JPH0730513B2 - 油汚れ防止性繊維構造物およびその製造法 - Google Patents

油汚れ防止性繊維構造物およびその製造法

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JPH0730513B2
JPH0730513B2 JP60281187A JP28118785A JPH0730513B2 JP H0730513 B2 JPH0730513 B2 JP H0730513B2 JP 60281187 A JP60281187 A JP 60281187A JP 28118785 A JP28118785 A JP 28118785A JP H0730513 B2 JPH0730513 B2 JP H0730513B2
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重朗 高橋
富美子 三橋
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、油汚れが付きにくく、かつ落ち易い性能を同
時に満足する繊維構造物ならびにかかる繊維構造物を安
定して提供する製造法に関するものである。
[従来の技術] 従来から、繊維を親水性にしたり、繊維を撥水、撥油性
にしたり、さらにはグラフト重合して改質するなどの方
法によって、OR性(油汚れ除去性)を付与することが考
えられている。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、かかる方法、たとえば繊維に親和性のある親水
性ポリマーを付与しても、色合せが困難で、かつ処理機
の汚れが染めムラの問題が惹起する上に、性能的にも問
題があり、グラフト重合ではコストが高く、風合が粗硬
になるし、油汚れが落ちにくい欠点がある。またフッ素
系樹脂をパッドキュアして撥水し、撥油性を付与したも
のでも重油汚れ一旦布地に浸透してしまうと、洗濯して
も落ちなくなる欠点があった。
最近、低温プラズマ処理を施す方法も考えられている
が、かかる処理のみでは油汚れに対する改善策にはなら
ず、洗濯による油汚れの落ち易さも不充分である。
かかる現状に鑑み、本発明者らは、油汚れが付きにく
く、かつ落ち易い性能を同時に付与する加工法を提供す
べく検討した結果、かかる性能を耐久性よく付与し得、
かつ繊維特性や風合の変化もなく、洗濯により再汚染し
ないという、すぐれた性能を付与する方法に到達し得た
ものである。
特に本発明は合成繊維のように油汚れが付き易く落ちに
くい素材に対して極めて有効である。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は (1) 繊維構造物の表面に、フッ素系繊維処理剤が親
水性樹脂加工剤の被膜を介して結合していることを特徴
とする油汚れ防止性繊維構造物。
(2) 繊維構造物に親水性樹脂加工剤を付与した後、
低温プラズマ処理を施し、しかる後フッ素系繊維処理剤
で処理することを特徴とする繊維構造物の油汚れ防止製
造法である。
本発明者らは、フッ素系樹脂加工布が撥水、撥油性能の
変化がないにも拘らず、洗濯などの揉み処理の前と後で
油汚れに対する性能が著しく相違することに着目して検
討したところ、その原因が該樹脂のヒビ割れにあり、か
かる亀裂部に侵入した油汚れは洗濯しても取れないこと
を究明した。
すなわち、本発明はフッ素系樹脂のかかる欠点を親水性
樹脂加工剤が改善する作用を発揮することを究明したも
のである。
かかる親水性樹脂加工剤としては、たとえば、水溶性ポ
リアルキレングリコール、水溶性アクリル樹脂、水溶性
ポリアミド樹脂、水溶性ポリエステル樹脂など通常親水
性能を付与するために適用される公知の樹脂が適用され
得る。かかる樹脂の中でも熱水中で分散が破壊されて析
出する樹脂が上記性能にすぐれており、たとえば、水溶
性ポリアルキレングリコール、テレフタル酸およびエチ
レングリコールからなるブロック共重合体、アクリル酸
誘導体第4級アンモニウム塩ポリマーなどがあげられ
る。前者の場合テレフタル酸以外の2官能性酸またはグ
リコール脂環族、グリコールハイドロキノン、芳香族ジ
ヒドロキシ化合物等の他の成分を少量共重合したもので
あってもよい。
水溶性ポリアルキレングリコールとは分子中に−(CnH2
nO)m−(ここでn=〜4で、分子量は300〜20000であ
る)からなる主鎖を有する化合物である。なお、nの異
なるものが混在してもよく、これらのブロックポリマー
も含まれる。後者の代表的な化合物としては、ポリ−β
−メタアクリルオキシエチルメチルアンモニウムメトサ
ルフェートがある。
要するに、熱水中で分散が破壊されて析出する親水性ポ
リマーであれば、単繊維単位に均一被膜を形成する性能
に優れており、本発明に特に選択される。親水性である
ことによって、エマルジョン、分散など通常水性液の形
で処理されるフッ素系繊維処理剤を、マイグレーション
することなく、その表面に均一に保持し得るものであ
る。
かかるポリマーは繊維重量に対して0.3〜10%の範囲で
付与されるが。重要なことは該化合物からなる樹脂膜が
形成されていることである。樹脂量が多いことは膜性能
の点から望ましいが、多すぎると変色や粘着性が発現す
る場合があるので、通常は10%以下にとどめるのが好ま
しい。
本発明でいう繊維構造物とは、天然、合成を問わず、い
かなる繊維素材でもよいが、特に合成繊維からなる繊維
構造物、たとえばポリアミド、ポリエステル、ポリアク
リル、ポリオレフィンなど通常疎水性であるとされてい
る繊維製品に対して優れた効果を発揮する。また本発明
はその形態にも制約を受けない。たとえばワタ、トウ、
スライバー、糸、布帛(編織物、不織布を含む)などが
あげられる。
さらにかかる繊維構造物は高分子弾性体、たとえばウレ
タン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂
などを含浸または塗布したものであってもさしつかえな
く、さらに予め染料、顔料、酸化防止剤などを含有して
いてもよい。
本発明でいう、低温プラズマ処理とは、高電圧を印加す
ることによって発生するプラズマ放電に布帛を曝す処理
である。かかる放電には火花放電、コロナ放電、グロー
放電など種々の形態のものがあるが、繊維に損傷を与え
ないものであれば放電形態を問わない。放電が均一でラ
ジカル形態作用がすぐれている点でグロー放電が特に好
ましい。
グロー放電は50torr以下、好ましくは20torr以下という
真空条件で発生する放電形態で、特に0.01〜10torrの減
圧条件が安定性の点から選択される。
プラズマ処理時間は繊維の種類や処理装置などによって
異なるが、通常数秒間から数分間であり、好ましくは1
秒〜5分間程度である。
かかるプラズマ処理の雰囲気ガスとしては、たとえばA
r、N2、He、CO2、CO、O2、H2O、空気、NH3などがあげら
れるが、特にAr、He、N2、COなどが効果上好ましい。
かかるプラズマ処理により、親水性樹脂は表面にラジカ
ルを有することになるが、このラジカルによって、フッ
素系繊維処理剤は該親水性樹脂に結合されるものであ
り、これによって、耐久性を格段に向上させることがで
きる。
本発明でいうフッ素系繊維処理剤とは、下記一般式で表
わされる化合物があげられる。
[式中、R:H、C1〜4のアルキル基、Y:C1〜6のアル
キル基、n:1〜30の整数を示す。なお、式中パーフルオ
ロアルキル基は直鎖、分岐鎖のいずれでもよい。] (2) Rf(CH2)nOCONH−Y−NHCOOR [式中、Rf:C4〜16の直鎖状または分岐鎖状のパーフル
オロアルキル基、n:正の整数、Y:2価の有機基、R:C
1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示す。な
お、Rfはスルホニル、カルボニルなどの極性基を含有し
ていてもよく、式中のウレタン成分として通常のプレポ
リマーを含む。] かかる化合物からなる樹脂は、さらに他のフルオロアル
キル基含有化合物あるいはアクリル系化合物、マレイン
酸、塩化ビニルアルキルビニルエーテルなどのビニル基
含有化合物との共重合体であってもさしつかえない。
上記フッ素系繊維処理剤の中でも(2)のものが油汚れ
に対してすぐれた効果を発揮する。
かかるフッ素系繊維処理剤は公知のいかなる方法で繊維
構造物に付与してもよいが、パデイング法が加工コスト
の点から選択される。
次に、実施例で本発明をさらに詳しく説明する [実施例] 実施例1 ポリエステル100%からなる加工糸織物(75d、36F)を
非イオン活性剤(三洋化成社製:サンデットG−29)2g
/l、ソーダ灰2g/lを含む浴比1:50の処理液に浸漬し、98
℃×30分間精練し、充分に水洗した。
この布帛を下記処理液に浸漬した後、120℃×30分間処
理し、充分に水洗後、130℃で乾燥した。
[親水性樹脂処理液条件] MIKA WHITE MIN[日本化薬(株)] 2%owf キャリヤー TD−208(キャリヤー) 0.5g/l 酢酸ソーダ 0.5g/l 酢酸(90%) 0.5g/l PEG系アクリレート(固形分60%) 5%owf PEG系アクリレートとは分子量3000のポリエチレングリ
コール単位を有するジメタクリレートからなる樹脂の水
分散液である。
かかる処理布帛を別途カチオン染料で染色し、その断面
を電子顕微鏡で観察したところ、均一な親水性樹脂の被
膜が単繊維に確認された。
この布帛を、下記条件で低温プラズマ処理を行なった。
[プラズマ処理条件] 雰囲気ガス:Ar 50cc/分 減圧度:0.7torr 印加電圧:1.5KV 処理速度:20cm/分 プラズマ処理をした布帛を、フッ素樹脂(旭硝子社製:
アサヒガードAG−800)15g/l含有する処理液に浸漬し、
マングルで絞って布帛重量に対して80%の処理液を付与
し、130℃で乾燥した。
なお、比較のために、精練後の同一布帛を直ちに同一条
件で低温プラズマ処理し、これにフッ素樹脂含有処理液
を付与したものを作成した。
[汚れ除去性] 放置法、押し込み法の2方法で汚染布帛の洗濯前後にお
ける性能で評価した。
(放置法) B重油を処理布帛に0.5cc滴下し、一日放置した後、
“ザブ”[花王石鹸(株)製のアニオン系洗剤]2g/l含
有する水溶液を試料とともに洗濯機に装填し、浴比1:50
で40℃×10分間洗濯し、脱水しし、水洗を充分して、再
度脱水し、80℃×20分間乾燥した。このサイクルを1回
として、5回くり返した。
(押し込み法) 上記方法において、B重油を滴下後、500g/25cm2の荷重
をのせて、該重油を布帛内に押込んだ後、洗濯処理を5
回した。
[洗濯前]とは、上記洗濯を施す前の処理布帛を“ザ
ブ"2g/lの水溶液(40℃)を用いて洗濯機で5分間1回
洗濯した時の性能で評価したものである。
評価はJIS L−0805に規定された染色堅牢度試験用グレ
ースケールによった。なお、耐久性は上記洗濯10回後の
性能の変化により評価した。
表1から明らかなように、本発明の処理布帛は極めて油
汚れに強く、汚れにくく性能を有し、さらに簡単な洗濯
でキレイに汚れが落ちる性能を有し、押込み法の洗濯後
でも手揉みによれば完全に5級の性能示した。
これに対し比較例のものは性能のレベルが低く、手揉み
しても汚れが落ちず汚染後と同レベルであった。
[発明の効果] 本発明の処理布帛は油汚れが着しにくく、かつ、該汚れ
が落ち易いというすぐれた性能を有する上に、該性能の
耐久性にもすぐれているので、ワーキングウェアーとし
て好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維構造物の表面に、フッ素系繊維処理剤
    が親水性樹脂加工剤の被膜を介して結合していることを
    特徴とする油汚れ防止性繊維構造物。
  2. 【請求項2】繊維構造物に親水性樹脂加工剤を付与した
    後、低温プラズマ処理を施し、しかる後フッ素系繊維処
    理剤で処理することを特徴とする繊維構造物の油汚れ防
    止製造法。
JP60281187A 1985-12-16 1985-12-16 油汚れ防止性繊維構造物およびその製造法 Expired - Lifetime JPH0730513B2 (ja)

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