JPH07307997A - 音場制御装置 - Google Patents

音場制御装置

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JPH07307997A
JPH07307997A JP6098515A JP9851594A JPH07307997A JP H07307997 A JPH07307997 A JP H07307997A JP 6098515 A JP6098515 A JP 6098515A JP 9851594 A JP9851594 A JP 9851594A JP H07307997 A JPH07307997 A JP H07307997A
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Takehisa Hirano
雄久 平野
Mikio Oda
幹夫 小田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サラウンド回路において、センター信号を制
御、抽出することで、ボーカルの明瞭度を維持しながら
左右の方向性を再現でき、かつ、そのための回路を簡単
に構成する。 【構成】 L信号のゲインをコントロールするVCA3
7とR信号のゲインをコントロールするVCA38を設
けることで、検波回路17により検出されたL信号のレ
ベルが検波回路18により検出されたR信号のレベルよ
り十分大きくなるとセンター信号として2Rを、逆のと
きは2Lを出力させる。このことで、左に定位すべき
音、あるいは右に定位すべき音を正確に定位させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、左右2チャンネルから
なるステレオ信号をサラウンド処理する音場制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】サラウンド効果をもち、しかもボーカル
のレベルが下がり後方へ定位することのない音響再生装
置がある。例えば、特開平5−49100号公報等が提
案されている。
【0003】以下図8を参照しながら、その一例につい
て説明する。図8において、1は右(R)チャンネル信
号入力端子、2は左(L)チャンネル信号入力端子、3
は(L−R)信号検出回路、4は低域通過フィルター、
5は位相遅延回路、6、7は加算器、8は反転アンプ、
9はLチャンネル用パワーアンプ、10はRチャンネル
用パワーアンプ、11はLチャンネル用スピーカー、1
2はRチャンネル用スピーカー、13は(L+R)信号
検出回路、14は帯域通過フィルター、15、16は加
算器である。
【0004】(L−R)信号検出回路3により検出され
た(L−R)信号は、低域通過フィルター4を通過した
後、位相遅延回路5により遅延され(以下遅延された
(L−R)信号を(L−R)’と表現する。)、サラウ
ンド信号(以下S信号とする。)とされ、Lチャンネル
には加算器6にて正相加算される。Rチャンネルには、
定位を散らすため反転アンプ8を介し加算器7にて逆相
加算される。
【0005】(L+R)信号検出回路13により検出さ
れた(L+R)信号は、中音域のみを通す帯域通過フィ
ルター14を通過した後、(以下帯域通過フィルターを
通過した(L+R)信号を(L+R)’と表現す
る。)、センター信号(以下C信号とする。)とされ、
Lチャンネル、Rチャンネルに加算器15、16にて正
相加算される。
【0006】この結果、L+(L−R)’+(L+
R)’がLチャンネル用パワーアンプ9を介してスピー
カー11より、左前方から音として再生され、R−(L
−R)’+(L+R)’がRチャンネル用パワーアンプ
10を介してスピーカー12より、右前方から音として
再生される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の構成では、帯域通過フィルターを通過した(L+
R)’信号が常にC信号として出力されているために、
本来左に定位すべき音のとき、即ち入力R信号が0のと
き、Rチャンネル用パワーアンプ10からR−(L−
R)’+(L+R)’=L’+L’’(L’は位相遅延
回路を通過したL信号、L’’は帯域通過フィルターを
通過したL信号を表す。)が出力され、右のスピーカー
からも入力L信号が出力される。このため音像が左に定
位しない。右に定位すべき音の場合も同様である。即ち
ステレオ信号が本来的に有している左右の方向性が損な
われるという欠点があった。
【0008】本発明は、前記従来の問題点を解決するも
ので、本来のC信号を抽出することでボーカルの明瞭度
を維持しながら、左右の方向性を再現でき、かつ、その
ための回路を簡単に構成することができる音場制御装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(手段1)前記の目的を達成するために本発明の音場制
御装置は、Lチャンネル入力信号とRチャンネル入力信
号をそれぞれ検波する検波回路と、前記検波回路それぞ
れの出力の大小を判定するレベル検出器と、それぞれの
レベル検出器でどちらかが小と判定したとき(L+R)
信号の出力を通過させないように切り換えるスイッチと
このスイッチを制御するスイッチ制御回路とを従来構成
に付加している。
【0010】(手段2)前記の目的を達成するために本
発明の音場制御装置は、Lチャンネル入力信号とRチャ
ンネル入力信号をそれぞれ検波する検波回路と、前記2
つの検波回路間で出力の差が大きいとき(L+R)信号
のレベルを下げる音量制御増幅器(以下VCAとす
る。)とこのVCAを制御するVCA制御回路とを従来
構成に付加している。
【0011】(手段3)前記の目的を達成するために本
発明の音場制御装置は、(L−R)信号と(L+R)信
号をそれぞれ検波する検波回路と、前記(L+R)信号
検波回路の出力レベルが前記(L−R)信号検波回路の
出力以下のとき(L+R)信号を通過させないように切
り換えるスイッチとこのスイッチを制御するスイッチ制
御回路とを従来構成に付加している。
【0012】(手段4)前記の目的を達成するために本
発明の音場制御装置は、Lチャンネル入力信号とRチャ
ンネル入力信号をそれぞれ検波する検波回路と、前記2
つの検波回路の出力の差に応じてL信号とR信号のゲイ
ンをそれぞれコントロールするVCAと、この2つのV
CAの出力を加算しC信号とする加算器と、前記VCA
を制御するVCA制御回路とを従来構成に付加してい
る。
【0013】
【作用】
(作用1)手段1の構成によって、Lチャンネル入力信
号とRチャンネル入力信号とで、どちらかの入力レベル
が規定レベルより小のとき、C信号はないと判定され
(L+R)信号は出力されない。このため左に定位すべ
き音は左に定位し、右に定位すべき音も同様である。
【0014】(作用2)手段2の構成によって、Lチャ
ンネル入力信号とRチャンネル入力信号との間で、音量
レベルの差が大きくなるに従い(L+R)信号のレベル
が下がり、その差が十分大きいところでは(L+R)信
号のレベルは0となり、C信号は0となる。このため左
に定位すべき音は正確に左に定位し、右に定位すべき音
も同様である。
【0015】(作用3)手段3の構成によって、(L+
R)信号のレベルが(L−R)信号のレベル以下のと
き、C信号はないと判定され(L+R)信号は出力され
ない。このため左に定位すべき音は正確に左に定位し、
右に定位すべき音も同様である。
【0016】(作用4)手段4の構成によって、Lチャ
ンネル入力信号の音量レベルがRチャンネル入力信号の
音量レベルに比べて十分大きくなると、L信号をコント
ロールするVCAのゲインがしだいに下がり0となり、
同時にR信号をコントロールするVCAのゲインがしだ
いに上がり2となる。このときC信号は2Rとなるが、
このときのC信号の音量はL信号に比べて十分小さいの
で音像は正確に左に定位する。逆にRチャンネル入力信
号の音量レベルがLチャンネル入力信号の音量レベルに
比べて十分大きくなると、R信号をコントロールするV
CAのゲインがしだいに下がり0となり、同時にL信号
をコントロールするVCAのゲインがしだいに上がり2
となる。このときのC信号は2Lとなるが、このときの
C信号の音量はR信号に比べて十分小さいので音像は正
確に右に定位する。
【0017】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例における音場
制御装置について、図1、図2を参照しながら詳細に説
明する。なお、図面の説明において図8と同一の要素に
は同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0018】図1は、本発明の第1の実施例における音
場制御装置の基本構成ブロック図である。図1におい
て、17はLチャンネル入力信号検波回路、18はRチ
ャンネル入力信号検波回路、19はLチャンネル用レベ
ル検出器、20はRチャンネル用レベル検出器、21は
スイッチ制御回路、S1はスイッチである。
【0019】(L−R)信号検出回路3により検出され
た(L−R)信号は、低域通過フィルター4を通過した
後、位相遅延回路5により遅延され、サラウンド信号と
して、Lチャンネルには加算器6にて正相加算される。
Rチャンネルには、定位を散らすため反転アンプ8を介
し加算器7にて逆相加算される。
【0020】入力されたステレオL、R信号は、検波回
路17、18において、それぞれ検波され、レベル検出
器19、20は、前記検波回路17、18の出力レベル
が規定レベルを越えていればHighを出力し、越えて
いなければLowを出力する。この規定レベルは使用目
的に応じて適宜設定できる。レベル検出器19、20の
出力(以下|l|、|r|とする。)はスイッチ制御回
路21に入力され、スイッチ制御回路21は|l|、|
r|の組み合わせによってスイッチS1のON/OFF
を制御する。
【0021】(L+R)信号検出回路13により検出さ
れた(L+R)信号は、帯域通過フィルター14を通過
し、(L+R)’となり、スイッチS1に入力される。
スイッチS1は、帯域通過フィルター14加算器15、
16の間に設けられており、ONのときのみ(L+
R)’を加算器15、16に出力し、OFFのときは何
も出力しない。図2にスイッチ制御回路21の真理表
を示す。図2において19、20はレベル検出器で、
L、Rチャンネルの音量レベルがHighかLowか
が、スイッチ制御回路21に入力される。スイッチ制御
回路21は|l|、|r|の組み合わせがともにHig
hのときのみ、スイッチS1をONにする。即ち、Lチ
ャンネルとRチャンネルの音量レベルがともに規定レベ
ルより大きいときのみ、スイッチS1はC信号としてを
(L+R)’を出力する。このときのみ(L+R)’が
抽出されたC信号として、L、Rチャンネルに加算器1
5、16によって正相で加算される。
【0022】従って、LチャンネルとRチャンネルの音
量レベルがともに規定レベルより大きいときのみ、L+
(L−R)’+(L+R)’が、Lチャンネル用パワー
アンプ9を介して、スピーカー11より左前方から音と
して再生され、R−(L−R)’+(L+R)’が、R
チャンネル用パワーアンプ10を介して、スピーカー1
2より右前方から音として再生される。
【0023】本実施例では、左に定位すべき音の場合
は、(L+R)=L+0=Lとなるが、(|l|、|r
|)=(High、Low)となり、スイッチS1はO
FFになり、C=0となって、音は左に定位する。右に
定位すべき音の場合も同様である。セリフのような中央
に定位すべき音の場合は、L=Rであるため(L+R)
≠0となり、かつ(|l|、|r|)=(High、H
igh)となり、C信号として(L+R)’が出力され
る。この結果、十分なボーカルの明瞭度を維持しなが
ら、左右の方向性を再現することが可能になる。
【0024】本発明は、前記の実施例に限定されるもの
ではなく、スイッチS1の出力であるC信号をL信号、
R信号に加算せず、別にセンタースピーカーを用意し
て、センタースピーカーからC信号を出力する3スピー
カー再生時にも用いることが可能である。また、スイッ
チ制御回路21において、Lチャンネル、Rチャンネル
の音量レベルが共に低い場合もスイッチS1をONにす
るという変形も可能である。
【0025】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
における音場制御装置について、図3、図4を参照しな
がら詳細に説明する。なお、図面の説明において図1、
図2、図8と同一の要素には同一の符号を付し、重複す
る説明を省略する。
【0026】図3は、本発明の第2の実施例における音
場制御装置の基本構成ブロック図である。図3におい
て、22は減算器、23はVCA制御回路、24、2
5、26はVCAである。入力されたステレオL、R信
号は(L−R)信号検出回路3、(L+R)信号検出回
路13、検波回路17、18、及び、VCA25、26
に入力される。 (L−R)信号検出回路3により検出された(L−R)
信号は、低域通過フィルター4を通過した後、位相遅延
回路5により遅延され、サラウンド信号として、Lチャ
ンネルには加算器6にて正相加算される。Rチャンネル
には、定位を散らすため反転アンプ8を介し加算器7に
て逆相加算される。 (L+R)信号検出回路13により検出された(L+
R)信号は、帯域通過フィルター14を通過し(L+
R)’となり、VCA24に入力される。VCA24
は、帯域通過フィルター14と加算器15、16の間に
設けられており、A・(L+R)’(AはVCA24の
ゲインを表す。)をC信号として、加算器15、16に
出力する。
【0027】検波回路17、18は、ステレオL、R信
号それぞれの音量レベルを出力し、検波回路17の出力
(以下|L|とする)と、検波回路18の出力(以下|
R|とする。)は減算器22にて減算され|L|−|R
|となる。|L|−|R|がVCA制御回路23に入力
され、VCA24のレベルを制御する電圧をVCA制御
回路23が出力する。図4AにVCA制御回路23によ
るVCA24のゲイン特性図を示す。図4Aにおいて|
L|−|R|=0のときVCA制御回路23のVCA2
4に対する出力電圧は最大で、このときのVCA24の
ゲインは1である。|L|−|R|の絶対値が0から大
きくなるに従ってVCA制御回路23のVCA24に対
する出力電圧が下がり、VCA24のゲインは小さくな
る。|L|−|R|の絶対値があるレベル以上になると
VCA24のゲインは0となる。
【0028】従ってLチャンネルとRチャンネルの音量
レベルが同じときは、VCA24のゲインは1となり、
C信号として1・(L+R)’が出力される。このとき
(L+R)’が抽出されたC信号として、L、Rチャン
ネルに加算器15、16によって正相で加算され、L+
(L−R)’+(L+R)’が、Lチャンネル用パワー
アンプ9を介して、スピーカー11より左前方から音と
して再生され、R−(L−R)’+(L+R)’が、R
チャンネル用パワーアンプ10を介して、スピーカー1
2より右前方から音として再生される。
【0029】また、Lチャンネルの音量レベルがRチャ
ンネルの音量レベルに比較して十分大きいとき、また
は、Rチャンネルの音量レベルがLチャンネルの音量レ
ベルに比較して十分大きいときは、VCA24のゲイン
は0となり、C信号は0・(L+R)’=0となり、
(L+R)信号は出力されない。
【0030】本実施例では、左に定位すべき音の場合
は、(L+R)=L+0=Lとなるが、|L|−|R|
>>0となり、VCA24のゲインは0で、C=A・
(L+R)’=0となって、音は左に定位する。右に定
位すべき音の場合も同様である。セリフのような中央に
定位すべき音の場合は、L=Rであるため|L|−|R
|=0となり、C信号=A・(L+R)’=(L+
R)’が出力される。
【0031】この結果、十分なボーカルの明瞭度を維持
しながら、左右の方向性を再現することが可能になる。
【0032】さらに本実施例では、音源が左右どちらか
によったとき、即ち|L|−|R|≠0のとき、C信号
(A・(L+R)’)の音量が下がり、トータルの音量
も下がるので、入力L信号と入力R信号を増幅するVC
A25、26を用いて、音量補正を行うと同時に左右の
方向性を強調している。図4BにVCA制御回路23に
よるVCA25、26のゲイン特性図を示す。図4Bに
おいて|L|−|R|=0のときVCA制御回路23の
VCA25、26に対する出力電圧は最小で、このとき
のVCA25、26のゲインはともに1である。|L|
−|R|の絶対値が0から大きくなるに従ってVCA制
御回路23のVCA25、26に対する出力電圧が上が
り、VCA25、26のゲインは大きくなる。|L|−
|R|の絶対値があるレベル以上になるとVCA25、
26のゲインはともに3となる。
【0033】本発明は、前記の実施例に限定されるもの
ではなく、検波回路17、18の後段にlog変換回路
を備え、この出力を減算器の入力とし、log|L|−
log|R|=log(|L|/|R|)をVCA制御
回路23に入力するという補正も可能である。またVC
A24の出力であるC信号をL信号、R信号に加算せ
ず、別にセンタースピーカーを用意して、センタースピ
ーカーからC信号を出力する3スピーカー再生時にも用
いることが可能である。
【0034】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
における音場制御装置について、図5を参照しながら詳
細に説明する。なお、図面の説明において図1、図2、
図3、図4、図8と同一の要素には同一の符号を付し、
重複する説明を省略する。
【0035】図5は、本発明の第3の実施例における音
場制御装置の基本構成ブロック図である。図5におい
て、27は(L−R)信号検波回路、28は(L+R)
信号検波回路、29は比較器、30はスイッチ制御回
路、31、32、33は増幅器、S2はスイッチ、34
はパワーアンプ、35はセンタースピーカーである。入
力されたステレオL、R信号は、それぞれ(L−R)信
号検出回路3、(L+R)信号検出回路13に入力され
る。(L−R)信号検出回路3により検出された(L−
R)信号は、低域通過フィルター4を通過した後、位相
遅延回路5により遅延され(L−R)’となり、サラウ
ンド信号として、Lチャンネルには加算器6にて正相加
算される。Rチャンネルには、定位を散らすため反転ア
ンプ8を介し加算器7にて逆相加算される。
【0036】また、検出された(L−R)信号と(L+
R)信号は、検波回路27、28においてそれぞれ検波
され、検波回路27、28の出力(以下|L−R|、|
L+R|とする。)は、比較器29に入力され、比較器
29は|L−R|と|L+R|とでどちらの入力レベル
が大きいかをスイッチ制御回路30に出力する。スイッ
チ制御回路30は|L−R|<|L+R|のときのみス
イッチS2をONにし、|L−R|≧|L+R|のとき
スイッチS2をOFFにする。
【0037】(L+R)信号検出回路13により検出さ
れた(L+R)信号は、帯域通過フィルター14を通過
し、(L+R)’となり、スイッチS2に入力される。
スイッチS2は、ONのときのみ(L+R)’信号を通
過させ、OFFのときは通過させない。前記スイッチS
2によって制御された(L+R)’信号が抽出されたC
信号として、パワーアンプ34を介し、センタースピー
カー35から再生される。同時に抽出されたC信号は−
1/2増幅器33を介し、L、Rチャンネルに加算器1
5、16で加算され、入力L、R信号に含まれるセンタ
ー信号が除去される。スイッチS2がOFFのときは
(L+R)’信号は出力されない。
【0038】本実施例では、左に定位すべき音の場合
は、R=0であるため(L+R)=L+0=Lとなる
が、|L−R|=|L+R|となりスイッチS2はOF
Fされ、C=0となって、音は左に定位する。右に定位
すべき音も同様にである。セリフのような中央に定位す
べき音の場合は、L=Rであるため、|L−R|<|L
+R|となり、スイッチS2はONされ、C信号=(L
+R)’が出力される。この結果、十分なボーカルの明
瞭度を維持しながら、左右の方向性を再現することが可
能になる。
【0039】さらに本実施例では、スイッチS2がOF
Fしたとき、即ち|L−R|≧|L+R|のとき、C信
号は0となり、トータルの音量が下がるので、スイッチ
S2がOFFしたときは入力L信号と入力R信号を増幅
器31、32により3倍に増幅することで、音量補正を
行うと同時に左右の方向性を強調している。
【0040】本発明は、前記の実施例に限定されるもの
ではなく、スイッチS2の出力であるC信号をL信号、
R信号に加算することで2チャンネル再生時にも用いる
ことが可能である。
【0041】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
における音場制御装置について、図6、図7を参照しな
がら詳細に説明する。なお、図面の説明において図1、
図2、図3、図4、図5、図8と同一の要素には同一の
符号を付し、重複する説明を省略する。
【0042】図6は、本発明の第4の実施例における音
場制御装置の基本構成である。図6において、36はV
CA制御回路、37、38、39、40はVCA、41
は加算器である。入力されたステレオL、R信号は(L
−R)信号検出回路3、検波回路17、18、及び、V
CA37、38、39、40に入力される。(L−R)
信号検出回路3により検出された(L−R)信号は、低
域通過フィルター4を通過した後、位相遅延回路5によ
り遅延され、サラウンド信号として、Lチャンネルには
加算器6にて正相加算される。Rチャンネルには、定位
を散らすため反転アンプ8を介し加算器7にて逆相加算
される。
【0043】検波回路17、18は、ステレオL、R信
号それぞれの音量レベルを出力し、検波回路17の出力
(|L|)と、検波回路18の出力(|R|)は減算器
19にて減算され|L|−|R|となる。|L|−|R
|がVCA制御回路36に入力され、VCA37、3
8、39、40のレベルを制御する電圧をVCA制御回
路36が出力する。
【0044】VCA37、38はL、R信号を前記VC
A制御回路36の出力に従って増幅する。図7AにVC
A制御回路36によるVCA37、38のゲイン特性図
を示す。図7Aにおいて|L|−|R|の値が小さくな
るに従い、VCA制御回路36は、VCA37のゲイン
を大きくするように、VCA38のゲインは小さくなる
ように制御電圧を出力する。VCA37、38のゲイン
は0から2まで変化し|L|−|R|=0のときVCA
37、38のゲインは共に1となる。VCA37、38
の出力(以下α・L、(2−α)・Rとする。ただしα
は0≦α≦2で、VCA37のゲインを表す。)は加算
器41に入力され(α・L+(2−α)・R)信号が検
出される。検出された(α・L+(2−α)・R)信号
は帯域通過フィルター14を通過し、C信号とされ、加
算器15 、16に出力される。
【0045】従ってLチャンネルとRチャンネルの音量
レベルが同じときは、VCA37、38のゲインは1と
なり、加算器41からは1・L+(2−1)・R=(L
+R)が出力され、C信号=(L+R)’となる。この
とき(L+R)’が抽出されたC信号として、L、Rチ
ャンネルに加算器15、16によって正相で加算され、
L+(L−R)’+(L+R)’が、Lチャンネル用パ
ワーアンプ9を介して、スピーカー11より左前方から
音として再生され、R−(L−R)’+(L+R)’
が、Rチャンネル用パワーアンプ10を介して、スピー
カー12より右前方から音として再生される。
【0046】また、Lチャンネルの音量レベルがRチャ
ンネルの音量レベルに比較して十分大きいとき、VCA
37のゲインは0、VCA38のゲインは2となり、加
算器41の出力は0・L+(2−0)・R=2Rとな
り、C=2R’’(R’’、L’’は帯域通過フィルタ
ーを通過したL、R信号を表す。)となるが、R<<L
のため、Cm20となる。また、Rチャンネルの音量レ
ベルがLチャンネルの音量レベルに比較して十分大きい
ときも同様にして、C=2L’’となるが、L<<Rの
ため、Cm20となる。
【0047】さらに本実施例では、音源が左右どちらか
によったとき、即ち|L|−|R|≠0のとき、C信号
(α・L+(2−α)・R)の音量が下がり、トータル
の音量も下がるので、L信号とR信号を増幅するVCA
39、40を用いて、音量補正を行うと同時に左右の方
向性を強調している。図7BにVCA制御回路36によ
るVCA39、40のゲイン特性図を示す。図7Bにお
いて|L|−|R|=0のときVCA制御回路36のV
CA39、40に対する出力電圧は最小で、このときの
VCA39、40のゲインはともに1である。|L|−
|R|の絶対値が0から大きくなるに従ってVCA制御
回路36のVCA39、40に対する出力電圧が上が
り、VCA39、40のゲインは大きくなる。|L|−
|R|の絶対値があるレベル以上になるとVCA38、
39のゲインはともに3となる。
【0048】本実施例では、左に定位すべき音の場合
は、R=0、|L|−|R|>>0となり、C信号(α
・L−(2−α)・R)=2R’’=0となって、音は
左に定位する。右に定位する場合も同様である。セリフ
のような中央に定位すべき音の場合は、L=Rであるた
め|L|−|R|=0となり、C=(L+R)’が出力
される。この結果、十分なボーカルの明瞭度を維持しな
がら、左右の方向性を再現することが可能になる。
【0049】本発明は、前記の実施例に限定されるもの
ではなく、検波回路17、18の後段にlog変換回路
を備え、この出力を減算器15の入力とし、log|L
|−log|R|=log(|L|/|R|)をVCA
制御回路36に入力するという補正も可能である。また
帯域通過フィルターの出力であるC信号をL信号、R信
号に加算せず、別にセンタースピーカーを用意して、セ
ンタースピーカーからC信号を出力する3スピーカー再
生時にも用いることが可能である。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明は2チャンネルス
テレオ入力信号からC信号を取り出し音場処理を行う音
場制御装置において、簡単な構成を用いて(L+R)信
号の出力をコントロールすることで、左右の方向性を再
現し、より臨場感のある音場を再生できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における音場制御装置の
ブロック構成図
【図2】図1におけるスイッチ制御回路21の真理表及
び周辺のブロック構成図
【図3】本発明の第2の実施例における音場制御装置の
ブロック構成図
【図4】(A)図3におけるVCA24のゲイン特性図 (B)図3におけるVCA25、26のゲイン特性図
【図5】本発明の第3の実施例における音場制御装置の
ブロック構成図
【図6】本発明の第4の実施例における音場制御装置の
ブロック構成図
【図7】(A)図6におけるVCA37、38のゲイン
特性図 (B)図6におけるVCA39、40のゲイン特性図
【図8】従来のサラウンド回路のブロック構成図
【符号の説明】
1 Rチャンネル信号入力端子 2 Lチャンネル信号入力端子 3 (L−R)信号検出回路 4 低域通過フィルター 5 位相遅延回路 6、7、15、16、41 加算器 8 反転アンプ 9、10、34 パワーアンプ 11、12、35 スピーカー 13 (L+R)信号検出器 14 帯域通過フィルター 17、18、27、28 検波回路 19、20 レベル検出器 21、30 スイッチ制御回路 22 減算器 23、36 VCA制御回路 24、25、26、37、38、39、40 VCA 29 比較器 31、32、33 増幅器 S1、S2 スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左(L)チャンネルと右(R)チャンネル
    とからなるステレオ入力信号から和信号(L+R)を検
    出する回路と、前記左(L)チャンネル入力信号のレベ
    ルを検波する第一の検波回路と、前記右(R)チャンネ
    ル入力信号のレベルを検波する第二の検波回路と、前記
    第一の検波回路の出力を入力とし前記入力のレベルが規
    定レベルより大か小かを判定する第一のレベル検出器
    と、前記第二の検波回路の出力を入力とし前記第一のレ
    ベル検出器と同様の動作を行う第二のレベル検出器と、
    前記第一のレベル検出器の出力と前記第二のレベル検出
    器の出力とを入力とし前記第一のレベル検出器と第二の
    レベル検出器のうちどちらかが規定レベルより小と判定
    したとき前記和信号(L+R)を通過させないように切
    り換えるスイッチと該スイッチを制御する回路とを備
    え、前記スイッチで制御された前記和信号(L+R)を
    センター信号とすることを特徴とする音場制御装置。
  2. 【請求項2】左(L)チャンネルと右(R)チャンネル
    とからなるステレオ入力信号から和信号(L+R)を検
    出する回路と、前記和信号(L+R)のレベルを制御す
    る音量制御増幅器(Volume Control A
    mplifier)と、前記左(L)チャンネル入力信
    号のレベルを検波する第一の検波回路と、前記右(R)
    チャンネル入力信号のレベルを検波する第二の検波回路
    と、前記第一の検波回路の出力と第二の検波回路の出力
    を減算する減算器と、前記減算器の出力の絶対値が大き
    くなればそれに応じて前記和信号(L+R)の出力のレ
    ベルを下げるように前記音量制御増幅器を制御する回路
    を備え、前記音量制御増幅器により制御された和信号
    (L+R)をセンター信号とすることを特徴とする音場
    制御装置。
  3. 【請求項3】左(L)チャンネルと右(R)チャンネル
    とからなるステレオ入力信号から和信号(L+R)を検
    出する回路と、前記ステレオ入力信号から差信号(L−
    R)を検出する回路と、前記和信号(L+R)のレベル
    を検波する第一の検波回路と、前記差信号(L−R)の
    レベルを検波する第二の検波回路と、前記第一の検波回
    路の出力と第二の検波回路の出力を入力とし、どちらの
    レベルが大きいかを判定する比較器と、該比較器で前記
    第一の検波回路の出力レベルが前記第二の検波回路の出
    力レベル以下と判定したとき、前記和信号(L+R)を
    通過させないように切り換えるスイッチと、該スイッチ
    を制御する回路を備え、前記スイッチで制御された和信
    号(L+R)の帯域通過フィルター出力をセンター信号
    とし、さらに前記センター信号を−1/2し左(L)チ
    ャンネル、右(R)チャンネル入力信号に加算し、左
    (L)チャンネル、右(R)チャンネル入力信号に含ま
    れるセンター信号成分を除去することを特徴とする音場
    制御装置。
  4. 【請求項4】左(L)チャンネルと右(R)チャンネル
    とからなるステレオ入力信号において、前記左(L)チ
    ャンネル入力信号のレベルを検波する第一の検波回路
    と、前記右(R)チャンネル入力信号のレベルを検波す
    る第二の検波回路と、前記第一の検波回路の出力が第二
    の検波回路の出力より大きいとき、前記左(L)チャン
    ネル入力信号のレベルを下げ、前記第一の検波回路の出
    力が第二の検波回路の出力より小さいとき、前記左
    (L)チャンネル入力信号のレベルを上げるように、前
    記左(L)チャンネル入力信号のレベルを制御する第一
    の音量制御増幅器(Volume Control A
    mplifier)と、前記第一の検波回路の出力が第
    二の検波回路の出力より大きいとき、前記右(R)チャ
    ンネル入力信号のレベルを上げ、前記第一の検波回路の
    出力が第二の検波回路の出力より小さいとき、前記右
    (R)チャンネル入力信号のレベルを下げるように、前
    記右(R)チャンネル入力信号のレベルを制御する第二
    の音量制御増幅器と、前記2つの音量制御増幅器を制御
    する回路と、前記音量制御増幅器により制御された左
    (L)チャンネル信号と右(R)チャンネル信号を加算
    する加算器を備え、前記加算器の出力をセンター信号と
    することを特徴とする音場制御装置。
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