JPH05180462A - 天吊り用部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】天吊りボルトの位置と製品の取り付け穴位置が
一致しない場合の施工を容易にする。 【構成】穴を備えた長方形の４個の部材を、４個の取り
付け具を用いて位置の移動を可能に、井の字形に組ん
だ。 【効果】天井裏に吊り下げられた製品に合わせて天井板
に穴を開けることができないような場合に容易に取り付
けられる。また、買い替え時に、従来からの天吊りボル
トを使用し製品を吊るすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は天井裏から吊り下げられ
るエアコン，換気扇等の位置を天井板と合わせる場合
や、買い替え対応時に生じる天吊りボルトと製品の取り
付け穴位置が不一致の場合の取付けに好適な、天吊り用
金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、天井裏に吊り下げられるエアコ
ン，換気扇等の位置を天井板と合わせる場合は、天井裏
に吊り下げられた製品に合わせて天井板に穴を開け、製
品本体に付けられた天吊り用の金具の穴の余裕で位置を
微調整していた。このため、天井裏に吊り下げられた製
品に合わせて天井板に穴を開けることができない場合、
たとえば、天井板浴槽一体型のユニットバスに、浴室用
換気扇を取り付ける場合は、天吊りボルトで天井裏から
吊り下げた浴室用換気扇のパネルと、ユニットバスの天
井板の換気扇取り付け用穴の位置を合わせる事は困難で
あった。また、エアコン，換気扇等の天吊り用の天吊り
ボルトの位置は製品の機種によってそれぞれ異なってい
るため、買い替え対応時に同じ機種を付けられない場
合、天吊りボルトを埋込なおす大がかりな工事をしなけ
ればならないという問題があった。一般にコンクリート
建屋の使用年数は２０年以上はあり、エアコン，換気
扇，内装等の使用年数は２０年未満であるので、現在使
用されている天吊り形のエアコン，換気扇等のほとんど
は買い替えが予想され、また新製品の開発ピッチが短く
なってきていることから買い替え時に新しい機種に替え
ることが予想されるため、将来も大がかりな工事をしな
ければならないという問題がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来の技術の問題点を克服することにあり、天井裏に吊り
下げられた製品に合わせて天井板に穴を開けることがで
きない場合に用いる、製品の取り付け位置を調整できる
天吊り用部材を提供することにある。また、買い替え時
に、従来からの天吊りボルトを使用し製品を吊るすこと
ができる天吊り用部材を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、穴の開いた棒状の板を４本井の字形に組み、このう
ち１組の平行な２本の間隔を天井裏に埋設された天吊り
ボルトの間隔に合わせ、もう１組の平行な２本の間隔を
製品の本体に付けられた天吊り用の金具の穴の間隔に合
わせ、この２組の平行な２本の接点４か所をねじ等で任
意な位置で固定できるようにしたものである。

【０００５】

【作用】エアコン，換気扇等の位置を天井板と合わせる
場合は、井の字形に組んだ４本の板のうち１組の平行な
２本の間隔を天井裏に埋設された天吊りボルトの間隔に
合わせ板の穴に天吊りボルトを固定し、もう１組の平行
な２本の間隔を製品の本体に付けられた天吊り用の金具
の穴の間隔に合わせ板の穴に製品本体を固定する。これ
により、この２組の平行な板を固定している接点４か所
の位置を移動することで天吊りボルトに対し製品本体の
位置を変えることができる。また、買い替え時に、従来
からの天吊りボルトを使用し製品を吊るす場合は、井の
字形に組んだ４本の板のうち１組の平行な２本の間隔を
天井裏に埋設された従来の天吊りボルトの間隔に合わせ
板の穴に天吊りボルトを固定し、もう１組の平行な２本
の間隔を買い替え製品の本体に付けられた天吊り用の金
具の穴の間隔に合わせ、この２組の平行な２本の接点４
か所を固定する。これにより、あらかじめ合わせた穴に
買い替え製品本体を取り付けることができる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例の構成を図１〜４に
より説明する。図１，３において、天吊りボルト３を楕
円穴２に取り付けた長方形の板１ａ，１ｂと、製品本体
８の吊り金具７がボルト４により楕円穴２に取り付けら
れた長方形の板１ｃ，１ｄは、固定金具５により井の字
形に組まれ、チョーねじ６と押え板１０により押えられ
摩擦で固定されている。図２において、長方形の板１の
楕円穴２の形状は、天吊りボルト３の半径より大きい半
径Ｒの円をＬ₁ の間隔で開けたものを１つおきに円の直
径の幅でつないだ形状である。図４において、固定金具
５には向いあう２組の穴が開いており、その１組の穴を
長方形の板１ａ通りぬけ、もう１組の穴を長方形の板１
ｄが通りぬけ、固定金具５の内部では長方形の板１ａと
長方形の板１ｄと押え板１０が重なっている。

【０００７】上記の構成よりなる本発明の製品本体の位
置を天井板と合わせる際の作用について説明する。製品
本体８は長方形の板１ａ，１ｂに取り付けられた天吊り
ボルト３の締め付け位置を変えることにより上下に移動
し、チョーねじ６を緩め長方形の板１ａ，１ｂと長方形
の板１ｃ，１ｄの接点を移動することにより、前後左右
に移動する。製品本体８はチョーねじ６を再び締めるこ
とにより固定される。次に、買い替え時に、従来からの
天吊りボルトを使用し製品を吊るすことができる作用に
ついて説明する。長方形の板１の楕円穴２の形状は、天
吊りボルト３の半径より大きい半径Ｒの円をＬ₁ の間隔
で開けたものを１つおきに円の直径の幅でつないだ形状
であるため、どのような間隔の天吊りボルトであっても
天吊りボルト３のように長方形の板１ａ，１ｂに取り付
けることができる。また、チョーねじ６を緩め長方形の
板１ｃ，１ｄの間隔を製品本体８の吊り金具７の間隔に
合わせ同じ理由によりボルト４で長方形の板１ｃ，１ｄ
の楕円穴２に取り付けることができる。

【０００８】

【発明の効果】本発明によれば、従来施工が困難であっ
た、天井裏に吊り下げられた製品に合わせて天井板に穴
を開けることができないような場合であっても、製品の
取り付け位置を調整することで天井板に合わせ、施工が
容易になる効果がある。また、買い替え時に、従来から
の天吊りボルトを使用し製品を吊るすことができる効果
がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】天吊り用部材設置状態の下面図である。

【図２】部材の穴の説明図である。

【図３】天吊り用部材を使用した製品設置状態の側面図
である。

【図４】固定金具の説明図である。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄ…長方形の板、２…楕円穴、３
…天吊りボルト、４…ボルト、５…固定金具、６…チョ
ーねじ、７…吊り金具、８…製品本体、９…天井板、１
０…押え板。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】製品等を天井に吊るすために天井に埋設さ
   れてある天吊りボルトに取り付けるための複数個の穴を
   備え、かつ製品を取り付けるための複数個の穴を備えた
   略長方形の複数個の部材を、複数個の取り付け具を用い
   て井の字形に組んだものにおいて、取り付け具の位置を
   変えることにより、前記井の字形に組む穴を備えた略長
   方形の部材と他の略長方形の部材との接点を任意に決め
   ることができることを特徴とした天吊り用部材。
2. 【請求項２】請求項１において、製品等、及び天吊りボ
   ルトを取り付ける部材の穴の形状及び配置が、穴の部分
   の径が、穴と穴の間の肉の部分の長さより、天吊りボル
   トの径の長さ、又は製品取付用ねじの径の長さ以上、長
   いことを特徴とした天吊り用部材。