JPH07306531A - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH07306531A
JPH07306531A JP6121845A JP12184594A JPH07306531A JP H07306531 A JPH07306531 A JP H07306531A JP 6121845 A JP6121845 A JP 6121845A JP 12184594 A JP12184594 A JP 12184594A JP H07306531 A JPH07306531 A JP H07306531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
radiation
resin
acid
alkali
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6121845A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Yamachika
幹雄 山近
Hirotsugu Ikezaki
洋次 池崎
Toshiyuki Ota
利幸 大田
Akira Tsuji
昭 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP6121845A priority Critical patent/JPH07306531A/ja
Publication of JPH07306531A publication Critical patent/JPH07306531A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 a)アルカリ可溶性樹脂、b)感放射線性酸
発生剤およびc)アルコキシメチル化ウレア樹脂または
アルコキシメチル化グリコールウリル樹脂からなる、酸
の存在下にa)アルカリ可溶性樹脂を架橋し得る架橋剤
を含有してなることを特徴とする感放射線性樹脂組成物 【効果】 感度、現像性、解像度等に優れ、現像時のパ
ターンの膨潤、パターンの蛇行がないレジスト被膜を形
成する化学増幅型ネガ型レジスト組成物として好適であ
り、i線等の紫外線、エキシマレーザー等の遠紫外線、
シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線
といった放射線のいずれにも対応でき、半導体デバイス
製造用の感放射線性樹脂組成物として好適に使用でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感放射線性樹脂組成物
に関する。さらに詳しくは、特に紫外線、遠紫外線、X
線または荷電粒子線の如き放射線を用いる超微細加工に
好適なレジストとして有用である感放射線性樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の製造に代表される微細加工の
分野においては、集積回路のより高い集積度を得るため
に、リソグラフィーにおける加工サイズの微細化が進ん
でおり、近年では、0.5μm以下の微細加工を安定的
に行うことのできる技術が必要とされている。そのた
め、用いられるレジストにおいても、0.5μm以下の
パターンを精度良く形成することが必要である。それ
故、より波長の短い放射線を利用したリソグラフィー技
術が検討されている。このような放射線としては、i線
(365nm)に代表される紫外線、KrFエキシマレ
ーザー(248nm)に代表される遠紫外線、シンクロ
トロン放射線に代表されるX線、電子線に代表される荷
電粒子線等を挙げることができ、近年、これらの放射線
に対応するレジストが種々提案されている。それらのう
ち特に注目されているのが、放射線の照射によって生成
する酸の触媒作用により、現像液に対する溶解性を変化
させる反応を起こさせるレジストであり、この種のレジ
ストは、通常、「化学増幅型レジスト」と称されてい
る。レジストを実際に集積回路の製造プロセスに使用す
る場合、通常、感放射線性成分、被膜形成性樹脂成分等
の「レジスト」を構成する成分を溶剤に溶解したレジス
ト溶液を調製し、加工に供される基板上に塗布し、レジ
スト被膜を形成させる。次いで、当該レジスト被膜に放
射線を照射することにより、微細加工に適したパターン
を形成するが、この際のパターンの形状が微細加工の精
度に重要な影響を与え、矩形の形状が好ましいとされて
いる。しかしながら、従来の化学増幅型ネガ型レジスト
は、レジストパターンが現像液を吸収し膨潤現象を生起
し、パターン形状が悪化するという欠点があった。さら
にこのような膨潤現象は、パターンの解像度の低下を招
き、またパターンの蛇行を発生させる要因となり好まし
いものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
な感放射線性樹脂組成物を提供することにあり、レジス
ト被膜の現像時に現像液の吸収によるパターンの膨潤現
象がなく、矩形のパターンを形成することができ、感
度、現像性、解像度等に優れた化学増幅型ネガ型レジス
トとして好適な感放射線性樹脂組成物を提供することに
ある。本発明の他の目的は、現像時のレジストパターン
の膨潤現象および蛇行を効果的に抑制し、遠紫外線以下
の波長の放射線照射にも効果的に使用され得る化学増幅
型ネガ型レジストとして好適な感放射線性樹脂組成物を
提供することにある。本発明のさらに他の目的および効
果は以下の説明から明かとなろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば本発明の
上記目的および効果は、放射線照射により酸を発生さ
せ、その酸の触媒作用による化学変化によって放射線照
射部分の現像液に対する溶解性を変化させてパターンを
形成する感放射線性樹脂組成物(以下、「レジスト組成
物」という。)において、 a)アルカリ可溶性樹脂、 b)感放射線性酸発生剤および c)アルコキシメチル化ウレア樹脂またはアルコキシメ
チル化グリコールウリル樹脂からなる、酸の存在下に
a)アルカリ可溶性樹脂を架橋し得る架橋剤(以下、
「架橋剤」という。)を含有する感放射線性樹脂組成物
により達成される。
【0005】さらに本発明の上記目的および効果は、感
放射線性酸発生剤が下記式(1)または式(2)で示さ
れるトリハロメチル基を含有する化合物からなる感放射
線性樹脂組成物により達成される。
【0006】
【化5】
【0007】ここでR1は、トリハロメチル基、置換ま
たは非置換のフェニル基および置換または非置換のナフ
チル基から選ばれる有機基を示し、複数存在するXはそ
れぞれ同一でも異なっても良く、ハロゲン原子である。
【0008】
【化6】
【0009】ここでR2は、複数存在する場合それぞれ
同一でも異なっても良く、水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、水酸基、トリハロメチル基、置換または非置
換のフェニル基、置換または非置換のナフチル基および
アルコキシル基から選ばれる有機基を示し、qは1〜3
の整数であり、複数存在するXはそれぞれ同一でも異な
っても良く、ハロゲン原子である。
【0010】さらに本発明の上記目的および効果は、ア
ルコキシメチル化ウレア樹脂が下記式(3)で示される
化合物である感放射線性樹脂組成物により達成される。
【0011】
【化7】
【0012】ここでR3は、炭素数1〜4のアルキル基
である。
【0013】また本発明の上記目的および効果は、アル
コキシメチル化グリコールウリル樹脂が下記式(4)で
示される化合物である感放射線性樹脂組成物により達成
される。
【0014】
【化8】
【0015】ここでR4は、炭素数1〜4のアルキル基
である。以下、このレジスト組成物を構成する各成分に
ついて説明する。
【0016】アルカリ可溶性樹脂 レジスト組成物において使用されるアルカリ可溶性樹脂
は、アルカリ現像液と親和性を示す官能基、例えばフェ
ノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基を有
し、アルカリ現像液に可溶である樹脂である。このよう
なアルカリ可溶性樹脂としては、ポリヒドロキシスチレ
ンやポリ(メタ)アクリル酸等に代表される、酸性官能
基を有する少なくとも1種の単量体の重合性二重結合が
開裂した繰り返し単位を有する付加重合系樹脂(以下、
「付加重合系樹脂」という。)や、ノボラック樹脂に代
表される、酸性官能基を有する少なくとも1種の単量体
とその単量体と縮合可能な単量体とからなる繰り返し単
位を有する縮合重合系繰り返し単位を有する縮合重合系
樹脂(以下、「縮合重合系樹脂」という。)等を挙げる
ことができる。
【0017】付加重合系樹脂としては、例えばヒドロキ
シスチレン、ヒドロキシ−α−メチルスチレン、ビニル
安息香酸、カルボキシメチルスチレン、カルボキシメト
キシスチレン、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ
皮酸等の、フェノール性水酸基やカルボキシル基等の酸
性官能基を有する少なくとも1種の単量体の重合性二重
結合が開裂した繰り返し単位を有する付加重合系樹脂を
挙げることができる。このような繰り返し単位を形成す
る単量体の具体的な例としては、例えば (i)o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレ
ン、p−ヒドロキシスチレン、3−クロロ−4−ヒドロ
キシスチレン、4−クロロ−3−ヒドロキシスチレン、
2−クロロ−3−ヒドロキシスチレン、4−ブロモ−3
−ヒドロキシスチレン、3−エチル−4−ヒドロキシス
チレン、3−プロピル−4−ヒドロキシスチレン、3−
t−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3−フェニル−
4−ヒドロキシスチレン、3−ナフチル−4−ヒドロキ
シスチレン、3−ベンジル−4−ヒドロキシスチレン、
3−スチリル−4−ヒドロキシスチレン、3−ビニル−
4−ヒドロキシスチレン、3−プロペニル−4−ヒドロ
キシスチレン、3−クミル−4−ヒドロキシスチレン、
2−メチル−4−ヒドロキシスチレン、2,6−ジメチ
ル−4−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α−メ
チルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、
p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、ビニル安息香
酸、カルボキシメチルスチレン、カルボキシメトキシス
チレン等のフェノール性水酸基を有する単量体; (ii)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ
皮酸等のカルボキシル基を有する単量体等を挙げること
ができる。
【0018】前記付加重合系樹脂は、前記酸性官能基を
有する単量体の重合性二重結合が開裂した繰り返し単位
のみから構成されていてもよいが、生成した樹脂がアル
カリ可溶性である限りでは、必要に応じて、他の繰り返
し単位をさらに有することもできる。このような他の繰
り返し単位を形成する単量体の具体的な例としては、例
えば (iii)スチレン、p−メチルスチレン、α−メチル
スチレン、クロロスチレン、メトキシスチレン、ビニル
アニリン、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル化合物; (iv)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、
(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリロイル
オキシ基含有化合物; (v)メトキシビニル、t−ブトキシビニル、酢酸ビニ
ル等の脂肪族ビニル化合物; (vi)(メタ)アクリロニトリル、クロトンニトリ
ル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニト
リル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル等のニト
リル化合物; (vii)(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、
マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シト
ラコンアミド、イタコンアミド、ビニルピリジン、ビニ
ル−ε−カプロラクタム、ビニルピロリドン、ビニルイ
ミダゾール等の重合性二重結合を有する含窒素化合物等
を挙げることができる。
【0019】さらに前記付加重合系樹脂は、前記酸性官
能基を有する単量体の付加重合または共付加重合によっ
て得る方法の他に、例えばt−ブチル基、アセチル基、
t−ブトキシカルボニル基、トリアルキルシリル基等の
保護基で、フェノール性水酸基の水素原子またはカルボ
キシル基の水素原子を置換した官能基を有する単量体の
重合性二重結合が開裂した繰り返し単位を有する付加重
合系樹脂を得た後、その保護基を加水分解することによ
り、目的の付加重合系樹脂を得ることもできる。このよ
うな繰り返し単位を形成する単量体の具体的な例として
は、例えば (viii)p−t−ブトキシスチレン、p−t−ブト
キシカルボニルオキシスチレン、p−トリメチルシリル
オキシスチレン等のフェノール性水酸基が保護基で保護
された単量体; (ix)アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル等のカルボキシル基が保護基で保護された単量体を挙
げることができる。
【0020】前記付加重合系樹脂を製造するための付加
重合または共付加重合は、単量体および反応媒質の種類
に応じて、ラジカル重合開始剤、アニオン重合触媒、配
位アニオン重合触媒、カチオン重合触媒等の重合開始剤
あるいは重合触媒を適宜に選択し、塊状重合、溶液重
合、沈澱重合、乳化重合、懸濁重合、塊状−懸濁重合等
の適宜の重合形態で実施することができる。
【0021】アルカリ可溶性樹脂が縮合重合系樹脂の場
合は、例えばノボラック樹脂単位のみから構成されてい
てもよいが、生成した樹脂がアルカリ可溶性である限り
では、他の縮合重合単位をさらに有することもできる。
このような縮合重合系樹脂は、1種以上のフェノール類
と1種以上のアルデヒド類とを、場合により他の縮合重
合系繰り返し単位を形成し得る縮合重合成分とともに、
酸性触媒の存在下、水媒質中または水と親水性溶媒との
混合媒質中で縮合重合または共縮合重合することによっ
て製造することができる。
【0022】前記フェノール類としては、例えばo−ク
レゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−
キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレ
ノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノー
ル、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−
トリメチルフェノール等を挙げることができる。また前
記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、ト
リオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニル
アルデヒド等を挙げることができる。
【0023】前記アルカリ可溶性樹脂が、炭素−炭素不
飽和結合を含有する繰り返し単位を有する場合、水素添
加物として用いることもできる。この場合の水素添加率
は、繰り返し単位中に含まれる炭素−炭素不飽和結合
の、通常、70%以下、好ましくは50%以下、さらに
好ましくは40%以下である。水素添加率が70%を超
えると、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ現像液による現
像性が低下する傾向がある。
【0024】アルカリ可溶性樹脂中における酸性官能基
を有する繰り返し単位の含有率は、必要に応じて含有さ
れる他の繰り返し単位の種類により一概に規定できない
が、通常、15〜100モル%、さらに好ましくは20
〜100モル%である。アルカリ可溶性樹脂のゲルパー
ミェーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレ
ン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、
レジスト組成物の所望の特性に応じて変わるが、好まし
くは2,000〜100,000、さらに好ましくは
2,000〜30,000である。Mwが2,000未
満では、製膜性が悪化する傾向があり、Mwが30,0
00を超えると現像性、解像度等が悪化する傾向があ
る。レジスト組成物において、アルカリ可溶性樹脂は、
単独でまたは2種以上を混合して使用することができ
る。本発明のレジスト組成物において使用されるアルカ
リ可溶性樹脂としては、ヒドロキシスチレンを単量体と
する付加重合系樹脂またはその共付加重合系樹脂が好ま
しい。具体的には、例えばポリ(p−ヒドロキシスチレ
ン)、コポリ(p−ヒドロキシスチレン/スチレン)等
を挙げることができる。
【0025】感放射線性酸発生剤 本発明で用いられる感放射線性酸発生剤は、レジスト被
膜の形成後に照射される放射線に感応して酸を発生する
化合物であり、このような化合物としては、例えばオ
ニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、スルホン化
合物、スルホン酸エステル化合物、キノンジアジド
化合物等を挙げることができる。より具体的には以下の
化合物を挙げることができる。
【0026】オニウム塩化合物 オニウム塩化合物としては、例えばヨードニウム塩化合
物、スルホニウム塩化合物、ホスホニウム塩化合物、ジ
アゾニウム塩化合物、アンモニウム塩化合物、ピリジニ
ウム塩化合物等を挙げることができる。好ましいオニウ
ム塩化合物は、ジフェニルヨードニウムトリフレート、
ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニ
ルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、トリフ
ェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホ
ニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニル
スルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシフ
ェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネ
ート等を挙げることができる。特にトリフェニルスルホ
ニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフ
ルオロアンチモネート等が好ましい。
【0027】ハロゲン含有化合物 ハロゲン含有化合物としては、例えばハロアルキル基含
有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物
等を挙げることができる。好ましいハロゲン含有化合物
は、トリス(トリハロメチル)−s−トリアジン、フェ
ニル−ビス(トリハロメチル)−s−トリアジン、アル
コキシフェニル−ビス(トリハロメチル)−s−トリア
ジン、ナフチル−ビス(トリハロメチル)−s−トリア
ジン、アルコキシナフチル−ビス(トリハロメチル)−
s−トリアジン、スチリル−ビス(トリハロメチル)−
s−トリアジン、アルコキシスチリル−ビス(トリハロ
メチル)−s−トリアジン、フリルエチリデン−ビス
(トリハロメチル)−s−トリアジン、アルキルフリル
エチリデン−ビス(トリハロメチル)−s−トリアジ
ン、アルコキシフリルエチリデン−ビス(トリハロメチ
ル)−s−トリアジン、ベンゾジオキソリル−ビス(ト
リハロメチル)−s−トリアジン、アルキルベンゾジオ
キソリル−ビス(トリハロメチル)−s−トリアジン、
ヒドロキシベンゾジオキソリル−ビス(トリハロメチ
ル)−s−トリアジン、アルコキシベンゾジオキソリル
−ビス(トリハロメチル)−s−トリアジン等の(ポ
リ)トリハロメチル−s−トリアジン誘導体や、1,1
−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロ
ロエタン等の脂肪族ハロゲン化合物等を挙げることがで
きる。前記ハロゲン含有化合物としては、ハロゲン原子
として塩素原子が好ましい。また特にトリス(トリハロ
メチル)−s−トリアジン、フェニル−ビス(トリハロ
メチル)−s−トリアジン、アルコキシフェニル−ビス
(トリハロメチル)−s−トリアジン、ナフチル−ビス
(トリハロメチル)−s−トリアジン、アルコキシナフ
チル−ビス(トリハロメチル)−s−トリアジン、ベン
ゾジオキソリル−ビス(トリハロメチル)−s−トリア
ジン、アルキルベンゾジオキソリル−ビス(トリハロメ
チル)−s−トリアジン、ヒドロキシベンゾジオキソリ
ル−ビス(トリハロメチル)−s−トリアジン、アルコ
キシベンゾジオキソリル−ビス(トリハロメチル)−s
−トリアジンが好ましい。
【0028】スルホン化合物 スルホン化合物としては、例えばβ−ケトスルホン、β
−スルホニルスルホン、これらのα−ジアゾ化合物等を
挙げることができる。好ましいスルホン化合物として
は、フェナシルフェニルスルホン、メシチルフェナシル
スルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン、ビス
(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、4−トリスフェ
ナシルスルホン等を挙げることができる。
【0029】スルホン酸エステル化合物 スルホン酸エステル化合物としては、例えばアリキルス
ルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、
アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を
挙げることができる。好ましいスルホン酸エステル化合
物としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリ
ストリフレート、ピロガロールメタンスルホン酸トリエ
ステル、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアント
ラセン−2−スルホネート等であり、特にピロガロール
メタンスルホン酸トリエステル等を挙げることができ
る。
【0030】キノンジアジド化合物 キノンジアジド化合物としては、例えばポリヒドロキシ
化合物の1,2−キノンジアジドスルホン酸エステル化
合物等を挙げることができる。好ましいキノンジアジド
化合物は、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホ
ニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニ
ル基、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル
基、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホニル基
等の1,2−キノンジアジドスルホニル基を有する化合
物等であり、特に1,2−ナフトキノンジアジド−4−
スルホニル基および/または1,2−ナフトキノンジア
ジド−5−スルホニル基を有する化合物が好ましい。こ
のようなキノンジアジド化合物の具体例としては、例え
ば (i)2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、
2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,
2’,3,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、3’
−メトキシ−2,3,4,4’−テトラヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロ
キシベンゾフェノン、2,2’,3,4,6’−ペンタ
ヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,
5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,
4,4’,5’,6−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン
等の(ポリ)ヒドロキシフェニルアリールケトンの1,
2−キノンジアジドスルホン酸エステル類; (ii)ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス
(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,
3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン
等のビス[(ポリ)ヒドロキシフェニル]アルカンの
1,2−キノンジアジドスルホン酸エステル類; (iii)4,4’−ジヒドロキシトリフェニルメタ
ン、4,4’,4”−トリヒドロキシトリフェニルメタ
ン、2,2’,5,5’−テトラメチル−2”,4,
4’−トリヒドロキシトリフェニルメタン、3,3’,
5,5’−テトラメチル−2”,4,4’−トリヒドロ
キシトリフェニルメタン、4,4’,5,5’−テトラ
メチル−2,2’,2”−トリヒドロキシトリフェニル
メタン、2,2’,5,5’−テトラメチル−4,
4’,4”−トリヒドロキシトリフェニルメタン、1,
1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メ
チルエチル}フェニル]エタン、1,1,3−トリス
(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)ブタン、1,3,3−トリス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン等の(ポリ)ヒドロキシトリ
フェニルアルカンの1,2−キノンジアジドスルホン酸
エステル類; (iv)2,4,4−トリメチル−2’,4’,7−ト
リヒドロキシ−2−フェニルフラバン、2,4,4−ト
リメチル−2’,4’,5’,6,7−ペンタヒドロキ
シ−2−フェニルフラバン等の(ポリ)ヒドロキシフェ
ニルフラバンの1,2−キノンジアジドスルホン酸エス
テル類を挙げることができる。特に1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロ
キシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタン
の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エス
テル類が好ましい。
【0031】本発明のレジスト組成物において、感放射
線性酸発生剤は、前記ハロゲン含有化合物が好まし
く、特に好ましい感放射線性酸発生剤は下記式(1)ま
たは式(2)で示されるトリハロメチル基を含有する化
合物である。
【0032】
【化9】
【0033】ここでR1は、トリハロメチル基、置換ま
たは非置換のフェニル基および置換または非置換のナフ
チル基から選ばれる有機基を示し、複数存在するXはそ
れぞれ同一でも異なっても良く、ハロゲン原子である。
【0034】
【化10】
【0035】ここでR2は、複数存在する場合それぞれ
同一でも異なっても良く、水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、水酸基、トリハロメチル基、置換または非置
換のフェニル基、置換または非置換のナフチル基および
アルコキシル基から選ばれる有機基を示し、qは1〜3
の整数であり、複数存在するXはそれぞれ同一でも異な
っても良く、ハロゲン原子である。
【0036】前記式(1)および式(2)において、ト
リハロメチル基のハロゲン原子としては、塩素原子、臭
素原子等を挙げることができる。また前記式(2)にお
いて、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基等を挙げることができる。さらに前記
式(1)および式(2)において、置換または非置換の
フェニル基としては、フェニル基、メチルフェニル基、
エチルフェニル基、メトキシフェニル基、クロロフェニ
ル基、ヒドロキシフェニル基等を挙げることができる。
前記式(1)および式(2)において、置換または非置
換のナフチル基としては、ナフチル基、メチルナフチル
基、エチルナフチル基、メトキシナフチル基、クロロナ
フチル基、ヒドロキシナフチル基等を挙げることができ
る。また前記式(2)において、アルコキシル基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基等を挙げることができる。前記式(1)および式
(2)において、Xのハロゲン原子としては、塩素原
子、臭素原子を挙げることができる。
【0037】前記式(1)で示される化合物の具体的な
例としては、例えば2,4,6−トリス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブ
ロモメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6
−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フ
ェニル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリ
アジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メ
トキシフェニル)−4,6−ビス(トリブロモメチル)
−s−トリアジン、2−(1−ナフチル)−4,6−ビ
ス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(1−
ナフチル)−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−
トリアジン、2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−4,6−ビス
(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−(4−ク
ロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−
s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6
−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−
(3−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)
−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン
等を挙げることができる。
【0038】前記式(2)で示される化合物の具体的な
例としては、例えば2−(1−(3,4−ベンゾジオキ
ソリル))−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2−(1−(3,4−ベンゾジオキソリ
ル))−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリ
アジン、2−(1−(2,3−ベンゾジオキソリル))
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−(1−(2,3−ベンゾジオキソリル))−
4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン等
を挙げることができる。
【0039】本発明のレジスト組成物において前記感放
射線性酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使
用することができる。レジスト組成物におけるアルカリ
可溶性樹脂と感放射線性酸発生剤の配合割合は、アルカ
リ可溶性樹脂100重量部当たり、感放射線性酸発生剤
が、好ましくは0.01〜20重量部、さらに好ましく
は0.1〜10重量部である。感放射線性酸発生剤の配
合量が、0.01〜20重量部の範囲以外では得られる
パターン形状が不良になりやすい。
【0040】架橋剤 本発明のレジスト組成物において使用される架橋剤は、
酸、例えば放射線の照射により生じた酸の存在下で、ア
ルカリ可溶性樹脂を架橋し得る化合物である。このよう
な架橋剤としては、例えばアルカリ可溶性樹脂との架橋
反応性を有する1種以上の置換基(以下、「架橋性置換
基」という。)を有する化合物を挙げることができる。
【0041】このような架橋性置換基の具体例として
は、例えば (i)ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、
アセトキシアルキル基等のヒドロキシアルキル基または
その誘導体; (ii)ホルミル基、カルボキシアルキル基等のカルボ
ニル基またはその誘導体; (iii)ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメ
チル基、ジメチロールアミノメチル基、ジエチロールア
ミノメチル基、モルホリノメチル基等の含窒素基含有置
換基; (iv)グリシジルエーテル基、グリシジルエステル
基、グリシジルアミノ基等のグリシジル基含有置換基; (v)ベンジルオキシメチル基、ベンゾイロキシメチル
基等のアリルオキシアルキル基、アラルキルオキシアル
キル基等の芳香族誘導体; (vi)ビニル基、イソプロペニル基等の重合性多重結
合含有置換基 等を挙げることができる。本発明の架橋剤の架橋性置換
基としては、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキ
ル基等が好ましく、特にアルコキシメチル基が好まし
い。
【0042】前記架橋性置換基を有する架橋剤として
は、例えば (i)メチロール基含有メラミン化合物、メチロール基
含有ベンゾグアナミン化合物、メチロール基含有ウレア
化合物、メチロール基含有グリコールウリル化合物、メ
チロール基含有フェノール化合物等のメチロール基含有
化合物; (ii)アルコキシアルキル基含有メラミン化合物、ア
ルコキシアルキル基含有ベンゾグアナミン化合物、アル
コキシアルキル基含有ウレア化合物、アルコキシアルキ
ル基含有グリコールウリル化合物、アルコキシアルキル
基含有フェノール化合物等のアルコキシアルキル基含有
化合物; (iii)カルボキシメチル基含有メラミン化合物、カ
ルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン化合物、カルボ
キシメチル基含有ウレア化合物、カルボキシメチル基含
有グリコールウリル化合物、カルボキシメチル基含有フ
ェノール化合物等のカルボキシメチル基含有化合物; (iv)ビスフェノールA系エポキシ化合物、ビスフェ
ノールF系エポキシ化合物、ビスフェノールS系エポキ
シ化合物、ノボラック樹脂系エポキシ化合物、レゾール
樹脂系エポキシ化合物、ポリ(ヒドロキシスチレン)系
エポキシ化合物等のエポキシ化合物 等を挙げることができる。
【0043】本発明のレジスト組成物において架橋剤
は、アルコキシメチル化ウレア化合物またはその樹脂、
またはアルコキシメチル化グリコールウリル化合物また
はその樹脂が好ましい。特に好ましい架橋剤としては、
下記式(3)で示されるアルコキシメチル化ウレア化合
物または式(4)で示されるアルコキシメチル化グリコ
ールウリル化合物を挙げることができる。
【0044】
【化11】
【0045】ここでR3は、炭素数1〜4のアルキル基
である。
【0046】
【化12】
【0047】ここでR4は、炭素数1〜4のアルキル基
である。
【0048】前記式(3)および式(4)において、ア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基等を挙げることができる。前記架橋剤は、例え
ば尿素化合物やグリコールウリル化合物とホルマリンを
縮合反応させてメチロール基を導入した後、さらにメチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール等の低級アルコール類でエーテル
化し、次いで反応液を冷却して析出する化合物またはそ
の樹脂を回収することで得られる。また前記架橋剤は、
CYMEL(商品名、三井サイアナミッド製)、ニカラ
ッド(三和ケミカル製)のような市販品としても入手す
ることができる。
【0049】架橋剤としては、さらに、アルカリ可溶性
樹脂中の酸性官能基に前記架橋性置換基を導入し、架橋
剤としての性質を付与した樹脂を使用することができ
る。その場合の架橋性置換基の導入率は、アルカリ可溶
性樹脂中の全酸性官能基に対して、通常、5〜60モル
%、好ましくは10〜50モル%、さらに好ましくは1
5〜40モル%に調節される。架橋性置換基の導入率が
5モル%未満では、十分な架橋反応を生起させることが
困難となり、残膜率の低下、パターンの膨潤現象や蛇行
等を来たしやすくなり、また60モル%を超えると、ア
ルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性の低下を招いて、現
像性が悪化する傾向がある。
【0050】本発明のレジスト組成物において架橋剤
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。レジスト組成物におけるアルカリ可溶性樹脂と架
橋剤の配合割合は、アルカリ可溶性樹脂100重量部当
たり、架橋剤が、好ましくは5〜100重量部、さらに
好ましくは10〜70重量部、特に好ましくは10〜5
0重量部である。架橋剤の配合量が5重量部未満では、
通常、架橋反応が不十分で膨潤現象を発生する場合があ
り、100重量部を超えると、良好なパターンを形成し
難くなる傾向がある。
【0051】各種添加剤 本発明のレジスト組成物には必要に応じて、溶解抑制
剤、溶解促進剤、増感剤、酸拡散制御剤、界面活性剤等
の各種添加剤を配合することができる。
【0052】前記溶解抑制剤は、アルカリ可溶性樹脂の
アルカリ可溶性が高すぎる場合に、アルカリ可溶性樹脂
のアルカリ現像液に対するアルカリ溶解速度を低下させ
て、アルカリ現像時の適切な溶解性を付与するために、
レジスト組成物に添加する化合物である。溶解抑制剤
は、レジスト被膜の焼成、放射線照射、現像等のプロセ
スにおいて化学的に変化しないものが好ましい。このよ
うな溶解抑制剤としては、例えばナフタレン、フェナン
トレン、アントラセン等の芳香族化合物;アセトフェノ
ン、ベンゾフェノン、フェニルナフチルケトン等のケト
ン類;メチルフェニルスルホン、ジフェニルスルホン、
ジナフチルスルホン等のスルホン類等を挙げることがで
きる。これらの溶解抑制剤は、単独でまたは2種以上混
合して使用することができる。溶解抑制剤の配合量は、
レジスト組成物に使用するアルカリ可溶性樹脂によって
適宜選択することができるが、アルカリ可溶性樹脂10
0重量部当たり、通常、50重量部以下、好ましくは3
0重量部以下である。
【0053】前記溶解促進剤は、アルカリ可溶性樹脂の
アルカリ可溶性が低すぎる場合に、アルカリ可溶性樹脂
のアルカリ現像液に対するアルカリ溶解速度を高めて、
アルカリ現像時の適切な溶解性を付与するために、レジ
スト組成物に添加する化合物である。溶解促進剤は、レ
ジスト被膜の焼成、放射線照射、現像等のプロセスにお
いて化学的に変化しないものが好ましい。このような溶
解促進剤としては、例えばベンゼン環2〜6程度の低分
子量のフェノール化合物を挙げることができる。このよ
うなフェノール化合物の具体例としては、例えばビスフ
ェノール、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン等の化
合物を挙げることができる。これらの溶解促進剤は、単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
溶解促進剤の配合量は、レジスト組成物に使用するアル
カリ可溶性樹脂によって適宜選択することができるが、
アルカリ可溶性樹脂100重量部当たり、通常、50重
量部以下、好ましくは30重量部以下である。
【0054】また、前記増感剤は、放射線のエネルギー
を吸収して、そのエネルギーを感放射線性酸発生剤に伝
達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示すもの
で、本発明の組成物を用いて得られるレジストの見かけ
の感度を向上させる効果を有する。好ましい増感剤の例
を挙げると、ケトン類、ベンゼン類、アセトフェノン
類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、ビアセチル類、
エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン
類、フェノチアジン類等がある。これらの増感剤は、単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
増感剤の配合量は、レジスト組成物中のアルカリ可溶性
樹脂100重量部当たり、通常、50重量部以下、好ま
しくは30重量部以下である。
【0055】前記酸拡散制御剤は、放射線の照射によっ
て感放射線性酸発生剤から生じた酸のレジスト被膜中で
の拡散現象を抑制し、放射線の未照射領域での好ましく
ない化学反応が生じることを制御する目的で、レジスト
組成物に添加される化合物である。このような酸拡散制
御剤の使用により、形成されるパターンの形状、マスク
寸法に対する寸法忠実性等を改良することができる。こ
のような酸拡散制御剤としては、含窒素塩基性化合物が
好適に使用することができる。具体的には、例えばアン
モニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、アニリン、N−メチ
ルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルア
ニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4
−ニトロアニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチル
アミン、ジフェニルアミン、エチレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピロリド
ン、ピペリジン、イミダゾール、4−メチルイミダゾー
ル、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、チアベン
ダゾール、ピリジン、2−メチルピリジン、4−エチル
ピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−
(1−エチルプロピル)ピリジン、ニコチン酸アミド、
ジベンゾイルチアミン、四酪酸リボフラミン、4,4’
−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス
(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフ
ェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−
(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス[1−
(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼ
ン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−
メチルエチル]ベンゼン、コハク酸ジメチル−1−(2
−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ{[6−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,
3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジイル)イミノ]ヘ
キサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジイル)イミノ]}、2−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロ
ン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジイル)等を挙げることができる。これらの酸拡散
制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用するこ
とができる。酸拡散制御剤の配合量は、レジスト組成物
中のアルカリ可溶性樹脂100重量部当たり、通常、1
0重量部以下、好ましくは5重量部以下である。酸拡散
制御剤を使用しない場合は、プロセス条件によってはパ
ターン形状、寸法忠実性が悪化する場合があり、10重
量部を超えると、感度の低下や放射線照射部の現像性が
悪化する傾向がある。
【0056】前記界面活性剤は、レジスト組成物の塗布
性やストリエーション、レジストの現像性等を改良する
作用を示す。このような界面活性剤としては、例えばポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリ
エチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコ
ールジステアレートのほか、商品名で、KP341(信
越化学工業製)、ポリフローNo.75、No.95
(共栄社油脂化学工業製)、エフトップEF301、E
F303、EF352(トーケムプロダクツ製)、メガ
ファックF171、F172、F173(大日本インキ
化学工業製)、フロラードFC430、FC431(住
友スリーエム製)、アサヒガードAG710、サーフロ
ンS−382、SC−101、SC−102、SC−1
03、SC−104、SC−105、SC−106(旭
硝子製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。界面活性剤の配合量は、レジスト組成物中のアル
カリ可溶性樹脂100重量部当たり、通常、界面活性剤
の有効成分が2重量部以下である。
【0057】また、さらに染料あるいは顔料を配合する
ことにより、放射線照射部の潜像を可視化させて、放射
線照射時のハレーションの影響を緩和でき、また接着助
剤を配合することにより、基板との接着性を改善するこ
とができる。また他の添加剤としては、ハレーション防
止剤、保存安定化剤、消泡剤等が挙げられる。具体的に
は、ハレーション防止剤としては、4−ヒドロキシ−
4’−メチルカルコン等を挙げることができる。
【0058】溶剤 本発明のレジスト組成物は、溶剤に溶解してレジスト溶
液として使用される。本発明のレジスト組成物に使用さ
れる溶剤としては、例えば (i)エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル
類; (ii)エチレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテー
ト類; (iii)ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリ
コールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブ
チルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエー
テル類; (iv)プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレング
リコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコール
モノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアル
キルエーテル類; (v)プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピ
レングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコー
ルジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチル
エーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル
類; (vi)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルア
セテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルア
セテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテ
ルアセテート類; (vii)乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピ
ル、乳酸イソプロピル、乳酸n−ブチル、乳酸イソブチ
ル、乳酸n−アミル、乳酸イソアミル等の乳酸エステル
類; (viii)ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸n−プロピ
ル、ギ酸イソプロピル、ギ酸n−ブチル、ギ酸イソブチ
ル、ギ酸n−アミル、ギ酸イソアミル、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸
n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イ
ソアミル、酢酸n−ヘキシル、プロピオン酸メチル、プ
ロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピ
オン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピ
オン酸イソブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸n−
プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸n−ブチル、酪酸イ
ソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類; (ix)ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−
メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチ
ル酪酸メチル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチ
ル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプ
ロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、
3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシブチル
アセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテー
ト、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、
3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、アセト酢
酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピル
ビン酸エチル等の他のエステル類; (x)トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類; (xi)メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、
メチルブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノ
ン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類; (xii)N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド
類; (xiii)γ−ブチロラクトン等のラクトン類等を挙
げることができる。
【0059】またこれらの溶剤にさらに必要に応じて、
ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチレ
ングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、イソホロン、カプロン酸、カ
プリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジ
ルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ
酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸
プロピレン等の高沸点溶剤を添加することもできる。こ
れらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用す
ることができる。また、全溶剤の配合量は、レジスト組
成物中のアルカリ可溶性樹脂100重量部当たり、通
常、20〜3,000重量部、好ましくは50〜3,0
00重量部、さらに好ましくは100〜2,000重量
部である。
【0060】本発明のレジスト組成物の溶液は、例えば
レジスト組成物溶液中の全レジスト組成物を合計した固
形分濃度5〜50重量%の溶液を、例えば孔径0.2μ
m程度のフィルターで濾過することによって調製され
る。本発明のレジスト組成物からレジストパターンを形
成する際には、該レジスト組成物の溶液を、回転塗布、
流延塗布、ロール塗布等の手段によって、例えばシリコ
ンウェハー、アルミニウムで被覆されたウェハー等の基
板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、所
望のパターンを形成するように該レジスト被膜に放射線
を照射する。その際に使用する放射線は、使用する感放
射線性酸発生剤の種類に応じて、i線等の紫外線、エキ
シマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等の
X線、電子線等の荷電粒子線を適宜選択して使用する。
また、放射線量等の放射線照射条件は、レジスト組成物
中の各成分の配合割合、添加剤の種類等に応じて、適宜
選択される。
【0061】また、本発明のレジスト組成物を用いてレ
ジストパターンを形成する際には、作業雰囲気中に含ま
れる塩基性不純物等の影響を防止するため、レジスト被
膜上に保護膜を設けることもできる。さらに本発明にお
いては、レジスト被膜の見かけの感度を向上させるため
に、放射線の照射後に焼成を行うことが好ましい。その
加熱条件は、レジスト組成物の各成分の配合割合、添加
剤の種類等により変わるが、通常、30〜200℃、好
ましくは50〜150℃である。
【0062】次いで、アルカリ現像液で現像することに
より、所定のレジストパターンを形成させる。前記アル
カリ現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸
ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピ
ルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、
トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチル
アンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウム
ヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン,1,8
−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、
1,5−ジアザビシクロ−[4,3,0]−5−ノネン
等のアルカリ性化合物を、通常、1〜10重量%、好ま
しくは2〜5重量%の濃度となるように溶解したアルカ
リ性水溶液が使用される。また、前記現像液には、例え
ばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤および界
面活性剤を適量添加することもできる。なお、このよう
にアルカリ性水溶液からなる現像液を使用する場合に
は、一般に、現像後、水で洗浄する。
【0063】
【実施例】以下実施例および比較例を挙げて、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超え
ない限り、これらの実施例に何ら制約されるものではな
い。実施例中、各種の特性は、次のようにして評価し
た。
【0064】Mw 東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、
G3000HXL 1本、G4000XL 1本)を用い、
流量1.0ml/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カ
ラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標
準とするゲルパーミェーションクロマトグラフ法により
測定した。最適露光量 レジスト被膜を形成した後、キャノン製KrFエキシマ
レーザー(248nm)照射装置FPA4500によ
り、パターンマスクを介して放射線を照射し、100℃
で90秒間の放射線照射後の焼成を行った。次いで2.
38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液からなる現像液にて現像し、水でリンスし、乾燥し
てレジストパターンを形成した。この時、0.4μmの
ラインアンドスペースパターン(1L1S)が設計通り
にパターン形成できる放射線照射量を最適露光量とし
た。単位はmJ/cm2で示した。解像度 最適露光量で放射線照射したときに解像されている最小
のレジストパターンの寸法を測定し解像度とした。残膜率 テンコール社製α−ステップにて最適露光量で放射線照
射したときに得られたレジストパターンの膜厚を現像前
のレジスト被膜の膜厚で割り、この値を%で表示した。現像性 現像後のレジストパターンの、放射線未照射部のスカム
の有無、現像残りの程度、パターンの膨潤、蛇行等の発
生の有無を観察し評価した。
【0065】合成例1 p−t−ブトキシスチレン123g(0.7モル)、ス
チレン31.2g(0.3モル)、アゾビスイソブチロ
ニトリル8.2g(0.05モル)およびドデシルメル
カプタン1.76g(0.0087モル)をジオキサン
200mlに溶解し、内温を75℃に保ちながら窒素雰
囲気下で10時間反応させた。反応後、再沈処理を行い
未反応モノマーを除去し、p−t−ブトキシスチレン/
スチレン共重合樹脂を得た。引き続き、この樹脂を酸に
より加水分解し、Mwが7,500のp−ヒドロキシス
チレン/スチレン共重合樹脂80gを得た。NMRで共
重合比を求めたところ、p−ヒドロキシスチレン:スチ
レン=70:30(モル比)であった。この共重合樹脂
を樹脂(A1)とする。
【0066】合成例2 p−t−ブトキシスチレン176g(1.0モル)、ア
ゾビスイソブチロニトリル8.2g(0.05モル)お
よびドデシルメルカプタン1.76g(0.0087モ
ル)をジオキサン200mlに溶解し、内温を75℃に
保ちながら窒素雰囲気下で10時間反応させた。反応
後、再沈処理を行い未反応モノマーを除去し、p−t−
ブトキシスチレン樹脂を得た。引き続き、この樹脂を酸
により加水分解し、Mwが9,000のp−ヒドロキシ
スチレン樹脂72gを得た。この樹脂を樹脂(A2)と
する。
【0067】合成例3 p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン120g(0.9
モル)、アクリル酸7.5g(0.1モル)、アゾビス
イソブチロニトリル8.2g(0.05モル)およびド
デシルメルカプタン1.76g(0.0087モル)を
ジオキサン200mlい溶解し、内温を75℃に保ちな
がら窒素雰囲気下で8時間反応させた。反応後、再沈処
理を行い未反応モノマーを除去し、Mwが12,000
のp−ヒドロキシ−α−メチルスチレン/アクリル酸共
重合樹脂60gを得た。NMRで共重合比を求めたとこ
ろ、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン:アクリル酸
=80:20(モル比)であった。この共重合樹脂を樹
脂(A3)とする。
【0068】実施例1〜9および比較例1 表1に示されるアルカリ可溶性樹脂、感放射線性酸発生
剤、架橋剤および溶剤を混合、溶解し、0.2μmのフ
ィルターで精密濾過することにより異物を除去して、レ
ジスト組成物を得た。得られたレジスト組成物を、4イ
ンチのシリコンウェハー上に回転塗布した後に、110
℃で2分間焼成を行い、形成された膜厚1μmのレジス
ト被膜にマスクを介して放射線照射した。その後100
℃で90秒間放射線照射後の焼成を行った。次いで現像
液で60秒間、23℃にてパドル法による現像を行い、
引き続き水で30秒間リンスすることにより、レジスト
パターンを形成した。得られた結果を表1に示した。
【0069】表1中の感放射線性酸発生剤、架橋剤およ
び溶剤は次のとおりである。感放射線性酸発生剤 (B1) : 2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン (B2) : 2−(1−(3,4−ベンゾオキソリ
ル))−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン架橋剤 (C1) : テトラメトキシメチロールウレア(MX
290 三和ケミカル製) (C2) : テトラメトキシメチロールグリコールウ
リル(CYMEL1174 三井サイアナミッド製) (C3) : テトラブトキシメチロールグリコールウ
リル(CYMEL1170 三井サイアナミッド製) (C4) : ヘキサメトキシメチロールメラミン(C
YMEL300 三井サイアナミッド製)溶剤 (D1) : 乳酸エチル(2−ヒドロキシプロピオン
酸エチル) (D2) : 3−メトキシプロピオン酸メチル
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】本発明の感放射線性樹脂組成物は、感
度、現像性、解像度等に優れ、現像時のパターンの膨潤
がなく矩形のパターンを形成することができ、パターン
の蛇行を効果的に抑制し得る化学増幅型ネガ型レジスト
組成物として好適である。特に、本発明の感放射線性樹
脂組成物はi線等の紫外線、エキシマレーザー等の遠紫
外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電
粒子線といった放射線のいずれにも対応でき、今後さら
に微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用
の感放射線性樹脂組成物として好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 昭 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線照射により酸を発生させ、その酸
    の触媒作用による化学変化によって放射線照射部分の現
    像液に対する溶解性を変化させてパターンを形成する感
    放射線性樹脂組成物において、 a)アルカリ可溶性樹脂、 b)感放射線性酸発生剤および c)アルコキシメチル化ウレア樹脂またはアルコキシメ
    チル化グリコールウリル樹脂からなる、酸の存在下に
    a)アルカリ可溶性樹脂を架橋し得る架橋剤を含有して
    なることを特徴とする感放射線性樹脂組成物
  2. 【請求項2】 a)アルカリ可溶性樹脂、 b)下記式(1)または式(2)で示されるトリハロメ
    チル基を含有する化合物からなる感放射線性酸発生剤お
    よび c)アルコキシメチル化ウレア樹脂またはアルコキシメ
    チル化グリコールウリル樹脂からなる、酸の存在下に
    a)アルカリ可溶性樹脂を架橋し得る架橋剤を含有して
    なることを特徴とする感放射線性樹脂組成物 【化1】 ここでR1は、トリハロメチル基、置換または非置換の
    フェニル基および置換または非置換のナフチル基から選
    ばれる有機基を示し、複数存在するXはそれぞれ同一で
    も異なっても良く、ハロゲン原子である。 【化2】 ここでR2は、複数存在する場合それぞれ同一でも異な
    っても良く、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水
    酸基、トリハロメチル基、置換または非置換のフェニル
    基、置換または非置換のナフチル基およびアルコキシル
    基から選ばれる有機基を示し、qは1〜3の整数であ
    り、複数存在するXはそれぞれ同一でも異なっても良
    く、ハロゲン原子である。
  3. 【請求項3】 アルコキシメチル化ウレア樹脂が下記式
    (3)で示される化合物である請求項1記載の感放射線
    性樹脂組成物 【化3】 ここでR3は、炭素数1〜4のアルキル基である。
  4. 【請求項4】 アルコキシメチル化グリコールウリル樹
    脂が下記式(4)で示される化合物である請求項1記載
    の感放射線性樹脂組成物 【化4】 ここでR4は、炭素数1〜4のアルキル基である。
JP6121845A 1994-05-11 1994-05-11 感放射線性樹脂組成物 Pending JPH07306531A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6121845A JPH07306531A (ja) 1994-05-11 1994-05-11 感放射線性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6121845A JPH07306531A (ja) 1994-05-11 1994-05-11 感放射線性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07306531A true JPH07306531A (ja) 1995-11-21

Family

ID=14821364

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6121845A Pending JPH07306531A (ja) 1994-05-11 1994-05-11 感放射線性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07306531A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09325484A (ja) * 1996-06-03 1997-12-16 Toppan Printing Co Ltd 感光性組成物
JPH11176750A (ja) * 1997-09-18 1999-07-02 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 水性塩基現像可能なフォトレジスト組成物およびそれを用いたパターン形成方法
KR20000073787A (ko) * 1999-05-14 2000-12-05 마쯔모또 에이찌 감방사선성 조성물용 알칼리성 현상액
US6455228B1 (en) 1999-08-25 2002-09-24 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Multilayered body for photolithographic patterning
JP2017533464A (ja) * 2014-10-08 2017-11-09 アレックス フィリップ グラハム ロビンソンAlex Philip Graham ROBINSON スピンオンハードマスク材料

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09325484A (ja) * 1996-06-03 1997-12-16 Toppan Printing Co Ltd 感光性組成物
JPH11176750A (ja) * 1997-09-18 1999-07-02 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 水性塩基現像可能なフォトレジスト組成物およびそれを用いたパターン形成方法
KR20000073787A (ko) * 1999-05-14 2000-12-05 마쯔모또 에이찌 감방사선성 조성물용 알칼리성 현상액
US6455228B1 (en) 1999-08-25 2002-09-24 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Multilayered body for photolithographic patterning
US7033731B2 (en) 1999-08-25 2006-04-25 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Multilayered body for photolithographic patterning
JP2017533464A (ja) * 2014-10-08 2017-11-09 アレックス フィリップ グラハム ロビンソンAlex Philip Graham ROBINSON スピンオンハードマスク材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3579946B2 (ja) 化学増幅型感放射線性樹脂組成物
JP3203995B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物
JP2976414B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物
JPH07209868A (ja) 感放射線性樹脂組成物
JPH07333851A (ja) 感放射線性樹脂組成物
JP3422111B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物
JPH09160244A (ja) 感放射線性組成物
JPH08101507A (ja) 感放射線性樹脂組成物
JP3692595B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物
JPH0827094A (ja) 新規オニウム塩およびそれを含有する感放射線性樹脂 組成物
JPH07306531A (ja) 感放射線性樹脂組成物
JPH0784359A (ja) 感放射線性樹脂組成物
JP3918542B2 (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物
JP3852460B2 (ja) 化学増幅型感放射線性樹脂組成物
JP3064286B2 (ja) ネガ型感放射線性樹脂組成物
JPH07261377A (ja) 化学増幅型レジスト溶液
JP3225599B2 (ja) ネガ型フォトレジスト膜の現像方法
JP3345881B2 (ja) 感放射線性組成物
JPH07219217A (ja) 化学増幅型レジスト組成物
JP3687563B2 (ja) ネガ型感放射線性樹脂組成物
JP3694976B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物
JP3620524B2 (ja) パターン形成方法
JPH0683058A (ja) 化学増幅系レジスト組成物
JPH06194840A (ja) ポジ型化学増幅系レジスト
JPH08101506A (ja) 感放射線性樹脂組成物