JPH07301434A - 空調機の室外機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取手の高さ位置を可変して、運搬や設置作業
を容易にすることができる空調機の室外機を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 室外機の本体１の側板２に同一形状で、熱交
換用給気孔を兼ねた取手嵌合孔３を複数段に設け、前面
が開口した箱状の取手４を、いずれかの取手嵌合孔３に
嵌合して取手４の取り付け位置を可変できる構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、取手を設けた分離形空
調機の室外機に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、分離形空調機の普及が著しくなっ
ているが、この分離形空調機の室外機には、設置時や、
移転時に室外機を運搬するための取手を設ける必要があ
る。

【０００３】従来、この種の空調機の室外機は、図５に
示すような構成が一般的であった。以下、その構成につ
いて図５を参照しながら説明する。

【０００４】図に示すように、本体１０１の給気用側板
１０２には複数の形状の異なった熱交換用の給気孔１０
３が開口しており、これらの給気孔１０３とは別に上部
には片側の取手１０４を設けていた。また、本体１０１
の排気用前板１０５には、吹出部１０６が備えられてお
り、この吹出部１０６の右上近傍には、もう片側の取手
１０７が設けられていた。これらの取手１０４、１０７
はいずれも本体１０１とは別部品であり、給気用側板１
０２と排気用前板１０５にあらかじめ設けられた取手嵌
合用孔にはめ込まれるようになっていた。

【０００５】上記構成において、設置や移設の際には、
施工者が給気用側板１０２に設けた取手１０４および排
気用前板１０５に設けた取手１０７を両手に持って室外
機本体１０１を運搬するようにしていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の空調
機の室外機では、取手１０４および１０７の位置があら
かじめ重量配分的に無理がないと思われる特定の位置に
決められてしまっていたため、狭い場所に設置する場合
や、壁吊り設置にする場合などは、最も保持し易い取付
位置が自ら変化してしまうにも拘わらず、無理な姿勢を
強いられてしまい、バランスを崩すことも往々にしてあ
り、施工者にとって危険性が伴うという問題があった。

【０００７】また、施工者の体格や体調によっては、あ
らかじめ取手が設けられた特定の位置では、作業を行い
にくいなどの問題もあった。

【０００８】本発明は、上記課題を解決するもので取手
の取付自由度と、設置安全性の高い空調機の室外機を提
供することを第１の目的とする。

【０００９】また、第２の目的は、側板のみならず前板
に設置した取手に対しても同様に、特定位置に限定する
ことなく脱着し付け換えられ、さらに運搬利便性を高く
することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の室外機の取手装
置は上記第１の目的を達成するために、第１の手段は、
室外機の本体の側板に同一形状で複数段に設けられる熱
交換用給気孔を兼ねた取手嵌合孔と、前面を開口し前記
取手嵌合孔に嵌合する箱状で前面側外周部に外方に突出
する外縁部を設け、箱状部の一面の外縁部との間に前記
取手嵌合孔の側壁が係合する凹部を形成するストッパー
を設けた取手とを備え、前記複数の取手嵌合孔より選択
して取手を前記凹部を支点に回転し、取手嵌合孔に着脱
自在に設ける構成とする。

【００１１】また、第２の目的を達成するために、第２
の手段は、室外機の本体の前面に同一形状の取手嵌合孔
を複数段に設け、取手嵌合孔を選択して取手を取り付け
る構成とする。

【００１２】

【作用】本発明は上記した第１手段の構成により、本体
の側板に同一形状で複数の熱交換用給気孔を兼ねた取手
嵌合孔を開口し、これらの取手嵌合孔のうちの一箇所に
選択的に着脱可能な取手を嵌合させることにより、施工
者が最も運搬作業をし易い取手取付位置を選んで取手を
付け換えることができる。

【００１３】また、第２手段の構成により、本体の前板
に同一形状で複数の取手嵌合孔が開口しており、これら
の取手嵌合孔のうちの一箇所に選択的に着脱可能な取手
を嵌合させることにより、施工者が最も運搬作業をし易
い取手取付位置を選んで、取手を付け換えることができ
る。

【００１４】

【実施例】

（実施例１）以下、本発明の第１実施例について、図１
〜図３を参照しながら説明する。

【００１５】図に示すように、空調機の室外機の本体１
の側板２に同一形状で熱交換用給気孔を兼ねた取手嵌合
孔３を複数列で複数段に形成する。そして、前面を開口
し斜め上方に向け傾斜し、前記取手嵌合孔３に嵌合され
る箱状で前面側外周部に外方に突出する外縁部４を設
け、箱状部５の上面の外縁部４との間に取手嵌合孔３の
上側の側壁が係合する凹部６を形成するスットパー７を
設け取手８を構成する。また、本体１の前板９には固定
取手１０が設けられている。

【００１６】上記構成において、取手８を取り付けると
きには、取手８の箱状部５に形成された凹部６を複数設
けられた取手嵌合孔３から選択した取手嵌合孔３の上側
の側壁にあてがい凹部６を支点にして取手嵌合孔３内に
箱状部５が嵌合されるように回動し、取手嵌合孔３の上
側の側壁部分を外縁部４とストッパー７で狭持するよう
にして取手８を取手嵌合孔３に保持して取り付ける。

【００１７】また、取手８の位置を変えるときは、取手
８を凹部６を支点にして手前側に回転すると、取手８の
箱状部５が取手嵌合孔３より抜けて取手８が取り外せる
ので、取り付けたい位置の取手嵌合孔３に前記した取付
方法により取手８を取り付けることとなる。

【００１８】このように本発明の第１実施例の空調機の
室外機によれば、室外機の本体１の側板２に複数の熱交
換用給気孔を兼ねた取手嵌合孔３を設け、取手８を取手
嵌合孔３に着脱自在に形成し、いずれかの取手嵌合孔３
を選択して取手８を取り付けられるので、施工条件の悪
い場所に室外機を設置する際や、人それぞれの個人差の
ある背の高さによって、取手８の位置を変えたいときに
も容易に取手８の位置を変えることができる。

【００１９】また、取手８を取り付けていない取手嵌合
孔３は熱交換用給気孔として利用できるので、両者を別
個に設ける必要がない。

【００２０】（実施例２）以下、本発明の第２実施例に
ついて、図４を参照しながら説明する。

【００２１】なお、第１実施例と同一部分には同一符号
を付けて詳細な説明は省略する。図に示すように室外機
の本体１ａの前板９ａに取手８の取手嵌合孔３ａを複数
段に形成する。

【００２２】上記構成において、前板９ａに形成した取
手嵌合孔３ａのいずれかの取手嵌合孔３ａを選択して、
第１実施例と同様の取り付け方法により取手８を取り付
ける。

【００２３】このように本発明の第２実施例の空調機の
室外機によれば、本体１ａの前板９ａに複数の取手嵌合
孔３ａを形成し、いずれかの取手嵌合孔３ａを選択して
取手８を取り付けることができるので、壁面や軒下に室
外機を吊るという施工時に取手８の位置が選択でき作業
性を向上することができる。

【００２４】なお、第２実施例では前板９ａに設けられ
る取手８の形状を側板２に設けた取手８と同一形状のも
ので説明したが、取手の形状は限定されるものでないこ
とは言うまでもない。

【００２５】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、室外機の本体の側板に同一形状で熱交換用
換気孔を兼ねた取手嵌合孔を複数段に設け、いずれかの
取手嵌合孔を選択して取手が取り付けられるので、狭い
場所に設置する場合や、壁吊り設置にする場合など、施
工条件の悪い場所に設置する場合でも、施工者の体格や
体調に合わせた取手の位置に調整することができる空調
機の室外機を提供できる。

【００２６】また、本体の前板にも同一形状の取手嵌合
孔を複数段に設けているので、特に壁面や、軒下に吊る
すといった施工にも簡単に、しかも怪我の危険性もなく
設置することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の室外機の構成を示す斜視
図

【図２】同第１実施例の空調機の室外機の取手の構成を
示す斜視図

【図３】同第１実施例の空調機の室外機の取手の着脱構
成を示す側面図

【図４】同第２実施例の空調機の室外機の構成を示す斜
視図

【図５】従来の空調機の室外機の構成を示す斜視図

【符号の説明】

１ 本体 １ａ 本体 ２ 側板 ３ 取手嵌合孔 ３ａ 取手嵌合孔 ４ 外縁部 ５ 箱状部 ６ 凹部 ７ ストッパー ８ 取手 ９ 前板 ９ａ 前板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 室外機の本体の側板に同一形状で複数段
   に設けられる熱交換用給気孔を兼ねた取手嵌合孔と、前
   面を開口し前記取手嵌合孔に嵌合する箱状で前面側外周
   部に外方に突出する外縁部を設け、箱状部の一面の外縁
   部との間に前記取手嵌合孔の側壁が係合する凹部を形成
   するストッパーを設けた取手とを備え、前記複数の取手
   嵌合孔より選択して取手を前記凹部を支点に回転し、取
   手嵌合孔に着脱自在に設ける構成とした空調機の室外
   機。
2. 【請求項２】 室外機の本体の前面に同一形状の取手嵌
   合孔を複数段に設け、取手嵌合孔を選択して取手を取り
   付ける構成とした請求項１記載の空調機の室外機。