JPH0730947B2 - 空気調和機の懸吊装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、空気調和機の懸吊装置、特に、天井面に懸
吊据付けして使用する天井吊り下げ形空気調和機の本体
据付用金具の側面及び下面カバーの取付けに関するもの
である。

〔従来の技術〕

第４図に、実公昭55-52245号公報に開示された従来の天
吊り形空気調和機の懸吊装置の一例の要部分解斜視図を
示す。図において、１は空気調和機本体で、２は、左右
一対のコ字状断面の吊具であり、その各一側面は、それ
ぞれ空気調和機本体１の各側面に固着されており、他の
側面は、それぞれ所定間隔にて設けられた各一対の切欠
きみぞ付きのボルト係合穴３を備えている。４は、天井
面に埋込まれている複数の懸吊ボルトである。また、５
は、コ字状断面の吊具２を遮蔽するための側面カバーで
ある。各ボルト４の下端部のねじ部には、座金５とナッ
ト６とから成る係止具が螺合している。

次に、空気調和機１の据付け順序について説明する。

予め各ボルト４に座金５とナット６とを螺合する。次
に、空気調和機本体１を持上げ、吊具２の各係合穴３に
ボルト４をそれぞれ嵌合する。その後、側面カバー５を
空気調和機１の両側面へ不図示のねじ等により取付ける
よう構成されていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、以上のような従来例の懸吊装置の側面カ
バー５にあっては、空気調和機本体１を据付け固定した
状態で下方より、吊具２を見えてしまうため、外観美を
損うと同時に、該側面カバーも空気調和機本体１の各側
面よりねじ等で取付ける構成のため、作業がしにくいの
みならず、ねじ締付け用の作業空間が必要となるため、
空気調和機本体１の据付場所が限定されるなどの問題点
があった。

この発明は、上記のような従来例の問題点を解消するた
めになされたもので、美観を損うことがなく、また、そ
のカバー類の取付けを容易に行うことができるこの種の
懸吊装置の提供を目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

このため、この発明に係る懸吊装置においては、空気調
和機本体の天井面に懸吊据付けするための一対の本体据
付用吊具と、該各吊具の各側面を覆うための一対の側面
カバーと、前記本体下面カバーとより成り、前記各本体
据付用吊具は、それぞれ上部のフランジ部に前記側面カ
バー上部の引掛用ジョッグル部を、また、前面部に該側
面カバー前面の引掛用ジョッグル部を、さらに、下部に
は該側面カバー嵌合用フランジ及び複数のねじ穴を備え
るとともに、前記下面カバーには、前記側面カバー嵌合
用フランジ及び複数の取付ボルト穴を備え前記空気調和
機本体を天井面に据付けてから、前記側面カバーを前記
本体据付用吊具の下部のみに締付固定するよう構成する
ことにより、前記目的を達成しようとするものである。

〔作用〕

以上のような構成の、据付用吊具及び、側面，下面カバ
ーより成る本発明の懸吊装置においては、据付用吊具の
上部ジョッグル部及び前面側各ジョッグル部に側面カバ
ーを引掛け固定し、かつ、側面カバーに、下面カバーを
引掛け固定できるようにしたため、取付け作業が容易で
あるのみならず、据付用吊具がすべて遮蔽されるため、
美観も損うことがなくなると共に、側面の作業空間が不
要のため取付作業が容易で、かつ空気調和機本体の据付
場所の制約がなくなる。

〔実施例〕

以下に、この発明を実施例に基づいて説明する。第１図
に、本発明に係る懸吊装置の一実施例の要部分解斜視
図、第２図に、その一部拡大斜視図、第３図に、第２図
要部断面図を示す。

（構成） 第１図〜第３図において、１は空気調和機本体であり、
7F複数の仮吊用ボルト、８は、空気調和機本体１を締付
け固定するための複数のめねじ部である。９は一対の据
付用吊具であり、空気調和機本体１の複数の仮吊用ボル
ト７を保持するための各ガイド溝10及び、空気調和機本
体１を締付固定するための貫通穴11が穿設され、また、
据付用吊具９の上部フランジ部12には、天井面に据付け
固定するためのボルト4,貫通用穴13及び、側面カバー14
の引掛け用ジョッグル部15がそれぞれ前後に設けられて
いる。なお、据付用吊具９の前面部には側面カバー14の
引掛け用ジョッグル16、及び下面フランジ部17には側面
カバー14締付用の複数のねじ穴18が設けられている。

各側面カバー14は、上部の前後にそれぞれ据付用吊具９
の上部前後の各ジョッグル部15に嵌合する各フランジ19
及び、前面部には据付用吊具９の前面のジョッグル部16
に嵌合するフランジ20が設けられている。また、側面カ
バー14の下面フランジ21には取付用ボルト穴22が設けら
れている。一方、23は下面カバーであり、その左右に
は、それぞれ側面カバー14及び据付用吊具９に嵌合する
フランジ24があり、複数の取付ボルト穴25が各々穿設さ
れている。

（据付方法） 次に、空気調和機本体１の据付方法について説明する。
第３図に示すように、予め据付用吊具９を天井の複数の
ボルト４に座金5,ナット６等で固定設置する。次に、空
気調和機本体１を持上げ、各仮吊用ボルト７を、据付用
吊具９のガイド溝10に貫通するように空気調和機本体１
を後方へ押込みセットする。しかる後、空気調和機１の
本体締付用ねじ部８に据付用吊具９の締付固定用穴11と
をボルト26で固定すると、空気調和機本体１の締付は完
了する。

次に、側面カバー14の取付けは、各側面カバー14上部の
前後フランジ部19を、据付用吊具９の上部前後の各ジョ
ッグル部15に嵌合させ、同時に、側面カバー14,前面フ
ランジ部20を据付用吊具９の前面ジョッグル部16に嵌合
させてセットする。一方、下面カバー23においては、据
付用吊具９の下部フランジ部17と側面カバー14の下部フ
ランジ部21との間に、下面カバー23のフランジ24を嵌合
させ、各々の取付用穴22,25を貫通して、据付用吊具９
のねじ部18に各ねじ（ボルト）27で締付け固定するよう
構成したものである。

〔発明の効果〕

以上、説明したように、この発明によれば、一対の据付
用吊具の各上部前後及び前面部に、側面カバーの各フラ
ンジ部が嵌合するように構成され、また、下面カバーに
おいても、左右フランジ部を側面カバーにて嵌合保持さ
せるため、据付用吊具がすべて遮蔽されて美観が向上す
るとともに、取付作業が極めて容易となり、作業性が向
上すると共に、側面の作業空間が不要のため、空気調和
機本体の据付場所に限定を受けることも少くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の懸吊装置の一実施例の要部分解斜
視図、第２図は、その一部拡大斜視図、第３図は、第２
図の要部断面図、第４図は、従来の天井吊り下げ形空気
調和機の一例の懸吊装置の要部分解斜視図である。 １は空気調和機本体、９は据付用吊具、12は上部フラン
ジ部、14は側面カバー、15,16は各ジョッグル部、18は
ねじ穴、23は下面カバー、24はフランジ、25はボルト穴
を示す。 なお、各図中、同一符号は、同一または相当構成要素を
示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】空気調和機本体の天井面に懸吊据付けする
   ための一対の本体据付用吊具と、該各吊具の各側面を覆
   うための一対の側面カバーと、前記本体下面カバーとよ
   り成り、前記各本体据付用吊具は、それぞれ上部のフラ
   ンジ部に前記側面カバー上部の引掛用ジョッグル部を、
   また、前面部に該側面カバー前面の引掛用ジョッグル部
   を、さらに、下部には該側面カバー嵌合用フランジ及び
   複数のねじ穴を備えるとともに、前記下面カバーには、
   前記側面カバー嵌合用フランジ及び複数の取付ボルト穴
   を備え前記空気調和機本体を天井面に据付けてから、前
   記側面カバーを前記本体据付用吊具の下部のみに締付固
   定することを特徴とする空気調和機の懸吊装置。