JPH0730418B2 - Ti―Al系金属間化合物部材の成形法 - Google Patents

Ti―Al系金属間化合物部材の成形法

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JPH0730418B2
JPH0730418B2 JP1020398A JP2039889A JPH0730418B2 JP H0730418 B2 JPH0730418 B2 JP H0730418B2 JP 1020398 A JP1020398 A JP 1020398A JP 2039889 A JP2039889 A JP 2039889A JP H0730418 B2 JPH0730418 B2 JP H0730418B2
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春樹 日野
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、粉末冶金法によるTi−Al系金属間化合物部材
の成形法に関し、特に緻密なTi−Al系金属間化合物部材
の成形法に関する。
[従来の技術] 従来、Ti−Al系金属間化合物(TiAl、Ti3Al等)は、優
れた高温強度及び耐酸化性を有することが知られてい
る。しかし、この部材は、常温および高温で展延性に乏
しいので、従来の加工技術では成形することが困難であ
り、実用材料に供することができないという問題点があ
った。
これを解決する手段として、例えば、Ti−37%(以下、
%は重量%を示す。)Al合金部材を側圧付加押出法等の
特別な押出加工方法により実現しようとする試みがなさ
れているが、実用化に至っていない。
また、このようなTi−Al系金属間化合物部材の製造方法
の1つとして、Ti−Al系金属間化合物の粉末を用いて射
出成形から焼成工程を経ることにより焼結体を製造する
方法があり、Near Net Shapeが可能であることから、と
くに注目されている。
この製造方法に使用されるTi−Al系金属間化合物の粉末
を製造するのに、Ti−Alの鋳造により鋳塊を製造し、こ
れを粉砕する方法を採った場合には、Tiを含有している
ために鋳造時の汚染で純粋な組成の粉末を製造すること
が困難であり、また汚染を防止するためには高価な鋳造
設備を要するという問題点がある。
また、他の粉末製造方法として、REP法(Rotating Elec
trode Process)あるいはPREP法(Plasma Rotating Ele
ctrode Process)等がある。
この方法は、TiとAlを溶解・鋳造し、切削加工すること
により丸棒の電極部材を製造し、この電極部材を回転さ
せながらアークにより溶融することにより粉末を形成す
るものである。
しかし、この方法でも電極を製造するのに鋳造を用いて
いるために、汚染をさけることができず、鋳造設備等が
大型化したり、また、REP法等の高価な設備を必要とす
るほか工程が長くなるとともに、原料の歩留りが悪く、
得られた粉末が著しく高価になるという問題点もあっ
た。
そこで、発明者らは、前記の問題点を解決するために、
Al18〜50重量%、Ti50〜82重量%の割合になるように、
AlおよびTiの粉末を混合し、混合物を密閉容器に収納し
て脱気した後に、高温高圧処理を行なうようにしたTi−
Al系金属間化合物部材の成形法を提案している(特開昭
62−70531号、参照)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来のTi−Al系金属間化合物部材の成形
法にあっては、Ti−Al系金属間化合物部材の優れた高温
強度および耐酸化性を活かし、粉末冶金法により安価に
所望の製品形状を容易に形成することができるものの、
TiおよびAlの粉末の混合物を高温高圧で処理するだけで
はなお緻密性が不足するという問題点があった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたも
のであって、高温高圧で処理する前に予備拡散処理を施
すことにより一層緻密なTi−Al系金属間化合物部材が得
られる成形を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するために、本発明は、Al14重量%〜63
重量%、残部Tiの割合になるように、Al粉末、またはTi
粉末、またはこれらの合金粉末を混合し、この混合物を
脱気、緻密化した後、250℃〜550℃の温度範囲Tで、か
つ所定の関係式により求められる処理時間tで予備拡散
処理を行ない、予備拡散処理後に高温高圧処理を行なう
ようにしたものである。
以下、本発明によるTi−Al系金属間化合物部材を成形す
るための各工程を第1図に基づいて説明する。なお、図
中2重枠で囲んでいる工程は、必須の工程であることを
示す。
(1)Ti粉末またはTi合金粉末の準備工程 Ti粉末としては、常法の粉末冶金法により製造されたも
のを用いることができ、例えば、スポンジチタン(NaCl
またはMgCl2を2000ppm以内含有している。)のほか、ガ
スアトマイズ法、PREP法、REP法等で製造されたもの、
鋳塊、板、棒等を切削したものを用いることができる。
また、Ti合金粉末としては、TiにAl,B,Zr,Ni,Nb,Mn,Si,
V,W,Mo,Crのうち、一種以上を含むもので、その主成分
がTiであるものを用いることができる。
(2)Al粉末またはAl合金粉末の準備工程 Al粉末としては、常法の粉末製造方法、例えば、ガスア
トマイズ法、PREP法、REP法等で製造されたものを用い
ることができ、その粒度を5000μm以下に調整する。
また、Al合金粉末としてはAlにTi,B,Zr,Ni,Nb,Mn,Si,V,
W,Mo,Crのうち、一種以上を含むもので、その主成分がA
lであるものを用いることができる。
(3)他の金属、合金粉末の準備工程 添加する他の金属粉末、合金粉末としては、B,Zr,Ni,N
b,Mn,Si,V,W,Mo,Crの純金属粉末、または二種以上の元
素からなる合金粉末を用いることができ、また、これら
の元素の他にTiまたはAlを含み、その主成分がTiまたは
Al以外の元素(B,Zr,Ni,Nb,Mn,Si,V,W,Mo,Cr)である粉
末を用いることができる。
(4)混合工程 (1),(2)または(3)の粉末を最終成分が以下の
範囲となるように配合し、V型ブレンダー等の混合機に
より均一に混ぜる。
<成分範囲>(wt%) (I)37≦Ti≦86,14≦Al≦63の範囲でTiおよびAlを含
むこと。
(II)(I)の範囲で、さらに 0.1≦Mn16を含むこと。
(III)(I)または(II)の範囲で、さらに次の元素
のうち一種以上を含むこと。
0.005≦B≦3,1≦Zr≦5 0.1≦Ni≦5,1≦Nb≦30 0.05≦Si≦5,1≦V≦5 0.1≦W≦10,1≦Mo≦5 0.1≦Cr≦10 上記のような成分範囲とする理由は、以下の通りであ
る。
Tiが37%未満またはAlが63%を超える場合、あるいはTi
が86%を超え、またはAlが14%未満の場合には所定のTi
−Al系金属間化合物(Ti3Al,TiAl,TiAl3)とすることが
困難となるからである。
また、Mnを添加するのは、後工程の高温高圧処理中に生
じるカーケンダール空孔を抑制する効果を有するからで
ある。この場合、Mn<0.1%では、カーケンダール空孔
の抑制に寄与せず、16%<Mnでは、カーケンダール空孔
の抑制の効果が飽和するので、結局、0.1%≦Mn≦16%
の範囲において、抑制の効果がみられる。
また、B,Zr,Ni,Nb,V,Mo,Crの元素を上記範囲とするのは
該範囲内において常温あるいは高温における延性の改良
効果が得られる。すなわち、下限値未満では、延性の改
良の効果が得られず、また、上限値を超えると延性の改
良が飽和するからである。
また、W,Si,Nb,Moの成分範囲を上記の範囲とするのは、
該範囲内において耐酸化性を向上させることができる。
すなわち、下限値未満では耐酸化性の向上がみられず、
また、上限値を超えると、耐酸化性が飽和するからであ
る。
(4−1)圧縮工程 上記の混合粉末を冷間静水圧プレス(CIP)(Cold Isos
tatic Press)や一軸プレスにより、相対密度60〜95%
未満に圧縮する。
(5)脱気工程 混合物を容器に収納して、真空ポンプ等にて脱気処理を
行なう。これは、粉末表面の吸着ガス,吸着水を除去す
るとともに、後の工程における酸化を防止するためであ
る。このため、真空度は10Torr以下とすることが好まし
い。
脱気処理温度は、常温〜550℃、望ましくは、400〜500
℃で行なうと、吸着ガス,吸着水の除去がより効果的で
ある。また、550℃を超える場合、TiとAlとの急激な合
金化反応(急激な合金化反応とは合金化反応の生成熱に
より、この反応が次々と伝播していく現象をいう。)が
生じ、好ましくない。
(6)緻密化工程 上記脱気された混合物をホットプレス,押出,CIPあるい
はHIP(Hot Isostatic Press)等で相対密度を95%以
上に圧縮し、粉末圧縮体とする。ここで、相対密度とは
混合物の密度を完全に緻密化した場合の密度に対する割
合(%)として表わしたものである。
この緻密化は続く(8)予備拡散処理工程および(9)
高温高圧処理工程において合金化をより容易にするため
と、最終製品の密度を95%以上にするために行なう。こ
の工程では、TiとAlとの急激な合金化反応を防止するた
め550℃以下で実施される。このため、上記緻密体では
ほとんどTi−Al系金属間化合物は形成されてない。な
お、(5)と(6)の工程を真空ホットプレスを用いて
同時に行なってもよい。
(7)成形工程 上記(6)の工程による緻密体は、ほとんどTi−Al系金
属間化合物が形成されておらず、TiとAlとの混合状態で
ある。このため、鍛造あるいは機械加工等が容易に行な
える。この成形においては、ほぼ最終の製品形状に仕上
げることが望ましい。
(8)予備拡散処理工程 TiとAlの合金化反応は、550℃を越える温度においては
発熱反応のため、この反応熱により急激に反応が進行す
る。このため、次工程の (9)高温高圧処理工程において、カーケンダール効果
のため、孔の多い化合物となることがある。
そこで、予備拡散処理において、TiとAlの合金化をある
程度進行させておくことにより、 (9)高温高圧処理工程における孔の発生を抑制する。
このために、温度範囲T、処理時間t(h)および雰囲
気を次のようにする。
温度範囲T: 250≦T≦550℃とするが、望ましくは、300≦T≦450℃
とする。550℃を越えると、急激な合金化反応が生じ、
孔が発生し、密度95%未満となり、一方、250℃未満で
は、TiとAlの合金化はほとんど進行しないため、予備拡
散処理の効果はないからである。
処理時間t(h) 処理時間tは次式(1)の範囲とする。この範囲よりも
下限未満では予備拡散処理の効果はなく、上限を越えて
も、それ以上のTiとAlの合金化の進行はないからであ
る。
700≦(T+273)log(t+7)≦2832 …(1) 雰囲気 不活性ガス中あるいは真空中で行なうのが望ましいが、
大気中であってもかまわない。
(9)高温高圧処理工程 上記(8)工程で得た予備拡散処理材を高温高圧処理す
る。このとき、圧力は少なくとも200atm以上に、望まし
くは500〜7000atmに設定する。処理温度は550℃〜Ti−A
l系金属間化合物の固相線温度で、望ましくは1000〜140
0℃で行なう。これは550℃未満であるとTiとAlの急激な
合金化反応が進行せず、一方、本化合物の固相線温度よ
り高いと、材料が一部溶解し、部材としての形状が保て
ないからである。
この処理によりTi中にAlを拡散させることによりTi−Al
系金属間化合物を形成する。このときカーケンドール効
果、すなわち、生ずる孔は本処理で用いられる高圧によ
ってつぶされる。したがって、カプセルに入れることな
く高温高圧処理を行なっても、孔の発生を抑制すること
ができるので、製造コストを低減することができる。
(10)熱処理工程 高温高圧処理後に、得られたTi−Al系金属間化合物部材
中に存在する合金元素の濃度分布をより均一にするこ
と、相対密度をより向上させること、あるいはTi−Al系
金属間化合物部材の疲労特性等の機械的性質を悪化させ
る該部材中のCl、MgあるいはNaの濃度を減少させること
を目的として、上記Ti−Al系金属間化合物を、800℃〜T
i−Al系金属間化合物の固相線温度に加熱する。この加
熱時に、周囲雰囲気の圧力を調整してもよい。たとえ
ば、雰囲気圧力を10-10〜0.5TorrとするとCl、Mg、Naの
減少に有効であり、200〜7000atmとするとTi−Al系金属
間化合物の相対密度を97%以上とするのに有効である。
(11)仕上成形工程 高温、高圧距離工程後あるいは熱処理工程の後に、機械
加工などにより最終製品の形状に仕上げる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を説明する。
表は、実施例(No.1〜No.23)および比較例(No.24〜N
o.28)の混合した粉末の種類、成分、混合、脱気、緻密
化、予備拡散処理、高温高圧処理、熱処理の各条件、主
な化合物、および相対密度をそれぞれ示す。
実施例(No.1〜No.23)においては、特に予備拡散処理
の温度を、300,350,380,400(℃)、処理時間を50,100,
500,1000(h)、圧力を10-3Torr以下、10Torr、大気
中、Ar中、N2中、He中としている。
このため、実施例では相対密度は95〜99.9(%)と高い
相対密度を示した。
一方、比較例においては、特に予備拡散処理の温度を24
0,350,400(℃)、処理時間を2,100(h)、圧力を10-3
Torr、とするか、または、予備拡散処理を施していな
い。このため、比較例では相対密度は65〜85(%)であ
り、低い密度となった。
すなわち、温度が400℃で処理時間が2hでは、相対密度
は75%にすぎず(No.24)、また温度が240℃では相対密
度は85%にすぎない(No.25)。また、温度を350℃にし
ても処理時間が2hでは相対的密度は70%にすぎない(N.
28)。また、予備拡散処理を施さないもの(No.26,No.2
7)では相対密度は85%、または65%にすぎない。
したがって、温度を250〜550℃、望ましくは300〜450℃
とし、処理時間を(1)式に示す範囲、例えば50〜1000
hとすることで、緻密な化合物部材を得ることができ
る。
[発明の効果] 以上説明してきたように、本発明によれば、予備拡散処
理を実施することにより、高温高圧処理後の相対密度を
高くすることができ、緻密なTi−Al系金属間化合物部材
を成形することができる。
また、高温高圧処理をカプセルなしで実施することがで
きるので、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるTi−Al系金属間化合物部材を成形
する過程を示す工程図である。 (1)Ti粉末またはTi合金粉末の準備工程、 (2)Al粉末またはAl合金粉末の準備工程、 (3)他の金属、合金粉末の準備工程、 (4)混合工程、 (4−1)圧縮工程、 (5)脱気工程、 (6)緻密化工程、 (7)成形工程、 (8)予備拡散処理工程、 (9)高温高圧処理工程、 (10)熱処理工程、 (11)仕上工程。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日野 春樹 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 牧村 実 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (56)参考文献 特開 昭62−70531(JP,A) 特開 昭56−140620(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al14重量%〜63重量%、残部Tiの割合にな
    るように、Al粉末、またはTi粉末、またはこれらの合金
    粉末を混合し、この混合物を脱気、緻密化した後、250
    ℃〜550℃の温度範囲Tで、かつ所定の関係式により求
    められる処理時間tで予備拡散処理を行い、予備拡散処
    理後に高温高圧処理を行い、前記所定の関係式を、 700≦(T−273)log(t+7)≦2832 (T:温度(℃)、t:処理時間(h)) としたことを特徴とするTi−Al系金属間化合物部材の成
    形法。
  2. 【請求項2】前記混合物が前記請求項1に示す範囲でMn
    を0.1〜16重量%の割合で含むことを特徴とする前記請
    求項1記載のTi−Al系金属間化合物部材の成形法。
  3. 【請求項3】前記混合物が前記請求項1または前記請求
    項2に示す範囲で、B…0.005〜3重量%、Zr…1〜5
    重量%、Ni…0.1〜5重量%、V…1〜5重量%、Mo…
    1〜5重量%、Cr…0.1〜10重量%のうち一種以上を含
    むことを特徴とする前記請求項1または請求項2記載の
    Ti−Al系金属間化合物部材の成形法。
  4. 【請求項4】前記混合物が前記請求項1または前記請求
    項2に示す範囲で、Nb…1〜30重量%、Si…0.05〜5重
    量%、W…0.1〜10重量%のうち一種以上を含むことを
    特徴とする前記請求項1ないし請求項3記載のTi−Al系
    金属間化合物部材の成形法。
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