JP3944922B2 - 防汚加工用組成物および防汚加工方法 - Google Patents
防汚加工用組成物および防汚加工方法 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、防汚加工用組成物および防汚加工方法に関し、さらに詳しくは、セルロース系繊維製品に対し、優れた防汚性、撥水撥油性、柔軟性およびそれらの洗濯耐久性を付与する防汚加工用組成物および防汚加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
フルオロアルキル基含有単量体とCH2=CRCOO(CH2CH2O)nH(Rは水素原子またはメチル基である)なる構造を有する単量体から得られた共重合体を含んでなる防汚加工剤はすでに知られている(特公昭52−35033号公報、特公昭63−474号公報、米国特許3,574,791号)。これらは綿、麻も処理し得ると記載しているが、例えば、米国特許3,574,791号の実施例にはポリエステルと綿の混紡しか記載されていない。
特開平4−68006号公報には綿に対する防汚性の指標として汚れ離脱性の試験結果が示されているが、ポリエステルやナイロンに比較して劣る結果となっている。
【0003】
特開昭59−98113号公報にはセルロース系材料に対して有効なフルオロケミカルコポリマーが示されているが、撥水撥油性にすぐれた食品用紙容器に関するもので汚れが洗濯により容易に除去できる機能については記載されていない。また、紡績繊維についても記されており、撥油性、撥水性についての効果は記されているが、付着した汚れの洗濯による除去性については述べられていない。また、特公昭53−18346号公報には、汚れ離脱型撥水撥油剤の有機溶液組成物が記載されているが、高誘電率有機溶剤を媒体としており、かつ実施例にはポリエステル布しか記載されていない。
従来、セルロース系繊維に対しては、充分な汚れ離脱性を与える防汚加工剤または防汚加工方法は、知られていなかった。
さらに、汚れ離脱性能の洗濯に対する持続性を高めるために防汚加工剤とイソシアネート化合物を併用することが考えられる。しかし、イソシアネート化合物を併用すると汚れ離脱性能の持続性は改善されるものの、繊維の風合いが損なわれるという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、これまで充分な汚れ離脱性が付与できなかったセルロース系繊維製品に対して非常に良好な汚れ離脱性を付与するとともに、その持続性、さらには柔軟性をも同時に付与する防汚加工用組成物を提供することにある。
【0005】
本発明は、
(a)(a−1)フルオロアルキル基含有単量体から誘導される繰り返し単位5〜95重量%、および
(a−2)一般式:
CH2=CRCOO(CH2CH2O)nH
[式中、Rは水素原子またはメチル基、
nは1〜50の数である。]
示される非フッ素系単量体から誘導される繰り返し単位95〜5重量%
を有する共重合体、
(b)溶解度パラメータが5.5〜12.0でありかつ誘電率(20℃)が20未満である溶剤
(c)イソシアネート化合物、ならびに
(d)オルガノポリシロキサン化合物
を含んでなる防汚加工用組成物を提供する。
さらに、本発明は、前記防汚加工用組成物でセルロース系繊維製品を処理することを特徴とする防汚加工方法をも提供する。
本発明においては、特に、付着した汚れの洗濯による除去性がすぐれている。
【0006】
フルオロアルキル基含有単量体(a−1)は、フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレートエステルであることが好ましい。フルオロアルキル基含有単量体(a−1)の好適な具体例は次の通りである。
CF3(CF2)4CH2OCOC(CH3)=CH2
CF3(CF2)7(CH2)2OCOC(CH3)=CH2
CF3(CF2)7(CH2)2OCOCH=CH2
(CF3)2CF(CF2)4(CH2)2OCOCH=CH2
CF3(CF2)7SO2N(C3H7)(CH2)2OCOCH=CH2
CH3(CF2)7(CH2)4OCOCH=CH2
CF3(CF2)7SO2N(CH3)(CH2)2OCOC(CH3)=CH2
CF3(CF2)7SO2N(C2H5)(CH2)2OCOCH=CH2
CF3(CF2)7CONH(CH2)2OCOCH=CH2
(CF3)2CF(CF2)6(CH2)3OCOCH=CH2
(CF3)2CF(CF2)6CH2CH(OCOCH3)CH2OCOC(CH3)=CH2
(CF3)2CF(CF2)6CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2
CF3(CF2)9(CH2)2OCOCH=CH2
CF3(CF2)9(CH2)2OCOC(CH3)=CH2
CF3(CF2)9CONH(CH2)2OCOC(CH3)=CH2
(CF2Cl)(CF3)CF(CF2)6CONH(CH2)2OCOCH=CH2
H(CF2)10CH2OCOCH=CH2
CF2Cl(CF2)10CH2OCOC(CH3)=CH2
【0007】
非フッ素系単量体(a−2)において、nは、1〜50、好ましくは1〜35、より好ましくは1〜25である。非フッ素系単量体(a−2)は1種以上の組み合わせでもよい。非フッ素系単量体(a−2)としては、たとえば、CH2=C(CH3)COOCH2CH2OHとCH2=CHCOO(CH2CH2O)6-8H(好ましい重量比5:95〜95:5)の組合せまたはCH2=CHCOOCH2CH2OHとCH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)18-23H(好ましい重量比5:95〜95:5)との組み合わせなどが好適である。
【0008】
共重合体(a)において、フルオロアルキル基含有単量体(a−1)/非フッ素系単量体(a−2)の重量比は5/95〜95/5、好ましくは30/70〜80/20、さらに好ましくは40/60〜70/30である。フルオロアルキル基含有単量体(a−1)の量が95重量%を越えると汚れ離脱性が不十分である。一方、5重量%未満では撥油性が不十分である。
共重合体(a)の平均分子量は、通常1000〜1000000、好ましくは2000〜100000である。この平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したものである(ポリスチレン換算)。
【0009】
本発明において使用される溶剤(b)において、溶解度パラメーターは、5.5〜12.0、好ましくは6.0〜11.5、より好ましくは7.0〜10.0であり、誘電率(20℃)は、20未満、好ましくは19.0〜2.0、より好ましくは19.0〜4.0である。
【0010】
溶剤(b)の具体例は、
トリクロロエタン、クロロホルムなどの塩素系;
メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;
トルエン、ベンゼンなどの芳香族類;
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;
1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(141b)、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(225ca)、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(225cb)、2,3−ジヒドロパーフルオロペンタン(4310mee)、1,4−ジヒドロパーフルオロブタン(338pcc)、1,2−ジヒドロパーフルオロシクロブタン(C−336ee)などの代替フロン類;
ヘキサン、ヘプタン、ミネラルターペンなどの石油類などである。アルコール類でも溶解度パラメータが比較的小さいイソプロピルアルコール(溶解度パラメーター:11.5)が使用できる。これらは単独だけではなく数液混合しても用いることができる。
【0011】
溶剤(b)は単独でも用いられるが、溶解度パラメータ5.5〜12.0以外または誘電率20以上の溶媒が、溶剤(b)100重量部当たり20重量部以下程度の量で、防汚加工用組成物中に存在していてもよい。
【0012】
そのような溶媒は、たとえばメタノール、エタノール、エチレングリコール類、ジエチレングリコール類、プロピレングリコール類、ジプロピレングリコール類などである。
【0013】
本明細書において、溶解度パラメーター(SP)の値は、蒸発潜熱を測定して求める方法およびスモールの文献(Small, Journal of Applied Chemisty,3,71−80,Feb(1953)に記載されている定義にて計算した値である。
【0014】
また誘電率の値は、A.Weissborger;Organic Solvents,3rd Ed.およびJ.A.Riddick,et al;Organic Solvents,2nd Ed.に記載の値か、新実験化学講座、昭和51年10月2日発行(日本化学会)5巻P265に記載の一般的な方法で求められる値である。
【0015】
耐久性を必要とする場合には、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、トリメトキシシリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸などの架橋性単量体を加えて重合してもよい。架橋性単量体の量は、共重合体に対して、通常0〜10重量%、好ましくは0〜5重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0016】
また、その他に、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリル酸のアルキル(C1〜C18)エステル、スチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、ビニルアルキルケトン、ビニルアルキルエーテル、イソプレン、ブタジエン、クロロプレン等も共重合することができる。これらの量は、共重合体に対して0〜40重量%、好ましくは0〜20重量%である。
【0017】
本発明の共重合体(a)を得るためには、種々の重合反応の方式や条件を任意に選択することができ、塊状重合、溶液重合、乳化重合、放射線重合など各種の重合方式のいずれも採用することができる。たとえば、共重合しようとする化合物の混合物を適当な有機溶媒の存在下に共重合させる方法が採用されうる。
重合開始源は使用する有機溶媒に可溶の過酸化物、アゾ化合物または電離性放射線などが用いられる。
【0018】
撥水性および撥油性をさらに向上させるために、撥水撥油剤を併用することも可能である。たとえば市販品のTG−652(ダイキン工業製)を本発明の共重合物溶液に任意の割合で混合できる。好ましくは本発明の共重合体/撥水撥油剤有効成分=10/0〜1/5である。
【0019】
本発明の組成物は、イソシアネート化合物(c)を含有する。イソシアネート化合物(c)は、ブロックイソシアネートを包含する。イソシアネート化合物(c)を組成物に添加することによって、防汚性および汚れ離脱性の耐久性が向上する。イソシアネート化合物の具体例は、トルエンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、ヘキサメチレントリイソシアネートなどのポリイソシアネート;ポリイソシアネートと一価アルコール、多価アルコール、ポリオールとのアダクト体;さらにポリイソシアネートをオキシム、フェノール、アルコール等でブロックしたブロックイソシアネートなどである。イソシアネート化合物(c)の量は、共重合体(a)100重量部に対して、0〜100重量部、好ましくは10〜80重量部、より好ましくは20〜80重量部である。
【0020】
本発明の組成物はオルガノポリシロキサン化合物(d)をも含有する。オルガノポリシロキサン化合物(d)を併用することにより汚れ離脱性を阻害することなく柔軟な風合いを与えることができる。オルガノポリシロキサン化合物(d)は一般に撥水剤、柔軟剤として使用されているシリコーン系オイルあるいはエマルションを適宜選択して使用することができるが、ジメチルポリシロキサン分子末端や側鎖にポリエーテル基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、水素、アリール基(例えば、フェニル基)などを導入した変性ポリシロキサン化合物が特に有効である。オルガノポリシロキサン化合物(d)の量を変化することにより、任意の風合いを得ることができる。オルガノポリシロキサン化合物(d)の量は、共重合体(a)100重量部当たり、10〜500重量部、好ましくは100〜200重量部である。
【0021】
好ましいオルガノポリシロキサン化合物(d)は、式:
【化1】
で示される繰り返し単位、および
式:
【化2】
[式中、R'は直接結合、アルキレン基(炭素数1〜10)、
Aは、ポリエーテル基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、水素、アリール基である]
で示される繰り返し単位
を有する化合物であってよい。オルガノポリシロキサン化合物(d)の分子量は、300〜1000000であってよい。
【0022】
本発明の組成物は常法に従い溶剤溶液、乳濁液、エアゾールなどの任意の形態に調製できる。本発明の組成物は、被処理物の種類や前記調製形態(溶剤溶液型、エアゾール型など)などに応じて、任意の方法で防汚加工剤として被処理物品に適用され得る。本発明の防汚加工用組成物は、通常、溶剤溶液型である。浸漬塗布等のような被覆加工の既知の方法により、被処理物の表面に共重合体を付着させ乾燥する方法が採用され得る。また、必要ならば適当な架橋剤と共に適用しキュアリングを行っても良い。尚、エアゾール型の防汚加工剤は、これを単に噴射して被処理物に吹き付けるだけで良く、直ちに乾燥した後、充分な撥水撥油性や汚れ離脱性を発揮し得る。更に、本発明の組成物は、他の重合体ブレンダーを混合しても良い。他の撥水剤や撥油剤、防虫剤、難燃剤、帯電防止剤、染料安定剤および防シワ剤等を添加剤として適宜併用して防汚加工剤を得ることも勿論可能である。本発明の防汚加工用組成物において、共重合体(a)の量は、防汚加工用組成物100重量部当たり、50〜0.01重量部、好ましくは30〜0.5重量部である。
【0023】
本発明の防汚加工方法は、セルロース系繊維製品に特に有効である。繊維製品とは、繊維、繊維から形成された糸および布を包含する。被処理物は、繊維、糸、布のいずれであってもよい。セルロース系繊維とは綿、麻、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨンを包含する。本発明の防汚加工方法は、セルロース系繊維が他の繊維と混紡、混織したものにも有効である。本発明において、「処理」とは、防汚加工用組成物中の有効成分(例えば、共重合体(a)およびイソシアネート化合物(c))を、繊維製品に付着させる操作、例えば、浸漬塗布、スプレー塗布などを意味する。
【0024】
【発明の好ましい態様】
次に、実施例および比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。ただし、%とあるのは特記しない限り重量%を表わす。
【0025】
なお、以下の実施例および比較例中に示す撥水性および撥油性は次のような尺度で表す。すなわち、撥水性はJIS L−1092のスプレー法による撥水性No.(表1参照)をもって表わし、撥油性は表2に示す試験溶液を試験布上、2ケ所に数滴(径約4mm)たらし、30秒後の浸透状態により判定する(AATCC−TM118−1966)。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
また、汚れ離脱性能(SR性)の試験は次の如く行った。即ち、水平に敷いた吸取り紙の上に試験布を広げ、ダーティーモーターオイル(SAE20W−40、小型乗用車のエンジンに入れ、4000Km走行後排出したもの)を5滴滴下し、その上にポリエチレンシートをかけて、2kgの分銅をのせ、60秒後に分銅とポリエチレンシートを取りはずし、余分のオイルを拭き取り、室温で1時間放置した後、試験布にバラスト布を加えて1kgとし、洗剤(スーパーザブ(商品名)、花王(株)製)25gを用いて、電気洗濯機で、浴量35リットル、液温40℃として10分間処理し、濯ぎ、風乾する。乾燥した試験布の残存シミの状態を判定標準写真板と比較し、汚れ離脱性能を該当する判定級(表3参照)をもって表わす。なお、判定標準写真板はAATCC−テスト法130−1970のものを使用した。
【0029】
【表3】
判定級 判定標準
1.0 著しくシミが残っているもの
2.0 相当にシミが残っているもの
3.0 僅かにシミが残っているもの
4.0 シミの目立たないもの
5.0 シミの残らないもの
【0030】
風合いは、触感により評価した。
【0031】
製造例1
CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2OCOC(CH3)=CH2(n=3,4,5の化合物の重量比5:3:1の混合物)20g、CH2=CH−COO(CH2CH2O)mH(m=6、7および8の化合物の重量比20:60:20の混合物)6g、CH2=C(CH3)CH2CH2OH 6g、イソプロパノール59gを四ッ口フラスコに入れた。系内の酸素を窒素で十分に置換した後、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.17gを入れ、70℃で10時間撹拌しながら重合反応を行い、共重合体の分散液を得た。ガスクロマトグラフィーにより共重合反応の転化率が97%以上であることが示された。この転化率から、得られた共重合体中の各構成単位の割合が仕込んだ単量体の割合にほぼ一致していることがわかった。
【0032】
更にメチルエチルケトン82gを仕込み希釈した。得られた共重合体溶液は、18.5重量%の共重合体固体を含有していた。また、共重合体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によれば15000(スチレン換算)であった。
【0033】
実施例1〜4
製造例1で得られた共重合体分散液をメチルエチルケトンに溶解した後、イソシアネート(コロネートHL)を、共重合体に対して70重量%添加し、さらにポリオルガノシロキサン[トーレシリコーンSF−8411(実施例1)、SF−8418(実施例2)、SH−8400(実施例3)、SF−8427(実施例4)]を共重合体に対して130重量%添加した。次いで共重合体固体含量が0.75%になるようにメチルエチルケトンで希釈して、希釈液とした。希釈液に綿ツイル布を浸漬し、ロールで絞り、ウェットピックアップを70%とした。次いで4時間風乾し、さらに160℃で1分間熱処理することにより撥水撥油防汚処理を完了した。このように処理された布についての初期の風合いと初期および(汚れ離脱性能試験における時と同様の)洗濯を5回行った後の撥水性、撥油性および汚れ離脱性能を評価した。結果を表4に示す。
【0034】
比較例1
製造例1の共重合体分散液をメチルエチルケトンに溶解した後、イソシアネート(コロネートHL)を、共重合体に対して70重量%添加し、次いで共重合体固体含量が0.75%になるようにメチルエチルケトンで希釈した後、実施例1〜4のとおり綿ブロードに処理を行った。その後は実施例1〜4と同様の手順で評価を行った。結果を表4に示す。
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
[式中、R’はアルキレン基、
POAは、ポリオキシアルキル基、
x,yは1以上の数である。]
【0038】
【表6】
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、これまで充分な汚れ離脱性が付与できなかったセルロース繊維系繊維製品に対して、良好な撥水撥油性および防汚性ならびに非常に良好な汚れ離脱性を付与できる。さらに、これらの性能を阻害せずに柔軟な風合いの加工製品を得ることができる。
Claims (2)
- (a)(a−1)フルオロアルキル基含有単量体から誘導される繰り返し単位5〜95重量%、および
(a−2)一般式:
CH2=CRCOO(CH2CH2O)nH
[式中、Rは水素原子またはメチル基、
nは1〜50の数である。]
示される非フッ素系単量体から誘導される繰り返し単位95〜5重量%
を有する共重合体、
(b)溶解度パラメータが5.5〜12.0でありかつ誘電率(20℃)が20未満である溶剤
(c)イソシアネート化合物、ならびに
(d)ジメチルポリシロキサンの分子末端または側鎖に、ポリエーテル基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、水素およびアリール基からなる群から選択された基を導入した変性ポリシロキサン化合物であるオルガノポリシロキサン化合物
を含んでなる防汚加工用組成物。 - 請求項1に記載の防汚加工用組成物でセルロース系繊維製品を処理することを特徴とする防汚加工方法。
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