JPH0730689Y2 - 不溶性電極 - Google Patents

不溶性電極

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JPH0730689Y2
JPH0730689Y2 JP1989043566U JP4356689U JPH0730689Y2 JP H0730689 Y2 JPH0730689 Y2 JP H0730689Y2 JP 1989043566 U JP1989043566 U JP 1989043566U JP 4356689 U JP4356689 U JP 4356689U JP H0730689 Y2 JPH0730689 Y2 JP H0730689Y2
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JP
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steel strip
plate
back plate
insoluble
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JP1989043566U
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泰伸 前川
優 生天目
利之 辻原
信之 灘
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日本鋼管株式会社
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は鋼帯の電気めっき装置に使用される不溶性電極
に関する。
[従来の技術] Zn,Sn,Ni,Fe,Cuあるいはこれらの合金などを被めっき材
の表面に電気めっきするに際しては、不溶性電極を使用
することが多い。
この不溶性電極としては、チタン製の基体表面にPb−
Sn,Pb−Ag,Pb−Ag−In等のPb合金を被覆した鉛電極、
チタン製の基体表面に貴金属、例えば白金をコーティン
グした電極、等がある。
第5図は上記従来技術による不溶性電極と、そのめっき
槽中における配置状態を示す縦断面図、第6図はその平
面図、第7図はその右側面図である。第5図〜第7図に
おいて、1は不溶性電極であり、鋼帯20の片面側あるい
は両面側に、鋼帯20と所定の間隔をおいて配置される。
不溶性電極1の幅は鋼帯20の幅より広く、各種の幅の鋼
帯をめっきできるようななっている。21は不溶性電極1
の電解面上に具えられ鋼帯20と電解面との接触を防止す
るためのプロテクター、22はめっき液噴流ヘッダー、23
は噴流ノズルである。
[考案が解決しようとする課題] しかし、上記従来技術による不溶性電極は、補修面での
問題を有している。
不溶性電極の表面を覆う鉛合金は僅かずつ溶解して消耗
し、また貴金属であっても徐々に溶解して消失する。そ
して、鋼帯の連続めっきラインにおいては、生産計画に
応じて各種の幅の鋼帯が装入される。このため、不溶性
電極においては、端部より中央部の通電時間が長くな
り、この部分の溶出が速くなる。したがって、前記の
鉛製不溶性電極では中央部に向けて湾曲した形状に消耗
し、また、前記の貴金属を被覆した不溶性電極にあっ
ては、中央部の貴金属が端部より早く消失すると言う現
象が発生する。
また、めっき液を噴出するノズルの近傍やプロテクター
の近傍においては、めっき液の流れが乱流状態になり、
これらの箇所にあっては、不溶性電極の溶出、摩耗等が
外の部分に比べて大きい。
さらに、不溶性電極には鋼帯との接触を防ぐためにプロ
テクターを備えているが、鋼帯との接触を完全になくす
ことはできず、これによるスパーク疵の発生はある程度
避けられない。
このような種々の原因により不溶性電極が部分的に損傷
すると、鉛電極の場合には、各部極間距離の変化による
電流密度分布の不均一が生じたり、また貴金属被覆電極
の場合には、貴金属の部分的な消失による電流密度分布
の不均一が発生し、これがめっき付着量の不均一となっ
て、めっき鋼帯の品質低下を招く。
しかし、不溶性電極は損傷部分だけを部分的に補修する
ことはできず、全面補修をしなければならない。
本考案は上記従来技術の問題点を解決し、損傷部だけを
部分的に補修することができる不溶性電極を提供するこ
とを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本考案の不溶性電極は、
バックプレートとこのバックプレートの前記鋼帯との対
向側に取り付けられた電極板よりなり、前記電極板は鋼
帯の走行方向と幅方向に複数に分割配置されていると共
に、これらの分割電極板は各分割電極板間の鋼帯走行方
向の間隙が鋼帯入側から鋼帯出側に亙って直線を形成し
ないように配置されている。
この場合、前記各分割電極板間の間隙のうち、少なくと
も鋼帯走行方向の間隙はその幅が1mm以下であるのがよ
い。
また、前記分割電極板は非電解面側に複数の通電ボスを
有し、この通電ボスと前記バックプレートに挿通された
ボルトによって着脱自在に取り付けられている。
そして、前記分割電極板と前記バックプレートの間に絶
縁材が介装されている。
[作用] 上記のように、本考案の不溶性電極においては、バック
プレートに電極板が取り付けられており、この電極板は
複数の分割電極板から構成されているので、電解面が損
傷した場合には、損傷部した分割電極板だけを取り替え
ればよい。したがって、適宜部分補修が可能となる。取
り替えられた分解電極板は別途補修し、再使用する。
そして、上記分解電極板の配置に際しては、隣接する分
割電極板と分割電極板との間に帯状の間隙ができるが、
間隙が鋼帯走行方向の同一線上に集まって直線ができる
ような、分割電極板の配置にすると、鋼帯の走行方向に
連続した電流密度の低下が生じ、製品々質の低下を招
く。間隙が直線を形成する分割電極板の配置例として
は、例えば、方眼状の配置がこれに当たる。
しかし、電極板を分割した場合には、上記の間隙による
電流密度の不均一は必然的に生ずるので、鋼帯の走行方
向の間隙の幅は可能の限り狭くする必要がある。めっき
鋼帯品質に実質的な影響を及ぼさないようにするために
は、上記間隙の幅は2mm未満、好ましくは1mm以下程度に
することが望ましい。
分割電極板には通電ボスを設けてあるが、この通電ボス
は、分割電極板のバックプレートへの取り付けと、給電
されるバックプレートから電解面への通電を兼ねたもの
である。この通電ボスを複数にしたことにより、分解電
極板自体の抵抗に起因する電圧降下が小さくなり、電解
面における電流密度の不均一がなくなる。
バックプレートに分解電極板を取り付けただけである
と、両者の間に空間ができる。これのような構成による
不溶性電極を使用すると、異種金属をめっきするため
に、めっき液を入れ替えた際、上記空間に前操業時のめ
っき液が残留したり、あるいはスラッジが固着したりす
る。これらの残留物は異種金属をめっきする際の不純物
となる。このため、分割電極板の取り付けに際して、バ
ックプレートと分割電極板との間に絶縁材を介装し、空
間ができないようにしている。絶縁材としては例えばテ
フロン、硬質塩ビあるいはポリプロピレン等の耐酸性合
成樹脂を使用することができるが、耐酸性絶縁材であれ
ばこれに拘らず任意に選択することができる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本考案の不溶性電極の一実施例を示す平面図、
第2図はその側面図である。また、第3図は本考案の不
溶性電極の一実施例の部分平面図、第4図は第3図にお
けるA−A断面図である。不溶性電極のめっき槽内にお
ける配置については第5図〜第7図の場合と同じである
ので、説明を省略する。
第1図および第2図において、不溶性電極1は補強およ
び導電のためのバックプレート2と、このバックプレー
ト2の鋼帯との対向側に取り付けられた電極板3によっ
て主要部が構成されている。電極板3は鋼帯の走行方向
と幅方向に複数に分割配置され、3種類の分割電極板4
a,4b,4cを組み合わせて配置されている。分割電極板4a,
4b,4cはそれぞれ大きさが異なっており、方眼状の配置
にならないようにしてある。このため、各分割電極板陽
の間隙5は鋼帯の走行方向Aの同一線上に集まることな
く、鋼帯の幅方向に分散されている。
この間隙5のうち、鋼帯の走行方向の隙間の幅は少なく
とも2mm未満、通常は1mm以下になるように、分割電極板
4a,4b,4cが精度よく配置されている。
分割電極板4a,4b,4cはボルト6によってバックプレート
2に取り付けられており、分割電極板4a,4b,4cとバック
プレート2の間には、耐酸性合成樹脂などの絶縁材7が
介装されている。
8は鋼帯の走行方向と直角に配置され耐酸性合成樹脂な
どで形成されたプロテクターである。
第3図および第4図により、さらに詳しく説明する。第
3図および第4図において、2はチタン材よりなるバッ
クプレート、4はチタン板の上に酸化イリジウムを主成
分とする電極材料9がコーティングされた分割電極板で
あり、この分割電極板4は、幅約200〜300mm、長さ約40
0〜600mmの大きさにしてある。6はボルト、7は絶縁材
である。分割電極板4は非電解面側にチタン製でネジ込
み式の通電ボス10が複数溶接されており、この通電ボス
10に、バックプレート2の貫通孔から挿通されたボルト
6を螺合させる構造になっている。したがって、各分割
電極板4は着脱自在でバックプレート2と一体になっお
り、ブスバー(図示せず)からバックプレート2に給電
された電流は通電ボス10を介して分割電極板4の電解面
に通電される。通電ボス10の数は、分割電極板4自体の
電圧降下が所定値以下になるように、分割電極板4の大
きさによって適宜決められる。
また、分割電極板4に設けた通電ボス10の端面11には白
金めっきが施され、バックプレート2と分割電極板4と
の間の導電性を向上させている。
なお、分割電極板4が損傷した際には、取り替え、別途
補修して再使用するが、補修に際しては、分割電極板4
の電解面を研削するので、バックプレート2と分割電極
板4の電解面との距離が小さくなってしまう(極間距離
が大きくなる)。この措置として、再使用する分割電極
板4の取り付けにあたっては、通電ボス10とバックプレ
ート2の間にシムを介装し、前記したバックプレート2
と電解面の距離を調製する。
[考案の効果] 本考案の不溶性電極は、バックプレートに電極板が取り
付けられており、且つこの電極板は複数の分割電極板に
よって構成されているので、電極が損傷した場合、損傷
した分割電極板だけを取り替えることによる部分補修が
可能となる。このため、損傷部だけを必要に応じて逐次
補修すればよく電極の補修費を低減できる。
そして、次のごとくすることにより、付着量分布が均一
なめっき鋼帯を製造することができる。
各分割電極板間の間隙を鋼帯走行方向の同一線上に
集まらないように配置し、電流密度分布の不均一をなく
す。
各分割電極板間の間隙のうち、少なくとも鋼帯走行
方向の間隙の幅を1mm以下にすることにより、電流密度
分布をさらに均一化にする。
分割電極板にはバックプレートと一体化するための
通電ボスを複数設け、分割電極板自体の抵抗に起因する
電圧降下を小さくし、電流密度分布を一層均一化する。
さらに、分割電極板とバックプレートの間に絶縁材を介
装することにより、めっき液が残留したり、スラッジが
固着したりする空間がなくなり、めっき金属切り替え時
における不純物の混入を阻止でき、めっき鋼帯の品質低
下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の不溶性電極の一実施例を示す平面図、
第2図はその側面図、第3図は本考案の不溶性電極の一
実施例の部分平面図、第4図は第3図におけるA−A断
面図、第5図は従来技術による不溶性電極と、そのめっ
き槽中における配置状態を示す縦断面図、第6図はその
平面図、第7図はその右側面図である。 1……不溶性電極、2……バックプレート、3……電極
板、4,4a,4b,4c……分割電極板、5……分割電極板間の
間隙、6……ボルト、7……絶縁材、10……通電ボス、
20……鋼帯。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−59895(JP,A) 特開 昭58−87300(JP,A) 実公 昭58−31895(JP,Y2) 実公 昭58−31896(JP,Y2)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼帯を連続的に電気めっきするための、め
    っき槽内に備えられる不溶性電極において、バックプレ
    ートとこのバックプレートの前記鋼帯との対向側に取り
    付けられた電極板よりなり、前記電極板は鋼帯の走行方
    向と幅方向に複数に分割配置されていると共に、これら
    の分割電極板は各分割電極板間の鋼帯走行方向の間隙が
    鋼帯入側から鋼帯出側に亙って直線を形成しないように
    配置されていることを特徴とする不溶性電極。
  2. 【請求項2】請求項1記載の不溶性電極において、前記
    各分割電極板間の間隙のうち、少なくとも鋼帯の走行方
    向の間隙はその幅が1mm以下であることを特徴とする不
    溶性電極。
  3. 【請求項3】請求項1記載の不溶性電極において、前記
    分割電極板は非電解面側に複数の通電ボスを有し、この
    通電ボスと前記バックプレートに挿通されたボルトによ
    って着脱自在に取り付けられていると共に、前記分割電
    極板と前記バックプレートの間に絶縁材が介装されてい
    ることを特徴とする不溶性電極。
JP1989043566U 1989-04-13 1989-04-13 不溶性電極 Expired - Lifetime JPH0730689Y2 (ja)

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