JPH07309729A - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料

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JPH07309729A
JPH07309729A JP5226495A JP5226495A JPH07309729A JP H07309729 A JPH07309729 A JP H07309729A JP 5226495 A JP5226495 A JP 5226495A JP 5226495 A JP5226495 A JP 5226495A JP H07309729 A JPH07309729 A JP H07309729A
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和代 渡部
Hiroshi Nojiri
浩 野尻
Yukio Naito
幸雄 内藤
Michitaka Sawada
道隆 澤田
Genji Imokawa
玄爾 芋川
Hidehisa Takahashi
秀久 高橋
Toshinori Kobayashi
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、(a)毛髪又は毛髪抽出物で免疫
した家禽の卵黄から得られる毛髪又は毛髪抽出物に対す
る抗体、及び(b)ポリマーエマルションを含有する毛
髪化粧料。 【効果】 この毛髪化粧料は、乾燥状態の髪に優れた柔
軟性、しっとり感及び平滑性を付与することができ、し
かも毛髪の特定部位にしか吸着しないため、毛髪のべた
つき感や油っぽさ等の弊害が出ない。また、同時に枝毛
の防止及び修復作用も有し、このような効果は日常的な
洗髪によっては失われることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、毛髪に対して良好な感
触を付与でき、毛髪の損傷を抑制又は修復できる毛髪化
粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ファッションの個性化にともな
い、毛髪のロング化傾向は着実に定着しており、これに
加えて部分パーマなどの美容処理によりロングスタイル
のバリエーション化も進んでいる。しかしその一方で、
枝毛、切毛などの毛髪の損傷も着実に増加している。か
かる毛髪の損傷は、パーマなどの化学処理によるケラチ
ン蛋白質の変性により、毛髪構造が脆弱化し、ドライヤ
ー、ブラッシングなどによる物理的な影響を受けやすく
なったことが原因と考えられている。
【0003】このような毛髪の損傷を防止する手段とし
て、化学処理による蛋白質構造の劣化に対処し、毛髪表
面への保護膜形成、保湿性の付与、弾性の向上を目的と
して、コラーゲン、ケラチン蛋白質等をヘアケア剤に配
合したものが知られている(例えば、特開昭61−28
0413号公報参照)。また、毛髪表面の摩擦力を軽減
する目的で、高級アルコール類、エステル油、流動パラ
フィン、シリコーン油などの油成分を配合したヘアリン
ス、ヘアトリートメント、ブラッシング剤、セット剤等
が知られている。しかし、コラーゲン、ケラチン蛋白質
等をヘアケア剤に配合したものは、毛髪の損傷防止効果
が十分であるとはいえない。また、各種油成分を配合し
た製品についても、すでに損傷している毛髪については
十分な摩擦軽減効果があるとはいえず、効果の向上を目
的として油成分を増量した場合には、べとつき感や油っ
ぽさが増し、使用感が損なわれてしまう。
【0004】このような問題を解決するものとして、ヘ
アコンディショニング剤としてポリマーエマルションを
配合したヘアケア剤が知られている(特開昭62−63
508号公報)。このポリマーエマルションは微粒子の
ままで毛髪に吸着するため、分子レベルで吸着する低分
子量のヘアコンディショニング剤に比べると吸着量が多
くなり、効果もより大きくなる。しかし、このポリマー
エマルションは毛髪への吸着に際して選択性がなく、損
傷した髪(毛小皮が剥離した髪)のみならず健全な髪に
も吸着してしまう場合がある。このようにポリマーエマ
ルションが吸着した健全な髪は、その部分で毛髪本来の
滑らかな感触や自然な風合いが損ねられてしまうという
問題がある。この問題は、ポリマーエマルションは吸着
量が多くなるだけに、低分子のヘアコンディショニング
剤の場合に比べてより顕著なものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のとおり、従来の
毛髪化粧料は、必ずしも十分なヘアケア効果を有するも
のではなく、特に毛髪の損傷の抑制又は修復効果につい
ては不十分であるものが多い。そこで本発明は、ポリマ
ーエマルション中の粒子を毛髪の損傷部位にのみ選択的
に吸着させることにより、未損傷の髪本来の良好な性質
を維持したままで毛髪の損傷を抑制又は修復でき、更に
髪全体に柔軟性、しっとり感、平滑性などを付与でき、
油性感を少なくできる毛髪化粧料を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため鋭意研究を重ねた結果、家禽の卵黄から得
られた毛髪に対する抗体とある種のポリマーエマルショ
ンを混合すると、これらの成分がそれぞれ単独で毛髪に
結合又は吸着するのではなく、抗体がポリマーエマルシ
ョンの表面に吸着し、驚くべきことに抗体の持つ特異性
によってポリマーエマルションが毛髪の特定部分に選択
的に吸着し、毛髪の損傷を抑制又は修復するにもかかわ
らず、毛髪本来の感触などは損なわれないことを見出し
本発明を完成した。
【0007】本発明は、(a)毛髪又は毛髪抽出物で免
疫した家禽の卵黄から得られる毛髪又は毛髪抽出物に対
する抗体、及び(b)ポリマーエマルションを含有する
毛髪化粧料を提供するものである。
【0008】本発明で用いる抗体(a)は、毛髪又は毛
髪抽出物で家禽を免疫し、当該家禽が産んだ卵の卵黄か
ら得られる(例えば特開平5−1399335号公報参
照)。
【0009】抗原となる毛髪又は毛髪抽出物としては、
健常又はパーマなどによる損傷毛の全毛髪又は毛髪構成
組織(毛小皮、毛皮質、毛髄など)を長さ100μm以
下にまで粉砕した粉末又は前記毛髪から抽出されたケラ
チン蛋白質もしくはケラチン蛋白質の加水分解物を挙げ
ることができる。また、損傷毛に特異的な抗体を得るた
めには、前記の毛髪粉末又はケラチン蛋白質にパーマな
どの化学処理をしたものも用いることができる。
【0010】全毛髪又は毛髪構成組織を粉砕する方法は
特に制限されるものではないが、特開昭57−1633
92号公報第2頁左下欄4行〜第4頁左上欄12行目に
記載の毛髪を水で膨潤させたのち凍結粉砕する方法を適
用できる。また毛髪を臭化リチウムや尿素、塩酸グアニ
ジンなどの蛋白質変性剤で処理して膨潤させたのち、凍
結し、液体窒素下で、乳鉢、サンドミルなどの粉砕機で
粉砕する方法を適用することができる。毛皮質の粉末
は、まずProceeding of the 7th InternationalWool Te
xtile Research Conference Vol.4(1985年) 322〜331頁
に記載のバンティアン処理などにより毛小皮を除去し、
次に前記全毛髪の粉砕方法に準じて処理することにより
得ることができる。また、毛小皮の粉末は、1cm以下に
切断した毛髪を、テフロン球とともに滅菌水中で振とう
することにより機械的に毛小皮を剥離し、遊離の毛小皮
を遠心や濾過、凍結乾燥することにより得ることができ
る。
【0011】毛髪からケラチン蛋白質を抽出する方法と
しては、メルカプトエタノール、ジチオスレイトール、
トリブチルホスフィン、チオグリコール酸などの還元剤
の存在下、尿素、塩酸グアニジン、ドデシル硫酸ナトリ
ウムなどの蛋白質変性剤により抽出する方法;更にこの
方法により得られたケラチン蛋白質をヨード酢酸、ヨー
ドアセトアミド、N−エチルマレイミドなどでチオール
基をブロックしたり、クロマトグラフィーなどでケラチ
ン蛋白質を分画する方法などを適用することができる
〔Biochemistry and Physiology of the skin Editated
by Lowell A.Goldsmith,Vol.1(1983年)476頁,Oxford
University Press、日本皮膚科学会雑誌,98巻(1988
年)619〜620頁〕。また、ケラチン蛋白質の加水分解物
を得る方法としては、特開昭57−85308号公報第
3頁左上欄7〜第4頁左上欄12行目に記載の酸やアル
カリ、又は酵素による加水分解方法などを適用すること
ができる。
【0012】免疫方法としては、各種家禽に対し、皮下
注射、腹腔内注射、筋肉注射などをする方法;飼料又は
水に添加して食させる方法;更に強制的に経口投与する
方法を適用することができる。ここで免疫に用いる家禽
としては、鶏を挙げることができる。免疫の際に投与す
る抗原量は、免疫家禽に悪影響を与えない範囲で、所望
の抗体価が得られる量を適宜選択することができる。ま
た、必要に応じて完全フロイントアジュバント(FC
A)や不完全フロイントアジュバント(FIA)などの
アジュバントを併用することもできる。
【0013】次に、卵黄から抗体画分(免疫グロブリ
ン)を分取する方法を説明する。
【0014】卵黄から免疫グロブリンを分取する方法と
しては、Proceeding of the Society for Experimental
Biology and Medicine Vol.126(1967)312頁、Immunolo
gy Communications Vol.9(1980)495頁、特開平3−14
5500号公報第3頁右上欄2行〜左下欄12行に記載
の方法を適用することができる。これらの方法の一例を
説明すると次のとおりである。卵から分離した卵黄に、
これと同容量の生理リン酸緩衝液(PBS)を加え、更
に2倍量のクロロホルムやイソプロピルアルコールなど
の脂溶性溶剤を加えて、脂質画分を除去する。得られた
水層から硫安分画法により粗精製免疫グロブリンを得る
(粗精製抗体)。更に必要に応じてイオン交換体又はア
フィニティー交換体による分画、その後のゲル濾過分画
をする(精製抗体)。これらの方法は免疫グロブリンの
変性をともなうことがあるので、特開昭64−3809
8号公報第5頁左下欄8行〜15行に記載の方法(後記
製造例2)を適用することが好ましい。上記の如くして
得られる抗体(a)は、溶液状態で毛髪化粧料に配合す
ることもできるが、減圧蒸留などにより濃縮したもの又
は凍結乾燥などにより乾燥したものを配合することが好
ましい。
【0015】この抗体(a)の毛髪化粧料への配合割合
は、精製抗体か粗精製抗体であるかで異なるが、一般に
凍結乾燥物として0.001〜50重量%が好ましい。
精製抗体の場合にはその凍結乾燥物として0.001〜
5重量%が好ましく、0.005〜1重量%が更に好ま
しい。この配合割合が0.001重量%未満の場合に
は、効果が不十分となり、5重量%を超える場合には、
その増加分に相当する効果の向上は望めず、製造コスト
の上昇につながるので好ましくない。また、粗精製抗体
の場合には、その凍結乾燥物として0.01〜50重量
%が好ましく、0.01〜20重量%が更に好ましい。
【0016】本発明で用いるポリマーエマルション
(b)は、ポリマーの微粒子が、界面活性剤、保護コロ
イド又はポリマー自体が有する親水性基による安定化作
用によって、水又は有機溶剤の水溶液中に分散されたも
のである。
【0017】本発明で用いるポリマーエマルション
(b)としては、ケイ素原子を含まないポリマーのエマ
ルションが好ましい。そのようなポリマーとしては、ビ
ニル系モノマーの重合体又は共重合体;ポリアミド樹
脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂等の重縮合系樹
脂;ポリウレタン等の重付加系樹脂;セルロース誘導体
などの天然高分子の化学修飾物又は天然ゴムなどの天然
高分子などを挙げることができ、これらは1種又は2種
以上を適宜組み合わせて用いることができる。これらの
ポリマーの中でもビニル系モノマーの重合体又は共重合
体、アルキド樹脂、ポリウレタン及びポリエステル樹脂
が好ましい。
【0018】ビニル系モノマーの例としては、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)ア
クリルアミド、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブ
タジエン、スチレン、酢酸ビニル等が挙げられる。また
ビニル系モノマーの共重合体としては、これらのビニル
系モノマーの1種又は2種以上の任意の組み合わせによ
る共重合体が挙げられる。
【0019】本発明で用いるポリマーエマルション
(b)は、上記したポリマーを、界面活性剤の存在下で
水中に強制的に乳化させる方法、ポリマーの水混和性有
機溶媒の溶液に水を添加し、ポリマーを微粒子状に析出
させる方法、塩生成基含有ポリマーの水混和性有機溶媒
の溶液を中和したのち、溶媒を水と交換する方法、親水
/疎水両親媒性ポリマーを水性媒体に自己乳化させる方
法などにより、得ることができる。
【0020】このようなポリマーエマルション(b)の
市販品の例としては、RESIN125−221、ヨド
ゾールA−4540、(以上カネボウ・エヌエスシー社
製:アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体)、リカ
ボンドES−23(中央理化工業社製:アクリル酸エス
テル−スチレン共重合体)、JSR−2108(日本合
成ゴム社製:スチレン−ブタジエン共重合体)、JSR
−0668(日本合成ゴム社製:カルボキシ変性スチレ
ン−ブタジエン共重合体)、AE331(日本合成ゴム
社製:カルボキシ変性アクリル樹脂,平均粒子径0.2
〜0.3μm)、E−5003(日本ペイント社製:ポ
リアクリル酸ブチルミクロエマルション,平均粒子径6
0nm)、E−2002(日本ペイント社製:ポリアク
リル酸メチルミクロエマルション,平均粒子径30n
m)、アデカボンタイターHUX−290H(旭電化工
業社製:ポリウレタンエマルション,平均粒子径2.0
μm)、アデカボンタイターHUX−240(旭電化工
業社製:ポリウレタンエマルション,コロイド領域)、
アロロン580(日本触媒社製:短油性アルキド樹脂エ
マルション)などを挙げることができる。また、サンワ
ックスE−300(三洋化成社製:乳化型低分子ポリエ
チレン)とノニポール100(日本触媒社製:ポリオキ
シレンノニルフェニルエーテル)とから得られる乳化物
も用いることができる。
【0021】エマルション中のポリマー微粒子の大きさ
は特に制限されるものではないが、平均粒子径が0.0
01〜50μmのものが好ましく、0.01〜10μm
のものが更に好ましく、0.01〜5μmのものが特に
好ましい。平均粒子径が0.001μm未満である場合
は使用感の向上が十分ではなく、50μmを超える場合
は使用感が低下するので好ましくない。
【0022】このようなエマルションの毛髪化粧料中に
おける配合割合は、乾燥物として、0.001〜50重
量%が好ましく、0.01〜10重量%が更に好まし
く、0.01〜5重量%が特に好ましい。エマルション
の配合割合が0.001重量%未満の場合には効果が不
十分となり、50重量%を超える場合には、その増加分
に相当する効果の向上は望めず、製造コストの上昇につ
ながるので好ましくない。
【0023】本発明の毛髪化粧料には、上記成分に加え
て、更に必要に応じて界面活性剤、カチオン性ポリマ
ー、各種シリコーン誘導体、その他の公知の毛髪化粧料
成分を配合することができる。
【0024】界面活性剤としては、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、オレフィンスル
ホン酸、α−スルホ脂肪酸エステル、アミノ酸系界面活
性剤、リン酸エステル系界面活性剤、スホルコハク酸エ
ステル系界面活性剤などのアニオン性界面活性剤;スル
ホン酸型界面活性剤、ベタイン型界面活性剤、アルキル
アミンオキシド、イミダゾリン型界面活性剤などの両性
界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルカノ
ールアミド及びそのアルキレンオキシド付加物、多価ア
ルコールと脂肪酸とのエステル類、ソルビタン脂肪酸エ
ステル類、アルキルサッカライド系界面活性剤などの非
イオン性界面活性剤;モノ又はジ直鎖長鎖アルキル第4
級アンモニウム塩、モノ又はジ分岐型直鎖長鎖アルキル
第4級アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤を挙
げることができ、これらは1種又は2種以上を適宜選択
して用いることができる。これらのなかでも毛髪化粧料
がシャンプーの場合には、皮膚や毛髪に対する刺激性を
考慮して、アミノ酸系界面活性剤、リン酸エステル系界
面活性剤、スホルコハク酸エステル系界面活性剤、イミ
ダゾリン型界面活性剤、アルキルサッカライド系界面活
性剤を組み合わせて用いることが好ましい。毛髪化粧料
中におけるこれらの界面活性剤の配合割合は、0.01
〜40.0重量%が好ましく、0.5〜20.0重量%
が特に好ましい。
【0025】カチオン性ポリマーとしては、カチオン化
セルロース誘導体、カチオン化澱粉、カチオン化グアー
ガム誘導体、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルア
ミド非混合物、4級化ポリビニルピロリドン誘導体、ポ
リグリコール−ポリアミン縮合物などを挙げることがで
き、これらは1種又は2種以上を適宜選択して用いるこ
とができる。これらのカチオン性ポリマーのより具体的
な例としては、分子量約100,000〜3,000,
000のカチオン化セルロース、カチオン化度約0.0
1〜1のカチオン化澱粉、カチオン化度約0.01〜1
のカチオン化グアーガム(メイホール社製:ジャグアー
など)、分子量30,000〜2,000,000のジ
アリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合体、
分子量10,000〜2,000,000でビニル重合
体中のカチオン性窒素含有量が1.8〜2.4%である
ポリビニルピロリドン−ジメチルアミノエチルメタクリ
レート共重合体4級化物などの4級化ポリビニルピロリ
ドン誘導体、炭素数6〜20のアルキル基を有するポリ
グリコール−ポリアミン縮合物、アジピン酸/ジメチル
アミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミン共重合
体(サンドス社製:カルタレチンなど)のほか、特開昭
53−139734号公報第14頁左上欄5行〜第37
頁右上欄12行及び特開昭60−36407号公報第8
頁右上欄16行〜第10頁左下欄20行に記載のカチオ
ン性ポリマーを挙げることができる。毛髪化粧料中にお
けるこれらのカチオン性ポリマーの配合割合は、0.0
5〜20.0重量%が好ましく、0.1〜10.0重量
%が特に好ましく、0.1〜5.0重量%が最も好まし
い。
【0026】シリコーン誘導体としては、ジメチルポリ
シロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変
性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アル
コール変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、
エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状
シリコーン、アルキル変性シリコーンなどのシリコーン
誘導体を挙げることができ、これらは1種又は2種以上
を適宜選択して用いることができる。また、これらのシ
リコーン誘導体は、特公昭56−38609号公報第3
頁6欄29行〜43行に記載の方法により乳化重合され
たラテックス組成物として用いることもできる。これら
のシリコーン誘導体の中でも、重合度500以上のジメ
チルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、ア
ミノ変性シリコーン、環状シリコーンが毛髪に対してよ
い感触を付与できるため好ましい。毛髪化粧料中におけ
るこれらのシリコーン誘導体の配合割合は、0.01〜
20.0重量%が好ましく、0.05〜10.0重量%
が特に好ましく、0.1〜5.0重量%が最も好まし
い。
【0027】その他の公知の毛髪化粧料成分としては、
高級脂肪酸塩、アルキルアミンオキシド、脂肪酸アルカ
ノールアミド、スクワラン、ラノリン、α−モノイソス
テアリルグリセリルエーテル、コレステリルサルフェー
トなどの感触向上剤;プロピレングリコール、グリセリ
ン、ソルビトール、特開昭64−9913号公報記載の
次の一般式;
【0028】
【化1】
【0029】[式中、R1 は炭素数10〜26の直鎖又
は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R2
炭素数9〜25の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭
化水式を示し、Xは(CH2m(ここで、mは2〜6の
整数を示す)を示す]で表されるアミド誘導体、次の一
般式(2);
【0030】
【化2】
【0031】(式中、R3 は水素原子又はメチル基を示
し、R4 は炭素数1〜5のアルキル基を示す)で表され
るジアルキレングリコールモノアルキルエーテルなどの
保湿剤;メチルセルロース、カルボキシビニルポリマ
ー、ヒドロキシエチルセルロース、ポリオキシエチレン
グリコールジステアレート、エタノールなどの粘度調整
剤;パール化剤;香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止
剤;トリクロサン、トリクロロカルバンなどの殺菌剤;
グリチルリチン酸カリウム、酢酸トコフェロールなどの
抗炎症剤;ジンクピリチオン、オクトピロックスなどの
抗フケ剤;メチルパラベン、ブチルパラベンなどの防腐
剤;キレート剤としてのエチレンジアミン四酢酸などの
アミノポリカルボン酸誘導体;ベンジルアルコール、ベ
ンジルオキシエタノールなどの浸透促進剤を挙げること
ができる。
【0032】本発明の毛髪化粧料は、そのpHが3〜10
のものが好ましく、4〜8のものが特に好ましい。本発
明の毛髪化粧料の剤型は特に制限されず、水溶液、エタ
ノール溶液、エマルション溶液、エマルション、懸濁
液、ゲル、液晶、固形、エアゾールなどの剤型から、使
用目的に応じて適宜選択することができる。また、本発
明の毛髪化粧料は、プレシャンプー剤、シャンプー、ヘ
アリンス、ヘアコンディショニング剤、ヘアトリートメ
ント、セットローション、ブロースタイリングローショ
ン、ヘアスプレー、泡状スタイリング剤、ジェル状スタ
イリング剤、ヘアリキッド、ヘアトニック、ヘアクリー
ム、パーマネントウエーブ第1剤、パーマネントウエー
ブ第2剤、永久染毛剤、一時染毛剤などに適用すること
ができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらにより制限されるものではな
い。
【0034】製造例1(毛髪抗原の製造) (1)粗毛髪粉末の製造 健常毛又はパーマ処理毛を11M臭化リチウム水溶液に
浸し、湯煎にて90℃で90分間処理して膨潤させ、ゴ
ム状に変性させた。次に、ナイロン網を用いて処理毛か
ら余分な液を取り除き、予め予冷しておいた乳鉢中に移
し、液体窒素により凍結した。その後、液体窒素を適宜
補いながら、凍結状態のまま乳棒で3時間粉砕した。次
に、粉砕した毛髪を遠心管に移し、イオン交換水で洗浄
したのち、遠心処理して毛髪を集めた。これを3回繰り
返し、毛髪から臭化リチウムを完全に洗い流し、粗毛髪
粉末を得た(平均粒子径100μm以下)。
【0035】(2)微細毛髪粉末の製造 遠心管中に上記の粗毛髪粉末とイオン交換水を加え、激
しく振とう、分散させたのち、1分間静置した。その
後、微細な粉末を含む上清を採取し、残部に対して同様
の操作を繰り返した。こうして集めた微細粉末を蒸留水
中に分散し(1重量%量)、フレンチプレスを用いて2
00psiの圧力で3回粉砕したのち、凍結乾燥し、微
細毛髪粉末を得た(平均粒子径10μm以下)。
【0036】(3)毛小皮粉末の製造 まず、髪を1cm以下に細断し、ヘキサンを用いて余分の
皮脂を除去したのち、70%エタノールで滅菌した。次
に、坂口フラスコに100mlのイオン交換水を加えオー
トクレーブで滅菌したものに、70%エタノールで滅菌
した直径約12mmのテフロン球20個と、前記の滅菌し
た毛髪2gを加えた。その後、これを150r.p.m.で2
日間振とう培養した。次に、剥離した毛小皮で白濁した
イオン交換水を回収し、凍結乾燥して、毛小皮粉末を得
た。
【0037】(4)毛皮質(毛髄を含む)粉末の製造 毛髪を36ppm の塩化ニッケル水溶液に25℃で10秒
間浸したのち、直ちにイオン交換水ですすいだ。その
後、この毛髪を次亜塩素酸水溶液(塩素約5%の溶液を
濃塩酸でpH6.5に調整)を用い、20℃で2分間処理
して、毛小皮を酸素爆発により砕いたのち、直ちにイオ
ン交換水ですすいだ。次に、20℃で2分間、0.5重
量%ピロ硫酸ナトリウム溶液(pH9.5)で処理し、残
存した塩素を除去して、温イオン交換水中で毛小皮を擦
り取った。その後、0.1N酢酸溶液に1分間浸したの
ち、冷イオン交換水ですすぎ、乾燥して、毛小皮が除去
された毛髪を得た。この毛髪を前記(1)と同様にして
凍結粉砕し、毛皮質粉末を得た。
【0038】(5)毛髪抽出ケラチン蛋白質の製造 毛髪を3mm以下に細断し、8Mの尿素及び200mM 2
−メルカプトエタノールを含む200mMトリス塩酸緩衝
液(pH9.0)に加え、窒素雰囲気下、40℃で2時間
培養した。次に、テフロンホモジナイザーですり潰した
のち、更に40℃で2時間培養した。この培養物を1
0,000×Gで30分間遠心処理して上清を回収し
た。その後、この上清にヨード酢酸溶液をpH8.0の条
件下で反応させ、2−メルカプトエタノール加えて反応
を停止させた。この反応液をイオン交換水で2日間透析
し、凍結乾燥して、毛髪ケラチン蛋白質試料とした。こ
の試料を、再度尿素、2−メルカプトエタノール及びト
リス塩酸緩衝液に溶解し、0.1%ドデシル硫酸ナトリ
ウムを含むトリス塩酸緩衝液(pH7.4)で透析し、毛
髪ケラチン蛋白質を得た。
【0039】製造例2 (1)鶏卵抗体の製造 製造例1の(1)〜(5)で得られた毛髪、毛髪構成組
織粉末及び抽出ケラチン蛋白質をそれぞれ生理食塩水に
分散したものと完全フロイントアジュバントとを混合し
たものを用い、鶏を過免疫した(1mg/mlの筋肉注射×
4回)。この鶏が産生した卵から、次の方法により抗体
を得た。まず、前記卵の卵黄を1容量とし、これと5容
量の1.5mg/ml λ−カラゲナン水溶液とを混合し
た。次に、生じたリポ蛋白質の凝集物を遠心分離により
除去し、5種類の上清液を得た。これらの上清液は約8
0%の回収率で卵黄抗体を含むものであった。
【0040】(2)精製卵黄抗体の製造 前記(1)で得られた5種類の上清液を用い、硫酸ナト
リウムを用いた分画析法により、5種類の精製卵黄抗体
(17%(w/v)硫酸ナトリウム塩析物)を得た。
【0041】製造例3 (1)自己分散型アクリル樹脂系エマルションの製造 攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計及び窒素導入
管を備えた反応容器に、イソプロピルアルコール500
重量部、アクリル酸エチル314重量部、メタクリル酸
エチル85重量部、メタクリル酸ジメチルアミノエチル
65重量部及びメタクリル酸86重量部を仕込み、容器
内を窒素ガスで置換したのち、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル0.5重量部を加え、80±2℃で7時
間重合して共重合体を得た。次に、この共重合体にイソ
プロピルアルコール250重量部を加えて希釈したの
ち、1N水酸化ナトリウム150.7重量部を加えて中
和した。その後、イオン交換水2500重量部を加え、
減圧下、50℃以下でイソプロピルアルコールを留去し
て、自己分散型エマルションを得た。このエマルション
の平均粒子径は、0.03μmであった。
【0042】(2)乳化重合法によるエマルションの製
造 (1)と同じ反応容器に、水150重量部、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム2重量部、過硫酸アンモニ
ウム0.5重量部、メタクリル酸メチル55重量部、ア
クリル酸n−ブチル33重量部、スチレン10重量部、
アクリル酸2重量部、フタル酸ジブチル5重量部及びド
デシルメルカプタン2.5重量部を仕込み、容器内を窒
素ガスで置換するとともに溶存酸素も除去した。次に、
攪拌しながら容器内を70℃まで昇温し、3時間かけて
重合させた。更に、同温度で3時間熟成後、少量の凝集
物を除去し、固形分41%のエマルションを得た。この
エマルションの平均粒子径は、0.12μmであった。
【0043】(3)ポリエステル系エマルションの製造 攪拌機、冷却器、受器、温度計及び窒素導入管を備えた
反応容器に、テレフタル酸ジメチル108重量部、エチ
レングリコール37重量部、ポリエチレングリコール
(#4000)450重量部及び三酸化アンチモン0.
3重量重量部を仕込み、容器内を窒素ガスで置換した。
その後、窒素ガスを吹き込み、かつ攪拌しながら240
℃まで昇温し、常圧で5時間かけてエステル化反応をし
た。この反応生成物のヒドロキル基価は28.0、ゲル
濾過分析により求めた重量平均分子量は3900であっ
た。次に、この反応生成物120重量部に対し、イオン
交換水480重量部を加え、60℃で2時間乳化分散
し、固形分20.5%のエマルションを得た。このエマ
ルションの平均粒子径は、8μmであった。
【0044】実施例1(ヘアートリートメントの製造) 下記表1、表2に示す1〜12の本発明の毛髪化粧料
(ヘアートリートメント)及び比較例としての13〜1
5のヘアートリートメントを製造した。これらのヘアー
トリートメントについて、柔軟性、油性感、しっとり
感、平滑性及び枝毛発生度の試験をした。結果を表1、
表2に示す。
【0045】(試験方法)日本人女性の毛髪20g(約
15〜20cm)を束ね、通常のシャンプーで洗浄した。
この毛髪に、実施例及び比較例の各ヘアートリートメン
ト2gを均一に塗布したのち、30秒間流水ですすい
だ。連続処理を行う場合は流水後、更に比較例の各ヘア
トリートメント2gを均一に塗布したのち、30秒間流
水ですすいだ。その後、タオルドライし、更にドライヤ
ーで乾燥した。この乾燥後の毛髪について、それぞれの
試験項目を下記の基準で評価した。
【0046】柔軟性 ◎:非常に柔らかい。○:柔らかい。△:どちらともい
えない。×:硬い。 油性感 ◎:非常に少ない。○:少ない。△:どちらともいえな
い。×:多い。 しっとり感 ◎:大変しっとりする。○:ややしっとりする。△:ど
ちらともいえない。×:ぱさつく。 平滑性 ◎:非常に滑らか。○:滑らか。△:どちらともいえな
い。×:きしむ。 枝毛発生度 ◎:非常に少ない。○:少ない。△:どちらともいえな
い。×:多い。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】(試験結果)表1及び表2から明らかなよ
うに成分(a)及び成分(b)の両者を含有する本発明
品1〜12のヘアトリートメントは毛髪に対して優れた
柔軟性、しっとり感及び平滑性を付与し、かつ油性感が
少なく、枝毛発生度の少ないものであった。これに対
し、成分(a)又は成分(b)のいずれか一方しか含有
しない比較品13〜15はいずれもこれらの効果が充分
でなかった。更に比較品13及び比較品14で連続処理
しても、また比較品13及び比較品15で連続処理して
も充分な効果は得られなかったことより、本発明の効果
は成分(a)と成分(b)との両者を含有する組成物と
してはじめて得られるものであることがわかる。
【0050】実施例2(シャンプーの製造) 下記表3に示す16〜21の本発明の毛髪化粧料(シャ
ンプー)及び比較例としての20、21のシャンプーを
製造した。これらのシャンプーについて、柔軟性、油性
感、しっとり感、平滑性及び枝毛発生度について、実施
例1に準じて試験をした。その結果、表3に示すよう
に、シャンプーの場合においても成分(a)及び成分
(b)の両者を含有する本発明組成物の場合にのみ、良
好な結果が得られた。
【0051】
【表3】
【0052】実施例3 毛髪に対する卵黄抗体がポリマーエマルション中の粒子
を毛髪の損傷部位に特異的(選択的)に吸着させること
を証明するため、ポリマーエマルションとして蛍光色素
含有ポリスチレンラテックスを用い、蛍光顕微鏡により
観察した。卵黄抗体として製造例2(1)の卵黄抗体を
0.01重量%含む水溶液に蛍光色素含有ポリスチレン
ラテックス(ポリサイエンス社製,平均粒径3μm)を
0.05重量%になるように混合し、室温で30分間培
養した。この培養液にパーマにより損傷した毛髪を浸漬
して、更に30分間培養した。水でよく洗浄したのち、
乾燥し、蛍光顕微鏡にて毛髪上のポリスチレンラテック
スを観察した。対照として毛髪粉末で免疫を行わなかっ
た鶏より採取した卵を用い、精製のみ製造例2と同様に
行った。卵黄抗体を用い、上記の如く、損傷毛髪を処理
した。
【0053】その結果、図1及び図2の如く、毛髪に対
する免疫を行った卵黄抗体とポリスチレンラテックスを
含有する場合はポリスチレンラテックスは毛髪が破損し
て毛皮質が露出した部分に多く吸着しており、対照の卵
黄抗体を用いた場合では毛髪にほとんど吸着していなか
った。従って、毛髪の卵黄抗体はポリスチレンラテック
スの粒子を毛髪の損傷部位に特異的に吸着させることが
わかった。
【0054】実施例4 常法により、下記組成のヘアリンスを製造した。
【0055】
【表4】 (組成) (重量%) ジ(2−ヘキサデシル)ジメチルアンモニウムクロリド 2.0 セチルトリメチルアンモニウムクロリド 2.0 塩化(ミリストイルアミノエチル−N−ヒドロキシエチル) アミノ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム 1.0 セチルアルコール 5.0 ポリオキシエチレン(EO 5)オレイルエーテル 0.4 ジメチルポリシロキサン(重合度1000) 0.5 ペンタエリスリトールグリセリル・イソステアリルグリシジル エーテルの1モル付加物 0.1 製造例2(1)の抗体(抗原:製造例1(1)の粗毛髪粉末) 0.2 E−5003(アクリル酸ブチルミクロエマルション, 平均粒子径60nm) 0.5 流動パラフィン 1.0 ヒドロキシエチルセルロース(1%水溶液,粘度8000cP) 0.3 メチルパラベン 0.2 香料 0.2 精製水 バランス 計 100
【0056】このヘアリンスは、平滑性、柔軟性が優
れ、油性感が少なく、しっとりして良好な感触を髪に付
与できた。
【0057】実施例5 常法により、下記組成のヘアトリートメントを製造し
た。
【0058】
【表5】 (組成) (重量%) ジ(2−ヘキサデシル)ジメチルアンモニウムクロリド 2.0 セチルトリメチルアンモニウムクロリド 2.0 セチルアルコール 5.0 製造例2(1)の抗体(抗原:製造例1(1)の粗毛髪粉末) 0.7 アデカボンタイターHUX−290H (ポリウレタンエマルション,平均粒子径2.0μm) 0.5 ポリオキシエチレン(EO 5)オレイルエーテル 0.4 ヒドロキシエチルセルロース(1%水溶液,粘度8000cP) 0.3 メチルパラベン 0.2 香料 0.2 精製水 バランス 計 100
【0059】このヘアトリートメントは、平滑性、柔軟
性が優れ、油性感が少なく、しっとりして良好な感触を
髪に付与できた。
【0060】実施例6 常法により、下記組成のヘアシャンプーを製造した。
【0061】
【表6】 (組成) (重量%) ポリオキシエチレン(EO 2.5)ラウリルエーテル サルフェートナトリウム塩 15.0 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0 製造例2(2)の抗体 (抗原:製造例1(5)の毛髪抽出ケラチン蛋白質) 0.7 カチオン化セルロース(分子量約200,000) 0.5 AE331(カルボキシ変性アクリルエマルション; 平均粒子径0.2〜0.3μm) 0.1 SM8702C(アミノ変性シリコーン,トーレシリコーン社製) 0.5 プロピレングリコール 10.0 香料 0.2 色素 微量 水酸化ナトリウム(pH調整剤) 適量 精製水 バランス 計 100
【0062】このヘアシャンプーは、平滑性、柔軟性が
優れ、油性感が少なく、しっとりして良好な感触を髪に
付与できた。
【0063】
【発明の効果】本発明の毛髪化粧料は、毛髪又は毛髪抽
出物を抗原として得られる抗体(a)を含有しているの
で、コンディショニング成分であるポリマーエマルショ
ン(b)の毛髪に対する吸着性が優れている。また、損
傷毛を抗原とする抗体(a)を用いた場合には、ポリマ
ーエマルション(b)が損傷毛又は損傷部分にのみ選択
的に吸着する。このため、本発明の毛髪化粧料により処
理した場合には、乾燥状態の髪に優れた柔軟性、しっと
り感及び平滑性を付与することができ、油性感を少なく
することができる。また、同時に優れた枝毛の防止及び
修復作用も有する。これらの効果は日常的な洗髪によっ
ては失われることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】対照卵黄抗体を使用した場合のポリスチレンラ
テックスの吸着状態を示す顕微鏡写真である。
【図2】毛髪卵黄抗体とポリスチレンラテックスを含有
する組成物を用いた場合のポリスチレンラテックスの吸
着状態を示す顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野尻 浩 栃木県宇都宮市簗瀬4丁目11−3−104 (72)発明者 内藤 幸雄 茨城県つくば市花室1463−1 (72)発明者 澤田 道隆 和歌山県和歌山市善明寺727−120 (72)発明者 芋川 玄爾 栃木県宇都宮市氷室町1027−89 (72)発明者 高橋 秀久 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 (72)発明者 小林 俊紀 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)毛髪又は毛髪抽出物で免疫した家
    禽の卵黄から得られる毛髪又は毛髪抽出物に対する抗
    体、及び(b)ポリマーエマルションを含有する毛髪化
    粧料。
  2. 【請求項2】 免疫に用いる抗原が、全毛髪粉砕物、毛
    小皮粉砕物、毛皮質粉砕物、毛髪ケラチン及び毛髪ケラ
    チン加水分解物から選ばれるものである請求項1記載の
    毛髪化粧料。
  3. 【請求項3】 ポリマーエマルション(b)が、ビニル
    系モノマーの重合体又は共重合体、ポリアミド樹脂、ア
    ルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、セルロ
    ース誘導体及び天然ゴムから選ばれる1種又は2種以上
    のポリマーのエマルションである請求項1記載の毛髪化
    粧料。
  4. 【請求項4】 ビニル系モノマーが、(メタ)アクリル
    酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルア
    ミド、酢酸ビニル、エチレン、スチレン、プロピレン、
    ブタジエン及びイソプレンから選ばれるものである請求
    項3記載の毛髪化粧料。
  5. 【請求項5】 ポリマーエマルション(b)が、(メ
    タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル及び(メ
    タ)アクリルアミドから選ばれるモノマーの重合体、こ
    れらの共重合体又はこれらのモノマーと他のモノマーと
    の共重合体;ポリウレタン;及びポリエステルから選ば
    れる1種又は2種以上のポリマーのエマルションである
    請求項1記載の毛髪化粧料。
  6. 【請求項6】 更に(c)界面活性剤を含有するもので
    ある請求項1記載の毛髪化粧料。
  7. 【請求項7】 更に(d)シリコーン誘導体を含有する
    ものである請求項1記載の毛髪化粧料。
  8. 【請求項8】 更に(e)カチオン性ポリマーを含有す
    るものである請求項1記載の毛髪化粧料。
  9. 【請求項9】 抗体(a)を0.001〜50重量%、
    ポリマーエマルション(b)をポリマー乾燥物として
    0.001〜50重量%含有するものである請求項1記
    載の毛髪化粧料。
  10. 【請求項10】 毛髪化粧料が、プレシャンプー剤、シ
    ャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアト
    リートメント、セットローション、ブロースタイリング
    ローション、ヘアスプレー、泡状スタイリング剤、ジェ
    ル状スタイリング剤、ヘアリキッド、ヘアトニック、ヘ
    アクリーム、パーマネントウエーブ第1剤、パーマネン
    トウエーブ第2剤、永久染毛剤及び一時染毛剤から選ば
    れるものである請求項1記載の毛髪化粧料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008509941A (ja) * 2004-08-17 2008-04-03 ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ 樹枝状高分子を含むヘアケア組成物
KR101364694B1 (ko) * 2010-04-29 2014-02-19 (주)준성테크 모발 폐기물유래 멜라닌 색소를 함유하는 천연 염모제 및 그 제조방법
KR101411803B1 (ko) * 2007-07-31 2014-06-24 라이온 가부시키가이샤 모발 세제 조성물
JP2015222248A (ja) * 2014-04-28 2015-12-10 株式会社ミルボン カルボニル化度の評価方法、カルボニル化度低下成分のスクリーニング方法、カルボニル化度低下剤

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