JPH0731307A - 雄性不稔植物の育種方法及び増殖方法 - Google Patents
雄性不稔植物の育種方法及び増殖方法Info
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Abstract
出者が企図する雄性不稔形質を有する細胞間雑種を自由
に作出し得る、植物の新規な育種、及び増殖方法の提
供。 【構成】 細胞融合技術により得られた、ブラッシカ属
オレラーケア種に属する植物の細胞核、又はブラッシカ
属オレラーケア種に属する植物とブラッシカ属カンペス
トリス種に属する植物との間の雑種植物の細胞核、及び
雄性不稔形質を媒介する細胞質を併せ有する植物雑種細
胞を基とする雄性不稔形質を有する植物に、ブラッシカ
属オレラーケア種に属する植物、ブラッシカ属カンペス
トリス種に属する植物、又はブラッシカ属ナプス種を戻
し交配して、純度の高い当該ブラッシカ属オレラーケア
種に属する植物、ブラッシカ属カンペストリス種に属す
る植物、又はブラッシカ属ナプス種の核と雄性不稔を媒
介する前記細胞質を併せ有するブラッシカ属オレラーケ
ア種に属する、又はブラッシカ属カンペストリス種に属
する雄性不稔植物を育成することを特徴とする、雄性不
稔植物の育種方法並びに増殖方法。
Description
育種方法及び増殖方法、さらに詳細には、細胞核として
所望の純系細胞核を有し、細胞質としての雄性不稔形質
を媒介する細胞質を有する細胞を基にした新規な雄性不
稔植物の育種及び増殖方法に関する。
て、植物の品種改良の手段も多種開発されている。かか
る品種改良手段において雄性不稔株は、極めて重要な位
置を占める。例えば、アブラナ科野菜のF1品種の採種
は、通常、雌雄同花で両性の生殖器官が同時に成熟する
にもかかわらず不和合性で、受粉が行われても花粉の不
発芽、花粉管の花柱への侵入不能、花粉管の成長速度の
低下又は停止等によって受精が正常に行われない「自家
不和合性」自殖系統を利用して行われている。しかしな
がら、自殖系統の中にはその形質自体は優れているが、
かかる「自家不和合性」が弱く、所望のF1雑種を効率的
に得ることが困難な場合があることが知られている。
このような場合に雄性不稔株を雌親としてF1雑種の作出
を企図すれば、当該雌親からは花粉は生産されず、上記
のF1雑種の効率的な作出を企図できる。 (2) しかしながら、当該雄性不稔株の作出について、現
在以下の問題点が指摘されている。
している雄性不稔株の細胞核を所望の植物の細胞核で置
換する「細胞核置換法」が挙げられる。確かに、この
「細胞核置換法」によれば、雄性不稔形質の遺伝媒体と
して知られるミトコンドリアDNAが細胞質中に維持さ
れる。そしてこれにより、雄性不稔形質自体は維持され
る。
に重大な影響を与える独自の遺伝子を保持することが知
られる葉緑体も、当該親株としての雄性不稔株の葉緑体
が維持されるので、仮に親株である雄性不稔株と細胞核
の提供株が近縁でない場合は、当該葉緑体と当該細胞核
の相互作用によって、植物を作出する上で好ましくない
現象が惹起される場合がある。
て、大根のオグラ細胞質(Ogura,H.,1968.Mem.Pac.Agr
i,Kagoshima Univ.6:39-78.) を用いて、これをハクサ
イに代表されるブラッシカ属カンペストリス種に属する
植物の細胞核で置換した、「核置換型(オグラ)ブラッ
シカ属カンペストリス種」を作出した場合には、当該植
物は、低温下で白化現象(クロロシス)を惹き起こす。
また、当該植物には蜜腺の成長が認められず、蜜蜂等の
花粉を運搬する役割を有する昆虫類を誘引することが困
難となり、確立させるべき植物株としては好ましいもの
とは言い難い面がある。 (3) そこで、上記オグラ細胞とブラッシカ属ナプス種
(ナタネ)に属する植物との間においては、当該両植物
のプロトプラスト同士を融合させることにより作出され
る細胞間雑種を雄性不稔株として用いることが検討され
ている(Pelletieret al.,(1983)Mol.Gen.Genet191:244
-250)。
る雄性不稔形質が維持される、と同時にオグラ細胞由来
の葉緑体が脱落を起こし、上記ブラッシカ属に属する植
物の葉緑体のみが維持される。その結果、上記の白化現
象や蜜腺の成長不良が認められなくなるという利点を有
する。
に適したブラッシカ属に属する植物の種類は技術的な見
地から限界がある。よって、作出者が企図する雄性不稔
細胞間雑種を直接的に上記細胞融合技術で自由に作出す
ることは現在のところ困難である。そこで、本発明が解
決すべき課題は、上記の優れた形質を有する雄性不稔株
を用いた、作出者が企図する雄性不稔形質を有する細胞
間雑種を自由に作出し得る、植物の新規な育種方法を提
供することにある。
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、上記の細胞間
雑種を所望のブラッシカ属に属する植物で戻し交配する
ことにより、当該所望のブラッシカ属に属する形質を純
粋に維持し、かつF1雑種の作出に有用な雄性不稔形質を
維持する植物の作出が可能であることを見出した。
とするものである。 (1) 細胞融合技術により得られた、ブラッシカ属オレラ
ーケア種に属する植物の細胞核、又はブラッシカ属オレ
ラーケア種に属する植物とブラッシカ属カンペストリス
種に属する植物との間の雑種植物の細胞核、及び雄性不
稔形質を媒介する細胞質を併せ有する植物雑種細胞を基
とする雄性不稔形質を有する植物に、ブラッシカ属オレ
ラーケア種に属する植物、ブラッシカ属カンペストリス
種に属する植物、ブラッシカ属ナプス種に属する植物、
又はブラッシカ属ユンケア種に属する植物を戻し交配し
て、純度の高い当該ブラッシカ属オレラーケア種に属す
る植物、ブラッシカ属カンペストリス種に属する植物、
ブラッシカ属ナプス種に属する植物、又はブラッシカ属
ユンケア種に属する植物の核と雄性不稔を媒介する前記
細胞質を併せ有するブラッシカ属オレラーケア種、ブラ
ッシカ属カンペストリス種、ブラッシカ属ナプス種、又
はブラッシカ属ユンケア種に属する雄性不稔植物を育成
することを特徴とする、雄性不稔植物の育種方法。 (2) 雄性不稔を媒介する細胞質がオグラ細胞質を組み換
えた細胞質であることを特徴とする、前記(1)記載の雄
性不稔植物の育種方法。 (3) 細胞融合技術により得られた、ブラッシカ属オレラ
ーケア種に属する植物の細胞核、又はブラッシカ属オレ
ラーケア種に属する植物とブラッシカ属カンペストリス
種に属する植物との間の雑種植物の細胞核、及び雄性不
稔形質を媒介する細胞質を併せ有する植物雑種細胞を基
とする雄性不稔形質を有する植物に、ブラッシカ属オレ
ラーケア種に属する植物、ブラッシカ属カンペストリス
種に属する植物、ブラッシカ属ナプス種に属する植物、
又はブラッシカ属ユンケア種に属する植物を戻し交配し
て、純度の高い当該ブラッシカ属オレラーケア種に属す
る植物、ブラッシカ属カンペストリス種に属する植物、
ブラッシカ属ナプス種に属する植物、又はブラッシカ属
ユンケア種に属する植物の核と雄性不稔を媒介する前記
細胞質を併せ有するブラッシカ属オレラーケア種、ブラ
ッシカ属カンペストリス種、ブラッシカ属ナプス種、又
はブラッシカ属ユンケア種に属する雄性不稔植物を育成
することを特徴とする、雄性不稔植物の増殖方法。 (4) 雄性不稔を媒介する細胞質がオグラ細胞質を組み換
えた細胞質であることを特徴とする、前記(3)記載の雄
性不稔植物の増殖方法。
ーケア種に属する植物の細胞核、又はブラッシカ属オレ
ラーケア種に属する植物とブラッシカ属カンペストリス
種に属する植物との間の雑種植物の細胞核、及び雄性不
稔形質を媒介する細胞質を併せ有する植物雑種細胞を基
とする雄性不稔形質を有する植物の作出。
を調製することができる「ブラッシカ属オレラーケア種
に属する植物」としては、例えばキャベツ、ブロッコリ
ー、カリフラワー、ハボタン、コモチキャベツ、コール
ラビ、コラート、カイラン、ケール等を挙げることがで
きる。これらの中でもキャベツのF1品種金系201 、当該
親系統"F"(両者ともにサカタのタネ製) は当該細胞をプ
ロトラスト化して、他細胞と融合させることが容易であ
るという点において、特に好ましいものとして挙げるこ
とができる。
を調製することができる「ブラッシカ属に属する植物同
士の雑種植物」としては、例えば、キャベツとハクサイ
の種間雑種として知られるハクラン等を挙げることがで
きる。「ブラッシカ属カンペストリス種」に属するハク
サイは、元来細胞融合技術を駆使することが困難である
ことが知られている(Jourdan,P.&E.D.Earle,1989.J.A
mer.Hort.Sci.,114:343-349 )。そこで本発明育種方法
により、細胞融合技術を駆使することが可能な、「ブラ
ッシカ属に属する植物同士の雑種植物」としてハクラン
を利用することは、ハクサイの雄性不稔株を作出するた
めの橋渡し植物になり得るという点において好ましい。
リアを有する細胞質としては、ダイコン由来の当該細胞
質として知られるオグラ細胞質、ナタネ由来の当該細胞
質として知られるSHIGA-THOMPSON細胞質、POLIMA細胞
質;カラシナ由来の当該細胞質として知られるANANO 細
胞質;Diplotaxis muralis由来の当該細胞質として知ら
れるMURALIS 細胞質等を挙げることができる。これらの
雄性不稔形質媒介細胞のうち、オグラ細胞質は、ブラッ
シカ属に導入しても植物の稔性を回復させる所謂回復遺
伝子が発現することが稀であり、故に雄性不稔形質自体
が安定して保持され得るという点において特に好ましい
ものとして挙げることができる。
に属する植物細胞と雄性不稔形質を媒介する細胞質を有
する細胞との雑種細胞を調製するための技術である細胞
融合技術は、植物細胞において現在用いられている常法
を用いることができる(KAO,N.K.and M.R.MICHAYLUK,19
74,PLANTA,115:355-367 )。具体的には、融合を企図す
る植物細胞の細胞壁を除去したプロトラストを調製し、
当該細胞同士を融合する。この場合、融合手段としては
例えば、ポリエチレングリコールを融合剤として用いる
伝統的方法や、細胞に電気的にいわゆる「パールチェイ
ン」を形成せしめ、これに直流パルスを印加するエレク
トロフュージョン法等を挙げることができるが、融合効
率を考慮すれば、後者のエレクトロフュージョン法を好
ましい融合方法として挙げることができる。
公知の方法で培養し、さらに所望の植物体へ誘導するこ
とができる。例えば、融合細胞をカルス育成培地、例え
ば山下と島本の培地〔育種学雑誌34巻別冊2:30-3(198
4)〕で培養し、小カルスを作出し、次いで種々の基本培
地にサイトカイニン等の植物ホルモンを添加した再分化
培地に当該小カルスを置床し、当該小カルスを育成する
ことにより所望の植物体を誘導することができる。
A及び葉緑体DNAが、融合した植物細胞のいずれのも
のであるかは、当該DNAを抽出して当該DNAの制限
酵素パターンを解析することにより、または既知のプロ
ーブを用いたRFLP法等により行うことができる。 B.前記により得られた雄性不稔形質を有する細胞間雑
種植物を、所望するブラッシカ属オレラーケア種に属す
る植物、ブラッシカ属カンペストリス種に属する植物、
ブラッシカ属ナプス種に属する植物、又はブラッシカ属
ユンケア種に属する植物を戻し交配して、純度の高い当
該ブラッシカ属オレラーケア種に属する植物、ブラッシ
カ属カンペストリス種に属する植物、ブラッシカ属ナプ
ス種に属する植物、若しくはブラッシカ属ユンケア種に
属する植物の核と雄性不稔を媒介する前記細胞質を併せ
有するブラッシカ属オレラーケア種、ブラッシカ属カン
ペストリス種、ブラッシカ属ナプス種、又はブラッシカ
属ユンケア種に属する雄性不稔植物を育種する。
不稔形質を有する細胞間雑種植物に作出を企図するブラ
ッシカ属オレラーケア種に属する植物、ブラッシカ属カ
ンペストリス種に属する植物、ブラッシカ属ナプス種に
属する植物、又はブラッシカ属ユンケア種に属する植物
を直接戻し交配することによって行われる。かかる戻し
交配の回数は、当該回数が多くなればなるほど戻し交配
の対象となるブラッシカ属に属する植物の純系に近くな
る。そして、この間細胞質の形質は母親の形質がそのま
ま維持される。すなわち、前記雄性不稔形質は当該戻し
交配の回数にかかわらず子株においてそのまま維持され
る。具体的な戻し交配の手順としては、初期2回程を胚
珠培養と併用し、以後、常法とされる戻し交配を行う。
当該戻し交配の回数は雄性不稔形質を有する細胞間雑種
植物と、作出を企図する前記ブラッシカ属に属する植物
との近縁度や、どの程度の純度の雄性不稔植物の作出を
企図するかによって異なるが、概ね最低5回程度、好ま
しくは7回程度である。
的に後代を獲得するために胚珠培養法(Nishi et al.,1
959,Jap.J.Breed.8,215-222 )を併用することができ
る。特に同属異種間植物における遠縁支配を行う場合に
は上記併用を行うのが好ましい。なお、この戻し交配の
対象となるブラッシカ属オレラーケア種に属する植物、
ブラッシカ属カンペストリス種に属する植物、ブラッシ
カ属ナプス種に属する植物、又はブラッシカ属ユンケア
種に属する植物は、当該ブラッシカ属に属する植物であ
る限り特に限定されない。
に属する植物として、例えばキャベツ、ブロッコリー、
カリフラワー、ハボタン、コモチキャベツ、コールラ
ビ、コラード、カイラン、ケール等を挙げることができ
る。また、ブラッシカ属カンペストリス種に属する植物
として、ハクサイ、カブ、チンゲンサイ、コマツナ、ナ
バナ、ノザワナ、(中国菜心×人為合成ナタネ)選抜後
代等を挙げることができる。ブラッシカ属ナプス種に属
する植物として、ナタネや(オータム・ポエム×ブロッ
コリー)の交雑後代である人為合成ナタネ等を挙げるこ
とができる。さらに、ブラッシカ属ユンケア種に属する
植物として、カラシナ、結球カラシナ、油料用カラシ
ナ、タカナ、ザーサイ等を挙げることができる。これら
の中で、親株である雄性不稔細胞間雑種植物が、キャベ
ツ- 大-MS-2 であり、戻し交配の対象である植物がブラ
ッシカ属オレラーケア種である組合せ;当該雄性不稔細
胞間雑種植物がハクランMS-1であり、戻し交配の対象で
ある植物がブラッシカ属ナプス種である組合せ;当該雄
性不稔細胞間雑種植物がハクランMS-2であり、戻し交配
の対象である植物がブラッシカ属オレラーケア種である
組合せ;当該雄性不稔細胞間雑種植物がハクランMS-3で
あり、戻し交配の対象である植物がブラッシカ属カンペ
ストリス種である組合せが、戻し交配が容易であるとい
う点において好ましい。
植物体の作出 1) 雄性不稔形質を媒介する細胞質を有するプロトプラ
ストの調製 雄性不稔細胞質(オグラ)を有するダイコン、あるい
は、当該細胞質(オグラ)を有する核置換型ハクサイ
を、培養ビン中にて約1ヵ月間、無菌的に維持・培養さ
れた植物体の本葉を切り取り、0.1 %ペクトリアーゼY-
23、2%セルラーゼオノヅカR-10、0.5Mマンニトールを
含む酵素液で28℃、2時間処理を施した。この後、当該
酵素液により、常法(Nagata,T and Takebe,I.1971.PLA
NTA,99,12)に従い、プロトプラストを純化、調製した。
いては、プロトプラスト純化後、紫外線をクリーレベン
チ内の紫外線ランプを用いて、120〜180秒間照射を行っ
た後に下記の細胞融合工程に供した。またダイコンにつ
いては、上記において純化されたプロトプラストを直接
細胞融合に供した。
のプロトプラスト調製 キャベツ(F1品種“金糸201”、あるいは親系統“F”)
の無菌苗より本葉を採取し、上記のプロトプラスト調製
法に従いプロトプラストを調製した。かかる調製法によ
り、単離・純化されたプロトプラストをヨードアセトア
ミド7.5mM で15分間浸漬処理した後、800rpmで3分間遠
心分離して、プロトプラストを集め、その後 W5 液で2
回洗浄し、所望のプロトプラストを調製した。
ンのプロトプラストと、上記2)で得たヨードアセトアミ
ド処理を施したキャベツプロトプラストを、各1×106
個/ml 濃度に調整し、これらを1mlずつ混合して33%ポ
リエチレングリコール(以下、PEGと略記する)を3
ml添加、混合した。その後、0.1M塩化カルシウム溶液を
更に添加し、室温で融合させた。そして、上澄みを捨て
CPW液(Freason et al., 1973, Dev. Biol., 33. 13
0-137)で洗浄し、培養に供した。
不稔細胞質(オグラ)を有する核置換型ハクサイプロト
プラストと、上記2)で得たキャベツプロトプラストに融
合処理を施す場合には、上記と同様に両プロトプラスト
共に1×106 個/ml の濃度に調製し、等量ずつ混合し
た。細胞融合は、BTX 社、Model 301 を用いて、まず30
V/cmの交流電圧を30秒施し、その後1400V/cmの直流パル
スを20μsec 施し、電気的に融合を行った。
処理後、融合したプロトプラストは、カルス育成培地
(マンニトール 0.3M ,2,4-ジクロロフェノキシ酢酸
(以下2,4-D と略記する)0.5mg/l ,ナフタレン酢酸
(以下NAA と略記する)0.35mg/l,ベンジルアミノプリ
ン(以下BAと略記する)0.5mg/l を含んだMS修正培地)
にて培養を行い、培養開始10日目にマンニトール0.2Mの
同組成培地を添加した。更に10日後、マンニトールを含
まない同組成培地を入れた100ml 容フラスコに、コロニ
ーを移植し、2rpm の回転培養を施した。当該回転培養
7日後、1〜2mmに生育したカルスを再分化培地(ベン
ジルアデニン(BA) 1mg/lを含むMS培地)にて継代培養を
行い、不定芽誘導を促した。これにより得られた不定芽
を、BAを含まないMS培地に植え継ぎ、発根後は常法に従
い屋外環境に順化し、育成した。開花後、花粉の産出状
況を視覚的に評価し、雄性不稔個体を選抜した。
について、順次調査を行った。雄性不稔細胞質(オグ
ラ)を持つダイコンとキャベツとの細胞融合の結果、蜜
腺が良く発達し、低温下における葉色の黄化(クロロレ
スと称す)を生じない核型が、キャベツとダイコンが混
在した形の雄性不稔植物体(以後、キャベツMS-1と称
す)、及び核型が、キャベツのみの雄性不稔植物体(以
後、キャベツMS-2と称す)が得られた。
e Cybrid CMS-2としてATCCにATCC No.75488 として寄託
されている。雄性不稔細胞質(オグラ)を持つ核置換型
ハクサイとキャベツとの細胞融合の結果、蜜腺が良く発
達し、低温下における葉色の黄化を生じない染色体数が
それぞれ32本、44本、34本のハクラン型雄性不稔植物体
が得られた。以降、それぞれをハクランMS-1,ハクラン
MS-2,ハクランMS-3と称した。
n Cybrid CMS-3としてATCCにATCC No.75489 として寄託
されている。 (B)PCR法並びにRFLP法による解析 雄性不稔細胞質(オグラ)を有するダイコンとキャベツ
の細胞融合で得られた雄性不稔種キャベツMS-2,及び雄
性不稔細胞質(オグラ)を有する核置換型ハクサイとキ
ャベツの細胞融合で得られた雄性不稔種ハクランMS-1,
ハクランMS-2,ハクランMS-3の計4種の新規雄性不稔系
統と、既存の雄性不稔細胞の媒体として用いた(オグ
ラ)細胞質を有するダイコン、更に、細胞融合に用いた
可稔性キャベツ(F1品種:金糸201 )を供試品種として
下記のPCR法及びRFLP法によるミトコンドリアDNA
と葉緑体DNAの解析を行った。
緑体DNA (以降cpDNAと略記する)、並びにミトコン
ドリアDNA(以降mtDNAと略記する)を抽出してP
CR 分析に供した。雄性不稔細胞質(オグラ)を有す
るダイコン、通常の雄性可稔ダイコン、既に報告がなさ
れているS タイプ細胞質をもつ雄性不稔ナタネ(Thomps
on,1972,Shiga and T Baba.S,1973)、及びPolimaタイ
プ細胞質をもつ雄性不稔ナタネ(Fu,T.D.,1981;Crucif
erae News letter6,6-7 )のmtDNAの特定部位を増幅
可能であるべく企図したPCRプライマーを調製した。
Pase遺伝子中のサブユニット6(Kadowaki,K et al.,19
90,Mol.Gen.Genet.,224,10-16)(以降atp 6 と略記す
る)の転写開始点から300bp 上流のプロモーター部分を
起点とし、当該起点から構造遺伝子(以降、ORF と略記
する)の途中まで(-1)、あるいはその全て(-2)までを増
幅するべく企図されたプライマーを合成した。A〜Fの
各プライマーの塩基配列は、A(配列番号1)、B(配
列番号2)、C(配列番号3)、D(配列番号4)、E
(配列番号5)、及びF(配列番号6)である。
象を以下に掲げる。 A+B:Og−1 A+C:Og−2 D+B:P−1 D+C:P−2 E+B:N−1 E+C:N−2 F+B:R−1 F+C:R−2 なお、上記のプライマーのうち、Og とR(OGURA と大
根)関係は、"Christopher A.Makaroff,Ingrid J.Ape a
nd Jeffrey D.Palmer(1989)The Journal of Biological
Chemistry,Vol.264,pp11706-11713" を引用して設計し
た。
ipal Singh and Gregory G.Brown(1991),The Plant Cel
l,Vol.3,pp1349-1362"を引用して設計した。そして、当
該プライマーをPCRプライマーとし、上記の各種雄性
不稔融合細胞のmtDNAを鋳型として、94℃(1分
間),55℃(1分間), 及び72℃(2分間)という熱サ
イクルを、30サイクル行ってその結果得られたPCR
増幅産物をアガロース電気泳動により解析した。
sica napus(ブラッシカ属ナプス)の葉緑体DNAを制
限酵素EcoRI で切断後、Blue Script プラスミドに組み
込んでクローニングしたプローブを用いて解析を行っ
た。この解析結果を第1表に示す。
し、+ の多いほど、多量のPCR産物が得られたことを
示す。また、- はPCR産物が得られなかったことを示
す。さらに、cpは葉緑体DNAを鋳型として用いた場合
を、mpはミトコンドリアDNAを鋳型とした場合を示
す。そして、各種のPCRによる増幅範囲は図1に示し
た。
然界に既存する(オグラ)雄性不稔細胞質と比較した場
合、cpDNAにおいて、N-1 ,N-2 をPCRによる増幅
範囲としたときに、新たなPCR産物が得られることが
明らかになった。また、ハクランMS-2細胞質は、既存の
(オグラ)雄性不稔細胞質と比較した場合、cpDNA・
mtDNA両者において、N-1 とN-2 によるPCR産物を
生じた。
存の(オグラ)雄性不稔細胞質と比較した場合、cpDN
Aにおいてのみ、N-1 とN-2 によるPCR産物を生じ
た。そして、キャベツMS-2細胞質については、前記ハク
ランMS-2と同様、cpDNAとmtDNA両者において、N-
1 ,N-2 によるPCR産物を生じた。 2)RFLP法 細胞融合により得られた雄性不稔キャベツMS-1,同キャ
ベツMS-2、並びに細胞融合により得られた雄性不稔ハク
ランMS-1,同ハクランMS-2,同ハクランNS-3の葉肉か
ら、Kemble(1987)の方法でmtDNAを抽出し、制限酵
素BamHI,HindIIIで切断した後、当該DNA断片につい
て1%アガロース電気泳動を行い、Genlussystem(Behr
inger Manhim co 製)に従って、サザン・ハイブリダイ
ゼーションを行った。用いたプローブは、イネのmtDN
A中のATPaseのサブユニットα(Kadowaki,K et al.,19
90,Nucleis Acids Res.18,No.5)(以降atp A と略記す
る)及び前出のatp 6 ,シトクロームオキシダーゼのサ
ブユニットI(Kadowaki,Ket al.,1989,Nucleis Acids
Res.17,No.18)(以降cox-I と略す)をコードするDN
A断片を用いた。
le(1987)の方法でDNAを抽出し、HindIII EcoRI で
当該DNAを切断後、ブラッシカ属のcpDNAプローブ
を用いて、サザンハイブリダイゼーションを行った(図
2−図7)。このRFLPの結果を第2表に示す。
を、a は葉緑体プローブを、Ogはオグラ型を、Cab はキ
ャベツ型を、組は組換型を、NDは未分析であることを示
す。この結果、キャベツMS-1(表中では、キャベツ・大
・MS-1と記す)は、既存の雄性不稔(オグラ)細胞質と
比較して、cpDNAが、キャベツ型に変化していること
が判明した。
MS-2と記す)は、mtDNA中のatp6 及びcox I が、キ
ャベツ型に、cpDNAもキャベツ型に変化していた。ハ
クランMS-1においては新規なバンドが生じており、mtD
NA中のatp A において、細胞融合による遺伝子の組換
えが生じたことが判明した。ハクランMS-2は、ハクラン
MS-1と同様、mtDNA中のATP-A において、組換えによ
る新規なバンドが生じていた。
様に、mtDNAは既存の雄性不稔(オグラ)細胞質との
差異は認められなかった。しかしながら、cpDNAにお
いては新規なバンドが生じており、組換えが起こってい
ることが明らかになった。上記1)2)に示したごとく、細
胞質中のmtDNA並びにcpDNAを指標として、PCR
法及びRFLD法を組み合わせることで、明確に既存の雄性
不稔細胞質との相違点が提示でき、同時に、個々の細胞
質の分類、特徴付けが可能であることが明らかになっ
た。 〔実施例2〕戻し交配による所望の雄性不稔植物の作出 実施例1により得られた新規雄性不稔細胞質を有するブ
ラッシカ属雑種細胞体のうち、キャベツMS-2は、その核
型はブラッシカ属オレラーケア種のものと同一であり、
同種作物品種群と支配可能と推測された。
り通常のオレラーケア属植物の染色体数によりその数が
増大していた。そこで、効率的に後代を獲得する目的で
胚珠培養法を戻し交配と併用した。すなわち、当該交配
後、2週間の未熟種子を無菌的に採取し、ショ糖5%、
カザミノ酸1g/l を添加した1/2 濃度のMS培地上に置床
し育成して後代を得た。当該胚珠培養法の併用により、
キャベツMS-2と同様のオレラーケア種のキャベツ、ブロ
ッコリー、カリフラワー、ハボタン、ケール、カイラ
ン、コラード、及びコールラビの純系品種を複数回戻し
交配を行うことで純度の高いブラッシカ属オレラーケア
種の核とMS-2新規雄性不稔細胞質キャベツを併せ有する
ブラッシカ属母本系統を育種した。
じて支配に供した純系品種に近くなるが、具体的な判断
としてRAPD法(Williams J.G.et al.,Nucleic Acid Re
s.18,pp6531-6535(1991))により判定した。当該戻し交
配により得られた後代の核DNAについて、RAPD法を市
販のOPERON社製(1000Atlantic Ave.Suite108,Alameda,C
A,USA)プライマーキットを用いて行い、両者間の差異に
ついて検定したところ、7回程度の戻し交配が必要なこ
とが示された。
伝達されるため、雄性不稔性は維持されることを検定す
るため、開花直前よりキャベツMS-2雄性不稔細胞質を有
する植物体を一部隔離し、自殖後代種子が得られないこ
とを併せて確認した。新規雄性不稔細胞質ハクランMS-1
を母本とした場合には、前記胚珠培養法により人為的に
作出したブラッシカ属オレラーケア種と、ブラッシカ属
カンペストリス種の核を併せ持つ合成ナタネを戻し交配
に用いた。ハクランMS-2を母本とした場合には、ブラッ
シカ属オレラーケア種に属するブロッコリー、カリフラ
ワー、キャベツ、ブラッシカ属カンペストリス種に属す
るハクサイ、カブ、雑菜、ブラッシカ属ユンケア種に属
するカラシナを戻し交配した。ハクランMS-3を母本とし
た場合には、ブラッシカ属カンペストリス種に属するハ
クサイ、雑菜、茎立ち菜を戻し交配した。いずれの場合
においても、当該戻し交配では初代若しくは第2代まで
は胚珠培養法を併用し後代を得た。戻し交配の回数は、
前記キャベツMS-2の場合と同様に当該戻し交配に用いた
各純系品種を、得られた各後代において両者間の核DN
Aの差異をRAPD法により検定した。
は最低7回程度の戻し交配を要した。また、後代におけ
る雄性不稔性については、前記キャベツMS-2の場合と同
様に視覚的に花粉が産生されないことの観察に併せ、母
本を一部隔離して自殖後代種子が得られないことを確認
した。
稔株を用いた、作出者が企図する雄性不稔形質を有する
細胞間雑種を自由に作出し得る植物の新規な育種方法が
提供される。
アDNAにおけるRFLPの結果を示す電気泳動写真
(1)(プローブはatp A )。
アDNAにおけるRFLPの結果を示す電気泳動写真
(2)(プローブはatp 6)。
におけるRFLPの結果を示す電気泳動写真(プローブ
は葉緑体DNAのEcoRI 断片)。
アDNAにおけるRFLPの結果を示す電気泳動写真
(3)(プローブはcox I(+atp A))。
アDNAにおけるRFLPの結果を示す電気泳動写真
(4)(プローブはcox I(+atp A))。
アDNAにおけるRFLPの結果を示す電気泳動写真
(5)(プローブはatp A )。
Claims (4)
- 【請求項1】 細胞融合技術により得られた、ブラッシ
カ属オレラーケア種に属する植物の細胞核、又はブラッ
シカ属オレラーケア種に属する植物とブラッシカ属カン
ペストリス種に属する植物との間の雑種植物の細胞核、
及び雄性不稔形質を媒介する細胞質を併せ有する植物雑
種細胞を基とする雄性不稔形質を有する植物に、ブラッ
シカ属オレラーケア種に属する植物、ブラッシカ属カン
ペストリス種に属する植物、ブラッシカ属ナプス種に属
する植物、又はブラッシカ属ユンケア種に属する植物を
戻し交配して、純度の高い当該ブラッシカ属オレラーケ
ア種に属する植物、ブラッシカ属カンペストリス種に属
する植物、ブラッシカ属ナプス種に属する植物、又はブ
ラッシカ属ユンケア種に属する植物の核と雄性不稔を媒
介する前記細胞質を併せ有するブラッシカ属オレラーケ
ア種、ブラッシカ属カンペストリス種、ブラッシカ属ナ
プス種、又はブラッシカ属ユンケア種に属する雄性不稔
植物を育成することを特徴とする、雄性不稔植物の育種
方法。 - 【請求項2】 雄性不稔を媒介する細胞質がオグラ細胞
質を組み換えた細胞質であることを特徴とする、請求項
1記載の雄性不稔植物の育種方法。 - 【請求項3】 細胞融合技術により得られた、ブラッシ
カ属オレラーケア種に属する植物の細胞核、又はブラッ
シカ属オレラーケア種に属する植物とブラッシカ属カン
ペストリス種に属する植物との間の雑種植物の細胞核、
及び雄性不稔形質を媒介する細胞質を併せ有する植物雑
種細胞を基とする雄性不稔形質を有する植物に、ブラッ
シカ属オレラーケア種に属する植物、ブラッシカ属カン
ペストリス種に属する植物、ブラッシカ属ナプス種に属
する植物、又はブラッシカ属ユンケア種に属する植物を
戻し交配して、純度の高い当該ブラッシカ属オレラーケ
ア種に属する植物、ブラッシカ属カンペストリス種に属
する植物、ブラッシカ属ナプス種に属する植物、又はブ
ラッシカ属ユンケア種に属する植物の核と雄性不稔を媒
介する前記細胞質を併せ有するブラッシカ属オレラーケ
ア種、ブラッシカ属カンペストリス種、ブラッシカ属ナ
プス種、又はブラッシカ属ユンケア種に属する雄性不稔
植物を育成することを特徴とする、雄性不稔植物の増殖
方法。 - 【請求項4】 雄性不稔を媒介する細胞質がオグラ細胞
質を組み換えた細胞質であることを特徴とする、請求項
3記載の雄性不稔植物の増殖方法。
Priority Applications (4)
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JP5174499A JPH0731307A (ja) | 1993-07-14 | 1993-07-14 | 雄性不稔植物の育種方法及び増殖方法 |
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- 1993-07-14 JP JP5174499A patent/JPH0731307A/ja active Pending
-
1994
- 1994-03-30 US US08/220,373 patent/US5650559A/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-03-31 NL NL9400518A patent/NL9400518A/nl not_active Application Discontinuation
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