JP2978082B2 - ガスシールドアーク溶接装置 - Google Patents

ガスシールドアーク溶接装置

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JP2978082B2
JP2978082B2 JP7121127A JP12112795A JP2978082B2 JP 2978082 B2 JP2978082 B2 JP 2978082B2 JP 7121127 A JP7121127 A JP 7121127A JP 12112795 A JP12112795 A JP 12112795A JP 2978082 B2 JP2978082 B2 JP 2978082B2
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叶 徳村
正己 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物や工作物等の構
造物における鉄骨部材等の継手部溶接面を炭酸ガス等で
シールドして溶接をするガスシールドアーク溶接に係
り、特に遮風対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、建築物や工作物等の構造物に
おける鉄骨部材等の継手部溶接面を炭酸ガス等でシール
ドして溶接を行う、いわゆるガスシールドアーク溶接は
よく知られている溶接技術である。溶接時に溶着金属内
に空気中の窒素が混入してブローホールなる溶接欠陥が
発生して溶接強度を低下させることがあるので、溶接ト
ーチから充填される溶着金属の周囲に炭酸ガスまたはア
ルゴンと炭酸ガスの混合ガスを吹き付けるガスシールド
アーク溶接法によって、溶着金属と空気中の窒素とを遮
断して溶接することが広く行われている。図6に示した
ものは、鉄骨部材37の外周に設置された走行レール3
6に沿って案内される溶接ロボット35によって、接合
されるべき鉄骨部材37A、37Bの継手部すなわち継
手部開先溝37Cを接合する従来のガスシールドアーク
溶接装置である。前記溶接ロボット35の下部に設けら
れた溶接トーチ34の先端のノズルから溶着金属が継手
部開先溝37Cに充填されるもので、その際、溶着金属
の周囲に炭酸ガスまたはアルゴンと炭酸ガスの混合ガス
を吹き付けることによってシールドガスが形成される。
【0003】しかし、このようなガスシールドアーク溶
接によって溶接が行われている時に、溶接部分が強い風
に煽られた場合には、前記シールドガスの壁が破れて溶
着金属内に空気中の窒素が混入する虞れがあった。図7
は、一般的に行われている炭酸ガスまたはアルゴンと炭
酸ガスの混合ガスを吹き付けるガスシールドアーク溶接
における風の影響を、風速とこれにより発生するブロー
ホールとの関係によって説明したものであり、これによ
ると、溶着金属としてフラックス入りワイヤを使用し、
炭酸ガス100%のシールドガスを採用して、風速3m
/秒を超えて僅かにブローホールの発生を見るに過ぎな
い場合もあるが、通常、適量である炭酸ガス流量25〜
30リットル/分で、充分な遮風性能が得られるために
は、風速が2m/秒以下であることが理解される。ま
た、遮風性能を向上させるために、シールドガスの流量
を増すことも考えられるが、流量を増すことで、かえっ
て乱流を引き起こして空気を巻き込み、逆効果になる場
合もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、このような悪
天候下における風を避けるために、従来、ガスシールド
アーク溶接を行う溶接作業現場全体を風防で覆うか、溶
接面を含む溶接トーチ周囲を部分的に覆うかの方策が種
々採用されている。しかしながら、このような従来の遮
風対策にては、溶接作業現場全体を風防で覆うには大が
かりな装置が必要となり、コストが嵩んで不経済であっ
た。また、単に溶接トーチ周囲を部分的に覆うようなも
のでは、溶接時のアーク状態の把握や溶接トーチの保守
点検のための対策さらには溶接面における遮風性が未だ
充分なものとは言えず、一人で数台の溶接ロボットを扱
うことが多い溶接作業者の目が届かずに、安定した溶接
品質が得られない部分も発生しがちであった。このた
め、本発明では、これら従来の諸課題を解決して、溶接
トーチの周囲を密閉状に覆うシールドカバーを溶接部に
対する適正な位置に容易に設置することを可能にすると
ともに、悪天候下においても完全に風を遮断して安定し
た溶接品質が得られて、保守点検も容易なガスシールド
アーク溶接装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、鉄骨
部材の外周に沿って案内される溶接ロボットによって前
記鉄骨部材の継手部を接合するガスシールドアーク溶接
装置において、前記溶接ロボットに上下、前後位置およ
び溶接角度を調節可能に設けられた溶接トーチの周囲を
密閉状に覆うシールドカバーを前記溶接ロボットに3次
元方向の位置を調節可能に連結棒を介して固定するとと
もに、前記シールドカバー本体は、前記連結棒の固定さ
れた上蓋より着脱可能とされ、前記鉄骨部材表面に摺接
する遮蔽材をシールドカバー本体の外周に設けてあるこ
とを特徴とするものである。また本発明は、前記遮蔽材
、内スカート部、中央部、外スカート部の3層からな
り、内スカート部と外スカート部は前記鉄骨部材の表面
にて互いに離反して摺接するとともに、前記継手部の開
先溝に遊嵌配置される開先溝遊嵌片を備えることを特徴
とするもので、これらを課題解決のための手段とするも
のである。
【0006】
【作用】鉄骨部材7の外周に沿って案内される溶接ロボ
ット15によって前記鉄骨部材7の継手部7Cを接合す
るガスシールドアーク溶接装置において、前記溶接ロボ
ット15に設けられた溶接トーチ4の周囲を密閉状に覆
うシールドカバー20を前記溶接ロボット15に3次元
方向の位置つまり前後、左右および上下の位置を調節可
能に連結棒14を介して固定するとともに、前記鉄骨部
材7表面に摺接する遮蔽材8をシールドカバー本体1の
外周に設けたので、被溶接部材である鉄骨部材7に対す
る位置すなわち鉄骨部材7の表面や継手部開先溝7Cに
対する遮蔽材8の適正な位置を選択してシールドカバー
20を設置することができ、やや柔軟性のある遮蔽材8
を採用して、前記鉄骨部材7表面とシールドカバー20
との間に完全な遮蔽状の遮風部を形成することが可能と
なる他、前記溶接ロボット15に対する適正位置にセッ
トされた溶接トーチ4に対するシールドカバー20の位
置も適正に設置することができ、溶接部が強い風に晒さ
れることになっても、溶接トーチ4の周囲を密閉状に覆
うシールドカバー20の密閉性能が充分に確保されてガ
スシールドが破壊されることはなく、常に安定した溶接
品質が得られる。
【0007】また、前記シールドカバー20における遮
蔽材8が開先溝遊嵌片8Bを備えていることにより、前
記連結棒14の3次元方向の位置を調節して遮蔽材8に
おける前記開先溝遊嵌片8Bを鉄骨部材7の継手部開先
溝7Cに適合させて遊嵌配置することによって、遮蔽材
8を介して鉄骨部材7表面とシールドカバー20との間
のみならず、継手部開先溝7Cとシールドカバー20と
の間にも完全な遮蔽状の遮風部を形成することが可能と
なり、溶接トーチ4の周囲を密閉状に覆うシールドカバ
ー20の密閉性能がさらに充分に確保され、横風が侵入
してシールドガスの壁が破壊されることは全くなく、常
に安定した溶接品質が得られる。さらに、前記シールド
カバー本体1は、前記連結棒14が固定された上蓋2よ
り容易に着脱可能としてあるので、溶接トーチ4を溶接
ロボット15に取り付けたままでシールドカバー本体1
をシールドカバー20の上蓋2から容易に取り外して、
溶接トーチ4の先端のノズルの目詰まりの手入れ等の保
守や点検が容易であり、作業性の向上が一段と図られ
る。さらにまた、前記シールドカバー本体1の側面に覗
き窓5が設けられていることによって、シールドカバー
本体1をシールドカバー20の上蓋2から取り外すこと
なく、溶接時のアーク状態の把握や作業中における溶接
トーチの状態の点検が可能となり、特に、一人の溶接作
業者が数台の溶接ロボットを扱う場合でも、充分に目を
配ることで、どの溶接部分においても常に安定した溶接
品質が得られ、その効果が絶大なものとなる。
【0008】
【実施例】以下本発明の1実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明のガスシールドアーク溶接装置の全
体図、図2は連結棒の斜視図、図3はシールドカバー全
体の分解斜視図、図4は遮蔽材近傍の拡大図、そして図
5は溶接ロボットの駆動部の拡大断面図をそれぞれ示す
ものである。図1に示すように、溶接ロボット15は、
溶接等にて接合されるべき上下の鉄骨部材7A、7Bの
継手部7Cを接合すべく、構造物としての鉄骨部材7
(図では中空パイプ状の縦断面で示されている。)の外
周に沿って設置された走行レール25上を案内されるよ
うに配置される。前記溶接ロボット15の下部には、ガ
スシールドアーク溶接のための溶接トーチ4が各矢印
D、E、Fにて示されるようにその上下、前後位置およ
び溶接角度を調節できるように設けられ、前記継手部7
Cに対する溶接トーチ4の適正な溶接位置が選択できる
よう構成されている。
【0009】図5に示すように、溶接ロボット15の取
付台15Aは、走行レール25に上下ローラ23A、2
3Bを介して吊下される走行台24に対して長孔24A
の範囲内にて上下位置を調節自在に取り付けられ、その
調節は、取付台15Aに取着された調節ノブ17の螺子
17Aを走行台24に取着された螺筒18に螺合するこ
とで行う。一方、溶接ロボット15内に設置された駆動
装置27の回転に伴い、該駆動装置27に噛合する歯車
19、軸21、ピニオン22が順次回転する。該ピニオ
ン22は前記走行レール25の下部に埋設設置されたラ
ック26と噛合しているため、前記溶接ロボット15は
鉄骨部材7の外周に沿って走行移動する。
【0010】本発明では、溶接ロボット15に吊下され
て設けられた溶接トーチ4の周囲を密閉状に覆うシール
ドカバー20が、連結棒14を介して3次元方向の位置
つまり前後、左右および上下の位置を調節可能に溶接ロ
ボット15に対して固定されるとともに、前記接合され
るべき鉄骨部材7表面に摺接する遮蔽材8をシールドカ
バー本体1の外周に設けたものである。図2に示すよう
に、溶接ロボット15の取付台15Aのフランジに蝶螺
子11Aによって連結棒取付金具16Aを固定する。該
連結棒取付金具16Aにはスリット16Sが設けられて
おり、L字形の垂直連結棒14Aの上端が矢印G、Hの
ように回転および上下の位置を調節自在に蝶螺子11B
によって固定される。前記垂直連結棒14Aの水平部に
対して矢印Jのように前後の位置を調節自在に蝶螺子1
1Dによって固定されるところのスリットを有するブロ
ック14Cが固定され、該ブロック14Cに固定された
水平連結棒14Bが後述するシールドカバー20の上蓋
2に固定されるところの上蓋取付金具16Bに対して矢
印Iにて示すように左右の位置を調節自在に蝶螺子11
Cによって固定される。上蓋取付金具16Bにもスリッ
トが設けられている。
【0011】図3の分解斜視図に示すように、シールド
カバー20は、前記連結棒14の水平連結棒14Bが左
右位置調節自在に固定される上蓋2と、該上蓋2に着脱
可能に取り付けられる覗き窓5を有するシールドカバー
本体1と、該シールドカバー本体1の外周に設けられた
鉄骨部材等被溶接部材の表面に摺接する前面遮蔽材8さ
らには溶接トーチ4のノズル部を密閉する後面遮蔽材1
2とから構成される。シールドカバー本体1には、密閉
状のボックス(本実施例では直方体形状)の前部、上部
および後部を切り欠いて切欠部1Aが設けられるととも
に、両側方を穿設して覗き窓5、5が設けられる。該覗
き窓5にはその上下に取り付けられたレール5A、5B
に挿入されて耐熱性で透明の遮蔽ガラス6が装着され
る。シールドカバー本体1の鉄骨部材等被溶接部材の表
面に摺接する側である前部の外周には、シールドカバー
本体1のボックス形状に適合したリング状に形成された
例えば耐熱グラスウール等の柔軟性と密閉性のある前面
遮蔽材8が側面抑え板9A、9Bおよび下部抑え板10
を介して蝶螺子11Eによって取着される。8A、9C
はそれぞれ前面遮蔽材8、側面抑え板9Aに穿設された
長孔で、シールドカバー本体1と前面遮蔽材8との間の
密閉性の微妙な調節を可能にする。一方、シールドカバ
ー本体1の後部には、溶接トーチ4のノズル部を囲む形
で密閉する左右の後面遮蔽材12A、12Bが前記切欠
部1Aの両側に位置して配置され、左右の後面抑え板1
3A、13Bによって取着される。13Dは調節用長孔
を示す。
【0012】このようにして構成されたシールドカバー
本体1を前記上蓋2に取り付けるには、上蓋2の右部に
取着された雌軸部材3Aに対してシールドカバー本体1
の右上部に取着された雄軸部材3Bを挿入係止し、上蓋
2の左部に取着されたフック部材3Cに対してシールド
カバー本体1の左上部に軸着された掛錠3Dのリングを
係止して錠止することにより、容易に取着される。な
お、上蓋2における符号2Aは、溶接時にシールドカバ
ー20内の温度が上昇して高圧になるのを防止する調圧
孔で、風雨が侵入しないように、屋根を設けたり、ラビ
リンス通路を設けたり、あるいは簡単な調圧弁とするこ
とも可能である。
【0013】また本発明では、図4(A)に示すよう
に、被溶接部材である鉄骨部材7等の表面に摺接する前
記シールドカバー本体1の前面の外周に設けられた前面
遮蔽材8には、前記遮蔽材8が前記鉄骨部材7A、7B
の継手部である開先溝7Cに遊嵌配置される開先溝遊嵌
片8Bを備える。該開先溝遊嵌片8Bは、ほぼ前記開先
溝7Cの断面形状に適合する形状(図の例では3角形
状)に形成されており、開先溝遊嵌片8Bが開先溝7C
内を摺接することにより外部から開先溝7Cを通して空
気がシールドカバー20内に侵入するのを有効に防止す
るものである。さらに、図4(A)のC−C断面である
図4(B)に示すように、前面遮蔽材8における鉄骨部
材7の表面に摺接する部分は内スカート部8D、中央部
8Cおよび外スカート部8Eの3層からなり、内外スカ
ート部8D、8Eはそれぞれ鉄骨部材7の表面にて互い
に離反して接線方向を向いて摺接する。また、中央部8
Cは断面円形のシール部を形成する。これら3部材の絶
妙な連携により、シールドカバー20内の昇温時の高圧
によって内部スカート部8Dへ圧力が加えられたり、外
部スカート部8Eへ外部からの風圧が加えられても、い
ずれの場合でも、これらのスカート8D、8Eは本来シ
ール作用を有する断面円形の前記中央部8Cを鉄骨部材
7の表面に押し付けるように作用するので、遮蔽材8の
鉄骨部材7の表面への摺接を確保したままで、より効果
的に鉄骨部材7の表面との間をシールして前記前面遮蔽
材8がめくれることはなく、内部の空気が急激に外部に
漏れてシールドガスの壁が破壊されることはない。な
お、図4(C)に示したものは、内スカート部8D、中
央部8Cおよび外スカート部8Eの3層を連続した1枚
の遮蔽材を折り曲げて構成した例であり、層状の遮蔽材
をカットせずに容易に得ることができる。
【0014】以上のような構成のもと、前記溶接ロボッ
ト15の下部に吊下されたガスシールドアーク溶接のた
めの溶接トーチ4が各矢印D、E、Fにて示されるよう
にその上下、前後位置および溶接角度を調節されて前記
継手部7Cに対する適正な溶接位置が選択される。次い
で、溶接ロボット15の取付台15Aに連結棒14によ
って固定されたシールドカバー20の上蓋2に対して、
該上蓋2の右部に取着された雌軸部材3Aにシールドカ
バー本体1の右上部に取着された雄軸部材3Bを挿入係
止し、上蓋2の左部に取着されたフック部材3Cに対し
てシールドカバー本体1の左上部に軸着された掛錠3D
のリングを係止して錠止する。これによって、前記シー
ルドカバー本体1の切欠部1Aが溶接トーチ4を収容す
る。シールドカバー本体1の鉄骨部材等被溶接部材の表
面に摺接する側である前部の外周に前面遮蔽材8が側面
抑え板9A、9Bおよび下部抑え板10を介して蝶螺子
11Eによって取着され、シールドカバー本体1の後部
には、溶接トーチ4のノズル部を囲む形で密閉する左右
の後面遮蔽材12A、12Bが前記切欠部1Aの両側に
位置して取着される。さらに、前記連結棒14を構成す
る垂直連結棒14Aおよび水平連結棒14Bをそれぞれ
連結棒取付金具16A、ブロック14Cおよび上蓋取付
金具16B内において、矢印G、H、IおよびJのよう
に回転、上下、前後および左右の位置を蝶螺子11B、
11Dおよび11Cによって調節して固定する。これに
よって、シールドカバー20の溶接トーチ4に対する適
切な位置および鉄骨部材7等被溶接部材の表面の継手部
開先溝7Cに対する遮蔽材8特に開先遊嵌片8Bの適切
な位置を選定することができる。
【0015】かくして、適切な位置にセットされた溶接
トーチ4を適切に被覆するシールドカバー20は、溶接
ロボット15および溶接トーチ4とともに鉄骨部材7の
外周に沿って走行移動し、いかなる強風のもとでもこれ
らに左右されることなく、接合されるべき上下の鉄骨部
材7A、7Bの継手部7Cを外界と遮断された雰囲気中
にて溶接することができ、常に安定した高品質の溶接部
が得られる。
【0016】以上各実施例について説明してきたが、本
発明の趣旨の範囲内で、シールドカバーの形状、材質、
上蓋とシールドカバー本体との錠止方式、シールドカバ
ー本体の切欠部の形状、連結棒による位置調節方式、遮
蔽材の形状(例えば開先溝遊嵌片を遮蔽材に対して適宜
位置に着脱可能にする等)および材質、覗き窓の位置、
形状、遮蔽ガラスの材質等については適宜のものが採用
できる他、溶接部位である開先溝が上方に位置するもの
つまり溶接トーチが走行レール25の上方に設置された
溶接装置等にも採用が可能であることは言うまでもな
い。
【0017】
【発明の効果】以上詳細に説明してきたように本発明に
よれば、被溶接部材である鉄骨部材に対する位置すなわ
ち鉄骨部材の表面や継手部開先溝に対する遮蔽材の適正
な位置を選択してシールドカバーを設置することがで
き、やや柔軟性のある遮蔽材を採用して、前記鉄骨部材
表面とシールドカバーとの間に完全な遮蔽状の遮風部を
形成することが可能となる他、前記溶接ロボットに対す
る適正位置にセットされた溶接トーチに対するシールド
カバーの位置も適正に設置することができ、溶接部が強
い風に晒されることになっても、溶接トーチの周囲を密
閉状に覆うシールドカバーの密閉性能が充分に確保され
てシールドガスの壁が破壊されることはなく、常に安定
した溶接品質が得られる。
【0018】また、前記シールドカバーにおける遮蔽材
が開先溝遊嵌片を備えていることにより、前記連結棒の
3次元方向の位置を調節して遮蔽材における前記開先溝
遊嵌片を鉄骨部材の継手部開先溝に適合させて遊嵌配置
することによって、遮蔽材を介して鉄骨部材表面とシー
ルドカバーとの間のみならず、継手部開先溝とシールド
カバーとの間にも完全な遮蔽状の遮風部を形成すること
が可能となり、溶接トーチの周囲を密閉状に覆うシール
ドカバーの密閉性能がさらに充分に確保され、横風が侵
入してシールドガスの壁が破壊されることは全くなく、
常に安定した溶接品質が得られる。さらに、前記シール
ドカバー本体は、前記連結棒が固定された上蓋より容易
に着脱可能としてあるので、溶接トーチを溶接ロボット
に取り付けたままでシールドカバー本体をシールドカバ
ーの上蓋から容易に取り外して、溶接トーチの先端のノ
ズルの目詰まりの手入れ等の保守や点検が容易であり、
作業性の向上が一段と図られる。さらにまた、前記シー
ルドカバー本体の側面に覗き窓が設けられていることに
よって、シールドカバー本体をシールドカバーの上蓋か
ら取り外すことなく、溶接時のアーク状態の把握や作業
中における溶接トーチの状態の点検が可能となり、特
に、一人の溶接作業者が数台の溶接ロボットを扱う場合
でも、充分に目を配ることで、どの溶接部分においても
常に安定した溶接品質が得られ、その効果が絶大なもの
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係るガスシールドアーク溶
接装置の全体図である。
【図2】本発明の1実施例に係る連結棒の斜視図であ
る。
【図3】本発明の1実施例に係るシールドカバー全体の
分解斜視図である。
【図4】本発明の1実施例に係る遮蔽材近傍の拡大図で
ある。
【図5】本発明の1実施例に係る溶接ロボットの駆動部
の拡大断面図である。
【図6】従来のガスシールドアーク溶接方法を示す図で
ある。
【図7】ガスシールドアーク溶接における風の影響を説
明した図である。
【符号の説明】
1・・・シールドカバー本体 2・・・上蓋 3・・・掛錠 4・・・溶接トーチ 5・・・覗き窓 6・・・遮蔽ガラス 7・・・鉄骨柱 7C・・・継手部開先溝 8・・・前面遮蔽材 8B・・・開先遊嵌片 9・・・側面抑え板 10・・・下部抑え板 11・・・蝶螺子 12・・・後面遮蔽材 13・・・後面抑え板 14・・・連結棒 15・・・溶接ロボット 16・・・取付金具 20・・・シールドカバー 24・・・走行台 25・・・走行レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大川 孝 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式 会社巴コーポレーション内 (56)参考文献 特開 昭50−148257(JP,A) 実開 昭59−162179(JP,U) 実開 昭55−171483(JP,U) 実開 昭58−160670(JP,U) 実開 昭57−122785(JP,U) 実開 昭59−102272(JP,U) 実開 平4−98375(JP,U) 実公 昭59−5503(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/32 B23K 9/00 B23K 9/12 B23K 9/16 B23K 37/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨部材の外周に沿って案内される溶接
    ロボットによって前記鉄骨部材の継手部を接合するガス
    シールドアーク溶接装置において、前記溶接ロボットに
    上下、前後位置および溶接角度を調節可能に設けられた
    溶接トーチの周囲を密閉状に覆うシールドカバーを前記
    溶接ロボットに3次元方向の位置を調節可能に連結棒を
    介して固定するとともに、前記シールドカバー本体は、
    前記連結棒の固定された上蓋より着脱可能とされ、前記
    鉄骨部材表面に摺接する遮蔽材をシールドカバー本体の
    外周に設けてあることを特徴とするガスシールドアーク
    溶接装置。
  2. 【請求項2】 前記遮蔽材は、内スカート部、中央部、
    外スカート部の3層からなり、内スカート部と外スカー
    ト部は前記鉄骨部材の表面にて互いに離反して摺接する
    とともに、前記継手部の開先溝に遊嵌配置される開先溝
    遊嵌片を備えることを特徴とする請求項1に記載のガス
    シールドアーク溶接装置。
JP7121127A 1995-05-19 1995-05-19 ガスシールドアーク溶接装置 Expired - Fee Related JP2978082B2 (ja)

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