JPH07310129A - 白金族元素の回収法 - Google Patents

白金族元素の回収法

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JPH07310129A
JPH07310129A JP6099413A JP9941394A JPH07310129A JP H07310129 A JPH07310129 A JP H07310129A JP 6099413 A JP6099413 A JP 6099413A JP 9941394 A JP9941394 A JP 9941394A JP H07310129 A JPH07310129 A JP H07310129A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 化学的に安定な一種類のイオン交換樹脂
を用いてロジウム、パラジウム、白金などの白金族元素
をいずれもほぼ製品化可能な純度まで精製回収する技術
の提供を目的とする。 【構成】 白金族元素を含む溶液と水酸基を持たな
い第4アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂とを接触さ
せ、濃度が6モル/リットル以上の塩酸溶液を用いロジ
ウムを溶離し、ヒドラジニウム塩、亜硫酸などの還元剤
を含み塩酸溶液が3〜6モル/リットルの塩酸溶液を用
いてパラジウムを溶離し、チオ尿素溶液あるいはEDT
Aを始めとするアミノポリ酸類のアンモニウム塩を含み
pH9前後のアンモニア性溶液を用いて白金を溶離す
る。 【効果】 ロジウム、パラジウム、白金などの白金
族元素を効率よく分離、回収することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅、ニッケル製錬工程
や白金鉱石、廃触媒から得られる白金族混合物から個々
の白金族元素を分離する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来工業的に白金族の相互分離を行う場
合は、白金族錯塩の溶解度差を利用した分別結晶法、あ
るいは溶媒抽出法による粗分離と分別結晶法による精製
とを組み合わせた方法が主に用いられている。しかしな
がら、分別結晶法では人手に頼る作業が多く、かつ、収
率が低いという問題点があり、他方、溶媒抽出法では、
分離する元素ごとに溶媒の種類を変える必要があるた
め、設備的にも操作的にも複雑で、かつ抽出剤の多くが
危険物であるという問題があった。これに対してイオン
交換法では、危険性のない一種類のイオン交換樹脂によ
り連続的に相互分離可能であるにもかかわらず、下記の
ような理由から現在では粗精製段階で補助的に使用され
ているに過ぎない。
【0003】まず、第一の理由としては、相互分離性が
不完全であったことが上げられる。特開平4−1805
3あるいは特開平3−158426に示されているよう
に白金族2種類相互の粗分離、あるいは2種類の内1種
類の精製を目的とする場合には、イオン交換法は効果的
であるが、2種類以上の白金族をいずれも製品化可能な
99.9%以上の品位まで分離精製することは困難であ
った。これは、白金族の化学的性質が互いに類似してい
ることに加え、種々の原子価、錯イオンを形成しやすい
ため、一つの元素が同一の樹脂に対しても多様な反応性
を示すためである。
【0004】第二の理由としては、白金族の樹脂への残
留性が高いことが上げられる。白金族は通常陰イオンと
して存在しているため、陰イオン交換樹脂、あるいは、
キレート樹脂によって吸着されるが、強力な錯形成剤を
使用しても残留している白金族を完全に除去することは
難しく、これにより収率が低下するばかりでなく、樹脂
を2回以上繰り返し使用すると、特定の白金族の溶離時
に樹脂中に残存している白金族が微量溶離して白金族品
位を下げるという問題があった。特定のキレート樹脂の
中には白金族の残存率が低いとされるものも知られてい
るが、いずれも不安定であり、例えば特開平1−111
826において白金族の溶離率が高いとされるピリジン
系のキレート樹脂でも常温で長期保管したものを使用し
て白金族を吸着させると、樹脂量の150倍以上の最適
な溶離液で溶離液を行っても、ロジウム、白金、パラジ
ウムのいずれも10〜20%程度しか溶離できなくなっ
てしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
イオン交換法特有の諸問題を解決し、化学的に安定な一
種類のイオン交換樹脂を用いてロジウム、パラジウム、
白金のうち2種類以上の白金族をいずれもほぼ製品化可
能な純度まで精製し、かつ、各元素を溶離後は、樹脂中
に白金族を残存させず、高い収率で各元素を回収すると
共に、樹脂を繰り返し使用可能とする方法を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロジウム、パ
ラジウム、白金などの白金族元素を含む溶液を、陰イオ
ン交換樹と接触させ、その後各白金元素を順次溶離して
各白金元素を回収する方法において、白金族元素を含む
溶液の塩素イオン濃度を6モル/リットル未満とし、陰
イオン交換樹脂として水酸基を持たない第4アンモニウ
ム塩型陰イオン交換樹脂を用い、ロジウムの溶離液とし
て濃度が6モル/リットル以上の塩酸溶液を用い、パラ
ジウムの溶離液としてヒドラジニウム塩、亜硫酸などの
還元剤を含み塩酸濃度が3〜6モル/リットルの塩酸溶
液を用い、白金の溶離液としてEDTAを始めとするア
ミノポリ酸類のアンモニウム塩やチオ尿素を含むpH9
前後のアンモニア性溶液を用いるものであり、好ましく
しは白金族元素イオンの吸着時とロジウムの溶離時の温
度を40〜70℃とし、パラジウムの溶離時の温度を3
0℃以下とし、白金の溶離時の温度を60℃以下とする
ものである。
【0007】なお、本発明の適用に際しては、溶離はロ
ジウム、パラジウム、白金の順に行うか、これらの白金
族元素のいずれかを含まない場合には当該白金族元素の
溶離工程は除外されることは言うまでもない。
【0008】また、白金族元素を含む溶液の塩素イオン
を6モル/リットル以上とし、ロジウムのみを陰イオン
交換樹脂に吸着させず、他の白金族イオンを吸着させ分
離することも本発明の範中である。
【0009】上記課題を解決する本発明の方法は、ロジ
ウムを対象とするときは、ロジウムと他の白金族元素と
を含む溶液の塩素イオン濃度を6モル/リットル以上と
し、この溶液と第4アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂
とを接触させ、ロジウムを除く白金族元素を該陰イオン
交換樹脂に吸着させ、ロジウムを回収するものであり、
溶液と前記陰イオン交換樹脂との接触時の温度を40〜
70℃とするものである。
【0010】そして、パラジウムを対象とするときは、
パラジウムを含む溶液と第4アンモニウム塩型陰イオン
交換樹脂とを接触させ、パラジウムを該陰イオン交換樹
脂に吸着させ、ヒドラジニウム塩、亜硫酸などの還元剤
を含み塩酸濃度が3〜6モル/リットルの塩酸溶液を用
いてパラジウムを該陰イオン交換樹脂より溶離させるも
のであり、パラジウムを含む溶液と前記陰イオン交換樹
脂との接触時の温度を40〜70℃とし、パラジウムの
溶離時の温度を30℃以下とするものである。
【0011】そして白金を対象とするときは、白金を含
む溶液と水酸基を持たない第4アンモニウム塩型陰イオ
ン交換樹脂とを接触させ、白金を該陰イオン交換樹脂に
吸着させ、チオ尿素溶液あるいは、EDTAを始めとす
るアミノポリ酸類のアンモニウム塩を含みpH9前後の
アンモニア性溶液を用いて白金を該陰イオン交換樹脂よ
り溶離させるものであり、白金を含む溶液と前記陰イオ
ン交換樹脂との接触時の温度を40〜70℃とし、白金
の溶離時の温度を60℃以下とするものである。
【0012】そして、ロジウム、パラジウム、白金など
の白金族元素を含む溶液よりそれぞれを分別回収するに
際しては、白金族元素を含む溶液を水酸基を持たない第
4アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂を用い、ロジウム
の溶離液として濃度が6モル/リットル以上の塩酸溶液
を用い、パラジウムの溶離液としてヒドラジニウム塩、
亜硫酸などの還元剤を含み塩酸濃度が3〜6モル/リッ
トルの塩酸溶液を用い、白金の溶離液としてチオ尿素溶
液あるいはEDTAを始めとするアミノポリ酸類のアン
モニウム塩を含みpH9前後のアンモニア性溶液を用い
るものであり、白金族元素イオンの吸着時とロジウムの
溶離時の温度を40〜70℃とし、パラジウムの溶離時
の温度を30℃以下とし、白金の溶離時の温度を60℃
以下とし、あるいは白金族元素を含む溶液の塩素イオン
濃度を6モル/リッター以上とし、ロジウムを除く白金
族元素を陰イオン交換樹脂に吸着し、次いでパラジウム
と白金とを前記と同様にして順次溶離して回収するもの
である。
【0013】
【作用】白金族元素イオンはイオン交換樹脂中の1〜3
級アミンとは溶離しにくいキレートを形成するが第4ア
ンモニウム塩とはキレートを生成しないという性質があ
る。これを利用すれば白金族の樹脂への残留は防止出来
る。白金族元素の内、ロジウムについては第4アンモニ
ウムイオンと塩を形成しにくい錯体に変換させることに
よ樹脂に吸着させず流出させることが可能である。そし
て、パラジウムは、その樹脂に吸着した錯陰イオンが塩
化物イオンと置換され、特にパラジウムの原子価が4価
で吸着している場合には還元剤により吸着力の弱い2価
の錯塩に変化させれば溶離は容易である。そして、白金
は強力な錯形成剤を用いなければ溶離は困難である。本
発明は白金族元素のこれらの性質を利用したものであ
る。
【0014】つぎに各工程毎に詳細に説明する。
【0015】(1) 樹脂への吸着 a.樹脂の選定 前記したように、白金族は種々の陰イオンと陰イオン錯
体を形成しやすく、特に最も一般的に使用される塩化物
溶液中ではクロロ錯体を形成しているため、陰イオン交
換基を持つ樹脂であればどのような樹脂でも吸着するこ
とができる。
【0016】問題となるのはむしろ溶離性であり、通常
市販されているアミン系の陰イオン交換樹脂の場合、ア
ミンと白金族のクロロ錯体とからなる塩の安定性は、ア
ミンの級数が上がるほど高くなるとされているが、実際
カラムにより白金族を溶離する場合は、この差はあまり
大きな問題にならず、むしろ副反応であるキレート生成
反応が溶離を妨害する大きな原因の一つになっている。
従って、いかにこのキレートの生成を防止するかが白金
族の完全溶離の鍵となる。
【0017】1〜3級アミンは基本的にキレートを形成
しうる孤立電子対を持っているため原理的に完全なキレ
ート生成防止は困難である。本発明において第4アンモ
ニウム塩型樹脂を使用するのはこの理由からである。
【0018】なお、用いる第4アンモニウム塩型樹脂の
官能基の一部が1〜3級アミンになっている場合、ベン
ゼンスルホン酸アルキル、あるいは、アルキルベンゼン
スルホン酸アルキルなどのアルキル化剤を作用させ、こ
れらの1〜3級アミンを4級化すれば良い。
【0019】また、第4アンモニウム塩型樹脂としては
I型とII型の樹脂が市販されている。白金を含む系で
は、II型の樹脂は水酸基を持つため繰り返し使用により
白金と酸化還元反応を起こし白金が金属単体として樹脂
中に残存するようになるため、水酸基を持たないI型の
樹脂の方が適している。
【0020】他の樹脂に対して望まれる特性としては多
孔性が高いことが上げられる。樹脂の吸着溶離反応は、
樹脂内部への拡散が律速とされるため、樹脂の多孔度が
高くなるほど溶離速度が増し、シャープに相互分離しや
すくなる。
【0021】b.吸着 液中にロジウムを含む場合、樹脂と白金族元素を含む溶
液とを接触させる前にまず塩素イオン濃度を6モル/リ
ットル以上に調整することが望ましい。これは、液中の
ロジウムイオンをヘキサクロロロジウム(III)酸イオ
ン[RhCl63-に変換させる為である。三塩基酸型
陰イオンである[RhCl63-は樹脂中の第四アンモ
ニウムイオンと塩を形成する場合、一つの陰イオンが3
つの官能基と同時に反応する必要があり、その結果3つ
の嵩高い第四アンモニウムイオンどうしの反発が生じる
ため安定な塩を形成することができなくなる。従って、
ロジウムが十分吸着されないという現象が起きる。
【0022】よって、白金族イオンを含む溶液の塩素イ
オン濃度を6モル/リットル以上とし、ロジウムを吸着
させず、他の白金族元素を樹脂に吸着させて各元素を分
離回収することも可能である。パラジウムや白金は、そ
のクロロ錯体が価数を問わず二塩基酸型の陰イオンを形
成し、[RhCl63-よりも第四アンモニウム塩とは
るかに安定な錯塩を形成し塩酸では溶離できないからで
ある。
【0023】全白金族の吸着工程は温度が高いほど反応
速度が速くなり、吸着帯の幅が狭くなるので、樹脂およ
び配管の耐熱性なども考慮し、40〜70℃程度に加温
することが好ましい。
【0024】(2) ロジウムの溶離 部分的に吸着されたロジウムを溶離するために、溶離液
として6モル/リットルの塩酸溶液を用いる。これによ
り容易にロジウムを溶離できる。この場合、塩素イオン
濃度が高いほうが溶離は迅速に行われる。
【0025】ロジウムの溶離の終点は赤桃色のイオンが
溶出しなくなることにより判断できるが、完全に溶離で
きたことを確認しないとパラジウムの溶離液を汚染する
ため、吸光光度計などで1mg/リットル未満まで溶離
できたことを確認する必要がある。
【0026】ロジウムの溶離工程は温度が高いほど反応
速度が速くなるため、樹脂および配管の耐熱性なども考
慮し、40〜70℃程度に加温する。そうすれば迅速に
溶離が完了する。
【0027】(3) パラジウムの溶離 パラジウムが存在する場合は、ロジウムの溶離の後にパ
ラジウムの溶離を行う。白金族は通常酸化浸出により浸
出されるため、パラジウムの一部は4価の錯陰イオン
[PdCl62-の形態で吸着される場合が多い。この
4価の錯陰イオンは2価の錯陰イオンに還元することに
より容易に溶離することができる。これは錯陰イオンの
中心イオンの価数が低いほど錯イオン酸の酸解離定数が
低くなり、第4アンモニウム塩と安定な塩を形成しにく
くなるためである。
【0028】使用する還元剤としては、過度に還元反応
が進みすぎないように還元力が弱くかつ常温でも反応が
進行しやすいように活性化エネルギーの低い化合物が適
しており、例えば工業的に入手容易な化合物として、ヒ
ドラジニウム塩、亜硫酸があげられる。
【0029】還元剤と併用する酸としては、還元によっ
て生成した錯陰イオンである[PdCl42-と選択的
に陰イオン交換するという点で塩酸が最も適している。
いずれの還元剤の還元力もpH依存性があるため、塩酸
で酸濃度を調整することにより溶離速度を自由に変える
ことができる。しかし、塩酸濃度が高いと還元剤の溶解
度が低下し、また塩酸濃度が低すぎると4価の白金イオ
ンが還元溶離したり、パラジウムイオンが金属まで還元
されるおそれがある。このため、塩酸濃度は3〜6モル
/リットルとすることが最も好ましい。なお、還元剤濃
度については高い程よいが、酸濃度ほど溶離速度に影響
を与えない。
【0030】また、全白金族吸着工程やロジウム溶離工
程と異なり、ここでは温度が高いと塩酸が希薄な場合と
同様の副反応が起こる。選択的にパラジウムの溶離のみ
を進行させるには30℃以下の温度に保つことが望まし
い。
【0031】パラジウム溶離の終点も溶離液の色が濃厚
であるため肉眼でほぼ確認できるが補助的に吸光分析を
行うとより高精度の確認ができる。
【0032】(4) 白金の溶離 白金の溶離はパラジウムの還元溶離と全く同様の反応機
構で、より溶離条件を強くすることにより達成可能であ
る。しかし、白金の錯陰イオンは白金族のなかでも特に
陰イオン交換樹脂に強く吸着するため、完全に溶離する
ためにはかなり還元条件を強化する必要があり、白金の
一部が金属まで還元されるおそれが生じてくる。従って
この工程では、他に白金族は存在しないのであるから、
強力な錯形成剤により溶離することが最も望ましい。
【0033】白金族と安定な錯形成をする錯化剤は数多
く知られているが、生成する錯イオンが樹脂へ吸着しに
くく、かつ工業的に入手容易な化合物としてはチオ尿素
およびEDTAなどのアミノポリ酸類が適しており、特
に繰り返し回収して反復使用できるという点では、アミ
ノポリ酸が、すべての白金族を完全に溶離可能であると
いう点ではチオ尿素が優れている。
【0034】アミノポリ酸の錯形成能力はpH依存性が
あり、分子中の解離可能な水素がすべて解離しうるよう
な高いpHで最も強い錯形成能力を示すが、溶離剤とし
て使用する場合、液のpHが始めは高くてもイオン交換
樹脂に吸着している酸と反応するとpHが下がり、錯形
成力が低下するばかりか溶離中に結晶析出するようにな
る。そのために、あらかじめアミノポリ酸に過剰のアル
カリを添加して溶離終了までpHを高く保とうとする
と、第四アンモニウム塩型樹脂は高pHで一部分解され
やすいためやはり好ましくない。この問題は、アミノポ
リ酸をあらかじめアンモニウム塩とし、これをアンモニ
ア水でpH9程度に調整した溶液を使用することにより
解決される。この方法であれば、実質的にはアンモニア
を高濃度含む液でもアンモニウムイオンにより電離が抑
制されるため、溶離終了までpH9程度に保たれるため
である。
【0035】白金の溶離工程では選択性は必要ないため
温度が高いほうが溶離速度が速くなるが、アルカリ性で
は高温で樹脂が分解しやすいため、温度は最高でも60
℃程度に抑えるべきである。また、白金溶離の終点確認
は、チオ尿素錯体も白金錯体もあまり色が濃くないため
直接肉眼よる判定は難しいが、吸光分析試薬で発色させ
ることにより容易に肉眼で判定することが可能である。
【0036】なお、各工程とも溶離液通過直後に濃厚な
溶離液が得られ、その後急激に濃度が低下し、mg/lオ
ーダーの白金族を含む液がしばらく溶出する。この後半
に溶出した希薄液は保管し、次回の溶離に使用すれば溶
離液量は1/4ほどに低減することができる。
【0037】一連の溶離工程で得られた白金族は、還元
して金属粉として容易に回収できる。ロジウムは還元剤
を加えることにより、また、パラジウムは既に還元剤を
含むためpHを上げるだけで金属まで定量的に還元でき
る。白金は強く錯形成しているため、溶離液としてアミ
ノポリ酸を用いた場合は一度pHを1〜2まで下げて遊
離のアミノポリ酸を分離し、その後還元を行うとより迅
速に還元回収可能である。
【0038】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる。
【0039】(実施例1)直径11mmのガラスカラム
に第四アンモニウムI型ハイポーラス樹脂であるDIA
ION HPA25(三菱化成製)40mlを充填
し、40mlの6NHClを通液後カラムの温度を56
℃に昇温した。その温度を維持したまま、Rh:1.6
1,Pd55.2,Pt:9.36(g/l)を含む6
NHCl溶液7.5mlを通過させ、次いで6NHCl
を通過させた。
【0040】6NHClの通過液量が224mlに達し
た時点における溶離液中のロジウム濃度が1mg/リッ
トルになったので、全溶離液を混合し、分析したところ
ロジウム濃度は42mg/lで全ロジウムの89.0%が
溶離し、回収できたことが解った。また、パラジウム、
白金はいずれも検出されず、検出限界の1mg/リット
ル未満であることが解った。
【0041】次に、全溶離液をNaOHにてpH12に
調整し、全溶離液の0.7%相当のN24・H2Oを添
加し、80℃に昇温し、1時間その温度で攪拌した。そ
の結果、ロジウムはメタル粉として析出した。メタル粉
を固液分離し、乾燥し、分析したところロジウム品位は
99.96%であった。
【0042】次にカラムの加温をやめ、濃度4.5規定
の塩酸40ミリリットルを通液し、カラム内温度を19
℃まで下げ、その温度で二塩化ヒドラジニウムを4.1
%の割合で含む4.5規定の塩酸溶液を通過させた。通
過液量が1284mlに達した時点で、溶離液中のパラ
ジウム濃度が検出限界の1mg/リットル未満となっ
た。このときまでの溶離液を混合し、そのパラジウム濃
度を測定したところ271mg/リットルであり、全パ
ラジウムの99.91%が溶離していた。また、ロジウ
ム、白金はいずれも検出されず、検出限界の1mg/リ
ットル未満であることが解った。
【0043】次に全溶離液をNH3水にてpH9に調整
し、1時間常温で攪拌しパラジウムをメタル粉として析
出させた。得られたメタル粉を固液分離し、乾燥し、分
析したところパラジウム品位は99.98%であった。
次に、カラムを60℃の4.5NHClおよび温水をそ
れぞれ40mlずつ通液し、カラム内を54℃まで昇温
した。そして、NH3水にてpH9に調整した55℃の
5%EDTA遊離酸溶液を通液した。通過液量が115
2mlに達した時点で、溶離液中の白金濃度が検出限界
の1mg/リットル未満となった。このときまでに得ら
れた溶離液を混合し、その白金濃度を測定したところ4
8mg/リットルであり、全白金の89.6%が溶離し
ていた。ロジウム、パラジウムはいずれも検出されず、
検出限界の1mg/リットル未満であることが解った。
【0044】次に溶離液のpHを塩酸を用いて1.5と
し、生成したEDTA遊離酸結晶を分離後、濾液の0.
7%相当のN24・H2Oを添加し、NaOHにてpH
13に調整し、80℃に昇温し、80℃で1時間攪拌し
た。生成した白金粉を乾燥し、固体を分析したところ白
金品位は99.1%であった。
【0045】なお、白金族の溶離終了後に樹脂を分析し
たところ、吸着させた全ロジウムの11.0%が、また
全パラジウムの0.09%が、さらに全白金の10.4
%が樹脂に残存していたことが解った。
【0046】(実施例2)実施例1に用いた陰イオン交
換樹脂DIAION HPA25 70gを2NNa
OH200ml中に懸濁し、10分間攪拌後、ろ過し、
エタノール50mlにて洗浄後、200mlのベンジル
アルコール中に懸濁した。これにメチル化剤であるp−
トルエンスルホン酸25gとアルカリとして水酸化テト
ラメチルアンモニウム10%メタノール溶液10mlを
加え常温にて24時間攪拌した。懸濁液はろ過し、エタ
ノール50mlにて洗浄後さらに6規定の塩酸にて洗浄
した。このメチル化処理を行った樹脂40mlにより、
実施例−1と同じ原液を用い、同様の試験を実施した。
【0047】ロジウム溶離工程では6NHClが72m
l通過の時点で溶離液中のロジウム濃度が検出限界以下
となり、これまでの溶離液を混合し、ロジウム濃度を求
め計算した結果、全ロジウムの99.6%以上が溶離し
ていた。溶離液中の他の白金族はいずれも検出限界以下
であった。また、還元により回収したロジウム粉の品位
は、99.94%であった。
【0048】パラジウム溶離工程では、二塩化ヒドラジ
ニウムのHCl溶液1062ml通過の時点で溶離液中
のパラジウム濃度は検出限界以下となり、これまでの溶
離液を混合し、パラジウム濃度を求め計算した結果、全
パラジウムの99.99%が溶離していた。溶離液中の
他の白金族はいずれも検出限界以下であった。また、還
元により回収したパラジウム粉の品位は、99.98%
であった。
【0049】白金溶離工程では、樹脂を保護するため温
度を実施例−1より低い45℃に下げてEDTAのNH
3水溶液を通過させた。1584ml通過の時点で溶離
液中の白金濃度は検出限界以下となり、これまでの溶離
液を混合し、白金濃度を求め計算した結果、全白金の9
5.0%が溶離していた。溶離液中の他の白金族はいず
れも検出限界以下であった。
【0050】白金のみが、樹脂中へ残留していることが
解ったため、27℃の5%チオ尿素水溶液を300ml
通液した後、樹脂を分析したところ、白金の残留は全白
金量の0.07%未満であった。チオ尿素中の白金族溶
液は、王水にて酸化分解後、EDTAを分離したEDT
A溶離液と合わせ、ヒドラジン還元を行った。得られた
白金粉の品位は99.90%であった。
【0051】以上の結果より、市販の樹脂中の1〜3級
アミンをメチル化により第4アンモニウム塩に変換する
と、白金族の残留が低減し、同じ温度で溶離したロジウ
ム、パラジウムの場合を比較すると溶離液量も減少して
おり、さらに、パラジウム、ロジウムが完全に溶離され
ることにより最後に溶離する白金の品位も上昇すること
がわかる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、ロジウム、パラジウ
ム、白金のうち2種類以上を含む混合物からそれぞれの
元素を効率よく分離、回収することができ、工業的意味
は大きい。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジウムと他の白金族元素とを含む溶
    液の塩素イオン濃度を6モル/リットル以上とし、この
    溶液と第4アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂とを接触
    させ、ロジウムを除く白金族元素を該陰イオン交換樹脂
    に吸着させ、ロジウムを回収するものであり、溶液と前
    記陰イオン交換樹脂との接触時の温度を40〜70℃と
    することを特徴とする白金族元素の回収方法。
  2. 【請求項2】 パラジウムを含む溶液と第4アンモニ
    ウム塩型陰イオン交換樹脂とを接触させ、パラジウムを
    該陰イオン交換樹脂に吸着させ、ヒドラジニウム塩、亜
    硫酸などの還元剤を含み塩酸濃度が3〜6モル/リット
    ルの塩酸溶液を用いてパラジウムを該陰イオン交換樹脂
    より溶離させるものであり、パラジウムを含む溶液と前
    記陰イオン交換樹脂との接触時の温度を40〜70℃と
    し、パラジウムの溶離時の温度を30℃以下とすること
    を特徴とする白金族元素の回収法。
  3. 【請求項3】 白金を含む溶液と水酸基を持たない第
    4アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂とを接触させ、白
    金を該陰イオン交換樹脂に吸着させ、チオ尿素溶液ある
    いは、EDTAを始めとするアミノポリ酸類のアンモニ
    ウム塩を含みpH9前後のアンモニア性溶液を用いて白
    金を該陰イオン交換樹脂より溶離させるものであり、白
    金を含む溶液と前記陰イオン交換樹脂との接触時の温度
    を40〜70℃とし、白金の溶離時の温度を60℃以下
    とすることを特徴とする白金族元素の回収法。
  4. 【請求項4】 ロジウム、パラジウム、白金などの白
    金族元素を含む溶液を、陰イオン交換樹と接触させ、そ
    の後ロジウム、パラジウム、白金と各白金族元素を順次
    溶離して回収する方法において、陰イオン交換樹脂とし
    て水酸基を持たない第4アンモニウム塩型陰イオン交換
    樹脂を用い、ロジウムの溶離液として濃度が6モル/リ
    ットル以上の塩酸溶液を用い、パラジウムの溶離液とし
    てヒドラジニウム塩、亜硫酸などの還元剤を含み塩酸濃
    度が3〜6モル/リットルの塩酸溶液を用い、白金の溶
    離液としてチオ尿素溶液あるいはEDTAを始めとする
    アミノポリ酸類のアンモニウム塩を含みpH9前後のア
    ンモニア性溶液を用いるものであり、白金族元素イオン
    の吸着時とロジウムの溶離時の温度を40〜70℃と
    し、パラジウムの溶離時の温度を30℃以下とし、白金
    の溶離時の温度を60℃以下とすることを特徴とする白
    金族の回収法。
  5. 【請求項5】 白金族元素を含む溶液の塩素イオン濃
    度を6モル/リッター以上とし、ロジウムを除く白金族
    元素を陰イオン交換樹脂に吸着し、次いでパラジウムと
    白金とを順次溶離して回収する方法において、陰イオン
    交換樹脂として水酸基を持たない第4アンモニウム塩型
    陰イオン交換樹脂を用い、パラジウムの溶離液としてヒ
    ドラジニウム塩、亜硫酸などの還元剤を含み塩酸濃度が
    3〜6モル/リットルの塩酸溶液を用い、白金の溶離液
    としてチオ尿素溶液あるいはEDTAを始めとするアミ
    ノポリ酸類のアンモニウム塩を含みpH9前後のアンモ
    ニア性溶液を用いるものであり、白金族元素イオンの吸
    着時の温度を40〜70℃とし、パラジウムの溶離時の
    温度を30℃以下とし、白金の溶離時の温度を60℃以
    下とすることを特徴とする白金族の回収方法。
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