JP3284748B2 - 音場制御装置 - Google Patents
音場制御装置Info
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- JP3284748B2 JP3284748B2 JP09852194A JP9852194A JP3284748B2 JP 3284748 B2 JP3284748 B2 JP 3284748B2 JP 09852194 A JP09852194 A JP 09852194A JP 9852194 A JP9852194 A JP 9852194A JP 3284748 B2 JP3284748 B2 JP 3284748B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、左右2チャンネルから
なるステレオ信号をサラウンド処理する音場制御装置に
関する。
なるステレオ信号をサラウンド処理する音場制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、2チャンネルステレオ信号か
らステレオ差信号(L−R)を取り出し遅延処理するこ
とで、より豊かな臨場感を再現するサラウンド機能が、
多く取り入れられている。
らステレオ差信号(L−R)を取り出し遅延処理するこ
とで、より豊かな臨場感を再現するサラウンド機能が、
多く取り入れられている。
【0003】以下図8を参照しながら、その一例につい
て説明する。図8において、1は右(R)チャンネル信
号入力端子、2は左(L)チャンネル信号入力端子、3
は(L−R)信号検出回路、4は低域通過フィルター、
5は位相遅延回路、6、7は加算器、8は反転アンプ、
9はLチャンネル用パワーアンプ、10はRチャンネル
用パワーアンプ、11はLチャンネル用スピーカー、1
2はRチャンネル用スピーカーである。
て説明する。図8において、1は右(R)チャンネル信
号入力端子、2は左(L)チャンネル信号入力端子、3
は(L−R)信号検出回路、4は低域通過フィルター、
5は位相遅延回路、6、7は加算器、8は反転アンプ、
9はLチャンネル用パワーアンプ、10はRチャンネル
用パワーアンプ、11はLチャンネル用スピーカー、1
2はRチャンネル用スピーカーである。
【0004】(L−R)信号検出回路3により検出され
た(L−R)信号は、低域通過フィルター4を通過した
後、位相遅延回路5により遅延され(以下遅延された
(L−R)信号を(L−R)’と表現する。)、サラウ
ンド信号(以下S信号とする。)とされ、Lチャンネル
には加算器6にて正相加算され、Lチャンネル用パワー
アンプ9を介してスピーカー11よりL+(L−R)’
が、左前方から音として再生され、Rチャンネルには、
定位を散らすため反転アンプ8を介し加算器7にて逆相
加算され、Rチャンネル用パワーアンプ10を介してス
ピーカー12よりR−(L−R)’が、右前方から音と
して再生される。
た(L−R)信号は、低域通過フィルター4を通過した
後、位相遅延回路5により遅延され(以下遅延された
(L−R)信号を(L−R)’と表現する。)、サラウ
ンド信号(以下S信号とする。)とされ、Lチャンネル
には加算器6にて正相加算され、Lチャンネル用パワー
アンプ9を介してスピーカー11よりL+(L−R)’
が、左前方から音として再生され、Rチャンネルには、
定位を散らすため反転アンプ8を介し加算器7にて逆相
加算され、Rチャンネル用パワーアンプ10を介してス
ピーカー12よりR−(L−R)’が、右前方から音と
して再生される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の構成では、常に左右のステレオ信号を減算した(L
−R)信号を遅延させ、S信号として出力しているため
に、本来左に定位すべき音のとき、即ち入力R信号が0
のとき、Rチャンネル用パワーアンプ10からR−(L
−R)’=−L’(L’は遅延されたL信号を表す。)
が出力され、右のスピーカーからも入力L信号が出力さ
れる。このため音像が左に正確に定位しない。右に定位
すべき音の場合も同様である。即ちステレオ信号が本来
的に有している左右の方向性が損なわれるという欠点が
あった。
来の構成では、常に左右のステレオ信号を減算した(L
−R)信号を遅延させ、S信号として出力しているため
に、本来左に定位すべき音のとき、即ち入力R信号が0
のとき、Rチャンネル用パワーアンプ10からR−(L
−R)’=−L’(L’は遅延されたL信号を表す。)
が出力され、右のスピーカーからも入力L信号が出力さ
れる。このため音像が左に正確に定位しない。右に定位
すべき音の場合も同様である。即ちステレオ信号が本来
的に有している左右の方向性が損なわれるという欠点が
あった。
【0006】本発明は、前記従来の問題点を解決するも
ので、本来のS信号を抽出することでサラウンド効果を
維持しながら、左右の方向性を再現でき、かつ、そのた
めの回路を簡単に構成することができる音場制御装置を
提供することを目的とする。
ので、本来のS信号を抽出することでサラウンド効果を
維持しながら、左右の方向性を再現でき、かつ、そのた
めの回路を簡単に構成することができる音場制御装置を
提供することを目的とする。
【0007】
(手段1)前記の目的を達成するために本発明の請求項
1記載の音場制御装置は、Lチャンネル信号とRチャン
ネル信号をそれぞれ検波する検波回路と、前記検波回路
それぞれの出力レベルの大小を判定するレベル検出器
と、それぞれのレベル検出器でどちらかが小と判定した
とき(L−R)信号を通過させないように切り換えるス
イッチとスイッチ制御回路とを従来構成に付加してい
る。
1記載の音場制御装置は、Lチャンネル信号とRチャン
ネル信号をそれぞれ検波する検波回路と、前記検波回路
それぞれの出力レベルの大小を判定するレベル検出器
と、それぞれのレベル検出器でどちらかが小と判定した
とき(L−R)信号を通過させないように切り換えるス
イッチとスイッチ制御回路とを従来構成に付加してい
る。
【0008】(手段2)前記の目的を達成するために本
発明の請求項2記載の音場制御装置は、Lチャンネル信
号とRチャンネル信号をそれぞれ検波する検波回路と、
前記2つの検波回路間で出力の差が大きいとき(L−
R)信号のレベルを下げる音量制御増幅器(以下VCA
とする。)とこのVCAを制御する回路とを従来構成に
付加している。
発明の請求項2記載の音場制御装置は、Lチャンネル信
号とRチャンネル信号をそれぞれ検波する検波回路と、
前記2つの検波回路間で出力の差が大きいとき(L−
R)信号のレベルを下げる音量制御増幅器(以下VCA
とする。)とこのVCAを制御する回路とを従来構成に
付加している。
【0009】(手段3)前記の目的を達成するために本
発明の請求項3記載の音場制御装置は、(L−R)信号
と(L+R)信号をそれぞれ検波する検波回路と、前記
(L+R)信号検波回路の出力レベルが前記(L−R)
信号検波回路の出力以上のとき(L−R)信号を通過さ
せないように切り換えるスイッチとスイッチ制御回路を
従来構成に付加している。
発明の請求項3記載の音場制御装置は、(L−R)信号
と(L+R)信号をそれぞれ検波する検波回路と、前記
(L+R)信号検波回路の出力レベルが前記(L−R)
信号検波回路の出力以上のとき(L−R)信号を通過さ
せないように切り換えるスイッチとスイッチ制御回路を
従来構成に付加している。
【0010】(手段4)前記の目的を達成するために本
発明の請求項4記載の音場制御装置は、Lチャンネル信
号とRチャンネル信号をそれぞれ検波する検波回路と、
前記2つの検波回路の出力の差に応じてL信号とR信号
のゲインをそれぞれコントロールするVCAと、前記2
つのVCAの出力を減算しS信号とする回路を従来構成
に付加している。
発明の請求項4記載の音場制御装置は、Lチャンネル信
号とRチャンネル信号をそれぞれ検波する検波回路と、
前記2つの検波回路の出力の差に応じてL信号とR信号
のゲインをそれぞれコントロールするVCAと、前記2
つのVCAの出力を減算しS信号とする回路を従来構成
に付加している。
【0011】
(作用1)手段1の構成によって、Lチャンネル信号と
Rチャンネル信号とで、どちらかの入力レベルが規定レ
ベルより小のとき、S信号はないと判定され(L−R)
信号は出力されない。このため左に定位すべき音は正確
に左に定位し、右に定位すべき音も同様である。
Rチャンネル信号とで、どちらかの入力レベルが規定レ
ベルより小のとき、S信号はないと判定され(L−R)
信号は出力されない。このため左に定位すべき音は正確
に左に定位し、右に定位すべき音も同様である。
【0012】(作用2)手段2の構成によって、Lチャ
ンネル信号とRチャンネル信号との間で、音量レベルの
差が大きくなるに従い(L−R)信号のレベルが下が
り、その差が十分大きいところでは(L−R)信号のレ
ベルは0となり、S信号は0となる。このため左に定位
すべき音は正確に左に定位し、右に定位すべき音も同様
である。
ンネル信号とRチャンネル信号との間で、音量レベルの
差が大きくなるに従い(L−R)信号のレベルが下が
り、その差が十分大きいところでは(L−R)信号のレ
ベルは0となり、S信号は0となる。このため左に定位
すべき音は正確に左に定位し、右に定位すべき音も同様
である。
【0013】(作用3)手段3の構成によって、(L+
R)信号のレベルが(L−R)信号のレベル以上のと
き、S信号はないと判定され(L−R)信号は出力され
ない。このため左に定位すべき音は正確に左に定位し、
右に定位すべき音も同様である。
R)信号のレベルが(L−R)信号のレベル以上のと
き、S信号はないと判定され(L−R)信号は出力され
ない。このため左に定位すべき音は正確に左に定位し、
右に定位すべき音も同様である。
【0014】(作用4)手段4の構成によって、Lチャ
ンネル信号の音量レベルがRチャンネル信号の音量レベ
ルに比べて十分大きくなると、L信号をコントロールす
るVCAのゲインがしだいに下がり0となり、同時にR
信号をコントロールするVCAのゲインがしだいに上が
り2となる。このときS信号は−2Rとなり、S信号の
音量はL信号に比べて十分小さいので音像は正確に左に
定位する。逆にRチャンネル信号の音量レベルがLチャ
ンネル信号の音量レベルに比べて十分大きくなると、R
信号をコントロールするVCAのゲインがしだいに下が
り0となり、同時にL信号をコントロールするVCAの
ゲインがしだいに上がり2となる。このときのS信号は
2Lとなり、S信号の音量はR信号に比べて十分小さい
ので音像は正確に左に定位する。
ンネル信号の音量レベルがRチャンネル信号の音量レベ
ルに比べて十分大きくなると、L信号をコントロールす
るVCAのゲインがしだいに下がり0となり、同時にR
信号をコントロールするVCAのゲインがしだいに上が
り2となる。このときS信号は−2Rとなり、S信号の
音量はL信号に比べて十分小さいので音像は正確に左に
定位する。逆にRチャンネル信号の音量レベルがLチャ
ンネル信号の音量レベルに比べて十分大きくなると、R
信号をコントロールするVCAのゲインがしだいに下が
り0となり、同時にL信号をコントロールするVCAの
ゲインがしだいに上がり2となる。このときのS信号は
2Lとなり、S信号の音量はR信号に比べて十分小さい
ので音像は正確に左に定位する。
【0015】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例における音場
制御装置について、図1、図2を参照しながら詳細に説
明する。なお、図面の説明において図8と同一の要素に
は同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
制御装置について、図1、図2を参照しながら詳細に説
明する。なお、図面の説明において図8と同一の要素に
は同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】図1は、本発明の第1の実施例における音
場制御装置の基本構成ブロック図である。図1におい
て、13はLチャンネル信号検波回路、14はRチャン
ネル信号検波回路、15はLチャンネル用レベル検出
器、16はRチャンネル用レベル検出器、17はスイッ
チ制御回路、S1はスイッチである。入力されたステレ
オL、R信号は、検波回路13、14において、それぞ
れ検波され、レベル検出器15、16は、前記検波回路
13、14の出力レベルが規定レベルを越えていればH
ighを出力し、越えていなければLowを出力する。
この規定レベルは使用目的に応じて適宜設定できる。レ
ベル検出器15、16の出力(以下|l|、|r|とす
る。)はスイッチ制御回路17に入力され、スイッチ制
御回路17は|l|、|r|の組み合わせによってスイ
ッチS1のON/OFFを制御する。
場制御装置の基本構成ブロック図である。図1におい
て、13はLチャンネル信号検波回路、14はRチャン
ネル信号検波回路、15はLチャンネル用レベル検出
器、16はRチャンネル用レベル検出器、17はスイッ
チ制御回路、S1はスイッチである。入力されたステレ
オL、R信号は、検波回路13、14において、それぞ
れ検波され、レベル検出器15、16は、前記検波回路
13、14の出力レベルが規定レベルを越えていればH
ighを出力し、越えていなければLowを出力する。
この規定レベルは使用目的に応じて適宜設定できる。レ
ベル検出器15、16の出力(以下|l|、|r|とす
る。)はスイッチ制御回路17に入力され、スイッチ制
御回路17は|l|、|r|の組み合わせによってスイ
ッチS1のON/OFFを制御する。
【0017】(L−R)信号検出回路3により検出され
た(L−R)信号は、低域通過フィルター4を通過した
後、位相遅延回路5により遅延され(L−R)’とな
り、スイッチS1に入力される。スイッチS1は、位相
遅延回路5と加算器6、7の間に設けられており、ON
のときのみ(L−R)’を加算器6、7に出力し、OF
Fのときは何も出力しない。図2にスイッチ制御回路1
7の真理表を示す。図2において15、16はレベル検
出器で、L、Rチャンネルの音量レベルがHighかL
owかが、スイッチ制御回路17に入力される。スイッ
チ制御回路17は|l|、|r|の組み合わせがともに
Highのときのみ、スイッチS1をONにする。即
ち、LチャンネルとRチャンネルの音量レベルがともに
規定レベルより大きいときのみ、スイッチS1はS信号
としてを(L−R)’を出力する。このときのみ(L−
R)’が抽出されたS信号として、Lチャンネルには加
算器6にて正相加算され、Lチャンネル用パワーアンプ
9を介して、スピーカー11よりL+(L−R)’が、
左前方から音として再生される。Rチャンネルには、定
位を散らすため、反転アンプ8を介し加算器7にて逆相
加算され、Rチャンネル用パワーアンプ10を介して、
スピーカー12よりR−(L−R)’が、右前方から音
として再生される。
た(L−R)信号は、低域通過フィルター4を通過した
後、位相遅延回路5により遅延され(L−R)’とな
り、スイッチS1に入力される。スイッチS1は、位相
遅延回路5と加算器6、7の間に設けられており、ON
のときのみ(L−R)’を加算器6、7に出力し、OF
Fのときは何も出力しない。図2にスイッチ制御回路1
7の真理表を示す。図2において15、16はレベル検
出器で、L、Rチャンネルの音量レベルがHighかL
owかが、スイッチ制御回路17に入力される。スイッ
チ制御回路17は|l|、|r|の組み合わせがともに
Highのときのみ、スイッチS1をONにする。即
ち、LチャンネルとRチャンネルの音量レベルがともに
規定レベルより大きいときのみ、スイッチS1はS信号
としてを(L−R)’を出力する。このときのみ(L−
R)’が抽出されたS信号として、Lチャンネルには加
算器6にて正相加算され、Lチャンネル用パワーアンプ
9を介して、スピーカー11よりL+(L−R)’が、
左前方から音として再生される。Rチャンネルには、定
位を散らすため、反転アンプ8を介し加算器7にて逆相
加算され、Rチャンネル用パワーアンプ10を介して、
スピーカー12よりR−(L−R)’が、右前方から音
として再生される。
【0018】本実施例では、セリフのような中央に定位
すべき音の場合は、L=Rであるため(L−R)=0と
なり、S信号=0となる。また、左に定位すべき音の場
合は、(L−R)=L−0=Lとなるが、(|l|、|
r|)=(High、Low)となり、スイッチS1は
OFFになり、S=0となって、音は左に定位する。右
に定位すべき音の場合も同様である。残響音のような、
どこにも定位しない音の場合は、(L−R)≠0とな
り、さらに(|l|、|r|)=(High、Hig
h)となり、S信号として(L−R)’が出力される。
この結果、十分なサラウンド効果を維持しながら、左右
の方向性を再現することが可能になる。
すべき音の場合は、L=Rであるため(L−R)=0と
なり、S信号=0となる。また、左に定位すべき音の場
合は、(L−R)=L−0=Lとなるが、(|l|、|
r|)=(High、Low)となり、スイッチS1は
OFFになり、S=0となって、音は左に定位する。右
に定位すべき音の場合も同様である。残響音のような、
どこにも定位しない音の場合は、(L−R)≠0とな
り、さらに(|l|、|r|)=(High、Hig
h)となり、S信号として(L−R)’が出力される。
この結果、十分なサラウンド効果を維持しながら、左右
の方向性を再現することが可能になる。
【0019】本発明は、前記の実施例に限定されるもの
ではなく、スイッチS1の出力であるS信号をL信号、
R信号に加算せず、別にリアスピーカーを用意して、リ
アスピーカーからS信号を出力する4スピーカー再生時
にも用いることが可能である。また、スイッチ制御回路
17において、Lチャンネル、Rチャンネルの音量レベ
ルが共に低い場合もスイッチS1をONにするという変
形も可能である。
ではなく、スイッチS1の出力であるS信号をL信号、
R信号に加算せず、別にリアスピーカーを用意して、リ
アスピーカーからS信号を出力する4スピーカー再生時
にも用いることが可能である。また、スイッチ制御回路
17において、Lチャンネル、Rチャンネルの音量レベ
ルが共に低い場合もスイッチS1をONにするという変
形も可能である。
【0020】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
における音場制御装置について、図3、図4を参照しな
がら詳細に説明する。なお、図面の説明において図1、
図2、図8と同一の要素には同一の符号を付し、重複す
る説明を省略する。
における音場制御装置について、図3、図4を参照しな
がら詳細に説明する。なお、図面の説明において図1、
図2、図8と同一の要素には同一の符号を付し、重複す
る説明を省略する。
【0021】図3は、本発明の第2の実施例における音
場制御装置の基本構成ブロック図である。図3におい
て、18は減算器、19はVCA制御回路、20はVC
Aである。入力されたステレオL、R信号は、検波回路
13、14において検波され、それぞれの音量レベルが
出力される。検波回路13の出力(以下|L|とす
る。)と、検波回路14の出力(以下|R|とする。)
は減算器18にて減算され|L|−|R|となる。|L
|−|R|がVCA制御回路19に入力され、VCA2
0のレベルを制御する電圧をVCA制御回路19が出力
する。図4にVCA制御回路によるVCA20のゲイン
特性図を示す。図4において|L|−|R|=0のとき
VCA制御回路19の出力電圧は最大で、このときのV
CA20のゲインは1である。|L|−|R|の絶対値
が0から大きくなるに従ってVCA制御回路19の出力
電圧が下がり、VCA20のゲインは小さくなる。|L
|−|R|の絶対値があるレベル以上になるとVCA2
0のゲインは0となる。
場制御装置の基本構成ブロック図である。図3におい
て、18は減算器、19はVCA制御回路、20はVC
Aである。入力されたステレオL、R信号は、検波回路
13、14において検波され、それぞれの音量レベルが
出力される。検波回路13の出力(以下|L|とす
る。)と、検波回路14の出力(以下|R|とする。)
は減算器18にて減算され|L|−|R|となる。|L
|−|R|がVCA制御回路19に入力され、VCA2
0のレベルを制御する電圧をVCA制御回路19が出力
する。図4にVCA制御回路によるVCA20のゲイン
特性図を示す。図4において|L|−|R|=0のとき
VCA制御回路19の出力電圧は最大で、このときのV
CA20のゲインは1である。|L|−|R|の絶対値
が0から大きくなるに従ってVCA制御回路19の出力
電圧が下がり、VCA20のゲインは小さくなる。|L
|−|R|の絶対値があるレベル以上になるとVCA2
0のゲインは0となる。
【0022】(L−R)信号検出回路3により検出され
た(L−R)信号は、低域通過フィルター4を通過した
後、位相遅延回路5により遅延され(L−R)’とな
り、VCA20に入力される。VCA20は、位相遅延
回路5と加算器6、7の間に設けられており、A・(L
−R)’(AはVCA20のゲインを表す。)を加算器
6、7に出力する。従ってLチャンネルとRチャンネル
の音量レベルが同じときは、VCA20のゲインは1と
なり、S信号として1・(L−R)’が出力される。こ
のとき(L−R)’が抽出されたS信号として、Lチャ
ンネルには加算器6にて正相加算され、Lチャンネル用
パワーアンプ9を介して、スピーカー11よりL+(L
−R)’が、左前方から音として再生される。Rチャン
ネルには、定位を散らすため、反転アンプ8を介し加算
器7にて逆相加算され、Rチャンネル用パワーアンプ1
0を介して、スピーカー12よりR−(L−R)’が、
右前方から音として再生される。
た(L−R)信号は、低域通過フィルター4を通過した
後、位相遅延回路5により遅延され(L−R)’とな
り、VCA20に入力される。VCA20は、位相遅延
回路5と加算器6、7の間に設けられており、A・(L
−R)’(AはVCA20のゲインを表す。)を加算器
6、7に出力する。従ってLチャンネルとRチャンネル
の音量レベルが同じときは、VCA20のゲインは1と
なり、S信号として1・(L−R)’が出力される。こ
のとき(L−R)’が抽出されたS信号として、Lチャ
ンネルには加算器6にて正相加算され、Lチャンネル用
パワーアンプ9を介して、スピーカー11よりL+(L
−R)’が、左前方から音として再生される。Rチャン
ネルには、定位を散らすため、反転アンプ8を介し加算
器7にて逆相加算され、Rチャンネル用パワーアンプ1
0を介して、スピーカー12よりR−(L−R)’が、
右前方から音として再生される。
【0023】Lチャンネルの音量レベルがRチャンネル
の音量レベルに比較して十分大きいとき、または、Rチ
ャンネルの音量レベルがLチャンネルの音量レベルに比
較して十分大きいときは、VCA20のゲインは0とな
り、S信号は0・(L−R)’=0となり、(L−R)
信号は出力されず、Lチャンネル用パワーアンプ9を介
して、スピーカー11よりL信号のみが、左前方から音
として再生され、Rチャンネル用パワーアンプ10を介
して、スピーカー12よりR信号のみが、右前方から音
として再生される。
の音量レベルに比較して十分大きいとき、または、Rチ
ャンネルの音量レベルがLチャンネルの音量レベルに比
較して十分大きいときは、VCA20のゲインは0とな
り、S信号は0・(L−R)’=0となり、(L−R)
信号は出力されず、Lチャンネル用パワーアンプ9を介
して、スピーカー11よりL信号のみが、左前方から音
として再生され、Rチャンネル用パワーアンプ10を介
して、スピーカー12よりR信号のみが、右前方から音
として再生される。
【0024】本実施例では、セリフのような中央に定位
すべき音の場合は、L=Rであるため(L−R)=0と
なり、S=0となる。また、左に定位すべき音の場合
は、(L−R)=L−0=Lとなるが、|L|−|R|
>>0となり、VCA20のゲインは0で、S=A・
(L−R)’=0となって、音は左に定位する。右に定
位すべき音の場合も同様である。残響音のような、どこ
にも定位しない音の場合は、(L−R)≠0となり、さ
らに|L|−|R|=0となり、S信号として(L−
R)’が出力される。この結果、十分なサラウンド効果
を維持しながら、左右の方向性を再現することが可能に
なる。
すべき音の場合は、L=Rであるため(L−R)=0と
なり、S=0となる。また、左に定位すべき音の場合
は、(L−R)=L−0=Lとなるが、|L|−|R|
>>0となり、VCA20のゲインは0で、S=A・
(L−R)’=0となって、音は左に定位する。右に定
位すべき音の場合も同様である。残響音のような、どこ
にも定位しない音の場合は、(L−R)≠0となり、さ
らに|L|−|R|=0となり、S信号として(L−
R)’が出力される。この結果、十分なサラウンド効果
を維持しながら、左右の方向性を再現することが可能に
なる。
【0025】本発明は、前記の実施例に限定されるもの
ではなく、検波回路13、14の後段にlog変換回路
を備え、この出力を減算器18の入力とし、log|L
|−log|R|=log(|L|/|R|)をVCA
制御回路19に入力するという補正も可能である。また
VCA20の出力であるS信号をL信号、R信号に加算
せず、別にリアスピーカーを用意して、リアスピーカー
からS信号を出力する4スピーカー再生時にも用いるこ
とが可能である。
ではなく、検波回路13、14の後段にlog変換回路
を備え、この出力を減算器18の入力とし、log|L
|−log|R|=log(|L|/|R|)をVCA
制御回路19に入力するという補正も可能である。また
VCA20の出力であるS信号をL信号、R信号に加算
せず、別にリアスピーカーを用意して、リアスピーカー
からS信号を出力する4スピーカー再生時にも用いるこ
とが可能である。
【0026】(実施例3)以下、本発明第3の実施例に
おける音場制御装置について、図5を参照しながら詳細
に説明する。なお、図面の説明において図1、図2、図
3、図4、図8と同一の要素には同一の符号を付し、重
複する説明を省略する。
おける音場制御装置について、図5を参照しながら詳細
に説明する。なお、図面の説明において図1、図2、図
3、図4、図8と同一の要素には同一の符号を付し、重
複する説明を省略する。
【0027】図5は、本発明の第3の実施例における音
場制御装置の基本構成ブロック図である。図5におい
て、21は(L+R)信号検出器、22は(L−R)信
号検波回路、23は(L+R)信号検波回路、24は比
較器、25はスイッチ制御回路、26は−1/2増幅
器、27は1/2増幅器、28、29は加算器、S2は
スイッチである。入力されたステレオL、R信号は、そ
れぞれ(L−R)信号検出回路3、(L+R)信号検出
回路21に入力される。検出された(L−R)信号と
(L+R)信号は、検波回路22、23においてそれぞ
れ検波される。検波回路22、23の出力(以下|L−
R|、|L+R|とする。)は、比較器24に入力さ
れ、比較器24は|L−R|と|L+R|とでどちらの
入力レベルが大きいかをスイッチ制御回路25に出力す
る。スイッチ制御回路25は|L−R|>|L+R|の
ときのみスイッチS2をONにし、|L−R|≦|L+
R|のときスイッチS2をOFFにする。
場制御装置の基本構成ブロック図である。図5におい
て、21は(L+R)信号検出器、22は(L−R)信
号検波回路、23は(L+R)信号検波回路、24は比
較器、25はスイッチ制御回路、26は−1/2増幅
器、27は1/2増幅器、28、29は加算器、S2は
スイッチである。入力されたステレオL、R信号は、そ
れぞれ(L−R)信号検出回路3、(L+R)信号検出
回路21に入力される。検出された(L−R)信号と
(L+R)信号は、検波回路22、23においてそれぞ
れ検波される。検波回路22、23の出力(以下|L−
R|、|L+R|とする。)は、比較器24に入力さ
れ、比較器24は|L−R|と|L+R|とでどちらの
入力レベルが大きいかをスイッチ制御回路25に出力す
る。スイッチ制御回路25は|L−R|>|L+R|の
ときのみスイッチS2をONにし、|L−R|≦|L+
R|のときスイッチS2をOFFにする。
【0028】また、(L−R)信号検出回路3により検
出された(L−R)信号は、低域通過フィルター4を通
過した後、スイッチS2に入力される。スイッチS2
は、ONのときのみ(L−R)信号を通過させ、OFF
のときは通過させない。
出された(L−R)信号は、低域通過フィルター4を通
過した後、スイッチS2に入力される。スイッチS2
は、ONのときのみ(L−R)信号を通過させ、OFF
のときは通過させない。
【0029】スイッチS2がONのときは、位相遅延回
路5と−1/2増幅器26と1/2増幅器27に(L−
R)信号が出力される。このとき−1/2増幅器26に
入力された(L−R)信号は−1/2(L−R)とな
り、加算器28において入力L信号と加算され、L−1
/2(L−R)=1/2(L+R)が加算器28から出
力され入力L信号に含まれていたサラウンド信号が除去
される。
路5と−1/2増幅器26と1/2増幅器27に(L−
R)信号が出力される。このとき−1/2増幅器26に
入力された(L−R)信号は−1/2(L−R)とな
り、加算器28において入力L信号と加算され、L−1
/2(L−R)=1/2(L+R)が加算器28から出
力され入力L信号に含まれていたサラウンド信号が除去
される。
【0030】また、1/2増幅器27に入力された(L
−R)信号は1/2(L−R)となり、加算器29にお
いて入力R信号と加算され、R+1/2(L−R)=1
/2(L+R)が加算器29から出力され入力R信号に
含まれていたサラウンド信号が除去される。さらに、位
相遅延回路5に入力された(L−R)信号は遅延され
(L−R)’となり、Lチャンネルには加算器6にて正
相加算され、Lチャンネル用パワーアンプ9を介して、
スピーカー11より1/2(L+R)+(L−R)’
が、左前方から音として再生される。Rチャンネルに
は、定位を散らすため、反転アンプ8を介し加算器7に
て逆相加算され、Rチャンネル用パワーアンプ10を介
して、スピーカー12より1/2(L+R)−(L−
R)’が、右前方から音として再生される。
−R)信号は1/2(L−R)となり、加算器29にお
いて入力R信号と加算され、R+1/2(L−R)=1
/2(L+R)が加算器29から出力され入力R信号に
含まれていたサラウンド信号が除去される。さらに、位
相遅延回路5に入力された(L−R)信号は遅延され
(L−R)’となり、Lチャンネルには加算器6にて正
相加算され、Lチャンネル用パワーアンプ9を介して、
スピーカー11より1/2(L+R)+(L−R)’
が、左前方から音として再生される。Rチャンネルに
は、定位を散らすため、反転アンプ8を介し加算器7に
て逆相加算され、Rチャンネル用パワーアンプ10を介
して、スピーカー12より1/2(L+R)−(L−
R)’が、右前方から音として再生される。
【0031】スイッチS2がOFFのときは(L−R)
信号が出力されないため、スピーカー11からは入力L
信号のみが、スピーカー12からは入力R信号のみが音
として再生される。
信号が出力されないため、スピーカー11からは入力L
信号のみが、スピーカー12からは入力R信号のみが音
として再生される。
【0032】本実施例では、セリフのような中央に定位
すべき音は、L=Rであるため|L−R|<|L+R|
となり、スイッチS2はOFFされる。左に定位すべき
場合も、R=0であるため|L−R|=|L+R|とな
りスイッチS2はOFFされ、S=0となって、音は左
に定位する。右に定位すべき音も同様にである。しかし
サラウンド成分はL=−Rであるため、|L−R|>|
L+R|となりスイッチS2はONされ、S信号として
(L−R)が出力される。
すべき音は、L=Rであるため|L−R|<|L+R|
となり、スイッチS2はOFFされる。左に定位すべき
場合も、R=0であるため|L−R|=|L+R|とな
りスイッチS2はOFFされ、S=0となって、音は左
に定位する。右に定位すべき音も同様にである。しかし
サラウンド成分はL=−Rであるため、|L−R|>|
L+R|となりスイッチS2はONされ、S信号として
(L−R)が出力される。
【0033】この結果、サラウンド効果を維持しなが
ら、左右の方向性を再現することが可能になる。
ら、左右の方向性を再現することが可能になる。
【0034】本発明は、前記の実施例に限定されるもの
ではなく、スイッチS2の出力であるS信号をL信号、
R信号に加算せず、別にリアスピーカーを用意して、リ
アスピーカーからS信号を出力する4スピーカー再生時
にも用いることが可能である。また、スイッチS2のO
N/OFFに関係なく、常に(L−R)信号を位相遅延
回路5に出力させておき、スイッチS2がONのときに
のみ−1/2増幅器26と1/2増幅器27に(L−
R)信号を出力させ、同時に位相遅延回路に入力する
(L−R)信号のレベルを増加させるという変形も可能
である。
ではなく、スイッチS2の出力であるS信号をL信号、
R信号に加算せず、別にリアスピーカーを用意して、リ
アスピーカーからS信号を出力する4スピーカー再生時
にも用いることが可能である。また、スイッチS2のO
N/OFFに関係なく、常に(L−R)信号を位相遅延
回路5に出力させておき、スイッチS2がONのときに
のみ−1/2増幅器26と1/2増幅器27に(L−
R)信号を出力させ、同時に位相遅延回路に入力する
(L−R)信号のレベルを増加させるという変形も可能
である。
【0035】以上のように、本発明は2チャンネルステ
レオ入力信号からS信号を取り出し遅延処理を行う音場
制御装置において、(L−R)信号のレベルが(L+
R)信号のレベルより低いとき、(L−R)信号の出力
を切ることで、左右の方向性を再現し、さらに(L−
R)信号のレベルが(L+R)信号のレベルより高いと
き、入力L、R信号に含まれるサラウンド成分を除去す
ることで、より臨場感のある音場を再生できる効果があ
る。本発明は、(L+R)信号と(L−R)信号を検波
する回路、そのレベルを比較する比較器、(L−R)の
出力をON/OFFするスイッチ、そのスイッチを制御
する回路を付加するだけで実現できるので、その構成を
簡単なものにできる効果がある。
レオ入力信号からS信号を取り出し遅延処理を行う音場
制御装置において、(L−R)信号のレベルが(L+
R)信号のレベルより低いとき、(L−R)信号の出力
を切ることで、左右の方向性を再現し、さらに(L−
R)信号のレベルが(L+R)信号のレベルより高いと
き、入力L、R信号に含まれるサラウンド成分を除去す
ることで、より臨場感のある音場を再生できる効果があ
る。本発明は、(L+R)信号と(L−R)信号を検波
する回路、そのレベルを比較する比較器、(L−R)の
出力をON/OFFするスイッチ、そのスイッチを制御
する回路を付加するだけで実現できるので、その構成を
簡単なものにできる効果がある。
【0036】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
における音場制御装置について、図6、図7を参照しな
がら詳細に説明する。なお、図面の説明において図1、
図2、図3、図4、図5、図8と同一の要素には同一の
符号を付し、重複する説明を省略する。図6は、本発明
の第4の実施例における音場制御装置の基本構成ブロッ
ク図である。図6において、30はVCA制御回路、3
1はLチャンネル用VCA、32はRチャンネル用VC
A、33は減算器、である。
における音場制御装置について、図6、図7を参照しな
がら詳細に説明する。なお、図面の説明において図1、
図2、図3、図4、図5、図8と同一の要素には同一の
符号を付し、重複する説明を省略する。図6は、本発明
の第4の実施例における音場制御装置の基本構成ブロッ
ク図である。図6において、30はVCA制御回路、3
1はLチャンネル用VCA、32はRチャンネル用VC
A、33は減算器、である。
【0037】入力されたステレオL、R信号は、検波回
路13、14において検波され、それぞれの音量レベル
が出力される。検波回路13の出力(|L|)と、検波
回路14の出力(|R|)は減算器18にて減算され|
L|−|R|となる。|L|−|R|がVCA制御回路
30に入力され、VCA31、32のレベルを制御する
電圧をVCA制御回路30が出力する。
路13、14において検波され、それぞれの音量レベル
が出力される。検波回路13の出力(|L|)と、検波
回路14の出力(|R|)は減算器18にて減算され|
L|−|R|となる。|L|−|R|がVCA制御回路
30に入力され、VCA31、32のレベルを制御する
電圧をVCA制御回路30が出力する。
【0038】VCA31、32はL、R信号を前記VC
A制御回路30の出力に従って増幅する。図7にVCA
制御回路30により制御されるVCA31、32のゲイ
ン特性を示す。図7において|L|−|R|の値が小さ
くなるに従いVCA制御回路30は、VCA31のゲイ
ンを大きくするように、VCA32のゲインは小さくな
るように制御電圧を出力する。VCA31、32のゲイ
ンは0から2まで変化し|L|−|R|=0のときVC
A31、32のゲインは共に1となる。VCA31、3
2の出力(以下α・L、(2−α)・Rとする。ただし
αは0≦α≦2で、VCA31のゲインを表す。)は減
算器33に入力され(α・L−(2−α)・R)信号が
検出される。検出された(α・L−(2−α)・R)信
号は低域通過フィルター4を通過した後、位相遅延回路
5により遅延され、S信号とされ、加算器6、7に出力
される。
A制御回路30の出力に従って増幅する。図7にVCA
制御回路30により制御されるVCA31、32のゲイ
ン特性を示す。図7において|L|−|R|の値が小さ
くなるに従いVCA制御回路30は、VCA31のゲイ
ンを大きくするように、VCA32のゲインは小さくな
るように制御電圧を出力する。VCA31、32のゲイ
ンは0から2まで変化し|L|−|R|=0のときVC
A31、32のゲインは共に1となる。VCA31、3
2の出力(以下α・L、(2−α)・Rとする。ただし
αは0≦α≦2で、VCA31のゲインを表す。)は減
算器33に入力され(α・L−(2−α)・R)信号が
検出される。検出された(α・L−(2−α)・R)信
号は低域通過フィルター4を通過した後、位相遅延回路
5により遅延され、S信号とされ、加算器6、7に出力
される。
【0039】従ってLチャンネルとRチャンネルの音量
レベルが同じときは、VCA31、32のゲインは1と
なり、減算器33からは1・L−(2−1)・R=(L
−R)が出力され、S信号=(L−R)’となる。この
とき(L−R)’が抽出されたS信号として、Lチャン
ネルには加算器6にて正相加算され、Lチャンネル用パ
ワーアンプ9を介して、スピーカー11よりL+(L−
R)’が、左前方から音として再生される。Rチャンネ
ルには、定位を散らすため、反転アンプ8を介し加算器
7にて逆相加算され、Rチャンネル用パワーアンプ10
を介して、スピーカー12よりR−(L−R)’が、右
前方から音として再生される。
レベルが同じときは、VCA31、32のゲインは1と
なり、減算器33からは1・L−(2−1)・R=(L
−R)が出力され、S信号=(L−R)’となる。この
とき(L−R)’が抽出されたS信号として、Lチャン
ネルには加算器6にて正相加算され、Lチャンネル用パ
ワーアンプ9を介して、スピーカー11よりL+(L−
R)’が、左前方から音として再生される。Rチャンネ
ルには、定位を散らすため、反転アンプ8を介し加算器
7にて逆相加算され、Rチャンネル用パワーアンプ10
を介して、スピーカー12よりR−(L−R)’が、右
前方から音として再生される。
【0040】Lチャンネルの音量レベルがRチャンネル
の音量レベルに比較して十分大きいとき、VCA31の
ゲインは0、VCA32のゲインは2となり、S信号は
0・L−(2−0)・R=−2Rとなり、Lチャンネル
用パワーアンプ9を介して、スピーカー11よりL−2
R’m2L(R<<Lより)(R’は遅延されたR信号
を表す。)が、左前方から音として再生され、Rチャン
ネル用パワーアンプ10を介して、スピーカー12より
R+2R’m20が、右前方から音として再生される。
また、Rチャンネルの音量レベルがLチャンネルの音量
レベルに比較して十分大きいときは、VCA31のゲイ
ンは2、VCA32のゲインは0となり、S信号は2・
L−(2−2)・R=2Lとなり、Lチャンネル用パワ
ーアンプ9を介して、スピーカー11よりL+2L’
(L’は遅延されたL信号を表す。)が、左前方から音
として再生され、Rチャンネル用パワーアンプ10を介
して、スピーカー12よりR+2L’m2R(L<<R
より)が、右前方から音として再生される。
の音量レベルに比較して十分大きいとき、VCA31の
ゲインは0、VCA32のゲインは2となり、S信号は
0・L−(2−0)・R=−2Rとなり、Lチャンネル
用パワーアンプ9を介して、スピーカー11よりL−2
R’m2L(R<<Lより)(R’は遅延されたR信号
を表す。)が、左前方から音として再生され、Rチャン
ネル用パワーアンプ10を介して、スピーカー12より
R+2R’m20が、右前方から音として再生される。
また、Rチャンネルの音量レベルがLチャンネルの音量
レベルに比較して十分大きいときは、VCA31のゲイ
ンは2、VCA32のゲインは0となり、S信号は2・
L−(2−2)・R=2Lとなり、Lチャンネル用パワ
ーアンプ9を介して、スピーカー11よりL+2L’
(L’は遅延されたL信号を表す。)が、左前方から音
として再生され、Rチャンネル用パワーアンプ10を介
して、スピーカー12よりR+2L’m2R(L<<R
より)が、右前方から音として再生される。
【0041】本実施例では、セリフのような中央に定位
すべき音の場合は、L=Rであるため、|L|−|R|
=0となりS=α・L−(2−α)・R=(L−R)=
0となる。また、左に定位すべき音の場合は、R=0、
|L|−|R|>>0となり、S=α・L−(2−α)
・R=−2R’=0となって、音は左に定位する。右に
定位すべき音の場合も同様である。残響音のような、ど
こにも定位しない音の場合は、L≠Rでさらに|L|=
|R|となり、S=α・L−(2−α)・R=(L−
R)’が出力される。この結果、十分なサラウンド効果
を維持しながら、左右の方向性を再現することが可能に
なる。
すべき音の場合は、L=Rであるため、|L|−|R|
=0となりS=α・L−(2−α)・R=(L−R)=
0となる。また、左に定位すべき音の場合は、R=0、
|L|−|R|>>0となり、S=α・L−(2−α)
・R=−2R’=0となって、音は左に定位する。右に
定位すべき音の場合も同様である。残響音のような、ど
こにも定位しない音の場合は、L≠Rでさらに|L|=
|R|となり、S=α・L−(2−α)・R=(L−
R)’が出力される。この結果、十分なサラウンド効果
を維持しながら、左右の方向性を再現することが可能に
なる。
【0042】本発明は、前記の実施例に限定されるもの
ではなく、検波回路13、14の後段にlog変換回路
を備え、この出力を減算器18の入力とし、log|L
|−log|R|=log(|L|/|R|)をVCA
制御回路30に入力するという補正も可能である。また
位相遅延回路5の出力であるS信号をL信号、R信号に
加算せず、別にリアスピーカーを用意して、リアスピー
カーからS信号を出力する4スピーカー再生時にも用い
ることが可能である。
ではなく、検波回路13、14の後段にlog変換回路
を備え、この出力を減算器18の入力とし、log|L
|−log|R|=log(|L|/|R|)をVCA
制御回路30に入力するという補正も可能である。また
位相遅延回路5の出力であるS信号をL信号、R信号に
加算せず、別にリアスピーカーを用意して、リアスピー
カーからS信号を出力する4スピーカー再生時にも用い
ることが可能である。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明は2チャンネルス
テレオ入力信号からS信号を取り出し遅延処理を行う音
場制御装置において、簡単な構成を用いて、(L−R)
信号の出力をコントロールすることで、左右の方向性を
再現し、より臨場感のある音場を再生できる効果があ
る。
テレオ入力信号からS信号を取り出し遅延処理を行う音
場制御装置において、簡単な構成を用いて、(L−R)
信号の出力をコントロールすることで、左右の方向性を
再現し、より臨場感のある音場を再生できる効果があ
る。
【図1】本発明の第1の実施例における音場制御装置の
ブロック構成図。
ブロック構成図。
【図2】図1におけるスイッチ制御回路17の真理表及
び周辺のブロック構成図
び周辺のブロック構成図
【図3】本発明の第2の実施例における音場制御装置の
ブロック構成図
ブロック構成図
【図4】図3におけるVCA20のゲイン特性図
【図5】本発明の第3の実施例における音場制御装置の
ブロック構成図
ブロック構成図
【図6】本発明の第4の実施例における音場制御装置の
ブロック構成図
ブロック構成図
【図7】図6におけるVCA31、32のゲイン特性図
【図8】従来のサラウンド回路のブロック構成図
1 Rチャンネル信号入力端子 2 Lチャンネル信号入力端子 3 (L−R)信号検出回路 4 低域通過フィルター 5 位相遅延回路 6、7、28、29 加算器 8 反転アンプ 9、10 パワーアンプ 11、12 スピーカー 13、14、22、23 検波回路 15、16 レベル検出器 17、25 スイッチ制御回路 18、33 減算器 19、30 VCA制御回路 20、31、32 VCA 21 (L+R)信号検出回路 24 比較器 26、27 増幅器 S1、S2 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04S 1/00 H04S 7/00
Claims (4)
- 【請求項1】左(L)チャンネルと右(R)チャンネル
とからなるステレオ入力信号から差信号(L−R)を検
出する回路と、前記左(L)チャンネル入力信号のレベ
ルを検波する第一の検波回路と、前記右(R)チャンネ
ル入力信号のレベルを検波する第二の検波回路と、前記
第一の検波回路の出力を入力とし前記入力のレベルが規
定レベルより大か小かを判定する第一のレベル検出器
と、前記第二の検波回路の出力を入力とし前記第一のレ
ベル検出器と同様の動作を行う第二のレベル検出器と、
前記第一のレベル検出器の出力と前記第二のレベル検出
器の出力とを入力とし前記第一のレベル検出器と第二の
レベル検出器のうちどちらかが規定レベルより小と判定
したとき前記差信号(L−R)を通過させないように切
り換えるスイッチと該スイッチを制御する回路とを備
え、前記スイッチで制御された前記差信号(L−R)を
サラウンド信号とすることを特徴とする音場制御装置。 - 【請求項2】左(L)チャンネルと右(R)チャンネル
とからなるステレオ入力信号から差信号(L−R)を検
出する回路と、前記差信号(L−R)のレベルを制御す
る音量制御増幅器(Volume Control A
mplifier)と、前記左(L)チャンネル入力信
号のレベルを検波する第一の検波回路と、前記右(R)
チャンネル入力信号のレベルを検波する第二の検波回路
と、前記第一の検波回路の出力と第二の検波回路の出力
を減算する減算器と、前記減算器の出力の絶対値が大き
くなればそれに応じて前記差信号(L−R)の出力のレ
ベルを下げるように前記音量制御増幅器を制御する回路
を備え、前記音量制御増幅器により制御された差信号
(L−R)をサラウンド信号とすることを特徴とする音
場制御装置。 - 【請求項3】左(L)チャンネルと右(R)チャンネル
とからなるステレオ入力信号から和信号(L+R)を検
出する回路と、前記ステレオ入力信号から差信号(L−
R)を検出する回路と、前記和信号(L+R)のレベル
を検波する第一の検波回路と、前記差信号(L−R)の
レベルを検波する第二の検波回路と、前記第一の検波回
路の出力と第二の検波回路の出力を入力とし、どちらの
レベルが大きいかを判定する比較器と、前記比較器で前
記第一の検波回路の出力レベルが前記第二の検波回路の
出力レベル以上と判定したとき、前記差信号(L−R)
を通過させないように切り換えるスイッチと、該スイッ
チを制御する回路を備え、前記スイッチで制御された差
信号(L−R)をサラウンド信号とし、さらに前記サラ
ウンド信号を−1/2し左(L)チャンネル入力信号に
加算する加算器と、1/2し右(R)チャンネル入力信
号に加算する加算器を備えることで、左(L)チャンネ
ル、右(R)チャンネル入力信号に含まれるサラウンド
成分を除去することを特徴とする音場制御装置。 - 【請求項4】左(L)チャンネルと右(R)チャンネル
からなるステレオ入力信号において、前記左(L)チャ
ンネル入力信号のレベルを検波する第一の検波回路と、
前記右(R)チャンネル入力信号のレベルを検波する第
二の検波回路と、前記第一の検波回路の出力が第二の検
波回路の出力より大きいとき、前記左(L)チャンネル
入力信号のレベルを下げ、前記第一の検波回路の出力が
第二の検波回路の出力より小さいとき、前記左(L)チ
ャンネル入力信号のレベルを上げるように、前記左
(L)チャンネル入力信号のレベルを制御する第一の音
量制御増幅器(Volume Control Amp
lifier)と、前記第一の検波回路の出力が第二の
検波回路の出力より大きいとき、前記右(R)チャンネ
ル入力信号のレベルを上げ、前記第一の検波回路の出力
が第二の検波回路の出力より小さいとき、前記右(R)
チャンネル入力信号のレベルを下げるように、前記右
(R)チャンネル信号のレベルを制御する第二の音量制
御増幅器と、前記2つの音量制御増幅器を制御する回路
と、前記音量制御増幅器により制御された左(L)チャ
ンネル信号と右(R)チャンネル信号を減算する減算器
を備え、前記減算器の出力をサラウンド信号とすること
を特徴とする音場制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09852194A JP3284748B2 (ja) | 1994-05-12 | 1994-05-12 | 音場制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09852194A JP3284748B2 (ja) | 1994-05-12 | 1994-05-12 | 音場制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07307998A JPH07307998A (ja) | 1995-11-21 |
JP3284748B2 true JP3284748B2 (ja) | 2002-05-20 |
Family
ID=14221969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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