JPH07301617A - エッチ液濃度測定装置 - Google Patents

エッチ液濃度測定装置

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JPH07301617A
JPH07301617A JP6093321A JP9332194A JPH07301617A JP H07301617 A JPH07301617 A JP H07301617A JP 6093321 A JP6093321 A JP 6093321A JP 9332194 A JP9332194 A JP 9332194A JP H07301617 A JPH07301617 A JP H07301617A
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亨 須藤
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守一 廣田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】湿し水中のエッチ液に含まれるエッチ液濃度算
定基準イオン濃度を測定出力する手段、湿し水の温度を
測定出力する手段、温度情報に基きイオン濃度情報を補
正する手段、補正されたイオン濃度情報を湿し水中のエ
ッチ液濃度情報に変換し出力する手段及びエッチ液濃度
情報を表示する手段を具備するエッチ液濃度測定装置。 【効果】湿し水に混入した前記不純物や湿し水の温度変
化という外乱からの影響を受けず湿し水中に含まれるエ
ッチ液濃度算定基準イオンの濃度を精度よく把握出来、
これによりエッチ液の濃度を精度良くモニターできエッ
チ液濃度が適正か否かを判定をしエッチ液の補充の制御
の目安と出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オフセット印刷機で循
環使用される湿し水の濃度を管理する装置に関し、さら
に詳細には、インキ、紙の微細片等からなる不純物およ
びエッチ液を含んだ湿し水中のエッチ液濃度を測定する
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オフセット印刷法等では、インキ
が載ってはならない非画線部にいわゆる湿し水を付着さ
せてインキを弾かせるようにし、これにより版上での絵
柄に応じたインキの付着の有無を制御している。従っ
て、湿し水の機能をいかに高性能に維持管理するかは、
オフセット印刷法による印刷品の品質に対して非常に重
大な問題となっている。そして通常、前記湿し水中に
は、水と、エッチ液(湿し水に添加して使用する液)
と、アルコール(イソプロピルアルコールまたはエチル
アルコール等)等が含まれている。
【0003】アルコールの含有量は微量ではあるが、湿
し水の表面張力を低下させることにより版への濡れを良
好にし、しいては湿し水が版全体へ均一に広がるように
作用する。つまり適量のアルコールはオフセット印刷法
の原理的な部分の性能に強く貢献している。
【0004】また、湿し水中にはアラビアゴム(水溶性
高分子からなるコロイド物質であり)が含まれている。
アラビアゴムはいわゆる不感脂化作用を有しているが、
この作用はpH値によって大きな影響を受け、ある酸性
域で最も機能を発揮すると考えられている。このことか
ら通常、湿し水はある酸性域(一般には、pH値4.0
乃至6.5)で使用されることが多い。ところで、湿し
水を循環使用(湿し水の節約から一般的に実施されてい
る)した場合、通常、印刷機で消費されずに戻ってくる
湿し水中には、インキ、紙の微細片等の不純物が混入し
ている。一般に、紙は成分として炭酸カルシウムを含ん
でいるため、湿し水中における炭酸カルシウムの量が増
大するにつれて湿し水中のpH値は上昇していく傾向に
ある。このため、湿し水中のpH値に基づく管理では、
上記炭酸カルシウムの存在により湿し水中のエッチ液濃
度を正確に判断することが困難となってしまう欠点があ
った。
【0005】さて、エッチ液濃度管理装置としては、使
用中のpH値をモニターし、その結果に基づいて湿し水
中のエッチ液の濃度管理を行なっていた。尚、これとは
別に、前記アルコールについての観点から、湿し水中の
アルコールの濃度をモニターして、その結果に基づいて
アルコールの濃度管理を行なうものもあった。
【0006】このことから、例えば特開昭56−157
360号公報に開示の発明の如く、使用中の湿し水の導
電率をモニターし、これに基づいてエッチ液濃度の管理
をする試みもなされている。これは前記導電率がエッチ
液濃度に比例するという判断に基づいた技術であり、測
定自体が非常に容易であるという利点がある。
【0007】ところが、この導電率に基づく湿し水中の
エッチ液の濃度の判断は、次のように判断を誤らせてし
まうという欠点があった。すなわち、「水舟」(一般に
は、湿し水の入った細長いパッドであり、湿し水循環経
路中に設置され、湿し水は水舟を介して版面に供給され
る。「水溜め」等の別称もみうけられる。)から還流し
てきた湿し水の導電率を計測しているため、湿し水が使
用されてやがて前記の不純物が湿し水中に混入してきた
際には、前記不純物の影響によって湿し水の導電率が変
化してしまう。つまり、湿し水中のエッチ液の濃度と導
電率との関係がくずれてしまうのである。
【0008】あるいはまた、次のような不具合もある。
すなわち、前記のような場合に一般に測定用電極を用い
てある測定をする際には、湿し水中に電極を浸す必要が
あるが、このとき陰極には析出物が生じる。尚、陰極で
あることから、この析出物の材質は陽イオンであると考
えられる。これは使用期間に伴い次第に増加してゆく
が、あまりに長く使用するとやがては電極が使用不可能
になる。すなわち、析出物のために電極の寿命が早く尽
きてしまうということである。これは、析出量が増える
に従い、測定データの精度や信頼性にも影響を与えるう
え、電極が高価な場合には保守費用が高額につきいっそ
う問題となってくる。
【0009】尚、ここで湿し水中のエッチ液濃度〔%〕
は、エッチ液の原液が混合される前の水の量をX、エッ
チ液の原液の量をY、そしてアルコールの量をZとする
と、 100Y/(X+Y+Z) 〔%〕 として定義されるものである。また参考までに、湿し水
中のアルコール濃度〔%〕は、同様に、 100Z/(X+Y+Z) 〔%〕 として定義されるものである。
【0010】ちなみに、本発明者らは、特願平5−66
803等で、湿し水自体の管理装置において、該湿し水
のエッチ液濃度算定基準イオン濃度を測定し、その湿し
水の濃度を調整する方法を発明している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点に
鑑みなされたものであり、その第一の目的とするところ
は、湿し水中のエッチ液の濃度を格段に精度良く測定
し、湿し水中のエッチ液濃度を適切な一定濃度に維持し
えるエッチ液濃度測定装置を提供し、印刷品質を向上し
維持することにある。さらに第二の目的とするところ
は、性能が安定して装置寿命もより永く、保守費用もよ
り経済的である、というエッチ液濃度測定装置を提供す
ることにある。また、特願平5−66803等の、湿し
水自体の管理装置においては、湿し水自体の測定や管理
を必要とする為、装置自体が大きくなり、また、湿し水
装置の数と同じだけ湿し水管理装置が必要となってい
た。しかし、常に湿し水を管理しなければならないほど
にも湿し水の濃度は変化しない。そこで、湿し水管理装
置の様な、大掛かりな装置ではなく、可搬であり装置と
して共有できる、湿し水管理装置に替わる湿し水の管理
を間接的にでもできる簡易可搬な装置が求められてい
た。また、複数の湿し水の管理をする場合、個別に管理
していると各湿し水の条件がばらばらになるのを防止す
る手段が求められていた。この条件の不一致の場合は、
各湿し水管理装置が設けられている場合でも同様に起き
ていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
めに、本発明が提供する手段を次に述べる。つまり、オ
フセット印刷法で用いられる湿し水の状態を把握するた
めのエッチ液濃度を測定する装置において、次の手段、
すなわち、(イ)該湿し水中のエッチ液に含まれるエッ
チ液濃度算定基準イオン濃度を測定し、エッチ液濃度算
定基準イオン濃度の情報を出力する湿し水中のエッチ液
濃度算定基準イオン濃度測定手段、(ロ)該湿し水の温
度を測定し、この温度情報を出力する湿し水温度測定手
段、(ハ)該湿し水の温度情報に基づき、該湿し水中に
おけるエッチ液濃度算定基準イオンを補正する湿し水中
のエッチ液濃度算定基準イオン濃度情報補正手段、
(ニ)補正された前記エッチ液濃度算定基準イオン濃度
情報を湿し水中のエッチ液濃度情報に変換し、このエッ
チ液濃度情報を出力するエッチ液濃度情報変換手段、及
びエッチ液濃度情報を表示する手段以上、少なくとも
(イ)乃至(ニ)を具備することを特徴とするエッチ液
濃度測定装置。
【0013】さらに、前記エッチ液濃度算定基準イオン
濃度情報をエッチ液濃度情報に変換するに当たり、
(ホ)異なる2つ以上の濃度の校正液を測定する手段
と、(ヘ)測定した濃度変換情報を記憶する手段、を具
備していることを特徴とする前記のエッチ液濃度測定装
置。
【0014】前記エッチ液濃度算定基準イオンが、硝酸
イオンであることを特徴とする前記のエッチ液濃度測定
装置。前記エッチ液濃度算定基準イオンが、リン酸イオ
ン、フッ素イオン、硫酸イオン、硫黄イオン、あるいは
亜硝酸イオンのうちのいずれかであることを特徴とする
前記のエッチ液濃度測定装置。
【0015】そして、特に好ましくは、前記湿し水中の
エッチ液に含まれるイオン濃度を測定する手段がイオン
電極法であることを特徴としている前記のエッチ液濃度
測定装置。
【0016】さて、本発明に係わるエッチ液濃度測定装
置は概要を述べると、まず、湿し水中の特定のイオン濃
度を求める。このためには、直接的かあるいは間接的方
法かを問わない。例えば、間接的方法として、いわゆる
イオン電極法をあげることができる。(JIS K 0
122 参照)。これによると、測定対象とするイオン
に応じてイオン電極が用意される。そして、このイオン
電極は〔参照電極|被測定溶液|イオン電極〕の測定系
において測定対象イオンに感応し、ネルンストの式に従
ってそのイオン活量に対応した電位差を生じる。イオン
活量aは、活量係数γとイオン濃度mとの間に、a=γ
・mの関係式がある。このことから、前記イオン電極に
より出力される電位差によってイオン濃度を算出するこ
とができる。
【0017】湿し水中の特定のイオンに着目し(それを
対象イオンと称する)、使用中の湿し水中の対象イオン
の濃度を精度よく求め、それに基づいてエッチ液濃度が
適切な状態にあるか否かを判断し、適切でなければ適切
な状態になるように適度の処置を施すことを促すもので
ある。さらには、測定データ自体が、被測定液である湿
し水の温度変化によっても変動することを考慮し、イオ
ン電極による対象イオン濃度の測定と並行して、湿し水
の温度を測定し、この温度測定データに基づいて前記対
象イオン濃度の測定データの補正も施すことにより、対
象イオンの濃度をより精度よく把握出来るようになる。
従って、この場合の濃度とは、濃度0である、例えば真
水の場合等との比較の場合を含むのは当然である。
【0018】そして、その結果に基づいて前記の判断
(エッチ液濃度は適正か異常か、もし適正範囲よりも減
少していれば補充する、との判断)をし、設定値よりも
減少していればエッチ液の補充の処置を施すことを促す
ことも出来る。
【0019】測定する対象イオンとしては、湿し水に混
入する前記不純物、pH調整剤、水等に起因したイオン
ではなく、且つエッチ液のみに含まれるイオンが好適で
ある。そして、一般のエッチ液の場合には、対象イオン
としては好適なイオンのうちでも、量的にも最も多く含
まれ且つイオン濃度を求めやすいものとして前記の硝酸
イオン例示できる。
【0020】また、精度をさらに向上させたり、特殊な
エッチ液を使用する等の場合がある。これは、エッチ液
濃度算定基準イオンを特定しそれに応じたイオン電極を
選定しても、対象イオンとイオン電極との組み合わせに
よっては、自明的に測定誤差を生じさせてしまう他のイ
オン(いわゆる妨害イオン)が存在する場合があるから
である。この場合のエッチ液濃度算定基準イオンとし
て、あるいは硝酸イオンと別のイオンとを別個にイオン
濃度測定した結果に基づきエッチ液濃度を判断する際の
対象イオンとしては、前記のリン酸イオン、フッ素イオ
ン、硫酸イオン、硫黄イオン、あるいは亜硝酸イオンを
適宜選定して用いればよい。
【0021】尚、本発明に係わるエッチ液濃度測定装置
は、本発明とは異なる湿し水管理装置、例えば前記アル
コールの濃度をモニターし、適切か否かの判断あるいは
適切な濃度にするにはどの程度の処置をすればよいのか
の判断をしてその処置を施す、という湿し水管理装置と
併用しても好ましい効果を発揮する。この場合、本願発
明の可搬なエッチ液濃度測定装置の場合、複数の湿し水
監視装置を比較して較正することができるため、一層安
定した印刷環境を提供できるものである。
【0022】
【作用】本発明に係わるエッチ液濃度測定装置による
と、水舟から還流してきた湿し水の状態を把握する際、
前記不純物が湿し水中に混入した状態でその不純物に起
因するイオンとは異なり且つ使用しているエッチ液に含
まれるイオンのみを選択的に対象イオンとして濃度をモ
ニターし、それに基づいて湿し水のエッチ液濃度を測定
しているため、前記従来のpH値によるものとか、導電
率によるものとかと比較して、格段に高精度でエッチ液
濃度を把握することが出来る。その精度の向上の程度
は、通常でもおおよそ2乃至3倍程度は向上し、顕著な
場合には5倍程度もの効果を上げている。
【0023】
【実施例】 <実施例1>本発明に係わるエッチ液濃度測定装置の一
実施例を、測定するエッチ液濃度算定基準イオンとして
特に硝酸イオンを選択した場合について、図面にもとづ
いて以下に説明する。
【0024】(図1)で、湿し水タンク1に貯えられて
いる湿し水2は、循環ポンプ3により送り水パイプ5を
経て水舟6へ送られ、そくで印刷機のロ−ラ−に導かれ
る。水舟6は湿し水2が所定の液量に保つように出来て
いる。印刷機で消費されなかった湿し水2は、戻り水パ
イプ7、循環ポンプ3、冷却機4を経て湿し水タンク1
へと循環してくる。湿し水2はこのように循環使用する
ため、前記したように不純物としてインキあるいは印刷
紙の微細片等が混入する。
【0025】この湿し水タンク1内にある湿し水2をビ
−カ−等16を使用して採取する。この採取した湿し水
サンプル2をエッチ液濃度測定装置10を用いて、測定
部12を湿し水サンプル2に浸して、エッチ液濃度を測
定する。(実際は測定部12内の硝酸イオン濃度に反応
する電極を使用しているため、湿し水中のエッチ液に含
まれる硝酸イオン濃度を測定することになる)。
【0026】測定するに先立ち、エッチ液濃度測定装置
10の校正作業が必要になります。校正の目的は、使用
するエッチ液のエッチ液濃度とそのエッチ液濃度に対応
する硝酸イオン電極13の出力値を対応させることにあ
る。つまり、硝酸イオン濃度をエッチ液濃度に変換する
ための情報をメモリに記憶することにある。
【0027】校正作業手順としては、2点校正方式を用
いるため(測定精度が高くなる)2種類の異なる濃度の
エッチ液水溶液を作る必要がある。
【0028】印刷現場で使用している水源の水と使用す
るエッチ液で、0.5%と5.0%のエッチ液濃度の校
正液を作る。印刷現場と同じ水を使うことにより、水源
の変動要因を校正する時点で補正できる。0.5%と
5.0%の2種類の濃度を用いるのは、イオン電極の出
力値とイオン濃度の関係が対数関係にあるため、10倍
の濃度差を持つ校正液を使用する方が校正値の入力精度
が上がるからである。通常印刷を刷るときに使用するエ
ッチ液濃度は種類によっても異なるが、0.5%〜2.
0%の付近で使用することが多い。そこでこの濃度範囲
をはさむ濃度域を選択した方が望ましい。
【0029】校正液ができたら、設定スイッチ17か
ら、使用するエッチ液の種類等の条件を入力する。入力
し終わったら(図2)のように、濃度の低い(0.5
%)校正液に測定部12(硝酸イオン電極13,参照電
極14,温度センサ−15)を浸して、エッチ液濃度
0.5%に対応する硝酸イオン電極からの出力情報をメ
モリに記憶する。このときに液温も測定しているので、
この液温に応じた温度補正を加えた値で記憶する。
【0030】次に、前に測定した校正液の残りが測定部
の周りに付着している場合があるので、水道水あるいは
蒸留水等で洗浄する。その後、濃度の高い(5.0%)
校正液に測定部12(硝酸イオン電極13,参照電極1
4,温度センサ−15)を浸して、エッチ液濃度5.0
%に対応する硝酸イオン電極からの出力情報をメモリに
記憶する。このときに液温も測定しているので、この液
温に応じた温度補正を加えた値で記憶する。
【0031】2点校正が終了したら、前に測定した校正
液の残りが測定部の周りに付着している場合があるの
で、水道水あるいは蒸留水等で洗浄する。
【0032】校正作業は、サンプルを測定する直前に毎
回行う方が測定精度が上がりより正確な測定が行える
が、ある程度の間隔を置いて校正しても差し支えない。
【0033】校正作業が終了したら、湿し水タンク1か
ら採取した湿し水サンプル2を(図2)のように、測定
部12に浸して測定を行う。
【0034】(図3)に示すように、処理方法として
は、測定部12内の硝酸イオン電極13からの硝酸イオ
ン濃度情報と、参照電極14の基準レベル情報と、温度
センサ−15からの液温情報を入力手段30を介してC
PU31に取り込み、メモリ32内のROM33に予め
記憶して置いた温度補正情報とエッチ液濃度変換情報に
基ずいて、硝酸イオン電極13からの硝酸イオン濃度情
報を温度センサ−15からの温度情報とメモリ32内の
温度補正情報に従って温度補正を行う。
【0035】温度補正が済んだ後、補正した硝酸イオン
電極13からの硝酸イオン濃度情報をメモリ32内のエ
ッチ液濃度変換情報に従ってエッチ液濃度値に変換す
る。
【0036】エッチ液濃度に変化されたエッチ液濃度値
と液温度値は、出力手段35を介して表示装置11にて
表示される。
【0037】異なる湿し水サンプル2を新たに測定する
場合には、測定部12をよく洗浄して、採取した湿し水
サンプル2に測定部12を浸して、上記同様の処理を経
て表示装置11に測定した結果の値(エッチ液濃度値,
液温)を表示する。
【0038】表示された値に応じて、印刷担当者はエッ
チ液の供給装置(記載していない)に対して供給量の調
整を行ったり、また水の供給管の弁(記載していない)
の調整を行ったりして、エッチ液濃度を適性濃度に保つ
ためのデ−タ−として用いることができる。
【0039】その他に、何らかの原因で印刷不良が発生
した場合に、湿し水中のエッチ液の濃度変動によるもの
かどうかの判断材料に用いることもできる。
【0040】
【発明の効果】本発明にかかわるエッチ液濃度測定装置
によると、循環している湿し水のエッチ液濃度を把握す
るに際に、湿し水中への不純物の混入に起因して外乱と
して働くイオンとは別であり且つ使用中のエッチ液に
(好ましくはエッチ液のみに)含まれるイオンを選定
し、これを測定のエッチ液濃度算定基準イオンとして特
定しておき、(好ましくは)エッチ液濃度算定基準イオ
ンのみの濃度を測定出来る手段によって、さらには湿し
水の温度も測定しておき、エッチ液濃度算定基準イオン
濃度の測定データを温度データに基づき補正することに
よって、湿し水に混入した前記不純物(紙粉やインキか
す)や湿し水の温度変化という外乱からの影響を受け
ず、湿し水中に含まれるエッチ液濃度算定基準イオンの
濃度を精度よく把握することが出来る。そして、このこ
とによって湿し水中のエッチ液の濃度を精度良くモニタ
ーでき、その結果に基づいてエッチ液濃度が適正か否か
を判定をしエッチ液の補充の制御の目安となることが出
来るようになる。すなわち、本発明のによると、湿し水
中のエッチ液濃度を精度よく適切に管理するための補助
的な役割をすることが出来る。
【0041】以上のことから、循環して使用する湿し水
中のエッチ液を適切な濃度範囲に精度よく保つことがで
きるようになり、湿し水としての機能を効率よく発揮さ
せることが出来るようになり、さらには性能が安定して
装置寿命もより永く、保守費用もより経済的となり、印
刷品質の向上と維持と低コストに大きく貢献することが
可能なエッチ液濃度測定装置計を提供することが出来
た。
【0042】以上の効果の他、可搬なために複数台のエ
ッチ液を比較でき、それによる較正が可能になった。こ
の効果は、各々の湿し水につき湿し水管理装置が設けら
れている場合にも本願発明が発揮できる効果である。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるエッチ液濃度測定装置の一実施
例について、採取する湿し水サンプルの環境状態の概要
を示す説明図である。
【図2】図1に示す湿し水サンプルを採取して、本発明
に係わるエッチ液濃度測定装置を用いて測定する状態を
示す説明図である。
【図3】本発明に係わるエッチ液濃度測定装置の一実施
例の、概略のブロック図である。
【図4】本発明に係わるエッチ液濃度測定装置の一実施
例の、概略のフロ−チャ−トである。
【符号の説明】
1・・・湿し水タンク 2・・・湿し水 3・・・循環ポンプ 4・・・冷却機 5・・・送り水パイプ 6・・・水舟 7・・・戻り水パイプ 8・・・水元ロ−ラ− 10・・・エッチ液濃度測定装置 11・・・表示装置 12・・・測定部 13・・・硝酸イオン電極 14・・・参照電極 15・・・温度センサ− 16・・・ビ−カ− 17・・・設定スイッチ 30・・・入力手段 31・・・CPU 32・・・メモリ 33・・・ROM 34・・・RAM 35・・・出力手段
フロントページの続き (72)発明者 島村 吉和 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オフセット印刷法で用いられる湿し水の状
    態を把握するためのエッチ液濃度を測定する装置におい
    て、次の手段、すなわち、(イ)該湿し水中のエッチ液
    に含まれるエッチ液濃度算定基準イオン濃度を測定し、
    エッチ液濃度算定基準イオン濃度の情報を出力する湿し
    水中のエッチ液濃度算定基準イオン濃度測定手段、
    (ロ)該湿し水の温度を測定し、この温度情報を出力す
    る湿し水温度測定手段、(ハ)該湿し水の温度情報に基
    づき、該湿し水中におけるエッチ液濃度算定基準イオン
    濃度情報を補正する湿し水中のエッチ液濃度算定基準イ
    オン濃度情報補正手段、(ニ)補正された前記エッチ液
    濃度算定基準イオン濃度情報を湿し水中のエッチ液濃度
    情報に変換し、このエッチ液濃度情報を出力するエッチ
    液濃度情報変換手段、及びエッチ液濃度情報を表示する
    手段、以上、少なくとも(イ)乃至(ニ)を具備するこ
    とを特徴とするエッチ液濃度測定装置。
  2. 【請求項2】さらに、前記エッチ液濃度算定基準イオン
    濃度情報をエッチ液濃度情報に変換するに当たり、
    (ホ)異なる2つ以上の濃度の校正液を測定する手段、
    (ヘ)測定した濃度変換情報を記憶する手段、を具備し
    ていることを特徴とする請求項1記載のエッチ液濃度測
    定装置。
  3. 【請求項3】前記エッチ液濃度算定基準イオンが硝酸イ
    オンであることを特徴とする請求項1乃至2記載のエッ
    チ液濃度測定装置。
  4. 【請求項4】前記エッチ液濃度算定基準イオンが、リン
    酸イオン、フッ素イオン、硫酸イオン、硫黄イオン、あ
    るいは亜硝酸イオンのうちのいずれかであることを特徴
    とする請求項1乃至2記載のエッチ液濃度測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002228629A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Horiba Ltd 硝酸イオン濃度測定方法
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