JPH0730749Y2 - 掘削溝用土留支保枠 - Google Patents

掘削溝用土留支保枠

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JPH0730749Y2
JPH0730749Y2 JP1775493U JP1775493U JPH0730749Y2 JP H0730749 Y2 JPH0730749 Y2 JP H0730749Y2 JP 1775493 U JP1775493 U JP 1775493U JP 1775493 U JP1775493 U JP 1775493U JP H0730749 Y2 JPH0730749 Y2 JP H0730749Y2
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sheet pile
frame
excavation
stopper
earth retaining
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謙一 福森
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日本スピードショア株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、堀削溝の土留支保
関する。
【0002】
【従来の技術】溝、特に、掘削深さが1〜3m程度の小
規模な溝を掘削する方法としては、仮掘削した溝(予掘
溝)に枠体を沈め、枠体を宙吊りしたり、枠体の上部に
引っ掛け部を設け、この引っ掛け部を溝口にかけたりし
て、枠体が落下するのを防ぎ、この枠体と土壁との間に
矢板を滑り込ませて予掘溝底まで落とし込み、更に溝底
を掘り下げるとともに矢板を押し込むという手順をとる
方法がある。
【0003】この工法では矢板の下側は機械で掘削でき
ないので、その部分は手掘りで徐々に堀り下げなければ
ならず、手間が掛かる上、矢板が不意に落下して作業を
妨げたり、作業者に接触するおそれがある。
【0004】この手堀り作業を無くすため、枠体に矢板
を組合せてから予掘溝に沈め、枠体に矢板を保持させた
状態で、溝底を堀り下げ、この後、矢板を堀り下げられ
た溝底まで落とし込む方法がある。
【0005】この方法に用いられる土留支保は、例え
ば図13の縦断正面図及び図14の平面図に示すよう
に、それぞれ外側に矢板103を昇降案内する矢板案内
枠104を有する左右1対の腹起こし101と、切ばり
102とを備える。
【0006】各腹起こし101は上下1対の横部材10
5と、その両端どうしを連結する縦部材106とからな
る四辺形枠で構成され、矢板案内枠104は、各腹起こ
し101の左右両外側を全面的に覆う矢板案内板107
と、この矢板案内板107の前後両端部を各腹起こし1
01の前後両端部に連結する連結板108と、上記矢板
案内板107の内面に前後方向に適当な間隔を置いて突
設された案内突起109とを備えている。
【0007】矢板案内板107と腹起こし101との間
に挿入される矢板103には所定の高さにピン孔110
が形成され、予掘溝を掘削溝の深さまで掘り下げる間、
例えば図15に示すように、このピン孔110に矢板案
内板107と腹起こし101との間隔よりも長いピン1
11を挿通し、このピン111を矢板案内板107と腹
起こし101とで下側から受け止めることにより、矢板
103落下が防止される。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】この従来の土留支保
では、矢板103にピン孔110を形成することによっ
て矢板103の強度が低下する上、矢板103の重量が
細いピン111に集中するので、ピン111を挿通した
矢板103を矢板案内板107と腹起こし101との間
に挿入する際にピン111が衝撃的に矢板案内板107
や腹起こし101に衝突し、ピン孔110、矢板案内板
107、腹起こし101が傷ついたり、ピン111が曲
がったりしてピン111が抜き取り難くなり、矢板10
3を落とし込む作業の作業性が悪化するという問題があ
る。
【0009】本考案は、上記の事情を鑑みてなされたも
のであり、矢板の強度を低下させずに予掘溝を掘削溝の
深さに堀り下げる間の矢板の落下を防止でき、また、そ
の後の矢板の落とし込みの作業性を高められるようにし
た掘削溝用土留支保を提供することを目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案の掘削溝用土留支
は、外側に矢板を上下方向に案内する矢板案内枠を
設けた上下1対の横部材と、上下の横部材を連結する縦
部材とからなる腹おこしと、左右1対の腹起こしを所
定の間隔に保持する切ばりとからなる土留支保におい
て、上記の目的を達成するため、次のような手段を講じ
ている。
【0011】即ち、各腹起こしと各矢板案内枠との間に
挿入された矢板の下端縁を受け止めるストッパー及びこ
のストッパーをストップ位置に保持できる保持装置とを
設けたことを特徴とする。
【0012】
【作 用】本考案の掘削溝用土留支保においては、保
持装置でストッパーをストップ位置に保持してから矢板
を各腹起こしと各矢板案内枠との間に挿入すると、スト
ッパーが各矢板を下側から受け止め、下方に落下するこ
とを防止する。
【0013】ストッパーは矢板を所定の面積以上にわた
って受け止めるので、矢板の重量が分散して受け止めら
れ、矢板の下端縁、ストッパー及び保持装置が衝撃的に
加わる矢板の重量で変形することが防止される。
【0014】
【実施例】本考案の一実施例に係る掘削溝用土留支保
を図面に基づいて具体的に説明すれば以下の通りである
が、もちろん、本考案はこの実施例の具体的な構成に限
定されるものではない。
【0015】図1の斜視図に示すように、本考案の一実
施例に係る掘削溝用土留支保は、枠体1と矢板2とか
らなり、枠体1は左右1対の腹起こし3と、これの外側
に固定される矢板案内枠4と、切ばり5と、図2の側面
図及び図3の平面図に示すストッパー装置6、接地アー
ム7とを備える。
【0016】各腹起こし3は、上下1対の横部材8・9
と、縦部材10とからなり、縦部材10は、例えば、従
来例と同様に両横部材8・9の各端部どうしを連結する
ように構成してもよい。
【0017】しかしながら、この実施例では、横断管1
1がある掘削溝にもこの掘削溝用土留支保を使用でき
るようにするため、縦部材10を両横部材8・9の一端
部から離れた位置に配置し、両横部材8・9の一端部の
間を解放してある。
【0018】縦部材10の数は1本以上であれば特に限
定されず、2本以上設けることも妨げないが、この実施
例では、部材数を削減して加工費を安価にするととも
に、腹起こし3を軽量にするため、縦部材10の数を1
本としている。
【0019】縦部材10を1本にする場合には、上下の
横部材8・9の端部どうしを連結してもよいが、この実
施例では、横部材8・9と縦部材10との連結部に作用
する横部材8・9の重量による曲げモーメントをできる
だけ小さくするように、横部材8・9の中間部どうしを
縦部材10で連結するようにしている。
【0020】上記矢板案内枠4は、1枚の矢板案内板1
2と多数枚の連結板13とからなり、上記矢板案内板1
2は腹起こし3の外側面全体を覆うように構成してもよ
いが、各横部材8・9を外側から各横部材8・9の外側
面の全部又は一部分のみを覆う帯板状に形成する方が好
ましい。
【0021】すなわち、矢板案内板12が各横部材8・
9の外側面の全部よりも広い範囲にわたって腹起こし3
の側面を覆うことは、矢板案内板12の案内作用に何ら
影響がないにもかかわらず矢板案内板12に作用する土
圧が増大するので、矢板案内板12に補強用リブや屈曲
部を設けて分厚くする必要がある。
【0022】この実施例では、矢板案内板12を各横部
材8・9を外側から各横部材8・9の外側面の一部分の
みを覆う帯板状に形成して、矢板案内板12の案内作用
が損なわれない程度に矢板案内板12に作用する土圧を
小さくしてあり、これにより矢板案内板12の薄肉化及
び軽量化を図ることができ、また、矢板案内板12を薄
肉にすることにより予掘溝ないし掘削溝の溝幅を狭くす
ることができる。
【0023】上記連結板13は前後方向に適当な間隔を
置いて多数配置され、上記矢板案内板12を横部材8・
9に連結する。
【0024】このように、多数の連結板13で矢板案内
板12を横部材8・9に連結することにより、矢板案内
板12の荷重条件が緩和され、矢板案内板12に土壁の
石などが当たっても矢板案内板12が変形し難くなり、
また、矢板案内板12を一層薄くして軽量にすることが
できる。
【0025】上記切ばり5は、長さが一定に固定された
ものを用いてもよいが、この実施例では、溝幅の異なる
複数種類の掘削溝に対応でき、また、実際の掘削溝の溝
幅に合わせて寸法を微調整できるように、水圧シリンダ
を内蔵した伸縮式の切ばり5を用いている。
【0026】また、切ばり5の本数は1本以上であれば
特に限定されないが、この実施例では、各切ばり5が負
担する荷重を小さくし、また、掘削作業の作業性をでき
るだけ損なわないようにするため、各横部材8・9の両
側の端部どうしの間にそれぞれ1本ずつ切ばり5を配置
している。
【0027】各切ばり5は、腹起こし3と分解して設置
現場に運び、設置現場の近くで組み立てたり、設置現場
の掘削溝内で組み立てたりする事も可能であるが、この
場合には掘削溝の近くに枠体1を組み立てる作業スペー
スが必要になり、手狭な現場には適用できなくなるので
好ましくない。
【0028】この実施例では、現場の組立作業スペース
が不要になるようにするとともに、掘削溝内での組立に
比べて組立作業の安全性を高められるようにするため、
例えば製造工場や資材ヤードで予め腹起こし3と切ばり
5とを連結して、強固な一体の枠体1にして設置現場に
運ぶようにしている。
【0029】図2の側面図及び図3の底面図に示すよう
に、上記腹起こし3の下側の横部材の下面には、2組
のストッパー装置6が設けられ、各組のストッパー装置
6はストッパー14と保持装置15とからなる。
【0030】上記ストッパー14は、矢板案内枠4の下
方に位置するストップ位置と、この横部材9の下方に垂
れ下がる解除位置とにわたって揺動可能に設けられ、各
保持装置15は対応するストッパー14をストップ位置
に保持できるように構成される。
【0031】上記ストッパー14は互いに独立して横部
材9の側面から外側に出退し、それぞれ1枚の矢板2を
受け止める複数のピンで構成することも可能であるが、
複数の矢板2の受け止め及び解放を一挙にして作業性を
高めるためには、複数の矢板2を受け止めるように構成
することが有利である。
【0032】複数の矢板2を受け止めることができるス
トッパー14の形状は各矢板2下端を一定の面積以上
にわたって受け止めるように形成してあれば特に限定さ
れず、例えばそれぞれ1枚の矢板2をそれぞれ一定の面
積以上にわたって受け止める複数の部材の一端部どうし
を連結して櫛歯状に形成したストッパー14を用いるこ
とも可能である。
【0033】しかしながら、この実施例では、構成を簡
単にして加工費を安価にするとともに、横部材9への連
結構造を簡単にするため、ストッパー14が所定の寸法
に裁断されたアングル型鋼材で構成され、1対のヒンジ
16によって横部材9に連結される。
【0034】上記保持装置15は、ストッパー14をス
トップ位置に保持できるように構成してあればよく、例
えば横部材9の下面に横部材9の幅方向に進退可能に支
持させた棒、帯板などで構成することも可能である。
【0035】しかしながら、この実施例では、掘削溝T
の上側から操作し易いように、横部材9に回転可能に挿
通したクランクレバーで保持装置15を構成している。
すなわち、この保持装置15は、横部材9に回転可能に
挿通した回転軸17と、この回転軸17の上端に一端部
が連結された操作レバー18と、上記回転軸17の下端
に一端が連結され、操作レバー18と反対方向に延出さ
れたストップレバー19とを備える。
【0036】そして、上記操作レバー18の遊端部を横
部材9の内側方向に向けた時にストップレバー19の遊
端部がストップ位置に位置するストッパー14の下面を
受け止めてストッパー14をストップ位置に保持し、操
作レバー18をこの位置から前後方向に所定量以上回転
させると、ストップレバー19の遊端部がストッパー1
4の下面から外れ、ストッパー14が自重で横部材9の
下側に垂れ下がるようにしている。
【0037】なお、この保持装置15は手動操作するよ
うに構成してもよく、また、例えば水圧、油圧あるいは
圧縮空気により伸縮されるシリンダなどのアクチュエー
タを用いて遠隔操作できるようにしてもよい。
【0038】また、地上に載置した状態で、上記ストッ
パー14を自由に揺動させることができるように、下側
の各横部材9の両端の下部には適当な高さの脚台20が
設けられる。
【0039】図1に示すように、上記接地アーム7は、
各腹起こし3の上側の横部材8に前後方向に適当な間隔
を置いて溶接される縦部材21と、縦部材21の上部か
ら横外方向に連出されたアーム部材22とアーム部材2
2の先端部の下面に固定された接地板23とを備え、上
記枠体1を掘削溝T内に設置した時に掘削溝Tの両側の
地面に接地板23が受け止められる。
【0040】上記矢板2の素材は特に限定されず、単板
または積層の木製板、合成樹脂板、アルミ合金板、鋼板
などを用いることができ、また、横部材8・9、矢板案
内板12及び連結枠13で囲まれる長方形内に入る大き
さであればその形状は板状であれば平板状であっても屈
曲板状であってもよい。
【0041】この実施例では、安価で入手が容易であ
り、しかも、軽量で強度的に優れている市販のアルミ合
金製の矢板(トレンチシート)3を用いている。
【0042】次に、この掘削溝用土留支保の設置工事
の手順について、図面に基づいて具体的に説明する。
【0043】まず、例えば資材ヤード、製造工場などに
おいて予め矢板案内枠4及びストッパー装置6を設けた
腹起こし3と切ばり5とを連結して枠体1を形成し、切
ばり5の寸法調整をしてから、この枠体1と所要数の矢
板2とを設置現場に搬入し、図2に示すように、ストッ
パー装置6の保持装置15を操作してストッパー14を
ストップ位置に移動させ、その位置に保持する。
【0044】この後、例えば図5に示すように、矢板2
を腹起こし3と矢板案内枠4との間に上方から差し込
み、矢板2の下端をストッパー14に受け止めさせる。
【0045】ここで、矢板2の重量はその下端縁全体が
ストッパー14に受け止められるので、矢板2の挿入時
に矢板2の先端、ストッパー14あるいは保持装置15
が変形するおそれはない。
【0046】この後、枠体1及び矢板2をバックホー、
クレーンなどで吊り上げ、予掘溝tに吊り込み、接地ア
ーム7の接地板23を予掘溝tの両側の地面に受け止め
させて、枠体1を予掘溝t内の所定の位置に保持する。
【0047】もっとも、掘削規模などによっては、スト
ッパー14をストップ位置に位置させた後、矢板2を差
し込む前に枠体1を予掘溝tに吊り込み、上記のように
枠体1を予掘溝t内の所定の位置に保持した後に矢板2
を枠体1に差し込むようにしてもよい。
【0048】また、例えば図6に示すように、予掘溝t
内に横断管11がある場合には、矢板2を差し込まず
に、先に枠体1のみを予掘溝t内に吊り込み、その後
に、矢板2を枠体1の腹起こし3と矢板案内枠4との間
に上方から差し込み、ストッパー14に受け止めさせる
とともに、横断管11の上下には、例えばコンパネなど
からなる特別の土留板を設置する。
【0049】なお、掘削底が浅く、接地アーム7が予掘
溝tの両側の地面から浮き上がる時には、一旦枠体を予
掘溝tから吊り出し、予掘溝tを更に堀り下げてから再
び枠体を予掘溝tに吊り下げ、接地アーム7を予掘溝t
の両側の地面に受け止めさせて、枠体を予掘溝t内の所
定の位置に保持する。
【0050】この後、図7の説明図に示すように、左右
両側の矢板2の間で予掘溝tを掘削溝Tの設計深さまで
堀下げるが、この工程では、接地アーム7を掘削溝Tの
両側の地面に受け止めさせて枠体1及び矢板2を掘削溝
T内の所定の位置に保持しているので、矢板2の下側を
掘削しても矢板2が落下するおそれがなく、二重ハッチ
ングで示す矢板2の下側部分も機械堀りで能率良く掘削
することができる。
【0051】予掘溝tを掘削溝Tの深さまで掘り下げた
後、保持装置15を操作して、その保持作用を解除し、
ストッパー14を解除位置に位置させることにより、ス
トッパー14に受け止められていた矢板2を掘削底まで
落とし込む。
【0052】ここで、ストッパー14は複数の矢板2を
受け止めているので、1本のストッパー14を解除する
ことにより、複数本の矢板2が同時に落とし込まれるこ
とになり、作業性を高めることができる。
【0053】もちろん、落とし込まれる矢板2は腹起こ
し8・9と矢板案内枠4とによって昇降案内されるの
で、矢板2が落とし込みに際して傾斜するおそれはな
い。
【0054】なお、矢板2の下端部は必要に応じて掘削
底から土中に打ち込んでもよい。
【0055】次に、上記土留支保の撤去工事について
図8及び図9の各説明図に基づいて具体的に説明する。
【0056】掘削溝T内に配管などの所要の工事を行っ
た後、図8に示すように、掘削溝Tを下側の横部材9の
下面近くまで埋め戻してから、各矢板2を順に抜き上げ
て撤去する。
【0057】そして、図9に示すように、全ての矢板2
を撤去してから、腹起こし3、矢板案内枠2及び切ばり
5からなる枠体1と、これに付属するストッパー装置6
とを例えばバックホー、クレーン等によって掘削溝Tか
ら抜去し、この後、掘削溝Tを地表まで埋め戻す。
【0058】このように、矢板2を順次撤去することに
より、撤去に使用するクレーンやバックホーの負荷を小
さくでき、能力の小さいクレーンやバックホーを使用で
きるので、撤去費用が安価になり、また、手狭な現場に
も適用できるようになる。
【0059】上記土留支保の他の撤去工法としては、
図10の説明図に示すように、掘削溝Tを下側の横部材
9の下面近くまで埋め戻しながら、矢板2を下側の横部
材9の下面又は横断管11の上側まで徐々に順次抜き上
げ、図11の説明図に示すように、ストッパー装置6に
よって矢板2を枠体1に支持させてから矢板2及び枠体
1を掘削溝Tから抜去するという手順が採られる。
【0060】この撤去工事では、矢板2を下側の横部材
9の下面又は横断管11の上側まで徐々に順次抜き上げ
るので、撤去に使用するクレーンやバックホーの負荷を
一層小さくでき、能力の一層小さいクレーンやバックホ
ーを使用できるので、撤去費用が一層安価になり、ま
た、一層手狭な現場にも適用できる。
【0061】上記の実施例においては、矢板案内板12
が横部材8・9の真横に配置されているが、矢板案内板
12は横部材8・9と相まって矢板2の昇降を案内でき
るようにしてあればよく、例えば図12の断面図に示す
ように、横部材8(9)の上方に配置したり、図示はし
ないが、横部材8・9の下方に配置したりすることも可
能である。
【0062】
【考案の効果】以上に説明したように、本考案の掘削溝
用土留支保によれば、矢板をストッパーで下側から所
定の面積以上にわたって受け止めるので、矢板に強度低
下を招くピン孔などを形成する必要がなくなり、矢板の
強度を低下させることなく、予掘溝を掘り下げる間の矢
板の落下を防止できる。
【0063】また、矢板をストッパーで下側から所定の
面積以上にわたって受け止めるので、矢板の重量が分散
して受け止められ、矢板の下端縁、ストッパー及び保持
装置が衝撃的に加わる矢板の重量で変形することが防止
され、矢板の下端縁、ストッパー及び保持装置の変形に
よって矢板の落とし込み作業の作業性が損なわれるおそ
れがなくなる。
【0064】本考案の掘削溝用土留支保において、特
に、ストッパーが複数の矢板をそれぞれ一定面積以上に
わたって受け止めるように構成する場合には、ストッパ
ーの解除により複数の矢板の落とし込みができるので、
矢板落とし込み作業の作業性を高めることができる。
【0065】また、本考案の掘削溝用土留支保におい
て、特に、各矢板案内枠が腹起こしの各横部材を外側か
ら各横部材の外側面の全部または一部分のみを覆う帯板
状に形成され、前後方向に適当な間隔を置いて配置さ
れ、この矢板案内板を横部材に連結する連結板とを有す
る場合には、矢板案内板の高さが低く、矢板案内板が受
ける土圧が小さくなるとともに、その土圧が多数の連結
板に分担されるので、矢板案内板の左右方向の厚さを薄
く設計することができるとともに、矢板案内板に土壁の
石などが接触しても矢板案内板が変形し難くなる。
【0066】また、この場合には、矢板案内板を小さ
く、薄くできるので重量が軽量になり、設置及び撤去に
際して能力が小さいクレーンを使用することができ、手
狭な現場にも適用できるとともに、設置工事及び撤去工
事の工事費用を削減することができ、しかも、設置及び
撤去作業の安全性を高めることができる。
【0067】更に、本考案の土留支保において、特
に、各腹起こしが、上下に適当な間隔を置いて平行に配
置される横部材と、上下の横部材を連結する縦部材とを
有し、上下の横部材を連結する縦部材が両横部材の一端
部から離れた位置に設けられ、両横部材の一端部どうし
の間が解放されるように構成する場合には、その開放さ
れた両横部材の一端部どうしの間を通して両横部材をこ
れらの間に間に横断管を挟むように設置することがで
き、横断管のある掘削溝にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の斜視図である。
【図2】本考案の一実施例のストッパー装置の側面図で
ある。
【図3】本考案の一実施例のストッパー装置の底面図で
ある。
【図4】本考案の平面図である。
【図5】本考案の設置工事における準備工程の説明図で
ある。
【図6】本考案の設置工事における吊り込み工程の説明
図である。
【図7】本考案の設置工事における予掘溝の掘り下げ工
程の説明図である。
【図8】本考案の撤去工事における掘削溝の埋め戻し工
程の説明図である。
【図9】本考案の撤去工事における撤去工程の説明図で
ある。
【図10】本考案の撤去工事における掘削溝の埋め戻し
工程の説明図である。
【図11】本考案の撤去工事における他の撤去工程の説
明図である。
【図12】本考案の矢板案内枠の変形例の断面図であ
る。
【図13】従来例の正面図である。
【図14】従来例の平面図である。
【図15】従来例の矢板支持構造の斜視図である。
【符号の説明】
2 矢板 3 腹起こし 4 矢板案内枠 5 切ばり 8・9 横部材 10 縦部材 12 矢板案内板 13 連結板 14 ストッパー 15 保持装置

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側に矢板を上下方向に案内する矢板案
    内枠を設けた上下1対の横部材と、上下の横部材を連結
    する縦部材とからなる腹起こしと、左右1対の腹起こ
    しを所定の間隔に保持する複数の切ばりとからなる土
    支保において、各腹起こしと各矢板案内枠との間に挿
    入された矢板の下端縁を受け止めるストッパー及びこの
    ストッパーをストップ位置に保持できる保持装置とを設
    けたことを特徴とする掘削溝用土留支保
  2. 【請求項2】 複数の上記ストッパーが設けられた請求
    項1に記載の掘削溝用土留支保
  3. 【請求項3】 各腹起こしが、上下左右に適当な間隔を
    置いて平行に配置される横部材と、上下の横部材を連結
    する縦部材とからなり、各矢板案内枠が帯板状に形成さ
    矢板案内板と、前後方向に適当な間隔を置いて配置
    され、この矢板案内板を横部材に連結する複数の連結板
    とからなる請求項1又は2に記載の掘削溝の土留支保
  4. 【請求項4】 上下の横部材を連結する縦部材が両横部
    材の一端部又は両端部から離れた位置に設けられ、両横
    部材の一端部どうし又は両端部どうしの間が連結されて
    いない請求項3に記載の掘削溝の土留支保
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