーフ弁16が設けられている。
【0022】なお、前記ブレーキコントローラ17に
は、アンチスキッド制御を行なうABS制御部とトラク
ションコントロールを行なうTCS制御部を備えると共
に、車速センサ18からの車速信号および車輪速センサ
19からの車輪回転数信号が入力される。
【0023】次に、実施例の作用を説明する。 (a) 通常のブレーキ操作時 図1はブレーキコントローラ17が作動していない通常
のブレーキ状態を示すもので、この状態では、第1電磁
切換弁15,第2電磁切換弁13,増圧バルブ5aおよ
び減圧バルブ5bが全て非作動(通電オフ)の状態で、
マスタシリンダ1と増圧バルブ5aとの間の流通が許容
され、かつ、第4流路12が閉じられた状態で、また、
常開の増圧バルブ5aが開いて常閉の減圧バルブ5bが
閉じた増圧作動状態となっており、従って、この状態で
ブレーキペダル2を踏むと、マスタシリンダ1で発生し
たブレーキ液圧が、第1流路3の増圧バルブ5aを経由
してホイールシリンダ4に伝達され、これにより、ブレ
ーキペダル2の踏力に応じた車輪の制動が行なわれる。
【0024】そして、以上の通常制動時において、第2
電磁切換弁13が失陥し、第4流路12が開放状態とな
った場合においても、液圧ポンプ9の吐出側の第3流路
と第4流路12との間を連通する第5流路14にはリリ
ーフ弁16が介装されていることから、このリリーフ弁
16が正常に作動している限りクローズ回路が形成され
た状態となっており、従って、ブレーキ液圧を低下させ
ることはない。
【0025】また、リリーフ弁16の失陥により、第5
流路14が連通状態となった場合でも、第2電磁切換弁
13が正常に作動して第4流路12が閉じた状態に維持
されていれば、第2電磁切換弁13でクローズ回路が形
成された状態となっているため、ブレーキ液圧を低下さ
せることはない。
【0026】(b) アンチスキッド制御時 上述のようにブレーキペダル2を操作している時に、車
輪がロックしそうな状態となった時には、ブレーキコン
トローラ17のABS制御部においてアンチスキッド制
御を行う。即ち、ブレーキコントローラ17のABS制
御部では、車速センサ18で検出された車速と、車輪速
センサ19で検出された車輪回転数とから、タイヤのス
リップ状態が検出されると、増圧バルブ5aおよび減圧
バルブ5bを作動させて、そのスリップ量が所定の値に
低下するまでブレーキ液圧の減圧・保持・再増圧を行な
うもので、まず、減圧作動への切り換えが行なわれる。
【0027】即ち、この減圧作動時においては、通電を
オン状態とすることにより、増圧バルブ5aが閉じられ
て減圧バルブ5bが開かれるもので、これにより、ホイ
ールシリンダ4のブレーキ液が第2流路6の減圧バルブ
5bを経由してリザーバ7へドレーンされて減圧され、
車輪の制動力が低下してスリップ量を減少させることが
できる。なお、リザーバ7に一旦貯留されたブレーキ液
は、液圧ポンプ9の駆動により第3流路8を介して上流
側第1流路3aに還流される。
【0028】また、アンチスキッド制御時においては、
第2電磁切換弁13の非作動により第4流路12が閉じ
られた状態に維持されており、従って、ホイールシリン
ダ4の液圧が負圧になっても、マスタシリンダ1の蓄液
タンク11内のブレーキ液を吸引することはなく、従っ
て、正常な減圧作動を確保することができる。
【0029】そして、液圧ポンプ9の吐出液圧が所定の
液圧を越えた時は、リリーフ弁16が作動して第5流路
14を開き、これにより、第4流路12を経由してリザ
ーバ7に蓄圧される。
【0030】次に、以上のような減圧作動により、タイ
ヤのスリップ量が所定の値まで低下した場合には、増圧
バルブ5aおよび減圧バルブ5bを保持作動に切り換え
てホイールシリンダ4のブレーキ液圧を保持させ、ま
た、タイヤのスリップ量が所定の値以下に低下した場合
には、両バルブ5a,5bを増圧作動に切り換えてホイ
ールシリンダ4のブレーキ液圧の再増圧を行なう。
【0031】なお、この増圧作動時において、リザーバ
7のブレーキ液がなくなると、リザーバ7と第2電磁切
換弁13との間が負圧になるが、前述のように、アンチ
スキッド制御時においては、第4流路12が閉じられた
状態に維持されているため、マスタシリンダ1の蓄液タ
ンク11内のブレーキ液を吸引することはない。
【0032】(c) トラクションコントロール時 車両の急発進時や急加速時等のようにエンジントルクの
急増によってタイヤのスリップ現象が生じると、ブレー
キコントローラ17のTCS制御部においてトラクショ
ンコントロールを行う。即ち、ブレーキコントローラ1
7のTCS制御部では、車速センサ18で検出された車
速と、車輪速センサ19で検出された車輪回転数とか
ら、タイヤのスリップ状態が検出されると、液圧ポンプ
9、電磁切換弁15、増圧バルブ5aおよび減圧バルブ
5bを作動させて、そのスリップ量が所定の値に低下す
るまでホイールシリンダ4のブレーキ液圧の増圧・保持
・減圧を行なって車輪の制動を行なう。
【0033】即ち、第1電磁切換弁15の通電をオン状
態とすることにより、マスタシリンダ1と増圧バルブ5
aとの間の流通が停止される一方で、液圧ポンプ9の駆
動により第1電磁切換弁15と増圧バルブ5aとの間の
上流側第1流路3aに液圧が供給される。一方、第2電
磁切換弁13の通電をオン状態とすることにより、第4
流路12が開かれた状態となるため、マスタシリンダ1
の蓄液タンク11のブレーキ液が第4流路12を経由し
て液圧ポンプ9に供給される。
【0034】そこで、まず、増圧バルブ5aを開いて減
圧バルブ5bを閉じた増圧作動への切り換えが行なわれ
るもので、この増圧作動時においては、液圧ポンプ9で
発生した液圧が増圧バルブ5aを経由してホイールシリ
ンダ4に供給されることにより、ブレーキ操作がないに
も係らず、車輪の制動力が発生し、これにより、車輪の
回転速度を減少させてスリップ状態を解消させる方向に
制御される。
【0035】そして、液圧ポンプ9の駆動によりその吐
出液圧が所定の値を越えた時は、リリーフ弁16が作動
して第5流路14を開き、増圧バルブ5aに対する供給
液圧を第4流路12側に逃がすことにより減圧が行なわ
れる。
【0036】次に、以上のような増圧作動により、タイ
ヤのスリップ量が所定の値まで低下した場合には、両バ
ルブ5a,5bを保持作動に切り換えてホイールシリン
ダ4のブレーキ液圧を保持させ、また、タイヤのスリッ
プ量が所定の値以下に低下した場合には、減圧作動に切
り換えてホイールシリンダ4のブレーキ液圧の再減圧を
行なう。なお、減圧作動時におけるリザーバ7の作動は
前記アンチスキッド制御時における場合と同様であるた
め、その説明を省略する。
【0037】以上説明してきたように、この実施例にあ
っては、以下に列挙する効果が得られる。 リザーバ7とマスタシリンダ1の蓄液タンク11と
の間を連通する第4流路12の途中に設けられていてト
ラクションコントロール時に作動して第4流路12を開
く常閉で2ポート2ポジションの第2電磁切換弁13
と、第3流路8における液圧ポンプ9の吐出側と第4流
路12における第2電磁切換弁13とリザーバ7との間
を連通する第5流路14に設けられていて液圧ポンプ9
の吐出液圧が所定の液圧を越えると第4流路12方向へ
液圧を逃がすリリーフ弁16と、を備えることで、トラ
クションコントロール時に作動して第1流路3を遮断す
る電磁切換弁としては構造の簡単な常開で2ポート2ポ
ジションの第1電磁切換弁15を用いることができるた
め、システムコストを低減することができるようになる
という効果が得られる。
【0038】 第2電磁切換弁13およびリリーフ弁
16が同時に失陥しない限りクローズ回路状態を維持し
て制動力を確保することができるため、従来例と同様の
制動性能に関する信頼性を確保することができるという
効果が得られる。
【0039】以上、本発明の実施例を図面により説明し
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではな
い。
【0040】例えば、実施例では、液圧制御弁を別体の
増圧バルブと減圧バルブとで構成させた場合を示した
が、増圧・保持・減圧の3つの切り換えポジションを有
する1つの液圧制御弁で構成させることもできる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のブレーキ
液圧制御装置にあっては、リザーバとマスタシリンダの
蓄液タンクとの間を連通する第4流路の途中に設けられ
ていてトラクションコントロール時に作動して第4流路
を開く常閉の開閉バルブと、第3流路における液圧ポン
プの吐出側と第4流路における第2電磁切換弁とリザー
バとの間を連通する第5流路に設けられていて液圧ポン
プの吐出液圧が所定の液圧を越えると第4流路方向へ液
圧を逃がすリリーフ弁と、を備えた構成としたことで、
第2電磁切換弁およびリリーフ弁の両方が同時に失陥し
ない限りクローズ回路状態を維持させることができるた
め、従来例と同様の制動性能に関する信頼性を確保する
ことができると共に、トラクションコントロール時に作
動して第1流路を遮断する電磁切換弁としては構造の簡
単な常開で2ポート2ポジションの第1電磁切換弁を用
いることができるため、システムコストを低減すること
ができるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のブレーキ液圧制御装置を示す全体図で
ある。
【符号の説明】
1 マスタシリンダ 2 ブレーキペダル 3 第1流路 4 ホイールシリンダ 5a 増圧バルブ(液圧制御弁) 5b 減圧バルブ(液圧制御弁) 6 第2流路 7 リザーバ 8 第3流路 9 液圧ポンプ 11 蓄液タンク 12 第4流路 13 第2電磁切換弁 15 第1電磁切換弁 16 リリーフ弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの操作によりブレーキ液
    圧を発生するマスタシリンダと、 第1流路を介してブレーキ液圧を受圧することで車輪の
    制動を行なうホイールシリンダと、 第1流路の途中に設けられていてホイールシリンダに入
    力されるブレーキ液圧の減圧・保持・増圧を行うべく所
    定の条件に基づいて開閉する液圧制御弁と、 液圧制御弁とマスタシリンダ間の第1流路にトラクショ
    ンコントロール時に作動して第1流路を遮断する常開で
    2ポート2ポジションの第1電磁切換弁と、 液圧制御弁の減圧時にホイールシリンダから排出される
    ブレーキ液を第2流路を介して貯留するリザーバと、 第3流路を介してリザーバに貯留されたブレーキ液を吸
    入加圧して液圧制御弁と第1電磁切換弁との間の第1流
    路に還流させる液圧ポンプと、 リザーバとマスタシリンダの蓄液タンクとの間を連通す
    る第4流路の途中に設けられていてトラクションコント
    ロール時に作動して第4流路を開く常閉で2ポート2ポ
    ジションの第2電磁切換弁と、 第3流路における液圧ポンプの吐出側と第4流路におけ
    る第2電磁切換弁とリザーバとの間を連通する第5流路
    に設けられていて液圧ポンプの吐出液圧が所定の液圧を
    越えると第4流路方向へ液圧を逃がすリリーフ弁と、を
    備えていることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011057094A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用ブレーキ液圧制御装置

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