JPH07308793A - 中空パネルおよびその溶接方法 - Google Patents

中空パネルおよびその溶接方法

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JPH07308793A
JPH07308793A JP10511394A JP10511394A JPH07308793A JP H07308793 A JPH07308793 A JP H07308793A JP 10511394 A JP10511394 A JP 10511394A JP 10511394 A JP10511394 A JP 10511394A JP H07308793 A JPH07308793 A JP H07308793A
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JP
Japan
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hollow
welding
hollow panel
panel
panels
Prior art date
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Pending
Application number
JP10511394A
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English (en)
Inventor
Yuichi Anzai
祐一 安西
Tatsuji Ono
達治 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichimo Co Ltd
Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Nichimo Co Ltd
Showa Aluminum Corp
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Publication date
Application filed by Nichimo Co Ltd, Showa Aluminum Corp filed Critical Nichimo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接するために組合わせた溶接姿勢に均一な
力で容易に拘束でき、かつ所定のルート間隔を容易に確
保できる中空パネルおよびその溶接方法を目的とする。 【構成】 この発明の中空パネルは、2つの基材1a、
2aが複数の隔壁3a、によって所定距離に隔てられて
中空部4aが形成された中空パネルAであって、少なく
とも一端部に、他の中空パネルA端部に突き合わせ状態
で係合して該他の中空パネルBとの溶接姿勢を保持可能
な係合部が設けられていることを特徴とする。また、中
空パネルの溶接方法は、2枚の前記中空パネルA、Bを
それぞれの端部に形成された係合部で突き合わせ状態に
係合させることにより溶接姿勢を形成したのち、2枚の
中空パネルA、Bの突き合わせ部を溶接することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、互いに溶接されて使
用される中空パネルおよびその溶接方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、船舶の船殻は、アルミニウム
(その合金を含む)製のキール材、パネル材、チャイン
材、ブルワーク材等の部材を溶接することによって形成
されている。これらの船殻材の溶接は、溶接される部材
を互いに突き合わせて行われるが、この場合、2つの部
材を接触状態で突き合わせる場合と、所定のルート間隔
を形成させて突き合わせる場合とがある。
【0003】このような船殻材の溶接において、溶接部
の長さ方向で、前記船殻材を拘束する拘束力が不均一に
なると溶接後の局部歪みの原因となり、さらに前記ルー
ト間隔が不均一になると溶接後の変形や目違いの原因と
なる。そのため、従来では、前記船殻材に対して、拘束
力およびルート間隔が均一になるように固定具や治具を
用いて溶接される部材を突き合わせ状態にセットするこ
とが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記拘束力お
よびルート間隔が均一になるように固定具や治具をセッ
トすることは、それ自体が大変に面倒な作業であるし、
前述の不都合を可及的に解消しようとすれば、いきおい
固定具や治具が大型化するとともに複雑化するという問
題点がある。特に、船殻材のような大型部材ではこれら
の問題点は深刻である。
【0005】この発明は、前記目的を解消することを目
的としてなされたものであって、溶接姿勢を維持するた
めの固定具や治具を不要ないしは簡易なものとするもの
でありながら、組合わせた溶接姿勢に均一な力で容易に
拘束でき、かつ所定のルート間隔を容易に確保できる中
空パネルおよびその溶接方法を提供しようとするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の中空材は、前
記目的を達成するために、2つの基材(1a)(2a)
が複数の隔壁(3a)によって所定距離に隔てられて中
空部(4a)が形成された中空パネル(A)であって、
少なくとも一端部に、他の中空パネル(B)の端部に突
き合わせ状態で係合して該他の中空パネル(B)との溶
接姿勢を保持可能な係合部が設けられていることを特徴
とするものである。また、この発明の中空パネルの溶接
方法は、2枚の中空パネル(A)(B)を、それぞれの
端部に形成された係合部で突き合わせ状態に係合させる
ことにより溶接姿勢を形成したのち、前記2枚の中空パ
ネル(A)(B)の突き合わせ部を溶接することを特徴
とするものである。
【0007】この発明にかかる中空パネル(A)は、2
つの基材(1a)(2a)による二重壁構造であり隔壁
(3a)によって中空部(4a)が形成されているため
に、剛性が非常に高く断熱性にも優れていることから、
例えば船舶用船殻材として好適に使用される。また、前
記隔壁(3a)は、上述のように中空パネル(A)の剛
性を向上させる等の効果を生じさせる他、図1に示すよ
うに、他の中空パネル(B)と係合させることで新たな
中空部(20)を形成せしめ、溶接部を他の中空部(4
a)から隔離させる効果を生じさせる。例えば溶接品が
水中で使用される場合において、このような新たな中空
部(20)を形成することにより、万が一、溶接不良、
溶接部の劣化、外力の影響等によって溶接部に亀裂等が
発生しても、水の侵入を最小限に止めることができる。
この点においても、この発明の中空パネル(A)は船殻
材として好適に使用される。
【0008】また、この明細書における中空パネル
(A)とは、図1に示すような2枚の板材が平行に配置
されて中空部(4a)の幅が均一なものに限定されず、
中空部(4a)の断面が異形のものも含む。
【0009】前記係合部の構造は、他の中空パネル
(B)に対して、パネル相互の端部を突き合わせた状態
の溶接姿勢を保持できるものであれば特に限定されな
い。係合部の一例として、図1に示されているような2
枚の基材(1a)(2a)の間に形成された嵌合構造の
ものを挙げることができる。なお、図1の中空パネル
(A)の係合部の構造については、実施例において詳述
するのでここでは説明を省略する。
【0010】また、前記係合部は、中空パネル(A)
(B)の端部同士を突き合わせ状態に保持するものであ
るから、中空パネル(A)の一方の端部のみが溶接され
る場合は、前記係合部は一方の端部のみに設けられてい
れば良いし、また両方の端部が溶接される場合は、両端
部それぞれに係合部が設けられていれば良い。
【0011】溶接に際し、中空パネル(A)(B)相互
はこれを端部同士が接触した状態に突き合わせても良い
し、端部間にルート間隔(18)(19)を保持して突
き合わせても良い。そして、2枚の中空パネル(A)
(B)のそれぞれの係合部を係合させることにより端部
同士で突き合わせて一定の溶接姿勢をとらせ、さらに必
要なら固定具や治具等でその溶接姿勢に強く拘束した上
で、常法により溶接を行う。
【0012】
【作用】この発明の中空パネル(A)は、溶接する他の
中空パネル(B)に対して、端部同士を突き合わせ状態
に保持する係合部が設けられているから、係合部を係合
させることによって2枚の中空パネル(A)(B)を容
易に一定の溶接姿勢に保持することができ、溶接姿勢に
拘束するための固定具や治具等は不要となり、あるいは
簡素化される。
【0013】
【実施例】次に、この発明にかかる中空パネルの具体的
一実施例について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】図1に示されているのは、同一形状の2枚
の中空パネル(A)(B)であり、中空パネル(A)の
右端部と中空パネル(B)の左端部とが突き合わされて
係合された状態である。これらの中空パネル(A)
(B)は、キール材、チャイン材等の他の中空パネルと
組合わせて船舶の船殻を製造するために使用されるもの
である。
【0015】なお、前記2枚の中空パネル(A)(B)
は同一形状であるから、以下の説明において、中空パネ
ル(A)に基づいて右端部の形状を説明するとともに、
中空パネル(B)に基づいて左端部の形状を説明するこ
とにより、パネル全体の形状を説明する。また、中空パ
ネル(A)(B)の各部を示す符号は、各パネル(A)
(B)の共通の符号(1)〜(17)にaまたはbを付
加してこれらを区別するものとし、重複する説明は省略
する。
【0016】前記中空パネル(A)(B)は、いずれも
2枚の板状の基板(1a)(2a)(1b)(2b)が
複数の隔壁(3a)(3b)(各1枚のみを図示)を介
して平行状に対向配置されることにより、基板(1a)
(2a)(1b)(2b)相互間に隔壁(3a)(3
b)で仕切られた中空部(4a)(4b)が形成されて
いる。また、左右両端部は、次のような形状に形成され
ている。
【0017】前記中空パネル(A)の図面上右端部にお
いて、前記下部基板(2a)は上部基板(1a)よりも
長く形成されるとともに、下部基板(2a)の先端部は
厚肉に形成されて、これらの基板(1a)(2a)間の
間隙(5a)内に上向きに突出する突起(6a)が形成
されている。また、上部基板(1a)の先端部(7a)
も厚肉に形成されている。また、隔壁(3a)の上部基
板(1a)側には先端に上向きの突起(8a)を有する
突出片(9a)が形成されている。さらに、前記上部基
板(1a)および下部基板(2a)の肩(10a)(1
1a)はそれぞれ斜めに切り欠かれている。
【0018】一方、前記中空パネル(B)の図面上左端
部において、前記上部基板(1b)は下部基板(2b)
よりもやや長めに形成されているとともに、上部基板
(1b)および下部基板(2b)の先端部には、これら
の基板(1b)(2b)間の間隙(5b)を狭める方向
にそれぞれ段付部(12b)(13b)が形成されてい
る。また、前記上部基板(1b)の段付部(12b)の
付け根には下部基板(2b)に向かって前記間隙(5
b)内に突出する突起(14b)が形成される一方、前
記下部基板(2b)の段付部(13b)の先端には外向
きに突出する突起(15b)が形成されている。さら
に、前記上部基板(1b)および下部基板(2b)の肩
(16b)(17b)はそれぞれ斜めに切り欠かれてい
る。
【0019】そして、この実施例における前記中空パネ
ル(A)(B)の左端部の段付部(12b)、突起(1
4b)、段付部(13b)および突起(15b)、ある
いは右端部の先端部(7a)、突出片(9a)および突
起(6a)は、この発明における係合部を構成する。
【0020】次に、前述の中空パネル(A)(B)の溶
接方法について、図1を参照しつつ説明する。
【0021】図1において、中空パネル(A)(B)
は、中空パネル(A)の右端の係合部と中空パネル
(B)の左端の係合部とにおいて突き合わせ状態に係合
されている。これは、前記中空パネル(B)を図面の右
上方向から斜めに中空パネル(A)に近付けて、時計回
りに回転させながら、中空パネル(A)の上部基板(1
a)の先端部(7a)と突出片(9a)との間の空間に
中空パネル(B)の上部基板(1b)の段付部(12
b)を嵌込むとともに、中空パネル(A)の下部基板
(2a)の突起(6a)と中空パネル(B)の下部基板
(2b)の段付部(13b)の突起(15b)とを互い
に係止させて、2枚の中空パネル(A)(B)を係合さ
せたものである。
【0022】このような係合状態において、2枚の中空
パネル(A)(B)を互いに押し付けると、中空パネル
(A)の上部基板(1a)の先端面と中空パネル(B)
の上部基板(1b)の段付部(12b)の立下がり面と
が突き合わせ状態に接触して、それぞれの肩(10a)
(16b)によってV字形の開先が形成されるととも
に、中空パネル(A)の下部基板(2a)の突起(6
a)の先端面と中空パネル(B)の下部基板(2b)の
段付部(13b)の立上がり面とが接触して、それぞれ
の肩(11a)(17b)によってV字形の開先が形成
される。
【0023】また、前記係合状態において、図1に示す
ように、2枚の中空パネル(A)(B)を離反させるべ
く図面の左右方向に引っ張ると、中空パネル(A)の突
出片(9a)と中空パネル(B)の上部基板(1b)の
突起(14b)とが接触するとともに、中空パネル
(A)の下部基板(1a)の突起(6a)と中空パネル
(B)の下部基板(2b)の段付部(13b)の突起
(15b)とが接触して、2枚の中空パネル(A)
(B)の離反は妨げられる。このとき、中空パネル
(A)の上部基板(1a)の先端面と中空パネル(B)
の上部基板(1b)の段付部(12b)の立下がり面と
の間、および中空パネル(A)の下部基板(2a)の先
端の突起(6a)と中空パネル(B)の下部基板(2
b)の段付部(13b)の立上がり面との間に一定幅の
ルート間隔(18)(19)が形成される。
【0024】前記2枚の中空パネル(A)(B)を溶接
する際には、次の3種類の溶接姿勢を選択することがで
きる。第1の溶接姿勢は、ルート間隔(18)(19)
が最も圧縮された状態、即ち端部同士が接触した状態で
係合されたものである。第2の溶接姿勢は、図1に示す
ようなルート間隔(18)(19)が最も拡張された状
態で係合されたものである。第3の溶接姿勢は、第1お
よび第2の溶接姿勢の中間であり、前記ルート間隔(1
8)(19)の大きさを任意に設定した姿勢である。こ
れらのうちの1種類の姿勢を選択する。
【0025】前述の3種類のいずれの溶接姿勢において
も、2枚の中空パネル(A)(B)は中空パネル(B)
を反時計回りに回転させない限り容易に外れることがな
いため、安定してそれらの姿勢を保持することが可能で
ある。このように、中空パネル(A)(B)の対応係合
部を係合させることによって、中空パネル(A)(B)
の上下基板(1a)(2a)(1b)(2b)を突き合
わせた状態に自己保持できるから、溶接姿勢を保持する
ための固定具や治具は不要となるが、溶接姿勢の確実を
期するため、固定具や治具を用いても良い。この場合、
使用する固定具や治具は、溶接姿勢を補助する程度の簡
易なもので足りる。
【0026】また、前記2枚の中空パネル(A)(B)
の係合状態において、中空パネル(A)の右端の隔壁
(3a)および中空パネル(B)の左端の隔壁(3b)
によって、溶接後に新たに小さい中空部(20)が形成
され、溶接部はこれらの隔壁(3a)(3b)によって
他の中空部(4a)(4b)から隔離されることとな
る。
【0027】また、この実施例では、所定距離を隔てて
配置された2枚の基板(1a)(2a)の端部と、他の
中空パネル(B)の基板(1b)(2b)の端部とを突
き合わせた状態に保持するための係合部を、中空パネル
(A)(B)の端部において両基板(1a)(2a)お
よび(1b)(2b)の間隙内に設け、両基板(1a)
(2a)で挟まれた空間内で係合させるものとしてい
る。したがって、突き合わせ状態において、係合部が外
部に露出することがなく、外見上は従来と同じ突き合わ
せ状態を呈するから、見映えの悪化を招く事なく溶接姿
勢の保持が可能となる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかる中空パ
ネルは、2つの基材が複数の隔壁によって所定距離に隔
てられて中空部が形成されたものであって、少なくとも
一端部に、他の中空パネルの端部と突き合わせた状態の
溶接姿勢を保持するための係合部が設けられているもの
であるから、2枚の中空パネルをそれぞれの端部に形成
された係合部を介して突き合わせ状態に係合させること
により容易に溶接姿勢を形成でき、安定してその溶接姿
勢を自己保持することができる。このため、固定具や治
具等は不要となり、あるいは簡素化できる。しかも、中
空パネルが位置ずれしたりすることがないから、溶接部
の全長に亘って均一な拘束力を得ることができ、溶接後
の局部歪みの発生を抑制することができる。また、この
ような安定した溶接姿勢においては、他の中空パネルと
の間に均一なルート間隔を容易に確保することができる
ため、溶接後の溶接品の変形や目違いも抑制することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例にかかる2枚の中空パネルが
係合された状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
A、B…中空パネル 1a、2a…基材(基板) 3a…隔壁 4a…中空部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの基材(1a)(2a)が複数の隔
    壁(3a)によって所定距離に隔てられて中空部(4
    a)が形成された中空パネル(A)であって、少なくと
    も一端部に、他の中空パネル(B)の端部に突き合わせ
    状態で係合して該他の中空パネル(B)との溶接姿勢を
    保持可能な係合部が設けられていることを特徴とする中
    空パネル。
  2. 【請求項2】 請求項1にかかる2枚の中空パネル
    (A)(B)を、それぞれの端部に形成された係合部で
    突き合わせ状態に係合させることにより溶接姿勢を形成
    したのち、前記2枚の中空パネル(A)(B)の突き合
    わせ部を溶接することを特徴とする中空パネルの溶接方
    法。
JP10511394A 1994-05-19 1994-05-19 中空パネルおよびその溶接方法 Pending JPH07308793A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002178189A (ja) * 2000-12-19 2002-06-25 Mitsubishi Alum Co Ltd 溶接継手構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002178189A (ja) * 2000-12-19 2002-06-25 Mitsubishi Alum Co Ltd 溶接継手構造
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