JPH07301637A

JPH07301637A - 検体搬送装置

Info

Publication number: JPH07301637A
Application number: JP11422094A
Authority: JP
Inventors: Susumu Nishikawa; 進西川; Mariko Ikuma; 伊熊まり子
Original assignee: SYST SUTATSUKU KK
Current assignee: SYST SUTATSUKU KK
Priority date: 1994-04-29
Filing date: 1994-04-29
Publication date: 1995-11-14

Abstract

(57)【要約】〔目的〕緊急の検体を、通常の検体よりも早く検査で
きるようにする。〔構成〕緊急マーク８が付された緊急の検体５と通常
の検体５とが混ざって収納されている検体ラック２を、
検査位置にセットする。検査位置の上方に、検体５と同
数のセンサ１２を検体５と同一の位置になるように取付
板９に取付ける。検査時に、取付板９を下降させ、各セ
ンサ１２を検体５に接近させる。そして、この状態で緊
急マーク８の有無を調べる。緊急の検体５が有る場合に
は、移送ロボット１４により、まず緊急の検体５を順次
取出して、緊急ライン１９上のライン用ラック２０に入
れる。その後、通常の検体５を順次取出して、通常ライ
ン２１上のライン用ラック２２に入れる。ライン用ラッ
ク２０内の検体５を先に検査した後、ライン用ラック２
２内の検体５を検査する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、検体ラックに収納され
ている複数の検体を、検査の種類等に応じ振り分けて所
定の検査ラインに送る検体搬送装置に係り、特に緊急検
体を優先して所定の検査ラインに移送することができる
検体搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、検体ラックに収納されている
例えば１００本の検体を、生化学検査分、血液分等、検
査の種類等に応じ振り分けて所定の検査ラインに載せる
ようにした検体搬送装置は一般に知られている。この振
り分けは、通常は各検体に付されたバーコードによって
行なわれている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の検体搬送装
置においては、ラック単位で送り込まれてきた複数の検
体を、整列順にピックアップして所定の検査ラインに送
るようにしているため、検体ラック内に、緊急マークが
付された緊急検体が混在していても、通常検体に優先し
て緊急検体を所定の検査ラインに送ることができず、結
果として緊急検体の検査に時間がかかるという問題があ
る。

【０００４】本発明は、かかる現況に鑑みなされたもの
で、緊急検体を所定の検査ラインに優先的に移送して緊
急検体の検査時間を大幅に短縮することができる検体搬
送装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の請求項１に係る発明は、検体ラックに収納
されている複数の検体を、任意に振り分けて所定の検査
ラインに移送する検体搬送装置において、前記検体ラッ
クを所定の検査位置にセットするセット手段と；検査位
置の上方に配設され、緊急検体の上端に設けられている
緊急マークを検出して、検体ラック内における緊急検体
の位置を検出する位置検出手段と；この位置検出手段か
らの検出信号に基づき、緊急検体のみをピックアップし
て所定の検査ラインに優先的に移送する優先移送手段
と；をそれぞれ設けるようにしたことを特徴とする。

【０００６】また、本発明の請求項２に係る発明は、位
置検出手段に、検体ラック内の各検体の位置に対応させ
て取付基体に取付けた複数のセンサと；前記取付基体を
昇降させ、位置検出時に各センサを各検体に接近させる
昇降機構と；をそれぞれ設けるようにしたことを特徴と
する。

【０００７】さらに、本発明の請求項３に係る発明は、
位置検出手段に、検査位置の上方に固設されたカラーＴ
Ｖカメラと；このカラーＴＶカメラで捉えられた画像を
処理して緊急検体の位置を求める画像処理手段と；をそ
れぞれ設けるようにしたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】本発明の請求項１に係る発明においては、検体
ラックが所定の検査位置にセットされると、緊急マーク
に基づき、緊急検体の検体ラック内における位置が検出
される。そして、緊急検体は所定の検査ラインに優先的
に移送される。このため、多数の通常検体の後方に緊急
検体が位置している場合であっても、緊急検体の検査を
優先的に行なうことができ、その検査時間を大幅に短縮
するとことが可能となる。

【０００９】また、本発明の請求項２に係る発明におい
ては、各検体に対応する複数のセンサが取付基板に取付
られ、位置検出時には、取付基板が昇降して各センサが
各検体に接近する。このため、外乱の影響が少なく簡単
なセンサでも検出精度を向上させることが可能となり、
またセンサ自体の位置が緊急検体の位置を示すことにな
るので、検出後の信号の処理が容易である。

【００１０】さらに、本発明の請求項３に係る発明にお
いては、カラーＴＶカメラにより、検体ラック内の各検
体が画像として捉えられ、捉えられた画像は画像処理手
段で処理されて緊急検体の位置が求められる。このた
め、カラーＴＶカメラを昇降させる必要がなく、位置検
出手段の構造を簡素化、小型化することが可能となる。
また、色彩も識別できるので、同じ緊急検体であって
も、緊急マークの色彩により、生化学検査用あるいは血
液用等、検査の種類等に応じ振り分けることが可能とな
り、振り分け後にバーコードを読んで緊急マートと照合
することで、バーコードの貼付ミスをチェックすること
も可能となる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を図面を参照して説明する。図
１は、本発明の第１実施例に係る検体搬送装置を示すも
ので、図中、符号１は架台であり、この架台１上には、
検体ラック２を搬送する搬送コンベア３が設置され、こ
の搬送コンベア３の検査位置には、搬送されてきた検体
ラック２を検査位置で停止させるためのセットスイッチ
４が設置されている。

【００１２】前記検体ラック２は、図２に示すように、
採血管等の検体５を例えば１０行１０列で１００本収納
できる大きさを備えており、この検体ラック２に収納さ
れた各検体５には、生化学検査用あるいは血液用等、検
査の種類に応じ各検体５を振り分けるためのバーコード
６が貼付され、また各検体５上端の検体容器栓７には、
緊急検体であることを示す緊急マーク８が付されてい
る。

【００１３】このような検体ラック２の検査位置上方に
は、図１に示すように、取付板９が配設されており、こ
の取付板９は、サーボモータ１０で正逆回転駆動される
送りねじ軸１１により、昇降駆動されるようになってい
る。

【００１４】この取付板９には、図１に示すように、検
体ラック２内の各検体５に対応する位置に例えば１００
個のセンサ１２が取付られており、これら各センサ１２
は、緊急検体の位置検出時に、前記取付板９の下降によ
り検体容器栓７の真上位置まで接近し、外乱の影響を受
けることなく位置検出を行なうことができるようになっ
ている。

【００１５】これら各センサ１２は、例えば反射型ホト
インタラプタ、ホトニックセンサ、あるいは光ファイバ
センサ等のように、緊急マーク８の有無による反射光量
の変化から緊急マーク８の有無を検出する形式のもの、
あるいは渦電流変位センサ等のように、緊急マーク８の
有無による材質変化に起因する緊急マーク８の有無を検
出する形式のもの等で構成されており、これら各センサ
１２からの検出信号は、図１に示すように、制御装置１
３に入力されるようになっている。そして、この制御装
置１３は、緊急マーク８を検出したセンサ１２の位置を
緊急検体の位置として、移送ロボット１４のロボット制
御部１５に出力するようになっている。

【００１６】この移送ロボット１４は、図１に示すよう
に、Ｘ軸駆動部１６Ｘ、Ｙ軸駆動部１６ＹおよびＺ軸駆
動部１６Ｚを有する駆動装置１６と、Ｚ軸駆動部１６Ｚ
の下端部に取付られたロボットハンド１７とを備えてお
り、前記ロボット制御部１５からの制御信号によりロボ
ット・アクチュエータ駆動部１８が駆動し、検体ラック
２内の緊急マーク８を有する検体（緊急検体）５を、緊
急ライン１９上のライン用ラック２０に順次移載するよ
うになっている。そして、その後移送ロボット１４は、
緊急マーク８を有しない検体（通常検体）５を、通常ラ
イン２１上のライン用ラック２２に整列順に移載するよ
うになっている。

【００１７】各ライン用ラック２０、２２に収納された
検体５は、その後バーコードリーダ（図示せず）により
バーコード６の内容が読み取られ、検査の種類等に応じ
振り分けられて処理されるようになっている。

【００１８】次に、本実施例の作用について説明する。
採血管に採血された検体５は、通常検体中に緊急検体が
混在した状態で検体ラック２に収納され、搬送コンベア
３により検査位置まで搬送されてくる。

【００１９】検体ラック２が検査位置まで搬送されてく
ると、セットスイッチ４がこれを検出して搬送コンベア
３が停止し、検体ラック２が検体位置に静止することに
なる。すると、サーボモータ１０により送りねじ軸１１
が駆動され、取付板９が送りねじ軸１１にそって下降し
始める。そして、各センサ１２が各検体容器栓７の直近
上方まで接近した位置で停止する。

【００２０】次いで、制御装置１３からの信号により各
センサ１２が作動し、検体容器栓７上の緊急マーク８の
有無が検出される。この際、センサ１２と検体５とは一
対一で対応しているので、センサ１２の位置自体が検体
５の位置となる。このため、緊急マーク８を有する検体
５の位置を演算で求める必要がなくなり、信号処理が容
易となる。また、センサ１２が検体容器栓７に接近して
いるので、外乱による誤検出のおそれが極めて少なく、
簡単なセンサでも極めて高い精度が得られる。

【００２１】緊急マーク８の有無が検出されたならば、
制御装置１３はまず、移送ロボット１４に対し緊急マー
ク８の位置データ（緊急検体の位置データ）を送る。こ
れにより、移送ロボット１４が作動し、緊急マーク８を
有する検体５が、緊急ライン１９上のライン用ラック２
０に順次移載される。

【００２２】緊急検体の移載がすべて完了すると、ライ
ン用ラック２０は緊急ライン１９によりバーコードリー
ダ（図示せず）の位置まで搬送され、バーコード６の内
容が読み取られる。そして、読み取った内容に基づき各
緊急検体が振り分けられ、各種検査に供される。

【００２３】一方、緊急マーク８の位置データを送信し
た後の制御装置１３は、次いで検体ラック２に残ってい
る検体（通常検体）５の位置データを、移送ロボット１
４に対し送る。これにより、移送ロボット１４が作動
し、検体ラック２内に残っている検体５が、整列順に通
常ライン２１上のライン用ラック２２に移載される。こ
の移載が完了した後、ライン用ラック２２は通常ライン
２１によりバーコードリーダ（図示せず）の位置まで搬
送され、バーコード６の内容が読み取られる。そして、
読み取った内容に基づき各通常検査が振り分けられ、各
種検査に供される。

【００２４】しかして、通常検体に優先して緊急検体が
移送され、検査が行なわれることになるので、多数の通
常検体の後方に緊急検体が位置している場合であって
も、緊急検体の検査が遅くなることがなく、検査時間を
大幅に短縮することができる。

【００２５】図３は、本発明の第２実施例に係る検体搬
送装置を示すもので、前記第１実施れにおけるセンサ１
２に代え、ＣＣＤカメラ等のカラーＴＶカメラ３０を用
いるようにしたものである。

【００２６】すなわち、検査位置の上方には、図３に示
すように、固定フレーム３１が設置されており、この固
定フレーム３１には、検体５を２５本ずつ検査する４台
のカラーＴＶカメラ３０およびこれら各カラーＴＶカメ
ラ３０の撮像の際に発光するストロボ３２がそれぞれ固
設されている。そして、前記カラーＴＶカメラ３０で捉
えられた画像は、制御装置３３を介し画像処理装置３４
に送られ、ここで緊急マーク８の有無、緊急マーク８の
種類、および緊急マーク８位置が検出されるようになっ
ている。

【００２７】前記各カラーＴＶカメラ３０に対応するフ
レームメモリ３５内は、図４に示すように、５行５列の
２５の区域に等分されており、各区域内には、検体容器
栓７の平面形状にほぼ一致するウインドウ３６が設定さ
れ、前記画像処理装置３４には、このウインドウ３６を
通過したデータのみが送られるようになっている。

【００２８】なお、その他の点については、前記第１実
施例と同一構成となっており、作用も同一である。

【００２９】しかして、カラーＴＶカメラ３０の場合に
は、上下動させることなく検査を行なうことができるの
で、駆動系を省略して構造を簡素化できる。また、緊急
マーク８の有無のみならず、その色彩も識別できるの
で、同じ緊急検体であっても、緊急マーク８の色彩によ
り、生化学検査用あるいは血液用等、検査の種類等に応
じ振り分けることができる。このため、振り分け後にバ
ーコード６の内容を読み込んで緊急マーク８と照合する
ことにより、バーコード６の貼付ミスをチェックするこ
ともできる。

【００３０】なお、前記両実施例においては、搬送コン
ベア３を停止させて検体ラック２を検査位置にセットす
る場合について説明したが、搬送コンベア上の検体ラッ
ク２をプッシュ装置等により検査テーブル上に押し出し
て検査位置にセットするようにしてもよい。

【００３１】また、前記両実施例においては、緊急ライ
ン１９と通常ライン２１とを設ける場合について説明し
たが、１本の検査ラインの場合でも、検査ラインへ移送
する順序を変えれば、緊急検体を優先的に検査すること
ができるので、この場合にも同様に通用することができ
る。

【００３２】また、前記両実施例においては、検体容器
栓７に緊急マーク８が貼付されている場合について説明
したが、検体容器栓７自体の色彩、形状あるいは表面模
様等を変え、これを緊急マーク８として用いるようにし
てもよい。

【００３３】さらに、前記両実施例においては、検体５
が血液である場合について説明したが、これに限らず、
尿等についても同様に通用し、同様の効果を得ることが
できる。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
に係る発明は、緊急マークの有無から緊急検体の位置を
検出し、緊急検体を他の通常検体に優先して所定の検査
ラインに移送するようにしているので、多数の通常検体
の後方に緊急検体が位置している場合であっても、緊急
検体の検査を優先的に行なうことができ、結果として緊
急検体の検査時間を大幅に短縮することができる。

【００３５】また、本発明の請求項２に係る発明は、各
検体に対応する複数のセンサを検体に接近させて位置検
出を行なうようにしているので、外乱の影響が少なく簡
単なセンサでも高い検出精度が得られる。また、センサ
自体の位置が緊急検体の位置を示すことになるので、検
出後の信号の処理が容易である。

【００３６】さらに、本発明の請求項３に係る発明はカ
ラーＴＶカメラにより各検体を画像として捉え、捉えた
画像を画像処理手段で処理して緊急検体の位置を求めて
いるので、カラーＴＶカメラを昇降させる必要がなく、
位置検出手段の構造を簡素化、小型化することができ
る。また、色彩も識別できるので、同じ緊急検体であっ
ても、緊急マークの色彩により、生化学検査用あるいは
血液用等、検査の種類等に応じ振り分けることができ
る。このため、振り分け後にバーコードの内容を読み込
んで緊急マークと照合することで、バーコードの貼付ミ
スをチェックすることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係る検体搬送装置を示
す構成図である。

【図２】検体ラック内における緊急検体の混在状態を
示す説明図である。

【図３】本発明の第２実施例に係る検体搬送装置を示
す構成図である。

【図４】各カラーＴＶカメラに対応するフレームメモ
リの構成を示す説明図である。

【符号の説明】

１…架台、２…検体ラック、３…搬送コンベア、
４…セットスイッチ、５…検体、６…バーコード、
７…検体容器栓、８…緊急マーク、９…取付板、
１０…サーボモータ、１１…送りねじ軸、１２…セ
ンサ、１３、３３…制御装置、１４…移送ロボッ
ト、１９…緊急ライン、２０、２２…ライン用ラッ
ク、２１…通常ライン、３０…カラーＴＶカメラ、
３２…ストロボ、３４…画像処理装置。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】検体ラックに収納されている複数の検体
を、任意に振り分けて所定の検査ラインに移送する検体
搬送装置において、前記検体ラックを所定の検査位置に
セットするセット手段と；検査位置の上方に配設され、
緊急検体の上端に設けられている緊急マークを検出し
て、検体ラック内における緊急検体の位置を検出する位
置検出手段と；この位置検出手段からの検出信号に基づ
き、緊急検体のみをピックアップして所定の検査ライン
に優先的に移送する優先移送手段と；を具備することを
特徴とする検体搬送装置。
【請求項２】位置検出手段は、検体ラック内の各検体
の位置に取付基体に取付けた複数のセンサと；前記取付
基体を昇降させ、位置検出時に各センサを各検体に接近
させる昇降機構と；を備えていることを特徴とする請求
項１記載の検体搬送装置。
【請求項３】位置検出手段は、検査位置の上方に固設
されたカラーＴＶカメラと；このカラーＴＶカメラで捉
えられた画像を処理して緊急検体の位置を求める画像処
理手段と；を備えていることを特徴とする請求項１記載
の検体搬送装置。