JPH0731003Y2 - エンジン防振装置 - Google Patents
エンジン防振装置Info
- Publication number
- JPH0731003Y2 JPH0731003Y2 JP1988046144U JP4614488U JPH0731003Y2 JP H0731003 Y2 JPH0731003 Y2 JP H0731003Y2 JP 1988046144 U JP1988046144 U JP 1988046144U JP 4614488 U JP4614488 U JP 4614488U JP H0731003 Y2 JPH0731003 Y2 JP H0731003Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vibration
- engine
- hull
- main engine
- spring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Vibration Prevention Devices (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、エンジンの振動とその振動伝達力とを低減す
るための防振装置に関する。
るための防振装置に関する。
従来、エンジン特に舶用主機関の水平振動を防止する防
振装置は、第6図(正面図)あるいは第7図(正面図)
に示すように、船体の二重底2上に、船体の軸線方向
(センタライン)に回転軸を一致させて据られている主
機関1と船体構造の一部であるデッキ3との間を丸棒な
どのステー4または油圧ダンパー7で結合し、その剛性
を大きくすることにより主機関の水平振動Vを低減する
ように構成されている。
振装置は、第6図(正面図)あるいは第7図(正面図)
に示すように、船体の二重底2上に、船体の軸線方向
(センタライン)に回転軸を一致させて据られている主
機関1と船体構造の一部であるデッキ3との間を丸棒な
どのステー4または油圧ダンパー7で結合し、その剛性
を大きくすることにより主機関の水平振動Vを低減する
ように構成されている。
ところで、最近の舶用主機関は省エネのためのロングス
トローク化に伴い、背が高くなっており、船体の水平方
向に振動し易く、その防振はきわめて重要な問題となっ
ている。
トローク化に伴い、背が高くなっており、船体の水平方
向に振動し易く、その防振はきわめて重要な問題となっ
ている。
一般に、防振のために動剛性の大きいステーまたは油圧
ダンパーを主機関と船体構造との間に設けると、ステー
または油圧ダンパーの動剛性が大きいほど、主機関の振
動は低減するが、逆にステー等を通して、主機関の振動
が船体側に伝達され、上部構造などの居住区に大きな振
動を生じさせ、居住性を著しく悪化させることになる。
このような、従来型の防振法では、主機関振動の低減と
船体構造への振動伝達の低減とは相反する要素となって
おり、両方の要求を考慮したステー剛性の設定が必要で
あるにもかかわらず、これらを満足する現実の設計は非
常に難しい。したがって、現状では、ステー剛性をでき
るだけ大きくし、船体構造物の共振を回避するため重構
造を採っており、莫大な鋼材を消費しコスト上昇を招い
ている。
ダンパーを主機関と船体構造との間に設けると、ステー
または油圧ダンパーの動剛性が大きいほど、主機関の振
動は低減するが、逆にステー等を通して、主機関の振動
が船体側に伝達され、上部構造などの居住区に大きな振
動を生じさせ、居住性を著しく悪化させることになる。
このような、従来型の防振法では、主機関振動の低減と
船体構造への振動伝達の低減とは相反する要素となって
おり、両方の要求を考慮したステー剛性の設定が必要で
あるにもかかわらず、これらを満足する現実の設計は非
常に難しい。したがって、現状では、ステー剛性をでき
るだけ大きくし、船体構造物の共振を回避するため重構
造を採っており、莫大な鋼材を消費しコスト上昇を招い
ている。
本考案は、このような問題点の解決をはかろうとするも
ので、エンジンの振動を低減させながらエンジン支持構
造物への振動伝達を低減する、すなわち防振機構の動剛
性をできるだけ大きくして振動応答の減少効果を高いも
のとしながら、支持構造物への振動伝達の低減をはかる
という相反する要求を満たすことが可能な、エンジン防
振装置を提供することを目的とする。
ので、エンジンの振動を低減させながらエンジン支持構
造物への振動伝達を低減する、すなわち防振機構の動剛
性をできるだけ大きくして振動応答の減少効果を高いも
のとしながら、支持構造物への振動伝達の低減をはかる
という相反する要求を満たすことが可能な、エンジン防
振装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本考案のエンジン防振装置
は、支持構造物に下部を支持されたエンジンの上部と上
記支持構造物の上方への張出し部との間に介装されたエ
ンジン防振機構において、同エンジン防振機構が、上記
エンジンの上部に一端を接続された第1のバネと上記張
出し部に一端を接続された第2のバネと、上記第1およ
び第2のバネの各他端に接続された振動子とをそなえて
構成されたことを特徴としている。
は、支持構造物に下部を支持されたエンジンの上部と上
記支持構造物の上方への張出し部との間に介装されたエ
ンジン防振機構において、同エンジン防振機構が、上記
エンジンの上部に一端を接続された第1のバネと上記張
出し部に一端を接続された第2のバネと、上記第1およ
び第2のバネの各他端に接続された振動子とをそなえて
構成されたことを特徴としている。
上述の本考案のエンジン防振装置では、エンジンと支持
構造物との間に配設された防振機構の振動子の質量とそ
れを支持する第1及び第2のばねのばね定数とを調節し
て振動子の振動数を調整することにより、防振機構の動
剛性を大きくすることもでき、かつ振動伝達率を小さく
することもできる。
構造物との間に配設された防振機構の振動子の質量とそ
れを支持する第1及び第2のばねのばね定数とを調節し
て振動子の振動数を調整することにより、防振機構の動
剛性を大きくすることもでき、かつ振動伝達率を小さく
することもできる。
次に、本考案の実施例について説明すると、第1〜5図
は本考案の実施例を示すもので、第1図その第1実施例
としてのエンジン防振装置の正面図、第2図はその第2
実施例としてのエンジン防振装置の正面図、第3図はそ
れらの防振装置の数学モデル、第4図はそれらの動剛性
と振動数比との関係の説明図、第5図はそれらの振動伝
達率と振動数比との関係の説明図である。
は本考案の実施例を示すもので、第1図その第1実施例
としてのエンジン防振装置の正面図、第2図はその第2
実施例としてのエンジン防振装置の正面図、第3図はそ
れらの防振装置の数学モデル、第4図はそれらの動剛性
と振動数比との関係の説明図、第5図はそれらの振動伝
達率と振動数比との関係の説明図である。
第1図に示すように、本考案の第1実施例としてのエン
ジン防振装置は、支持構造物としての船体の軸線方向に
回転軸を一致させて船体の二重底2上に下部を支持され
て据え付けられたエンジンとしての主機関1と、主機関
1に取付けられて主機関1の回転軸と直交する方向に延
在する防振ステー4を介して主機関1の上部と船体の上
方への張出し部である甲板デッキ3との間に防振機構を
そなえている。防振機構は、主機関1の上部に取付けら
れた防振ステー4に一端を接続された第1の弾性支持材
として作用する第1のバネ61と、甲板デッキ3に一端を
接続された第2の弾性支持材として作用する第2のバネ
62と、第1および第2のバネ61,62の各他端に接続され
た振動子5とをそなえて構成されている。すなわち、主
機関1と甲板デッキ3との間に防振ステー4を介して振
動子5と弾性支持材61,62とより成る振動機構が設けら
れて、主機関1と船体構造3とを結合している。
ジン防振装置は、支持構造物としての船体の軸線方向に
回転軸を一致させて船体の二重底2上に下部を支持され
て据え付けられたエンジンとしての主機関1と、主機関
1に取付けられて主機関1の回転軸と直交する方向に延
在する防振ステー4を介して主機関1の上部と船体の上
方への張出し部である甲板デッキ3との間に防振機構を
そなえている。防振機構は、主機関1の上部に取付けら
れた防振ステー4に一端を接続された第1の弾性支持材
として作用する第1のバネ61と、甲板デッキ3に一端を
接続された第2の弾性支持材として作用する第2のバネ
62と、第1および第2のバネ61,62の各他端に接続され
た振動子5とをそなえて構成されている。すなわち、主
機関1と甲板デッキ3との間に防振ステー4を介して振
動子5と弾性支持材61,62とより成る振動機構が設けら
れて、主機関1と船体構造3とを結合している。
このように構成されたエンジン防振装置では、第3図に
示すような数学モデルに置きかえてその運動を論じるこ
とができる。すなわち、2組の弾性支持材61,62のバネ
定数をそれぞれK1およびK2,振動子5の質量をm1とする
と、主機関水平振動応答の減少,効果に関係する動剛性
KDは、第3図に示す系の運動方程式を解くことにより、
次式で表される。
示すような数学モデルに置きかえてその運動を論じるこ
とができる。すなわち、2組の弾性支持材61,62のバネ
定数をそれぞれK1およびK2,振動子5の質量をm1とする
と、主機関水平振動応答の減少,効果に関係する動剛性
KDは、第3図に示す系の運動方程式を解くことにより、
次式で表される。
ただし、κ=(K2/K1) ・・(2) n:振動子5の振動数 ・・(4) ω:外力の角周波数または主機関の円振動数・・(6) また振動伝達率τは次式で表される。
そこで、振動数比ηと動剛性KDとの関係をη2と剛性比
KD/K2とでグラフに表わすと第4図に示すようになる。
また、η2と振動伝達率τの関係をグラフで表わすと第
5図に示すようになる。第4図と第5図の斜線範囲で示
すようにη2すなわち振動子5の振動数nを調節するこ
とにより動剛性KDを大きくすることもでき、かつ、振動
伝達率|τ|を1.0より小さくすることができる。
KD/K2とでグラフに表わすと第4図に示すようになる。
また、η2と振動伝達率τの関係をグラフで表わすと第
5図に示すようになる。第4図と第5図の斜線範囲で示
すようにη2すなわち振動子5の振動数nを調節するこ
とにより動剛性KDを大きくすることもでき、かつ、振動
伝達率|τ|を1.0より小さくすることができる。
すなわち、第5図で振動伝達率|τ|が1.0以下である
ための領域は、P点から右の実線で示される部分なの
で、その範囲で振動子の振動数nを調節すればよいこと
になる。
ための領域は、P点から右の実線で示される部分なの
で、その範囲で振動子の振動数nを調節すればよいこと
になる。
また、第4図で動剛性KDを大きくできる範囲で、Q点か
ら右の実線で表される部分であり、この範囲で振動伝達
率τも上述のように1.0以下になる。
ら右の実線で表される部分であり、この範囲で振動伝達
率τも上述のように1.0以下になる。
なお、振動子の振幅の調整には、減衰定数C1,C2をもつ
減衰器81,82を必要に応じて付加すればよい。
減衰器81,82を必要に応じて付加すればよい。
弾性支持材としては、バネ以外には、防振ゴム,板バネ
等がある。
等がある。
第2図は、本考案の第2実施例としてのエンジン防振装
置を示すもので、主機関1と船体構造物3′との間にス
テーなしで直接振動子5をバネ6′1,6′2で支持した
ものである。
置を示すもので、主機関1と船体構造物3′との間にス
テーなしで直接振動子5をバネ6′1,6′2で支持した
ものである。
この装置の場合も第1実施例と同様の効果が得られる
が、振動子5をバネ6′1,6′2だけで支えると重量で
たれさがる可能性もあるので、上方からワイヤで吊るよ
うにしても良い。
が、振動子5をバネ6′1,6′2だけで支えると重量で
たれさがる可能性もあるので、上方からワイヤで吊るよ
うにしても良い。
以上、本考案を船舶に適用した場合を例として詳述した
が、本考案は、特に舶用に限定されるものではなく、車
両やプラント等のエンジンの防振装置としても用い得る
ものである。
が、本考案は、特に舶用に限定されるものではなく、車
両やプラント等のエンジンの防振装置としても用い得る
ものである。
以上詳述したように、本考案のエンジン防振装置によれ
ば、防振機構を比較的大きな動剛性を有しつつ振動伝達
力を低減可能なものとすることができるので、エンジン
支持構造物の共振を重構造を採ることなく回避すること
ができる効果が得られる。
ば、防振機構を比較的大きな動剛性を有しつつ振動伝達
力を低減可能なものとすることができるので、エンジン
支持構造物の共振を重構造を採ることなく回避すること
ができる効果が得られる。
第1〜5図は本考案の実施例を示すもので、第1図その
第1実施例としてのエンジン防振装置の正面図、第2図
はその第2実施例としてのエンジン防振装置の正面図、
第3図はそれらの防振装置の数学モデル、第4図はそれ
らの動剛性と振動数比との関係の説明図、第5図はそれ
らの振動伝達率と振動数比との関係の説明図であり、第
6図は従来のエンジン防振装置の正面図、第7図は従来
の他のエンジン防振装置の正面図である。 1……エンジンとしての主機関、2……支持構造物とし
ての船体二重底、3,3′……支持構造物としての船体構
造(デッキ)、4……防振ステー、5……振動子、61,6
2……バネ、6′1,6′2……弾性支持材としてのバ
ネ、7……油圧ダンパー、81,82……減衰器。
第1実施例としてのエンジン防振装置の正面図、第2図
はその第2実施例としてのエンジン防振装置の正面図、
第3図はそれらの防振装置の数学モデル、第4図はそれ
らの動剛性と振動数比との関係の説明図、第5図はそれ
らの振動伝達率と振動数比との関係の説明図であり、第
6図は従来のエンジン防振装置の正面図、第7図は従来
の他のエンジン防振装置の正面図である。 1……エンジンとしての主機関、2……支持構造物とし
ての船体二重底、3,3′……支持構造物としての船体構
造(デッキ)、4……防振ステー、5……振動子、61,6
2……バネ、6′1,6′2……弾性支持材としてのバ
ネ、7……油圧ダンパー、81,82……減衰器。
Claims (1)
- 【請求項1】支持構造物に下部を支持されたエンジンの
上部と上記支持構造物の上方への張出し部との間に介装
されたエンジン防振機構において、同エンジン防振機構
が、上記エンジンの上部に一端を接続された第1のバネ
と上記張出し部に一端を接続された第2のバネと、上記
第1および第2のバネの各他端に接続された振動子とを
そなえて構成されたことを特徴とする、エンジン防振装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988046144U JPH0731003Y2 (ja) | 1988-04-05 | 1988-04-05 | エンジン防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988046144U JPH0731003Y2 (ja) | 1988-04-05 | 1988-04-05 | エンジン防振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01149046U JPH01149046U (ja) | 1989-10-16 |
JPH0731003Y2 true JPH0731003Y2 (ja) | 1995-07-19 |
Family
ID=31272425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988046144U Expired - Lifetime JPH0731003Y2 (ja) | 1988-04-05 | 1988-04-05 | エンジン防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0731003Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6124561U (ja) * | 1984-07-20 | 1986-02-13 | 三菱重工業株式会社 | 防振ステイ装置 |
JPH0241384Y2 (ja) * | 1985-03-29 | 1990-11-05 |
-
1988
- 1988-04-05 JP JP1988046144U patent/JPH0731003Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01149046U (ja) | 1989-10-16 |
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