JP2667228B2 - テレビジョン受像機のステレオ再生装置 - Google Patents
テレビジョン受像機のステレオ再生装置Info
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- JP2667228B2 JP2667228B2 JP63279498A JP27949888A JP2667228B2 JP 2667228 B2 JP2667228 B2 JP 2667228B2 JP 63279498 A JP63279498 A JP 63279498A JP 27949888 A JP27949888 A JP 27949888A JP 2667228 B2 JP2667228 B2 JP 2667228B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、テレビジョン受像機に係り、特に、音場
(複数の音像から成る。)の拡大を図ることが可能なス
テレオ再生装置に関するものである。
(複数の音像から成る。)の拡大を図ることが可能なス
テレオ再生装置に関するものである。
第5図(A),(B)はそれぞれ一般的なテレビジョ
ン受像機を示す正面図である。
ン受像機を示す正面図である。
テレビジョン受像機におけるステレオ再生において得
られる音場の幅(大きさ)は、概略、配置された左チャ
ンネル(Lch)のスピーカと右チャンネル(Rch)のスピ
ーカとの間隔Wによって決まってしまう。
られる音場の幅(大きさ)は、概略、配置された左チャ
ンネル(Lch)のスピーカと右チャンネル(Rch)のスピ
ーカとの間隔Wによって決まってしまう。
従って、例えば、37インチ以下のテレビジョン受像機
の場合、第5図(A)に示す如く、左右チャンネルのス
ピーカ52,52′はブラウン菅などの画面51の外側に配置
されるため、ステレオ再生を行った場合、画面51の外側
にも少しだけ音場を拡げることはできるが、しかし、そ
れ以上は無理であった。
の場合、第5図(A)に示す如く、左右チャンネルのス
ピーカ52,52′はブラウン菅などの画面51の外側に配置
されるため、ステレオ再生を行った場合、画面51の外側
にも少しだけ音場を拡げることはできるが、しかし、そ
れ以上は無理であった。
また、40インチ以上のテレビジョン受像機の場合、第
5図(B)に示す如く、左右チャンネルのスピーカ52,5
2′は画面51の下側に配置されるため、ステレオ再生を
行っても、ステレオ効果が少なく、しかも、画面51の外
側には音場を拡げることはできなかった。
5図(B)に示す如く、左右チャンネルのスピーカ52,5
2′は画面51の下側に配置されるため、ステレオ再生を
行っても、ステレオ効果が少なく、しかも、画面51の外
側には音場を拡げることはできなかった。
この様に単にステレオ再生を行っているだけでは、音
場が狭くて、臨場感がそぐわれると言う問題点があっ
た。
場が狭くて、臨場感がそぐわれると言う問題点があっ
た。
そこで、ステレオ再生の際の、音場を拡げる方法とし
て、左右チャンネルのスピーカのうち、どちらか一方の
極性を逆に接続すると言う方法がある。この様に接続す
ると、差信号(L−RまたはR−L)による音声が生
じ、音場が拡がったように聴える。
て、左右チャンネルのスピーカのうち、どちらか一方の
極性を逆に接続すると言う方法がある。この様に接続す
ると、差信号(L−RまたはR−L)による音声が生
じ、音場が拡がったように聴える。
第6図は従来における音場拡大方法を説明するための
回路図である。
回路図である。
例えば、上記したことは、第6図に示す様に、電力増
幅器55,56の極性(+,−)に対して、左右チャンネル
のスピーカ53,54のどちらか一方のスピーカの極性を誤
接続した場合に生じる。しかし、一方のチャンネルのス
ピーカの極性を誤接続したために、左右チャンネルの互
いの位相が180度ずれてしまい、そのため、波長の長い
低・中音域(主に1kHz以下)では、左右のチャンネルで
互いに音声を打ち消し合って、全体的に低音の抜けた音
質となってしまうことは一般に知られている。
幅器55,56の極性(+,−)に対して、左右チャンネル
のスピーカ53,54のどちらか一方のスピーカの極性を誤
接続した場合に生じる。しかし、一方のチャンネルのス
ピーカの極性を誤接続したために、左右チャンネルの互
いの位相が180度ずれてしまい、そのため、波長の長い
低・中音域(主に1kHz以下)では、左右のチャンネルで
互いに音声を打ち消し合って、全体的に低音の抜けた音
質となってしまうことは一般に知られている。
また、音場を拡げるその他の方法としては、第7図に
示す様に左チャンネルのスピーカ,右チャンネルのスピ
ーカとして、各々2個のスピーカ57〜60を用いる方法が
ある。
示す様に左チャンネルのスピーカ,右チャンネルのスピ
ーカとして、各々2個のスピーカ57〜60を用いる方法が
ある。
第7図は従来における他の音場拡大方法を説明するた
めの回路図である。
めの回路図である。
第7図において、スピーカ58は左チャンネルの音声信
号(L;以下、単に左チャンネルの信号と言う。)による
主音源を、スピーカ59は右チャンネルの音声信号(R;以
下、単に右チャンネルの信号と言う。)による主音源を
それぞれ再生する。その際、左チャンネルと右チャンネ
ルとで、電圧・位相が等しく再生された場合には、和信
号(L+R)による音声が生じ、スピーカ58と59との中
央に音場の中心が定位する。
号(L;以下、単に左チャンネルの信号と言う。)による
主音源を、スピーカ59は右チャンネルの音声信号(R;以
下、単に右チャンネルの信号と言う。)による主音源を
それぞれ再生する。その際、左チャンネルと右チャンネ
ルとで、電圧・位相が等しく再生された場合には、和信
号(L+R)による音声が生じ、スピーカ58と59との中
央に音場の中心が定位する。
また、スピーカ57は左チャンネルの信号(L)から右
チャンネルの信号(R)を差し引いた差信号(L−R;以
下、左チャンネルの差信号と言う。)による副音源を、
スピーカ60は右チャンネルの信号(R)から左チャンネ
ルの信号(L)を差し引いた差信号(R−L;以下、右チ
ャンネルの差信号と言う。)による副音源をそれぞれ再
生する。
チャンネルの信号(R)を差し引いた差信号(L−R;以
下、左チャンネルの差信号と言う。)による副音源を、
スピーカ60は右チャンネルの信号(R)から左チャンネ
ルの信号(L)を差し引いた差信号(R−L;以下、右チ
ャンネルの差信号と言う。)による副音源をそれぞれ再
生する。
ここで、上記した左右チャンネルの差信号(L−R及
びR−L)はそれぞれ次の様にして発生される。
びR−L)はそれぞれ次の様にして発生される。
即ち、左チャンネルの差信号(L−R)は、スピーカ
57の入力端子+を左チャンネルの電力増幅器61の出力端
子+に接続し、スピーカ57の入力端子−を右チャンネル
の電力増幅器62の出力端子+に接続することによって発
生される。同様に、右チャンネルの差信号(R−L)
は、スピーカ60の入力端子+を右チャンネルの電力増幅
器62の出力端子+に接続し、スピーカ60の入力端子−を
左チャンネルの電力増幅器62の出力端子+に接続するこ
とによって発生される。
57の入力端子+を左チャンネルの電力増幅器61の出力端
子+に接続し、スピーカ57の入力端子−を右チャンネル
の電力増幅器62の出力端子+に接続することによって発
生される。同様に、右チャンネルの差信号(R−L)
は、スピーカ60の入力端子+を右チャンネルの電力増幅
器62の出力端子+に接続し、スピーカ60の入力端子−を
左チャンネルの電力増幅器62の出力端子+に接続するこ
とによって発生される。
こうして再生された主音源と副音源とによる音声の合
成によって、虚音像(L+(L−R)及びR+(R−
L))を、配置したスピーカ57,60の外側に創成するこ
とにより、音場は拡大される。
成によって、虚音像(L+(L−R)及びR+(R−
L))を、配置したスピーカ57,60の外側に創成するこ
とにより、音場は拡大される。
しかしながら、この方法では次のような問題点があっ
た。
た。
雑音が多いように聞こえる(即ち、雑音性感覚が増加
する。) 音楽ソースである場合には、音場の拡がりが左チャン
ネルの方へ偏る(即ち、音場の拡がりの左右のバランス
がとれない。)。
する。) 音楽ソースである場合には、音場の拡がりが左チャン
ネルの方へ偏る(即ち、音場の拡がりの左右のバランス
がとれない。)。
では、これら問題点について詳しく説明する。
第8図は第7図の各スピーカで再生される音源の音圧
レベルの周波数スペクトルを示す特性図である。
レベルの周波数スペクトルを示す特性図である。
第8図において、(A)は映画などのビデオソースの
場合の、(B)は音楽ソースの場合のそれぞれ特性を示
している。また、aはスピーカ58にて再生される左チャ
ンネルの信号(L)による主音源の、bはスピーカ59に
て再生される右チャンネルの信号(R)による主音源
の、cはスピーカ57にて再生される左チャンネルの差信
号(L−R)による副音源の、dはスピーカ60にて再生
される右チャンネルの差信号(R−L)による副音源
の、それぞれ、音圧レベルの周波数スペクトルを示して
いる。
場合の、(B)は音楽ソースの場合のそれぞれ特性を示
している。また、aはスピーカ58にて再生される左チャ
ンネルの信号(L)による主音源の、bはスピーカ59に
て再生される右チャンネルの信号(R)による主音源
の、cはスピーカ57にて再生される左チャンネルの差信
号(L−R)による副音源の、dはスピーカ60にて再生
される右チャンネルの差信号(R−L)による副音源
の、それぞれ、音圧レベルの周波数スペクトルを示して
いる。
また、第9図は第7図における音場の拡がりを示す説
明図である。
明図である。
第9図において、実線は映画などのビデオソースの場
合の、破線は音楽ソースの場合のそれぞれ拡がりを示し
ている。
合の、破線は音楽ソースの場合のそれぞれ拡がりを示し
ている。
先ず、問題点について説明する。
映画などのビデオソースの場合、第8図(A)に示す
ように、低域から中域においては、左右チャンネルの信
号(L及びR)の大きさ,位相,時間差にあまり差がな
いが、中域から高域においては、左右チャンネルの信号
(L及びR)の大きさ,位相,時間差に差が出てくるの
で、左右チャンネルの差信号(L−R及びR−L)の高
域スペクトル(高域成分)が多くなる。この様に、高域
成分が多くなると、人間の聴覚には、雑音が多くなった
ように聞こえる。
ように、低域から中域においては、左右チャンネルの信
号(L及びR)の大きさ,位相,時間差にあまり差がな
いが、中域から高域においては、左右チャンネルの信号
(L及びR)の大きさ,位相,時間差に差が出てくるの
で、左右チャンネルの差信号(L−R及びR−L)の高
域スペクトル(高域成分)が多くなる。この様に、高域
成分が多くなると、人間の聴覚には、雑音が多くなった
ように聞こえる。
次に、問題点について説明する。
音楽ソースの場合、ヴァイオリン,ビオラなどの高域
スペクトルの多い楽器が左チャンネルに多く録音され、
コントラバス,チェロなど低域スペクトルの多い楽器が
右チャンネルに多く録音されるために、第8図(B)に
示す様に、スピーカ57に入力される左チャンネルの差信
号(L−R)のスペクトルcが、スピーカ60に入力され
る右チャンネルの差信号(R−L)のスペクトルdに比
べ、高域で多く発生する。そのため、第9図に示す様に
音場の拡がり角度が左右等しくならず(θL′>
θR′)、その拡がりは左チャンネルへ偏る感じが強
い。
スペクトルの多い楽器が左チャンネルに多く録音され、
コントラバス,チェロなど低域スペクトルの多い楽器が
右チャンネルに多く録音されるために、第8図(B)に
示す様に、スピーカ57に入力される左チャンネルの差信
号(L−R)のスペクトルcが、スピーカ60に入力され
る右チャンネルの差信号(R−L)のスペクトルdに比
べ、高域で多く発生する。そのため、第9図に示す様に
音場の拡がり角度が左右等しくならず(θL′>
θR′)、その拡がりは左チャンネルへ偏る感じが強
い。
尚、ビデオソースの場合は、音場の拡がり角度が左右
ほゞ等しくなり(θL≒θR)、その拡がりは左右バラ
ンスがとれている。
ほゞ等しくなり(θL≒θR)、その拡がりは左右バラ
ンスがとれている。
以上述べた問題点は、それぞれ、テレビジョン受像機
の場合に特に顕著である。これは、テレビジョン受像機
に用いられるスピーカの多くが、第10図に示す様な特性
を有する全帯域形のスピーカであることに原因してい
る。
の場合に特に顕著である。これは、テレビジョン受像機
に用いられるスピーカの多くが、第10図に示す様な特性
を有する全帯域形のスピーカであることに原因してい
る。
第10図は一般的なテレビジョン受像機に多く用いられ
ているスピーカの特性を示す特性図である。
ているスピーカの特性を示す特性図である。
即ち、全帯域形のスピーカでは、第10図に示す様に、
軸上特性(AXIS)アが高域で強調されるように調整さ
れ、15度〜30度特性(15゜〜30゜off)イが平坦になる
ように調整されているからである。
軸上特性(AXIS)アが高域で強調されるように調整さ
れ、15度〜30度特性(15゜〜30゜off)イが平坦になる
ように調整されているからである。
上記した様に、従来技術においては、音場を拡げるこ
とはできたが、雑音性感覚が増加したり、音場の拡がり
の左右のバランスがとれなかったりするという問題があ
り、不自然さは免れなかった。
とはできたが、雑音性感覚が増加したり、音場の拡がり
の左右のバランスがとれなかったりするという問題があ
り、不自然さは免れなかった。
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決
し、雑音性感覚を減少させることができると共に、音場
の拡がりの左右のバランスをとることができ、より自然
な音場の拡がりを持ったステレオ再生を行うことのでき
るステレオ再生装置を提供することにある。
し、雑音性感覚を減少させることができると共に、音場
の拡がりの左右のバランスをとることができ、より自然
な音場の拡がりを持ったステレオ再生を行うことのでき
るステレオ再生装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明では、左チャ
ンネルの信号(L)を入力して、該左チャンネルの信号
(L)による主音源を再生する第1のスピーカと、右チ
ャンネルの信号(R)を入力して、該右チャンネルの信
号(R)による主音源を再生する第2のスピーカと、前
記左チャンネルの信号(L)から前記右チャンネルの信
号(R)を差し引いた左チャンネルの差信号(L−R)
を入力して、該左チャンネルの差信号(L−R)による
副音源を再生する第3のスピーカと、前記右チャンネル
の信号(R)から前記左チャンネルの信号(L)を差し
引いた右チャンネルの差信号(R−L)を入力して、該
右チャンネルの差信号(R−L)による副音源を再生す
る第4のスピーカと、を具備するテレビジョン受像機の
ステレオ再生装置において、前記第3のスピーカの入力
に、前記左チャンネルの差信号(L−R)の高域成分を
抑圧するための遮断周波数fc=1〜2.7kHz、遮断特性−
2〜−3dB/octの第1のローパスフィルタを、前記第4
のスピーカの入力に、前記右チャンネルの差信号(R−
L)の高域成分を抑圧するための遮断周波数fc=1〜2.
7kHz、遮断特性−2〜−3dB/octの第2のローパスフィ
ルタを、それぞれ、接続し、音楽ソースである場合の
み、前記第2のローパスフィルタの入出力間を短絡する
様にした。
ンネルの信号(L)を入力して、該左チャンネルの信号
(L)による主音源を再生する第1のスピーカと、右チ
ャンネルの信号(R)を入力して、該右チャンネルの信
号(R)による主音源を再生する第2のスピーカと、前
記左チャンネルの信号(L)から前記右チャンネルの信
号(R)を差し引いた左チャンネルの差信号(L−R)
を入力して、該左チャンネルの差信号(L−R)による
副音源を再生する第3のスピーカと、前記右チャンネル
の信号(R)から前記左チャンネルの信号(L)を差し
引いた右チャンネルの差信号(R−L)を入力して、該
右チャンネルの差信号(R−L)による副音源を再生す
る第4のスピーカと、を具備するテレビジョン受像機の
ステレオ再生装置において、前記第3のスピーカの入力
に、前記左チャンネルの差信号(L−R)の高域成分を
抑圧するための遮断周波数fc=1〜2.7kHz、遮断特性−
2〜−3dB/octの第1のローパスフィルタを、前記第4
のスピーカの入力に、前記右チャンネルの差信号(R−
L)の高域成分を抑圧するための遮断周波数fc=1〜2.
7kHz、遮断特性−2〜−3dB/octの第2のローパスフィ
ルタを、それぞれ、接続し、音楽ソースである場合の
み、前記第2のローパスフィルタの入出力間を短絡する
様にした。
左右チャンネルの差信号(L−R及びR−L)は高
域、特に3〜5kHzの帯域でスペクトルが多いので、雑音
が増加した様な聴感を受ける。そこで、本発明では、左
右チャンネルの差信号(L−R及びR−L)による副音
源を再生する第3及び第4のスピーカの入力に、それぞ
れ、第1及び第2のローパスフィルタを接続して、左右
チャンネルの差信号(L−R及びR−L)の高域スペク
トルを減らすようにした。
域、特に3〜5kHzの帯域でスペクトルが多いので、雑音
が増加した様な聴感を受ける。そこで、本発明では、左
右チャンネルの差信号(L−R及びR−L)による副音
源を再生する第3及び第4のスピーカの入力に、それぞ
れ、第1及び第2のローパスフィルタを接続して、左右
チャンネルの差信号(L−R及びR−L)の高域スペク
トルを減らすようにした。
また、音楽ソースである場合には、左チャンネルの差
信号(L−R)の方が右チャンネルの差信号(R−L)
よりも、高域スペクトルが多いので、音場の拡がりは左
チャンネルに偏る。そこで、本発明では、音楽ソースで
ある場合のみ、右チャンネルの差信号(R−L)による
副音源を再生する第2のローパスフィルタの入出力間を
短絡して、左チャンネルの差信号(L−R)の高域スペ
クトルのみを減らすようにした。
信号(L−R)の方が右チャンネルの差信号(R−L)
よりも、高域スペクトルが多いので、音場の拡がりは左
チャンネルに偏る。そこで、本発明では、音楽ソースで
ある場合のみ、右チャンネルの差信号(R−L)による
副音源を再生する第2のローパスフィルタの入出力間を
短絡して、左チャンネルの差信号(L−R)の高域スペ
クトルのみを減らすようにした。
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。
第1図において、1,2,3,4はスピーカ、5,6は電力増幅
器、7,8はローパスフィルタ(L.P.F.)、11はスイッ
チ、である。
器、7,8はローパスフィルタ(L.P.F.)、11はスイッ
チ、である。
スピーカ1および4は、左右チャンネルの差信号(L
−RまたはR−L)による副音源を再生するスピーカで
あり、電力増幅器5および6との間に、ローパスフィル
タ7および8を直列に接続している。この際、ローパス
フィルタ7および8は、スピーカ1および4の+の極性
側に接続されるが、−の極性側でもよい。また、ローパ
スフィルタ8の入出力間には、スイッチ11が接続されて
いる。
−RまたはR−L)による副音源を再生するスピーカで
あり、電力増幅器5および6との間に、ローパスフィル
タ7および8を直列に接続している。この際、ローパス
フィルタ7および8は、スピーカ1および4の+の極性
側に接続されるが、−の極性側でもよい。また、ローパ
スフィルタ8の入出力間には、スイッチ11が接続されて
いる。
本実施例において、ソースがビデオソースである場合
には、手動によりスイッチ11をオフし、また、音楽ソー
スである場合には、スイッチ11をオンする。
には、手動によりスイッチ11をオフし、また、音楽ソー
スである場合には、スイッチ11をオンする。
従って、ビデオソースである場合には、スピーカ1,2
に入力される左右チャンネルの差信号(L−R及びR−
L)の高域成分が、ローパスフィルタ7,8によって抑え
られるため、雑音が多いように聞こえることはない。
に入力される左右チャンネルの差信号(L−R及びR−
L)の高域成分が、ローパスフィルタ7,8によって抑え
られるため、雑音が多いように聞こえることはない。
ここで、第1図におけるローパスフィルタ7,8の遮断
特性及びスピーカ1,4の電気インピーダンス特性を第2
図に示す。
特性及びスピーカ1,4の電気インピーダンス特性を第2
図に示す。
本実施例において、今、ローパスフィルタ7,8をそれ
ぞれ1個のインダクタ素子で構成したとすると、そのイ
ンダクタ素子のインダクタンス値が0.56mH(−3dB点:27
00Hz)である場合、その遮断特性は第2図に示す遮断特
性9の如くになり、また、1.5mH(−3dB点:1000Hz)で
ある場合、その遮断特性は第2図に示す遮断特性9′の
如くになる。
ぞれ1個のインダクタ素子で構成したとすると、そのイ
ンダクタ素子のインダクタンス値が0.56mH(−3dB点:27
00Hz)である場合、その遮断特性は第2図に示す遮断特
性9の如くになり、また、1.5mH(−3dB点:1000Hz)で
ある場合、その遮断特性は第2図に示す遮断特性9′の
如くになる。
ここで、遮断特性9,9′は、計算上では−6dB/octにな
るはずであるが、実際上では、スピーカ1,4のボイスコ
イルのインダクタンス分によって高域になるに従って、
電気インピーダンス特性10が上昇する影響を受けて、遮
断特性9,9′は−2〜−3dB/octになっている。尚、スピ
ーカの公称電気インピーダンスは12Ωである。
るはずであるが、実際上では、スピーカ1,4のボイスコ
イルのインダクタンス分によって高域になるに従って、
電気インピーダンス特性10が上昇する影響を受けて、遮
断特性9,9′は−2〜−3dB/octになっている。尚、スピ
ーカの公称電気インピーダンスは12Ωである。
遮断特性9は、雑音性感覚の評価における最大許容限
であり、この特性以上に、ローパスフィルタ7,8は遮断
周波数fcを高域にすると、音場の拡がりは増加するが、
雑音性感覚も増加してしまう。
であり、この特性以上に、ローパスフィルタ7,8は遮断
周波数fcを高域にすると、音場の拡がりは増加するが、
雑音性感覚も増加してしまう。
また一方、遮断特性9′は、音場の拡がりの評価にお
れる最小許容限であり、この特性以下に、ローパスフィ
ルタ7,8の遮断周波数fcを低域にすると、雑音性感覚は
大幅に減少するが、音場の拡がりがなくなり、差信号
(L−R及びR−L)による副音源を再生するスピーカ
1,4を設けた効果がない。
れる最小許容限であり、この特性以下に、ローパスフィ
ルタ7,8の遮断周波数fcを低域にすると、雑音性感覚は
大幅に減少するが、音場の拡がりがなくなり、差信号
(L−R及びR−L)による副音源を再生するスピーカ
1,4を設けた効果がない。
従って、音場の拡がりを損わずに、雑音性感覚を減少
させるローパスフィルタ7,8の遮断特性の範囲として
は、以上の結果から、遮断特性9と9′の間(第2図の
斜線部)であると言える。
させるローパスフィルタ7,8の遮断特性の範囲として
は、以上の結果から、遮断特性9と9′の間(第2図の
斜線部)であると言える。
そこで、本実施例では、ローパスフィルタ7,8とし
て、その遮断特性が第2図に示す遮断特性9と9′との
間で調整できるローパスフィルタを用いる様にした。
て、その遮断特性が第2図に示す遮断特性9と9′との
間で調整できるローパスフィルタを用いる様にした。
従って、ローパスフィルタ7,8の遮断特性を、例え
ば、遮断特性9となるように調整すると、スピーカ1,4
にて再生される左右チャンネルの差信号(L−Rおよび
R−L)による副音源の音圧レベルの周波数スペクトル
は、第8図(B)の周波数スペクトルdに近似するよう
になり、高音域成分が抑圧される。
ば、遮断特性9となるように調整すると、スピーカ1,4
にて再生される左右チャンネルの差信号(L−Rおよび
R−L)による副音源の音圧レベルの周波数スペクトル
は、第8図(B)の周波数スペクトルdに近似するよう
になり、高音域成分が抑圧される。
以上述べたように、本実施例によれば、主音源と副音
源とによる音声の合成によって、虚音像(L+(L−
R)及びR+(R−L))を、配置したスピーカ1,4の
外側に創成して、音場を拡大するステレオ再生装置にお
いて、雑音性感覚を減少させ、より自然な音場の拡がり
を持ったステレオ再生を行うことができる。
源とによる音声の合成によって、虚音像(L+(L−
R)及びR+(R−L))を、配置したスピーカ1,4の
外側に創成して、音場を拡大するステレオ再生装置にお
いて、雑音性感覚を減少させ、より自然な音場の拡がり
を持ったステレオ再生を行うことができる。
尚、左右チャンネルの信号(L及びR)の大きさ,位
相,時間差に差がない場合(即ち、モノラル的な信号で
ある場合)には、両者の互い差し引いてもその差分は生
ぜず、左右チャンネルの差信号(L−RおよびR−L)
がないので、音像は中央に定位する。
相,時間差に差がない場合(即ち、モノラル的な信号で
ある場合)には、両者の互い差し引いてもその差分は生
ぜず、左右チャンネルの差信号(L−RおよびR−L)
がないので、音像は中央に定位する。
さて、ビデオソースである場合には、第8図(A)に
示したように、左右チャンネルの差信号(L−Rおよび
R−L)の高域成分は、左右のチャンネルでほぼ均等で
あるので、上記した如く、ローパスフィルタ7,8によっ
て左右チャンネルの差信号(L−R及びR−L)共、そ
の高域成分を抑えるようにすれば良いが、音楽ソースで
ある場合には、第8図(B)に示したように、左チャン
ネルの差信号(L−R)の方が右チャンネルの差信号
(R−L)よりも高域成分が多いため、ローパスフィル
タ7,8によって左右チャンネルの差信号(L−R及びR
−L)共、その高域成分を抑えても、左チャンネルの差
信号(L−R)の方が右チャンネルの差信号(R−L)
よりも高域成分が多いと言うことには変化がなく、従っ
て、音場の拡がりが左チャンネルの方へ偏ると言う問題
を解決することはできない。
示したように、左右チャンネルの差信号(L−Rおよび
R−L)の高域成分は、左右のチャンネルでほぼ均等で
あるので、上記した如く、ローパスフィルタ7,8によっ
て左右チャンネルの差信号(L−R及びR−L)共、そ
の高域成分を抑えるようにすれば良いが、音楽ソースで
ある場合には、第8図(B)に示したように、左チャン
ネルの差信号(L−R)の方が右チャンネルの差信号
(R−L)よりも高域成分が多いため、ローパスフィル
タ7,8によって左右チャンネルの差信号(L−R及びR
−L)共、その高域成分を抑えても、左チャンネルの差
信号(L−R)の方が右チャンネルの差信号(R−L)
よりも高域成分が多いと言うことには変化がなく、従っ
て、音場の拡がりが左チャンネルの方へ偏ると言う問題
を解決することはできない。
そこで、本実施例では、前述したように、音楽ソース
である場合には、スイッチ11を手動によってオンし、左
チャンネルの差信号(L−R)がローパスフィルタ8を
介さずにスピーカ4に入力されるようにした。
である場合には、スイッチ11を手動によってオンし、左
チャンネルの差信号(L−R)がローパスフィルタ8を
介さずにスピーカ4に入力されるようにした。
従って、音楽ソースである場合には、スピーカ1に入
力される右チャンネルの差信号(R−L)のみ、その高
域成分がローパスフィルタ7によって抑えられ、左チャ
ンネルの差信号(L−R)はそのままスピーカ4に入力
されるため、左右チャンネルの差信号(L−RおよびR
−L)の高音域成分を、左右のチャンネルでほぼ均等に
できるため、音場の拡がりの左右のバランスをとること
ができ、より自然な音場の拡がりを持ったステレオ再生
を行うことができる。
力される右チャンネルの差信号(R−L)のみ、その高
域成分がローパスフィルタ7によって抑えられ、左チャ
ンネルの差信号(L−R)はそのままスピーカ4に入力
されるため、左右チャンネルの差信号(L−RおよびR
−L)の高音域成分を、左右のチャンネルでほぼ均等に
できるため、音場の拡がりの左右のバランスをとること
ができ、より自然な音場の拡がりを持ったステレオ再生
を行うことができる。
第3図は本発明の他の実施例を示すブロック図であ
る。
る。
第1図の実施例では、ローパスフィルタ8の入出力間
に接続されたスイッチ11のオン・オフの切り替えを手動
により行っていたが、本実施例ではこの切り替えを自動
的に行うものである。
に接続されたスイッチ11のオン・オフの切り替えを手動
により行っていたが、本実施例ではこの切り替えを自動
的に行うものである。
本実施例では、まず、第3図に示す様に、減算回路13
の+入力側に左チャンネルの信号(L)を、−入力側に
右チャンネルの信号(R)をそれぞれ入力し、その出力
として左チャンネルの差信号(L−R)を得る。また、
同様に、減算回路14の+入力側に右チャンネルの信号
(R)を、−入力側に左チャンネルの信号(L)をそれ
ぞれ入力し、その出力として右チャンネルの左信号(R
−L)を得る。
の+入力側に左チャンネルの信号(L)を、−入力側に
右チャンネルの信号(R)をそれぞれ入力し、その出力
として左チャンネルの差信号(L−R)を得る。また、
同様に、減算回路14の+入力側に右チャンネルの信号
(R)を、−入力側に左チャンネルの信号(L)をそれ
ぞれ入力し、その出力として右チャンネルの左信号(R
−L)を得る。
次に、減算回路13,14より得られた左右チャンネルの
差信号(L−R及びR−L)は、それぞれ、ハイパスフ
ィルタ(H.P.F.)27,28に入力され、その高域成分だけ
が抽出される。そして、ハイパスフィルタ27,28から出
力された信号は、それぞれ、整流積分回路29,30に入力
されて、整流され、平滑化される。
差信号(L−R及びR−L)は、それぞれ、ハイパスフ
ィルタ(H.P.F.)27,28に入力され、その高域成分だけ
が抽出される。そして、ハイパスフィルタ27,28から出
力された信号は、それぞれ、整流積分回路29,30に入力
されて、整流され、平滑化される。
尚、本実施例では、ハイパスフィルタ27,28の遮断周
波数は1.5〜3kHzである。
波数は1.5〜3kHzである。
その後、整流積分回路29,30から出力された信号は、
比較回路31において比較され、その比較の結果、両者の
レベル差が3dB以上である場合に、制御信号を発生す
る。発生された制御信号は、増幅器32によって増幅され
た後、スイッチ11に入力され、スイッチ11をオンする。
この結果、左チャンネルの差信号(L−R)がローパス
フィルタ8を介さずにスピーカ4に入力されるようにな
る。
比較回路31において比較され、その比較の結果、両者の
レベル差が3dB以上である場合に、制御信号を発生す
る。発生された制御信号は、増幅器32によって増幅され
た後、スイッチ11に入力され、スイッチ11をオンする。
この結果、左チャンネルの差信号(L−R)がローパス
フィルタ8を介さずにスピーカ4に入力されるようにな
る。
前述した様に、ビデオソースである場合には、左チャ
ンネルの差信号(L−R)と右チャンネルの差信号(R
−L)とはその高域成分がほぼ均等であるため、比較回
路31に入力される信号のレベル差は3dB以上にならない
が、音楽ソースである場合には、左チャンネルの差信号
(L−R)の方が右チャンネルの差信号(R−L)より
も高域成分が多いため、比較回路31に入力される信号の
レベル差は3dB以上となって、比較回路31は制御信号を
発生する。
ンネルの差信号(L−R)と右チャンネルの差信号(R
−L)とはその高域成分がほぼ均等であるため、比較回
路31に入力される信号のレベル差は3dB以上にならない
が、音楽ソースである場合には、左チャンネルの差信号
(L−R)の方が右チャンネルの差信号(R−L)より
も高域成分が多いため、比較回路31に入力される信号の
レベル差は3dB以上となって、比較回路31は制御信号を
発生する。
従って、本実施例によれば、ローパスフィルタ8の入
出力間に接続されたスイッチ11を、ビデオソースである
場合と音楽ソースである場合とで、自動的に切り替える
ことができる。
出力間に接続されたスイッチ11を、ビデオソースである
場合と音楽ソースである場合とで、自動的に切り替える
ことができる。
第4図は本発明の別の実施例を示すブロック図であ
る。
る。
第1図または第3図の実施例では、左チャンネルの差
信号(L−R)による副音源を再生するスピーカ1の−
の極性側は右チャンネル用の電力増幅器6の+出力端子
に、また、右チャンネルの差信号(R−L)による副音
源を再生するスピーカ4の一の極性側は左チャンネル用
の電力増幅器5の+出力端子に、それぞれ接続されてい
るため、スピーカ1,4として、電気インピーダンスZ0の
極端に低いスピーカを用いると、電力増幅器5,6が破損
してしまうことがある。
信号(L−R)による副音源を再生するスピーカ1の−
の極性側は右チャンネル用の電力増幅器6の+出力端子
に、また、右チャンネルの差信号(R−L)による副音
源を再生するスピーカ4の一の極性側は左チャンネル用
の電力増幅器5の+出力端子に、それぞれ接続されてい
るため、スピーカ1,4として、電気インピーダンスZ0の
極端に低いスピーカを用いると、電力増幅器5,6が破損
してしまうことがある。
また、スピーカの種類によってボイスコイルの巻数が
異なる(即ち、ボイスコイルのインダクタンス分が異な
る)ため、第1図または第3図の実施例においては、ス
ピーカ1,4として種類の異なるスピーカを接続するたび
に、そのスピーカのボイスコイルのインダクタンス分に
よってローパスフィルタ7,8の遮断特性が変化してしま
う。従って、そのたびにローパスフィルタ7,8の遮断特
性を調整する必要が生じる。しかも、その際、スピーカ
の種類によっては、例えば、ローパスフィルタ7,8の遮
断特性が、第2図に破線で示す遮断特性9″の様に変化
する場合もあり、その様な場合には、ローパスフィルタ
7,8における遮断特性の調整範囲を越えてしまって調整
不可能となってしまう。
異なる(即ち、ボイスコイルのインダクタンス分が異な
る)ため、第1図または第3図の実施例においては、ス
ピーカ1,4として種類の異なるスピーカを接続するたび
に、そのスピーカのボイスコイルのインダクタンス分に
よってローパスフィルタ7,8の遮断特性が変化してしま
う。従って、そのたびにローパスフィルタ7,8の遮断特
性を調整する必要が生じる。しかも、その際、スピーカ
の種類によっては、例えば、ローパスフィルタ7,8の遮
断特性が、第2図に破線で示す遮断特性9″の様に変化
する場合もあり、その様な場合には、ローパスフィルタ
7,8における遮断特性の調整範囲を越えてしまって調整
不可能となってしまう。
そこで、本実施例では、第3図に示した電力増幅器5,
6を、第4図に示す様に電力増幅17〜20に分割してそれ
ぞれのスピーカ1〜4の入力に接続する様にすると共
に、減算回路13,14より得られた左右チャンネルの差信
号(L−R及びR−L)をそれぞれローパスフィルタ
(その遮断特性が第2図に示した遮断特性9と9′の間
で調整できるローパスフィルタ)15,16を介して電力増
幅器17,20に入力する様にした。
6を、第4図に示す様に電力増幅17〜20に分割してそれ
ぞれのスピーカ1〜4の入力に接続する様にすると共
に、減算回路13,14より得られた左右チャンネルの差信
号(L−R及びR−L)をそれぞれローパスフィルタ
(その遮断特性が第2図に示した遮断特性9と9′の間
で調整できるローパスフィルタ)15,16を介して電力増
幅器17,20に入力する様にした。
この様に構成することにより、スピーカ1の−の極性
側は電力増幅器17の−出力端子に、また、スピーカ4の
−の極性側は電力増幅器20の−出力端子にそれぞれ接続
されることになるため、スピーカ1,4として、インピー
ダンスZ0の極端に低いスピーカを用いても、電力増幅器
17,20が破損することはない。
側は電力増幅器17の−出力端子に、また、スピーカ4の
−の極性側は電力増幅器20の−出力端子にそれぞれ接続
されることになるため、スピーカ1,4として、インピー
ダンスZ0の極端に低いスピーカを用いても、電力増幅器
17,20が破損することはない。
また、ローパスフィルタ15,16とスピーカ1,4との間
に、電力増幅器17,20が配されるので、スピーカ1,4のバ
イスコイルのインダクタンス分の、ローパスフィルタ1
5,16の遮断特性に対する影響を除去することができ、従
って、スピーカ1,4として種類の異なるスピーカを接続
するたびに、ローパスフィルタ7,8の遮断特性を調整す
ると言う必要がなくなり、しかも、いかなる種類のスピ
ーカを接続しても、ローパスフィルタ7,8の遮断特性を
第2図に示した遮断特性9と9′の間に納めることがで
きる。
に、電力増幅器17,20が配されるので、スピーカ1,4のバ
イスコイルのインダクタンス分の、ローパスフィルタ1
5,16の遮断特性に対する影響を除去することができ、従
って、スピーカ1,4として種類の異なるスピーカを接続
するたびに、ローパスフィルタ7,8の遮断特性を調整す
ると言う必要がなくなり、しかも、いかなる種類のスピ
ーカを接続しても、ローパスフィルタ7,8の遮断特性を
第2図に示した遮断特性9と9′の間に納めることがで
きる。
また、本実施例では、ローパスフィルタ15,16と電力
増幅器17,20との間に遅延回路25,26をそれぞれ設けて、
音場を拡げる効果を更に高めるようにしている。尚、遅
延回路15,16の遅延時間τは、1〜50msの範囲で可変す
ることができる。
増幅器17,20との間に遅延回路25,26をそれぞれ設けて、
音場を拡げる効果を更に高めるようにしている。尚、遅
延回路15,16の遅延時間τは、1〜50msの範囲で可変す
ることができる。
本実施例におけるその他の構成及び動作は、前述した
第3図の実施例と同様である。
第3図の実施例と同様である。
以上、本発明の実施例について詳細に説明した。
尚、本発明は、テレビジョン受像機のステレオ再生装
置であるが、スピーカ間隔の狭いCD(コンパクト・ディ
スク)プレーヤ付きラジオ・カセットテープレコーダや
小形ステレオなどにも応用することができる。
置であるが、スピーカ間隔の狭いCD(コンパクト・ディ
スク)プレーヤ付きラジオ・カセットテープレコーダや
小形ステレオなどにも応用することができる。
以上説明したように、本発明によれば、主音源と副音
源とによる音声の合成によって、虚音像(L+(L−
R)及びR+(R−L))を、配置したスピーカの外側
に創成して、音場を拡大するステレオ再生装置におい
て、左右チャンネルの差信号(L−R及びR−L)の高
域成分を適度に抑圧することができるので、雑音性感覚
を減少させることができ、より自然な音場の拡がり(左
チャンネルのスピーカと右チャンネルのスピーカとの間
隔の1.5〜3倍程度の拡がり)を持ったステレオ再生を
行うことができる。
源とによる音声の合成によって、虚音像(L+(L−
R)及びR+(R−L))を、配置したスピーカの外側
に創成して、音場を拡大するステレオ再生装置におい
て、左右チャンネルの差信号(L−R及びR−L)の高
域成分を適度に抑圧することができるので、雑音性感覚
を減少させることができ、より自然な音場の拡がり(左
チャンネルのスピーカと右チャンネルのスピーカとの間
隔の1.5〜3倍程度の拡がり)を持ったステレオ再生を
行うことができる。
また、音楽ソースである場合には、右チャンネルの差
信号(R−L)のみ、その高域成分を適度に抑圧するこ
ともできるので、ビデオソースである場合と同じ様に音
場の拡がりの左右のバランスをとることができ、より自
然な音場の広がりを持ったステレオ再生を行うことがで
きる。
信号(R−L)のみ、その高域成分を適度に抑圧するこ
ともできるので、ビデオソースである場合と同じ様に音
場の拡がりの左右のバランスをとることができ、より自
然な音場の広がりを持ったステレオ再生を行うことがで
きる。
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
第1図におけるローパスフィルタ7,8の遮断特性及びス
ピーカ1,4の電気インピーダンス特性を示す特性図、第
3図は本発明の他の実施例を示すブロック図、第4図は
本発明の別の実施例を示すブロック図、第5図は
(A),(B)はそれぞれ一般的なテレビジョン受像機
を示す正面図、第6図は従来における音場拡大方法を説
明するための回路図、第7図は従来における他の音場拡
大方法を説明するための回路図、第8図は第7図の各ス
ピーカで再生される音源の音圧レベルの周波数スペクト
ルを示す特性図、第9図は第7図における音場の拡がり
を示す説明図、第10図は一般的なテレビジョン受像機に
多く用いられるスピーカの特性を示す特性図、である。 符号の説明 1〜4……スピーカ、5,6,17〜20……電力増幅器、7,8,
15,16……ローパスフィルタ、11……スイッチ、13,14…
…減算回路、25,26……遅延回路、27,28……ハイパスフ
ィルタ、29,30……整流積分回路、31……比較回路、32
……増幅器。
第1図におけるローパスフィルタ7,8の遮断特性及びス
ピーカ1,4の電気インピーダンス特性を示す特性図、第
3図は本発明の他の実施例を示すブロック図、第4図は
本発明の別の実施例を示すブロック図、第5図は
(A),(B)はそれぞれ一般的なテレビジョン受像機
を示す正面図、第6図は従来における音場拡大方法を説
明するための回路図、第7図は従来における他の音場拡
大方法を説明するための回路図、第8図は第7図の各ス
ピーカで再生される音源の音圧レベルの周波数スペクト
ルを示す特性図、第9図は第7図における音場の拡がり
を示す説明図、第10図は一般的なテレビジョン受像機に
多く用いられるスピーカの特性を示す特性図、である。 符号の説明 1〜4……スピーカ、5,6,17〜20……電力増幅器、7,8,
15,16……ローパスフィルタ、11……スイッチ、13,14…
…減算回路、25,26……遅延回路、27,28……ハイパスフ
ィルタ、29,30……整流積分回路、31……比較回路、32
……増幅器。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−258599(JP,A) 特開 昭62−295600(JP,A) 実開 昭57−53791(JP,U) 実開 昭58−176489(JP,U) 実開 昭59−74801(JP,U) 実開 昭60−127100(JP,U) 実開 昭61−126699(JP,U) 実開 昭62−94100(JP,U) 実開 昭63−26197(JP,U)
Claims (5)
- 【請求項1】ステレオ信号の左チャンネルの音声信号
(以下、左チャンネル信号という)を増幅する左チャン
ネルの電力増幅器に接続し、左チャンネルの信号による
主音源を再生する第1のスピーカと、右チャンネルの音
声信号((以下、右チャンネル信号という)を増幅する
右チャンネルの電力増幅器に接続し、右チャンネルの信
号による主音源を再生する第2のスピーカと、前記左チ
ャンネルの電力増幅器の出力端子+に+端子を、−端子
を前記右チャンネルの増幅器の出力端子の+にそれぞれ
接続した第3のスピーカと、前記右チャンネルの電力増
幅器の出力端子+に+端子を、−端子を前記左チャンネ
ルの電力増幅器の出力端子の+にそれぞれ接続した第4
のスピーカを具備し、前記第3のスピーカと、前記第4
のスピーカに、遮断周波数fc=1〜2.7kHz、遮断特性−
2〜−3dB/octのローパスフィルタを接続したことを特
徴とするテレビジョン受像機のステレオ再生装置。 - 【請求項2】左チャンネル信号を、入力して該左チャン
ネル信号による主音源を再生する第1のスピーカと、右
チャンネル信号を入力して、該右チャンネル信号による
主音源を再生する第2のスピーカと、前記左チャンネル
信号から前記右チャンネル信号を差し引いた第1の差信
号を入力して、該第1の差信号による副音源を再生する
第3のスピーカと、前記右チャンネル信号から前記左チ
ャンネル信号を差し引いた第2の差信号を入力して、該
第2の差信号による副音源を再生する第4のスピーカ
と、を具備するテレビジョン受像機のステレオ再生装置
において、 前記第3のスピーカの入力のみに、前記第2の差信号の
広域成分を抑圧するためのローパスフィルタを接続して
成ることを特徴とするテレビジョン受像機のステレオ再
生装置。 - 【請求項3】左チャンネルの音声信号(以下、左チャン
ネル信号と言う)。を入力して、該左チャンネル信号に
よる主音源を再生する第1のスピーカと、右チャンネル
の音声信号(以下、右チャンネル信号と言う)。を入力
して、該右チャンネル信号による主音源を再生する第2
のスピーカと、前記左チャンネル信号から前記右チャン
ネル信号を差し引いた第1の差信号を入力して、該第1
の差信号による副音源を再生する第3のスピーカと、前
記右チャンネル信号から前記左チャンネル信号を差し引
いた第2の差信号を入力して、該第2の差信号による副
音源を再生する第4のスピーカと、を具備し、前記第3
のスピーカの入力に、前記第1の差信号の高域成分を抑
圧するための第1のローパスフィルタを、前記第4のス
ピーカの入力に、前記第2の差信号の高域成分を抑圧す
るための第2のローパスフィルタを、それぞれ、接続し
て成るテレビジョン受像機のステレオ再生装置におい
て、 前記第2のローパスフィルタの入出力間に、スイッチを
接続すると共に、前記左チャンネル信号から前記右チャ
ンネル信号を差し引いて第1の差信号を出力する第1の
減算回路と、該第1の減算回路からの第1の差信号を入
力し、その高域成分を抽出して出力する第1のハイパス
フィルタと、該第1のハイパスフィルタからの出力信号
を整流し平滑化して出力する第1の整流積分回路と、前
記右チャンネル信号から前記左チャンネル信号を差し引
いて第2の差信号を出力する第2の減算回路と、該第2
の減算回路からの第2の差信号を入力し、その高域成分
を抽出して出力する第2のハイパスフィルタと、該第2
のハイパスフィルタからの出力信号を整流し平滑化して
出力する第2の整流積分回路と、前記第1及び第2の整
流積分回路からの出力信号をそれぞれ入力し、両者のレ
ベルを比較して、その差が3dB以上の時に制御信号を発
生する比較回路と、該比較回路からの制御信号を増幅す
る増幅器と、を設け、該増幅器により増幅された前記制
御信号によって、前記スイッチをオンすることにより、
前記第2のローパスフィルタの入出力間を短絡すること
を特徴とするテレビジョン受像機のステレオ再生装置。 - 【請求項4】左チャンネル信号を入力し増幅して出力す
る第1の電力増幅器と、該第1の電力増幅器からの出力
信号を入力して、該出力信号による主音源を再生する第
1のスピーカと、右チャンネル信号を入力し増幅して出
力する第2の電力増幅器と、該第2の電力増幅器からの
出力信号を入力して、該出力信号による主音源を再生す
る第2のスピーカと、前記左チャンネル信号から前記右
チャンネル信号を差し引いて第1の差信号を出力する第
1の減算回路と、該第1の減算回路からの第1の差信号
を入力し増幅して出力する第3の電力増幅器と、該第3
の電力増幅器からの出力信号を入力して、該出力信号に
よる副音源を再生する第3のスピーカと、前記右チャン
ネル信号から前記左チャンネル信号を差し引いて第2の
差信号を出力する第2の減算回路と、該第2の減算回路
からの第2の差信号を入力し増幅して出力する第4の電
力増幅器と、該第4の電力増幅器からの出力信号を入力
して、該出力信号による副音源を再生する第4のスピー
カと、を具備するテレビジョン受像機のステレオ再生装
置において、 前記第1の減算回路と前記第3の電力増幅器との間に、
前記第1の差信号の高域成分を抑圧するための、遮断周
波数fc=1〜2.kKHz、遮断特性−2〜−3dB/octの第1
のローパスフィルタを、前記第2の減算回路と前記第4
の電力増幅器との間に、前記第2の差信号の高域成分を
抑圧するための、遮断周波数fc=1〜2.7kHz、遮断特性
−2〜−3dB/octの第2のローパスフィルタを、それぞ
れ、接続して成ることを特徴とするテレビジョン受像機
のステレオ再生装置。 - 【請求項5】請求項4に記載のステレオ再生装置におい
て、前記第2のローパスフィルタの入出力間に、スイッ
チを接続すると共に、前記第1の減算回路からの第1の
差信号を入力し、その高域成分を抽出して出力する第1
のハイパスフィルタと、該第1のハイパスフィルタから
の出力信号を整流し平滑化して出力する第1の整流積分
回路と、前記第2の減算回路からの第2の差信号を入力
し、その高域成分を抽出して出力する第2のハイパスフ
ィルタと、該第2のハイパスフィルタからの出力信号を
整流し平滑化して出力する第2の整流積分回路と、前記
第1及び第2の整流積分回路からの出力信号をそれぞれ
入力し、両者のレベルを比較して、その差が或る値以上
の時に制御信号を発生する比較回路と、該比較回路から
の制御信号を増幅する増幅器と、を設け、該増幅器によ
り増幅された前記制御信号によって、前記スイッチをオ
ンすることにより、前記第2のローパスフィルタの入出
力間を短絡することを特徴とするテレビジョン受像機の
ステレオ再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63279498A JP2667228B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | テレビジョン受像機のステレオ再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63279498A JP2667228B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | テレビジョン受像機のステレオ再生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02126799A JPH02126799A (ja) | 1990-05-15 |
JP2667228B2 true JP2667228B2 (ja) | 1997-10-27 |
Family
ID=17611886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63279498A Expired - Lifetime JP2667228B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | テレビジョン受像機のステレオ再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2667228B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AUPQ938000A0 (en) * | 2000-08-14 | 2000-09-07 | Moorthy, Surya | Method and system for recording and reproduction of binaural sound |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5251764Y2 (ja) * | 1972-10-13 | 1977-11-25 | ||
JPH062400Y2 (ja) * | 1984-02-02 | 1994-01-19 | パイオニア株式会社 | 音響付加装置 |
JPS61126699U (ja) * | 1985-01-28 | 1986-08-08 | ||
JPS62295600A (ja) * | 1986-06-16 | 1987-12-22 | Fujitsu General Ltd | 音響再生装置 |
-
1988
- 1988-11-07 JP JP63279498A patent/JP2667228B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH02126799A (ja) | 1990-05-15 |
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