JPH0730273U - 吊り具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吊り具において、材料や製品を吊り下げて運
搬し、据置くときに、１台のクレーンと１本のロープ
で、所望の吊り下げ角度で行うことができるようにす
る。 【構成】 摩擦滑車部１０と、摩擦滑車部１０の下部に
取付けられたテンションローラ部２０とを備える。摩擦
滑車部１０には、上部に吊りボルト１２を有する金具１
１と、金具１１に固着したシャフト１３と、シャフト１
３に固着したディスクホイール１４と、ディスクホイー
ル１４に回転可能で、かつディスクホイール１４に適宣
の圧力で圧接されるとともに、ロープ４が架けられるホ
イール１８とを設ける。テンションローラ部２０には、
ロープ４がそれぞれ内側で当接して、ロープ４をホイー
ル１８に押しつける二個のローラ２４を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、クレーン等に使用される吊り具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

材料や製品を１台のクレーンで吊り下げて運搬し、据置くときには、１本のロ ープを材料や製品の両端部にそれぞれ架けて行われることがある。この場合、材 料や製品の重心は中央部に位置しないことが多いので、材料や製品が水平な状態 にはならず、その吊り下げ角度は重心の位置で決定される。しかし、一般に運搬 および据置き時には、材料や製品が水平状態であることが好ましく、また場合に よっては所望の角度に傾斜した状態にしたいことも生ずる。 このような場合には、従来、材料や製品の両端部にクレーンをそれぞれ配置す るとともに、両端部にそれぞれ異なるロープを架け、これらのクレーンを操作し て、それぞれのロープの吊り下げ長さを調整することにより行われる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来の方法においては、２台のクレーンと２本のロー プを必要とし、しかも２台のクレーンでの運搬および据置きの操作は熟練を要し 、かつ危険を伴う作業である。 そこで本考案は、材料や製品を吊り下げて運搬し、据置くときに、１台のクレ ーンと１本のロープで、所望の吊り下げ角度で行うことができる吊り具を提供す るものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、摩擦滑車部と、この摩擦滑車部の下部に取付けられたテンションロ ーラ部とを備える。 上記摩擦滑車部には、上部に吊りボルトを有する金具と、この金具に固着した シャフトと、このシャフトに固着したディスクホイールと、このディスクホイー ルに回転可能で、かつこのディスクホイールに適宣の圧力で圧接されるとともに 、ロープが架けられるホイールとを設ける。 上記テンションローラ部には、前記ロープがそれぞれ内側で当接して、このロ ープを前記ホイールに押しつける二個のローラを設ける。

【０００５】

【作用】

本考案の吊り具は、適宜の圧力で、ディスクホイールに圧接されたホイールを 回転することにより、材料や製品を所望の吊り下げ角度で位置決めすることがで きる。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の吊り具の実施例を示す。 吊り具は、摩擦滑車部１０と、摩擦滑車部１０の下部に取付けられたテンショ ンローラ部２０とで構成する。

【０００７】 摩擦滑車部１０には、上部にクレーンのフック２に架ける吊りボルト１２が配 設されたコ字形状の金具１１を設ける。金具１１に固着したシャフト１３には、 ディスクホイール１４をナット１９で固着する。製品３を吊るロープ４を架ける ホイール１８は、ディスクホイール１４に回転可能で、かつディスク板１５、皿 バネ１６を介してナット１７で締め付けられて、ディスクホイール１４に適宜の 圧力で圧接される。すなわち、ホイール１８は製品３の荷重では回転せず、かつ 作業者がロープ４を引張ってホイール１８を回転させたときには、わずかに回転 する程度の圧力で、ディスクホイール１４に圧接する。

【０００８】 テンションローラ部２０には、金具１１にピン２１で支持された２枚の支え板 ２２と、支え板２２間にピン２３で支持された２個のローラ２４とを設ける。摩 擦滑車部１０のホイール１８に架けたロープ４は、ローラ２４の内側にそれぞれ 当接する。

【０００９】 上述した吊り具では、１台のクレーンのフック２に吊りボルト１２を架ける。 製品３の両端部に、ロープ４の両端をそれぞれ架ける。次に、クレーンを操作し て、製品３を若干持ち上げると、ロープ４に吊り下げ荷重がかかり、かつローラ ２４によってロープ４がホイール１８に押し付けられるので、ロープ４のホイー ル１８に対するスリップが防止される。 上記状態では、図１（Ｂ）に示すように、製品３はその重心位置で決定される 角度に傾斜する。この状態で、左方のロープ４を引張ると、ホイール１８はディ スクホイール１４を中心にして反時計方向に回転し、製品３は水平状態に位置決 めされる。なお、ホイール１８は製品３の荷重では回転しないようにディスクホ イール１４に圧接されているので、製品３は水平状態に固定される。 この後、クレーンを操作して、製品３を吊り下げて運搬し、所定の位置に据置 く。 なお、製品３を水平状態でなく、所望の角度に傾斜させる場合も、上記と同様 に行えばよい。

【００１０】

【考案の効果】

本考案によれば、適宜の圧力でディスクホイールに圧接されたホイールを回転 することにより、１台のクレーンと１本のロープで、材料や製品を所望の吊り下 げ角度で運搬および据置くことができるので、クレーンの操作が安全でかつ簡単 になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の吊り具の実施例を示すもので、
（Ａ）は側面図、（Ｂ）は正面図である。

【符号の説明】

４ ロープ １０ 摩擦滑車部 １１ 金具 １２ 吊りボルト １３ シャフト １４ ディスクホイール １５ ディスク板 １６ 皿バネ １７ ナット １８ ホイール ２０ テンションローラ部 ２４ ローラ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】摩擦滑車部と、この摩擦滑車部の下部に取
   付けられたテンションローラ部とを備え、 上記摩擦滑車部には、上部に吊りボルトを有する金具
   と、この金具に固着したシャフトと、このシャフトに固
   着したディスクホイールと、このディスクホイールに回
   転可能で、かつこのディスクホイールに適宜の圧力で圧
   接されるとともに、ロープが架けられるホイールとを設
   け、 上記テンションローラ部には、前記ロープがそれぞれ内
   側で当接して、このロープを前記ホイールに押しつける
   二個のローラを設けた、 吊り具。