JPH07312335A - 基板搬送システムおよびこれを用いたレジスト塗布/現像装置ならびにその使用方法 - Google Patents

基板搬送システムおよびこれを用いたレジスト塗布/現像装置ならびにその使用方法

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JPH07312335A
JPH07312335A JP10355294A JP10355294A JPH07312335A JP H07312335 A JPH07312335 A JP H07312335A JP 10355294 A JP10355294 A JP 10355294A JP 10355294 A JP10355294 A JP 10355294A JP H07312335 A JPH07312335 A JP H07312335A
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wafer
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storage container
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Rikio Ikeda
利喜夫 池田
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ウェハ搬送システム10は、ウェハ1を収納
するウェハ収納容器2と、ウェハ1に所定の処理を施す
処理室3と、ウェハ収納容器2を搬送する容器搬送手段
とを備え、ウェハ収納容器2には、非押圧状態で閉鎖、
押圧状態で開放されるシャッタ5が設けられ、処理室3
には、搬送アーム9が設けられる。この搬送アーム9
は、ウェハ1の搬出入のために処理室3内から突出させ
る動作と同時に、シャッタ5の押圧を行うため、シャッ
タ開放部材としても働く。 【効果】 このウェハ搬送システムを適用すると、クリ
ーンルームの雰囲気から遮断された状態でウェハの搬出
入が行えるので、超クリーンルームの面積を削減でき、
コストを低減できる。また、レジスト塗布/現像装置に
このシステムを適用すると、ウェハがアルカリ性ガスか
らも遮断された状態で処理されるので、化学増幅系レジ
スト材料を用いたパターン形成が安定性よく行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造プロ
セスにおいて、基板の搬出入に際して要求されるクリー
ン度を低コストで実現できる基板搬送システムに関す
る。また、本発明は、複数の処理室と共通搬送路との
間、複数の処理室と共通搬送路からなる閉鎖系とクリー
ンルームとの間に前記基板搬送システムを適用したレジ
スト塗布/現像装置に関し、さらに、このレジスト塗布
/現像装置によって、基板をクリーンに保ちながら所定
の処理が行える使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高集積化半導体装置における回路パター
ンの最小加工寸法は、4MDRAMで0.80μm、1
6MDRAMで0.50μm、64MDRAMでは0.
35μm、256MDRAMでは0.25μm程度であ
り、データ集積度が高いほど微細なパターンが要求され
る。
【0003】そして、半導体装置の集積度の上昇に伴う
微細化が進むほど、半導体装置の製造現場に対して、高
いクリーン度が要求されることとなる。例えば、64M
DRAMの製造工程においては、ウェハ1枚あたり0.
3μmのパーティクルの付着を10個以下に抑える必要
があり、このため、半導体装置の製造現場である超クリ
ーンルームには、1ft3 あたり0.1μmのパーティ
クルの存在が1個以下(クラス1)という非常に高いク
リーン度が要求される。
【0004】しかしながら、このような高いクリーン度
を維持するためには莫大な維持費がかかる。また、近年
のウェハの大口径化に伴うプロセス装置の大型化によ
り、超クリーンルームの面積が増大し、維持費もますま
す高額化している。
【0005】そこで、超クリーンルームの面積を削減す
るために、いわゆるスルーザウォール方式を適用するこ
とが提案されている。これは、製造プロセスにおける各
種処理装置にそれぞれフィルターを設けて内部を清浄化
することにより、クラス1000程度のクリーン度の低
い環境に設置可能とし、各処理装置のウェハ搬出入口を
それぞれ超クリーンルームに向けて開放することによ
り、ウェハの搬送のみを超クリーンルーム内にて行うも
のである。このスルーザウォール方式を適用することに
より、超クリーンルームの面積を大幅に削減できる。
【0006】しかし、256MDRAMのような、さら
に微細パターンを有する半導体装置においては、ウェハ
上で0.2μmレベルのパーティクルの付着までが問題
となるため、超クリーンルームには一層厳しいクリーン
度が要求されるようになる。また、このような微細パタ
ーンを形成するために、フォトリソグラフィー工程にお
いて化学増幅系レジスト材料を適用することが提案され
ているが、この化学増幅系レジスト材料を用いた処理を
行う際には、超クリーンルーム内のアルカリ制御も要求
されるようになる。
【0007】上記化学増幅系レジスト材料は、エキシマ
レーザなる短波長の露光光を用いても、レジスト反応が
レジスト層の下部まで感度よく起こる材料として注目さ
れている。しかし、この化学増幅系レジスト材料は、露
光によって酸触媒を発生し、この酸触媒が溶解度変化を
伴うレジスト反応を生じさせるものであるため、酸を中
和するアルカリ性の物質の存在により、容易にそのレジ
スト反応が乱されてしまうのである。
【0008】以下、図9〜図11を参照して、基板21
上の被エッチング材料層22上に、ポジ型3成分系の化
学増幅系レジスト材料層23を形成し、この化学増幅系
レジスト材料層23をパターニングする工程における問
題点を説明する。
【0009】先ず、上記被エッチング材料層22表面を
疎水化処理してから、図9に示すように、化学増幅系レ
ジスト材料層23を塗布形成し、この化学増幅系レジス
ト材料層23中の溶剤を蒸発させるためにプリベークを
行う。その後、ステッパを用いて上記化学増幅系レジス
ト材料層23に対して選択露光を行い、露光によって発
生した酸を熱拡散させるための露光後ベークを行う。こ
れにより、図10に示されるように、未露光部23bで
は溶解阻止剤が樹脂を保護し、露光部23aでは発生し
た酸が拡散し、溶解阻止剤を分解して現像液に対する溶
解性が高くなっている。
【0010】ここで、上述のウェハに対して現像処理を
行うと、所望のレジストパターンが得られるはずである
が、実際には、図11に示すように、化学増幅系レジス
ト材料層23に、上層部がT字状に広がったいわゆるT
トップ部24が形成されてしまう。これは、露光により
酸が発生した後、現像処理がなされるまでに、上記化学
増幅系レジスト材料層23がアルカリ性ガスに晒されて
露光部23aにて発生した酸がトラップされ、図10に
示されるように、露光部23a表面に極端な難溶化層2
3cが形成されていたためである。
【0011】上記Tトップ部24の大きさは、処理雰囲
気のアルカリ濃度、暴露時間によって変化し安定しない
ため、現像処理後のレジスト形状は線幅安定性が悪いも
のとなってしまう。また、一般に現像後の線幅測定は化
学増幅系レジスト材料層23上面から行うのに対し、こ
の化学増幅系レジスト材料層23をマスクとしたRIE
等のエッチング処理においては、上記Tトップ部24の
難溶化層23cは削られて、化学増幅系レジスト材料層
23の下部の幅に応じたエッチングがなされる。このた
め、大きなTトップ部24が形成されれば、測定された
線幅と、実際にエッチングがなされた被エッチング材料
層22の線幅の差、いわゆる変換差が大きくなってしま
う。
【0012】T−トップの形成を防止するためには、化
学増幅系レジスト材料層23に対して選択露光を行って
から現像処理を行う前までの工程において、その雰囲気
からアルカリ性ガスを除去することが有効な解決策とし
て考えられる。しかし、所定の処理を行うための処理室
内のみならず、搬送時の雰囲気からもアルカリ性ガスを
除去するには、処理室の外、即ち、クリーンルームにも
大規模なフィルターを付加しなければならず、コストの
上昇が免れない。また、アルカリ性ガスを除去する代わ
りに、化学増幅系レジスト材料層23の上にカバー膜を
形成し、該化学増幅系レジスト材料層23を外気から遮
断する方法も提案されているが、プロセスが煩雑にな
り、実用的でない。
【0013】そこで、処理室間の搬送時にも、ウェハを
クリーンルームの雰囲気から遮断できるように、複数の
処理室を共通搬送路を介して結合したレジスト塗布/現
像装置を、さらにステッパとも結合させて用いることが
考えられている。これにより、一連の化学増幅系レジス
ト材料に対する処理をクローズドシステム内で行えるた
め、クリーンルームの雰囲気内のアルカリ性ガスの影響
を免れることができる。また、一連の化学増幅系レジス
ト材料に対する処理中に、クリーンルーム内のパーティ
クルがウェハに付着することもない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、半導体
装置における加工パターンの微細化が進むにつれ、製造
現場の雰囲気を厳しく制御することが要求されるように
なり、このような優れた雰囲気を低いコストで提供する
ための方法が提案されている。
【0015】超クリーンルームのコスト低減を図るに
は、上述したように、スルーザウォール方式を適用する
ことが提案されているが、これに費やされる維持費はな
お莫大なものであること、超クリーンルームと各処理装
置を一体化して配置する必要があるため、処理装置の追
加やレイアウトの変更等が困難であること等、課題を残
している。
【0016】また、化学増幅系レジスト材料使用時に
は、アルカリ性ガスによる影響を免れるために、レジス
ト塗布/現像装置をクローズドシステムとするが提案さ
れている。しかしながら、このクローズドシステムにお
いては、ウェハをクリーンルームの雰囲気から遮断でき
ても、レジスト塗布/現像装置の内部から現像液や密着
促進剤等に起因して発生するアルカリ性ガスから遮断す
ることはできない。このため、やはり、レジスト反応が
アルカリ性ガスの影響を受けてしまい、所望のレジスト
パターンが得られない。
【0017】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、基板へのパーティクルの付着
を抑制し、且つ、クリーンルームに費やすコストを低減
できる基板搬送システムを提供することを目的とする。
また、この基板搬送システムを適用したレジスト塗布/
現像装置を提供し、パーティクルのみならずアルカリ性
ガスによる影響を免れることにより、化学増幅系レジス
ト材料の安定処理を可能とするレジスト塗布/現像装置
の使用方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために提案されるものであり、基板を収納する
基板収納容器と、前記基板に対して所定の処理を行う処
理室と、前記処理室に対して基板の搬出入を行うために
前記基板収納容器を搬送する容器搬送手段とを備え、前
記基板収納容器は、その基板収納取出口に非押圧状態に
て閉鎖、押圧状態にて開放されるシャッタを備え、前記
処理室は、その基板搬出入口にて前記シャッタを押圧し
てこれを開放することが可能なシャッタ開放部材を備え
てなる基板搬送システムである。
【0019】基板収納容器におけるシャッタを非押圧状
態にて自動的に閉鎖させるための構成としては、例え
ば、基板収納容器の基板収納取出口上部に蝶番を介して
その一端を固定し、重力によりシャッタの自由端が基板
収納取出口の下部に接するような構成としてもよいが、
特に、以下のような構成とされて好適である。即ち、シ
ャッタの一端を基板収納取出口に固定させた状態で弾性
部材により付勢させて、基板収納取出口を閉鎖する構成
とする。このように構成されたシャッタは、非押圧状態
では、基板収納容器の内側から外側に向かって付勢され
て基板収納取出口を閉鎖し、基板収納容器の外部から押
圧されて初めて、基板収納容器の内側へ回動するため、
搬送時に振動等によって開放されにくい。
【0020】一方、処理室に設けられるシャッタ開放部
材は、処理室に前記基板収納容器を当接後、シャッタを
押圧するためだけに処理室内から突出させる専用のシャ
ッタ開放部材であってもよいが、他の動作と同時にシャ
ッタを押圧できればさらに効率的である。
【0021】他の動作と同時にシャッタを押圧する動作
が行えるシャッタ開放部材としては、処理室の基板搬出
入口の外周縁部に設けられる突起がある。これは、処理
室に前記基板収納容器を当接させる動作と同時に、シャ
ッタを押圧して開放することが可能である。この突起
は、シャッタの固定端近傍を線接触にて押圧する板状の
部材であってもよいし、点接触にて押圧する棒状の部材
であってもよい。なお、基板収納容器が処理室の外壁と
当接する前に、上記突起がシャッタを押圧して基板収納
容器内に外気を流入させないために、処理室の外壁に基
板収納容器の外周縁部が嵌合する凹部を設け、該凹部に
基板収納容器の外周縁部が嵌合してから、突起がシャッ
タを押圧するように構成されるとよい。
【0022】また、基板の搬出入を行うために処理室内
から突出される搬送アームをシャッタ開放部材として
も、処理室に前記基板収納容器を当接後、基板の搬出入
のための搬送アームを突出させる動作と同時にシャッタ
を押圧し開放できる。さらに、上記突起および上記搬送
アームの両者をシャッタ開放部材として用い、処理室に
前記基板収納容器を当接させると同時に上記突起によっ
てシャッタを途中まで開放し、次いで、搬送アームを突
出させる動作と同時にシャッタを十分に開放してもよ
い。
【0023】なお、上述の基板搬送システムにおいて、
基板収納容器は、基板を1枚だけ収納するものでもよい
し、複数の基板を収納できるものであってもよい。ま
た、処理室は、密閉系であれば、いかなる処理を行うた
めのものであってもよく、熱酸化炉、各種CVD装置に
おけるチャンバー、エッチング装置におけるチャンバー
等であっても、任意の装置に付属するロードロック室等
であってもよい。そして、このような処理室内はULP
Aフィルター等の清浄化手段を有していることが好まし
い。さらに、基板収納容器を搬送する容器搬送手段は、
基板の搬出入が行われる処理室へ基板収納容器を搬送で
きるものであれば如何なる構成とされてもよく、例え
ば、自立走行する移動ロボットであっても、所定のレー
ルに沿って駆動するものであってもよい。
【0024】そして、複数の処理室とこれに共通に接続
される共通搬送路とを有するレジスト塗布/現像装置に
おいて、共通搬送路と複数の処理室の各々との間に上述
のような基板搬送システムが備えられて好適である。
【0025】なお、レジスト塗布/現像装置に内蔵され
る処理室としては、レジストに対する処理を行えるもの
であれば特に限定されないが、疎水化を行うアドヒージ
ョンユニット、レジスト材料をウェハに塗布するコー
タ、プリベークのための低温オーブン、レジスト膜厚の
測定機、露光後ベーク用の低温オーブン、現像を行う現
像ユニット、ポストベークのための低温オーブン、冷却
ユニット等が挙げられる。
【0026】また、前記レジスト塗布/現像装置におけ
る共通搬送路および前記複数の処理室は、クリーンルー
ム雰囲気から独立した閉鎖系とされ、該閉鎖系とクリー
ンルームとの間で基板の搬出入を行う主基板搬出入口に
も、上述した基板搬送システムが備えられるとよい。な
お、上記主基板搬出入口は、一連のレジスト処理を行う
処理室の1つに設けられてもよいし、供給搬送路に設け
られてもよい。また、クリーンルームと閉鎖系との間
に、雰囲気を調整したり、基板を待機させておいたりす
るための予備室を介在させ、この予備室に主基板搬出入
口を設けてもよい。
【0027】そして、以上のような構成を有するレジス
ト塗布/現像装置を用い、前記共通搬送路と所定の処理
室との間で基板の搬出入を行うに際しては、前記基板収
納容器を前記共通搬送路に沿って搬送して該基板収納容
器の基板収納取出口を所定の処理室の基板搬出入口に当
接し、該基板収納容器のシャッタを該処理室のシャッタ
開放部材により押圧して開放すればよい。また、前記ク
リーンルームと前記閉鎖系との間で基板の搬出入を行う
に際しては、前記基板収納容器を前記クリーンルーム内
にて搬送して該基板収納容器の基板収納取出口を該閉鎖
系の主基板搬出入口に当接し、該基板収納容器のシャッ
タを該閉鎖系のシャッタ開放部材により押圧して開放す
ればよい。
【0028】なお、このようなレジスト塗布/現像装置
の処理室においては、従来公知のいずれのレジスト材料
への処理を行ってもよいが、クリーンルームおよび共通
搬送路の雰囲気から遮断された状態にて基板が搬送で
き、アルカリ性ガスによる影響を防止できることから、
化学増幅系レジスト材料に対するレジスト処理を行って
好適である。
【0029】ポジ型の化学増幅系レジスト材料に対する
処理を行う場合には、雰囲気中のアルカリ性ガスとの接
触によって表面に難溶化層が形成されるため、従来のレ
ジスト塗布/現像装置では現像後にTトップが形成され
てしまうが、本発明を適用することにより、Tトップの
形成を防止することが可能となる。また、ネガ型の化学
増幅系レジスト材料において問題となっていた形状劣化
や膜減りも、本発明を適用することにより防止できる。
【0030】但し、アルカリ性ガスが発生している処理
室から基板収納容器に基板を搬出すると、該基板収納容
器内にもアルカリ性ガスが取り込まれてしまうため、特
に露光後の基板を収納する際には、基板収納容器内から
もアルカリ性ガスを十分に除去しておく必要がある。
【0031】なお、上記ポジ型化学増幅系レジスト材料
としては、アルカリ可溶樹脂,溶解阻止剤,光酸発生剤
よりなるポジ型3成分系のもの、フェノール性水酸基を
保護したアルカリ可溶樹脂,光酸発生剤よりなるポジ型
2成分系のものが挙げられ、ネガ型化学増幅系レジスト
材料としては、アルカリ可溶樹脂,架橋剤,光酸発生剤
よりなるネガ型3成分系のものが代表的である。
【0032】
【作用】本発明に係る基板搬送システムを適用して、基
板収納容器にシャッタ、処理室にシャッタ開放部材を設
け、該シャッタ開放部材によってシャッタを開放する構
成とすると、基板収納容器と処理室間での基板の搬出入
がクリーンな条件下で迅速に且つ容易に行える。この場
合、処理室の外部を超クリーンゾーンとする必要がない
ので、超クリーンルームの面積を低減でき、コストダウ
ンを図ることができる。
【0033】特に、上記シャッタが弾性部材によって付
勢され、非押圧状態にて自動的に基板収納容器の基板収
納取出口を閉鎖できるような構成とすると、基板の搬出
入にが終了したとき、シャッタを閉鎖するための操作が
不用であり、効率がよい。また、基板収納容器内を外気
から遮断された状態に維持しやすい。
【0034】さらに、シャッタ開放部材として処理室の
基板搬出入口の外周縁部に突起を設けると、処理室に前
記基板収納容器を当接させる動作によって、該突起がシ
ャッタを押圧して開放する動作も同時に行える。また、
基板の搬出入を行うために処理室内から突出される搬送
アームをシャッタ開放部材とすれば、基板の搬出入のた
めの搬送アームを突出させる動作によって、シャッタを
開放する動作が同時に行える。このように、基板の搬出
入に必要な動作が、基板収納容器のシャッタを開放する
動作も兼ねることにより、非常に効率よく基板の搬出入
が行える。
【0035】そして、本発明の基板搬送システムを、レ
ジスト塗布/現像装置における共通搬送路と複数の処理
室の各々との間で基板の搬出入を行う際に適用すると、
基板の搬送が共通搬送路の雰囲気から遮断された状態で
行える。また、外部から上記レジスト塗布/現像装置へ
基板を搬入するに際しても、同様に本発明の基板搬送シ
ステムを適用すれば、基板をクリーンルームの雰囲気か
ら遮断された状態で搬送でき、レジスト塗布/現像装置
内に外部からダストやアルカリ性ガスが流入することも
ない。
【0036】したがって、本発明のレジスト塗布/現像
装置を適用すると、低いコストにて、レジスト処理工程
における基板へのパーティクルの付着が抑制できる。ま
た、化学増幅系レジスト材料を用いても、低いコストに
て、基板へのアルカリ性ガスの接触が抑制でき、安定性
の高いレジストパターンを形成することが可能となる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を適用した具体例について図面
を参照しながら説明する。
【0038】実施例1 本実施例においては、本発明を適用したウェハ搬送シス
テムの一例について、図1,図2を用いて説明する。
【0039】図1に示されるように、このウェハ搬送シ
ステム10は、ウェハ1を収納するウェハ収納容器2
と、該ウェハ1に対して所定の処理を行う処理室3と、
該処理室3の外のクリーンルーム4において上記ウェハ
収納容器2を搬送する容器搬送手段(図示せず。)とを
備えている。
【0040】ウェハ収納容器2は、1枚のウェハ1を載
置するウェハ支持体(図示せず。)が設けられたウェハ
収納部2bと、ウェハ1の搬出入がなされるウェハ収納
取出口2aよりなる。そして、このウェハ収納取出口2
aには、一端を固定されたシャッタ5、該シャッタ5を
付勢する弾性部材6、該シャッタの停止位置を規制する
シャッタ止め7が設けられている。
【0041】上記弾性部材6は、シャッタ5がウェハ収
納取出口2aを閉鎖する方向へ回動するように付勢して
いる。また、シャッタ止め7は、該シャッタ5がウェハ
収納取出口2aより外側まで回動しないように規制して
いる。これにより、シャッタ5を非押圧状態としたと
き、自動的にウェハ収納取出口2aを閉鎖でき、ウェハ
収納容器2の内部をクリーンルーム4の雰囲気から遮断
できる。なお、弾性部材6によって付勢されている方向
と逆方向にシャッタ5を押圧すれば、ウェハ収納取出口
2aを開放できる。
【0042】一方、処理室3は、ウェハ1に対して任意
の処理を行う装置における閉鎖系であり、ULPAフィ
ルター(図示せず。)によって清浄化された空気が供給
されるようになされている。そして、この処理室3にお
けるウェハ搬出入口3aには、該ウェハ搬出入口3aを
閉鎖または開放する処理室開閉扉8が設けられ、該処理
室3の内部には、ウェハ1を載置移送可能な搬送アーム
9が配されている。
【0043】また、上記搬送アーム9は、そのウェハ載
置部にウェハ1を載置して、所望の方向および位置へと
ウェハ1を移動させるべく、その動作が制御可能とされ
たものである。そして、本実施例においては、この搬送
アーム9がウェハ収納容器2のシャッタ5を押圧して開
放するシャッタ開放部材でもある。
【0044】さらに、容器搬送手段は、ウェハ収納容器
2を搭載して移動し、且つ、所望の処理室3のウェハ搬
出入口3aに対して、該ウェハ収納容器2のウェハ収納
取出口2aを当接させるものであり、本実施例において
は、自立走行する移動ロボットである。
【0045】上述したような構成を有するウェハ搬送シ
ステム10によって処理室3内へウェハ1を搬入するに
は、ウェハ1が収納されたウェハ収納容器2を移動ロボ
ットに搭載して搬送し、図2に示されるように、該ウェ
ハ収納容器2のウェハ収納取出口2aを、処理室3にお
けるウェハ搬出入口3aに当接させる。
【0046】次に、処理室3における処理室開閉扉8を
開放し、搬送アーム9をウェハ収納容器2のシャッタ5
に向けて突出させる。該搬送アーム9によってシャッタ
5が押圧されると、該シャッタ5が固定端を軸としてウ
ェハ収納容器2の内側に回動して、ウェハ収納取出口2
aが開放する。
【0047】そして、搬送アーム9をさらに突出させる
ことにより、該搬送アーム9のウェハ載置部にウェハ1
を載置させる。ウェハ1を載置したら、そのまま搬送ア
ーム9を後退させて、ウェハ1を処理室3の内部へ搬入
する。なお、ウェハ収納容器2におけるシャッタ5は、
搬送アーム9による押圧を受けなくなると同時に、自動
的に閉鎖する。
【0048】その後、処理室3の処理室開閉扉8を閉鎖
して、ウェハ1に対して所定の処理を行ったら、上述し
たのと同様な操作によりウェハ収納容器2のウェハ収納
取出口2aを開放して、今度は処理室3内からウェハ収
納容器2内へとウェハ1を搬出すればよい。
【0049】なお、処理室3にてウェハ1に所定の処理
を施している間、ウェハ収納容器2を処理室3のウェハ
搬出入口3aへ当接させたままにしておいてもよいが、
内部のクリーン度が同程度である他の処理室間でウェハ
の搬出入を行わせていてもよい。
【0050】本実施例を適用して、ウェハの搬出入を行
ったところ、ウェハがクリーンルーム4の雰囲気に接触
することがなく、0.2μm程度のパーティクルの付着
量が、ウェハ1枚あたり10個以下に抑えられた。ま
た、処理室内にダストが流入することもなかった。
【0051】実施例2 本実施例では、ウェハ収納容器14を処理室15に当接
させる動作と同時にウェハ収納容器14のシャッタ17
を開放可能なウェハ搬送システムについて、図3,図4
を用いて説明する。
【0052】本実施例におけるウェハ搬送システム20
においても、図3に示されるように、ウェハ収納容器
2、処理室3、容器搬送手段(図示せず。)より構成さ
れる。
【0053】ここで、ウェハ収納容器2においては、シ
ャッタ5が2枚でウェハ収納取出口2aを閉鎖する点が
実施例1とは異なる。即ち、ウェハ収納取出口2aに
は、シャッタ5aとシャッタ5bとが上下から1つずつ
固定され、それぞれ弾性部材6aと弾性部材6bとによ
って付勢されることにより、該ウェハ収納取出口2aを
閉鎖している。そして、シャッタ5a,5bを非押圧状
態としたとき、自動的にウェハ収納取出口2aを閉鎖で
き、ウェハ収納容器2の内部をクリーンルーム4の雰囲
気から遮断できる。
【0054】一方、処理室3においては、そのウェハ搬
出入口3aを閉鎖または開放する処理室開閉扉8、搬送
アーム9の構成は実施例1と同様であるが、ウェハ搬出
入口3aの外周縁部の形状に特色がある。具体的には、
処理室3の外壁にはこのウェハ搬出入口3aの外周に亘
って、ウェハ収納容器2の外周縁部が嵌合する凹部11
が設けられ、この凹部11には、ウェハ搬出入口3aの
上部と下部に1つずつ棒状の突起12a,12bが設け
られる。即ち、この突起12a,12bは、ウェハ収納
容器2の外周縁部を上記凹部11へ挿入する際に、シャ
ッタ5a,5bを押圧し、シャッタ開放部材として働
く。なお、外気の流入を防止するために、ウェハ収納容
器2の外周縁部が処理室3の凹部11側壁に接してか
ら、突起12a,12bがシャッタ5a,5bを押圧す
るように設けられる。
【0055】このような構成を有するウェハ搬送システ
ム20によって処理室3内へウェハ1を搬入するには、
ウェハ1が収納されたウェハ収納容器1を移動ロボット
に搭載して搬送し、図4に示されるように、該ウェハ収
納容器1の外周端部を処理室3における凹部11に挿入
する。
【0056】これによって、処理室3におけるウェハ搬
出入口3aとウェハ収納容器2におけるウェハ収納取出
口2aとが当接すると共に、突起12a,12bがウェ
ハ収納容器2のシャッタ5a,5bを押圧し、ウェハ収
納取出口2aが開放される。
【0057】その後、処理室3における処理室開閉扉8
を開放し、ウェハ収納容器2内のウェハ1に向けて搬送
アーム9を突出させて、該搬送アーム9におけるウェハ
載置部にウェハ1を載置させる。ウェハ1を載置した
ら、そのまま搬送アーム9を後退させて、ウェハ1を処
理室3の内部へ搬入すればよい。
【0058】そして、処理室3の処理室開閉扉8を閉鎖
し、ウェハ1に対して所定の処理を行ったら、上述した
と同様にして、処理室3内からウェハ収納容器2内へウ
ェハ1を搬出すればよい。ウェハ収納容器2を処理室3
から放すために、ウェハ収納容器2の外周端部を凹部1
1から抜き取ると、シャッタ5a,5bには、突起12
a,12bによる押圧がかからなくなるので、自動的に
ウェハ収納取出口2aが閉鎖される。
【0059】なお、処理室3にてウェハ1に所定の処理
を施している間、ウェハ収納容器2を処理室3のウェハ
搬出入口3aへ当接させたままにしておいてもよいが、
内部のクリーン度が同程度である他の処理室間でウェハ
の搬出入を行わせていてもよい。
【0060】本実施例を適用して、ウェハの搬出入を行
ったところ、ウェハがクリーンルームの雰囲気に接触す
ることがなく、0.2μm程度のパーティクルの付着量
が、ウェハ1枚あたり10個以下に抑えられた。また、
処理室内にダストが流入することもなかった。
【0061】実施例3 ここで、実施例1のウェハ搬送システムを適用したレジ
スト塗布/現像装置の一例について説明する。なお、こ
こでは、レジスト塗布/現像装置をステッパとも結合さ
せ、レジスト材料に対する一連の処理を全て行うことが
できる複合プロセス装置とした。
【0062】図5に示すように、レジスト塗布/現像装
置30は、実際にレジスト関連処理を行うレジスト処理
部15、該レジスト処理部15とクリーンルーム4との
間に介在される主ウェハ搬出入部16、前記レジスト処
理部15とステッパ13との間に介在される装置接続部
17から構成される閉鎖系である。
【0063】レジスト処理部15においては、各種レジ
スト関連処理を行う複数の処理室3がこれら処理室3に
接続する共通搬送路14によって一体化されている。内
蔵される処理室3としては、例えばHMDSを用いてウ
ェハ1の疎水化を行うアドヒージョンユニット(A
D)、レジスト材料をウェハ1に塗布するコータ(CO
AT)、プリベークのためのホットプレート(HP)、
レジスト膜厚の測定機(FM)、露光後ベーク用のホッ
トプレート(HP)、現像を行う現像ユニット(DE
V)、ポストベークのためのホットプレート(HP)、
冷却ユニット(COL)等がある。そして、いずれの処
理室3においても、ウェハ搬出入口は実施例1に示した
構成を有しており、また、その内部からパーティクルの
みならずアルカリ性ガスをも除去して清浄化するための
フィルターがそれぞれ設けられている。
【0064】また、共通搬送路14には、図示されない
容器搬送手段が配され、該容器搬送手段により、ウェハ
1を密閉収納可能なウェハ収納容器2が所望の処理室3
へと搬送される。なお、ウェハ収納容器2は、実施例1
に示した構成を有している。
【0065】このような構成を有することにより、処理
室3間でのウェハ1の搬送が、該ウェハ1を共通搬送路
14の雰囲気に接触させることなく行える。
【0066】なお、前記レジスト処理部15とステッパ
13との間でウェハ1の搬出入は、装置接続部17を介
して行われる。この装置接続部17はインターフェイス
ユニット(I/F)と冷却ユニット(COL)とからな
り、共通搬送路14と該I/Fとのウェハ1の搬出入に
も、実施例1に示したウェハ搬送システムが適用され
る。
【0067】ところで、クリーンルーム4から上述のレ
ジスト処理部15へのウェハ1の搬入、あるいは、上記
レジスト処理部15からクリーンルームへのウェハ1の
搬出は、主ウェハ搬出入部16を介して行われる。
【0068】この主ウェハ搬出入部16は、雰囲気の調
整を行うインターフェイスユニット(I/F)、共通搬
送路14へのウェハ1の受渡しを行うインデクサ(IN
D)よりなる。上記インターフェイスユニット(I/
F)に設けられ、クリーンルーム4とのウェハ1の搬出
入が行われる主ウェハ搬出入口は、実施例1に示される
処理室3と同様な構成をとる。一方、クリーンルーム4
には図示しない容器搬送手段が配され、該容器搬送手段
により実施例1に示した構成を有するウェハ収納容器2
が搬送される。
【0069】このような構成を有することにより、前工
程からレジスト塗布/現像装置30へのウェハ1の搬
入、または、該レジスト塗布/現像装置30から次工程
へのウェハ1の搬出が、該ウェハ1をクリーンルーム4
の雰囲気に接触させることなく行える。
【0070】もちろん、主ウェハ搬出入部16とレジス
ト処理部15とウェハ1の搬送に際しても実施例1に示
されるウェハ搬送システムが適用され、インデクサ(I
ND)と共通搬送路14に配されたウェハ収納容器2と
の間で、ウェハ1を共通搬送路14の雰囲気に接触させ
ることなく搬出入できる。
【0071】なお、上記共通搬送路14に配されるウェ
ハ収納容器2は、複数存在した方が作業効率を高めるこ
とができるが、1枚のウェハ1がレジスト処理を開始し
てから終了するまで、同一のウェハ収納容器2が担当し
て搬送してもよいし、一定の処理室3間の搬送を担当す
るようにしてもよい。
【0072】以上のようなレジスト塗布/現像装置30
においては、ウェハ1をクリーンルーム4の雰囲気およ
び共通搬送路14の雰囲気に接触させずに搬送でき、ま
た、処理室3内にダスト等を流入させることもないた
め、ウェハ1は常に清浄化された雰囲気下でレジスト処
理および搬送がなされる。
【0073】実施例4 以下、実施例3に示したレジスト塗布/現像装置30を
用いて、化学増幅系レジスト材料に対する処理を行う方
法について説明する。
【0074】実施例3に示したように、レジスト塗布/
現像装置30には、実施例1に示されるウェハ搬送シス
テムが適用されているため、クリーンルーム4と主ウェ
ハ搬出入部16とのウェハ1の搬出入、該主ウェハ搬出
入部16とレジスト処理部15とのウェハ1の搬出入、
該レジスト処理部15内における共通搬送路14と各処
理室3とのウェハ1の搬出入、該レジスト処理部15と
装置接続部17とのウェハ1の搬出入が、クリーンルー
ムの雰囲気および共通搬送路14の雰囲気からウェハ1
が遮断された状態で行われた。
【0075】以下、図6〜図8を用いて、ウェハ1に化
学増幅系レジスト材料よりなるレジストパターンが形成
される工程について説明する。先ず、ウェハ1を主ウェ
ハ搬出入部16を介して、レジスト処理部15における
最初の処理室3としてアドヒージョンユニット(AD)
に搬入し、該ウェハ1に対して密着促進剤としてヘキサ
メチルジシラザン(HMDS)を塗布した。その後、こ
のウェハ1を次の処理室3に搬送して、加熱による密着
促進剤の乾燥や、冷却を順に行った。
【0076】なお、アドヒージョンユニット(AD)に
おいては密着促進剤の成分に起因するアルカリ性ガスが
存在している場合があるため、該アドヒージョンユニッ
ト(AD)からウェハ収納容器2へウェハ1を搬入する
に際し、このウェハ収納容器2内にもアルカリ性ガスが
取り込まれてしまうことがある。このため、このウェハ
収納容器2から、次の処理室3へウェハ1を搬出する際
には、次の処理室3に設けられたフィルタによって、ウ
ェハ収納容器2内の雰囲気も同時に清浄化した。
【0077】その後、このウェハ1をコータ(COA
T)に搬送し、ポジ型3成分系の化学増幅系レジスト材
料(シップレイ社製,商品名:XP8843)の塗布を
行い、続いて、プリベーク用のホットプレート(HP)
に搬送し、溶媒の除去を行った。これによって、図6に
示されるように、化学増幅系レジスト材料層23が形成
された。
【0078】そして、このウェハ1をレジスト膜厚の測
定機(FM)へ搬送し、膜厚を測定してから、装置接続
部17における冷却ユニット(COL)およびインター
フェイスユニット(I/F)を介して、ステッパ13へ
と搬送した。該ステッパ13においては、ウェハ1に対
して所定の選択露光を行った。
【0079】その後、このウェハ1を上記装置接続部1
7を介してレジスト処理部15における露光後ベーク用
のホットプレート(HP)へと搬送し、露光によって化
学増幅系レジスト材料層3に発生した酸を拡散させた。
これにより、図7に示されるように、未露光部23bで
はレジスト反応が起こっていないが、露光部23aでは
光によって発生した酸が拡散して、現像液に対する溶解
性が高まった状態となった。
【0080】さらに、このウェハ1は、冷却ユニット
(COL)に搬送されて冷却され、現像ユニット(DE
V)に搬送されるが、露光によって酸が発生してから、
現像がなされるまでの間に、化学増幅系レジスト材料層
3がアルカリ性ガスに接触することがないように、ステ
ッパ13から現像ユニット(DEV)に搬送されるまで
の経路からアルカリ性ガスを十分に除去しておく必要が
ある。このため、ステッパ13、装置接続部17におけ
るインターフェイスユニット(I/F)や冷却ユニット
(COL)、レジスト処理部15における露光後ベーク
用のホットプレート(HP)や冷却ユニット(COL)
内と共に、これらとの間でウェハ1の搬出入がなされる
ウェハ収納容器2内も十分に清浄化した状態でウェハ1
に対する処理を行った。
【0081】そして、現像ユニット(DEV)において
は、ウェハ1に対して、東京応化工業社製,商品名NM
D−W(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.3
8%含有)を現像液として現像処理を行った。これによ
り、図8に示されるように、露光部23aが溶解除去さ
れて、所望のレジストパータンが形成された。
【0082】続いて、このウェハ1をポストベーク用の
ホットプレート(HP)へと搬送して加熱を行い、冷却
ユニット(COL)にて冷却することによって、レジス
トパターンを安定化させた。
【0083】この結果、本実施例によって形成されたレ
ジストパターンには、T−トップが形成されることな
く、0.35μm±0.023μmなる線幅均一性が得
られた。また、0.2μm程度のパーティクルの付着量
もウェハ1枚当り10個以下に抑えられていた。
【0084】以上、本発明を適用したウェハ搬送システ
ム、それを用いたレジスト塗布/現像装置、このレジス
ト塗布/現像装置を用いたレジスト関連処理の方法につ
いて説明したが、これらは上述した実施例に限定される
ものではない。
【0085】例えば、ウェハ搬送システムにおいて、ウ
ェハ収納容器2を複数のウェハを載置可能なものとして
もよい。即ち、実施例1および実施例2に示されるウェ
ハ収納容器2は、そのウェハ収納部2bに複数のウェハ
1を載置できるようになされ、一度に複数のウェハ1が
搬送され、ウェハ収納容器2のウェハ収納取出口2aを
処理室3のウェハ搬出入口3aに当接させて、シャッタ
5および処理室開閉扉8を開放する。処理室3が枚葉式
であれば、ウェハ1を1枚ずつ処理室3内へ搬入して所
定の処理を施し、処理が終わったらウェハ収納容器2へ
搬出する、といった操作を繰り返す。または、処理室3
がバッチ式であれば、全てのウェハ1を処理室3内に一
度に搬入してバッチ処理を行い、処理が終了したら、全
てのウェハ1をウェハ収納容器2へと搬出すればよい。
なお、この基板搬送システムを適用して所定の処理を行
ったところ、0.2μm程度のパーティクルの付着量も
ウェハ1枚当り10個以下に抑えられた。
【0086】さらに、ウェハ搬送システムにおいては、
ウェハ収納容器2を当接させる動作と同時にシャッタ開
放の動作を行ったり、搬送アーム9を突出させる動作と
同時にシャッタ開放の動作を行ったりするのではなく、
単にシャッタ開放の動作のみを行うシャッタ開放アーム
を設け、これにより、シャッタ開放を行ってもよい。即
ち、ウェハ収納容器2を処理室3に当接し、処理室開閉
扉8を開放したら、シャッタ開放アームを突出させてシ
ャッタ開放を行い、その後、搬送アーム9を突出させて
ウェハ1の搬出入を行えばよい。なお、この基板搬送シ
ステムを適用して所定の処理を行っても、0.2μm程
度のパーティクルの付着量もウェハ1枚当り10個以下
に抑えられた。
【0087】さらには、処理室3の処理室開閉扉8を、
ウェハ収納容器2のように搬送アーム9による押圧によ
って開放可能な構成とし、搬送アーム9の突出動作によ
り、処理室開閉扉8の開放動作も同時に行えるようにす
ることも考えられる。また、実施例2に示されるウェハ
収納容器2のシャッタ5a,5bが処理室3のウェハ搬
出入口付近に設けられた突起12a,12bにより押圧
されるウェハ搬送システムにおいて、1枚のシャッタに
よってウェハ収納取出口2aを閉鎖できるものとしても
よい。
【0088】また、レジスト塗布/現像装置30には、
実施例1のウェハ搬送システムを適用したが、もちろん
実施例2を適用してもよい。さらに、主ウェハ搬出入部
16、レジスト処理部15、装置接続部17における各
構成も適宜変更可能であり、例えば、レジスト処理部1
5における処理室の数や配置、各処理室内の構成は何ら
限定されない。さらに、使用するレジスト材料として
も、ポジ型3成分系の化学増幅系レジスト材料に限られ
ず、例えば、ポジ型2成分系の化学増幅系レジスト材
料、ネガ型3成分系の化学増幅系レジスト材料に適用し
てもよいし、従来公知のノボラック系ポジ型フォトレジ
ストに適用してもよい。
【0089】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明に
係る基板搬送システムは、構成が単純で、コストがかか
らず、且つ、基板の搬出入が迅速に且つ効率よく行え
る。また、この基板搬送システムを適用すると、処理室
と基板収納容器との間における基板の搬出入が、外部の
雰囲気から遮断された状態にて行えるので、基板へのパ
ーティクルの付着が防止できると共に、処理室内へのダ
ストの流入を防止することができる。また、基板の搬出
入に際して、処理室外部の雰囲気の影響を受けないた
め、処理室の外部を超クリーンゾーンとする必要がな
く、超クリーンルームの面積を低減でき、クリーンルー
ムの維持費を大幅に削減することが可能となる。
【0090】そして、このような基板搬送システムを、
レジスト塗布/現像装置に適用すれば、前工程が行われ
た処理装置から上記レジスト塗布/現像装置へ基板を搬
入するに際し、あるいは、共通搬送路と複数の処理室の
各々との間で基板の搬出入を行うに際し、基板をクリー
ンルームの雰囲気および共通搬送路の雰囲気から遮断さ
れた状態で搬送できる。
【0091】このため、レジスト処理工程における基板
へのパーティクルの付着が抑制できる。また、化学増幅
系レジスト材料を用いても、基板へのアルカリ性ガスの
接触が抑制できるため、クリーンルームや共通搬送路に
大規模なアルカリ性ガスの除去機構を設けずとも、安定
したレジストパターンを形成することができる。そし
て、これにより、エキシマレーザ・リソグラフィによる
パターン形成の信頼性を大幅に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るウェハ搬送システムにおいて、ウ
ェハ収納容器が処理室に当接する直前の状態を示す模式
的断面図である。
【図2】図1のウェハ搬送システムにおいて、ウェハ収
納容器を処理室に当接させ、ウェハ収納容器内のウェハ
を処理室へ搬入しようとしている状態を示す模式的断面
図である。
【図3】他の実施例に係るウェハ搬送システムにおい
て、ウェハ収納容器が処理室に当接する直前の状態を示
す模式的断面図である。
【図4】図3のウェハ搬送システムにおいて、ウェハ収
納容器を処理室に当接させ、ウェハ収納容器内のウェハ
を処理室へ搬入しようとしている状態を示す模式的断面
図である。
【図5】実施例に係るレジスト塗布/現像装置の概要を
示す模式図である。
【図6】実施例に係るレジスト塗布/現像装置を用い
て、被エッチング材料層上に化学増幅系レジスト材料層
を塗布形成した状態を示す模式的断面図である。
【図7】図6の化学増幅系レジスト材料層に選択露光を
施し、露光部に発生した酸が拡散した状態を示す模式的
断面図である。
【図8】図7のウェハに対して、現像処理を施し、所定
のレジストパターンが形成された状態を示す模式的断面
図である。
【図9】従来のレジスト塗布/現像装置を用いて、被エ
ッチング材料層上に化学増幅系レジスト材料層を塗布し
た状態を示す模式的断面図である。
【図10】図9の化学増幅系レジスト材料層に選択露光
を施し、露光部に発生した酸が拡散しているが、その表
層部に難溶化層が形成されている状態を示す模式的断面
図である。
【図11】図10のウェハに対して、現像処理を施し、
T−トップが形成された状態を示す模式的断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ウェハ 2 ウェハ収納容器 3 処理室 4 外系 5 シャッタ 6 弾性部材 7 シャッタ止め 8 処理室開閉扉 9 搬送アーム 11 凹部 12 突起 13 ステッパ 14 共通搬送路 10,20 ウェハ搬送システム 30 レジスト塗布/現像装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を収納する基板収納容器と、 前記基板に対して所定の処理を行う処理室と、 前記処理室に対して基板の搬出入を行うために前記基板
    収納容器を搬送する容器搬送手段とを備え、 前記基板収納容器は、その基板収納取出口に非押圧状態
    にて閉鎖、押圧状態にて開放されるシャッタを備え、 前記処理室は、その基板搬出入口にて前記シャッタを押
    圧してこれを開放することが可能なシャッタ開放部材を
    備えてなることを特徴とする基板搬送システム。
  2. 【請求項2】 前記シャッタは一端が前記基板収納容器
    の基板収納取出口に固定された状態で弾性部材により付
    勢され、非押圧状態にて自動的に閉鎖するようになされ
    ていることを特徴とする請求項1記載の基板搬送システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記シャッタ開放部材は前記基板搬出入
    口の外周縁部に設けられる突起であることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の基板搬送システム。
  4. 【請求項4】 前記シャッタ開放部材は前記基板搬出入
    口から突出される搬送アームであることを特徴とする請
    求項1ないし請求項3に記載の基板搬送システム。
  5. 【請求項5】 複数の処理室とこれら複数の処理に接続
    する共通搬送路とを有してなるレジスト塗布/現像装置
    において、 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の基板搬
    送システムを、前記共通搬送路と前記複数の処理室の各
    々との間に備えてなるレジスト塗布/現像装置。
  6. 【請求項6】 前記共通搬送路および前記複数の処理室
    はクリーンルーム雰囲気から独立した閉鎖系であり、該
    閉鎖系内と該クリーンルームとの間で基板の搬出入を行
    う主基板搬出入口にも請求項1ないし請求項4のいずれ
    か1項に記載の基板搬送システムが備えられてなること
    を特徴とする請求項5記載のレジスト塗布/現像装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のレジスト塗布/現像装置
    を用い、前記共通搬送路と所定の処理室との間で基板の
    搬出入を行うに際し、 前記基板収納容器を前記共通搬送路に沿って搬送して該
    基板収納容器の基板収納取出口を所定の処理室の基板搬
    出入口に当接し、該基板収納容器のシャッタを該処理室
    のシャッタ開放部材により押圧して開放することを特徴
    とするレジスト塗布/現像装置の使用方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のレジスト塗布/現像装置
    を用い、前記クリーンルームと前記閉鎖系との間で基板
    の搬出入を行うに際し、 前記基板収納容器を前記クリーンルーム内にて搬送して
    該基板収納容器の基板収納取出口を該閉鎖系の主基板搬
    出入口に当接し、該基板収納容器のシャッタを該閉鎖系
    のシャッタ開放部材により押圧して開放することを特徴
    とするレジスト塗布/現像装置の使用方法。
  9. 【請求項9】 前記処理室では、化学増幅系レジスト材
    料に対する処理を行うことを特徴とする請求項7または
    請求項8記載のレジスト塗布/現像装置の使用方法。
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