JPH1084998A - 細胞質雄性不稔因子dnaを含有する植物の識別方法及び利用される細胞質雄性不稔因子dna - Google Patents

細胞質雄性不稔因子dnaを含有する植物の識別方法及び利用される細胞質雄性不稔因子dna

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JPH1084998A
JPH1084998A JP8243201A JP24320196A JPH1084998A JP H1084998 A JPH1084998 A JP H1084998A JP 8243201 A JP8243201 A JP 8243201A JP 24320196 A JP24320196 A JP 24320196A JP H1084998 A JPH1084998 A JP H1084998A
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cytoplasmic male
plant
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sterility factor
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Arinori Nakajima
有紀 中島
Toshiya Yamamoto
俊哉 山本
Kenji Oita
憲治 大江田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大変な手間と時間を要する作業を行うことな
く、容易に短時間で細胞質雄性不稔形質の遺伝状態を確
認できるようになる植物の識別方法を提供すること。 【解決手段】配列番号1で示される塩基配列であること
を特徴とする細胞質雄性不稔因子DNA若しくはその一
部又は該DNAを含むDNAあるいはそれらの同効物を
増幅するようなオリゴヌクレオチドをプライマーとして
用いるPCR法により植物のゲノムDNAを増幅し、該
増幅ゲノムDNAを電気泳動にて分離後、増幅ゲノムD
NAの視覚検出を行うことを特徴とする細胞質雄性不稔
因子DNAを含有する植物の識別方法及び配列番号1で
示される塩基配列を有することを特徴とする細胞質雄性
不稔因子DNA等。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞質雄性不稔因
子DNAを含有する植物の識別方法及び利用される細胞
質雄性不稔因子DNA等に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞質雄性不稔植物は、正常なおしべの
機能が欠如するため、それ自身では種子を付けず、花粉
親との交雑でF1ハイブリッド種子が得られる。このよう
に、細胞質雄性不稔という形質は、農作物等の育種の場
面できわめて重要である。細胞質雄性不稔は、多くの植
物種で見い出されている形質にも関わらず、その原因と
なる詳細なメカニズムはわかっていない。実際の農作物
等の育種において、F1ハイブリッドの親系統のような
育種上利用価値のある細胞質雄性不稔系統を作出するた
めに、例えば、細胞質雄性不稔供給植物に対して不稔化
を希望する品種の花粉を繰り返し交雑し、核を入れ換え
目的とする品種を作出するコンベンショナルな方法が用
いられているが、該方法では、年単位での膨大な時間と
多大な労力、広い敷地等が必要なことから農作物等の育
種上大きな障害となっている。そこで、最近では、非対
称細胞融合法のような方法が試験的に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、その育種過程において得られた候補植物につ
いて、その都度、花の稔性の確認と選抜という過程が必
要であり、いまだ大変な手間と時間を要した。このた
め、容易に短時間で細胞質雄性不稔形質の遺伝状態を確
認できる方法が強く望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような状況下、本発
明者らは鋭意検討した結果、雄性不稔細胞質において特
異的に発現する遺伝子の一部、即ち、細胞質雄性不稔因
子DNAを見出し取得することに成功し、該DNAを利
用することにより本発明に至った。すなわち、本発明
は、 1)配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不
稔因子DNA若しくはその一部又は該DNAを含むDN
Aあるいはそれらの同効物を増幅するようなオリゴヌク
レオチドをプライマーとして用いるPCR法により植物
のゲノムDNAを増幅し、該増幅ゲノムDNAを電気泳
動にて分離後、増幅ゲノムDNAの視覚検出を行うこと
を特徴とする細胞質雄性不稔因子DNAを含有する植物
の識別方法(以下、本発明識別方法と記す。)、 2)植物がニンジンであることを特徴とする前項1記載
の植物の識別方法、 3)配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不
稔因子DNA若しくはその一部又は該DNAを含むDN
Aあるいはそれらの同効物をプロ−ブとして、植物のゲ
ノムDNA又はRNAを解析試料とするサザン又はノー
ザンハイブリダイゼーション法を行うことを特徴とする
細胞質雄性不稔因子DNAを含有する植物の識別方法
(以下、本発明ハイブリダイズ識別方法と記す。)、 4)植物がニンジンであることを特徴とする前項3記載
の植物の識別方法。 5)配列番号1で示される塩基配列を有することを特徴
とする細胞質雄性不稔因子DNA(以下、本発明不稔因
子DNAと記す。)、 6)前項5記載の細胞質雄性不稔因子DNAを含有する
ことを特徴とするプラスミド(以下、本発明プラスミド
と記す。)、 7)前項6記載のプラスミドを保持することを特徴とす
る微生物(以下、本発明微生物と記す。)、 8)前項5記載の細胞質雄性不稔因子DNAを導入する
ことにより形質転換された植物細胞(以下、本発明植物
細胞と記す。)、 9)前項5記載の細胞質雄性不稔因子DNAを導入する
ことにより形質転換された植物体(以下、本発明植物体
と記す。)、 10)配列番号2で示される塩基配列を有することを特
徴とする細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺伝子、 11)図2で示される制限酵素地図で特定され、分子量
約650bpであることを特徴とする細胞質雄性不稔型ミ
トコンドリア遺伝子、 12)細胞質雄性不稔系統であるニンジンの組織または
培養細胞から抽出したゲノムDNA を鋳型に下記のオリゴ
ヌクレオチド 5'ATGCCTCAACTGGATAAATT3' 5'CTATTTTGAATTTTTTTCCGT3' をプライマーとして用いるPCR法により得られうるこ
とを特徴とする細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺伝
子、 13)前項10、11又は12記載の細胞質雄性不稔型
ミトコンドリア遺伝子を含有することを特徴とするプラ
スミド(以下、本発明不稔型プラスミドと記す。)、 14)前項13記載のプラスミドを保持することを特徴
とする微生物(以下、本発明不稔型微生物と記す。)、 15)前項10、11又は12記載の細胞質雄性不稔型
ミトコンドリア遺伝子を導入することにより形質転換さ
れた植物細胞(以下、本発明不稔型植物細胞と記
す。)、 16)前項10、11又は12記載の細胞質雄性不稔型
ミトコンドリア遺伝子を導入することにより形質転換さ
れた植物体(以下、本発明不稔型植物体と記す。)、を
提供するものである。本発明識別方法により、大変な手
間と時間を要する作業を行うことなく、容易に短時間で
細胞質雄性不稔形質の遺伝状態を確認できるようにな
る。また、本発明不稔型遺伝子を利用することは、植物
の稔性を制御するような育種法の開発につながることに
なる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、詳細に本発明について説明
する。
【0006】配列番号1で示される塩基配列である細胞
質雄性不稔因子DNAとは、雄性不稔細胞質において特
異的に発現する遺伝子の一部であり、ミトコンドリア遺
伝子に連結等させることにより、結果的に雄性不稔性を
付与する機能を有する因子DNAである。該DNAは、
分子量約170bp のDNA 断片であり、図1で示される制限
酵素地図で特定され、制限酵素サイトとしては、例え
ば、HinfI(5bp)、MboI(24-26bp) 、MboI(43bp)、HapII
(122-124bp)を有している。その詳細な構造は、配列番
号1で示される塩基配列で表わすことができる。例え
ば、ニンジン品種「493S」、「2566A 」、「9304A 」等
の細胞質雄性不稔系統であるニンジンの葉、茎等の組織
または培養細胞から、例えば、植物分子生物学実験法、
遠山益監訳、丸善、記載の方法で抽出されたミトコンド
リアゲノムDNA 、または、例えば、ISOPLANT(和光純
薬) 等の市販の植物DNA 抽出キットを用いて抽出された
ゲノムDNA を鋳型に下記のオリゴヌクレオチド 5' TATGACTCCTTCTTTCACTT 3' 5' CTATTTTGAATTTITTTCCGT 3' をプライマーとして用いるPCR法(例えば、アニーリ
ング温度55℃、30サイクル)により得られるDNA 増幅産
物を、例えば、約1.5 %のアガロースゲルで電気泳動
し、分子量約170bp のDNA 断片を得る。該DNA 断片をア
ガロースゲルから切り出し、市販のキット(Bio rad 社
製等)で精製した後、例えば、市販のプラスミドベクタ
ー(例えば、pCRII, invitrogen 社製等)にキット記載
の方法を用いてクローニングすることにより、該細胞質
雄性不稔因子DNAを含有するプラスミド(本発明プラ
スミド)及び該プラスミドを保持する微生物(本発明微
生物)を得ることができる。尚、本発明プラスミドは、
細胞質可稔型ミトコンドリア遺伝子を含有する植物細胞
又は植物体内に本発明不稔因子DNAを導入する場合に
有用である。また、上記のようにニンジン組織または培
養細胞から抽出したゲノムDNA を鋳型に下記のオリゴヌ
クレオチド 5'ATGCCTCAACTGGATAAATT 3' 5'CTATTTTGAATTTTTTTCCGT 3' をプライマーとして用いるPCR法により得られるDNA
増幅産物(即ち、細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺伝
子)を、例えば、約1.5 %のアガロースゲルで電気泳動
し、分子量約650bp のDNA 断片を得る。該DNA 断片をア
ガロースゲルから切り出し、市販のキット(Bio rad 社
製等)で精製した後、例えば、市販のプラスミドベクタ
ー(例えば、pCRII, invitrogen 社製等)にキット記載
の方法を用いてクローニングすることにより、該細胞質
雄性不稔因子DNAを含有するプラスミド及び該プラス
ミドを保持する微生物を得ることもできる。
【0007】本発明識別方法で用いられるプライマー
は、配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不
稔因子DNA若しくはその一部又は該DNAを含むDN
Aあるいはそれらの同効物を増幅するようなオリゴヌク
レオチドであれば特に限定されないが、通常、約15個
以上のヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチドをあげ
ることができる。好ましくは、20個以上約30個以下
のヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチドをあげるこ
とができる。具体的には、例えば、下記の配列群から選
ばれる配列からなるオリゴヌクレオチド等をあげること
ができる。 (1) 配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不
稔因子DNAを増幅するプライマーの一例: 5' TATGACTCCTTCTTTCACTTT 3' 5' CTATTTTGAATTTTTTTCCGT 3' (2) 配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不
稔因子DNAの一部又は該DNAを含むDNAを増幅す
るプライマーの一例: 5' CTGGATCGACGAAACAGTCC 3' 5' TAAAAATGGAGCGAGAAGAA 3' (3) 配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不
稔因子DNA若しくはその一部又は該DNAを含むDN
Aの同効物を増幅するプライマーの一例: 5' ATGCCTCAACTGGATAAATT 3' 5' CTATTTTGAATTTTTTTCCGT 3' ここで「それら(配列番号1で示される塩基配列である
細胞質雄性不稔因子DNA若しくはその一部又は該DN
Aを含むDNA)の同効物」とは、配列番号1で示され
る塩基配列である細胞質雄性不稔因子DNAにおける1
個若しくは複数の塩基が付加、欠失又は置換された塩基
配列からなる細胞質雄性不稔因子DNA(即ち、雄性不
稔細胞質において特異的に発現する遺伝子の一部であ
り、ミトコンドリア遺伝子に連結等させることにより、
結果的に雄性不稔性を付与する機能を有する因子DN
A)を意味し、同一の機能を有する類似体であるDNA
のことである。なお、本発明識別方法で用いられるプラ
イマーであるオリゴヌクレオチドは、たとえばβ−シア
ノエチルホスホアミダイト法やチオホスファイト法を用
いる市販の自動DNA合成装置によって得ることができ
る。
【0008】上記のプライマーを用いて、PCR法によ
り植物のゲノムDNAを増幅し、該増幅ゲノムDNAを
電気泳動にて分離後、増幅ゲノムDNAの視覚検出を行
うことにより、細胞質雄性不稔因子DNAを含有する植
物を識別することができる。ここで「PCR法(ポリメ
ラーゼチェイン反応方法)」とは、変性工程、プライマ
ーのアニーリング工程およびDNAポリメラーゼによる
伸長工程からなるDNA複製サイクルを繰り返して行な
う反応を利用し特定のDNAを増幅させる方法であり、
たとえばSaiki ら、Science 、第 230巻、第1350頁から
第1354頁(1985年) や植物細胞工学別冊 植物のPCR 実
験プロトコール、島本功、佐々木卓治監修、1995 東京
・(株)秀潤社発行等に通常の方法が記載されている。
【0009】本発明識別方法で用いられる植物のゲノム
DNA(鋳型となる検体試料)は、たとえば、最新農学
実験の基礎、東北大学農学部農学科編、1990 東京・
(株)ソフトサイエンス社発行および植物細胞工学別冊
植物のPCR 実験プロトコール、島本功、佐々木卓治監
修、1995 東京・(株)秀潤社発行等に記載される通常
の植物のゲノムDNA抽出方法によって調製することが
できる。具体的には、たとえば、供試植物の緑葉等の組
織を液体窒素中で磨砕する。該磨砕物に臭化セチルトリ
メチルアンモニウム(CTAB)溶液を添加して、インキュ
ベート後、クロロホルムーイソアミルアルコールを加え
てよく混和する。遠心分離により水層を分離・回収し、
これにイソプロピルアルコールを加えて混和する。遠心
分離により沈殿部を回収後、たとえばEDTA等含有の緩衝
液を加えて溶解し、RNase 処理する。処理後、フェノー
ル、フェノールとクロロホルムーイソアミルアルコー
ル、クロロホルムーイソアミルアルコールの順序で溶媒
を置換する。置換処理後、エタノールを加えてよく混和
し、遠心分離によりゲノムDNAを得る方法をあげるこ
とができる。また、植物のゲノムDNAとしてミトコン
ドリアゲノムDNAを利用する場合には、該ミトコンド
リアゲノムDNAを、例えば、L.R.DeBonte らの方法
(Plant Mol. Biol. Rep. 3:32-36(1985))によって調製
することができる。具体的には、たとえば、供試植物の
培養細胞由来のプロトプラストを緩衝液中で細胞膜破壊
を行う。該破壊物を遠心分離によりミトコンドリア画分
を回収し、これにDNaseを処理することにより混在
ゲノムDNAを除去する。精製ミトコンドリア画分にプ
ロティナーゼを処理してミトコンドリア膜を消化した
後、フェノールとクロロホルムで抽出を行い、得られた
ミトコンドリアDNAとRNAの混和物にRNaseを
処理する。再びフェノールとクロロホルムで抽出を行う
ことによりミトコンドリアDNAを得る方法をあげるこ
とができる。
【0010】本発明識別方法で用いられるPCR法にお
けるポリメラーゼチェイン反応としては、例えば、前記
プライマー、DNAポリメラーゼ、4種類の塩基(dAT
P、dTTP、dCTP、dGTP)および植物のゲノムDNAを加
えた約1.0mM から約4.0mM 、好ましくは約1.5mM から約
3.0mM の塩化マグネシウム等を含有する増幅用緩衝液中
で、約20回から約40回、好ましくは約25回から約
35回DNA複製サイクルを繰り返して行なう反応をあ
げることができる。さらに、ポリメラーゼチェイン反応
における各工程は、たとえば下記の条件等で行なうこと
ができる。変性工程は、たとえば、通常約90℃から約
95℃、好ましくは約94℃から約95℃で、約1分間
から約3分間、好ましくは約1分間から約2分間加熱す
ることにより行なう。プライマーのアニーリング工程
は、たとえば、通常約40℃から約60℃で、好ましく
は約50℃から約60℃で、約1分間から約3分間、好
ましくは約1分間から約2分間プライマーとインキュベ
ートすることにより行なう。プライマーは本発明で用い
られるオリゴヌクレオチドを単独で用いる、または併用
することができる。DNAポリメラーゼによる伸長工程
は、たとえば、通常約70℃から約73℃、好ましくは
約72℃から約73℃で、約1分間から約4分間、好ま
しくは約2分間から約3分間耐熱性DNAポリメラーゼ
処理すること等により行なう。耐熱性DNAポリメラー
ゼとしては、たとえば、宝酒造株式会社製の耐熱性DN
Aポリメラーゼ等の市販のものをあげることができる。
【0011】上記方法により得られた増幅ゲノムDNA
は、通常DNAの分離に用いられる電気泳動法によって
分離される。一般には、1000bp以下の短かいDNA断片
の分離では、約3%から約20%のポリアクリルアミド
ゲルが、また、それ以上に長いDNAの分離では約 0.2
%から約2%のアガロースゲルをあげることができる。
好ましくは、約1%から約2%のアガロースゲルが適し
ている。電気泳動に用いられる緩衝液としては、Tris−
リン酸系(pH7.5-8.0)、Tris−酢酸系(pH7.5-8.0)、Tr
is−ホウ酸系(pH7.5-8.3)等があげられ、好ましくはTr
is−酢酸系をあげることができる。また必要に応じて、
EDTA等を添加することもできる。電気泳動の条件と
しては、たとえば、100V、40分間および50V、
80分間等をあげることができる。サイズマーカーとし
ては、ラムダDNAを制限酵素Hind IIIによって完全加
水分解したもの、たとえば、宝酒造株式会社製の市販の
ものを用いることができる。
【0012】本発明において増幅ゲノムDNAの視覚検
出としては、たとえば、エチジウムブロミド等のフェナ
ントリジン系の色素で、かつ核酸と相互作用するような
物質を用いる染色法によって、DNAを検出する方法を
あげることができる。該染色法は、あらかじめ電気泳動
に用いられる緩衝液に、たとえば、終濃度として約 0.5
μg/mlのエチジウムブロミド等の物質を加えておくと、
暗所で254nmまたは366nm等の紫外線をゲルに照射
することによって、電気泳動中でも、DNAとエチジウ
ムブロミドの結合体の赤色バンドを検出できるが、通
常、電気泳動終了後に、ゲルをエチジウムブロミド等の
物質の溶液に約15分間から約60分間浸してから暗所
で254nmまたは366nm等の紫外線をゲルに照射する
ことによって、DNAとエチジウムブロミドの結合体の
赤色バンドを検出する。そして、検出された増幅ゲノム
DNAの存在有無によって細胞質雄性不稔因子DNAを
含有する植物を区別することができる。必要に応じて、
使用するプライマーを代え上記と同様な方法により増幅
ゲノムDNAの存在有無を検出することにより、より詳
細で、正確な識別を可能にする。またさらに識別能力を
高める場合、プライマーのアニーリング工程の温度、反
応用緩衝液中のマグネシウム濃度等のポリメラーゼチェ
イン反応の条件を変化させて同一な挙動を示すか否かを
調べることにより可能である。
【0013】本発明不稔因子DNAは、下記のような利
用も可能である。配列番号1で示される塩基配列である
細胞質雄性不稔因子DNA若しくはその一部又は該DN
Aを含むDNAあるいはそれらの同効物をプロ−ブとし
て、検体である植物の花、葉、茎等の組織または培養細
胞から、例えば、植物分子生物学実験法、遠山益監訳、
丸善、記載の方法で抽出されたミトコンドリアゲノムDN
A、または、例えば、ISOPLANT(和光純薬) 等の市販の
植物DNA 抽出キットを用いて抽出された植物のゲノムD
NA又は、例えば、グアニジンチオシアネート/塩化セ
シウム法を用いてRNA抽出を行い、この抽出液からエ
タノール沈殿により回収させた植物のRNAを解析試料
とするサザン又はノーザンハイブリダイゼーション法を
行うことにより、検体である植物が細胞質雄性不稔因子
DNAを含有するか否かを判定することができる。これ
により、細胞質雄性不稔性の識別や花の稔性が容易に短
時間で確認できるようになる(本発明ハイブリダイズ識
別方法)。ここで「サザンハイブリダイゼーション法」
とは、 1)適当な制限酵素で切断したDNA(例えば、分子量
約100bpから約20kb程度)をアガロースゲル等
の電気泳動で分画した後アルカリ変性させて単鎖DNA
とし、該単鎖DNAを中和後、高濃度塩溶液で毛管現象
を利用して溶出すると同時にニトロセルロース等のフィ
ルターに吸着させ、高温(80℃)で乾燥させることによ
り単鎖DNAを固定し、該フィルターとプローブを、例
えば、約40℃から約50℃で、約10時間から約20
時間インキュベートすることによりハイブリダイズさ
せ、使用されたプローブと相補的なDNA断片を高感度
(数pg)で検出することができる方法や、 2)約90℃から約100℃で、約3分間から約5分間
で熱変性させて単鎖DNAとし、該単鎖DNAをナイロ
ンフィルター(Hybond N 登録商標、アマシャム製)に
スポットし、濾紙上で乾燥後、紫外線照射させることに
より単鎖DNAを固定し、該フィルターとプローブを、
例えば、約40℃から約50℃で、約10時間から約2
0時間インキュベートすることによりハイブリダイズさ
せ、使用されたプローブと相補的なDNA断片を高感度
(数pg)で検出することができる方法であり、クロー
ニングとシークエンス、渡辺格監修、杉浦昌弘編集、1
989、農村文化社発行等に通常の方法が記載されてい
る。また、ここで「ノーザンハイブリダイゼーション
法」とは、 1)RNA(例えば、分子量約100bpから約10k
b程度)を変性アガロースゲル(ホルムアルデヒド約
0.5M〜約2.2M程度含有)等の電気泳動で分画し
た後、該RNAを中和後、高濃度塩溶液で毛管現象を利
用して溶出すると同時にニトロセルロース等のフィルタ
ーに吸着させ、高温(80℃)で乾燥させることによりR
NAを固定し、該フィルターとプローブを、例えば、約
40℃から約50℃で、約10時間から約20時間イン
キュベートすることによりハイブリダイズさせ、使用さ
れたプローブと相補的なRNA断片を高感度(数pg)
で検出することができる方法や、 2)RNAをナイロンフィルター(Hybond N 登録商
標、アマシャム製)にスポットし、濾紙上で乾燥後、紫
外線照射させることによりRNAを固定し、該フィルタ
ーとプローブを、例えば、約40℃から約50℃で、約
10時間から約20時間インキュベートすることにより
ハイブリダイズさせ、使用されたプローブと相補的なR
NA断片を高感度(数pg)で検出することができる方
法等の通常の方法である。
【0014】本発明ハイブリダイズ識別方法で用いられ
るプロ−ブは、配列番号1で示される塩基配列である細
胞質雄性不稔因子DNA若しくはその一部又は該DNA
を含むDNAあるいはそれらの同効物にハイブリダイズ
するような、放射性同位元素や酵素等によりあらかじめ
標識されたDNA断片又はオリゴヌクレオチドであれば
特に限定されないが、通常、約15個以上のヌクレオチ
ドからなるDNA断片又はオリゴヌクレオチドをあげる
ことができる。好ましくは、30個以上のヌクレオチド
からなるDNA断片又はオリゴヌクレオチドをあげるこ
とができる。具体的には、例えば、下記の配列群から選
ばれる配列からなるオリゴヌクレオチド等をあげること
ができる。 (1) 配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不
稔因子DNAにハイブリダイズするプローブの一例:配
列番号1で示される全塩基配列 (2) 配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不
稔因子DNA若しくはその一部又は該DNAを含むDN
Aにハイブリダイズするプローブの一例:配列番号1で
示される塩基配列において、第1番目の塩基から第15
0番目の塩基までの塩基配列 (3) 配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不
稔因子DNA若しくはその一部又は該DNAを含むDN
Aの同効物(例えば、細胞質雄性不稔因子DNA若しく
はその一部又は該DNAを含むDNAに対応するRN
A)にハイブリダイズするプローブの一例:配列番号1
で示される塩基配列において、第61番目の塩基から第
78番目の塩基までを欠失した塩基配列 ここで「それら(配列番号1で示される塩基配列である
細胞質雄性不稔因子DNA若しくはその一部又は該DN
Aを含むDNA)の同効物」とは、配列番号1で示され
る塩基配列である細胞質雄性不稔因子DNAにおける1
個若しくは複数の塩基が付加、欠失又は置換された塩基
配列からなる細胞質雄性不稔因子DNA(即ち、雄性不
稔細胞質において特異的に発現する遺伝子の一部であ
り、ミトコンドリア遺伝子に連結等させることにより、
結果的に雄性不稔性を付与する機能を有する因子DN
A)やそれらDNAに対応するRNAを意味し、同一の
機能を有する類似体である核酸高分子のことである。な
お、本発明ハイブリダイズ識別方法で用いられるプロー
ブであるオリゴヌクレオチドは、たとえばβ−シアノエ
チルホスホアミダイト法やチオホスファイト法を用いる
市販の自動DNA合成装置によって得ることができる。
また、配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性
不稔因子DNAを有する雄性不稔系統から調製されたゲ
ノムDNA又はプラスミド等を鋳型に配列番号1で示さ
れる塩基配列の全長又は一部をPCR法によって増幅し
たり、配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性
不稔因子DNAを含有するプラスミドから、適当な制限
酵素( 例えば、EcoRI 、XbaI、BamHI 、SalI等)によっ
て切り出したりすることによっても得ることができる。
【0015】本発明ハイブリダイズ識別方法で用いられ
るプローブの標識は、植物防疫 第44巻、第12号、第 5
49頁(1990)等に記載される通常の非放射性標識を用いた
方法や、最新農学実験の基礎 東北大学農学部農学科編
発行所(株)ソフトサイエンス社(1990)、第 182頁等
に記載される通常の放射性標識を用いた方法等によって
行なうことができる。具体的には、たとえば、本発明遺
伝子あるいはその一部またはその同効物に〔α−32P〕
dCTP等の放射性ヌクレオチドをニックトランスレー
ション法によって取り込ませて、32P等で標識した放射
性もしくはビオチン−11−dUTPあるいはビオチン−
14−dATP等のビオチン化ヌクレオチドをニックトラ
ンスレーション法あるいはランダムプライミング法によ
って取り込ませて標識した非放射性プローブ、またはア
ルカリ性フォスファターゼあるいはペルオキシダーゼ等
の酵素をグルタールアルデヒドを用いて塩基部位へ架橋
結合させて標識した非放射性プローブの作製を行なうこ
とができる。
【0016】プローブとして32P等で標識した放射性プ
ローブを用いる場合は、そのままX線フィルムに感光さ
せてシグナルを検出する。ビオチン化ヌクレオチドで標
識した非放射性プローブを用いる場合は、ストレプトア
ビジンを介してビオチン化アルカリ性フォスファターゼ
による酵素標識後、基質であるニトロブル−テトラゾリ
ウムおよび5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリ
ン酸を加え、酵素反応による基質の発色あるいは発光を
X線フィルムに感光させてシグナルを検出する。また、
アルカリ性フォスファターゼあるいはペルオキシダーゼ
等の酵素で標識した非放射性プローブを用いる場合は、
前者では4−メトキシ−4−(3−フォスフェイトフェ
ニル)スピロ〔1,2−ジオキシエタン−3,2−アダ
マンタン〕(PPD)等、後者ではルミノール等を基質
として用い、酵素反応による基質の発色あるいは発光を
X線フィルムに感光させてシグナルを検出する。
【0017】さらにまた本発明不稔因子DNAは、下記
のような利用も可能である。前述のようにして作製され
た本発明微生物、即ち、細胞質雄性不稔因子DNAを含
有するプラスミドを保持する微生物、を通常の方法に従
って培養することにより、当該細胞質雄性不稔因子DN
Aに対応するタンパク質を発現させる。このタンパク質
を微生物から回収、精製し、次に得られた精製タンパク
質を用いて通常の方法に従って該タンパク質に対する抗
体を作製する。作製された抗体を用いて植物から抽出し
たタンパク質を解析試料とするウエスタンブロッティン
グ法を行うことにより、細胞質雄性不稔因子DNAを含
有する植物の識別が可能である。また、本発明不稔因子
DNAを、例えば、細胞質可稔型ミトコンドリア遺伝子
の下流に(細胞質可稔型ミトコンドリア遺伝子の終始コ
ドンを除去し、かつフレームを合わせるようにして)連
結させることにより細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺
伝子、即ち、本発明不稔型遺伝子を構築することができ
る。このように構築された遺伝子は、植物の稔性を制御
するために有用であり、さらに、該遺伝子を、例えば、
市販のプラスミドベクター(例えば、pCRII, invitroge
n 社製等)にキット記載の方法を用いてクローニングす
ることにより、該細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺伝
子を含有するプラスミド及び該プラスミドを保持する微
生物を得ることができる。本発明不稔型遺伝子は、上記
の方法以外にも、例えば、ニンジン等の植物の組織また
は培養細胞から抽出したDNAからも得ることができ
る。具体的には、例えば、ニンジン品種「493S」、「25
66A 」、「9304A 」等の細胞質雄性不稔系統であるニン
ジンの葉、茎等の組織または培養細胞から、例えば、植
物分子生物学実験法、遠山益監訳、丸善、記載の方法で
抽出されたミトコンドリアゲノムDNA 、または、例え
ば、ISOPLANT(和光純薬) 等の市販の植物DNA抽出キッ
トを用いて抽出されたゲノムDNA を鋳型に下記のオリゴ
ヌクレオチド 5'ATGCCTCAACTGGATAAATT 3' 5'CTATTTTGAATTTTTTTCCGT 3' をプライマーとして用いるPCR法(例えば、アニーリ
ング温度55℃、30サイクル)により得られるDNA 増幅産
物(即ち、細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺伝子)
を、例えば、約1.5 %のアガロースゲルで電気泳動し、
分子量約650bp のDNA 断片をアガロースゲルから切り出
し得る方法をあげることができる。このようにして得ら
れた分子量約650bp のDNA 断片は、図2で示される制限
酵素地図で特定され、その詳細な構造は、配列番号2で
示される塩基配列で表わすことができる。尚、アガロー
スゲルから切り出されたDNA 断片を市販のキット(Bio
rad 社製等)で精製した後、例えば、市販のプラスミド
ベクター(例えば、pCRII, invitrogen 社製等)にキッ
ト記載の方法を用いてクローニングすることにより、該
細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺伝子を含有するプラ
スミド及び該プラスミドを保持する微生物を得ることも
できる。
【0018】本発明不稔型ミトコンドリア遺伝子を導入
することにより植物細胞又は植物体を形質転換するに
は、例えば、カリフラワーモザイクウィルス35S プロモ
ーターの下流に本発明不稔型ミトコンドリア遺伝子を連
結させてなる(発現)プラスミドや、カリフラワーモザ
イクウィルス35S プロモーターの下流にF1-ATPase β s
ubunit遺伝子ミトコンドリアシグナルプレシークエンス
(EMBO J,4,2159-2165(1985)、Plant Mol Biol,24,631-
641(1994) 記載)、本発明不稔型ミトコンドリア遺伝子
を連結させてなる(発現)プラスミド等をアグロバクテ
リウム感染方法(特公平2-58917 及び特開昭60-7008
0)、プロトプラストへのエレクトロポーレーション方
法(特開昭60-251887 及び特開平5-68575 )、又はパー
ティクルガン方法(特表平5-508316及び特開昭63-25852
5 )等の公知の手段により植物細胞に導入する。本発明
不稔型ミトコンドリア遺伝子が導入された植物細胞を選
抜し、例えば、内宮著、植物遺伝子操作マニュアル(ト
ランスジェニック植物の作り方)1990年、講談社サイエ
ンティフィク、27-55 頁等に記載の通常の植物細胞培養
方法により植物体を再生することによって形質転換され
た植物体を得る。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明する。本発明は以下の実施例によってなんら限定され
るものではなく、本発明の技術分野の通常の変更によっ
ても可能であることは言うまでもない。
【0020】実施例1 (ニンジン由来ミトコンドリア
ゲノムDNA の単離) ニンジン(Daucus carota L.)系統および品種を用い
た。細胞質可稔純系品種として、商品名:「長太り金
時」、商品名:「国分鮮紅大長」、商品名:「インペレ
ーター(Imperater )」、商品名:「小泉理想五寸」、
商品名:「ナンテススカーレット(Nantes scarle
t)」、商品名:「菊陽五寸」および市販の品種の当代
や後代を栽培、開花させ、すべての花で雄性不稔を示
し、その形質が細胞質由来であることを確認した細胞質
雄性不稔系統のMS-1、MS-2を材料に下記の方法でミトコ
ンドリアDNA を単離した。無菌発芽させた10日齢の上記
ニンジン系統および品種の下胚軸を、有効塩素濃度1%
のアンチホルミンで20分間滅菌した後、滅菌水で十分洗
浄し、MS培地に2,4-D (2,4-dichlorophenoxyacetic ac
id)を1mg/l 添加し、0.8 %の寒天末で固めた固形培地
に置床し、25℃で培養し、カルスを形成させた。培養後
約1か月経過したカルスを細分し、それぞれMS培地に2,
4-D を0.5mg/l 添加し、0.8 %の寒天末で固めた固形培
地に置床し、約1か月ごとに継代培養した。このカルス
を再び細分し、MS培地に2,4-D を0.5mg/l 添加した液体
培地に移植し、25℃、100rpmの条件で約3週間振とう培
養した。その後、2週間に1度、新鮮培地に1/20量程度
を植え継ぎ、液体継代培養細胞を完成させた。継代3日
目の液体継代培養細胞約10g を遠心分離によって集め、
0.5 % Cellulase Onozuka RS 、1 % Driselase、0.01
% Pectolyase Y-23、0.1 %MES (2-(N-morpholino) e
thanesulfonicacid)、0.5M Mannitol を含む酵素液(p
H5.7 )中、30℃、50rpm 、暗所の条件で3時間処理を
行い、粗プロトプラスト液を得た。この粗プロトプラス
ト液を孔径32μm のステンレスメッシュでろ過し、細胞
壁残査を取り除いた。得られたプロトプラストを0.5M M
annitol (pH5.7) の洗浄溶液で穏やかに懸濁し150gで3
分間遠心分離し、洗浄溶液を加え、緩やかに撹拌し、プ
ロトプラストを懸濁した。さらに同様の操作を2回繰り
返し、精製プロトプラストを得た。精製プロトプラスト
を40mlの100mM Tris- 塩酸、1mM EDTA、1 % (wt/v) BS
Aおよび0 .3% (wt/v) 2- メルカプトエタノールを含
有する0.4Mソルビトール溶液に懸濁し、氷上で20分間イ
ンキュベートした。該懸濁物中に含まれるプロトプラス
トを18 gauseの針で数回通し、穏やかにプロトプラスト
膜を破壊した。プロトプラスト膜破砕物を遠心分離(30
00g 、10分間)し、核を沈殿させた。上清をとり、遠心
分離(6000g 、5 分間)し、核とプラスチッドの混合画
分を沈殿させた。さらに上清をとり、上記処理を1 回繰
り返した後、再び、上清を回収し、遠心分離(15000g、
15分間)により沈殿(ミトコンドリア画分)を集めた。
得られた沈殿を穏やかにDNase 、10mM MgCl 2 および0.
3 M ショ糖を含む50mM Tris-塩酸緩衝液(pH7.5 )で30
分間処理した。DNase を取り除くために、ミトコンドリ
ア溶液を5ml の0.02M EDTAおよび0.6Mショ糖を含有する
10mM Tris-塩酸緩衝液(pH7.2 )に上層し、遠心分離
(15000g、10分間)した。得られた沈殿を100 μgのPro
teinase K、1 % (wt/v) N-lauryl sarcosineおよび20m
M EDTA を含有する50mM Tris-塩酸緩衝液(pH8.0 )で3
7℃、1 時間処理し、ミトコンドリア膜を消化した。こ
れに等量のフェノールとクロロホルムーイソアミルアル
コール(クロロホルム:イソアミルアルコール=24:1
)を加え、15分間振とう混合した。該混合物を遠心分
離(1940g 、15分間)して得られる水層を回収して、こ
れに再度、等量のフェノールとクロロホルムーイソアミ
ルアルコール(クロロホルム:イソアミルアルコール=
24:1 )を加え、15分間振とう混合した。該混合物を遠
心分離(1940g 、15分間)して得られる水層を回収し
て、これに2.5 倍量のエタノールを加え、数回振とう混
合した。遠心分離(1940g 、10分間)して得られた沈殿
を回収した後、該沈殿に7 0 %のエタノールを加えて洗
浄し、遠心分離(1940g 、15分間)して得られた沈殿を
減圧乾燥した。該沈殿に0.4ml の1mM EDTAを含有する50
mM Tris-塩酸緩衝液(pH7.5 )を加え、懸濁した。沈殿
が完全に溶解した後、2.5 ユニットのRNase (和光純薬
社製)を加え、37℃で、1時間インキュベートした。得
られた溶液に等量のフェノールとクロロホルムーイソア
ミルアルコール(クロロホルム:イソアミルアルコール
=24:1 )を加え、15分間振とう混合した。該混合物を
遠心分離(1940g 、15分間)して得られる水層を回収し
て、これに再度、等量のフェノールとクロロホルムーイ
ソアミルアルコール(クロロホルム:イソアミルアルコ
ール=24:1 )を加え、15分間振とう混合した。該混合
物を遠心分離(1940g 、15分間)して得られる水層を回
収して、これに2.5 倍量のエタノールを加え、数回振と
う混合した。遠心分離(1940g 、10分間)して得られた
沈殿を回収した後、該沈殿に7 0 %のエタノールを加え
て洗浄し、遠心分離(1940g 、15分間)して得られた沈
殿を減圧乾燥した。該沈殿に0.4ml の1mM EDTAを含有す
る50mM Tris-塩酸緩衝液(pH7.5 )を加え、懸濁した。
このようにしてミトコンドリアゲノムDNA を約5 〜10μ
g 得た。
【0021】実施例2 (RAPD法による本発明不稔因子
DNAの探索) 10種類の10mer のRAPDプライマーOPB1〜10(オペロン社
製)を、20ピコモル、2.5 ユニットの耐熱性DNA ポリメ
ラーゼ(宝酒造株式会社)、1.0 ナノモルの4種類の各
塩基(dATP, dTTP, dCTP, dGTP)および0.02μg の実施
例1で得られたニンジン系統および品種のミトコンドリ
アゲノムDNA を加えた0.01%(wt/v)ゲラチン、50mMの
塩化マグネシウムを含有する10mMのTris- 塩酸緩衝液
(pH8.3 )中で、ポリメラーゼチェイン反応を行った。
反応液量は20μl とし、反応液の蒸発を防ぐために約20
μl のミネラルオイルを添加した。上記のポリメラーゼ
反応における各工程は下記の条件で行った。変性工程
は、94℃で5分間、プライマーのアニーリング工程は、
40℃で2分間プライマーとインキュベートし、耐熱性DN
A ポリメラーゼによる伸長工程は、72℃で3分間の第1
サイクルを1 回行った。次いで94℃で1分間の変性工
程、40℃で2分間のプライマーのアニーリング工程、72
℃で3分間のDNA ポリメラーゼによる伸長工程の第2 サ
イクルを40回行った。さらに94℃で1分間の変性工程、
40℃で2分間のプライマーのアニーリング工程、72℃で
10分間のDNA ポリメラーゼによる伸長工程の第3サイク
ルを1回行った。得られた増幅ミトコンドリアDNA は、
1.5 %アガロースゲルを用いて、1mM EDTAを含有する40
mM Tris-20mM酢酸緩衝液(pH8.0 )中で、100V、35分間
電気泳動して分離した。その際のサイズマーカーとして
100 ベースマーカー、キロベースマーカー(ファルマシ
ア社製)を用いた。分離終了後、ゲルを0.5 μg/mlのエ
チジウムブロミド水溶液に30分間浸漬してから暗所で25
4nm の紫外線をゲルに照射することによって、DNA とエ
チジウムブロミドの結合体の赤色バンドを検出した。そ
の結果、OPB04 (5' GGACTGGA GT 3';オペロン社製)を
用いた場合、細胞質雄性不稔系統のすべてのみに約1.1k
b のバンドが検出された。この約1.1kbpのバンドをゲル
から切り出し、精製したものをTA cloningkit (Invitro
gen 社製) のプロトコールに従い、pCRII ベクターに組
み込み、大腸菌に形質転換した後、増幅を行った上、プ
ラスミドの精製を行い、ABI 373S-18 DNA Sequencer に
よって約1.1kbpのDNA 断片の両端約300bp について塩基
配列を決定した。ホモロジー検索の結果、約1.1kb のDN
A 断片の3 ’側が、ヒマワリミトコンドリアorfB遺伝子
の開始コドンから約200bp と非常に高い相同性があっ
た。
【0022】実施例3 (PCR 法による本発明不稔因子
DNAの探索) 実施例2で得られた約1.1kb のDNA 断片が細胞質雄性不
稔系統のみで検出される特異的なDNA(細胞質雄性不
稔因子DNAを含む)であることを再確認するために、
ニンジン細胞質可稔純系品種として「国分鮮紅大長」、
「インペレーター」、細胞質雄性不稔系統として493S、
2566A および9304A から、実施例1と同様の方法で単離
したミトコンドリアゲノムDNA を鋳型とし、ヒマワリor
fB遺伝子の塩基配列を基に設定したオリゴヌクレオチド
をプライマーとしたPCR 法を以下の条件で行った。ヒマ
ワリorfB遺伝子の塩基配列を基に設定したオリゴヌクレ
オチド(1)5' ATGCCTCAACTGGATAAATT 3'と(2)5' T
TAAAAACCGATGCTTCCTT 3'で示される塩基配列からなるオ
リゴヌクレオチドを20ピコモル、2.5 ユニットの耐熱性
DNA ポリメラーゼ(宝酒造株式会社製)1.0 ナノモルの
4種類の各種塩基(dATP, dTTP, dCTP, dGTP)および20
ngの上記ニンジン系統・品種のミトコンドリアゲノムDN
A を加えた0.01%ゲラチン、50mMの塩化カリウム、2mM
の塩化マグネシウムを含有する10mMのTrisー塩酸緩衝液
(pH8.3 )中で、ポリメラーゼチェイン反応を行った。
反応液量は20μl とし、反応液の蒸発を防ぐために約20
μlのミネラルオイルを添加した。上記のポリメラーゼ
チェイン反応における各工程は下記の条件で行った。変
性工程は94℃で5分間、プライマーのアニーリング工程
は55℃で2分間、DNA ポリメラーゼによる伸長工程は72
℃で3分間の第1 サイクルを1 回行った後、変性工程は
94℃で1分間、プライマーのアニーリング工程は55℃で
1分間、DNAポリメラーゼによる伸長工程は72℃で1分
間の第2サイクルを30回行い、さらに変性工程は94℃で
1分間、プライマーのアニーリング工程は55℃で1分
間、DNAポリメラーゼによる伸長工程は72℃で10分間の
第3サイクルを1回行った。得られた増幅ゲノムDNA
は、1.5 %アガロースゲルを用いて、1mM のEDTAを含有
する40mMのTrisー20mM酢酸緩衝液(pH8.0 )中で、100
V、30分間電気泳動して分離した。その際にサイズマー
カーとしてファルマシア社製のキロベースマーカーを用
いた。分離終了後、ゲルを0.5 μg/mlのエチジウムブロ
ミド水溶液に30分間浸漬してから暗所で254nm の紫外線
をゲルに照射することによって、DNA とエチジウムブロ
ミドの結合体の赤色のDNA バンドを検出した。その結
果、細胞質雄性不稔系統である493S、2566A および9304
A では約1.2kbのDNA 断片が増幅された。一方、細胞質
可稔純系品種である「国分鮮紅大長」、「インペレータ
ー」では約480bp のDNA 断片が増幅された。この結果か
ら、増幅された約1.2kb のDNA 断片は細胞質雄性不稔系
統のみに特異的なDNA(細胞質雄性不稔因子DNAを
含む)であることを再確認した。
【0023】実施例4 (本発明不稔因子DNAの決
定) 実施例3において、細胞質雄性不稔系統である493Sから
得られた約1.2kb のDNA 断片及び細胞質可稔純系品種で
ある「インペレーター」から得られた約480bpのDNA 断
片をアガロースゲルから切り出し、DNA purification k
it(Bio rad 社製)を用いて増幅DNA の精製した。TAク
ローニングキット(invitrogen社製)を用いて、キット
記載の方法でpCRII ベクターにライゲーションし、INV
αF' OneShot Kit (invitrogen社製)を用いて形質転
換を行った後、キット記載の方法で形質転換体の選抜を
行った。得られたポジティブクローンを100mg /l アン
ピシリンを含むLB液体培地で増殖した後、Flexiprep ki
t (ファルマシア社製)を用いて、プラスミドを精製し
た。得られたプラスミド0.3 μg を用いて、ABI Prism
Dye Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction kit
(Perkin-Elmer社製)でM13 及びM13Reverseプライマー
を用いて増幅を行い、373Aシークエンサー(ABI 社製)
を用いてエタノールで沈殿させた増幅DNA の塩基配列を
決定した。その結果、以下の塩基配列が得られた。 (1)細胞質雄性不稔系統である493Sから得られた約1.
2kb のDNA 断片の塩基配列 1193bp(配列番号4) (2)細胞質可稔純系品種である「インペレーター」か
ら得られた約480bp のDNA 断片の塩基配列 480bp (配
列番号3) 細胞質雄性不稔系統である493Sから得られた約1.2kb の
DNA 断片の塩基配列中には、開始コドンATG(配列番
号4の第1〜3番目の塩基)と終始コドンTAG(配列
番号4の第649〜651番目の塩基)が見出され、6
51bpの細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺伝子(構造
遺伝子領域)が存在することが確認できた。一方、細胞
質可稔純系品種である「インペレーター」から得られた
480bp のDNA 断片の塩基配列中には、開始コドンATG
(配列番号3の第1〜3番目の塩基)と終始コドンTA
A(配列番号3の第478〜480番目の塩基)が見出
され、480bpの細胞質可稔型ミトコンドリア遺伝子
(構造遺伝子領域)が存在することが確認できた。そし
て、前者の細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺伝子と後
者の細胞質可稔型ミトコンドリア遺伝子の構造を比較す
ると、各々の塩基配列において第1番目から第480番
目までの領域がきわめてホモロジーが高いことが明らか
になり、その結果、後者の細胞質可稔型ミトコンドリア
遺伝子における第481番目から第651番目までの領
域(171bp)が細胞質雄性不稔因子DNAであること
が判明した。
【0024】実施例5 (本発明識別方法による細胞質
雄性不稔因子DNAを含有する植物の識別:その1) 配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不稔因
子DNAを含むDNAを増幅するようなオリゴヌクレオ
チド(1)5' ATGCCTCAACTGGATAAATT 3'と(5)5'CTAT
TTTGAATTTTTTTCCG 3' の組み合わせをプライマーとして
用いるPCR法により、ニンジン細胞質可稔純系品種若
しくは系統として「国分鮮紅大長」、「インペレータ
ー」、493N、2566B 、9304B 、細胞質雄性不稔系統とし
て493S、2566A および9304A からISOPLANT(和光純薬
製)を用いて単離したゲノムDNA100ng を鋳型に実施
例3と同様の方法でPCR 反応を行うことによって特定の
ゲノムDNA(本発明不稔因子DNAの一部)を増幅
し、該増幅ゲノムDNAを電気泳動にて分離後、増幅ゲ
ノムDNAの視覚検出を行った。その結果、細胞質雄性
不稔系統でのみ約650bp のDNA 断片が増幅・検出され、
本発明不稔因子DNAの存在が確認できた。
【0025】実施例6 (本発明識別方法による細胞質
雄性不稔因子DNAを含有する植物の識別:その2) 配列番号1で示される塩基配列である細胞質雄性不稔因
子DNA若しくはその一部又は該DNAを含むDNAを
増幅するようなオリゴヌクレオチド(6)5' ATAACGCTA
ATCCATGTTCCA 3' と(7)5' GCTTGCAATATTCGATATAG 3'
の組み合わせをプライマーとして用いるPCR法によ
り、ニンジン細胞質可稔純系系統として493N、2566B 、
9304B 、細胞質雄性不稔系統として493S、2566A および
9304A からISOPLANT(和光純薬製)を用いて単離したゲ
ノムDNA100ng を鋳型に実施例3と同様の方法でPCR
反応を行うことによって特定のゲノムDNA(本発明不
稔因子DNAの一部)を増幅し、該増幅ゲノムDNAを
電気泳動にて分離後、増幅ゲノムDNAの視覚検出を行
った。その結果、細胞質雄性不稔系統でのみ約250bp の
DNA 断片が増幅・検出され、本発明不稔因子DNAの存
在が確認できた。一方、細胞質可稔純系系統では約280b
p のDNA 断片が増幅・検出された。尚、細胞質雄性不稔
系統9304A では約250bp のDNA 断片と約280bp のDNA 断
片の両者が増幅・検出されており、このことは本発明不
稔因子DNAが優性的に働くことを示している。
【0026】実施例7 (本発明ハイブリダイズ識別方
法による細胞質雄性不稔因子DNAを含有する植物の識
別:その1) 1.プローブの作り方 実施例3で得られた493SのミトコンドリアゲノムDNA を
鋳型に、配列番号2で示される塩基配列における第48
1番目から第651番目までの領域を増幅するようにデ
ザインしたプライマー(プライマー:5'TATGACTCCTTCTT
TCACTT 3', 5'CTATTTTGAATTTTTTTCCG 3' )を用いて、
実施例3と同様の方法でPCR 反応を行った。得られたDN
A 断片を100ng/10μl 蒸留水になるように調整後、100
℃で、5分間の熱処理でDNA を変性させた。変性後、す
ぐに氷中で5 分間放置し、一本鎖状態のDNA を得た。該
DNA は、市販のECL direct nucleic acid labeling sys
tem (アマシャム社製)を用いて、標識としてペルオキ
シダーゼを塩基部位へ架橋結合させた非放射プローブを
得た。 2.メンブレンの作成 「MS-1」、「MS-2」の細胞質雄性不稔系統および市販可
稔品種5 種「国分鮮紅大長」、「インペレーター」、
「長太り金時」、「小泉理想五寸」および「菊陽五寸」
を材料に、実施例1 で得られたミトコンドリアDNA0.5μ
g を制限酵素BamHI(宝酒造社製)10ユニットを用い
て、メーカー推奨の条件で切断した後、0.8 %アガロー
スゲルで40V 、16時間電気泳動し、ミトコンドリアDNA
を分離した。該分離DNA を含むゲルを0.25N のHCl 中で
10分間しんとうさせ、さらに軽く蒸留水で水洗した後、
ブロッテイング用のプラットフォーム上にゲルを配置
し、0.4NのNaOHを用いてHybond-N+ (アマシャム製)メ
ンブレンに4 時間トランスファーした。付着したDNA を
固定するために、乾燥させたメンブレンを80℃で2 時間
加温した。 3.ハイブリダイゼーション ECL detection kit (アマシャム製)を用い、2 で作成
したDNA 固定メンブレン4cm2 に対し、0.5Mの塩化ナト
リウムを含むハイブリダイゼーション用緩衝液1ml をハ
イブリバックに入れ、熱シール後、42℃20分間プレハイ
ブリダイゼーションした。次に、1 で標識したプローブ
をハイブリバック内に加え、42℃で約12時間ゆっくり振
とうしながらインキュベートし、DNA ーDNA ハイブリッ
ドを形成させた。反応終了後、該DNA 固定メンブレン
を、該メンブレン1cm2に対し、6Mの尿素、0.1 %のSDS
を含む2 ×SSC (7.5mM クエン酸ナトリウム、75mM塩化
ナトリウム、pH7.0 )を用いて、42℃20分間の洗浄を2
回繰り返した。次に、0.1 ×SSC 中で室温5 分間の洗浄
を2 回繰り返した。その後、検出試薬混合液(ECL dire
ct labeling system(アマシャム製))に室温で1 分間
浸すことにより、プローブを発光反応させた。上記の発
光によりX 線フィルムに感光させた後、このX線フィル
ムを現像した結果、細胞質雄性不稔系統MS-1、MS-2のみ
でバンドを検出した(図3参照)。
【0027】実施例8 (本発明ハイブリダイズ識別方
法による細胞質雄性不稔因子DNA を含有する植物の識
別;その2) 1.プローブの作成 実施例7 の1 と同様の方法で得られる細胞質雄性不稔系
統493Sの細胞質雄性不稔因子DNA(配列番号1)100ng をMe
galabel kit (宝酒造製)の方法に基づいてγー32PdAT
P (1.85MBq 、50μCi)でDNA の5 ’を末端標識する。
具体的には、鋳型DNA100ngを脱リン酸化処理した後フェ
ノール抽出、エタノール沈殿を行い、脱リン酸化DNA を
得る。得られた脱リン酸化DNA を蒸留水で20.5μl に溶
解した溶液に、10×Buffer(MEGALABEL kit (宝酒造
製))を2.5 μl 、γー32PdATP (1.85MBq 、50μCi)
を1 μl 、T4 Polynucleotide Kinase(10U/ μl)を1 μ
l 加え、37℃で30分間保温する。続いて、70℃で5 分間
加熱し、酵素を失活させた後、エタノール沈殿を行う。
この沈殿を適当なバッファーで溶解した後、1mg のsalm
on sperm DNAを加え、95℃で5 分間加熱し、氷中で冷却
した後、プローブとして用いる。 2.全RNA の抽出 細胞質雄性不稔系統「2566A 」、「9304A 」および可稔
系統「2566B 」、「9304B 」、「インペレーター」の葉
部および花部100mg を液体窒素中で粉砕し、1ml のISOG
EN(和光純薬社製)を加え、室温で10分間放置する。該
混合物をクロロホルム:イソアミルアルコール(24:1
)を200 μl 加えよく撹拌した後、遠心分離し水層を
別の容器に移す。該水層に500 μl のイソプロピルアル
コールを加え室温で5 分間放置した後、遠心分離し沈殿
物を得る。得られた沈殿物をさらに70%で洗浄した後、
200 μl のTE Buffer を加えて沈殿を溶解し、全RNA を
得る。 3.電気泳動、メンブレンへのトランスファー 抽出した全RNA20 μg/5 μ蒸留水に16μl のRoading Bu
ffer[1.6ml のホルムアルデヒド(37%)、5.0ml のホ
ルムアミド、0.5ml の20×MOPSおよび1.6ml のグリセリ
ン色素液(50%グリセリン、0.1mg/mlブロモフェノール
ブルー、0.1mg/mlキシレンシアノール、1mMEDTA )の混
合液]を加えた混合物を65℃で10分間保温した後、変性
アガロースゲル(1.17%アガロース、0.66M ホルムアル
デヒド、1 ×MOPS(3-(N-モホリノ)プロパンスルホン
酸))で110V、2 時間電気泳動する。該ゲルをトランス
ファー用のプラットフォーム上に配置し、20×SSC によ
ってHybond-N(アマシャム製)に12時間トランスファー
する。RNA がブロッテイングされたメンブレンは2 ×SS
C で軽く洗浄した後、風乾させ、トランスイルミネータ
ー上で5 分間紫外線を照射し、メンブレン上にRNA を固
定させる。 4.検出 メンブレンの面積に対して0.033ml/cm2 量のQuikHyb so
lution(strategene社製)をハイブリバックの中に入
れ、50℃15分間メンブレンとプレハイブリダイゼーショ
ンを行なう。1 で標識したプローブをハイブリバック内
に加え密封した後、50℃で1 時間のハイブリダイゼーシ
ョンを行なう。その後、室温の0.1 %のSDS を含む2 ×
SSC 中で15分間で振とう洗浄を2 回繰り返し、さらに、
50℃の0.1%SDS を含む0.1 %SSC 溶液中で30分間洗浄
する。このメンブレンをイメージングプレート(富士フ
ィルム社製)に12時間露光し、BAS2000 (富士フィルム
社製)を用いてRIの検出を行う。その結果、「2566A
」、「9304A 」でのみ約800bpの転写産物が確認でき
る。転写産物の有無により、雄性不稔(2566A 、9304A
)細胞質を識別できる。
【0028】実施例9 (本発明(不稔型)プラスミド
の構築) 本発明不稔因子DNAを含有することを特徴とするプラ
スミドを構築する(図4参照)には、配列番号1で示さ
れる塩基配列である細胞質雄性不稔因子DNAを含むD
NAを増幅するような2種のオリゴヌクレオチド (1)5' ATGCCTCAACTGGATAAATT 3' (2)5'CTATTTTGAATTTTTTTCCG 3' の5 ’端に制限酵素XbaIとScaI(宝酒造製)のサイトを
結合させたプライマーを調製し、これを用いて、実施例
1と同様の方法に準じて単離したミトコンドリアゲノム
DNA を鋳型に実施例3と同様の方法に準じてPCR 法を行
い、本発明不稔因子DNAの増幅を行なう。増幅された
PCR 産物を両制限酵素で切断したのち回収する。一方、
pBIN由来のGUS 発現バイナリーベクターpBI121(clonte
ch製)を、制限酵素X baI 、SacIで消化してGUS 構造遺
伝子を取り除いた断片を回収する。両者をT4 DNA ligas
e (宝酒造製:DNA ライゲーションキット)を用いてつ
なぎあわせ、大腸菌HB101 株コンピテントセル(東洋紡
製)に形質転換しアンピシリン耐性株を選抜する。この
とき、pBI121ベクターのカリフラワーモザイクウィルス
由来35S プロモーターと本発明不稔因子DNAの間に、
例えば、高等植物ATPase bサブユニット遺伝子のような
核DNA にコードされ、翻訳タンパク質のアミノ酸末端側
にトランジットペプチドと呼ばれるミトコンドリアへの
輸送シグナルを持つ遺伝子のトランジットペプチドのコ
ード領域をつなぐとなおよい。さらにアンピシリン耐性
株から増幅させたプラスミドの内、カリフラワーモザイ
クウィルス由来35S プロモーターノパリンシンターゼ由
来ターミネーターに対して、本発明不稔因子DNAが順
方向または、逆方向に挿入されたクローンを選抜し、本
発明(不稔型)プラスミドpDCMS −1 を得る。さらに、
エレクトロポーレーション法により本発明(不稔型)プ
ラスミドpDCMS-1 をAgrobacterium tumefaciens LBA440
4 株に移し保存する。
【0029】実施例10 (本発明(不稔型)植物体の
作成:その1) 実施例1と同様の方法に準じて無菌播種して1週間培養
した細胞質可稔型ニンジンの下胚軸部0.5-1cm を、実施
例9で得られる本発明(不稔型)微生物をあらかじめ一
晩培養して得た培養溶液に5分間浸漬する。本発明(不
稔型)微生物に感染した細胞質可稔型ニンジン下胚軸を
3%サッカロース、4.5uM2,4-Dを含むMS培地で明所、22
℃の条件で2-3 日培養する。培養後、これを500mg/l の
セフォタキシムを含む上記MS培地で洗浄した後、3 %サ
ッカロース、0.8 %寒天末、4.5uM2,4-D、300mg/l セフ
ォタキシムを含むMS培地で適宜植継ながら4 週間培養す
る。つづいて、3%サッカロース、0.8 %寒天末、4.5u
M2,4-D、200mg/l セフォタキシム、50mg/lカナマイシン
を含むMS培地で16時間明所/8時間暗所、22℃の条件で適
宜植継ながら8週間培養し、一次選抜を行った後、3%
サッカロース、0.8%寒天末を含むMS培地で4週間培養
して不定胚を形成させる。その後、3%サッカロース、
0.8 %寒天末、50-100mg/lのカナマイシンを含むMS培地
で4週間培養して二次選抜を行い、得られた幼植物体を
順化して、本発明(不稔型)植物体である形質転換ニン
ジンを得る。同様に実施例9で得られる本発明(不稔
型)微生物を、内宮著、植物遺伝子操作マニュアル、19
90年、講談社サイエンティフィク、27-33 頁に記載され
ている方法で、タバコ無菌培養葉片に感染させ、形質転
換タバコ細胞及びその植物体を得る。
【0030】実施例11 (本発明(不稔型)植物体の
作成:その2) 実施例9で得られる本発明(不稔型)プラスミドを特開
平3-291501に記載されている方法で、パーティクルガン
によりダイズ不定胚に導入し、形質転換ダイズ細胞及び
その植物体を得る。同様に、島田ら著、育種学雑誌、19
94年、第44巻別冊1 号、66頁に記載されている方法で、
パーティクルガンによりイネ無菌培養未熟胚盤に導入
し、形質転換イネ細胞及びその植物体を得る。同様に、
宅見ら著、育種学雑誌、1995年、第45巻別冊1 号、57頁
に記載されている方法で、パーティクルガンによりコム
ギ無菌培養未熟胚盤に導入し、形質転換コムギ細胞及び
その植物体を得る。同様に、M.E. Frommら著、BIO/TECH
NOLOGY、1990年、第8 巻、833-839 頁に記載されている
方法で、パーティクルガンによりトウモロコシ不定胚導
入し、形質転換トウモロコシ細胞及びその植物体を得
る。
【0031】
【発明の効果】本発明識別方法により、大変な手間と時
間を要する作業を行うことなく、容易に短時間で細胞質
雄性不稔形質の遺伝状態を確認できるようになる。ま
た、本発明不稔型遺伝子を利用することは、植物の稔性
を制御するような育種法の開発につながることになる。
【0032】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:171 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: 配列の特徴 配列 1 5 10 15 TAT GAC TCC TTC TTT CAC TTC TGG ATC GAC GAA ACA GTC CTA GAT CCA 48 Tyr Asp Ser Phe Phe His Phe Trp Ile Asp Glu Thr Val Leu Asp Pro 20 25 30 ACC TGT TTT CAA AGG AGA GAA CGA CCA CCT AGA ACT TCA AGT CAT AAT 96 Thr Cys Phe Gln Arg Arg Glu Arg Pro Pro Arg Thr Ser Ser His Asn 35 40 45 AAA AAA AAC CAT AGA ACC ATA CCT CCG GCT TCC ATT CTT CTC GCT CCA 144 Lys Lys Asn His Arg Thr Ile Pro Pro Ala Ser Ile Leu Leu Ala Pro 50 55 TTT TTA ACG GAA AAA AAT TCA AAA TAG 174 Phe Leu Thr Glu Lys Asn Ser Lys ***
【0033】配列番号:2 配列の長さ:651 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: 配列の特徴 配列 1 5 10 15 ATG CCT CAA CTG GAT AAA TTC ACT TAT TTC ACA CAA TTC TTC TGG TCA 48 Met Pro Gln Leu Asp Lys Phe Thr Tyr Phe Thr Gln Phe Phe Trp Ser 20 25 30 TGC CTT TTC CTC TTT ACT TTC TAT ATT GCC ATA TGG AAT GAT GGA GAT 96 Cys Leu Phe Leu Phe Thr Phe Tyr Ile Ala Ile Trp Asn Asp Gly Asp 35 40 45 GGA CTA CTT GGG ATC AGC AGA ATT CTA AAA CTG CGG AAC CAA CTT CTT 144 Gly Leu Leu Gly Ile Ser Arg Ile Leu Lys Leu Arg Asn Gln Leu Leu 50 55 60 TCA CAC CAG GAG AAC AAC ATC CGG AGC AAG GAC CCC AAC AGT TTG GAA 192 Ser His Gln Glu Asn Asn Ile Arg Ser Lys Asp Pro Asn Ser Leu Glu 65 70 75 80 GAT ATC TTG AGA AAA GGT TTT AGC ACC GGT GTA TCC TAT ATG TAC TCC 240 Asp Ile Leu Arg Lys Gly Phe Ser Thr Gly Val Ser Tyr Met Tyr Ser 85 90 95 AGT TTA TTC GAA GTA TCC CAA TGG TGT AAC GCC GTC GAC TTA TTG GGA 288 Ser Leu Phe Glu Val Ser Gln Trp Cys Asn Ala Val Asp Leu Leu Gly 100 105 110 AAA AGG AGG AGG ATC CCT TTG ATC TCT TGT TTC GGA GAA ATA AGT GGC 336 Lys Arg Arg Arg Ile Pro Leu Ile Ser Cys Phe Gly Glu Ile Ser Gly 115 120 125 TCA CGA GGA ATG GAA AGA AAC ATA TTA TAT TTG ATC TCG AAG TCC TCA 384 Ser Arg Gly Met Glu Arg Asn Ile Leu Tyr Leu Ile Ser Lys Ser Ser 130 135 140 TAT AGC ACT TCT TCC AAT CCT GGA TGG GGG ATC ACT TGT AGG AAT GAC 432 Tyr Ser Thr Ser Ser Asn Pro Gly Trp Gly Ile Thr Cys Arg Asn Asp 145 150 155 160 ATA ACG CTA ATC CAT GTT CCA CAC GGC CAA AGA AGC TTC GAT GGA TTA 480 Ile Thr Leu Ile His Val Pro His Gly Gln Arg Ser Phe Asp Gly Leu 165 170 175 TAT GAC TCC TTC TTT CAC TTC TGG ATC GAC GAA ACA GTC CTA GAT CCA 528 Tyr Asp Ser Phe Phe His Phe Trp Ile Asp Glu Thr Val Leu Asp Pro 180 185 190 ACC TGT TTT CAA AGG AGA GAA CGA CCA CCT AGA ACT TCA AGT CAT AAT 576 Thr Cys Phe Gln Arg Arg Glu Arg Pro Pro Arg Thr Ser Ser His Asn 195 200 205 AAA AAA AAC CAT AGA ACC ATA CCT CCG GCT TCC ATT CTT CTC GCT CCA 624 Lys Lys Asn His Arg Thr Ile Pro Pro Ala Ser Ile Leu Leu Ala Pro 210 215 TTT TTA ACG GAA AAA AAT TCA AAA TAG 651 Phe Leu Thr Glu Lys Asn Ser Lys ***
【0034】配列番号:3 配列の長さ:480 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: 配列の特徴 配列 1 5 10 15 ATG CCT CAA CTG GAT AAA TTC ACT TAT TTC ACA CAA TTC TTC TGG TCA 48 Met Pro Gln Leu Asp Lys Phe Thr Tyr Phe Thr Gln Phe Phe Trp Ser 20 25 30 TGC CTT TTC CTC TTT ACT TTC TAT ATT GCC ATA TGC AAT GAT GGA GAT 96 Cys Leu Phe Leu Phe Thr Phe Tyr Ile Ala Ile Cys Asn Asp Gly Asp 35 40 45 GGA CTA CTT GGG ATC AGC AGA ATT CTA AAA CTG CGG AAC CAA CTT CTT 144 Gly Leu Leu Gly Ile Ser Arg Ile Leu Lys Leu Arg Asn Gln Leu Leu 50 55 60 TCA CAC CAG GAG AAC AAC ATC CGG AGC AAG GAC CCC AAC AGT TTG GAA 192 Ser His Gln Glu Asn Asn Ile Arg Ser Lys Asp Pro Asn Ser Leu Glu 65 70 75 80 GAT ATC TTG AGA AAA GGT TTT AGC ACC GGT GTA TCC TAT ATG TAC TCC 240 Asp Ile Leu Arg Lys Gly Phe Ser Thr Gly Val Ser Tyr Met Tyr Ser 85 90 95 AGT TTA TTC GAA GTA TCC CAA TGG TGT AAC GCC GTC GAC TTA TTG GGA 288 Ser Leu Phe Glu Val Ser Gln Trp Cys Asn Ala Val Asp Leu Leu Gly 100 105 110 AAA AGG AGG AGG ATC CCT TTG ATC TCT TGT TTC GGA GAA ATA AGT GGC 336 Lys Arg Arg Arg Ile Pro Leu Ile Ser Cys Phe Gly Glu Ile Ser Gly 115 120 125 TCA CGA GGA ATG GAA AGA AAC ATA TTC TAT TTG ATC TCG AAG TCC TCA 384 Ser Arg Gly Met Glu Arg Asn Ile Phe Tyr Leu Ile Ser Lys Ser Ser 130 135 140 TAT AGC ACT TCT TCC AAT CCT GGA TGG GGG ATC ACT TGT AGG AAT GAC 432 Tyr Ser Thr Ser Ser Asn Pro Gly Trp Gly Ile Thr Cys Arg Asn Asp 145 150 155 160 ATA ACG CTA ATC CAT GTT CCA CAC GGC CAA GGA AGC ATC GGT TTT TAA 480 Ile Thr Leu Ile His Val Pro His Gly Gln Gly Ser Ile Gly Phe ***
【0035】配列番号:4 配列の長さ:1193 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: 配列の特徴 配列 1 5 10 15 ATG CCT CAA CTG GAT AAA TTC ACT TAT TTC ACA CAA TTC TTC TGG TCA 48 Met Pro Gln Leu Asp Lys Phe Thr Tyr Phe Thr Gln Phe Phe Trp Ser 20 25 30 TGC CTT TTC CTC TTT ACT TTC TAT ATT GCC ATA TGG AAT GAT GGA GAT 96 Cys Leu Phe Leu Phe Thr Phe Tyr Ile Ala Ile Trp Asn Asp Gly Asp 35 40 45 GGA CTA CTT GGG ATC AGC AGA ATT CTA AAA CTG CGG AAC CAA CTT CTT 144 Gly Leu Leu Gly Ile Ser Arg Ile Leu Lys Leu Arg Asn Gln Leu Leu 50 55 60 TCA CAC CAG GAG AAC AAC ATC CGG AGC AAG GAC CCC AAC AGT TTG GAA 192 Ser His Gln Glu Asn Asn Ile Arg Ser Lys Asp Pro Asn Ser Leu Glu 65 70 75 80 GAT ATC TTG AGA AAA GGT TTT AGC ACC GGT GTA TCC TAT ATG TAC TCC 240 Asp Ile Leu Arg Lys Gly Phe Ser Thr Gly Val Ser Tyr Met Tyr Ser 85 90 95 AGT TTA TTC GAA GTA TCC CAA TGG TGT AAC GCC GTC GAC TTA TTG GGA 288 Ser Leu Phe Glu Val Ser Gln Trp Cys Asn Ala Val Asp Leu Leu Gly 100 105 110 AAA AGG AGG AGG ATC CCT TTG ATC TCT TGT TTC GGA GAA ATA AGT GGC 336 Lys Arg Arg Arg Ile Pro Leu Ile Ser Cys Phe Gly Glu Ile Ser Gly 115 120 125 TCA CGA GGA ATG GAA AGA AAC ATA TTA TAT TTG ATC TCG AAG TCC TCA 384 Ser Arg Gly Met Glu Arg Asn Ile Leu Tyr Leu Ile Ser Lys Ser Ser 130 135 140 TAT AGC ACT TCT TCC AAT CCT GGA TGG GGG ATC ACT TGT AGG AAT GAC 432 Tyr Ser Thr Ser Ser Asn Pro Gly Trp Gly Ile Thr Cys Arg Asn Asp 145 150 155 160 ATA ACG CTA ATC CAT GTT CCA CAC GGC CAA AGA AGC TTC GAT GGA TTA 480 Ile Thr Leu Ile His Val Pro His Gly Gln Arg Ser Phe Asp Gly Leu 165 170 175 TAT GAC TCC TTC TTT CAC TTC TGG ATC GAC GAA ACA GTC CTA GAT CCA 528 Tyr Asp Ser Phe Phe His Phe Trp Ile Asp Glu Thr Val Leu Asp Pro 180 185 190 ACC TGT TTT CAA AGG AGA GAA CGA CCA CCT AGA ACT TCA AGT CAT AAT 576 Thr Cys Phe Gln Arg Arg Glu Arg Pro Pro Arg Thr Ser Ser His Asn 195 200 205 AAA AAA AAC CAT AGA ACC ATA CCT CCG GCT TCC ATT CTT CTC GCT CCA 624 Lys Lys Asn His Arg Thr Ile Pro Pro Ala Ser Ile Leu Leu Ala Pro 210 215 TTT TTA ACG GAA AAA AAT TCA AAA TAG 651 Phe Leu Thr Glu Lys Asn Ser Lys *** AGTCTATATC GAATATTGCA AGCTTATAGA TTGATAGAAC TACAAGGGTC TGATTCTTCT 711 GAATAAGATG ATATGATATG TAGGTAGTTC GGTGTTTCTA GCCGGATGCG ACCCCCCACG 771 AATACAGTAT TGTCTCAGCT GAAGCGCCTC TTAGAGTATA TAATCTTGAG GCGAGAGGTG 831 TAAGCATCGC GAGATGTTCA GCCATCTCGT ACTAAAAAAA GAAAAGCTTG TGGGGATCAT 891 AGTCTCTGCC ATGTCTTAGG GCTTATGCCC AAGCACGATG AATAGAGGCA TTCTCTGAGT 951 AGACGCGGTG TAATGACAAA ACAAAAGCAA AATTGACGAA AATGACGTGT CATGTTAGAA 1011 GGAATGAAAT TAATTGGAGC CGGTGCAGCA ACAATTGCTT TAGCTGGAGC AGCCATTGGT 1071 ATTGGAAACG TTTTCAGTTC TTTGATTCAT TCCGTGGCGC GAAATCCATC TTTGGCGAAA 1131 CAATTATTTG GTTGTTAATG GCAACAAAAT AAAAAGCATC GAGAAAGGTC TACTTGCTTG 1191 CC 1193
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明不稔因子DNAの構造を表わす
制限酵素地図である。図中の矢印は各制限酵素サイトを
示す。
【図2】図2は、本発明細胞質雄性不稔型ミトコンドリ
ア遺伝子(構造遺伝子領域)の構造を表わす制限酵素地
図である。図中の矢印は各制限酵素サイトを示す。
【図3】図3は、本発明ハイブリダイズ識別方法におけ
るシグナル検出の結果を示す図である。図中の品種番号
1は「MS−1」、品種番号2は「MS−2」、品種番
号3は「国分鮮紅大長」、品種番号4は「インペレータ
ー」、品種番号5は「長太り金時」、品種番号6は「小
泉理想五寸」、品種番号7は「菊陽五寸」を表わす。
【図4】図4は、本発明(不稔型)プラスミドpDCM
S−1の構築方法を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/50 C12N 15/00 ZNAA //(C12Q 1/68 C12R 1:91) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:91)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号1で示される塩基配列である細胞
    質雄性不稔因子DNA若しくはその一部又は該DNAを
    含むDNAあるいはそれらの同効物を増幅するようなオ
    リゴヌクレオチドをプライマーとして用いるPCR法に
    より植物のゲノムDNAを増幅し、該増幅ゲノムDNA
    を電気泳動にて分離後、増幅ゲノムDNAの視覚検出を
    行うことを特徴とする細胞質雄性不稔因子DNAを含有
    する植物の識別方法。
  2. 【請求項2】植物がニンジンであることを特徴とする請
    求項1記載の植物の識別方法。
  3. 【請求項3】配列番号1で示される塩基配列である細胞
    質雄性不稔因子DNA若しくはその一部又は該DNAを
    含むDNAあるいはそれらの同効物をプロ−ブとして、
    植物のゲノムDNA又はRNAを解析試料とするサザン
    又はノーザンハイブリダイゼーション法を行うことを特
    徴とする細胞質雄性不稔因子DNAを含有する植物の識
    別方法。
  4. 【請求項4】植物がニンジンであることを特徴とする請
    求項3記載の植物の識別方法。
  5. 【請求項5】配列番号1で示される塩基配列を有するこ
    とを特徴とする細胞質雄性不稔因子DNA。
  6. 【請求項6】請求項5記載の細胞質雄性不稔因子DNA
    を含有することを特徴とするプラスミド。
  7. 【請求項7】請求項6記載のプラスミドを保持すること
    を特徴とする微生物。
  8. 【請求項8】請求項5記載の細胞質雄性不稔因子DNA
    を導入することにより形質転換された植物細胞。
  9. 【請求項9】請求項5記載の細胞質雄性不稔因子DNA
    を導入することにより形質転換された植物体。
  10. 【請求項10】配列番号2で示される塩基配列を有する
    ことを特徴とする細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺伝
    子。
  11. 【請求項11】図2で示される制限酵素地図で特定さ
    れ、分子量約650bpであることを特徴とする細胞質雄
    性不稔型ミトコンドリア遺伝子。
  12. 【請求項12】細胞質雄性不稔系統であるニンジンの組
    織または培養細胞から抽出したゲノムDNA を鋳型に下記
    のオリゴヌクレオチド 5' ATGCCTCAACTGGATAAATT 3' 5' CTATTTTGAATTTTTTTCCGT 3' をプライマーとして用いるPCR法により得られうるこ
    とを特徴とする細胞質雄性不稔型ミトコンドリア遺伝
    子。
  13. 【請求項13】請求項10,11又は12記載の細胞質
    雄性不稔型ミトコンドリア遺伝子を含有することを特徴
    とするプラスミド。
  14. 【請求項14】請求項13記載のプラスミドを保持する
    ことを特徴とする微生物。
  15. 【請求項15】請求項10,11又は12記載の細胞質
    雄性不稔型ミトコンドリア遺伝子を導入することにより
    形質転換された植物細胞。
  16. 【請求項16】請求項10,11又は12記載の細胞質
    雄性不稔型ミトコンドリア遺伝子を導入することにより
    形質転換された植物体。
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