JPH07304758A - 3−アルキル−5−アミノイソチアゾール鉱酸塩類の製造方法 - Google Patents

3−アルキル−5−アミノイソチアゾール鉱酸塩類の製造方法

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JPH07304758A
JPH07304758A JP6100032A JP10003294A JPH07304758A JP H07304758 A JPH07304758 A JP H07304758A JP 6100032 A JP6100032 A JP 6100032A JP 10003294 A JP10003294 A JP 10003294A JP H07304758 A JPH07304758 A JP H07304758A
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amino
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aminoisothiazole
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Hiroharu Tanigawa
谷川  広晴
Yoshinori Tanaka
良典 田中
Kenichi Arai
研一 荒井
Seiichi Watanabe
清一 渡辺
Yukihiro Yoshikawa
幸宏 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 3-アルキル-3- アミノ-2- プロペンチオアミ
ド類又はその鉱酸塩を、分子中に水酸基、エーテル結
合、又はエステル結合を持たずにしかも過酸化水素には
不活性な溶媒中で、原料に対し 1.0〜1.5 当量の過酸化
水素を用い、酸化的に閉環することを特徴とする下記一
般式 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは
F,Cl,Br,I,NO 3 ,又はHSO4 を示す)で
表される3-アルキル-5- アミノイソチアゾール鉱酸塩類
の製造方法。 【効果】 この方法によれば、比較的少量の過酸化水素
にて上記目的物が収率よく得られ、しかも反応液中の過
酸化水素が少なくかつ危険な物質をも生成することがな
いので、極めて安全に製造することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3-アルキル-5- アミノ
イソチアゾール鉱酸塩類の製造方法に関する。3-アルキ
ル-5- アミノイソチアゾール鉱酸塩類はアミノ基を持つ
複素環化合物であり、農医薬品の中間原料又は農薬原体
など多くの工業的用途を有する。
【0002】
【従来の技術】従来、3-アルキル-5- アミノイソチアゾ
ール鉱酸塩類の製造方法としては、3-アルキル-3- アミ
ノ-2- プロペンチオアミド類を原料として用い、ジエチ
ルエーテルと水との二層溶媒中において氷冷下攪拌しな
がら、これに原料に対し 2.5当量の過酸化水素水を添加
して反応させ、3-アルキル-3- アミノ-2- プロペンチオ
アミド類を酸化的に閉環することにより製造できること
が知られている(Ber.,2950, 94(1961))。
【0003】しかし、従来より知られる上記した3-アル
キル-5- アミノイソチアゾール鉱酸塩類の製法では、目
的物の収率が精々78%程度でしかなく、更には次のよう
な欠点がある。ジエチルエーテルを反応溶媒として用
いているため、溶媒から爆発性のある過酸化ジエチルを
生成する可能性が高く非常に危険である。3-アルキル
-3- アミノ-2- プロペンチオアミド類に対し、 2.5当量
のような過酸化水素を用いるため、反応後に残存する大
量の過酸化水素を還元しなくてはならず、更にはこのと
きにかなりの発熱があるので操作が危険である。反応
の進行が極めて早く、例えば、20分を越えて反応させた
場合には副生物が多量に生成してしまい、目的物の収率
が著しく低下する、などといった欠点がある。
【0004】従って、従来より知られている3-アルキル
-5- アミノイソチアゾール鉱酸塩類の製造方法は、安全
面及び収率面において問題があり、工業的規模で製造す
る上ではあまり好ましい方法ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、3-アルキ
ル-5- アミノイソチアゾール鉱酸塩類の製造方法におけ
る上記した問題点を解消する製造方法を提供する。すな
わち、安全でしかも高い収率で3-アルキル-5- アミノイ
ソチアゾール鉱酸塩類を得ることのできる方法を提供す
ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明者らは種々の反応溶媒を用い、鋭意研究を重
ねた結果、反応溶媒として分子中に水酸基、エーテル結
合、又はエステル結合を持たずにしかも過酸化水素に不
活性なものを用い、かつ反応に用いる過酸化水素の使用
量を特定して反応させた場合には、高い収率でしかも安
全に3-アルキル-5- アミノイソチアゾール鉱酸塩類が得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、一般式(1)(化3)
【化3】 ( 式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す)で表さ
れる3-アルキル-3- アミノ-2- プロペンチオアミド類又
はその鉱酸塩を、分子中に水酸基、エーテル結合、又は
エステル結合を持たずにしかも過酸化水素に不活性な溶
媒中で、3-アルキル-3- アミノ-2- プロペンチオアミド
類又はその鉱酸塩に対して 1.0〜1.5 当量の過酸化水素
を用い、酸化的に閉環することを特徴とする一般式
(2)(化4)
【化4】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは
F,Cl,Br,I,NO 3 ,又はHSO4 を示す)で
表される3-アルキル-5- アミノイソチアゾール鉱酸塩類
の製造方法である。
【0008】本発明の方法において、原料として用いら
れる3-アルキル-3- アミノ-2- プロペンチオアミド類又
はその鉱酸塩としては、3-アミノ-2- ブテンチオアミ
ド、3-アミノ-2- ペンテンチオアミド、3-アミノ-2- ヘ
キセンチオアミド、3-アミノ-2- ヘプテンチオアミドな
ど、及びこれらの鉱酸塩、すなわち、フッ化水素酸塩、
塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸
塩などがある。一般にこれらの3-アルキル-3- アミノプ
ロペンチオアミド類は、3-アルキル-3- イミノプロパン
チオアミド類と互変異性の関係にあることが知られてい
るが、本反応においてはそのいずれを用いてもよく、と
もに反応は充分進行する。
【0009】反応溶媒は、本反応に不活性なものであれ
ば広い範囲で使用できるが、本発明の目的を達成する上
から見れば、分子中に水酸基、エーテル結合、又はエス
テル結合を持たずにしかも過酸化水素に不活性なものを
反応溶媒として用いることが好ましい。これらには例え
ば、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、トルエン、キシレン、ベンゼン、アセトニトルなど
があるが、いずれを用いてもよく、更には二種以上の混
合溶媒であっても構わない。
【0010】また、上記した溶媒は、水溶液、水との懸
濁液、又は水との二層系の溶媒であっても使用すること
が充分可能である。これらのものを使用する場合には、
溶媒中における水が90重量%以下のものであることが好
ましい。これを越えると、目的物の収率が低下するため
好ましくない。
【0011】本発明の方法における溶媒の使用量は、3-
アルキル-3- アミノ-2- プロペンチオアミド類又はその
鉱酸塩の1重量部に対し、1〜20重量部を用いることが
好ましく、より好ましくは3〜15重量部の範囲である。
この量が1重量部未満のような少ない量では、反応に際
し副生物の生成が多くなって目的物の収率が低下するこ
とになるので好ましくはない。また、20重量部を越えて
使用しても本反応に悪影響はないが、不経済であるとと
もに、反応時の温度制御に要するエネルギーが多大とな
ってくるなどの問題があるため、好ましくない。
【0012】本発明の製造方法では、反応容器に前記し
た溶媒及び3-アルキル-3- アミノ-2- プロペンチオアミ
ド類又はその鉱酸塩を仕込み、−10〜20℃、より好まし
くは0〜15℃の温度に調整した後、これに、3-アルキル
-3- アミノ-2- プロペンチオアミド類又はその鉱酸塩に
対し 1.0〜1.5 当量の過酸化水素を添加し、反応を行な
わせる。この過酸化水素の添加量が 1.0当量未満では目
的物の収率が低下することになり、また、 1.5当量を越
えて使用した場合には反応液中に副生物が生成しやす
く、やはり収率の低下につながるため、上記した範囲の
量を使用することが好ましい。添加する過酸化水素は
0.5〜60重量%程度の濃度の過酸化水素水を使用するこ
とが可能である。
【0013】過酸化水素の添加後は、反応液を−10〜60
℃、より好ましくは0〜40℃に保持し、更に反応を行な
わせる。反応時間は温度・原料の仕込み量などに左右さ
れ一定しないが、通常 0.1〜10時間の範囲である。
【0014】反応終了後は、反応液に還元剤を添加する
ことにより、残存する未反応の過酸化水素の還元を行な
う。還元剤としては、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナト
リウムなどの無機還元剤又はその水溶液が好ましく用い
られる。これらの還元剤を、0〜20℃の温度で反応液に
添加し、更にこの範囲の温度で 0.5〜1時間程度、攪拌
下におくことにより未反応の過剰の過酸化水素を還元す
ることができる。
【0015】次に、原料として3-アルキル-3- アミノ-2
- プロペンチオアミド類を使用した場合には、反応液
に、仕込み原料に対し1〜1.5 当量の鉱酸又はその水溶
液を加えて水層に目的物を抽出させ、分離して得られる
水層に塩化ナトリウム又は塩化アンモニウムなどの塩類
を加えて塩析することにより、3-アルキル-5- アミノイ
ソチアゾール鉱酸塩類の結晶を析出させることができ
る。
【0016】また、反応液を有機溶媒で抽出した後、得
られた有機層を仕込み原料に対し1〜1.5 当量の鉱酸水
溶液で抽出し、分離して得られる水層から水を留去して
もよいし、若しくは塩化ナトリウム、塩化アンモニウム
などの塩類を加えて塩析し結晶を析出させてもよい。あ
るいは、反応液を有機溶媒で抽出し、得られた有機層に
鉱酸ガスを吹き込むことにより3-アルキル-5- アミノイ
ソチアゾール鉱酸塩類の結晶を析出させることもでき
る。更には、反応液をそのまま次工程の原料として用い
ることもできる。
【0017】目的物を鉱酸塩とする際に用いる鉱酸とし
ては、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素
酸、硫酸、又は硝酸などが挙げられ、また、抽出に用い
る有機溶媒としては、酢酸エチル、エーテル、1,2-ジク
ロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエ
ン、キシレン、又はベンゼンなどが好ましく使用でき
る。
【0018】また、原料として3-アルキル-3- アミノ-2
- プロペンチオアミド類の鉱酸塩を使用した場合には、
前記した鉱酸は使用することなく、他は同様に反応液を
処理することにより、3-アルキル-5- アミノイソチアゾ
ール鉱酸塩類の結晶を析出させることが可能である。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明の製造方法を更に
詳細に説明する。以下において「%」は全て重量基準で
ある。
【0020】実施例1 容量 200mlの四つ口フラスコに3-アミノ-2- ブテンチオ
アミド 3.0g、アセトニトリル50ml及び水25mlを仕込
み、攪拌下4〜6℃の温度に保持しながら、30%過酸化
水素水 3.5g(3-アミノ-2- ブテンチオアミドに対して
1.2当量)を15分かけて滴下した。滴下終了後、内温を
4〜7℃に保ち、 3.5時間反応を行なわせた。得られた
反応混合物に亜硫酸ナトリウム0.78gを10℃以下で溶解
させた。次に、反応混合物中のアセトニトリルを減圧下
40℃以下で留去した後、30%塩酸 3.2gと塩化ナトリウ
ムを加え、塩析させた。析出物を濾取し、これを2-ブタ
ノールにより洗浄を行ない、5-アミノ-3- メチルイソチ
アゾール塩酸塩 3.6gを得た。収率は94%であった。な
お、得られた結晶は下記の分析値を示した。 ・NMR(ppm):2.36(3H,s),4.57(2H,
bs),6.26(1H,s) (CDCl3 ) ・融点:300 ℃(分解)
【0021】実施例2 容量 200mlの四つ口フラスコに3-アミノ-2- ブテンチオ
アミド 3.0g、1,2-ジクロロエタン30ml及び水15mlを仕
込み、攪拌下4〜6℃の温度を保持しながら、30%過酸
化水素水 3.5g(3-アミノ-2- ブテンチオアミドに対し
て 1.2当量)を15分かけて滴下した。滴下終了後、内温
を4〜7℃に保ち、1時間反応を行なわせた。得られた
反応混合物に亜硫酸ナトリウム0.78gを10℃以下で溶解
させ、充分に同温度で攪拌した。反応混合物を有機層を
分離し、水層を1,2-ジクロロエタン10mlで3回抽出し
た。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。この有機層を氷冷下攪拌しながら乾燥塩化水素ガス
を吹き込み、結晶を析出させた。次に結晶を濾取し、こ
れを2-ブタノールにより洗浄を行ない、5-アミノ-3- メ
チルイソチアゾール塩酸塩 3.4gを得た。収率は85%で
あった。また、得られた結晶は、実施例1で得られたも
のと同様の分析値を示した。
【0022】実施例3 容量 200mlの四つ口フラスコに3-アミノ-2- ブテンチオ
アミド 3.0g、ジクロロメタン30ml及び水15mlを仕込
み、攪拌下4〜6℃に保持しながら、30%過酸化水素水
3.5g(3-アミノ-2- ブテンチオアミドに対して 1.2当
量)を15分かけて滴下した。滴下終了後、内温を4〜7
℃に保ち、1時間反応を行なわせた。得られた反応混合
物に亜硫酸ナトリウム0.78gを10℃以下で溶解させ、充
分に同温度で攪拌した。反応混合物を有機層を分離し、
水層をジクロロメタン10mlで3回抽出した。有機層を合
わせ、5%塩酸7mlで3回抽出した。この塩酸溶液を減
圧下60℃以下で水を留去し、目的物を析出させた。結晶
を濾取し、これを2-ブタノールにより洗浄を行ない、5-
アミノ-3- メチルイソチアゾール塩酸塩 3.8gを得た。
収率は98%であった。また、得られた結晶は、実施例1
で得られたものと同様の分析値を示した。
【0023】実施例4 容量 200mlの四つ口フラスコに3-アミノ-2- ブテンチオ
アミド 3.0g、トルエン50ml及び水25mlを仕込み、攪拌
下4〜6℃に保持しながら、30%過酸化水素水3.5g(3
-アミノ-2- ブテンチオアミドに対し 1.2当量)を15分
かけて滴下した。滴下終了後、内温を4〜7℃に保ち、
1時間反応を行なわせた。得られた反応混合物に亜硫酸
ナトリウム0.78gを10℃以下で溶解させた後、充分に室
温で攪拌した。反応混合物を有機層を分離し、水層をト
ルエン10mlで3回抽出した。有機層を合わせ、5%塩酸
7mlで3回抽出した。この塩酸溶液を減圧下60℃以下で
水を留去し、目的物を析出させた。次に、析出物を濾取
し、これを2-ブタノールにより洗浄を行ない、5-アミノ
-3- メチルイソチアゾール塩酸塩 3.8gを得た。収率は
98%であった。また、得られた結晶は、実施例1で得ら
れたものと同様の分析値を示した。
【0024】実施例5 容量 200mlの四つ口フラスコに3-アミノ-2- ブテンチオ
アミド塩酸塩 3.9g、トルエン50ml及び水25mlを仕込
み、攪拌下4〜6℃に保持しながら、30%過酸化水素水
3.5g(3-アミノ-2- ブテンチオアミド塩酸塩に対し
1.2当量)を15分かけて滴下した。滴下終了後、内温を
4〜7℃に保ち、1時間反応を行なわせた。得られた反
応混合物に亜硫酸ナトリウム0.78gを10℃以下で溶解し
た後、充分に室温で攪拌した。反応混合物を有機層を分
離し、水層を1規定水酸化ナトリウム水溶液を用いて中
和した後、トルエン10mlで3回抽出した。有機層を合わ
せ、5%塩酸7mlで3回抽出した。この塩酸溶液を減圧
下60℃以下で水を留去し、目的物を析出させた。次に、
析出物を濾取し、2-ブタノールにより洗浄を行ない、5-
アミノ-3- メチルイソチアゾール塩酸塩 3.8gを得た。
収率は98%であった。また、得られた結晶は、実施例1
で得られたものと同様の分析値を示した。
【0025】実施例6 容量 200mlの四つ口フラスコに3-アミノ-2- ブテンチオ
アミド塩酸塩 3.9g、トルエン50ml及び水25mlを仕込
み、攪拌下4〜6℃の温度に保持しながら、30%過酸化
水素水 3.5g(3-アミノ-2- ブテンチオアミドに対して
1.2当量)を15分かけて滴下した。滴下終了後、内温を
4〜7℃に保ち、 3.5時間反応を行なわせた。得られた
反応混合物に亜硫酸ナトリウム0.78gを10℃以下で溶解
した。反応混合物中の溶媒を減圧下40℃以下で留去し
た。得られた固形物を水20mlに溶解し、これに塩化ナト
リウムを加え、目的物を塩析させた。析出物を濾取し、
これを2-ブタノールにより洗浄を行ない、5-アミノ-3-
メチルイソチアゾール塩酸塩 3.6gを得た。収率は94%
であった。また、得られた結晶は、実施例1で得られた
ものと同様の分析値を示した。
【0026】比較例1 容量 300mlの四つ口フラスコに3-アミノ-2- ブテンチオ
アミド 1.2g、ジエチルエーテル 100ml及び水60mlを仕
込み、攪拌下、4〜6℃にの温度に保持し、30%過酸化
水素水 1.5ml(3-アミノ-2- ブテンチオアミドに対し
2.5当量)を15分かけて滴下した。滴下終了後、同温で
5分間反応を行なわせた。得られた反応混合物の有機層
を分離し、水層をジエチルエーテル50mlで2回抽出し
た。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
得られた有機層を氷冷下攪拌しながら、乾燥塩化水素ガ
スを吹き込み、目的物を析出させた。析出物を濾取し、
5-アミノ-3- メチルイソチアゾール塩酸塩 1.2gを得
た。収率は78%であった。また、得られた結晶は、実施
例1で得られたものと同様の分析値を示した。なお、こ
の場合の反応混合物を分析した結果、溶液中に過酸化ジ
エチルを生成していることが確認された。
【0027】比較例2 実施例1において、30%過酸化水素水 5.0g(3-アミノ
-2- ブテンチオアミドに対し 1.7当量)を用いて行なっ
た他は全て同様に操作した。その結果、得られた5-アミ
ノ-3- メチルイソチアゾール塩酸塩は 1.0gであり、収
率は65%であった。
【0028】比較例3 実施例1において、30%過酸化水素水 2.5g(3-アミノ
-2- ブテンチオアミドに対し0.85当量)を用いて行なっ
た他は全て同様に操作した。その結果、得られた5-アミ
ノ-3- メチルイソチアゾール塩酸塩は 0.8gであり、収
率は62%であった。
【0029】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、原料の3-ア
ルキル-3- アミノ-2- プロペンチオアミド類又はその鉱
酸塩に対し、 1.0〜1.5 当量のような比較的少ない量の
過酸化水素を用いることにより、3-アルキル-5- アミノ
イソチアゾール鉱酸塩類が容易に、しかも収率よく得ら
れる。また、反応液中の過酸化水素の量も少なく、かつ
危険な物質を生成することもないので、極めて安全に製
造することが可能である。従って、工業的に3-アルキル
-5- アミノイソチアゾール鉱酸塩類を製造する場合に
は、本発明の製造方法を好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 清一 千葉県茂原市東郷1900番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 吉川 幸宏 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1) 【化1】 ( 式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す)で表さ
    れる3-アルキル-3- アミノ-2- プロペンチオアミド類又
    はその鉱酸塩を、分子中に水酸基、エーテル結合、又は
    エステル結合を持たずにしかも過酸化水素に不活性な溶
    媒中で、3-アルキル-3- アミノ-2- プロペンチオアミド
    類又はその鉱酸塩に対して 1.0〜1.5 当量の過酸化水素
    を用い、酸化的に閉環することを特徴とする一般式
    (2)(化2) 【化2】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは
    F,Cl,Br,I,NO 3 ,又はHSO4 を示す)で
    表される3-アルキル-5- アミノイソチアゾール鉱酸塩類
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 溶媒が、1,2-ジクロロエタン、クロロホ
    ルム、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、ベンゼ
    ン、アセトニトリルから選ばれる一種又は二種以上であ
    る請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 溶媒が、水との混合液あるいは水との二
    層系のものからなる請求項1又は2記載の製造方法。
JP6100032A 1994-05-13 1994-05-13 3−アルキル−5−アミノイソチアゾール鉱酸塩類の製造方法 Pending JPH07304758A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002032887A1 (en) * 2000-10-20 2002-04-25 Syngenta Limited Process for preparing 5-amino-3-alkylisothiazoles and 5-amino-4-chloro-3-alkylisothiazoles
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