JPH07314132A - 配管の自動溶接機 - Google Patents

配管の自動溶接機

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JPH07314132A
JPH07314132A JP13098394A JP13098394A JPH07314132A JP H07314132 A JPH07314132 A JP H07314132A JP 13098394 A JP13098394 A JP 13098394A JP 13098394 A JP13098394 A JP 13098394A JP H07314132 A JPH07314132 A JP H07314132A
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JP
Japan
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welding
pipe
welding machine
large diameter
traveling device
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Application number
JP13098394A
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English (en)
Inventor
Masuo Shimohara
益夫 下原
Koji Takei
耕次 武井
Hideo Saga
秀雄 嵯峨
Masahiko Sugitani
雅彦 杉谷
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多額の費用を必要とせずに、屋外において、
大口径管等の管端の突合せ溶接を行うことができる自動
溶接機を提供する。 【構成】 大口径管1の外周面1bに倣って走行する走
行装置17と、走行装置17により支持されて大口径管
1の管端の突合せ溶接を行う溶接トーチ20と、走行装
置17に接続された環状の開先6を全長にわたって覆う
環状の防風部材23とを組み合わせて有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種プラント等の配管
の管端の突合せ溶接を屋外で行う配管の自動溶接機に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、外径が600〜800mm程度
であるとともに肉厚が30〜40mm程度であって、屋
外に付設されて使用される大口径管には通常高圧流体が
流されるため、従来より、突合せ溶接部には極めて健全
な溶接品質が要求され、熟練した作業者による手溶接に
より突合せ溶接が行われていた。
【0003】しかし、周知のように、このような作業者
の数は年々減少する傾向にあり、また各作業者の高齢化
も進んでいる。さらに、大口径管は通常パイプラックに
より地上5〜8m程度の高所に設けられておりその溶接
作業は高所作業となるために、安全上の観点からもでき
るだけ機械化・自動化を図りたい作業でもある。
【0004】そのため、大口径管のような屋外に設置さ
れる大型の配管の突合せ溶接についても機械化・自動化
を図りたいとの要請が年々増加している。
【0005】従来から、配管の自動溶接機として原子炉
用配管の自動溶接機が知られている。これは、配管の近
傍の外周部に倣って走行可能な走行装置を設置し、この
走行装置にガスシールドアーク溶接機を支持させてお
き、溶接の際には前記走行装置が配管の外周部を倣って
走行しながら前記ガスシールドアーク溶接機により管端
の突合せ溶接を行う自動溶接機である。
【0006】しかし、この自動溶接機は溶接工場の建屋
内において配管の突合せ溶接を行うためのものであるた
め、この自動溶接機を屋外で行われる大口径管の突合せ
溶接に用いようとすると、地上5〜8m程度の高所に設
けられる大口径管の周辺にはそよ風程度の微弱な風が絶
えず発生しておりこの風により開先を覆うシールドガス
が吹き飛ばされアーク電圧が急激に変化してしまうため
に、溶接作業を行うことができなくなってしまう。さら
に、例えば海辺等の強風地域においてはシールガスが吹
き飛ばされてしまうために全く溶接作業を行うことがで
きない。
【0007】そのため、これまで大口径管の突合せ溶接
は、大口径管の管端の近傍に仮設足場を組み、この仮設
足場を基礎として大口径管の管端およびその周辺を、例
えばシートやアクリル板等により周囲を囲われた溶接作
業小屋で覆い、この溶接作業小屋の内部で作業者が突合
せ溶接を行うようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
大口径管の管端およびその周辺を溶接作業小屋で覆って
突合せ溶接を行うには、溶接作業に先立って、その近傍
に仮設足場を組むとともに組まれた仮設足場を基礎とし
て溶接作業小屋で管端を完全に覆い溶接作業後に取り外
すという段取りを突合せ溶接を行う度に毎回行う必要が
ある。そのため、段取りに要する時間が長く作業能率が
低下するとともに、段取りに要する費用の負担が相当大
きくなってしまう。
【0009】なお、溶接作業小屋を設置して突合せ溶接
を行う方法の改良として、ガスシールドアーク溶接機の
溶接トーチの先端部分だけを漏斗型の防風部材により覆
うとともにこの防風部材の一部に溶接状況を目視するた
めの開孔を設けた自動溶接機も提案されているが、40
〜50mm程度の開先の隙間からの風の侵入を防止する
ことが難しく、溶接時に内部に風が吹き込んでしまいシ
ールドガスを吹き飛ばしてしまうため、溶接作業を行う
ことができなくなってしまう。
【0010】本発明は、上記の従来の技術が有する課題
に鑑みてなされたものであり、多額の費用を必要とせず
に、屋外において、大口径管等の管端の突合せ溶接を行
うことができる配管の自動溶接機を提供しようとするも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる配管の自
動溶接機は、大口径管の外周の全長について環状の開先
を完全に覆う環状の防風部材を大口径管の外周面に倣っ
て移動する走行装置に設置して突合せ溶接を行うことに
より前述の課題を解決できるという新規な知見に基づい
てなされたものであり、配管の外周面に倣って走行する
走行装置と、当該走行装置により支持されて前記配管の
管端の突合せ溶接を行うガスシールドアーク溶接機とを
備える自動溶接機であって、前記走行装置には前記管端
により構成される環状の開先を全長にわたって覆う環状
の防風部材が設けられることを特徴とするものである。
【0012】また、上記の本発明にかかる配管の自動溶
接機において、防風部材には外部から溶接部を目視し得
る監視窓が設けられるとともに、シールドガスの一部を
分岐して監視窓を清浄に保つシールドガス供給管が設け
られることにより、溶接作業時の溶接部の状況を目視し
ながら確実に配管の突合せ溶接を行い得る。
【0013】
【作用】請求項1記載の本発明にかかる配管の自動溶接
機は、配管の外周面に倣って走行する走行装置と走行装
置により支持されて配管の管端の突合せ溶接を行うガス
シールドアーク溶接機とを備え、走行装置には管端によ
り構成される環状の開先を全長にわたって覆う環状の防
風部材が設けられるため、走行装置を走行させながら突
合せ溶接を行う際に、防風部材も走行装置とともに配管
の周囲を旋回して開先を完全に防風部材により覆うこと
ができるようになる。
【0014】そのため、溶接の際に、大口径管の周辺に
存在する風によりシールドガスが吹き飛ばされないよう
になる。したがって、これまでは溶接工場の建屋内でし
か使用することができなかった自動溶接機を屋外におい
ても使用できるようになる。この使用に際しては、溶接
作業小屋を設置する必要がないために、段取りに要する
時間および費用が大巾に低減されるようになる。
【0015】本発明の請求項2記載の配管の自動溶接機
は、防風部材に、外部から溶接部を目視し得る監視窓が
設けられるとともに、シールドガスの一部を分岐して監
視窓を清浄に保つシールドガス供給管が設けられるた
め、溶接作業時、特にアークが安定しない溶接開始直後
の溶接部の状況を目視できるようになる。
【0016】
【実施例1】さらに、本発明にかかる配管の自動溶接機
の一実施例を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】図1および図2は、ともに、本発明にかか
る配管の自動溶接機の一実施例の構造を示す説明図であ
り、図1は配管の一例としての大口径管1への組付け状
態を示す説明図であり、図2(a)は大口径管1への組
付け後における図1のA矢視図であり、図2(b)は大
口径管1への組付け後における図1のB矢視図である。
【0018】大口径管1および2は、仮止め溶接により
支持され、それぞれの端部1aおよび2aが突合わされ
た状態にある。端部1aおよび端部2aにより開先6が
構成される。開先角度および開先深さは大口径管溶接の
通常値が設定される。
【0019】大口径管1の外周面1bから一定距離だけ
離間した位置に環状部材9が大口径管1と同心的に配置
される。環状部材9は一定の幅を有する帯状かつ環状部
材であり、図2(a)に示すように、幅方向の中心線上
に3基の馬台29が大口径管1の外周面1bとの間に挾
設されており、大口径管1の外周面1bから一定距離l
だけ離間した位置に配置される。
【0020】なお、環状部材9は周長方向について分割
式であってもよく一体式であってもよい。分割式とすれ
ば大口径管1への組付けが容易となる。本実施例では二
分割式の環状部材9を用い、その裏面に3基の馬台29
を固定してから、大口径管1の管端1a側から嵌め込ん
で設置した。
【0021】この環状部材9の表面のうちの幅方向の両
端には、2本のレール7aおよび7bが設置される。レ
ール7aおよび7bはともに環状部材9と一体で環状に
一周するように設置される。レール7aは後述する車輪
12aおよび12bとの接触面が平型の断面形状を有す
るレールであり、一方レール7bは内面形状がV字型で
あって後述するV字型の断面形状の車輪13aおよび1
3bに嵌合するとともに車輪の幅方向への位置規制を行
うレールである。
【0022】レール7aおよび7bの間の環状部材9の
表面にはラックレール8が設置される。ラックレール8
は環状部材9と一体で環状に一周するように設置され
る。
【0023】環状部材9と配管1の外周面1bとの間に
は、左右の台枠4、4によりそれぞれ軸支される4つの
車輪5aないし5dが挾持される。左右の台枠4、4は
板状のアーム3により接続されており、車輪5aないし
5dが環状部材9と配管1の外周面1bとの間から外れ
ないように構成される。アーム3の中央にはボルト孔3
aが穿設される。
【0024】板状のアーム3の上面のボルト孔3aには
直方体型の走行台車11の内部を貫通する取手付きのボ
ルト10が螺着されて、アーム3と走行台車11とが締
結される。
【0025】走行台車11はレール7aおよび7bに案
内されて、左右の台枠4、4により軸支された4つの車
輪5aないし5dとともに大口径管1の外周面1bに倣
って走行する装置であり、底部に設置された4つの車輪
12aおよび12b、13aおよび13bと、車軸14
aおよび14bと、車軸14aに固定された駆動モータ
15と、ピニオンギヤ16とを備える。
【0026】走行台車11は直方体型の箱状部材であ
り、その底部に、車軸14aに固定された一対の車輪1
2aおよび13aと、車軸14bにより固定された一対
の車輪12bおよび13bとを備える。
【0027】車輪12aおよび12bは接触面が平坦な
形状をした車輪であり、一方車輪13aおよび13bは
接触面がV字型の形状をした車輪である。走行台車11
がボルト10によりアーム3に締結されると、車輪12
aおよび12bは接触面が平坦な形状のレール7aに接
触し、一方、車輪13aおよび13bは接触面がV字型
の形状のレール7bに接触する。また、走行台車11が
ボルト10によりアーム3に締結されると、車軸14a
に固定されたピニオンギヤ16がラックレール8と噛合
する。
【0028】このように、走行台車11のアーム3への
締結により、車輪12aおよび12bがレール7aに、
車輪13aおよび13bがレール7bにそれぞれ接触す
るとともに、ピニオンギヤ16がラックレール8に噛合
することが可能なように、各車輪12aおよび12b、
13aおよび13b、ピニオンギヤ16の外径、設置位
置および設置高さ、レール7aおよび7bの設置位置お
よび設置高さ、ラックレール8の設置位置および設置高
さがそれぞれ事前に調整される。
【0029】車軸14aにはモータ15が固定され、モ
ータ15は図示しない制御装置からホース18を介して
入力される信号により起動および停止を行い、同軸上に
固定されたピニオンギヤ16を回動および停止させる。
【0030】本実施例では、走行装置17は、車輪12
a、12bおよび13a、13b付の走行台車11と、
走行台車11に締結されるアーム3の両端に固定された
台枠4、4に軸支された4つの車輪5aないし5dと、
レール7aおよび7bと、ラックレール8とにより構成
され、大口径管1の外周面1bに倣って走行する。
【0031】走行台車11の側面上部にはサポート29
によりヘッド19が固定されており、ヘッド19により
TIG溶接機の溶接トーチ20が下方に位置する開先6
へ向けて保持される。溶接トーチ20の先端と開先6と
の間の距離は予め適宜距離となるように調整される。
【0032】本実施例では、このようにして、ガスシー
ルドアーク溶接機としてのTIG溶接機が走行台車11
により支持されており、大口径管1の管端の突合せ溶接
を行うことができるように構成される。
【0033】さらに本実施例では、走行台車11の側面
下部に、環状に形成された開先6を全て覆う環状の防風
部材23が設けられる。
【0034】この防風部材23は、溶接トーチ20の中
央部付近から下方に向けて漏斗型に拡径するとともに大
口径管1および2の外周面に向けて垂直に垂下する断面
形状を有する環状の部材であり、溶接トーチ20、大口
径管1の外周面1bおよび大口径管2の外周面2bにそ
れぞれ接触して、開先6を完全に外部から覆うように構
成されており、外部からの風を完全に遮断できるように
構成される。この防風部材23はアルミニウム製であ
り、防風部材23の溶接トーチ20との接触部は蛇腹状
の弾性材で形成されており、溶接トーチ20との間にお
ける隙間の発生が防止される。蛇腹を弾性材としたの
は、溶接トーチ20をウィービングさせるため、このウ
ィービングに対応しながらシールを行い、ヘッド19の
自由な動きを確保するためである。一方、大口径管1お
よび2との接触部には弾性材(例えばゴム)からなるシ
ール材22が接続され、大口径管1および2との間にお
ける隙間の発生が防止される。
【0035】なお、防風部材23は適宜位置に設置され
た接続器具(図示しない)により周長方向について複数
に分割自在に構成され、大口径管1および2へ装着する
際には複数に分割された状態で装着され、装着後に前記
接続器具により環状に組み立てられる。
【0036】さらに、防風部材23の支持を確実にする
とともにシール材22の接触抵抗に打ち勝って防風部材
23を移動させるため、図2(a)に示すように、サブ
台車27および28がサポート31および32をそれぞ
れ介して防風部材23を保持しながらレール7aおよび
7bに案内されて、走行装置17と同期しながら走行す
る。これらのサブ台車27および28は溶接ヘッドを保
持しないことと、駆動モータおよびピニオンギヤを有さ
ないこと以外は走行装置17と全く同様に構成される。
【0037】このように、本実施例では、環状の防風部
材23は走行装置17、サブ台車27および28により
3点で支持され、走行装置17、サブ台車27および2
8の走行とともに、環状に形成された開先6を全長につ
いて外部から完全に覆いながら、大口径管1および2の
外表面1bおよび2bに倣いながら走行移動する。
【0038】防風部材23の一部には外部から溶接部を
目視し得るアクリル板を嵌め込んで構成される監視窓2
4が設けられており、ヒュームによる監視窓24の内面
の曇りを防止するために、シールドガスの一部を分岐し
て監視窓24の内面に供給して監視窓24を清浄に保つ
シールドガス供給管25が接続される。シールドガス供
給管25は走行台車11に接続されており、走行台車1
1に接続される各種ホースのうちのシールドガス供給ホ
ースに接続される。監視窓24は、特に、自動溶接機に
おいても、アークが安定しない初期段階における溶接部
の状況を監視できるため極めて有効である。
【0039】なお、防風部材23の側壁に当たる部分に
は、メンテナンスの際に解放されて開先6近傍または溶
接トーチ20等の補修を行う際に使用されるメンテナン
ス扉26が設置される。
【0040】本発明にかかる自動溶接機は軽量であるた
め、高所に設置された配管への取付け等の段取り作業が
容易である。
【0041】次に、以上のようにして、屋外に設けられ
た大口径管の管端近傍に設置された本発明にかかる配管
の自動溶接機により大口径管1および2の突合せ溶接を
行う場合の状況を説明する。
【0042】図示しない制御装置から起動信号が出力さ
れると、モータ15に起動信号が出力されてピニオンギ
ヤ16が回転することにより走行装置17が走行すると
ともに、溶接トーチ20の周囲から不活性ガスが開先6
およびその近傍に向けて吹き付けられて開先6が不活性
ガスによりシールされた状態で、溶接トーチ20と配管
1との間にアークを発生させ、このアーク中に図示しな
い溶接棒を送給することにより、環状の開先6の全長に
ついてTIG溶接が行われる。
【0043】このとき、開先6および溶接トーチ20を
含む溶接部は防風部材23により完全に外部から遮断さ
れるため、外部からの風の侵入を完全に防止して、TI
G溶接を行うことが可能となる。
【0044】なお、走行装置17は大口径管1とレール
7aおよび7bとの間に車輪を挾持されるため、大口径
管1の下部においても落下することなく大口径管1の外
周面の全長を倣いながら走行する。
【0045】さらに、本実施例では防風部材23に監視
窓24を有しこの監視窓24の内面の曇りを防止するた
めに内側に不活性ガスを吹き込むようにシールドガス供
給管25を設置しているため、溶接を行っている際の溶
接状況を外部から目視できるようになる。そのため、溶
接状況をリアルタイムで把握しながら自動溶接機により
溶接を行うことができるため、溶接の進行に伴う開先の
形状変化にも容易に対応して、最適な条件で溶接を行う
ことができる。したがって、極めて高品質の健全な溶接
部を得られる。
【0046】本実施例では、自動溶接機の設置に伴う段
取り時間を、溶接作業小屋を設置する従来法の段取り時
間の1/10に低減できた。
【0047】
【実施例2】実施例1では、防風部材23は開先6およ
び溶接トーチ20の先端部分のみを環状に覆う構造とし
たが、図3(a)および図3(b)に示すように、開先
6、溶接トーチ20および溶接ヘッド19を覆うように
構成してもよい。このように構成することにより、実施
例1に比較して、防風部材23が溶接部から遠ざかるた
め、防風部材23が受ける熱量が低減される。なお、図
3(a)および図3(b)に示す本発明にかかる配管の
自動溶接機は、防風部材23のシール範囲が溶接ヘッド
20にまで拡大されたこと以外は図1および図2(a)
および図2(b)に示す実施例1の自動溶接機と全く同
じであるため、図3(a)および図3(b)に関する説
明は省略する。
【0048】
【実施例3】実施例2では、防風部材23は開先6、溶
接トーチ20および溶接ヘッド19を覆う構造とした
が、図4(a)および図4(b)に示すように、開先
6、溶接トーチ20、溶接ヘッド19および走行装置1
7を覆うように構成してもよい。このように構成するこ
とにより、実施例1に比較して、防風部材23の熱対策
の面で有利になるとともに、防風部材23がヘッド19
に接触しなくなるためウィービングの精度が向上する。
なお、図4(a)および図4(b)に示す本発明にかか
る自動溶接機では、防風部材23はサポート30ないし
32を介して走行台車11、サブ台車27および28に
より支持されているが、防風部材23のシール範囲が溶
接ヘッド19および走行装置17にまで拡大されたこと
以外は図1、図2(a)および図2(b)に示す実施例
1の自動溶接機と全く同じであるため、図4(a)およ
び図4(b)に関する説明は省略する。
【0049】
【変形例】実施例1ないし実施例3では、TIG溶接を
行う場合を例にとったが、本発明にかかる配管の自動溶
接機はいわゆるガスシールドアーク溶接について等しく
適用できるものであり、TIG溶接の他、MIG溶接さ
らには炭酸ガスアーク溶接についても適用される。
【0050】実施例1ないし実施例3では、配管の外周
面に沿って設けられたレールおよびラックレールに支持
および案内される自走式の走行装置を、本発明にかかる
配管の自動溶接機における走行装置として用いたが、本
発明にかかる配管の自動溶接機における走行装置はかか
る態様のみに限定されるものではなく、配管の外周面に
倣って走行することができる走行装置であればよい。例
えば、レールおよびラックレールを配管の外表面に設置
せずに、自走式の走行装置の車輪に例えば希土類永久磁
石車輪を採用し、この希土類永久磁石車輪の有する磁力
により走行装置を配管の外表面に直接取り付けることに
より、溶接を行うこととしてもよい。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の本発明にかかる配管の自
動溶接機は、配管の外周面に倣って走行する走行装置と
走行装置により支持されて配管の管端の突合せ溶接を行
うガスシールドアーク溶接機とを備え、走行装置には管
端により構成される環状の開先を全長にわたって覆う防
風部材が設けられるため、走行装置を走行移動させなが
ら突合せ溶接を行う際に、少なくとも開先を外部から完
全に防風部材により覆うことが可能となる。したがっ
て、屋外での溶接作業であっても、シールドガスが大口
径管の周辺に存在する風の影響を受けないようになり、
これまでは溶接工場の建屋内でしか使用することができ
なかった自動溶接機を屋外においても低コストで使用で
きるようになる。
【0052】本発明の請求項2記載の配管の自動溶接機
は、防風部材に、外部から溶接部を目視し得る監視窓が
設けられるとともに、シールドガスの一部を分岐して監
視窓を清浄に保つシールドガス供給管が設けられるた
め、溶接作業時の溶接部の状況を目視できるようにな
る。したがって、溶接の際の溶接部の状況をリアルタイ
ムで目視できるため、溶接の進行にともなって変化する
開先形状に迅速に対応して最適な条件で溶接を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における本発明にかかる配管の自動溶
接機を大口径管1へ組付ける状態を示す説明図である。
【図2】実施例1における本発明にかかる配管の自動溶
接機の説明図であり、図2(a)は大口径管への組付け
後における図1中のA矢視図に相当し、図2(b)は大
口径管への組付け後の図1中のB矢視図に相当する。
【図3】実施例2における本発明にかかる配管の自動溶
接機の説明図であり、図3(a)は大口径管への組付け
後における図1中のA矢視図に相当し、図3(b)は大
口径管への組付け後の図1中のB矢視図に相当する。
【図4】実施例3における本発明にかかる配管の自動溶
接機の説明図であり、図4(a)は大口径管への組付け
後における図1中のA矢視図に相当し、図4(b)は大
口径管への組付け後の図1中のB矢視図に相当する。
【符号の説明】
1,2 大口径管(配管) 1b 外周面 6 開先 17 走行装置 20 溶接トーチ 23 防風部材 24 監視窓 25 シールドガス供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉谷 雅彦 東京都江東区豊洲三丁目2番16号 石川島 播磨重工業株式会社豊洲総合事務所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管の外周面に倣って走行する走行装置
    と、当該走行装置により支持されて前記配管の管端の突
    合せ溶接を行うガスシールドアーク溶接機とを備える自
    動溶接機であって、前記走行装置には前記管端により構
    成される環状の開先を全長にわたって覆う環状の防風部
    材が設けられることを特徴とする配管の自動溶接機。
  2. 【請求項2】 前記防風部材には外部から溶接部を目視
    し得る監視窓が設けられるとともに、シールドガスの一
    部を分岐して監視窓を清浄に保つシールドガス供給管が
    設けられる請求項1記載の配管の自動溶接機。
JP13098394A 1994-05-20 1994-05-20 配管の自動溶接機 Pending JPH07314132A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200475230Y1 (ko) * 2013-01-23 2014-11-19 주식회사 삼천리 보완용접부를 포함하는 자동용접장치
KR102037280B1 (ko) * 2019-02-28 2019-10-28 손동일 측면 돌출형 배관 용접 커버
KR102121232B1 (ko) * 2019-07-22 2020-07-01 주식회사 모던텍 가접용 실드 장치
KR102247094B1 (ko) * 2020-10-26 2021-04-30 화성엔지니어링 주식회사 배관 용접용 불티비산 방지장치

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KR102037280B1 (ko) * 2019-02-28 2019-10-28 손동일 측면 돌출형 배관 용접 커버
KR102121232B1 (ko) * 2019-07-22 2020-07-01 주식회사 모던텍 가접용 실드 장치
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