JPH07305127A - 電気接点材料 - Google Patents
電気接点材料Info
- Publication number
- JPH07305127A JPH07305127A JP6121943A JP12194394A JPH07305127A JP H07305127 A JPH07305127 A JP H07305127A JP 6121943 A JP6121943 A JP 6121943A JP 12194394 A JP12194394 A JP 12194394A JP H07305127 A JPH07305127 A JP H07305127A
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- JP
- Japan
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- electrical contact
- contact material
- resistance
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- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐粘着性に優れ、接触抵抗が低く安定し、耐
環境性にも優れた通信機用小型リレー、小型スイッチ等
の電気接点材料を提供する。 【構成】 Auを主成分とし、これにPt又はPdが添
加され、さらにSi又は白金族元素が微量添加されてな
る電気接点材料。Pt又はPdの添加量が3〜15%で、
Siの添加量が0.05〜 0.5%であることが好ましい。P
t又はPdの添加量が2〜20%で、白金族元素の添加量
が0.05〜1%であることが好ましい。白金族元素が、R
u、Rh、Os、Irの少なくとも1種が添加されるこ
とが好ましい。
環境性にも優れた通信機用小型リレー、小型スイッチ等
の電気接点材料を提供する。 【構成】 Auを主成分とし、これにPt又はPdが添
加され、さらにSi又は白金族元素が微量添加されてな
る電気接点材料。Pt又はPdの添加量が3〜15%で、
Siの添加量が0.05〜 0.5%であることが好ましい。P
t又はPdの添加量が2〜20%で、白金族元素の添加量
が0.05〜1%であることが好ましい。白金族元素が、R
u、Rh、Os、Irの少なくとも1種が添加されるこ
とが好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的小さな電流域で
使用する通信機用小型リレー、小型スイッチ等の電気接
点に係り、特に電気接点に於ける粘着を抑制する電気接
点材料に関するものである。
使用する通信機用小型リレー、小型スイッチ等の電気接
点に係り、特に電気接点に於ける粘着を抑制する電気接
点材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、比較的小さな電流域で使用する通
信機用小型リレー、小型スイッチ等の電気接点は、開閉
時のアーク発生が少ない為、接点表面に酸化物、硫化物
が生成すると分解できず、接触抵抗が不安定となる。こ
の為、耐環境性及び接触抵抗の安定性から、高価なAu
を主体としたAu−Ag合金及びAu−Pd合金が用い
られている。しかしAu−Ag合金及びAu−Pd合金
は、その特性上硬さがあまり高くならない為、接点の開
閉動作に於いて接触部が塑性変形し、やがては粘着とい
う事態が発生していた。
信機用小型リレー、小型スイッチ等の電気接点は、開閉
時のアーク発生が少ない為、接点表面に酸化物、硫化物
が生成すると分解できず、接触抵抗が不安定となる。こ
の為、耐環境性及び接触抵抗の安定性から、高価なAu
を主体としたAu−Ag合金及びAu−Pd合金が用い
られている。しかしAu−Ag合金及びAu−Pd合金
は、その特性上硬さがあまり高くならない為、接点の開
閉動作に於いて接触部が塑性変形し、やがては粘着とい
う事態が発生していた。
【0003】この改善策として、Niを添加することに
より硬さを向上し、耐粘着性電気接点材料として、Au
−Ni合金、Au−Ag−Ni合金が用いられていた。
しかし、Ni等の卑金属をAuに合金すると、接点開閉
中に摩耗した際、卑金属が酸化物となり、これが接触部
に介在する結果、接触抵抗が不安定になるという問題が
発生していた。
より硬さを向上し、耐粘着性電気接点材料として、Au
−Ni合金、Au−Ag−Ni合金が用いられていた。
しかし、Ni等の卑金属をAuに合金すると、接点開閉
中に摩耗した際、卑金属が酸化物となり、これが接触部
に介在する結果、接触抵抗が不安定になるという問題が
発生していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、耐粘
着性に優れ、接触抵抗が低く安定し、耐環境性にも優れ
た通信機用小型リレー、小型スイッチ等の電気接点材料
を提供しようとするものである。
着性に優れ、接触抵抗が低く安定し、耐環境性にも優れ
た通信機用小型リレー、小型スイッチ等の電気接点材料
を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の電気接点材料は、Auを主成分とし、これに
Pt又はPdが添加され、さらにSi又は白金族元素が
微量添加されてなるものである。この電気接点材料に於
いて、Pt又はPdの添加量が3〜15%で、Siの添加
量が0.05〜 0.5%であることが好ましい。また、この電
気接点材料に於いて、Pt又はPdの添加量が2〜20%
で、白金族元素の添加量が0.05〜1%であることが好ま
しい。白金族元素は、Ru、Rh、Os、Irの少なく
とも1種が添加されるのが好ましい。
の本発明の電気接点材料は、Auを主成分とし、これに
Pt又はPdが添加され、さらにSi又は白金族元素が
微量添加されてなるものである。この電気接点材料に於
いて、Pt又はPdの添加量が3〜15%で、Siの添加
量が0.05〜 0.5%であることが好ましい。また、この電
気接点材料に於いて、Pt又はPdの添加量が2〜20%
で、白金族元素の添加量が0.05〜1%であることが好ま
しい。白金族元素は、Ru、Rh、Os、Irの少なく
とも1種が添加されるのが好ましい。
【0006】本発明の電気接点材料に於いて、Siの添
加量が0.05〜 0.5%であることが好ましい理由は、硬さ
が向上し、耐粘着性の向上に効果があるからで、0.05%
未満ではその効果が不十分で、 0.5%を超えるとAuの
粒界にSiが析出し、加工が困難となり、また微摺動時
に摩耗粉が発生し、この時にSiが酸化物となり、接触
部に介在した場合、接触抵抗が高く、不安定となるから
である。また、白金族元素の添加量が0.05〜1%である
ことが好ましい理由は、硬さが向上し、耐粘着性の向上
に効果があり、しかも酸化物の生成が無いからで、0.05
%では硬さの向上が不十分で、耐粘着性向上の効果が薄
く、1%を超えると溶解による合金が困難となり、偏析
が発生したり、加工が困難となるからである。
加量が0.05〜 0.5%であることが好ましい理由は、硬さ
が向上し、耐粘着性の向上に効果があるからで、0.05%
未満ではその効果が不十分で、 0.5%を超えるとAuの
粒界にSiが析出し、加工が困難となり、また微摺動時
に摩耗粉が発生し、この時にSiが酸化物となり、接触
部に介在した場合、接触抵抗が高く、不安定となるから
である。また、白金族元素の添加量が0.05〜1%である
ことが好ましい理由は、硬さが向上し、耐粘着性の向上
に効果があり、しかも酸化物の生成が無いからで、0.05
%では硬さの向上が不十分で、耐粘着性向上の効果が薄
く、1%を超えると溶解による合金が困難となり、偏析
が発生したり、加工が困難となるからである。
【0007】さらにPt又はPdの添加量が、Siが添
加される場合において3〜15%が好ましく、白金族元素
が添加される場合において2〜20%が好ましい理由は、
硬さが向上し、耐粘着性の向上に効果があるからで、上
記の添加量よりも少ない場合は、硬さの向上が不十分
で、耐粘着性向上の効果が薄く、上記添加量よりも多い
場合は接触部に微摺動が加わった時、有機ガスとPt又
はPdとが反応してブラウンパウダーが生成し、接触抵
抗が高く且つ不安定となるからである。
加される場合において3〜15%が好ましく、白金族元素
が添加される場合において2〜20%が好ましい理由は、
硬さが向上し、耐粘着性の向上に効果があるからで、上
記の添加量よりも少ない場合は、硬さの向上が不十分
で、耐粘着性向上の効果が薄く、上記添加量よりも多い
場合は接触部に微摺動が加わった時、有機ガスとPt又
はPdとが反応してブラウンパウダーが生成し、接触抵
抗が高く且つ不安定となるからである。
【0008】
【作用】上記成分組成の本発明の電気接点材料によれ
ば、硬さが向上し、耐粘着性に優れ、接触抵抗が低く安
定し、さらに有機ガスと反応せず耐環境性にも優れた小
型リレー、小型スイッチ等の電気接点を実現することが
できる。
ば、硬さが向上し、耐粘着性に優れ、接触抵抗が低く安
定し、さらに有機ガスと反応せず耐環境性にも優れた小
型リレー、小型スイッチ等の電気接点を実現することが
できる。
【0009】
【実施例】本発明の電気接点材料の実施例と従来例につ
いて説明する。下記の表1の左欄に示す配合組成比の実
施例1〜5及び従来例1、2の電気接点材料を溶解鋳造
し、次に伸線加工して線材となし、次いで圧延加工して
テープとなし、然る後Ag−Pd60%のベース材料の上
に張り合せて、幅 1.0mm、高さ 0.6mm、張厚 0.4mmのク
ロスバー接点とした。然して、これらの接点を、同種の
接点と対向して組合わせ、接触力15g、微摺動距離 0.2
mm、振動数50Hz、振動時間5分、試験台数各5台にて接
点試験を行った処、下記の表1の右欄に示すような結果
を得た。
いて説明する。下記の表1の左欄に示す配合組成比の実
施例1〜5及び従来例1、2の電気接点材料を溶解鋳造
し、次に伸線加工して線材となし、次いで圧延加工して
テープとなし、然る後Ag−Pd60%のベース材料の上
に張り合せて、幅 1.0mm、高さ 0.6mm、張厚 0.4mmのク
ロスバー接点とした。然して、これらの接点を、同種の
接点と対向して組合わせ、接触力15g、微摺動距離 0.2
mm、振動数50Hz、振動時間5分、試験台数各5台にて接
点試験を行った処、下記の表1の右欄に示すような結果
を得た。
【0010】
【表1】
【0011】上記の表1の右欄の結果で明らかなように
従来例1の電気接点材料は、接触抵抗が低く安定してい
るものの粘着係数が高く、開離不能が懸念され、従来例
2の電気接点材料は、粘着係数が低いものの接触抵抗が
高く不安定であるのに対し、実施例1〜5の電気接点材
料は、接触抵抗が低く安定していて且つ粘着係数が低
く、耐粘着性に優れていることが判る。
従来例1の電気接点材料は、接触抵抗が低く安定してい
るものの粘着係数が高く、開離不能が懸念され、従来例
2の電気接点材料は、粘着係数が低いものの接触抵抗が
高く不安定であるのに対し、実施例1〜5の電気接点材
料は、接触抵抗が低く安定していて且つ粘着係数が低
く、耐粘着性に優れていることが判る。
【0012】
【発明の効果】以上の通り本発明の電気接点材料は、耐
粘着性に優れ、接触抵抗が低く安定し、さらに有機ガス
と反応せず耐環境性に優れるので、従来の小型リレー、
小型スイッチ用の電気接点材料にとって代わることがで
きる。
粘着性に優れ、接触抵抗が低く安定し、さらに有機ガス
と反応せず耐環境性に優れるので、従来の小型リレー、
小型スイッチ用の電気接点材料にとって代わることがで
きる。
Claims (4)
- 【請求項1】 Auを主成分とし、これにPt又はPd
が添加され、さらにSi又は白金族元素が微量添加され
てなる電気接点材料。 - 【請求項2】 Pt又はPdの添加量が3〜15%で、S
iの添加量が0.05〜0.5%であることを特徴とする請求
項1記載の電気接点材料。 - 【請求項3】 Pt又はPdの添加量が2〜20%で、白
金族元素の添加量が0.05〜1%であることを特徴とする
請求項1記載の電気接点材料。 - 【請求項4】 白金族元素が、Ru、Rh、Os、Ir
の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は
3記載の電気接点材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6121943A JPH07305127A (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | 電気接点材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6121943A JPH07305127A (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | 電気接点材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07305127A true JPH07305127A (ja) | 1995-11-21 |
Family
ID=14823771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6121943A Pending JPH07305127A (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | 電気接点材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07305127A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004538369A (ja) * | 2001-08-03 | 2004-12-24 | エーエムアイ ドドウコ ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 電気接触片 |
-
1994
- 1994-05-11 JP JP6121943A patent/JPH07305127A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004538369A (ja) * | 2001-08-03 | 2004-12-24 | エーエムアイ ドドウコ ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 電気接触片 |
JP4636453B2 (ja) * | 2001-08-03 | 2011-02-23 | エーエムアイ ドドウコ ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 電気接触片 |
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