JPH0731417B2 - 静電荷像現像用重合トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用重合トナー及びその製造方法

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JPH0731417B2
JPH0731417B2 JP61219001A JP21900186A JPH0731417B2 JP H0731417 B2 JPH0731417 B2 JP H0731417B2 JP 61219001 A JP61219001 A JP 61219001A JP 21900186 A JP21900186 A JP 21900186A JP H0731417 B2 JPH0731417 B2 JP H0731417B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、懸濁重合法によって製造される重合トナーに
関する。より詳細には、芳香族基を有する低軟化点化合
物を多量に含有している静電荷像現像用重合トナー及び
その製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、電子写真法、静電印刷方、静電記録法などの乾式
画像形成方法に使用されるトナーは一般に熱可塑性樹脂
中に着色剤およびその他の添加剤を溶融混合し、均一に
分散した後に微粉砕装置で粉砕し、所望の粒径を有する
様に分級機により分級して製造されている。得られるト
ナーはかなり優れているが、粉砕工程に起因する潜在的
な問題点を有している。すなわち、粉砕方法を用いて得
られるトナーは、その材料がある程度粉砕されやすくす
るため脆性をもっていなくてはならない。しかし、あま
りにも脆性の高いものは、微粉化され過ぎて、後に適切
な粒度分布のトナーを得るため微粉カツトをしなくては
ならなず、そのためコストアツプになってしまう。さら
に複写機の現像器の中で時としてさらに微粉化されてし
まう場合がある。また、熱定着性を改善するために低融
点の材料を用いたり、圧力定着性の材料を用いた場合、
粉砕装置あるいは分級装置の中で融着現象を生じ、連続
生産できない場合が生ずる。
トナーの他の必要条件は、現像に適した摩擦帯電特性を
有すること、優れた現像画像を形成すること、放置して
も性能の変化がなく、凝固(ブロツキングなど)しない
こと、耐摩耗性を有していること、適当な熱あるいは圧
力定着特性を有すること、感光体表面などを汚染しない
こと、などがあげられる。特に定着においては、トナー
が熱および/又は圧力定着ローラーに付着し、次にきた
コピー紙上に再転写されるオフセツト現象が常に問題と
なっており、それを防止するため、トナー画像に接する
側の定着ローラーにシリコンオイルのような剥離剤を塗
布することが行なわれてきた。しかし近年、トナー中に
ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフインを
含有させ、定着ローラーにシリコンオイルの如き剥離剤
を塗布しないかまたは塗布量を少なくして、オフセツト
を防止する方法が一般的となってきた、近年、さらに耐
オフセツト性を向上させるため、ポリオレフインをさら
に多量に加えるか、あるいは、より低融点のポリオレフ
インを用いることが試みられたが、粉砕機もしくは分級
器で融着を生じたりして、粉砕法では実用化が困難であ
った。
そこで、粉砕法の問題点を克服するための一手段として
懸濁重合法で重合性単量体から生成される重合トナーが
提案されている。
従来の一般的な懸濁重合法では、着色剤および重合性単
量体を少なくとも有する単量体組成物を水性媒体中でト
ナー粒径に造粒し、あらかじめ添加されている重合開始
剤または新たに加えられた重合開始剤が熱によって分解
するときに発生するラジカルで重合性単量体を重合して
重合体を形成し、重合トナーを生成している。すなわ
ち、この方法では粉砕工程を含まないため重合トナーは
脆性が必要でなく形状も球形であるため、流動性に優
れ、摩擦帯電性が均一である等の特徴を有している。近
年、複射画像の画像品質向上、複写機の高速化および/
又は省エネルギー化が指向され、トナーの現像特性をよ
り向上させるとともに、ブロツキング性、流動性、耐摩
耗性を低下させずに、より低温定着および/又は低圧定
着で良好な定着画像を形成し得るトナーが待望されてい
る。
トナーの現像特性を向上させるために、トナーの粒度分
布をシャープにする方法があり、懸濁重合法において
は、粒度分布をシヤープにする方法として、高温の水性
媒体中で単量体組成物の粘度を低下させて造粒しやすく
する方法がある。単量体組成物中に重合性単量体以外の
各種添加物の量が多くなればなる程、単量体組成物を高
温にしてその粘度を低下させる必要性が高まる。しかし
ながら、従来の通常の懸濁重合法においては、重合開始
剤が造粒工程時に既に単量体組成物に存在しているた
め、重合開始剤が分解してラジカルが生成する温度(例
えば約50〜60℃)よりもさらに高温(例えば約80℃)に
した場合、重合開始剤が急激に分解し過ぎて、急速に失
われてしまうので重合性単量体の重合反応が良好に進行
し得なかった。そのため、添加剤として多量の低軟化点
化合物を含有している重合トナーは提供されていなかっ
た。
接融ローラ定着法における重合トナーの定着温度の低温
化および/又は定着圧の低圧化の目的で、単量体組成物
中に室温では保形性を有する固形状のパラフインまたは
低分子量ポリオレフインの如き低軟化点化合物を多量に
添加する場合、重合性単量体と低軟化点化合物は一般に
相溶性が悪く低温では均一分散することが困難なため、
トナー粒径を実用に供し得る程度にシヤープにするには
通常よりも高液温の水性媒体中で単量体組成物を分散造
粒する必要があった。しかしながら、前述の如く従来の
懸濁重合法においては分散造粒時には既に重合開始剤が
存在しているために水性媒体の液温を高温化するのに限
界があり、そのため低軟化点化合物の添加量が非常に制
限されていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、上述の如き従来の粉砕トナーがかかえ
ていた問題点を解決した重合トナー及びその製造方法を
提供することにある。
本発明の目的は、低温定着および/又は低圧定着可能な
省エネルギー定着用または高速機対応用の重合トナー及
びその製造方法を提供することにある。
本発明目的は、従来の重合トナーよりも多量の芳香族基
を有する低軟化点化合物A及び低軟化点化合物Bを内包
している重合トナー及びその製造方法を提供することに
ある。
本発明の目的は、球状で流動性が良く、耐ブロツキング
性に優れ、粒度分布がシャープな多量の芳香族基を有す
る低軟化点化合物A及び他の低軟化点化合物Bを含有し
ている重合トナー及びその製造方法を提供することにあ
る。
本発明の目的は、優れた耐久性を有し、従来よりも定着
速度依存性の少ない多量の芳香族基を有する低軟化点化
合物を含有している重合トナー及びその製造方法を提供
することにある。
〔問題を解決するための手段および作用〕
具体的には、本発明は、 懸濁重合法によって生成された重合トナー粒子を含有す
る静電荷像現像用重合トナーにおいて、スチレンモノマ
ーを含む重合性単量体100重量部,着色剤,極性重合体
又は環化ゴム,軟化点40〜130℃を有する芳香族基を有
する低軟化点ワックスA30〜1,500重量部,及び,該低軟
化点ワックスA以外の軟化点40〜130℃を有する低軟化
点ワックスB20〜1,500重量部を少なくとも含有する単量
体組成物を低軟化点ワックスBの軟化点よりも高い温度
で加熱混合し、 混合された単量体組成物を加温された水性媒体中に懸濁
分散して造粒し、 造粒された単量体組成物中の重合性単量体を重合するこ
とにより生成された重合トナー粒子であり、 該重合トナー粒子が、スチレン系重合体又はスチレン系
共重合体100重量部当り低軟化点ワックスA30〜1500重量
部、低軟化点ワックスB20〜1500重量部を含有している
ことを特徴とする静電荷像現像用重合トナーに関する。
さらに、本発明は、 スチレンモノマーを含む重合性単量体100重量部,着色
剤,極性重合体又は環化ゴム,軟化点40〜130℃を有す
る芳香族基を有する低軟化点ワックスA30〜1,500重量
部,及び,該低軟化点ワックスA以外の軟化点40〜130
℃を有する低軟化点ワックスB20〜1,500重量部を少なく
とも含有する単量体組成物を低軟化点ワックスBの軟化
点よりも高い温度で加熱混合し、 混合された単量体組成物を加温された水性媒体中に懸濁
分散して造粒し、 造粒された単量体組成物中の重合性単量体を重合するこ
とにより重合トナー粒子を生成する ことを特徴とする静電荷像現像用重合トナーの製造方法 に関する。
本発明の重合トナーは、現像に使用され、通常体積平均
粒径約0.1〜約30μmの粒径を有し懸濁重合によって重
合性単量体から生成された重合体100重量部に対して軟
化点40〜130℃の芳香族基を有する低軟化点化合物A30〜
1500重量部含有し、且つ芳香族基を有していない軟化点
40〜130℃の低軟化点化合物B20〜1500重量部を含有して
いる。
本発明の重合トナーは、上述の如く従来の重合トナーと
比較して低軟化点化合物を多量に含有しているにもかか
わらず耐ブロツキング性に優れている。これは、低軟化
点化合物が重合性単量体から重合された重合体に良好に
内包化されており、低軟化点化合物が重合トナー粒子表
面に表出していないためである。耐ブロツキング性は、
直径約5cmの100ml容器に試料1〜5gを入れ温度50℃、相
対湿度約60±5%の環境下に一日放置した後の20メツシ
篩(テイラーメツシユ)に残留する長粒径約1mm以上の
凝集塊状物の有無によって測定可能である。
本発明の低軟化点化合物A及びBにおいては、複数の低
軟化点化合物を混合して使用しても良い。使用する複数
の低軟化点化合物の軟化点(40〜130℃)および使用量
をそれぞれ(T1,W1)、(T2,W3)…(Tn−1,Wn−1),
(Tn,Wn)とした場合、下記条件を見足すことが好まし
い。
尚、低軟化点化合物の使用量は、添加した重合性単量体
がほぼ100%重合して重合体を生成した場合を仮定して
の値であり、重合体100重量部に対して50≦W1+W2+…W
n−1+Wn≦1000の条件を満たしている。重合体100重量
部とは、換言すれば重合トナーを形成する重合体を生成
するために有効に使用される重合性単量体100重量部を
意味する。したがって、水性媒体に溶解する量および未
反応量を考慮して、重合性単量体を100重量部以上使用
して重合体100重量部が生成される場合もある。
上記条件からはずれて、0.05未満の値となった場合には
低軟化点化合物の使用量が多すぎて、耐ブロツキング性
が低下し、重合トナーの機械的強度が不足する傾向が高
まる。反対に、0.8を越える値となる場合には低温定着
性および/又は低圧定着性の改善の程度が少なくなる。
本発明の重合トナーは、次の製造方法により生成するこ
とが出来る。
すなわち、少なくとも重合性単量体、低軟化点40〜130
℃を有する芳香族基を有する低軟化点化合物A,低軟化点
化合物Bおよび着色剤を含有する単量体組成物を、高温
に加温された水性媒体中で分散造粒し、造粒工程が実質
的に終了した後に、造粒された単量体組成物粒子を含有
する重合温度に調整された水性媒体中へ重合開始剤を添
加して、懸濁重合する方法である。この場合、水性媒体
の造粒工程時における液温は、低軟化点化合物の軟化点
よりも高温にする方が、造粒の容易さ及び粒度分布をシ
ヤープにする点で好ましい。
上記製造方法においては、重合性単量体を重合するため
の重合開始剤が単量体組成物を造粒後に水性媒体中に添
加されている。そのため、単量体組成物の分散媒体であ
る水性媒体の温度を従来より高温にして造粒をおこなう
ことが可能である。さらに、造粒後に分級工程を設けて
所定粒度を有する単量体組成物粒子と規定外の粒度を有
する単量体組成物粒子とを分級し、その後に重合開始剤
を添加して重合をおこなうことが可能であり、一方分別
された規定外の粒度を有する単量体組成物粒子を重合工
程前に他の単量体組成物と混合し、再度分散造粒して再
利用することも可能である。また、造粒工程中は重合開
始剤の分解温度を考慮することなく、水性媒体の温度を
高温にすることが可能であるため、単量体組成物中に低
軟化点化合物を多量に添加して造粒することができ、多
量に添加されている場合でも高温で造粒することができ
るため、シャープな粒度分布を有する低温定着および/
又は低圧定着可能な省エネルギー用の重合トナーを製造
し得る。
本発明者らの知見によれば、水溶性の重合開始剤を使用
した場合、生成される重合トナーは耐湿性が低下し、高
温高湿時における現像特性および耐ブロツキング性が劣
化してしまうので、環境特性に優れた重合トナーを製造
するためには実質的に非水溶性の重合開始剤を使用する
ことが好ましい。実質的に非水溶性の重合開始剤を使用
する場合、従来の如く単量体組成物に予め溶解混合して
いる系では、各単量体組成物粒子に均等に重合開始剤が
分配されることが予想されるが、上記製造方法の如く水
性媒体中で単量体組成物を造粒後、実質的に非水溶性の
重合開始剤を添加する系においても、各粒子に良好に重
合反応が生ずるということは驚くべきことである。
上記製造方法で使用される重合開始剤は、実質的に非水
溶性であることが上述の如く好ましい。本発明における
実質的に非水溶性の重合開始剤とは、室温にて水100gに
対して1g以下の溶解度を有するものであり、好ましくは
水100gに対して0.5g以下、特に好ましくは水100gに対し
て0.2g以下の低溶解度を有するものである。水100gに対
して1gを越える溶解度を有する場合には、重合終了後に
重合トナー粒子表面に残存する重合開始剤の分解生成物
が、重合トナーの耐湿性を低下させるので好ましくな
い。また、上記製造方法で使用する重合開始剤は重合性
単量体に可溶であり、通常使用する量範囲(単量体100
重量部に対して重合開始剤2〜5重量部)では良好に重
合性単量体に溶解する特性を有する。上記製造方法に使
用可能な重合開始剤として、2,2′−アゾビス−(2,4−
ジメチルバレロニトリル)、2,2′アゾビスイソブチロ
ニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カ
ルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル、その他のアゾビスイソブチ
ロニトリル(AIBN)の如きアゾ系またはジアゾ系重合開
始剤;ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトン
パーオキサイド、イソブロピルパーオキシカーボネー
ト、キユメンハイドロパーオキサイド、2,4−ジクロリ
ルベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ドの如き過酸化合物系重合開始剤が挙げられる。本発明
の製造方法において、重合開始剤は重合温度(通常50℃
以上)と同等またはそれ以下の融点を有するものが好ま
しい。また、重合体の分子量および分子量分布を調節す
る目的でまたは反応時間を調節する目的等で二種類また
はそれ以上重合開始剤を混合して使用することも好まし
い。その場合、すくなくとも1種は、重合時の水性媒体
中の液温に相当する温度またはそれ以下の温度の融点を
有するものを使用することが好ましい。何故ならば、重
合反応時の液温で重合開始剤が油状化しているので、水
性媒体へ添加後に分散されている各単量体組成物粒子へ
重合開始剤または重合開始剤から生成するラジカルがよ
り良好に付与されるからである。ちなみに、後述の実施
例で使用している2,2′−アゾビス−(2,4,−ジメチル
バレロニトリル)はメソ体(m.p.55〜57℃)とdl体(m.
p.74〜77℃)との混合物であり、該混合物は約45℃で融
解を始め約70℃で融解が終了する。重合開始剤の使用量
は、重合性単量体100重畳量部に対して0.1〜20重量部、
好ましくは1〜10重量部である。0.1重量部以下では、
各単量体組成物粒子へ均等に重合開始剤を付与すること
が困難であり、20重量部以上では多過ぎて重合生成物の
分子量が低くなり過ぎるとともに重合反応が不均一に発
生する傾向が高まる。
懸濁重合反応は、通常重合温度50℃以上でおこなわれ、
重合開始剤の分解速度を考慮して上限温度が設定され
る。設定重合温度が高すぎると、重合開始剤が急激に分
解されてしまうので好ましくない。上記製造方法におい
ては、懸濁造粒時には重合開始剤を単量体組成物中に存
在させる必要がないため、造粒時の水性媒体の液温を例
えば75℃以上にして単量体組成物の溶融粘度を低下させ
ることにより、造粒を容易におこなうことが可能であ
る。
形成された単量体組成物粒子が所定粒度を有しているこ
とを確認して後に、該粒子を含む水性媒体の液温を重合
温度(例えば55〜70℃)に下げて後に、重合開始剤を添
加する。水性媒体の液温を下げることにより、単量体組
成物粒子の保形性も向上し、粒子同志の合一も抑制され
る。重合反応時間は、重合開始剤の種類および重合温度
で変動するが、通常は、2〜30時間である。
上記の製造方法においては、高温での分散造粒が可能で
あるので、低軟化点化合物を単量体組成物に添加剤とし
て多量に加えてもトナーとして使用可能な重合生成物を
製造することが可能である。本発明の重合トナーにおい
ては、芳香族基を有する低軟化点化合物A及び低軟化点
化合物Bは結着樹脂としての役割をも有することが可能
である。本発明における芳香族基を有する低軟化点化合
物Aとは、環球法(JIS K 2531等参照)で測定した軟化
点が40〜130℃、好ましくは50〜120℃を有するものであ
る。軟化点が40℃未満ではトナーの耐ブロツキング性及
び保形性が不充分であり、130℃を越える場合は定着温
度または定着圧力を低下させる効果が少ない。芳香族基
を有する低軟化点化合物Aとしては、芳香族基を有する
変性ワツクスを例示し得る。異なる低軟化点化合物を混
合して用いても良い。具体的には、ペトロジン80(三井
石油化学製)、ペトロジン100(三井石油化学製)、ペ
トロジン120(三井石油化学製)、タツクエースA−100
(三井石油化学製)、タツクエースF−100(三井石油
化学製)、タツクエースB−60(三井石油化学製)、変
性ワツクスJC−1141(三井石油化学製)、変性ワツクス
JC−2130(三井石油化学製)、変性ワツクスJC−4020
(三井石油化学製)、変性ワツクスJC−1142(三井石油
化学製)、変性ワツクスJC−5020(三井石油化学製)等
を挙げることができる。尚、低軟化点化合物が芳香族基
を有しているか否かは、赤外線吸収スペクトル等から知
見できる。低軟化点ワックスBとしては、パラフィンワ
ックスである ハイレツツT−100X(三井石油化学製)、ハイレツツT
−200X(三井石油化学製)、ハイレツツT−300X(三井
石油化学製)、密ロウ、カルナバワツクス、モンタンワ
ツクス等を挙げることができる。尚、100℃以上の軟化
点の低軟化点化合物を使用する場合には、加圧下で水性
媒体の液温を100℃以上にして分散造粒するのが好まし
い場合もある。
上記低軟化点化合物A及びBは、重合トナーの定着温度
および/又は定着圧を下げるためにスチレン系重合体ま
たはスチレン系共重合体100重量部に対して、低軟化点
化合物Aの場合は30〜1500重量部,好ましくは50〜800
重量部混合され、さらに低軟化点化合物Bの場合は20〜
1500重量部,好ましくは30〜800重量部混合される。低
軟化点化合物Aが30重量部未満の場合は、定着時におけ
るスチレン系重合体又はスチレン系共重合体との融和が
充分でなく、低軟化点化合物AとBとの総和が50重量部
未満では定着ローラの定着温度または定着圧力を下げる
には不充分である。一方、低軟化点化合物AとBの総和
が3000重量部を越える場合は、耐ブロツキング性および
耐久性が低下する傾向が強まる。好ましくは、低軟化点
化合物A及びBの総和量が1000重量部以下が良い。スチ
レン系重合体またはスチレン系共重合体との良好な融和
性を得るには、低軟化点化合物A及びBの総和量を基準
にして、低軟化点化合物Aが10〜90重量%含有されるの
が好ましい。
本発明の重合トナーを形成するために適用出来る重合性
単量体は、スチレンまたはスチレン誘導体であり、スチ
レンまたはスチレン誘導体と共重合されるべき重合性単
量体は反応基としてCH2=C<基を有するモノマーであ
る。例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−フエニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4
−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメ
チルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tertブチ
ルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オク
チルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシ
ルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等のスチレンお
よびその誘導体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベ
ンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸、
メタクリ酸、マレイン酸、マレイン酸ハーフエスレル;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリ酸ドデ
シル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル
酸ステアリル、メタクリル酸フエニル、メタクリル酸ジ
メチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチ
ルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル
類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デドシル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、
アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フエニルなど
のアクリル酸エステル類;ビニルチメルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビ
ニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシル
ケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケト
ン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−
ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリ
ル酸もしくはメタリル酸誘導体などのビニル基の如き反
応性の二重結合を有する単量体がある。これらを単独あ
るいは二種類以上用いても良い。必要に応じて、架橋剤
を使用しても良い。架橋剤として、ジビニルベンゼン、
ジビニルナフタリン、ジエチレングリコールジメタクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート等を例示
し得る。架橋剤の添加量は、通常重合性単量体100重量
部に対して0.1〜5重量部使用される。また、これらの
重合性単量体の重合体を単量体組成物中に少量添加して
も良い。上記した単量体の中で、スチレン、アルキル基
の如き置換基を有するスチレン、またはスチレンとアク
リル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキ
ルエステル単量体との混合単量体から生成された重合ト
ナーは、現像性、耐久性を考慮した場合好ましい。
又、単量体の重合時に添加剤として極性基を有する極性
重合体、極性共重合体または環化ゴムを添加して重合性
単量体を重合すると好ましい重合トナーを得ることがで
きる。極性重合体、極性共重合体または環化ゴムは、重
合性単量体100重量部に対して0.5〜50重量部、好ましく
は1〜40重量部を添加するのが良い。0.5重量%以下で
は、充分な擬似カプセル構造をとることが難しく、50重
量以上では、重合性単量体の量が不足して重合トナーと
しての特性が低下する傾向が強くなる。極性重合体、極
性共重合体または環化ゴムを加えた重合性単量体組成物
を該極性重合体と逆荷電性の分散剤を分散せしめた水性
媒体の水相中に懸濁させ、重合させることが好ましい。
即ち、重合性単量体組成物中に含まれるカチオン性又は
アニオン性重合体、カチオン性又はアニオン性共重合体
またはアニオン性環化ゴムは水性媒体中に分散している
逆荷電性のアニオン性又はカチオン性分散剤とトナーと
からなる粒子表面で静電気的に引き合い、粒子表面を分
散剤が覆うことにより粒子同志の合一を防ぎ、安定化せ
しめると共に、添加した極性重合体、極性共重合体また
は環化ゴムがトナーとなる粒子表層部に集まる為、一種
の殻のような形態となり、得られた粒子は擬似的なカプ
セルとなる。そして、粒子表層部に集まった比較的高分
子量の極性重合体、極性共重合体または環化ゴムは多量
の芳香族基を有する低軟化点化合物A及び低軟化点化合
物Bをトナー粒子内部に内包するので、本発明の重合ト
ナー粒子にブロツキング性、現像性、耐摩耗性の優れた
性質を付与する。本発明に使用し得る極性重合体(極性
共重合体及び環化ゴムを包含する)及び逆荷電性分散剤
を以下に例示する。尚、極性重合体はGPCで測定した重
量平均分子量が5,000〜500,000のものが重合性単量体に
良好に溶解し、耐久性も有するので好ましく使用され
る。
(i)カチオン性重合体としては、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリコート
等含窒素単量体の重合体、スチレンと該含窒素単量体と
の共重合体もしくはスチレン、不飽和カルボン酸エステ
ル等と該含窒素単量体との共重合体がある。
(ii)アニオン性重合体としてはアクリロニトリル等の
ニトリル系単量体、塩化ビニル等の含ハロゲン系単量
体、アクリル酸等の不飽和カルボン酸、不飽和二塩基
酸、不飽和二塩基酸の無水物の重合体またはスチレンと
該単量体との共重合体がある。
分散剤としては、水性媒体中で単量体組成物粒子を分散
安定化する能力を有し、水に難溶性の無機微粉末が好ま
しい。水性媒体中への分散剤の添加量は水を基準として
0.1〜50重量%(好ましくは1〜20重量%)添加するの
が良い。
(iii)アニオン性分散剤としては、アエロジル#200,
#300(日本アエロジル社製)等のコロイダルシリカが
ある。
(iv)カチオン性分散剤としては酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム、カツプリング剤処理によるアミノア
ルキル変性コロイダルシリカ等の親水性正帯電性シリカ
微粉末等がある。
上述の極性重合体または共重合体のかわりにアニオン性
を有する環化ゴムを使用しても良い。
磁性重合トナーを生成するには、単量体組成物に磁性粒
子を添加する。この場合、磁性粒子は着色剤の役割をも
かねている。本発明に用い得る磁性粒子としては、磁場
の中に置かれて磁化される物質が用いられ、例えば鉄、
コバル、ニツケルなどの強磁性金属の粉末もしくはマグ
ネタイト、ヘマタイト、フエライトなどの合金や化合物
の粉末があげられる。粒径が0.05μm〜5μm、好まし
くは0.1〜1μmである磁性微粒子が用いれられる。こ
の磁性粒子の含有量はトナー重量に対し、10〜60重量
%、好ましくは20〜50重量%が良い。又、これら磁性微
粒子はシランカツプリング剤、チタンカツプリング剤、
等の処理剤あるいは適当な反応性の樹脂等で処理されて
いても良い。この場合磁性微粒子の表面積、表面に存在
する水酸基の密度にもよるが、5重量%以下(好ましく
は0.1〜3重量%)の処理量で十分な重合性単量体及び
低軟化点化合物への分散性が得られ、トナー物性に対し
ても悪影響を及ぼさない。重合トナーは着色剤を含有し
ており、着色剤としては従来より知られている染料、カ
ーボンブラツク、カーボンブラツクの表面を樹脂で被覆
しているグラフト化カーボンブラツクの如き顔料が使用
可能である。着色剤は、重合体および低軟化点化合物を
基準にして0.5〜30重量%含有される。トナー中には必
要に応じて荷電制御剤、流動性改質剤を添加(内添)し
ても良い。荷電制御剤および流動性改質剤はトナー粒子
と混合(外添)して用いても良い。荷電制御剤としては
カルボキシル基又は含窒素基を有する有機化合物の金属
錯体、含金属染料、ニグロシン等がある。流動性改質剤
または潜像担持体(感光体)表面のクリーニング補助剤
としてはコロイダルシリカ、脂肪酸金属塩などがある。
又、増量の目的で炭酸カルシウム、微粉状シリカ等の充
填剤を0.5〜20重量%の範囲でトナー中に配合してもよ
い。さらにトナー粒子相互の凝集を防止して流動性を向
上するために、テフロン微粉末またはステアリン酸亜鉛
粉末のような流動性向上剤を配合してもよい。熱ロール
定着時の離型性を良くするスチレンモノマーをグラフト
結合した低分子量炭化水素化合物(例えば重量平均分子
量500〜5000)を芳香族基を有する低軟化点化合物Aと
した場合、炭化水素化合物は疎水性であり、極性重合
体、極性共重合体または環化ゴムに比べ粒子表面には出
にくく重合トナーの内部に押し込まれる形となる。その
結果、多量の芳香族基を有する低軟化点化合物を含有し
ていても、内包化されているため耐久性、耐ブロツキン
グ性に優れる。そして加熱定着時または加熱加圧定着時
に内包されている芳香族基を有する低軟化点化合物はス
チレン系重合体または共重合体を溶解または相溶するの
で低温・低圧定着性を顕著に改善する。また、定着時に
スチレン系重合体又は共重合体が相溶することによって
粘度が高くなるので定着ローラに対しての耐オフセツト
性が向上する。
本発明の重合トナーを二成分現像剤に適用する場合、通
常のトナーとキヤリアーの配合比で適用可能であり、例
えばトナー1重量部に対してキヤリアー1〜500重量部
を混合して使用される。
懸濁方法は、着色剤(本発明においては磁性体も包含し
ている)、重合性単量体100重量部に対して低軟化点化
合物50〜1000重量部及び添加剤等を均一に溶解、又は分
散せしめた単量体組成物を、0.1〜50重量%懸濁安定剤
(例えば、難溶解性分散剤)を含有する水性媒体(例え
ば重合温度よりも5℃以上、好ましくは10℃〜30℃以上
の温度に加温されている)中に通常の攪拌機又はホモミ
キサー、ホモジナイザ等により分散せしめる。好ましく
は溶融または軟化された単量体組成物の粒子が所望のト
ナー粒子のサイズ、一般に30μm以下(例えば体積平均
粒径0.1〜20μm)の大きさを有する様に攪拌速度、時
間および水性媒体の温度を調製する。その後、分散安定
剤の作用によりほぼその状態が維持される様、攪拌を粒
子の沈降が防止される程度に行ないながら、水性媒体の
液温を重合温度まで下げる。重合温度は50℃以上、好ま
しくは55〜80℃、特に好ましくは60〜75℃の温度に設定
し、攪拌しながら実質的に非水溶性の重合開始剤を添加
し重合を行なう。反応終了後、生成したトナー粒子を洗
浄、分散安定剤の除去、濾過、デカンテーシヨン、遠心
等の如き適当な方法により回収し乾燥することにより本
発明の重合トナーが得られる。懸濁重合法においては、
通常重合性単量体及び芳香族基を有する低軟化点化合物
A及び低軟化点化合物Bの混合物100重量部に対し水200
〜3000重量部を水性分散媒として使用する。
また、適当な安定化剤、例えばポリビニルアルコール、
ゼラチン、メチルセルロース、メチルハイドロプロピル
セルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸およびそれらの
塩、デンプン、ガムアルギン酸塩、ゼイン、カゼイン、
リン酸三カルウシム、タルク、硫酸バリウム、ベントナ
イト、水酸化アルミニウム、水酸化第二鉄、水酸化チタ
ン、水酸化ナトリウム等のいずれか1種または混合物を
水性媒体に本発明の製造方法に悪影響を与えない程度に
含有されたものも使用しても良い。
又、前記無機分散安定剤の均一な分散のために、界面活
性剤を本発明の製造方法に悪影響を与えない程度に使用
してもよい。これは上記分散安定剤の所期の作用を促進
するためのものであり、その具体例としては、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナト
リウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナ
トリウム、アリル−アルキル−ポリエーテルスルホン酸
ナイリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリ
ウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、
カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイ
ン酸カルシウム、3,3−ジスルホンジ、フエニル尿素−
4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−ス
ルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−ア
ゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリ
フエニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール
−ジスルホン酸ナトウリム、その他を挙げることができ
る。しかしながら、親水性の有機安定剤または界面活性
剤を使用した場合には重合トナーの耐湿性が低下するこ
とに留意する必要がある。
又、水に易溶性の重合単量体は水中で乳化重合を同時に
おこし、できた懸濁重合物を小さな乳化重合粒子で汚染
するので水溶性の重合禁止剤、例えば金属塩等を加えて
水相での乳化重合を防ぐこともよい。又、水性媒体の粘
度をまして重合時の粒子の合一を防ぐために、水にグリ
セリン、グリコールなどを添加する事も可能である。
又、易溶性重合性単量体の水への溶解度減少のためにNa
Cl,KCl,Na2SO4などの塩類を水性媒体に加えても良い。
また単量体組成物中の極性重合体または塩化ゴムの極性
基のイオン化を高めるために塩酸の如きブレンステツド
酸を水性媒体へ添加することも可能である。特に、塩酸
の如き、ブレンスレツド酸を水性媒体中に添加すること
は、アニオン性重合体、アニオン性共重合体または環化
ゴムの効果をより高める上で有効である。
本発明の重合トナーは、公知の乾式静電荷像現像法に適
用できる。例えば、カスケード法、磁気ブラシ法、マイ
クロトーニング法などの二成分現像法;導電性一成分現
像法、絶縁性一成分現像法、ジヤンピング現像法などの
磁性トナーを使用する一成分現像法:粉末雲法およびフ
アーブラシ法:トナー担持体上に静電気的力によって保
持されることによって現像部へ搬送され、現像される非
磁性一成分現像法;電界カーテン法により現像部へ搬送
され現像される電界カーテン現像法などに適用可能であ
る。乾式現像法に特に好ましく適用できるが、場合によ
り湿式現像法のトナーとしても使用され得る。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
実施例1 上記成分をアトライターにより温度80℃で4時間混合し
てプレ単量体組成物を調製した。得られたプレ単量体組
成物2980重量部に芳香族基を有する低軟化点化合物とし
てベンゼン環を有するペトロジン100(軟化点100℃,三
井石油化学工業製)1000重量部及びパラフインワツクス
155°F(軟化点69℃)2000重量部を加えて、さらに加
熱混合した。調製した単量体組成物のうちの250重量部
を、アミノ変性シリカ(アエロジル200の100重量部をア
ミノプロピルトリエトキシシラン5重量部で処理したも
の)20重量部および0.1N塩酸25重量部を含有する85℃に
加温された蒸留水1200重量部の水性媒体へTKホモミキサ
ーの攪拌下に投入し、投入後15分間10,000rpmで攪拌し
て、分散造粒した。
造粒後液温を60℃に下げ、重合開始剤として2,2′−ア
ゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)3重量部お
よび2,2′−アゾビスイソブチロニトリル1.5重量部を水
性媒体へ添加して、30分間攪拌した。さらに、攪拌をバ
ドル刃攪拌に変えて60℃で10時間攪拌し、重合を完結さ
せた。
得られた重合トナー含有の水性媒体を冷却し、脱水し、
水酸化ナトリウム溶液で洗浄してアミノ変性シリカを溶
解除去し、水洗し、脱水し、乾燥して(必要に応じて分
級して微粒子状の不用成分粒子を除去し)体積平均粒径
6.0μm(100μmのアパーチヤーを使用してコールター
カウンターで測定)の重合トナーを得た。得られた重合
トナーは、スチレン−メタクリル酸2−エチルヘキシル
共重合体100重量部に対してペトリジン約50重量部及び
パラフインワツクス約100重量部を含有していた。ま
た、得られたトナーは50℃の環境に一日放置してもブロ
ツキングは発生しなかった。このことから、ペトロジン
及びパラフインワツクスは重合トナー粒子内部に内内包
化していることが知見された。
得られた重合トナー10重量部,ステアリン酸亜鉛粉末0.
1重量部,疎水性シリカ(アエロジルR972,日本アエロジ
ル社製)0.1重量部、および平均粒径40μmの絶縁性キ
ヤリアー粒子(四三酸化鉄75重量部とエポキシ樹脂25重
量部から形成)90重量部を混合して現像剤を調製し、下
記条件で現像をおこなった。
現像器として第1図に示すものを使用した。像担持体1
はセレン感光体12を有し、像担持体1の周速は100mm/
秒、像担持体1に形成された静電荷像の最高電位は+75
0V、スリーブ(現像剤担持体)2の外径20mmであり、そ
の周速は100mm/秒、マグネツトローラ3のN,S極のスリ
ーブ表面の垂直方向の磁束密度は1000ガウス、現像剤層
の厚さ200μm、スリーブ2と像担持体1との間隙300μ
m、スリーブに印加するバイアス電圧は直流電圧成分+
200V、交流電圧成分3.0KHzで1400Vppで現像をおこなっ
た。静電荷潜像は良好に現像され、現像されたトナー像
を普通紙へ静電転写し、普通紙のトナー像を10Kg/cm2
加圧下のシリコンゴム表面層を有する定着ローラと加圧
ローラから構成される熱圧ローラ定着装置(ニツプ幅7m
m、紙の進行スピード150mm/秒)を通して定着したとこ
ろ130℃の定着温度(定着ローラ表面温度)で良好に定
着された。
尚、第1図の現像器においては、外添剤を有するトナー
Tは、供給ローラ8及び弾性部材7とによって定量的に
下方のチヤンバーへ供給されキヤリアーと混合されて現
像剤4を形成する。マグネツトローラ3を内蔵している
スリーブ2およびドクターブレード10には直流バイアス
電源5から直流バイアスが付加され、交流バイアス電源
6から交流バイアスが付加されている。スリーブ2のA
方向に回転にともなって現像剤4は搬送され、アルミシ
リンダー11及びセレン感光体12から構成される像担持体
1の静電気的潜像の現像に供される。現像剤層規制部材
9は現像器の外壁の役割をもはたしている。
実施例2 ペトロジン1000重量部及びパラフイン155°F2,000重量
部のかわりに、芳香族基含有変性ポリエチレンTI163
(三井石油化学工業(株)製)(軟化点94℃)1000重量
部およびパラフイン155°F(軟化点69℃)1,500重量部
を使用し、分散造粒時の水性媒体の液温を80℃にする以
外は実施例1と同様にして体積平均粒径5.8μmの重合
トナーを生成し得られた重合トナーは、スチレン−メタ
クリル酸2−エチルヘキシル共重合体100重量部に対し
て変性ポリエチレンTI163約50重量部及びパラフイン75
重量部を含有していた。実施例1と同様にして得た普通
紙上のトナー像を実施例1と同じ定着装置で定着温度14
0℃で定着したところ良好に定着した。
実施例3 上記成分をアトライターで4時間混合して単量体組成物
を調製した。別途アミノ変性シリカ20重量部、0.1N塩酸
25重量部および蒸留水1200重量部からなる水性媒体を75
℃に加温し、TKホモミキサーの攪拌下で上記単量体組成
物278重量部を水性媒体へ投入し、投入後10,000rpmで30
分間攪拌し、造粒後水性媒体を60℃に冷却した。重合開
始剤として、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)5重量部および2,2′アゾビスイソブチロニ
トリル2重量部を添加後さらに30分間攪拌した。その
後、通常の攪拌機により回転数100rpmで攪拌しながら60
℃で10時間反応させた。その後実施例1と同様にして後
処理したところ粒度分布のシヤープな体積平均粒径7.0
μmの重合トナーが得られた。得られた重合トナーは、
スチレン−メタクリル酸2−エチルヘキシル共重合体10
0重量部に対して変性ポリエチレンTI189を100重量部及
びパラフインを75重量部を含有していた。
実施例1と同様にして得た普通紙上のトナー画像はロー
ラ表面温度120℃で定着した処、良好に定着した。
比較例1 上記成分をアトライターにより温度60℃で4時間混合し
て単量体組成物を調製した。
得られた単量体組成物254重量部に2,2′−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6重量部及び2,2′
−レアゾビスイソブチロニトリルを3重量部添加し混合
したものを、アミノ変性シリカ(アエロジル200の100重
量部をアミノプロピルトリエトキシシラン5重量部で処
理したもの)20重量部および0.1N塩酸重量部を含有する
60℃に加温された蒸留水1200重量部の水性媒体へTKホモ
ミキサーの攪拌下に投入し、投入後15分間10,000rpmで
攪拌して、分散造粒した。
さらに、攪拌をバドル刃攪拌に変えて60℃で10時間攪拌
し、重合を完結させた。次いで、実施例1と同様にして
後処理して体積平均粒径5.3μmの重合トナーを得た。
得られた重合トナーは、ポリスチレン100重量部に対し
てパラフインワツクス約20重量部を含有していた。得ら
れた重合トナー10重量部、ステアリン酸亜鉛粉末0.1重
量部、疎水性シリカ(アエロジルR972,日本アエロジル
社製)0.1重量部および平均粒径40μmのキヤリアー粒
子(実施例1と同様のもの)90重量部を混合して現像剤
を調製した。調製した現像剤を使用して実施例1と同様
にして現像、転写、定着をおこなったところ、定着温度
190℃以上で実用に供し得る定着画像が得られた。尚、
定着ローラ温度100℃,200℃,140℃いずれの場合も、定
着が不充分であり、実用に供し得る定着画像は得られな
かった。
比較例2 上記成分をアトライターにより温度60℃で4時間混合し
て単量体組成物を調製した。
得られた単量体組成物254重量部に2,2′−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.5重量部及び2,
2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.2重量部添加し混
合したものを、アミノ変性シリカ(アエロジル200の100
重量部をアミノプロピルトリエトキシシラン5重量部で
処理したもの)20重量部および0.1N塩酸25重量部を含有
する60℃に加温された蒸留水1200重量部の水性媒体へTK
ホモミキサーの攪拌下に投入し、投入後15分間10,000rp
mで攪拌して、分散造粒した。
さらに、攪拌をバドル刃攪拌に変えて60℃で10時間攪拌
し、重合をおこなった。次いで、実施例1と同様にして
後処理したところ粒径が100μm以上の粒子が多数あ
り、そのままでは静電荷像現像用トナーとして実用に供
し得なかった。そのため、分級して体積平均粒径約8μ
mの粒子を得たが、耐ブロツキング性が不充分であっ
た。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の重合トナーは、低軟化点化合物
を多量に含有しているので、低圧、低温で良好な画像が
得られる。また、特殊が疑似カプセル構造を有している
にもかかわらず、耐ブロツキング性に優れ、流動性にも
優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例および比較例で使用した現像
装置を概略的に示した図である。 1……感光ドラム 2……スリーブ 3……マグネツトローラ 4……現像剤 5,6……現像バイアス電源 10……ドクターブレード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】懸濁重合法によって生成された重合トナー
    粒子を含有する静電荷像現像用重合トナーにおいて、ス
    チレンモノマーを含む重合性単量体100重量部,着色
    剤,極性重合体又は環化ゴム,軟化点40〜130℃を有す
    る芳香族基を有する低軟化点ワックスA30〜1,500重量
    部,及び,該低軟化点ワックスA以外の軟化点40〜130
    ℃を有する低軟化点ワックスB20〜1,500重量部を少なく
    とも含有する単量体組成物を低軟化点ワックスBの軟化
    点よりも高い温度で加熱混合し、 混合された単量体組成物を加温された水性媒体中に懸濁
    分散して造粒し、 造粒された単量体組成物中の重合性単量体を重合するこ
    とにより生成された重合トナー粒子であり、 該重合トナー粒子が、スチレン系重合体又はスチレン系
    共重合体100重量部当り低軟化点ワックスA30〜1500重量
    部、低軟化点ワックスB20〜1500重量部を含有している
    ことを特徴とする静電荷像現像用重合トナー。
  2. 【請求項2】スチレンモノマーを含む重合性単量体100
    重量部,着色剤,極性重合体又は環化ゴム,軟化点40〜
    130℃を有する芳香族基を有する低軟化点ワックスA30〜
    1,500重量部,及び,該低軟化点ワックスA以外の軟化
    点40〜130℃を有する低軟化点ワックスB20〜1,500重量
    部を少なくとも含有する単量体組成物を低軟化点ワック
    スBの軟化点よりも高い温度で加熱混合し、 混合された単量体組成物を加温された水性媒体中に懸濁
    分散して造粒し、 造粒された単量体組成物中の重合性単量体を重合するこ
    とにより重合トナー粒子を生成する ことを特徴とする静電荷像現像用重合トナーの製造方
    法。
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