JPH073029B2 - 吸水性ウエツブの製造法 - Google Patents

吸水性ウエツブの製造法

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JPH073029B2
JPH073029B2 JP61068488A JP6848886A JPH073029B2 JP H073029 B2 JPH073029 B2 JP H073029B2 JP 61068488 A JP61068488 A JP 61068488A JP 6848886 A JP6848886 A JP 6848886A JP H073029 B2 JPH073029 B2 JP H073029B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は吸水性ウエッブの製造法、更に詳しくはポリブ
チレンテレフタレート,および数平均分子量200〜20000
のポリエチレングリコールを必須成分とする芳香族ブロ
ックコポリエーテル・エステル(以下、単に芳香族ブロ
ックコポリマという)から耐塩素性,および酸化発熱防
止性の優れた吸水性ウエッブの製造法に関する。
[従来技術] 従来の吸水性繊維材料としては、綿,毛,麻などが汎用
されているが、これらは耐塩素性に乏しいことや,洗濯
によって収縮が生じ易いなど、取扱上に問題があり、例
えばリース用おしめ(“DIAPER")で採用されているよ
うな苛酷な洗濯条件、例えば0.03〜0.05%の次亜塩素酸
ソーダと0.03%の洗剤を含む溶液中,70℃〜80℃で、し
かも油分を含んだ汚物中で30〜60分洗濯するような場合
には、繊維の劣化が著しく、繰返し使用時の商品寿命が
短かった。
一方、ポリエステル繊維は種々の優れた特性を有してい
るため、ウエッブ,布帛などに広く用いられているが、
本来疏水性であり、綿,毛,麻などに比べて吸水性が著
しく劣っていた。
このため、吸水性を必要とする用途分野では種々の改良
手段が提案され、その一例として、特開昭60-239553号
公報により、ブロックコポリエーテル・エステルを原料
ポリマとしたメルトブロー繊維の吸水性ウエッブが知ら
れている。
かかる繊維は、吸水性能に関して,一応所期の成果を挙
げているものの、メルトブロー紡糸時や,前述した如き
苛酷な条件下で洗濯し、続いて80〜120℃の条件で30分
程度の乾燥を行うサイクルを多数回(例えば100回以
上)繰返し行うような通常の使い方のもとでは、ウエッ
ブ繊維の機械的特性ないし形態保持性や,吸水性能など
の耐久性は決して満足できるものではなかった。
すなわち、芳香族ブロックコポリマにおけるポリエーテ
ル成分として,特にポリエチレングリコールを用いた場
合、該ポリエチレングリコール自体が本来熱分解反応を
生じ易いという致命的な欠点がある。そのため該ポリマ
の紡糸工程、就中高温条件下のメルトブロー紡糸におい
ては、酸化発熱分解反応(以下、単に熱分解反応とい
う)により原料ポリマの重合度が低下し、脆い繊維ウエ
ッブとなり易いし、また得られた繊維ウエッブも前述し
た苛酷条件下での洗濯や、洗濯後の加熱乾燥においても
熱分解反応に基づく繊維劣化が生じた。
かかるポリマの熱分解反応に対して、耐熱安定剤(以
下、単に熱安定剤という)をポリマに配合することは前
記公報によっても知られている。
しかしながら、上記芳香族ブロックコポリマに対しては
単なる熱安定剤を用いるのみでは、熱安定剤自体が紡糸
時の熱分解によって消費され、また前述した苛酷条件下
の洗濯では洗剤等による抽出ないし脱落等が生じ易く、
従って、芳香族ブロックコポリマを原料ポリマとして吸
水性ウエッブを製造するには、紡糸時,および苛酷条件
下での繰返し洗濯時における熱安定剤の消費ないし脱落
の問題を解消させること、つまり,該ポリマの芳香族ブ
ロックコポリマの酸化発熱防止性を、如何にして向上さ
せるかが重要な検討課題とされていた。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、芳香族ブロックコポリマからメルトブ
ロー紡糸による吸水性ウエッブを製造するに当り、紡糸
時,および苛酷条件下での繰返し洗濯時における該ポリ
マないし繊維ウエッブの酸化発熱防止性を向上させるこ
とにある。また他の目的は、苛酷な条件下での繰返し洗
濯時においてもウエッブ形態を保持するに足る優れた機
械的特性を有し、かつ多数回繰返し実施される洗濯・乾
燥時には顕著な内部発熱防止効果を発揮し得る吸水性ウ
エッブを提供するにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明の上記目的は、テレフタル酸またはその低級アル
キルエステルと1,4-ブタンジオールとから誘導されたポ
リブチレンテレフタレートと、数平均分子量200〜20000
のポリエチレングリコールとを必須成分とする芳香族ブ
ロックコポリマをメルトブロー紡糸するに際し、少なく
とも一つのエステル形成性官能基を有するヒンダードフ
ェノール系化合物(以下、単に熱安定剤という)を含有
し、かつ250℃における溶融粘度が200〜2500ポイズの粘
度範囲である前記ポリマを用い、そのポリマの融点ない
し330℃の温度範囲で以てメルトブロー紡糸することに
よって達成できる。
以下、本発明の構成について説明する。
本発明においては、芳香族ブロックコポリマのメルトブ
ロー紡糸に当り、先ず,ポリマ中に含有せしめる熱安定
剤として、少なくとも一個のエステル形成性官能基を有
するヒンダードフェノール系化合物を用いるべきであ
り、また該熱安定剤のうち,水に対して溶解性が小さい
ものがより好ましい。かかる熱安定剤を例示すれば, ここで、Rは炭素数1〜20のアルキル基を示し、RがC
18H37の場合、オクタデシル‐3-(3,5-ジ‐tブチル‐4
-ヒドロキシフェニル)プロピオネート[チバガイギー
社製の“IRGANOX"1076]である。
ここで、Rは炭素数1〜20のアルキル基を示す。
1,6-ヘキサンジオール‐ビス3-(3,5-ジ‐tブチル‐4-
ヒドロキシフェニル)プロピオネート[チバガイギー社
製の“IRGANOX"259] トリエチレングリコール‐ビス3-(3,2-tブチル‐5-メ
チル‐4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート[チバガ
イギー社製の“IRGANOX"245] ペンタエリスリチル‐テトラキス3-(3,5-ジ‐tブチル
‐4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート[チバガイギ
ー社製の“IRGANOX"1010] 2,2-チオ‐ジエチレンビス3-(3,5-ジ‐tブチル‐4-ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート[チバガイギー社製
の“IRGANOX"1035] ここで、Rは炭素数1〜20のアルキル基を示す。
等が挙げられるが、これらのうちでもペンタエリスリチ
ル‐テトラキス3-(3,5-ジ‐tブチル‐4-ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート[チバガイギー社製の“IRGANO
X"1010]が単位重量当りのヒンダードフェノールフラグ
メントが多く、効果的である。
上記ヒンダードフェノール系熱安定剤は、上記ポリマの
エステル化反応時からメルトブロー紡糸時までの任意の
段階、特にエステル化,または重縮合反応系に添加する
のが好ましく、その添加量としては生成ポリマに対して
約0.01重量%以上、好ましくは0.05〜3重量%含有する
ように設定すべきである。このとき該熱安定剤量が0.01
重量%未満では本願所期の目的とする,メルトブロー紡
糸時,ないし苛酷条件下での繰返し洗濯(特に乾燥時)
におけるポリマの酸化発熱防止性が不充分であり、その
ためウエッブ形態を保持するに足る機械的特性を具備し
た吸水性ウエッブが得られないし、一方約3重量%を越
えると、原料ポリマの重縮合反応性が低下するのみなら
ず、ポリマの着色,吸水性の低下等,繊維ウエッブとし
ての性能低下等が起り易く、好ましくない。
また、本発明におけるメルトブロー紡糸に当って、原料
ポリマは250℃下の溶融粘度を200〜2500ポイズ、好まし
くは400〜1500ポイズの範囲に保持し得るよう調整する
と共に、紡糸温度は原料ポリマの融点から330℃、好ま
しくは原料ポリマの融点より約10℃高い温度から320℃
までの温度範囲に設定すべきである。
すなわち、原料ポリマの250℃下における溶融粘度が250
0ポイズを越えると、メルトブロー紡糸時の適性粘度に
維持するために紡糸温度をより高温度側に設定する必要
があることから、ポリマや,その中に含まれる熱安定剤
自体の熱分解を促すように働き、従って,ポリマの熱分
解に基づく紡糸ウエッブの劣化や,熱安定剤の消耗を増
大させることになる。
また、該ポリマの溶融粘度が200ポイズ(250℃以下)未
満では、原料ポリマの製造段階、就中ポリマのチップ化
過程でカッティングが不安定となり、多くの操業トラブ
ルが発生し易く、また低重合度ポリマとなるが故に,機
械特性的に不十分な脆い繊維ウエッブしか得られず、好
ましくない。
一方、紡糸温度は原料ポリマの融点以上で行うが、その
温度が330℃を越えると、前述した原料ポリマの溶融粘
度の場合と同様に,ポリマの熱分解に基づく紡出ウエッ
ブの劣化や,熱安定剤成分の消耗が増大するようにな
る。
このように、本発明のメルトブロー紡糸においては、原
料ポリマ中に特定のヒンダードフェノール系熱安定剤を
含有させることと、ポリマの溶融粘度,および紡糸温度
を特定範囲とすることは、一体不可分の関係にあって、
これらのうち何ずれが欠けても本発明の所期の目的を達
成し得ないが、その他のメルトブロー紡糸条件について
は公知の紡糸条件を採用すればよい。
ただし、本発明における吸水性ウエッブは、平均繊度が
約0.05〜0.8デニールの繊維から形成されることが重要
であり、単繊維の平均繊度が0.05デニール未満では吸水
速度は速くなるが、保水力の低下が認められること、お
よび繊維長も短くなり、ウエッブ強度が低下するため,
繰返し洗濯によりウエッブ切れを生じるため好ましくな
い。一方、0.8デニールを越えると、繊維間の空隙が広
くなり、吸水した水分の保水力が低下するのみならず、
これを放置すると水分が下方に移行すること、およびメ
ルトブロー繊維の場合,繊度にバラツキがあり太繊度繊
維がかなり混入するため,風合が悪く、硬くなる傾向が
認められ、好ましくない。
次に本発明における上記以外の構成について説明する
と、本発明における芳香族ブロックコポリマは、主にポ
リブチレンテレフタレートをハードセグメントとし、ポ
リエチレングリコールをソフトセグメントとしたブロッ
クコポリマである。
この場合のポリブチレンテレフタレートは、ジカルボン
酸成分として,主にテレフタル酸,またはテレフタル酸
ジメチルを用いるが、その他の共重合成分として,イソ
フタル酸,フタル酸などの芳香族ジカルボン酸,または
そのアルキルエステルを用いることができる。なお、こ
の場合のテレフタル酸や,イソフタル酸は、所謂高純度
品に限らず、それらの合成過程で混入する酢酸を約0.3
重量%以下含有するテレフタル酸や,イソフタル酸であ
ってもよい。
またグリコール成分としては、主に1,4-ブタンジオール
を用いるが、その他,共重合成分として,炭素数2〜6
のグリコール成分を用いることができる。
一方、芳香族ブロックコポリマのソフトセグメントとな
るポリエチレングリコールは、数平均分子量が200〜200
00、好ましくは400〜8000の範囲内のものを用いるべき
である。このとき、該分子量が200未満では原料ポリマ
の親水性が低下するから、繊維ウエッブの吸水性が劣り
好ましくない。一方20000を越えるとポリエチレングリ
コールの相溶性が悪化することから繊維ウエッブの機械
的特性等が劣り、耐久性の面で不利となる。
かかるジカルボン酸またはその低級アルキルエステル、
グリコール、およびポリエチレングリコールを必須成分
として芳香族ブロックコポリマを製造する際の、製造条
件としては、特に前述した,ポリマの250℃における溶
融粘度が200〜2500ポイズの粘度範囲に制御されるべき
以外は、通常の芳香族ブロックコポリマの製造条件をそ
のまま採用することができる。
例えば、テレフタル酸,1,4-ブタンジオール、および分
子量200〜20000のポリエチレングリコールを主たる出発
原料とする,所謂直接重合法のエステル化条件として
は、先ず,反応開始時のテレフタル酸成分に対する1,4-
ブタンジオール成分の使用比率(1,4-ブタンジオール/
テレフタル酸;モル比)を約1.2〜2.2倍とするのが望ま
しい。またポリマ中のポリエチレングリコール量は、5
〜30重量%、好ましくは8〜20重量%とするのが望まし
い。このときポリエチレングリコール量が5重量%に満
たないと、ウエッブの吸水性が小さくなり、30重量%を
越えるとウエッブの吸水性が増大するに拘らず、ポリマ
自身の熱分解が生じ易くなること、また苛酷な洗濯条件
下での繊維ウエッブの耐塩素性が低下すること等の耐熱
性および耐久性が乏しくなる。
また反応触媒には、公知の触媒が使用できるが、特に好
ましい触媒にはチタン酸のメチルエステル、テトラ‐n-
プロピルエステル、テトライソプロピルエステル、テト
ラ‐n-ブチルエステル、テトライソブチルエステル、テ
トラ‐tert-ブチルエステル、シクロヘキシルエステ
ル、フェニルエステル、ベンジルエステル、トリルエス
テル、あるいはこれらの混合エステル等の有機チタン化
合物、またモノアルキルスズ化合物,モノアリールスズ
化合物,ジアルキルスズ化合物,ジアリールスズ化合
物,トリアルキルスズ化合物,トリアリールスズ化合
物,テトラアルキルスズ化合物等の有機スズ化合物が挙
げられる。
更に反応温度としては、150〜240℃の範囲内がよく、特
に240℃を越えると,1,4-ブタンジオール成分特有の問題
である、テトラヒドロフラン(以下、THFという)の副
生量が多くなるため好ましくない。
更にまた反応圧力としては、通常,常圧下で行うが、減
圧下で行うこともできる。
かくして得られたエステル化反応生成物は、引続き重縮
合反応を行うが、そのときの反応触媒,および反応条件
等は特に限定されるものではなく、上記したエステル化
反応の場合と同様に,通常の共重合ポリエステルの重縮
合反応における触媒,ないし条件そのままを採用するこ
とができる。温度,および圧力条件として約230〜250℃
下,1mmHg以下などで行うはその一例である。
その他、上記芳香族ブロックコポリマの諸特性が損われ
ない範囲内で、各種の添加剤、例えば艶消剤、蛍光増白
剤、安定剤、紫外線吸収剤、難燃化剤、帯電防止剤、結
晶核剤などを適宜添加してもよい。
[発明の効果] 上述のごとく、本発明は芳香族ブロックコポリマのメル
トブロー紡糸において、原料ポリマに特定のヒンダード
フェノール系熱安定剤を含有させること、ポリマの溶融
粘度、および紡糸温度を特定範囲とすることを発明の骨
子とし、これによってメルトブロー紡糸時,および苛酷
条件下での繰返し洗濯(特に乾燥時)における該ポリマ
ないし繊維ウエッブの酸化発熱防止性が著しく向上する
ため、高温度下でのメルトブロー紡糸や,苛酷条件下で
の繰返し洗濯時における繊維ウエッブの劣化が防止で
き、従って,優れた機械的特性および吸水性能を備えた
吸水性ウエッブが得られるという,顕著な効果を奏す
る。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、本例中,部は重量部を示す。また原料ポリマ特
性,およびウエッブ特性の評価方法は次の通りである。
(原料ポリマ) (1)相対粘度 ポリマ8gを100mlのオルソクロロフェノールに溶解(溶
解条件100℃,約1時間)した後放冷し、オストワルド
粘度計を使用して25℃で測定した。
(2)溶融粘度 ASTM D1238に準じて測定した。
ただし、使用オリフィスは孔半径0.026cm、孔長0.242cm
を用い、荷重2.16Kgにて測定した。
(3)熱安定剤含有量 サンプル2gをベンジルアルコール10mlに加熱溶解し、メ
タノールで希釈し、オルソフェナントロリン,塩化第2
鉄を添加して発色させた後、510mμで常法どおりの比色
定量法により求めた。
(4)融点 パーキンエルマ社のDSC装置を用い、N2中,昇温5℃/mi
nの条件で測定した。
(ウエッブ) (5)平均繊度 繊維ウエッブからランダムにサンプリングし、走査型電
子顕微鏡で250本の繊維の側面径を測定し、繊度分布図
を作成する。分布図はほぼ正規分布となるので、その頂
点を平均繊度とする。
(6)吸水性 吸水速度 半径15cmの試験片を5枚準備し、半径11cmのガラスロー
トに試験片を濾紙を取り付けるが如くに四つ折の一部を
開いてセットし、ロート下部に500mlメスシリンダーを
受ける。別の200mlメスシリンダーに20℃±2℃の蒸溜
水200mlを準備し、セットした試験片内に投入し、直ち
にストップウォッチを動かし、試験片内の水が吸収され
るまでの時間を測定する。5枚の平均値を吸水速度とす
る。
保水力 上記吸水速度の評価方法において、繊維ウエッブ試験片
に投入した水200mlから、該試験片を通過して、下部メ
スシリンダー中に落下した水の量をを引いた水の量を測
定し、5枚の平均値を保水力とする。
(7)耐洗濯性 スガ試験機(株)水洗い洗濯試験装置(LM-W1)に60Lの
熱水(約80℃)を入れ、0.03%次亜塩素酸ソーダ,0.03
%洗剤中で、15secで逆回転(中間停止2.5sec)する条
件で20分間洗濯する。オーバーフローで10分間水洗し、
延伸脱水後、タンブラー乾燥(温度約100℃,30分)を1
サイクルとする洗濯方法で100回実施し、評価した。
(8)酸化発熱分解性 繊維ウエッブについて、パーキンエルマ社のDSC装置を
用い、酸化発熱ピークの立上り温度を測定した(空気
中,昇温5℃/min)。
なお、該温度が低い程、酸化発熱分解が生じ易く、該温
度ピークが検出されない場合を酸化発熱分解無しと評価
した。
実施例1 テレフタル酸68.31部、1,4-ブタンジオール74.10部、数
平均分子量4000のポリエチレングリコール9.70部、テト
ラn-ブトキシチタン0.07部を、精留塔,攪拌機を有する
エステル化反応缶に仕込み、160℃から230℃まで徐々に
昇温しながらエステル化反応せしめ、生成する水とTHF
を精留塔を通して留去した。
エステル化反応終了後、重縮合触媒としてテトラn-ブト
キシチタン0.05部、熱安定剤としてペンタエリスリチル
‐テトラキス3-(3,5-ジ‐tブチル‐4-ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート[“IRGANOX"1010]2.0部を添加
する。
ついで、エステル化反応生成物を重縮合反応缶に移行
し、常圧から1.0mmHg以下まで1時間かけて徐々に減圧
にし、同時に245℃まで昇温し、245℃,1.0mmHg以下で重
縮合反応を行い、原料ポリマ(融点224℃)を得た。
この原料ポリマ(チップ)を真空乾燥した後、メルトブ
ロー法により300℃の紡糸温度で、平均繊度0.1〜0.2デ
ニール、平均目付600g/m2程度になるように紡糸,捕集
し、繊維ウエッブを得た。
この繊維ウエッブについて耐洗濯性を評価し、さらに該
耐洗濯性評価前後の繊維ウエッブについて、熱安定剤含
有量、酸化発熱分解性、吸水性、および耐洗濯性評価後
の外観を調べた。
これらポリマ組成、用いられた熱安定剤、および原料ポ
リマ〜繊維ウエッブについて一連の評価結果を第1表お
よび第2表に示した。
実施例2 テレフタル酸ジメチル79.83部、1,4-ブタンジオール55.
56部、テトラn-ブトキシチタン0.15部を、精留塔,攪拌
機を有するエステル交換反応缶に仕込み、150℃から210
℃まで徐々に昇温しながらエステル交換反応せしめ、生
成するメタノールとTHFを精留塔を通して留去した。
エステル交換反応終了後、重縮合反応缶に数平均分子量
4000のポリエチレングリコール9.70部を仕込んだ。続い
てエステル交換反応生成物を重縮合反応缶に移行した
後、熱安定剤としてペンタエリスリチル‐テトラキス3-
(3,5-ジ‐tブチル‐4-ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート[“IRGANOX"1010]1.5部を添加し、常圧から1.0
mmHg以下まで1時間かけて徐々に減圧にし、同時に245
℃まで昇温し、245℃,1.0mmHg以下で重縮合反応を行
い、原料ポリマ(融点224℃)を得た。
この原料ポリマ(チップ)の真空乾燥した後、メルトブ
ロー法により290℃の紡糸温度で、実施例1と同様に紡
糸し、繊維ウエッブを得た。
この繊維ウエッブについて、実施例1と同様に評価し、
一連の評価結果を第1表および第2表に示した。
比較例1 実施例1において、熱安定剤“IRGANOX"1010の代りに、
エステル形成性官能基を有しないヒンダードフェノール
系熱安定剤、即ち, ただし、Rは {1,3,5-トリメチル‐2,4,6-トリス(3,5-ジ‐t-ブチル
‐4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン[“IRGANOX"1330
(チバ・ガイギー社製)]}を用いた他は、全く同様に
して繊維ウエッブを得た(原料ポリマの融点224℃)。
得られた繊維ウエッブの評価結果を第1表および第2表
に示した。
実施例3〜5、比較例2〜3 テレフタル酸66.34部、1,4-ブタンジオール61.10部、数
平均分子量1000のポリエチレングリコール13.30部、テ
トラn-ブトキシチタン0.05部、モノn-ブチル‐モノヒド
ロキシスズオキサイド0.05部、および熱安定剤であるオ
クタデシル‐3-(3,5-ジ‐tブチル‐4-ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート(“IRGANOX"1076)1.5部を、精
留塔,攪拌機を有するエステル化反応缶に仕込み、実施
例1と同様にエステル化反応せしめた。
エステル化反応終了後、重縮合反応開始前に、テトラn-
ブトキシチタン0.05部、およびリン酸0.03部を添加した
後、重縮合反応を行った。
このときの重縮合反応は、生成ポリマの250℃における
溶融粘度を第3表に示す溶融粘度となるよう反応時間を
制御した以外、実施例1と同一条件とした(原料ポリマ
の融点218℃)。
得られた第3表の原料ポリマ(チップ)を真空乾燥した
後、第4表記載の紡糸温度でメルトブロー法により、実
施例1と同様に紡糸し、繊維ウエッブを得た。
この繊維ウエッブについて、実施例1と同様に評価し、
一連の評価結果を第4表に示した。
実施例6〜8、比較例4〜5 実施例4にて得られた250℃における溶融粘度が830ポイ
ズの原料ポリマ(チップ)を真空乾燥した後、メルトブ
ロー法により,第5表に示すような紡糸温度で紡糸し、
繊維ウエッブを得た。
この繊維ウエッブについて、実施例1と同様に評価し、
一連の評価結果を第5表に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 3/03 A 7199−3B

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレフタル酸またはその低級アルキルエス
    テルと1,4-ブタンジオールとから誘導されたポリブチレ
    ンテレフタレートと、数平均分子量200〜20000のポリエ
    チレングリコールとを必須成分とする芳香族ブロックコ
    ポリエーテル・エステルをメルトブロー紡糸するに際
    し、少なくとも一つのエステル形成性官能基を有するヒ
    ンダードフェノール系化合物を含有し、かつ250℃にお
    ける溶融粘度が200〜2500ポイズの粘度範囲である前記
    ポリマを用い、そのポリマの融点ないし330℃の温度範
    囲で以てメルトブロー紡糸することを特徴とする吸水性
    ウエッブの製造法。
JP61068488A 1986-03-28 1986-03-28 吸水性ウエツブの製造法 Expired - Lifetime JPH073029B2 (ja)

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