JPH0730089B2 - 抗菌性化合物 - Google Patents

抗菌性化合物

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JPH0730089B2
JPH0730089B2 JP16978090A JP16978090A JPH0730089B2 JP H0730089 B2 JPH0730089 B2 JP H0730089B2 JP 16978090 A JP16978090 A JP 16978090A JP 16978090 A JP16978090 A JP 16978090A JP H0730089 B2 JPH0730089 B2 JP H0730089B2
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は優れた抗菌作用を有する新規な抗菌性化合物お
よびその製造法ならびに医薬組成物に関するものであ
る。
従来の技術 従来より、3位に第4級アンモニウムメチル基、7位に
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒドロ
キシ(または置換ヒドロキシ)イミノアセトアミド基を
合わせ持つセフェム化合物またはその誘導体は種々合成
され、特許出願されている[たとえば日本国公開特許公
報昭53−34795,同昭54−9296,同昭54−135792,同昭54−
154786,同昭55−149289,同昭57−56485,同昭57−19239
4,同昭58−159498など]が、3位の第4級アンモニウム
メチル基が含窒素芳香族複素環に由来するものとして単
環性のピリジニウム基もしくはその環上に置換基を有す
るものがほとんどで、本発明の2,3−位または3,4−位で
縮合環を形成するイミダゾリウム−1−イル基を有する
化合物については合成はおろか、出願明細書における開
示も全くなされていない。
発明が解決しようとする課題 セフェム系抗生物質は人および動物の病原性細菌により
生ずる疾病の治療に広く使用されており、たとえばペリ
シリン係抗生物質に抵抗性を示す細菌に起因する疾病の
治療およびペニシリン感受性患者の治療に特に有用であ
る。その場合グラム陽性菌およびグラム陰極菌の両者に
対して活性を示すセフェム係抗生物質を用いることが望
ましく、この理由から広い抗菌スペクトルを持つセフェ
ム系抗生物質の研究が盛んに行なわれてきた。長期にわ
たる研究の結果、セフェム環の7位に2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−ヒドロキシ(または置換
ヒドロキシ)イミノアセトアミド基や含窒素複素環アミ
ノ基などを導入するとグラム陽性菌およびグラム陰性菌
の両者に活性を示すようになることが発見され、いわゆ
る第3世代セファロスポリン系化合物の開発へとつなが
った。現在、数種の第3世代セファロスポリン定化合物
がすでに市販されている。これら第3世代セファロスポ
リン系抗生物質のもうひとつの特徴は、かつてペニシリ
ンにおいて経験されたと同様の耐性菌、いわゆるセファ
ロスポリン耐性菌に介しても活性を示した点である。す
なわち既知のセファロスポリン類に耐性を示した一部の
エシェリヒア・コリ菌、一部のシトロバクター属および
大部分のインドール陽性のプロテウス属、エンテロバク
ター属、セラチア属あるいはシュウドモナス属などに分
類される病原性細菌に対しても臨床的に使用が可能な程
度の抗菌力を発現した。しかしながら、第3世代のセフ
ァロスポリン化合物は例えばシュードモナス属に対する
抗菌作用が十分でなく、必ずしも満足すべきものとはい
えない。
課題を解決するための手段 本発明は一般式 [式中、R1は保護されていてもよいアミノ基を、R3は水
素原子または置換されていてもよい炭化水素残基を、Z
はSを、R4は水素原子,メトキシ基またはホルムアミド
基を、R13は水素原子,メチル基,水酸基またはハロゲ
ン原子を、A は置換されていてもよい2,3−位または
3,4−位で縮合環を形成するイミダゾリウム−1−イル
基を、それぞれ示す]で表わされる化合物またはその薬
理学的に受容される塩もしくはエステル(但し、7β−
[2(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
ル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−3−
[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−イル)
メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレートまたは
その薬理学的に受容される塩は除く)に関する。
本明細書におけるセフェム化合物は「ザ・ジャーナル・
オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ」第84
巻,3400頁(1962年)に記載されている「セフェム」に
基づいて命名された化合物群であり、セフェム化合物は
セファム化合物のうち3,4−位に二重結合を有する化合
物を意味する。
なお、本発明の化合物は遊離形を表わしている一般式
[I]の化合物、その塩およびエステルを含む。以下本
願明細書においては、特別の場合を除き、遊離形を表わ
している一般式[I]の化合物、その塩およびエステル
を単に、化合物[I],抗菌化合物[I]あるいは一般
式[I]で表わされる化合物とのみ略称する。従って本
願明細書の一般式[I]は通常、遊離形のみならずその
塩およびエステルが含まれるものとする。このことは、
一般式[I]のみならず、一般式[I′],[II],
[V],[VIII″],[IX],[X],[X′]につい
ても同様である。
一般式[XII],RbOHについては、通常は式はその塩お
よびその反応性誘導体を含むものとする。なお、一般式
A′については通常その塩を含むものとする。
従来の技術の項で述べたように3位に第4級アンモニウ
ムメチル基,7位にアミノチアゾリルオキシイミノアセト
アミギ類や含窒素複素環アミノ基などをあわせ持つセフ
ェム化合物およびそのオキサ体,カルバ体がさらに優れ
た抗菌作用と独特な抗菌スペクトルを有することが次第
に明らかになってきた。3位の第4級アンモニウムメチ
ル基が含窒素芳香族複素環に由来する化合物がすでに多
数合成されて特許出願されているが、それらの複素環は
単環性のピリジニウム基もしくはその環上に置換基を有
するものがほとんどで、本発明の2,3−位または3,4−位
で縮合環を形成するイミダゾリウム−1−イル基を有す
る化合物については全く合成が行なわれていない。本発
明者らはこのような化学構造上の特徴を持つ一般式
[I]で表わされる化合物を合成することに成功すると
ともに、それらの化合物の抗菌活性と抗菌スペクトルを
調べた結果、化合物[I]またはその薬理学的に受容さ
れる塩もしくはエステルが各種の細菌に対して強い抗菌
作用を示すこと、特に前述のセファロスポリン耐性菌に
対する強い抗菌作用を有すること、シュウドモナス属の
菌に対して特異な抗菌力を示すことなどを見出して本発
明を完成した。
つぎに本明細書において使用する基名,記号について述
べる。特にことわりのない限り、本明細書における各基
名および各記号の意味は下記のとおりである。
「アルキル基」は直鎖状または分枝状の炭素数1〜6の
低級アルキル基(以後、「C1-6アルキル基」と略すこと
もある)が好ましく、たとえばメチル,エチク,n−プロ
ピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec−ブチ
ル,tert−ブチル,n−ブチル,n−ペンチル,n−ヘキシル
などがあげられる。
「アルケニル基」は直鎖状または分枝状の炭素数2〜6
の低級アルキル基(以後、「C2-6アルケニル基」と略す
こともある)が好ましく、たとえばビニル,アリル,1−
プロペニル,イソプロペニル,1−ブテニル,2−ブテニ
ル,3−ブテニル,メタリル,1,1−ジメチルアリルなどが
あげられる。
「アルキル基」は直鎖状または分枝状の炭素数2〜6の
低級アルキニル基(以後、「C2-6アルキニル基と略すこ
ともある)が好ましく、たとえばエチニル,1−プロピニ
ル,プロパルギルなどがあげられる。
「シクロアルキル基」は炭素数3〜10からなる3〜7員
脂環状炭化水素基(以後、「C3-10シクロアルキル基」
と略すこともある)が好ましく、たとえばシクロプロピ
ル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル,
シクロヘプチル,ノルボニル,アダマンチルなどがあげ
られる。
「シクロアルケニル基」は二重結合を1〜2個有する5
〜6員脂環状炭化水素基(以後、「C5-6シクロアルケニ
ル基」と略すことがある)が好ましく、たとえばシクロ
ペンテニル,シクロペンタジエニル,シクロヘキセニ
ル,シクロヘキサジエニルなどがあげられる。
「アリール基」は炭素数6〜10の芳香属炭化水素基(以
後、「C6-10アリール基」と略すこともある)が好まし
く、たとえばフェニル,α−ナフチル,β−ナフチル,
ビフェニリルなどがあげられる。
「アラルキル基」は炭素数7〜12の芳香族置換アルキル
基(以後、「C7-12アラルキル基」と略すこともある)
が好ましく、たとえばベンジル,1−フェニルエチル,2−
フェニルエチル,フェニルプロピル,ナフチルメチルな
どがあげられる。なお、C7-12アラルキル基と下記のジC
6-10アリール−メチル基,トリC6-10アリール−メチル
基とをあわせて「C7-19アラルキル基」と記す場合もあ
る。
「ジアリールメチル基」は上記のC6-10アリール基が2
個置換したメチル基(以後、「ジC6-10アリール−メチ
ル基」と略すこともある)を意味し、たとえばベンズヒ
ドリルなどがあげられる。
「トリアリールメチル基」は上記のC6-10アリール基が
3個置換したメチル基(以後、「トリC6-10アリール−
メチル基」と略すこともある)を意味し、たとえばトリ
チルなどがあげられる。
「アリールメチレン基」のアリール基は上記のC6-10
リール基がよく、したがって以後、「C6-10アリール−
メチレン基」と略すこともある。C6-10アリール−メチ
レン基としてはたとえば、ベンジリデン(C6H5CH=)な
どがあげられる。
「アルコキシ基」のアルキル基は上記のC1-6アルキル基
が好ましく、したがって以後、「C1-6アルコキシ基」と
記すこともある。C1-6アルコキシ基としてはたとえば、
メトキシ,エトキシ,n−プロポキシ,イソプロポキシ,n
−ブトキシ,tert−ブトキシ,ペンチルオキシ,ヘキシ
ルオキシなどがあげられる。
「シクロアルキルオキシ基」のシクロアルキル基は上記
のC3-10シクロアルキル基が好ましく、したがって以
後、「C3-10シクロアルキルオキシ基」と記すこともあ
る。C3-10シクロアルキルオキシ基としてはたとえば、
シクロプロピルオキシ,シクロペンチクオキシ,シクロ
ヘキシルオキシ,ノルボニルオキシなどがあげられる。
「アリールオキシ基」のアリール基は上記のC6-10アリ
ール基が好ましく、したがって以後、「C6-10アリール
オキシ基」と記すこともある。C6-10アリールオキシ基
としてはたとえば、フェノキシ,ナフチルオキシなどが
あげられる。
「アラルキルオキシ基」のアラルキル基は上記のC7-19
アラルキル基が好ましく、したがって以後、「C7-19
ラルキルオキシ基」を記すこともある。C7-19アラルキ
ルオキシ基としてはたとえば、ベンジルオキシ,1−フェ
ニルエチルオキシ,2−フェニルエチルオキシ,ナフチル
メチルオキシ,ベンズヒドリルオキシ,トリチルオキシ
などがあげられる。
「アルキルチオ基」のアルキル基は上記のC1-6アルキル
基が好ましく、したがって以後、「C1-6アルキルチオ
基」と記すこともある。C1-6アルキルチオ基としてはた
とえば、メチルチオ,エチルチオ,n−プロピルチオ,n−
ブチルチオなどがあげられる。
「アミノアルキルチオ基」のアルキルチオ基は上記のC
1-6アルキルチオ基が好ましく、したがって以後、「ア
ミノC1-6アルキルチオ基」と記すこともある。アミノC
1-6アルキルチオ基としてはたとえば、アミノメチルチ
オ,2−アミノエチルチオ,3−アミノプロピルチオなどが
あげられる。
「アルケニルチオ基」のアルケニル基は上記のC2-6のア
ルケニル基が好ましく、したがって以後、「C2-6アルケ
ニルチオ基」と記すこともある。C2-6アルケニルチオ基
としてはたとえば、ビニルチオ,アリルチオ,1−プロペ
ニルチオ,イソプロペニルチオなどがあげられる。
「シクロアルキルチオ基」のシクロアルキル基は上記の
C3-10シクロアルキル基が好ましく、したがって以後、
「C3-10シクロアルキルチオ基」と記すこともある。C
3-10シクロアルキルチオ基としてはたとえば、シクロプ
ロピルチオ,シクロヘキシルチオなどがあげられる。
「アリールチオ基」のアリール基は上記のC6-10アリー
ル基が好ましく、したがって以後、「C6-10アリールチ
オ基」と記すこともある。C6-10アリールチオ基として
はたとえば、フェニルチオ,ナフチルチオなどがあげら
れる。
「アラルキルチオ基」のアラルキル基は上記のC7-19
ラルキル基が好ましく、したがって以後、「C7-19アラ
ルキルチオ基」と記すこともある。C7-19アラルキルチ
オ基としてはたとえば、ベンジルチオ,フェニルエチル
チオ,ベンズヒドリルチオ,トリチルチオなどがあげら
れる。
「モノアルキルアミノ基」のアルキル基は上記のC1-6
ルキル基が好ましく、したがって以後、「モノC1-6アル
キルアミノ基」と寄すこともある。モノC1-6アルキルア
ミノ基としてはたとえば、メチルアミノ,エチルアミ
ノ,n−プロピルアミノ,n−ブチルアミノ,tert−ブチル
アミノ,n−ペンチルアミノ,n−ヘキシルアミノなどがあ
げられる。
「ジアキルアミノ基」のアルキル基は上記のC1-6アルキ
ル基が好ましく、したがって以後、「ジC1-6アルキルア
ミノ基」と記すこともある。ジC1-6アルキルアミノ基と
してはたとえば、ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,メ
チルエチルアミノ,ジ−(n−プロピル)アミノ,ジ−
(n−ブチル)アミノなどがあげられる。
「トリアルキルアンモニウム基」のアルキル基は上記の
C1-6アルキル基が好ましく、したがって以後、「トリC
1-6アルキルアンモニウム基」と記すこともある。トリC
1-6アルキルアンモニウム基としてはたとえば、トリメ
チルアンモニウム[(CH3)3N−],トリエチルアンモニ
ウムなどがあげられる。トリアルキルアンモニウム基は
これに対するアニオンを必ず伴っている。このようなア
ニオンとしてはたとえば、ハロゲンイオン(塩素イオ
ン,臭素イオン、ヨウ素イオンなど),スルフエートイ
オン,ナイトレートイオン,カルボネートイオン,有機
カルボキシレートイオン(たとえばオギザレートイオ
ン,トリフルオロアセテートイオンなど),有機スルホ
ネートイオン(たとえば、メタンスルホネートイオン,p
−トルエンスルホネートイオンなど)があげられる。有
機カルボキシレートイオン,有機スルホネートイオンな
どは分子内の場合もある。
「シクロアルキルアミノ基」のシクロアルキル基は上記
のC3-10シクロアルキル基が好ましく、したがって以
後、「C3-10シクロアルキルアミノ基」と記すこともあ
る。C3-10シクロアルキルアミノ基としてはたとえば、
シクロプロピルアミノ,シクロペンチルアミノ,シクロ
ヘキシルアミノなどがあげられる。
「アリールアミノ基」のアリール基は上記のC6-10アリ
ール基が好ましく、したがって以後、「C6-10アリール
アミノ基」と記すこともある。。C6-10アリールアミノ
基としてはたとえば、アニリノ,N−メチルアニリノなど
があげられる。
「アラルキルアミノ基」のアラルキル基は上記のC7-19
アラルキル基が好ましく、したがって以後、「C7-19
ラルキル基」と記すこともある。C7-19アラルキルアミ
ノ基としてはたとえば、ベンジルアミノ,1−フェニルエ
チルアミノ,2−フェニルエチルアミノ,ベンズヒドリル
アミノ,トリチルアミノなどがあげられる。
「環状アミキ基」は後記するような含窒素複素環の環形
成窒素原子に結合している水素原子を1個とりのぞいて
できる基をいい、たとえば1H−テラトゾール−1−イ
ル,1H−ピロール−1−イル,ピロリノ,ピロリジノ,1H
−イミダゾール−1−イル,イミダゾリノ,イミダゾリ
ジノ,1H−ピラゾール−1−イル,ピラゾリノ,ピラゾ
リジノ,ピペリジノ,ピペラジノ,モルホリノなどがあ
げられる。
「ヒドロキシアルキル基」のアルキル基は上記のC1-6
ルキル基が好ましく、したがって以後、「ヒドロキシC
1-6アルキル基」と記すこともある。ヒドロキシC1-6
ルキル基としてはたとえば、ヒドロキシメチル,1−ヒド
ロキシエチル,2−ヒドロキシエチル,3−ヒドロキシプロ
ピルなどがあげられる。
「メルカプトアルキル基」のアルキル基は上記のC1-6
ルキル基が好ましく、したがって以後、「メルカプトC
1-6アルキル基」と記すこともある。メルカプトC1-6
ルキル基としてはたとえばメルカプトメチル,1−メルカ
プトエチル,2−メルカプトエチルなどがあげられる。
「アルコキシアルキル基」のアルコキシ基は上記のC1-6
アルコキシ基が、アルキル基は上記のC1-6アルキル基が
好ましく、したがって以後、「C1-6アルコキシC1-6アル
キル基」と記すこともある。C1-6アルコキシC1-6アルキ
ル基としてはたとえば、メトキシメチル,エトキシメチ
ル,2−メトキシエチルなどがあげられる。
「アルキルチオアルキル基」のアルキルチオ基は上記の
C1-6アルキルチオ基が、アルキル基は上記のC1-6アルキ
ル基が好ましく、したがって以後、「C1-6アルキルチオ
C1-6アルキル基」と記すこともある。C1-6アルキルチオ
C1-6アルキル基としてはたとえば、メチルチオメチル,2
−メチルチオエチルなどがあげられる。
「アミノアルキル基」のアルキル基は上記のC1-6アルキ
ル基が好ましく、したがって以後、「アミノC1-6アルキ
ル基」と記すこともある。アミノC1-6アルキル基として
はたとえば、アミノメチル,2−アミノエチル,3−アミノ
プロピルなどがあげられる。
「モノアルキルアミノアルキル基」は「モノC1-6アルキ
ルアミノC1-6アルキル基」が好ましく、たとえばメチル
アミノメチル,エチルアミノメチル,2−(N−メチルア
ミノ)エチル,3−(N−メチルアミノ)プロピルなどが
あげられる。
「ジアルキルアミノアルキル基」は「ジC1-6アルキルア
ミノC1-6アルキル基」が好ましく、たとえば、N,N−ジ
メチルアミノメチル,N,N−ジエチルアミノメチル,2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル,2−(N,N−ジエチルア
ミノ)エチル,3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルな
どがあげられる。
「環状アミノアルキル基」の環状アミノ基は上記のもの
が好ましく、またアルキル基は上記のC1-6アルキル基が
好ましいので、したがって以後、「環状アミノC1-6アル
キル基」と記すこともある。環状アミノC1-6アルキル基
としてはたとえば、ピロリジノメチル,ピペリジノメチ
ル,ピペラジノメチル,モルホリノメチル,2−(モルホ
リノ)エチルなどがあげられる。
「環状アミノアルキルアミノ基」の環状アミノアルキル
基は上記の環状アミノC1-6アルキル基が好ましく、した
がって以後、「環状アミノC1-6アルキルアミノ基」と記
すこともある。環状アミノC1-6アルキルアミノ基として
はたとえば、ピロリジノメチルアミノ,ピペリジノメチ
ルアミノ,ピペラジノメチルアミノ,モルホリノメチル
アミノなどがあげられる。
「ハロゲノアルキル基」のアルキル基は上記のC1-6アル
キル基が好ましく、したがって以後、「ハロゲノC1-6
ルキル基」と記すこともある。ハロゲノC1-6アルキル基
としてはたとえば、フルオロメチル,ジフルオロメチ
ル,トリフルオロメチル,クロロメチル,ジクロロメチ
ル,トリクロロメチル,2−フルオロエチル,2,2−ジフル
オロエチクル,2,2,2−トリフルオロエチル,2−クロロエ
チル,2,2−ジクロロエチル,2,2,2−トリクロロエチル,2
−ブロモエチル,2−ヨードエチルなどがあげられる。
「シアノアルキル基」のアルキル基は上記のC1-6アルキ
ル基が好ましく、したがって以後、「シアノC1-6アルキ
ル基」と記すこともある。シアノC1-6アルキル基として
はたとえば、シアノメチル,2−シアノエチルなどがあげ
られる。
「カルボキシアルキル基」のアルキル基は上記のC1-6
ルキル基が好ましく、したがって以後、「カルボキシC
1-6アルキル基」と記すこともある。カルボキシC1-6
ルキル基としてはたとえば、カルボキシメチル,1−カル
ボキシエチル,2−カルボキシエチルなどがあげられる。
「スルホアルキル基」のアルキル基は上記のC1-6アルキ
ル基が好ましく、したがって以後、「スルホC1-6アルキ
ル基」と記すこともある。スルホC1-6アルキル基として
はたとえば、スルホメチル,2−スルホエチルなどがあげ
られる。
「アルカノイルアルキル基」のアルカノイル基は後記す
るC1-6アルカノイル基が好ましく、またアルキル基は上
記のC1-6アルキル基が好ましいので、以後「C2-6アルカ
ノイルC1-6アルキル基」と記すこともある。C2-6アルカ
ノイルC1-6アルキル基としてはたとえば、アセチルメチ
ル,1−アセチルエチル,2−アセチルエチルなどがあげら
れる。
「アルカノイルオキシアルキル基」のアルカノイルノオ
キシ基は後記するC2-6アルカノイルオキシ基が好まし
く、またアルキル基は上記のC1-6アルキル基が好ましい
ので、以後「C2-6アルカノイルオキシC1-6アルキル基」
と記すこともある。C2-6アルカノイルオキシC1-6アルキ
ル基としてはたとえば、アセトキシメチル,1−アセトキ
シエチル,2−アセトキシエチルなどがあげられる。
「アルコキシカルボニルアルキル基」のアルコキシカル
ボニル基は後記するC1-10アルコキシ−カルボニル基が
好ましく、またアルキル基は上記のC1-6アルキル基が好
ましいので、以後「C1-10アルコキシ−カルボニルC1-6
アルキル基」と記すこともある。C1-10アルコキシ−カ
ルボニルC1-6アルキル基としてはたとえば、メトキシカ
ルボニルメチル,エトキシカルボニルメチル,tert−ブ
トキシカルボニルメチルなどがあげられる。
「カルバモイルアキル基」のアルキル基はC1-6アルキル
基が好ましく、したがって以後、「カルバモイルC1-6
ルキル基」と記すこともある。カルバモイルC1-6アルキ
ル基としてはたとえば、カルバモイルメチルなどがあげ
られる。
「カルバモイルオキシアルキル基」のアルキル基はC1-6
アルキル基が好ましく、したがって以後、「カルバモイ
ルオキシC1-6アルキル基」と記すこともある。カルバモ
イルオキシC1-6アルキル基としてはたとえば、カルバモ
イルオキシメチルなどがあげられる。
「ハロゲン原子」としてはたとえば、フッ素,塩素,臭
素,ヨウ素などがあげられる。
「アルカノイル基」は炭素数1〜6の脂肪族アシル基
(以後、「C1-6アルカノイル基」と略すこともある)が
好ましく、たとえばホルミル,アセチル,プロピオニ
ル,ブチリル,イソブチリル,バレリル,イソバレリ
ル,ピバロイルなどがあげられる。このうちホルミルを
除いたアルカノイル基を「C2-6アルカノイル基」と記す
こともある。
「アルケノイル基」は炭素数3〜5のアルケノイル基
(以後、「C3-5アルケノイル基」と略すこともある)が
好ましく、たとえばアクリロイル,クロトノイル,マレ
オイルなどがあげられる。
「シクロアルキルカルボニル基」のシクロアルキル基は
上記のC3-10シクロアルキク基が好ましく、したがって
以後、「C3-10シクロアルキル−カルボニル基」と記す
こともある。C3-10シクロアルキル−カルボニル基とし
てはたとえば、シクロプロピルカルボニル,シクロブチ
ルカルボニル,シクロペンチルカルボニル,シクロヘキ
シルカルボニル,シクロヘプチルカルボニル,アダマン
チルカルボニルなどがあげられる。
「シクロアルケニルカルボニル基」のシクロアルケニル
基は上記のC5-6シクロアルケニル基が好ましく、したが
って以後、「C5-6シクロアルケニル−カルボニル基」と
記すこともある。C5-6シクロアルケニル−カルボニル基
としてはたとえば、シクロペンテニルカルボニル、シク
ロペンタジエニルカルボニル,シクロヘキセニルカルボ
ニル,シクロヘキサジエニルカルボニルなどがあげられ
る。
「アリールカルボニル基」のアリール基は上記のC6-10
アリール基が好ましく、したがって以後、「C6-10アリ
ール−カルボニル基」と記すこともある。C6-10アリー
ル−カルボニル基としてはたとえば、ベンゾイル,ナフ
トイルなどがあげられる。
「アラルキルカルボニル基」のアラルキル基は上記のC
7-19アラルキル基が好ましく、したがって以後、「C
7-19アラルキル−カルボニル基」と記すこともある。C
7-19アラルキル−カルボニル基としてはたとえば、フェ
ニルアセチル,フェニルプロピオニル,α,α−ジフェ
ニルアセチル,α,α,α−トリフェニルアセチルなど
があげられる。
「アルコキシカルボニル基」のアルキル基はここでは炭
素数1〜8の低級アルキル基のほか、上記のC3-10シク
ロアルキル基も含むものとする。したがってアルコキシ
カルボニル基は以後、「C1-10アルコキシ−カルボニル
基」と記すこともある。C1-10アルコキシ−カルボニル
基としてはたとえば、メトキシカルボニル,エトキシカ
ルボニル,n−プロポキシカルボニル,イソプロポキシカ
ルボニル,n、−ブトキシカルボニル,イソブトキシカル
ボニル,tert−ブトキシカルボニル,シクロペンチルオ
キシカルボニル,シクロヘキシルオキシカルボニル,ノ
ルボルニルオキシカルボニルなどがあげられる。
「アリールオキシカルボニル基」のアリールオキシ基は
上記のC6-10アリールオキシ基が好ましく、したがって
以後、「C6-10アリールオキシ−カルボニル基」と記す
こともある。C6-10アリールオキシ−カルボニル基とし
てはたとえば、フェノキシカルボニル,ナフチルオキシ
カルボニルなどがあげられる。
「アラルキルオキシカルボニル基」のアラルキルオキシ
基は上記のC7-19アラルキルオキシ基が好ましく、たと
えばベンジルオキシカルボニル,ベンズヒドリルオキシ
カルボニル,トリチルオキシカルボニルなどがあげられ
る。
「置換オキシカルボニル基」は上記のC1-10アルコキシ
−カルボニル基,C6-10アリールオキシ−カルボニル基
またはC7-19アラルキルオキシ−カルボニル基をいう。
「アルキルチオカルボニル基」のアルキルチオ基は上記
のC1-6アルキルチオ基が好ましく、したがって以後、
「C1-6アルキルチオ−カルボニル基」と記すこともあ
る。C1-6アルキルチオ−カルボニル基としてはたとえ
ば、メチルチオカルボニル,エチルチオカルボニル,n−
プロピルチオカルボニル,n、ブチルチオカルボニルなど
があげられる。
「アルカノイルオキシ基」のアルカノイル基は上記のC
1-6アルカノイル基が好ましく、したがって以後、「C
1-6アルカノイルオキシ基」と記すこともある。C1-6
ルカノイルオキシ基としてはたとえば、ホルミルオキ
シ,アセトキシ,プロピオニルオキシ,ブチリルオキ
シ,バレリルオキシ,ピバロイルオキシなどがあげられ
る。このうちホルミルオキシを除いたアルカノイルオキ
シ基を「C2-6アルカノイルオキシ基」と記すこともあ
る。
「アルケノイルオキシ基」のアルケノイル基は上記のC
3-5アルケノイル基が好ましく、したがって以後、「C
3-5アルケノイルオキシ基」と記すこともある。C3-5
ルケノイルオキシ基としてはたとえば、アクリロイルオ
キシ,クロトノイルオキシなどがあげられる。
「モノアルキルカルバモイル基」のアルキル基は上記の
C1-6アルキル基が好ましく、したがって以後、「モノC
1-6アルキルカルバモイル基」と記すこともある。モノC
1-6アルキルカルバモイル基としてはたとえば、N−メ
チルカルバモイル,N−エチルカルバモイルなどがあげら
れる。
「ジアルキルカルバモイル基」のアルキル基は上記C1-6
アルキル基が好ましく、したがって以後、「ジC1-6アル
キルカルバモイル基」と記すこともある。ジC1-6アルキ
ルカルバモイル基としてはたとえば、N,N−ジメチルア
ルバモイル,N,N−ジエチルカルバモイルなどがあげられ
る。
「モノアルキルカルバモイルオキシ基」のモノアルキル
カルバモイル基は上記のモノC1-6アルキルカルバモイル
基が好ましく、したがって以後、「モノC1-6アルキルカ
ルバモイルオキシ基」と記すこともある。モノC1-6アル
キルカルバモイルオキシ基としてはたとえば、N−メチ
ルカルバモイルオキシ,N−エチルカルバモイルオキシな
どがあげられる。
「ジアルキルカルバモイルオキシ基」のジアルキルカル
バモイル基は上記のジC1-6アルキルカルバモイル基が好
ましく、したがって以後、「ジC1-6アルキルカルバモイ
ルオキシ基」と記すこともある。ジC1-6アルキルカルバ
モイルオキシ基としてはたとえば、N,N−ジメチルカル
バモイルオキシ,N,N−ジエチルカルバモイルオキシなど
があげられる。
「アルキルスルホニル基」のアルキル基は上記のC1-6
ルキル基が好ましく、したがって以後、「C1-6アルキル
スルホニル基」と記すこともある。C1-6アルキルスルホ
ニル基としてはたとえば、メタンスルホニル,エタンス
ルホニルなどがあげられる。
「アリールスルホニル基」のアリール基は上記のC6-10
アリール基が好ましく、したがって以後、「C6-10アリ
ールスルホニル基」と記すこともある。C6-10アリール
スルホニル基としてはたとえば、ベンゼンスルホニルな
どがあげられる。
「アラルキルスルホニル基」のアラルキル基は上記のC
7-19アラルキル基が好ましく、したがって以後、「C
7-19アラルキルスルホニル基」と記すこともある。C
7-19アラルキルスルホニル基としてはたとえば、フェニ
ルメタンスルホニル,ジフェニルメタンスルホニルなど
があげられる。
「アルキルスルホニルオキシ基」のアルキルスルホニル
基は上記のC1-6アルキルスルホニル基が好ましく、した
がって以後、「C1-6アルキルスルホニルオキシ基」と記
すこともある。C1-6アルキルスルホニルオキシ基として
はたとえば、メタンスルホニルオキシ,エタンスルホニ
ルオキシなどがあげられる。
「アリールスルホニルオキシ基」のアリールスルホニル
基は上記のC6-10アリールスルホニル基が好ましく、し
たがって以後、「C6-10アリールスルホニルオキシ基」
と記すこともある。C6-10アリールスルホニルオキシ基
としてはたとえば、ベンゼンスルホニルオキシなどがあ
げられる。
「アラルキルスルホニルオキシ基」のアラルキルスルホ
ニル基は上記のC7-19アラルキルスルホニル基が好まし
く、したがって以後、「C7-19アリールスルホニルオキ
シ基」と記すこともある。C7-19アラルキルスルホニル
オキシ基としてはたとえば、フェニルメタンスルホニル
オキシ,ジフェニルメタンスルホニルオキシなどがあげ
られる。
「アミノ酸残基」は通常のアミノ酸のカルボキシル基の
水酸基をとりのぞいてできるアシル基をいい、具体的に
はたとえば、グリシル,アラニル,バリル,ロイシル,
イソロイシル,セリル,スレオニル,システィニル,シ
スチニル,メチオニル,アスパラギル,グルタミル、リ
ジル,アルギニル,フェニルグリシル,フェニルアラニ
ル,チロシル,ヒスチジル,トリプトファニル,プロリ
ルなどがあげられる。
「含窒素複素環」は1〜数個の、好ましくは1〜4個の
窒素原子(オキシド化されていてもよい)を含む5〜8
員環またはその縮合環をいう。こきような含窒素複素環
は窒素原子のほかに酸素原子,硫黄原子などのヘテロ原
子を1〜数個、好ましくは1〜2個含んでいてもよい。
「含窒素複素環基」は上記の含窒素複素環の環形成炭素
原子に結合している水素原子を1個とりのぞいてできる
基をいう。
「複素環基」は複素環の炭素原子に結合している水素原
子を1個とりのぞいてできる基をいい、そのような複素
環はたとえば、窒素原子(オキシド化されていてもよ
い),酸素原子,硫黄原子などのヘテロ原子を1〜数
個、好ましくは1〜4個含む5〜8員環またはその縮合
環をいう。このような複素環基としては具体的には2−
または3−ピロリル,3−,4−または5−ピラゾリル,2
−,4−または5−イミダゾリル,1,2,3−または1,2,4−
トリアゾリル,1H−または2H−テトラゾリル,2−または
3−フリル,2−または3−チエニル,2−,4−または5−
オキサゾリル,3−,4−または5−イソキサゾリル,1,2,3
−オキサジアゾール−4−または5−イル,1,2,4−オキ
サジアゾール−3−または5−イル,1,2,5−または1,3,
4−オキサジアゾリル,2−,4−,または5−チアゾリル,
3−,4−または5−イソチアゾリル,1,2,3−チアジアゾ
ール−4−または5−イル,1,2,4−チアジアゾール−3
−または5−イル,1,2,5−または1,3,4−チアジアゾリ
ル,2−または3−ピロリジニル,2−,3−または4−ピリ
ジル,2−,3−または4−ピリジル−N−オキシド,3−ま
たは4−ピリダジニル,3−または4−ピリダジニル−N
−オキシド,2−,4−または5−ピリミジニル,2−,4−ま
たは5−ピリミジニル−N−オキシド,ピラジニル,2
−,3−または4−ピペリジニル,ピペラジニル,3H−イ
ンドール−2−または3−イル,2−,3−または4−ピラ
ニル,2,3−または4−チオピラニル,ベンゾピラニル,
キノリル,ピリド[2,3−d]ピリミジル,1,5−,1,6−,
1,7−,1,8−,2,6−または2,7−ナフチリジル,チエノ
[2,3−d]ピリジル,ピリミドピリジル,ピラジノキ
ノリル,ベンゾピラニルなどがあげられる。
「複素環オキシ基」,「複素環チオ基」,「複素環アミ
ノ基」,「複素環カルボニル基」,「複素環アセチル
基」および「複素環カルボキサミド基」の複素環基はい
ずれも上記の「複素環基」が好ましい。
「第4級アンモニウム基」は上記の含窒素複素環の1個
の3級窒素原子上の不対電子が結合手となり、自らは4
級化している基をいう。したがってこれに対するアニオ
ンを必ず伴っている。第4級アンモニウム基としてはた
とえば、オキサゾリウム,チアゾリウム,イソキサゾリ
ウム,イソチアゾリウム,ピリジニウム,キノリニウム
などがあげられる。アニオンとしてはたとえば、水酸イ
オン,ハロゲンイオン(塩素イオン,臭素イオン,ヨウ
素イオンなど),スルフェートイオン,ナイトレートイ
オン,カルボネートイオン,有機カルボキシレートイオ
ン(たとえばオギザレートイオン,トリフルオロアセテ
ートイオンなど),有機スルホネートイオン(たとえば
p−トルエンスルホネートイオンなど)があげられる。
有機カルボキシレートイオン,有機スルホネートイオン
などは分子内の場合もある。
右肩に記号を付した基は、その基が「置換基を有して
いてもよい基」であることを示す。たとえばアルキル
基は「置換基を有していてもよいアルキル基」を表わ
す。この場合、置換基の数は1個だけに限定されず、置
換される基によっては同一または異なって2〜4個、好
ましくは2〜3個存在していてもよい。
「C6-10アリール基」,「C7-12アラルキル基」,
「C6-10アリールオキシ基」および「C7-19アラルキル
オキシ基」としてはそれぞれ、「フェニル基」,
「ベンジル基」,「フェノキシ基」および「ベンジ
オキシ基」がより好ましい。
C1-6アルカノイル基で表わされる「置換基を有してい
てもよいC1-6アルカノイル基」の置換基としてはたとえ
ば、C1アルカノイル基(すなわちホルミル)の場合は
複素環カルボニル基が、またC2-6アルカノイル基
(すなわちアセチル,プロピオニル,ブチリル,イソブ
チリル,バレリル,イソバレリル,ピバロイルなど)の
場合は以下に述べる「置換基S1」があげられる。「置換
基S1」はC3-10シクロアルキル基,C5-6シクロアルケ
ニル基、C6-10アリール基、水酸基,C1-6アルコキ
シ基、C3-10シクロアルキルオキシ基,C6-10アリール
オキシ基,C7-19アラルキルオキシ基,メルカプト
基,C1-6アルキルチオ基,アミノC1-6アルキルチオ
基,C2-6アルケニルチオ基,C3-10シクロアルキルチ
オ基,C6-10アリールチオ基,C7-19アラルキルチオ
基,アミノ基,モノC1-6アルキルアミノ基,ジC1-6アル
キルアミノ基,C3-10シクロアルキルアミノ基,C6-10
リールアミノ基,C7-19アラルキルアミノ基,環状
アミノ基,ハロゲン原子、ニトロ基,アジド基,シア
キ基,カルボキシル基,アシル基,置換オキシカルボ
ニル基,C1-6アルキルチオ−カルボニル基,アシル
キシ基,アシルアミノ基、アシル,アミノアルキル
チオ基,シルバモイル基,モノC1-6アルキルカルバモイ
ル基,ジC1-6アルキルカルバモイル基,カルバモイルオ
キシ基,モノC1-6アルキルカルバモイルオキシ基,ジC
1-6アルキルカルバモイルオキシ基,スルホ基,ヒドロ
キシスルホニルオキシ基,C1-6アルキルスルホニル基,
C6-10アリールスルホニル基,C7-19アラルキルスル
ホニル基,C1-6アルキルスルホニルオキシ基,C6-10
リールスルホニルオキシ基,C7-19アラルキルスル
ホニルオキシ基,ウレイド基,スルファモイル基,
複素環基,複素環オキシ基,複素環チオ基,複素
アミノ基,複素環カルボニル基,複素環カルボ
キサミド基または第4級アンモニウム基をいう。これ
らの置換基の数は1個に限定されないが、好ましくは1
ないし4個であり、置換基が2個以上の場合、それらの
置換基は同一でも、また異なっていてもよい。さらには
そのうちの2個の置換基があわさって後記するようなC
=C二重結合またはC=N二重結合を形成していてもよ
い。
C3-5アルケノイル基で表わされる「置換基を有してい
てもよいC3-5アルケノイル基」の置換基(以後(置換基
S2」という)としてはたとえば、C3-10シクロアルキル
基,C6-10アリール基,C1-6アルコキシ基,C6-10アリ
ールオキシ基,C7-19アラルキルオキシ基,ハロゲ
ン原子,シアノ基,カルボキシル基,アシル基、置換
オキシカルボニル基,アシルオキシ基,複素環基,
第4級アンモニウム基などがあげられる。
C6-10アリールカルボニル基で表わされる「置換基を
有していてもよいC6-10アリール−カルボニル基」の置
換基および複素環カルボニル基で表わされる「置換基
を有していてもよい複素環基」の置換基(以後、「置換
基S3」という)としてはたとえば、C1-6アルキル基,C
2-6アルケニル,C6-10アリール基,C7-12アラルキル
基、ジC6-10アリール−メチル基,トリC6-10アリール−
メチル基,水酸基,C1-6アルコキシ基,C6-10アリール
オキシ基,C7-19アラルキルオキシ基,メルカプト基、C
1-6アルキルチオ基,C6-10アリールチオ基,C7-19アラ
ルキルチオ基,アミノ基,モノC1-6アルキルアミノ基,
ジC1-6アルキルアミノ基,ヒドロキシC1-6アルキル基、
メルカプトC1-6アルキル基,ハロゲノC1-6アルキル基,
カルボキシC1-6アルキル基,ハロゲン原子、ニトロ基,
アジド基,シアノ基,カルボキシル基,置換オキシカル
ボニル基,アシル基,アシルアミノ基,カルバモイ
ル基,チオカルバモイル基,C1-6アルキルスルホニル
基,C6-10アリールスルホニル基,C7-19アラルキルスル
ホニル基などがあげられる。
上記したC1-6アルカノイル基,C3-5アルケノイル基,C
6-10アリール−カルボニル基および複素環カルボニル基
の置換基(S1,S2およびS3)で以下に述べるもの以外の
基は前記した基をここで意味する。
C6-10アリール基,フェニル基,C6-10アリール
キシ基,フェノキシ基,C6-10アリールチオ基,C
6-10アリールアミノ基,C6-10アリールスルホニル
基およびC6-10アリールスルホニルオキシ基のC6-10
リール基の置換基としては、上記の置換基S3がここでも
そのままあげられる。
C7-12アラルキル基,ベンジル基,C7-19アラルキル
オキシ基,ベンジル,オキシ基,C7-19アラルキル
チオ基,C7-19アラルキルアミキ基,C7-19アラルキ
スルホニル基およびC7-19アラルキルスルホニル
オキシ基のC7-12またはC7-19アラルキル基の芳香環の置
換基としては、上記の置換基S3がここでもそのままあげ
られる。
複素環基,複素環オキシ基,複素環チオ基,複素
アミノ基,複素環アセチル基および複素環カル
ボキサミド基の複素環の置換基としては、上記の置換基
S3がここでもそのままあげられる。
第4級アンモニウム基の含窒素複素環上の置換基とし
ては、上記の置換基S3がここでもそのままあげられる。
C1-6アルキル基で表わされる「置換されていてもよい
C1-6アルキル基」のC1-6アルキル基の置換基としては、
上記の置換基S1がここでもそのままあげられる。
C3-10シクロアルキル基およびC5-6シクロアルケニル
基で表わされる「置換されていてもよいC3-10シクロ
アルキル基」および「置換されていてもよいC5-6シクロ
アルケニル基」の置換基としては、上記の置換基S3がこ
こでもそのままあげられる。
C1-6アルキルチオ基で表わされる「置換されていても
よいC1-6アルキルチオ基」のC1-6アルキルチオ基の置換
基(以後、「置換基S4」という)としてはたとえば、水
酸基,C1-6アルコキシ基,C3-10シクロアルキルオキシ
基,C6-10アリールオキシ基,C7-19アラルキルオキ
シ基、メルカプト基,C1-6アルキルチオ基、C3-10シク
ロアルキルチオ基,C6-10アリールチオ基,C7-19アラ
ルキルチオ基,アミノ基,モノC1-6アルキルアミノ
基,ジC1-6アルキルアミノ基,環状アミノ基,ハロゲ
ン原子,シアノ基,カルボキシル基,カルバモイル基,
アシルオキシ基,スルホ基,第4級アンモニウム
などがあげられる。
C2-6アルケニルチオ基で表わされる「置換されていて
もよいC2-6アルケニルチオ基」のC2-6アルケニルチオ基
の置換基(以後、「置換基S5」という)としてはたとえ
ば、ハロゲン原子,シアノ基,カルボキシル基,カルバ
モイル基,モノC1-6アルキルカルバモイル基,ジC1-6
ルキルカルバモイル基,チオカルバモイル基などがあげ
られる。
「アシル基」は上記のC1-6アルカノイル基,C6-10
リールカルボニル基,C7-19アラルキルカルボニル
基,複素環カルボニル基または複素環アセチル基を
いう。したがってアシル基の代表的なものをあげると
たとえば、ホルミル、アセチル,ピバピオニル,n−ブチ
リル,イソブチリル,バレリル,プバロイル,n−ヘキサ
ノイル,クロロアセチル,ジクロロアセチル,トリクロ
ロアセチル,3−オキソブチリル,4−クロロ−3−オキソ
ブチリル,3−カルボキシプロピオニル,4−カルボキシブ
チリル,3−エトキシカルバモイルプロピオニル,ベンゾ
イル,ナフトイル,p−メチルベンゾイル,p−ヒドロキシ
ベンゾイル,p−メトキシベンゾイル,p−クロロベンゾイ
ル,p−ニトロベンゾイル,o−カルボキシベンゾイル,o−
(エトキシカルボニルカルバモイル)ベンゾイル,o−
(エトキシカルボニルスルファモイル)ベンゾイル,フ
ェニルアセチル,p−メチルフェニルアセチル,p−ヒドロ
キシフェニルアセチル,p−メトキシフェニルアセチル,
2,2−シフェニルアセチル,2−チエニルカルボニル,2−
フリルカルボニル,2−,4−または5−チアゾリルアセチ
ル,2−または3−チエニルアセチル,2−または3−フリ
ルアセチル,2−アミノ−4−または5−チアゾリルアセ
チル,5−アミノ−3−チアジゾリルアセチルなどがあげ
られる。
「アシルオキシ基」および「アシルアミノ基」のア
シル基は上記おアシル基をいい、したがって「アシ
オキシ基」としてはたとえば、ホルミルオキシ,ア
セトキシ,プロピオニルオキシ,ブチリルオキシ,バレ
リルオキシ,ピバロイルオキシ,クロロアセトキシ,ジ
クロロアセトキシ,トリクロロアセトキシ,3−オキソブ
チリルオキシ,4−クロロ−3−オキソブチリルオキシ,3
−カルボキシプロピオニルオキシ,4−カルボキシブチリ
ルオキシ,3−エトキシカルバモイルプロピオニルオキ
シ,ベンゾイルオキシ,ナフトイルオキシ,p−メチルベ
ンゾイルオキシ,p−メトキシベンゾイルオキシ,p−クロ
ロベンゾイルオキシ,o−カルボキシベンゾイルオキシ,o
−(エトキシカルボニルカルバモイル)ベンゾイルオキ
シ,o−(エトキシカルボニルスルファモイル)ベンゾイ
ルオキシ,フェニルアセチルオキシ,p−メチルフェニル
アセチルオキシ,p−メトキシフェニルアセチルオキシ,p
−クロロフェニルアセチルオキシ,2,2−ジフェニルアセ
チルオキシ,チエニルカルボニルオキシ,フリルカルボ
ニルオキシ,チアゾリルアセチルオキシ,チエニルアセ
チルオキシ,フリルアセチルオキシなどが、また「アシ
アミノ基」としてはたとえば、アセトアミド(CH3C
ONH-),ベンズアミド(C6H5CONH-),フェニルアセト
アミド(C6H5CH2CONH-),2−チエニルアセトアミド などがあげられる。
「アシルアミノアルキルチオ基」のアシルアミノ基
およびアルキルチオ基はそれぞれ前記のアシルアミノ
基およびC1-6アルキルチオ基を意味し、したがってこの
ような「アシルアミノC1-6アルキルチオ基」としては
たとえば、アセトアミドメチルチオ,2−アセトアミドエ
チルチオなどがあげられる。
「アリールアシル基」は「C6-10アリール−アシル
基」がよく、たとえばベンゾイル,フタロイル,ナフト
イル,フェニルアセチルなどがあげられる。
「アリールアシルオキシ基」は「C6-10アリール−シ
アルオキシ基」がよく、たとえばベンゾイルオキシ,
ナフトイルオキシ,フェニルアセチルオキシなどがあげ
られる。
「ウレイド基」で表わされる「置換されていてもよい
ウレイド基」のウレイド基の置換基としてはたとえば、
C1-6アルキル基、C6-10アリール基,C7-19アラルキル
基,アシル基,カルバモイル基,スルホ基(ナトリ
ウム,カリウムなどと適宜に塩を形成していてもよ
い),スルファモイル基、アミジノ基などがあげられ
る。
「スルファモイル基」で表わされる「置換されていて
もよいスルファモイル基」のスルファモイル基の置換基
としてはたとえば、C1-6アルキル基,アミジノ基などが
あげられる。
「カルバモイル基」および「カルバモイルオキシ
基」で表わされる「置換されていてもよいカルバモイル
基」の置換基としてはたとえば、C1-6アルキル基,C
6-10アリール基,C7-12アラルキル基,アシル
などがあげられ、また、カルバモイル基の窒素原子が含
窒素複素環の環形成窒素原子である場合も含まれる。
「チオカルバモイル基」で表わされる「置換されてい
てもよいチオカルバモイル基」の置換基としてはたとえ
ば、C1-6アルキル基,C6-10アリール基,C7-12アラル
キル基,シアル基などがあげられ、また、チオカル
バモイル基の窒素原子が含窒素複素環の環形成窒素原子
である場合も含まれる。
「環状アミノ基」で表わされる「置換されていてもよ
い環状アミノ基」の環状アミノ基の置換基(以後、「置
換基S6」という)としてはたとえば、C1-6アルキル基,
C2-6アニケニル基,C3-10シクロアルキル基,C6-10アリ
ール基,C7-12アラルキル基,ジC6-10アリール−メ
チル基,トリC6-10アリール−メチル基、水酸基,C1-6
アルコキシ基,C6-10アリールオキシ基,C7-19アラル
キルオキシ基,メルカプト基,C1-6アルキルチオ基,
C6-10アリールチオ基,C7-19アラルキルチオ基,ア
ミノ基,モノC1-6アルキルアミノ基,ジC1-6アルキルア
ミノ基,C6-10アリールアミノ基,C7-19アラルキル
アミノ基,ハロゲン原子,ニトロ基,アジド基,オキソ
基,チオキソ基,シアノ基,カルボキシル基,アシル
基,置換オキシカルボニル基,アシルオキシ基,シア
アミキ基,カルバモイル基,カルバモイルオキシ
基,チオカルバモイル基、スルホ基などがあげられる。
C1-6アルカノイル基のひとつとして前記した複素環
カルボニル基で置換されたホルミル基はすなわち複素環
−CO−CO−なる式を有するシアル基で、該複素環
は前記のものがここでもあげられるが、置換基を有して
いてもよいオキサゾリル基,チアゾリル基,オキシジア
ゾリル基,チアジアゾリル基などがより好ましい。この
ような複素環−CO−CO−」なる基としてはたとえば、
2−(2−,4−または5−オキサゾリル)−2−オキソ
アセチル,2−(2−,4−または5−チアゾリル)−2−
オキソアセチル,2−(2−アミノ−4−チアゾリル)−
2−オキソアセチル,2−(1,2,4−オキサジアゾール−
3−または5−イル)2−オキソアセチル,2−(1,2,4
−チアジアゾール−3−または5−イル)−2−オキソ
アセチル,2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2−オキソアセチルなどがあげられる。
C2-6アルカノイル基としては置換基を有するアセチル
基が最も好ましい。置換基を有するアセチル基の置換基
の数は1〜3個であり、置換基はC1-6アルカノイル物の
置換基として前記した「置換基S1」がここでもあげられ
る。置換基の数が2〜3個の場合、それらの置換基は同
一でも、また異なっていてもよく、さらには2個の置換
基があわさって二重結合を形成していてもよい。
以下、置換基R1,R3について詳しく述べる。
記号R1は保護されていてもよいアミノ基を表わす。β−
ラクタムおよびペプチドの分野ではアミノ基の保護基は
充分に研究されていてその保護法及び脱保護法はすでに
確立されており、本発明においてもアミノ基の保護基と
してはそれら公知のものが適宜に採用されうる。アミノ
基の保護基としてはたとえば、C1-6アルカノイル基,
C3-5アルケノイル基,C6-10アリールカツボニル
基,フタロイル基,複素環カルボニル基,C1-6アルキ
スルホニル基,カンファースルホニル基,C6-10
リールスルホニル基,置換オキシカルボニル基,カル
バモイル基,カルバモイルオキシ基,チオカルバモ
イル基,C6-10アリールメチル基,ジC6-10アリール
メチル基,トリC6-10アリールメチル基,C6-10アリ
ールメチレン基,C6-10アリールチオ基,置換シリ
ル基,2−C1-10アルコキシ−カルボニル−1−メチル−
1−エテニル基などがあげられる。
「C1-6アルカノイル基」としてはここではたとえば、
ホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリル,バレリ
ル,ピバロイル,サクシニル,グルタリル,モノクロロ
アセチル,ジクロロアセチル,トリクロロアセチル,モ
ノブロモアセチル,モノフルオロアセチル,ジフルオロ
アセチル,トリフルオロアセチル,モノヨードアセチ
ル,3−オキソブチリル,4−クロロ−3−オキソブチリ
ル,フェニルアセチル,p−クロロフェニルアセチル,フ
ェノキシアセチル,p−クロロフェノキシアセチルなどが
あげられる。
「C3-5アルケノイル基」としてはここではたとえば、
アクリロイル,クロトノイル,マレオイル,シンナモイ
ル,p−クロロシンナモイル,β−フェニルシンナモイル
などがあげられる。
「C6-10アリールカルボニル基」としてはここではた
とえば、ベンゾイル,ナフトイル,p−トルオイル,p−te
rt−ブチルベンゾイル,p−ヒドロキシベンゾイル,p−メ
トキシベンゾイル,p−tert−ブトキシベンゾイル,p−ク
ロロベンゾイル,p−ニトロベンゾイルなどがあげられ
る。
複素環カルボニル基としては後記するものがあげられ
る。
「C1-6アルキルスルホニル基」としてはたとえば、メ
タンスルホニル,エタンスルホニルなどがあげられる。
「C6-10アリールスルホニル基」としてはここではた
とえば、ベンゼンスルホニル,ナフタレンスルホニル,p
−トルエンスルホニル,p−tert−ブチルベンゼンスルホ
ニル,p−メトキシベンゼンスルホニル,p−クロロベンゼ
ンスルホニル,p−ニトロベンゼンスルホニルなどがあげ
られる。
「置換オキシカルボニル基」として前記の置換オキシカ
ルボニル基すなわちC1-10アルコキシ−カルボニル基,C
6-10アリールオキシ−カルボニル基またはC7-19アラル
キルオキシ−カルボニル基のほか、ここではそれらがさ
らに置換基を有しているものも含まれ、たとえばメトキ
シカルボニル,エトキシカルボニル,n−プロポキシカル
ボニル,イソプロポキシカルボニル,n−ブトキシカルボ
ニル,tert−ブトキシカルボニル,シクロヘキシルオキ
シカルボニル,ノルボルニルオキシカルボニル,フェノ
キシカルボニル,ナフチルオキシカルボニル,ベンジル
オキシカルボニル,メトキシメチルオキシカルボニル,
アセチルメチルオキシカルボニル,2−トリメチルシリル
エトキシカルボニル,2−メタンスルホニルエトキシカル
ボニル,2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル,2−シア
ノエトキシカルボニル,p−メチルフエノキシカルボニ
ル,p−メトキシフエノキシカルボニル,p−クロロフエノ
キシカルボニル,p−メチルベンジルオキシカルボニル,p
−メトキシベンジルオキシカルボニル,p−クロロベンジ
ルオキシカルボニル,p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル,ベンズヒドリルオキシカルボニル,シクロプロピル
オキシカルボニル,シクロペンチルオキシカルボニル,
シクロヘキシルオキシカルボニルなどがあげられる。
「カルバモイル基」としてはここではたとえば、カル
バモイル,N−メチルカルバモイル,N−エチルカルバモイ
ル,N,N−ジメチルカルバモイル,N,N−ジエチルカルバモ
イル,N−フェニルカルバモイル,N−アセチルカルバモイ
ル,N−ベンゾイルカルバモイル,N−(p−メトキシフェ
ニル)カルバモイルなどがあげられる。
「カルバモイルオキシ基」としてはここではたとえ
ば、カルバモイルオキシ,N−メチルカルバモイルオキ
シ,N,N−ジメチルカルバモイルオキシ,N−エチルカルバ
モイルオキシ,N−フェニルカルバモイルオキシなどがあ
げられる。
「チオカルバモイル基」としてはここではたとえば、
チオカルバモイル,N−メチルチオカルバモイル,N−フェ
ニルチオカルバモイルなどがあげられる。
「C6-10アリールメチル基」としてはたとえば、ベン
ジル,ナフチルメチル,p−メチルベンジル,p−メトキシ
ベンジル,p−クロロベンジル,p−ニトロベンジルなどが
あげられる。
「ジC6-10アリールメチル基」としてはたとえば、ベ
ンズヒドリル,ジ(p−トリル)メチル)などがあげら
れる。
「トリC6-10アリールメチル基」としてはたとえば、
トリチル,トリ(p−トリル)メチルなどがあげられ
る。
「C6-10アリールメチレン基」としてはたとえば、ベ
ンジリデン,p−メチルベンジリデン,p−クロロベンジリ
デンなどがあげられる。
「C6-10アリールチオ基」としてはたとえば、o−ニ
トロフェニルチオなどがあげられる。
「置換シリル基」は保護されるアミノ基とあわさって一
般式R6R7R8SiNH,(R6R7R8Si)2Nまたは [式中、R6,R7,R8,R9,R10,R9′,R10′はそれぞれ
C1-6アルキル基もしくはC6-10アリール基を示し、そ
れぞれ同一または異なっていてもよい。またZ′はたと
えばメチレン,エチレン,プロピレンなどのC1-6アルキ
レン基を示す]で表わされるようなシリル基を意味し、
具体的にはトリメチルシリル,tert−ブチルジメチルシ
リル,−Si(CH3)2CH2CH2Si(CH3)2−などがあげられる。
「2−C1-10アルコキシ−エルボニル−1−メチル−1
−エテニル基のC1-10アルコキシ−カルボニル基は前記
したものがよく、したがって2−C1-10アルコキシ−カ
ルボニル−1−メチル−1−エテニル基としてはたとえ
ば、2−メトキシカルボニル−1−メチル−1−エテニ
ル,2−エトキシカルボニル−1−メチル−1−エテニ
ル,2−tert−ブトキシカルボニル−1−メチル−1−エ
テニル,2−シクロヘキシルオキシカルボニル−1−メチ
ル−1−エテニル,2−ノルボルニルオキシカルボニル−
1−メチル−1−エテニルなどがあげられる。
記号R3は水素原子または置換されていてもよい炭化水素
残基を表わす。炭化水素残基としてはたとえばC1-6アル
キル基,C2-6アルケニル基,C2-6アルキニル基,C3-10
シクロアルキル基,C5-6シクロアルケニル基などがあげ
られるが、とりわけC1-3アルキル基または置換されたC
1-3アルキル基が好ましい。C1-6アルキル基としてはこ
こでも前記したC1-6アルキル基がよく具体的にはメチ
ル,エチル,n、−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,
イソブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,n
−ヘキシルなどがあげられるがとりわけ、メチル,エチ
ル,n−プロピルが好ましい。C2-6アルケニル基としては
ここでも前記したC2-6アルケニル基がよく具体的にはビ
ニル,アリル,イソプロペニル,メタリル,1,1−ジメチ
ルアリル,2−ブテニル,3−ブテニルなどがあげられる。
C2-6アルキニル基としては具体的にはエチニル,1−プロ
ピニル,2−プロピニル,プロパルギルなどがあげられ
る。C3-10シクロアルキル基としてはここでも前記したC
3-8シクロアルキル基がよく具体的にはシクロプロピ
ル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル,
シクロヘプチル、アダマンチルなどがあげられる。C5-6
シクロアルケニル基としては具体的には2−シクロペン
テニル,3−シクロペンテニル,2−シクロヘキセニル,3−
シクロヘキセニル,シクロペンタジエニル,シクロヘキ
サジエニルなどがあげられる。
これらの炭化水素残基の置換基としてはたとえば水酸
基,C1-6アルキル基,C2-6アルケニル基,C2-6アルキニ
ル基,C3-10シクロアルキル基、C5-6シクロアルケニル
基,C6-10アリール基,C7-19アラルキル基,複素環基,
C1-6アルコキシ基、C3-10シクロアルキルオキシ基,C
6-10アリールオキシ基,C7-19アラルキルオキシ基,複
素環オキシ基,メルカプト基,C1-6アルキルチオ基,C
3-10シクロアルキルチオ基,C6-10アリールチオ基,C
7-19アラルキルチオ基,複素環チオ基,アミノ基,モノ
C1-6アルキルアミノ基,ジC1-6アルキルアミノ基,トリ
C1-6アルキルアンモニウム基,C3-10シクロアルキルア
ミノ基,C6-10アリールアミノ基,C7-19アラルキルアミ
ノ基,複素環アミノ基、環状アミキ基,アジド基、ニト
ロ基,ハロゲン原子,シアノ基,カルボキシル基,C
1-10アルコキシ−カルボニル基,C6-10アリールオキシ
−カルボニル基,C7-19アラルキルオキシ−カルボニル
基、C6-10アリール−アシル基,C1-6アルカノイル
基,C3-5アルケノイル基,C6-10アリール−アシル
キシ基,C2-6アルカノイルオキシ基、C3-5アルケノイル
オキシ基,カルバモイル基,チオカルバモイル基、
カルバモイルオキシ基、フタルイミド基,C1-6アルカ
ノイルアミノ基,C6-10アリール−アシルアミノ基,
カルボキシアミノ基,C1-10アルコキシ−カルボキサミ
ド基,C6-10アリールオキシ−カルボキサミド基,C7-19
アラルキルオキシ−カルボキサミド基などがあげられ、
同一または異なって1ないし3個存在していてもよい。
炭化水素残基の置換基としては、具体的にはC1-6アルキ
ル基は前記のもの、すなわちメチル,エチル,n−プロピ
ル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec−ブチ
ル,tert−ブチル,n−ペンチル,n−ヘキシルなどを、C
2-6アルケニル基は前記のもの、すなわちビニル,アリ
ル,イソプロペニル,メタリル,1,1−ジメチルアリル,2
−ブテニル,3−ブテニルなどを、C2-6アルキニル基は前
記のもの、すなわちエチニル,1−プロピニル,2−プロピ
ニル,プロパルギルなどを、C3-10シクロアルキル基は
前記のもの、すなわちシクロプロピル,シクロブチル,
シクロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチル,ア
ダマンチルなどを、C5-6シクロアルケニル基は前記のも
の、すなわちシクロプロペニル,2−シクロペンテニル,3
−シクロペンテニル,2−シクロヘキセニル,3−シクロヘ
キセニル,シクロペンタジエニル,シクロヘキサジエニ
ルなどを、C6-10アリール基は前記のもの、すなわちフ
ェニル,ナフチル,ビフェニリルなどを、C7-19アラル
キル基は前記のもの、すなわちベンジル,1−フェニルエ
チル,2−フェニルエチル,フェニルプロピル,ナフチル
メチル,ベンズヒドリルなどを、C1-6アルコキシ基は前
記のもの、すなわちメトキシ、エトキシ,n−プロポキ
シ,イソプロポキシ,n−ブトキシ,tert−ブトキシ,n−
ペンチルオキシ,n−ヘキシルオキシなどを、C3-10シク
ロルアキルオキシ基は前記のもの、すなわちシクロプロ
ピルオキシ,シクロヘキシルオキシなどを、C6-10アリ
ールオキシ基は前記のもの、すなわちフェノキシ,ナフ
チルオキシなどを、C7-19アラルキルオキシ基は前記の
もの、すなわちベンジルオキシ,1−フェニルエチルオキ
シ,,2−フェニルエチルオキシ,ベンズヒドリルオキシ
などを、C1-6アルキルチオ基は前記のもの、すなわちメ
チルチオ,エチルチオ,n−プロピルチオ,n−ブチルチオ
などを、C3-10シクロアルキルチオ基は前記のもの、す
なわちシクロプロピルチオ,シクロヘキシルチオなど
を、C6-10アリールチオ基は前記のもの、すなわちフェ
ニルチオ,ナフチルチオなどを、C7-19アラルキルチオ
基は前記のもの、すなわちベンジルチオ,フェニルエチ
ルチオ、ベンズヒドリルチオなどを、モノC1-6アルキル
アミノ基は前記のもの、すなわちメチルアミノ,エチル
アミノ,n−プロピルアミノ,n−ブチルアミノなどを、ジ
C1-6アルキルアミノ基は前記のもの、すなわちジメチル
アミノ,ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ,ジ(n
−プロピル)アミノ,ジ(n−ブチル)アミノなどを、
トリC1-6アルキルアンモニウム基は前記のもの、すなわ
ちトリメチルアンモニウム,トリエチルアンモニウムな
どを、C3-10シクロアルキルアミノ基は前記のもの、す
なわちシクロプロピルアミノ,シクロペンチルアミノ,
シクロヘキシルアミノなどを、C6-10アリールアミノ基
は前記のもの、すなわちアニリノ,N−メチルアニリノな
どを、C7-19アラルキルアミノ基は前記のもの、すなわ
ちベンジルアミノ,1−フェニルエチルアミノ,2−フェニ
ルエチルアミノ,ベンズヒドリルアミノなどを、環状ア
ミノ基は前記のもの、すなわちピロリジノ,ピペリジ
ノ,ピペラジノ,モルホリノ,1−プロリルなどを、ハロ
ゲン原子はここではフッ素,塩素,臭素、ヨウ素など
を、C1-10アルコキシ−カルボニル基は前記のもの、す
なわちメトキシカルボニル,エトキシカルボニル,n−プ
ロポキシカルボニル,イソプロポキシカルボニル,n−ブ
トキシカルボニル,イソブトキシカルボニル,tert−ブ
トキシカルボニル,シクロペンチルオキシカルボニル,
シクロヘキシルオキシカルボニル,ノルボルニルオキシ
カルボニルなどを、C6-10アリールオキシ−カルボニル
基は前記のもの、すなわちフェノキシカルボニル,ナフ
チルオキシカルボニルなどを、C7-19アラルキルオキシ
−カルボニル基は前記のもの、すなわちベンジルオキシ
カルボニル,ベンズヒドリルオキシカルボニルなどを、
C6-10アリール−アシル基は前記のもの、すなわちベ
ンゾイル,ナフトイル,フタロイル,フェニルアセチル
などを、C1-6アルカノイル基は前記のもの、すなわちホ
ルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリル,バレリ
ル,ピバロイル,サクシニル,グルタリルなどを、C3-5
アルケノイル基は前記のもの、すなわちアクリロイル,
クロトノイル,マレオイルなどを、C6-10アリール−ア
シルオキシ基は前記のもの、すなわちベンゾイルオキ
シ,ナフトイルオキシ,フェニルアセトキシなどを、C
2-6アルカノイルオキシ基は前記のもの、すなわちアセ
トキシ,プロピオニルオキシ,ブチリルオキシ,バレリ
ルオキシ,ピバロイルオキシなどを、C3-5アルケノイル
オキシは前記のもの、すなわちアクリロイルオキシ,ク
ロトノイルオキシなどを、カルバモイル基は前記のも
の、すなわちカルバモイル,N−メチルカルバモイル,N−
エチルカルバモイル,N,N−ジメチルカルバモイル,N−エ
チルカルバモイルN,N−ジエチルエルバモイル,N−フェ
ニルカルバモイル,N−アセチルカルバモイル,N−ベンゾ
イルカルバモイル,N−(p−メトキシフェニル)カルバ
モイルに加えてピロリジノカルボニル,ピペリジノカル
ボニル,ピペラジノカルボニル,モルホリノカルボニル
などを、チオカルバモイル基は前記のもの、すなわち
チオカルバモイル,N−メチルチオカルバモイル,N−フェ
ニルチオカルボニルなどを、カルバモイルオキシ基は
前記のもの、すなわちカルバモイルオキシ,N−メチルカ
ルバモイルオキシ,N,N−ジメチルカルバモイルオキシ,N
−エチルカルバモイルオキシ,N−フェニルカルバモイル
オキシなどを、「C1-6アルカノイルアミノ基」はたとえ
ばアセトアミド,プロピオンアミド,ブチロアミド,バ
レロアミド,ピバロアミドなどを、「C6-10アリール−
アシルアミノ基」はたとえばベンズアミド,ナフトイ
ルアミノ,フタクイミドなどを、「C1-10アルコキシ−
カルボキサミド基」はたとえばメトキシカルボキサミド
(CH3OCONH−),エトキシカルボキサミド,tert−ブト
キシカルボキサミドなどを、「C6-10アリールオキシ−
カルボキサミド基」はたとえばフェノキシカルボキサミ
ド(C6H5OCONH−)などを、「C7-19アラルキルオキシ−
エルボキサミド基」はたとえばベンジルオキシカルボキ
サミド(C6H5CH2OCONH−),ベンズヒドリルオキシカル
ボキサミドなどを表わす。複素環基,複素環オキシ基,
複素環チオ基および複素環アミノ基の複素環基はここで
も複素環の炭素原子に結合している水素原子を1個とり
のぞいてできる基をいい、そのような複素環は、たとえ
ば窒素原子(オキシド化されていてもよい),酸素原
子、硫黄原子などのヘテロ原子を1〜数個,好ましくは
1〜4個含む5〜8員環またはその縮合環をいう。この
らうな複素環基としてはここでも2−ピロリル以下、具
体的に前記したものがそのままあげられる。したがって
「複素環オキシ基」としてはたとえばチアゾリルオキシ
などが、「複素環チオ基」としてはたとえばチアゾリル
チオなどがあげられる。「複素環アミノ基」としてはた
とえばチアゾリルアミノ,チアジアゾリルアミノなどが
あげられる。
置換された炭化水素残基でより好ましいものは水酸基,
シクロアルキル基,アルコキシ基,アルキルチオ基,ア
ミノ基,トリアルキルアンモニウム基,ハロゲン原子、
カルボキシル基,アルコキシカルボニル基,カルバモイ
ル基,シアノ基、アジド基、複素環基などで1ないし3
個置換されたC1-3アルキル基(C1-6アルキル基はメチ
ル,エチル,n−プロピル,イソプロピルなどをいう)で
あり、それらを具体的におげると、シクロプロピルメチ
ル,メトキシメチル,エトキシメチル,1−メトキシエチ
ル,2−メトキシエチル,1−エトキシエチル,2−ヒドロキ
シエチル,メチルチオメチル,1−アミノエチル,2−(ト
リメチルアンモニウム)エチル,2−(トリエチルアンモ
ニウム)エチル,フルオロメチル,ジフルオロメチル,
トリフルオロメチル,2−フルオロエチル,2,2−ジフルオ
ロエチル,クロロメチル,2−クロロエチル,2,2−ジクロ
ロエチル2,2,2−トリクロロエチル,2−ブロモエチル,2
−ヨードエチル,2,2,2,−トリフルオロエチル,カルボ
キシメチル,1−カルボキシエチル,2−カルボキシエチ
ル,2−カルボキシプロピル,3−カルボキシプロピル,1−
カルボキシブチル,シアノメチル,1−カルボキシ−1−
メチルエチル,メトキシカルボニルメチル,エトキウカ
ルボニルメチル,tert−ブトキシカルボニルメチル、1
−メトキシカルボニル−1−メチルエチル,1−エトキシ
カルボニル−1−メチルエチル,1−tert−ブトキシカル
ボニル−1−メチルエチル,1−ベンジルオキシカルボニ
ル−1−メチルエチル,1−ピバロイルオキシカルボニル
−1−メチルエチル,カルバモイルメチル,2−アジドエ
チル,2−(ピラゾリル)エチル,2−(イミダゾリル)エ
チル,2−(2−オキソピロリジン−3−イル)エチル,2
−アミノ−4−チアゾリルメチルなどのほか多くのもの
があげられる。具体的にあげた炭化水素残基のうち最も
好ましいものはメチル,エチル,n−プロピルなどの直鎖
状のC1-3アルキル基および2−フルオロエチル,2−クロ
ロエチル,2−ヒドロキシエチル,2−メトキシエチル,シ
アノメチル,カルボキシメチル,tert−ブトキシカルボ
ニルメチル,1−カルボキシ−1−メチルエチル,1−tert
−ブトキシカルボニル−1−メチルエチルなどのハロゲ
ン原子,水酸基,アルコキシ基,カルボキシル基,アル
コキシカルボニル基,シアノ基で1ないし3個置換され
た直鎖状又は分枝状のC1-3アルキル基およびアリル基,
プロパルギル基である。ここで記号R3′を上に例示した
最も好ましい炭化水素残基もしくは水素原子を表わすも
のとすると化合物[I]としては [式中の記号は前記したものを示す] の構造のものが最も好ましい。
例をあげるとたとえば、2−(5−アミノ−1,2,4−チ
アジアゾール−3−イル)−2(Z)−(ヒドロキシイ
ミノ)アセチル,2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾ
ール−3−イル)−2(Z)−(メトキシイミノ)アセ
チル,2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−
イル)−2(Z)−(エトキシイミノ)アセチル,2−
(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−
2(Z)−エトキシイミノ)アセチル,2−(5−アミノ
−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−
{(2−フルオロエチル)オキシイミノ}アセチル,2−
(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−
2(Z)−{(2−クロロエチク)オキシイミノ}アセ
チル,2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−
イル)−2(Z)−(カルボキシメチルオキシイミノ)
アセチル,2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−{(1−カルボキシ−1−メチ
ルエチル)オキシイミノ}アセチル,2−(5−アミノ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−
{(1−tert−ブトキシカルボニル−1−メチルエチ
ル)オキシイミノ}アセチルなどが例示される。
本発明の化合物[I]において置換基R4は水素原子,メ
トキシ基またはホルムアミド基(HCONH−)を表わす。
本発明の化合物[I]において置換基R13は水素原子,
メチル基,水酸基またはハロゲン原子を表わす。ここで
ハロゲン原子はフッ素,塩素,臭素、ヨウ素をいう。
化合物[I]において置換基A は置換されていてもよ
い2,3−位または3,4−位で縮合環を形成するイミダゾリ
ウム−1−イル基を表わす。ここで縮合環はイミダゾー
ル環と5〜6員芳香族複素環が縮合した形のものを意味
し、この縮合環はさらに別の芳香環または芳香族複素環
と縮合していてもよい。また置換基Aの右肩に付記した
は置換基Aが1価の陽電荷を持つことを示す。置換基
されていてもよい2,3−位または3,4−位で縮合環を形成
するイミダゾリウム−1−イル基 (A )は一般式 [A1]または[A2で書き表わされ、式中のBはさらに別の芳香環または芳
香族複素環と縮合していてもよい5〜6員芳香族複素環
を形成する基、R11は水素原子またはイミダゾール環上
の置換基,R12は水素原子またはイミダゾール環と縮合
する環上の置換基をそれぞれ表わす。Bは炭素原子,窒
素原子,酸素原子および/または硫黄原子からなり、こ
のうち炭素原子は1個の水素原子または1個の置換基と
結合するか、もしくは隣接する炭素原子とともに別の縮
合環を形成する。A1基としては具体的にはつぎのような
ものがあげられる。
A2基としては具体的にはつぎのようなものがあげられ
る。
これらの基のなかでイミダゾ[1,2−a]ピリジニウム
−1−イル基 イミダゾ[1,2,−b]ピリダジニウム−1−イル基 イミダゾ[1,5−a]ピリジニウム−2−イル基 がより好ましい。
前記の式[A1],[A2]および具体的にあげたA1基,A2
基においては置換基A の陽電荷を便宜上イミダゾール
の3位の窒素原子にあてはめたが、該第4級窒素原子が
1位の窒素原子にあてはめられる場合もある。また1価
の陽電荷がイミダゾール環に非局在化している場合、さ
らに縮合環全体に非局在化している場合もある。したが
ってたとえば上記の などのようにも表わされる。この陽電荷の存在位置は化
合物[I]の状態(固体から溶液中か),溶媒の種類・
液性,温度,置換基の種類などによって流動的に変化す
るので、本発明は陽電荷が窒素原子に局在化した場合と
イミダゾール環または縮合環全体に非局在化した場合の
すべてを包含するものとする。置換基R11及びR12の数は
好ましくは1ないし2個である。縮合環A上の置換基R
11およびR12としてはたとえば水酸基,ヒドロキシC1-6
アルキル基,C1-6アルキル基,C2-6アルケニル基,C2-6
アルキニル基,C4-6アルカジエニル基,C3-10シクロア
ルキル基,C5-6シクロアルケニル基,C3-10シクロアル
キルC1-6アルキル基,C6-10アリール基,C7-12アラルキ
ル基,ジC6-10アリールメチル基,トリC6-10アリールメ
チル基,複素環基,C1-6アルコキシ基,C1-6アルコキシ
−C1-6アルキル基,C3-10シクロアルキルオキシ基,C
6-10アリールオキシ基,C7-19アラルキルオキシ基,メ
ルカプト基,メルカプトC1-6アルキル基,スルホ基、ス
ルホC1-6アルキル基,C1-6アルキルチオ基,C1-6アルキ
ルチオC1-6アルキル基,C3-10シクロアルキルチオ基,C
6-10アリールチト基,C7-19アラルキルチオ基,アミノ
基,アミノC1-6アルキル基,モノC1-6アルキルアミノ
基、ジC1-6アルキルアミノ基,モノC1-6アルキルアミノ
C1-6アルキル基,ジC1-6アルキルアミノC1-6アルキル
基,C3-10シクロアルキルアミノ基,C6-10アリールアミ
ノ基,C7-19アラルキルアミノ基,環状アミノ基、環状
アミノC1-6アルキル基,環状アミノC1-6アルキルアミノ
基,アジド基,ニトロ基、,ハロゲン原子,トロゲノC
1-6アルキル基,シアノ基,シアノC1-6アルキル基,カ
ルボキシル基,カルボキシC1-6アルキル基,C1-10アル
コキシ−カルボニル基,C1-10アルコキシ−カルボニルC
1-6アルキル基,C6-10アリールオキシ−カルボニル基,
C7-19アラルキルオキシ−カルボニル基,C6-10アリール
−アシル基,C1-6アルカノイル基,C2-6アルカノイル
C1-6アルキル基,C3-5アルケノイル基,C6-10アリール
−アシルオキシ基,C2-6アルカノイルオキシ基,C2-6
アルカノイルオキシC1-6アルキル基,C3-5アルケノイル
オキシ基、カルバモイルC1-6アルキル基,カルバモイル
基,チオカルバモイル基,カルバモイルオキシ
基,カルバモイルオキシC1-6アルキル基,C1-6アルカノ
イルアミノ基,C6-10アリール−アシルアミノ基,ス
ルホンアミド基,カルボキシアミノ基,C1-10アルコキ
シ−カルボキサミド基,C6-10アリールオキシ−カルボ
キサミド基,C7-19アラルキルオキシ−カルボキサミド
基などがあげられる。上記の置換基中、「C4-6アルカジ
エニル基」はたとえば、1,3−ブタジエニルなどを、「C
3-10シクロアルキルC1-6アルキル基」はたとえば、シク
ロペンチルメチル,シクロヘキシルメチルなどを、ハロ
ゲン原子はここではフッ素,塩素,臭素などをそれぞれ
表わす。その他の基すべて前記のものがここでもそのま
まあげられる。
これらの置換基は同一または異なって複数個置換されて
いてもよい。またA1においてはイミダゾール環の5,6−
位が脂環,芳香族環,複素環と縮合していてもよい。こ
れらの例としては などがあげられ、ここでB,R12は前記したものと同じで
ある。上記した置換基R11,R12はさらに置換されていて
もよい。
上記の化合物[I]において4位のカルボキシル基(−
COO)の右肩に付記したは該カルボキシル基がシルボ
キシレートアニオンであって、置換基A上の陽電荷と一
対になって分子内塩を形成していることを示す。一方、
化合物[I]は薬理学的に受容される塩もしくはエステ
ルであってもよい。薬理学的に受容される塩としては無
機塩基塩,アンモニウム塩,有機塩基塩,無機酸付加
塩,有機酸付加塩,塩基性アミノ酸塩などがあげられ
る。無機塩基塩を生成させうる有機塩基としてはアルカ
リ金属(たとえばナトリウム,カリウムなど),アルカ
リ土類金属(たとえばカルシウムなど)などが、有機塩
基塩を生成させうる有機塩基としてはたとえばプロカイ
ン,2−フェニルエチルベンジルアミン,ジベンジルエチ
レンジアミン,エタノールアミン,ジエタノールアミ
ン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン,ポリヒドロ
キシアルキルアミン,N−メチルグルコサミンなどが、無
機酸付加塩を生成させうる無機酸としてはたとえば塩
酸,臭化水素酸,硫酸,硝酸,リン酸などが、有機酸付
加塩を生成させうる有機酸としてはたとえばp−トルエ
ンスルホン酸,メタンスルホン酸、ギ酸,トリフルオロ
酢酸,マレイン酸などが、塩基性アミノ酸塩を生成させ
うる塩基性アミノ酸としてはたとえばリジン,アルギニ
ル,オルニチン,ヒスチジンなどがあげられる。これら
の塩のうち塩基塩(すなわち無機塩基塩,アンモニウム
塩,有機塩基塩,塩基性アミキオ酸塩)は化合物[I]
の置換基R1,R3もしくはA 中にカルボキシル基,スル
ホ基などの酸性基が存在する場合に形成しうる塩基塩を
意味し、酸付加塩(すなわち無機酸付加塩,有機酸付加
塩)は化合物[I]の置換基R1,R3もしくはA 中にア
ミノ基,モノアルキルアミノ基,ジアルキルアミノ基,
シクロアルキルアミノ基,アリールアミノ基,アラルキ
ルアミノ基、環状アミノ基,含窒素複素環基などの塩基
性基が存在する場合に形成しうる酸付加塩を意味する。
また酸付加塩としては化合物[I]の分子内塩を形成し
ている部分,すなわち4位のカルボキシレート部分(CO
O )と3位のCH2 部分に酸が1モル付加して4位が
カルボキシル基(COOH),3位がCH2 ・M [式中、
は無機酸,有機酸からプロトンH をとりのぞいて
できるアニオンを示す。たとえばクロライドイオン,ブ
ロマイドイオン,スルフェートイオン、p−トルエンス
ルホネートイオン,メタンスルホネートイオン、トリフ
ルオロアセテートイオンなど]となった塩も含まれる。
化合物[I]のエステル誘導体は分子中に含まれるカル
ボキシル基をエステル化することにより生成されうるエ
ステルを意味し、合成中間体として利用できるエステル
および代謝上不安定な無毒のエステルである。合成中間
体として利用できるエステルとしてはC1-6アルキル
ステル,C2-6アルケニルエステル,C3-10シクロアルキ
ルエステル,C3-10シクロアルキルC1-6アルキルエステ
ル,C6-10アリールエステル,C7-12アラルキルエス
テル,ジC6-10アリール−メチルエステル,トリC6-10
リール−メチルエステル,置換シリルエステルなどがあ
げられる。C1-6アルキルエステルを形成する「C1-6
ルキル基」としてはたとえば、メチル,エチル,n−プ
ロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec−ブ
チル,tert−ブチル,n、−ペンチル,n−ヘキシル,ベン
ジルオキシメチル,2−メチルスルホニルエチル,2−トリ
メチルシリルエチル,2,2,2−トリクロロエチル,2−ヨー
ドエチル,アセチルメチル,p−ニトロベンゾイルメチ
ル,p−メシルベンゾイルメチル,フタルイミドメチル,
サクシンイミドメチル,ベンゼンスルホニルメチル,フ
ェニルチオメチル,ジメチルアミノエチル,ピリジン−
1−オキシド−2−メチル,メチルスルフィニルメチ
ル,2−シアノ、−1,1−ジメチルエチルなどを、C2-6
ルケニルエステルを形成するC2-6アルケニル基としては
ここでも前記のもの、すなわちビニル,アリル,1−プロ
ペニル,イソプロペニル,1−ブテニル,2−ブテニル,3−
ブテニル,メタリル,1,1−ジメチルアリル,3−メチル−
3−ブテニルなどを、C3-10シクロアルキルエステルを
形成するC3-10シクロアルキル基としてはここでも前記
のもの、すなわちシクロプロピル,シクロブチル,シク
ロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチル,ノルボ
ルニル,アダマンチルなどを、C3-10シクロアルキルC
1-6アルキルエステルを形成するC3-10シクロアルキルC
1-6アルキル基としてはここでも前記のもの、すなわち
シクロプロピルメチル,シクロペンチルメチル,シクロ
ヘキシルメチルなどを、C6-10アリールエステルを形
成する「C6-10アリール基」としてはたとえばフェニ
ル,α−ナフチル,β−ナフチル,ビフェニリル,p−ニ
トロフェニル,p−クロロフェニルなどを、C7-12アラル
キルエステルを形成する「C7-12アラルキル基」と
してはたとえば、ベンジル,1−フェニルエチル,2−フェ
ニルエチル,フェニルプロピル,ナフチルメチル,p−ニ
トロベンジル,p−メトキシベンジル,1−インダニル,フ
ェナシル,3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ルなどを、ジC6-10アリール−メチルエステルを形成す
るジC6-10アリール−メチル基としてはここでも前記の
もの、すなわちベンズヒドリル,ビス(p−メトキシフ
ェニル)メチルなどを、トリC6-10アリール−メチルエ
ステルを形成するトリC6-10アリール−メチル基として
はここでも前記のもの、すなわちトリチルなどを、置換
シリルエステルを形成する置換シリル基としてはここで
も前記のもの、すなわちトリメチルシリル,tert、−ブ
チルジメチルシリル,−Si(CH3)2CH2CH2Si(CH3)2−など
をそれぞれ表わす。上記したエステルには4位のエステ
ルも含まれる。このように4位が上記のエステル基であ
るものは3位がCH2 ・M [式中、M は前記と同
意義を示す]のような塩を形成している。
代謝上不安定な無毒のエステルとしてはペニシリン,セ
ファロスポリンの分野ですでに確立されているものが本
発明においても便宜に採用されうる。このらうな代謝上
不安定な無毒のエステルとしては、たとえばC2-6アルカ
ノイルオキシC1-6アルキルエステル,1−(C1-6アルコキ
シ)C1-6アルキルエステル,1−(C1-6アルキルチオ)C
1-6アルキルエステル,1−(C1-6アルコキシカルボニル
オキシ)C1-6アルキルエステルなどがあげられ、C2-6
ルカノイルオキシC1-6アルキルエステルとしてはたとえ
ば、アセトキシメチルエステル,1−アセトキシエチルエ
ステル,1−アセトキシブチルエステル,2−アセトキシエ
チルエステル,プロピオニルオキシメチルエステル,ピ
バロイルオキシメチルエステルなどが、1−(C1-6アル
コキシ)C1-6アルキルエステルとしてはたとえば、メト
キシメチルエステル,エトキシメチルエステル,イソプ
ロポキシメチルエステル,1−メトキシエチルエステル,1
−エトキシエチルエステルなどが、1−(C1-6アルキル
チオ)C1-6アルキルエステルとしてはたとえば、メチル
チオメチルエステル,エチルチオメチルエステル,1−
(C1-6アルコキシカルボニルオキシ)C1-6アルキルエス
テルとしてはたとえば1−(エトキシカルボニルオキ
シ)エチルエステル,1−(tert−ブトキシカルボニルオ
キシ)エチルエステルなどがそれぞれあげられる。本発
明は上記エステル誘導体のほかに、生体内において化合
物[I]に変換される薬理学的に受容しうる化合物も包
含する。上記した合成中間体として利用できるエステル
および代謝上不安定な無毒のエステルには4位のエステ
ルも含まれる。このような4位が上記のエステル基であ
るものは通常、3位がCH2 ・M [式中、M は前
記と同意義を示す]のような塩を形成している。
また化合物[I]が水酸基を有する場合、その水酸基は
保護されていてもよい。水酸基の保護基としては、β−
ラクタムおよび有機化学の分野で通常、水酸基の保護突
出として使用しうるものはすべて利用でき、前記のC2-6
アルカノイル基,置換オキシカクボニル基、tert−ブチ
ル基,C7-12アラルキル基,ジC6-10アリール−メチル
基,トリC6-10アリーク−メチル基,1−(C1-6アルコキ
シ)C1-6アルキル基,1−(C1-6アルキルチオ)C1-6アル
キル基,置換シリル基などのほか、たとえば2−テトラ
ヒドロピラニル,4−メトキシ−4−テトラヒドロピラニ
ルなどのアセタール残基などが用いられる。
化合物[I]が前記したアミノ基以外のアミノ基をさら
に有する場合、そのアミノ基もやはり保護されていても
よい。このようなアミノ基の保護基としては、前記のア
ミノ基の保護基がここでもそのままあげられる。
本発明の化合物[I]はスペクトルの広い抗菌活性を有
し、人および動物における病原性細菌により生ずる種々
の疾病、たとえば気道感染,尿路感染の予防ならびに治
療のために使用されうる。抗菌性化合物[I]の抗菌ス
ペクトルの特徴としてつぎのような点があげられる。
(1)多種のグラム陰性菌に対して非常に高い活性を示
す。
(2)グラム陽性菌(たとえばスタフィロコッカス・ア
ウレウス,コリネバクテリウム・ジフテリアエなど)に
対して高い活性を有している。
(3)通常のセファロスポリン系抗生物質による治療に
感受性でないシュウドモナス・エアルギノサに対して顕
著な効果を示す。
(4)多くのβ−ラクタマーゼ生産性グラム陰性菌(た
とえばエシェリヒア属,エンテロバクター属,セラチア
属,プロテウス属など)に対しても高い活性を有してい
る。
特にシュウドモナス属微生物に対しては従来からアミカ
シン,ゲンタマイシンなどのアミノグリコシド系抗生物
質が用いられてきたが、抗菌性化合物[I]はこれらの
アミノグリコシド類に匹敵する抗菌力を示すばかりでな
く、人および動物に対する毒性がアミノグリコシド類よ
りも格段に低いので、大きな利点を持っている。
また本発明の抗菌性化合物[I]は優れた安定性を有す
る、血中濃度が高い、効果の持続時間が長い、組織移行
性が顕著であるなどの特徴をも有している。
上記したような特徴を有する本発明の化合物[I]のう
ち、以下(1)−(3)に示す構造を有するものは最も
優れた化合物群である。
(1)A が置換基を有しないイミダゾ[1,2−b]ピ
リダジニウム−1−イル基であるもの (2)A がC1-6アルキル基,ハロゲン原子,シアノ基
を置換基として有するイミダゾ[1,5−a]ピリジニウ
ム−2−イル基であるもの (3)R1がアミノ基でR3が置換されていてもよいC1-3
ルキル基でA がフッ素原子又はシアノ基を置換基とし
て有するイミダゾ[1,2−a]ピリジニウム−1−イル
基であるもの。
本発明の化合物[I]またはその塩もしくはエステルの
製造法を以下に詳しく述べる。以下に述べる方法は反応
としてはいずれも公知であり、それらの公知方法または
それらに準ずる方法を応用することができる。
製造法(1): たとえば一般式 [式中,記号Z,R4,R13およびA は前記と同意義を示
す]で表わされる7−アミノ化合物またはその塩もしく
はエステルと一般式 [式中、記号R1およびR3は前記と同意義](以下RbOHと
略す)で表わされるカルボン酸またはその塩もしくは反
応性誘導体とを反応させることにより化合物[I]を合
成することができる。
本法は7−アミノ化合物[II]をカルボン酸RbOHまたは
その塩もしくは反応性誘導体でアシル化する方法であ
る。この方法においてカルボン酸RbOHは遊離のままある
いはその塩もしくは反応性誘導体が7−アミノ化合物
[II]の7位アミノ基のアシル化剤として用いられる。
すなわち遊離酸RbOHあるいは遊離酸RbOHの無機塩基塩,
有機塩基塩,酸ハライド,酸アジド,酸無水物,混合酸
無水物,活性アミド,活性エステル,活性チオエステル
などの反応性誘導体がアシル化反応に供される。無機塩
基塩としてはアルカリ金属塩(たとえばナトリウム塩,
カリウム塩など),アルカリ土類金属塩(たとえばカル
シウム塩など)などが,有機塩基塩としてはたとえばト
リメチルアミン塩,トリエチルアミン塩,tert−ブチル
ジメチルアミン塩,ジベンジルメチルアミン塩,ベンジ
ルジメチルアミン塩,N,N−ジメチルアニリン塩,ピリジ
ン塩、キノリン塩などが,酸ハライドとしてはたとえば
酸クロライド,酸ブロマイドなどが、混合酸無水物とし
てはモノC1-6アルキル炭酸混合酸無水物(たとえば遊離
酸RbOHとモノメチル炭酸,モノエチル炭酸,モノイソプ
ロピル炭酸,モノイソブチル炭酸,モノtert−ブチル炭
酸,モノベンジル炭酸,モノ(p−ニトロベンジル)炭
酸,モノアリル炭酸などとの混合酸無水物),C1-6脂肪
酸カルボン酸混合酸無水物(たとえば遊離酸RbOHと酢
酸,トリクロロ酢酸,シアノ酢酸,プロピオン酸,酪
酸,イソ酪酸,吉草酸,イソ吉草酸,ピバル酸,トリフ
ルオロ酢酸,トリクロロ酢酸,アセト酢酸などとの混合
酸無水物),C7-12芳香属カルボン酸混合酸無水物(た
とえば遊離酸RbOHと安息香酸,p−トルイル酸,p−クロロ
安息香酸などとの混合酸無水物),有機スルホン酸混合
酸無水物(たとえば遊離酸RbOHとメタンスルホン酸、エ
タンスルホン酸,ベンゼンスルホン酸,p−トルエンスル
ホン酸などとの混合酸無水物)などが,活性アミドとし
ては含窒素複素環化合物とのアミド(たとえば遊離酸Rb
OHとピラゾール,イミダゾール,ベンゾトリアゾールな
どとの酸アミドで,これらの含窒素複素環化合物は前記
のC1-6アルキル基,C1-6アルコキシ基,ハロゲン原子,
オキソ基,チオキソ基,C1-6アルキルチオ基などで置換
されていてもよい)などがあげられる。活性エステルと
してはβ−ラクタムおよびペプチド合成の分野でこの目
的に用いられるものはすべて利用でき,たとえば有機リ
ン酸エステル(たとえばジエトキシリン酸エステル,ジ
フェノキシリン酸エステルなど)のほかp−ニトロフェ
ニルエステル,2,4−ジニトロフェニルエステル,シアノ
メチルエステル,ペンタクロロフェニルエステル,N−ヒ
ドロキシサクシンイミドエステル,N−ヒドロキシフタル
イミドエステル,1−ヒドロキシベンゾトリアゾールエス
テル,6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾールエ
ステル,1−ヒドロキシ−1H−2−ピリドンエステルなど
があげられる。活性チオエステルとしては芳香属複素環
チオール化合物とのエステル(たとえば2−ピリジルチ
オールエステル,2−ベンゾチアゾリルチオールエステル
などで,これらの複素環は前記のC1-6アルキル基,C1-6
アルコキシ基,ハロゲン原子,C1-6アルキルチオ基など
で置換されていてもよい)があげられる。一方,7−アミ
ノ化合物[II]は遊離のまま,その塩あるいはエステル
として用いられる。7−アミノ化合物[II]の塩として
は無機塩基塩,アンモニウム塩,有機塩基塩,無機酸付
加塩,有機酸付加塩などがあげられる。無機塩基塩とし
てはアルカリ金属塩(たとえばナトリウム塩,カリウム
塩等),アルカリ土類金属塩(たとえばカルシウム塩な
ど)などが、有機塩基塩としてはたとえばトリメチルア
ミン塩,トリエチルアミン塩,tert−ブチルジメチルア
ミン塩,ジベンジルメチルアミン塩、ベンジルメチルア
ミン塩,N,N−ジメチルアニリン塩、ピリジン塩,キノリ
ン塩などが、無機酸付加塩としてはたとえば塩酸塩,臭
化水素酸塩、硫酸塩,硝酸塩、リン酸塩などが、有機酸
付加塩としてはギ酸塩,酢酸塩,トリフルオロ酢酸塩、
メタンスルホン酸塩,p−トルエンスルホン酸塩などがあ
げられる。7−アミノ化合物[II]のエステルとしては
化合物[I]のエステル誘導体としてすでに述べたエス
テルがここでもそのままあげられる。すなわちC1-6アル
キルエステル,C2-6アルケニルエステル,C3-10シク
ロアルキルエステル,C3-6シクロアルキルC1-6アルキル
エステル,C6-10アリールエステル,C7-12アラルキル
エステル,ジC6-10アリールメチルエステル,トリC
6-10アリールメチルエステル,C2-6アルカノイルオキシ
C1-6アルキルエステルなどがあげられる。原料物質RbOH
およびその塩・反応性誘導体は公知の方法またはそれに
準ずる方法によって容易に製造できる。化合物RbOHの反
応性誘導体は反応混合物から単離される物質として7−
アミノ化合物[II]と反応させてもよいし,または単離
前の化合物RbOHの反応性誘導体を含有する反応混合物を
そのまま7−アミノ化合物[II]と反応させることもで
きる。カルボン酸RbOHを遊離酸または塩の状態で使用す
る場合は適当な縮合剤を用いる。縮合剤としてはたとえ
ばN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミドなどのN,N′
−ジ置換カルボジイミド類,たとえばN,N′−カルボニ
ルジイミダゾール,N,N′−チオカルボニルジイミダゾー
ルなどのアゾライド類,たとえばN−エトキシカルボニ
ル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキシキノリン,オキ
シ塩化リン,アルコキシアセチレンなどの脱水剤,たと
えば2−クロロピリジウムメチルアイオダイド,2−フル
オロピリジニウムメチルアイオダイドなどの2−ハロゲ
ノピリジニウム塩類などが用いられる。これらの縮合剤
を用いた場合、反応はカルボン酸RbOHの反応性誘導体を
経て進行すると考えられる。反応は一般に溶媒中で行な
われ、反応を阻害しない溶媒が適宜に選択される。この
ような溶媒としてはたとえばジオキサン,テトラヒドロ
フラン,ジエチルエーテル,tert−ブチルメチルエーテ
ル,ジイソプロピルエーテル,エチレングリコール−ジ
メチルエーテルなどのエーテル類,たとえばギ酸エチ
ル,酢酸エチル,酢酸n−ブチルなどのエステル類,た
とえばジクロロメタン,クロロホルム,四塩化炭素,ト
リクレン,1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素類,たとえばn−ヘキサン,ベンゼン,トルエンなど
の炭化水素類,たとえばホルムアミド,N,N−ジメチルホ
ルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類,たとえばアセトン,メチルエチルケトン,メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン類,たとえばアセトニトリ
ル,プロピオニトリルなどのニトリル類などのほか,ジ
メチルスルホキシド,スルホラン,ヘキサメチルホスホ
ルアミド,水なとが単独または混合溶媒として用いられ
る。アシル化剤(RbOH)の使用量は7−アミノ化合物
[II]1モルに対して通常約1〜5モル,好ましくは約
1〜2モルである。反応は約−80〜80℃,好ましくは約
−40〜50℃,最も好ましくは約−30〜30℃の温度範囲で
行われる。反応時間は7−アミノ化合物[II]およびカ
ルボン酸RbOHの種類,溶媒の種類(混合溶媒の場合はそ
の混合比も),反応温度などに依存し、通常約1分〜72
時間,好ましくは約15分〜3時間である。アシル化剤と
して酸ハライドを用いた場合は放出されるハロゲン化水
素を反応系から除去する目的で脱酸剤の存在下に反応を
行うことができる。このような脱酸剤としてはたとえば
炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸カルシウム,炭酸
水素ナトリウムなどの無機塩基,たとえばトリエチルア
ミン,トリ(n−プロピル)アミン,トリ(n−ブチ
ル)アミン,ジイソプロピルエチルアミン,シクロヘキ
シルジメチルアミン,ピリジン,ルチジン,γ−コリジ
ン,N,N−ジメチルアニリン,N−メチルピペリジン,N−メ
チルピロリジン,N−メチルモルホリンなどの第3級アミ
ン,たとえばプロピレンオキシド、エピクロルヒドリン
などのアルキレンオキシドなどがあげられる。
本反応の原料の7−アミノ化合物[II]またはその塩も
しくはエステルはたとえば、一般式 [式中、記号R5は水酸基,アシルオキシ基,カルバモイ
ルオキシ基,置換カルバモイルオキシ基またはハロゲン
原子を、その他の記号は前記と同意義を示す]で表わさ
れる化合物またはその塩もしくはエステルと一般式A′
[A′は置換されていてもよい2,3−位または3,4−位で
縮合環を形成するイミダゾールを示す]で表わされるイ
ミダゾール化合物またはその塩とを反応させることによ
り合成することができる。
ここで原料となる化合物[IX]またはその塩もしくはエ
ステルは公知の方法もしくはそれに準ずる方法を用いて
容易に入手しうる化合物である。化合物[IX]の塩,エ
ステルについては化合物[II]の塩,エステルと同じ
塩,エステルがここでもあげられる。
前記R5で表わされるアシルオキシ基は前記のアシル
キシ基がここでも用いられるが、とりわけアセトキシ,
クロロアセトキシ,プロピオニルオキシ,ブチリルオキ
シ,ピバロイルオキシ,3−オキソブチリルオキシ,4−ク
ロロ−3−オキソブチリルオキシ,3−カルボキシプロピ
オニルオキシ,4−カルボキシブチリルオキシ,3−エトキ
シカルバモイルプロピオニルオキシ,ベンゾイルオキ
シ,o−カルボキシベンゾイルオキシ,o−(エトキシカル
ボニルカルバモイル)ベンゾイルオキシ,o−(エトキシ
カルボニルスルファモイル)ベンゾイルオキシなどが好
ましい。記号R5で表わされる置換カルバモイルオキシ基
は前記のものがここでも用いられるが、とりわけメチル
カルバモイルオキシ,N,N−ジメチルカルバモイルオキシ
などが好ましい。記号R5で表わされるハロゲン原子は塩
素,臭素,ヨウ素などが好ましい。またイミダゾール化
合物A′とその塩については後に詳記する。
本反応は7位−アミノ基が保護されていても上記と同様
に反応が進行する。反応後、要すれば、保護基の脱離を
行うことにより同じく7−アミノ化合物[II]に導くこ
とができる。
カルボン酸RbOHまたはその塩もしくは反応性誘導体は公
知の方法もしくはそれに準ずる方法により容易に製造す
ることができる。
製造法(2):一般式 [式中,R5は水酸基,アシルオキシ基,カルバモイルオ
キシ基,置換カルバモイルオキシ基またはハロゲン原子
を、その他の記号は前記と同意義を示す]で表わされる
化合物またはその塩もしくはエステルと一般式A′
[A′は置換されていてもよい2,3−位または3,4−位で
縮合環を形成するイミダゾールを示す]で表わされるイ
ミダゾール化合物またはその塩とを反応させることによ
り化合物[I]を合成することができる。
この反応は、化合物[X]またはその塩もしくはエステ
ル(以下化合物[X]と略称することもある)に対して
イミダゾール化合物A′またはその塩を反応させ、求核
置換反応により化合物[I]を合成する方法である。一
般式[X]においてR5はここでも水酸基,アシルオキシ
基,カルバモイルオキシ基,置換カルバモイルオキシ基
またはハロゲン原子を示す。化合物[X]は遊離のま
ま、その塩あるいとエステルとして用いられる。化合物
[X]の塩,エステルとしては製造法(1)において7
−アミノ化合物[II]の塩,エステルとしてあげたもの
がここでもそのままあてはめられる。化合物[X],そ
の塩およびエステルは公知の方法またはそれに準ずる方
法によって容易に製造できる。一方イミダゾール化合物
A′は置換されていてもよい2,3−位または3,4−位で縮
合環を形成するイミダゾールを示す。ここで縮合環はイ
ミダゾール環と5〜6員芳香属複素環が縮合した形のも
のを意味し、この縮合環はさらに別の芳香環または芳香
属複素環と縮合していてもよい。置換されていてもよい
2,3−位または3,4−位で縮合環を形成するイミダゾール
(A′)は一般式[A1′]または[A2′] で書き表わされ、化合物[X]と化合物[A1′]または
その塩とを反応させた場合に合成できる目的化合物
[I]のA は前記のA1基を、化合物[X]と化合物
[A2′]またはその塩とを反応させた場合に合成できる
目的化合物[I]のA 基は前記のA2基をそれぞれ示
す。縮合イミダゾール[A1′]および[A2′]の式中の
記号BはA1基,A2基中のBとしてすでにあげたものがこ
こでもそのままあてはめられ、したがって化合物
[A1′]としては具体的には などが、[A2′]としては具体的には などがあげられる。イミダゾール化合物A′上の置換基
R11′およびR12′としては基Aの置換基R11およびR12
してすでにあげたものがここでもそれぞれそのままあて
はめられる。また化合物[A1′]においてイミダゾール
環の5,6−位が脂環,芳香族環、複素環と縮合していて
もよい。これらの例としては などがあげられ、ここでB,R12′は前記ししたものと同
じである。上記した置換基R11′,R12′はさらに置換さ
れていてもにい。イミダゾール化合物A′は塩としても
用いられる。化合物A′の塩としてはたとえば塩酸塩,
臭化水素酸塩,硫酸塩、硝酸塩,リン酸塩などの無機酸
付加塩,たとえばギ酸塩,酢酸塩,トリフルオロ酢酸
塩、メタンスルホン酸塩,p−トルエンスルホン酸塩など
の有機酸付加塩などがあげられる。イミダゾール化合物
A′およびその塩の一般的合成法は既知であり、文献記
載の公知方法またはそれに準ずる方法によって容易に製
造できる。イミダゾール化合物A′またはその塩による
化合物[X]への本求核置換反応はそれ自体よく知られ
た反応であって、通常溶媒中で行なわれる。この反応に
用いられる溶媒としては製造法(1)で使用されるエー
テル類,エステル類、ハロゲン化炭化水素類,炭化水素
類,アミド類、ケトン類,ニトリル類、水などの溶媒が
そのままあてはめられるが、これらのほかにたとえばメ
タノール,エタノール,n−プロパノール,イソプロパノ
ール,エチレングリコール,2−メトキシエタノールなど
のアルコール類も用いられる。またイミダゾール化合物
A′が液体の場合、この化合物A′を化合物[X]に対
して大過剰(たとえば10〜200倍モル)使用して溶媒を
も兼ねさせる場合がある。この場合、上記の溶媒を使用
しなくてもよいし、また上記の溶媒とA′とを混合溶媒
としてもよい。
化合物[X]においてR5がアシルオキシ基,カルバモイ
ルオキシ基,置換カルバモイルオキシ基の場合: より好ましい溶媒は水もしくは水と混合しうる有機溶媒
と水との混合溶媒で、水と混合しうる有機溶媒のうち、
より好ましいものはアセトン,メチルエチルケトン,ア
セトニトリルなどである。求核試薬A′の使用量は化合
物[X]1モルに対して通常約1〜5モル,好ましくは
約1〜3モルである。反応は約10〜100℃,好ましくは
約30〜80℃の温度範囲で行なわれる。反応時間は化合物
[X]および化合物A′の種類,溶媒の種類(混合溶媒
の場合はその混合比),反応温度などに依存し、通常約
30分〜5日間,好ましくは約1〜5時間である。反応は
pH2〜8,好ましくは中性付近すなわちpH5〜8で行なうの
が有利である。また本反応は通常2〜30当量のヨウ化物
またはチオシアン酸塩の存在下でより容易に進行する。
このような塩としてはヨウ化ナトリウム,ヨウ化カリウ
ム,チオシアン酸ナトリウム,チオシアン酸カリウムな
どがあげられる。上記の塩のほか、たとえばトリメチル
ベンジルアンモニウムブロマイド,トリエチルベンジル
アンモニウムブロマイド,トリエチルベンジルアンモニ
ウムヒドロキサイドのような界面活性作用を有する第4
級アンモニウム塩を添加することによって反応を円滑に
進行させうる場合もある。
化合物[X]においてR5が水酸基の場合: たとえば日本国公開特許公報昭58−43979などに記載さ
れた方法にしたがって有機リン化合物の存在下に行う。
ここで用いられる有機リン化合物としてはたとえばo−
フェニレンホスホロクロリデイト、o−フェニレンホス
ホロフロリデイト、メチル o−フェニレンホスフェイ
ト、エチル o−フェニレンホスフェイト、プロピル
o−フェニレンホスフェイト、イソプロピル o−フェ
ニレンホスフェイト、ブチル o−フェニレンホスフェ
イト、イソブチル o−フェニレンホスフェイト、sec
−ブチル o−フェニレンホスフェイト、シクロヘキシ
ル o−フェニレンホスフェイト、フェニル o−フェ
ニレンホスフェイト、p−クロロフェニル o−フェニ
レンホスフェイト、p−アセチル o−フェニレンホス
フェイト、2−クロロエチル o−フェニレンホスフェ
イト、2,2,2−トリクロロエチル o−フェニレンホス
フェイト、エトキシカルボニルメチル o−フェニレン
ホスフェイト、カルバモイルメチル o−フェニレンホ
スフェイト、2−シアノエチル o−フェニレンホスフ
ェイト、2−メチルスルホニルエチル o−フェニレン
ホスフェイト、ベンジル o−フェニレンホスフェイ
ト、1,1−ジメチル−2−プロペニル o−フェニレン
ホスフェイト、2−プロペニル o−フェニレンホスフ
ェイト、3−メチル−2−ブテニル o−フェニレンホ
スフェイト、2−チエニルメチル o−フェニレンホス
フェイト、2−フルフリルメチル o−フェニレンホス
フェイト、ビス−o−フェニレンピロホスフェイト、2
−フェニル−1,3,2−ベンゾジオキサホスホール−2−
オキシド、2−(p−クロロフェニル)−1,3,2−ベン
ゾジオキサホスホール−2−オキシド、2−ブチル−1,
3,2−ベンゾジオキサホスホール−2−オキシド、2,−
アニリノ1,3,2−ベンゾジオキサホスホール−2−オキ
シド、2−フェニルチオ−1,3,2−ベンゾジオキサホス
ホール−2−オキシド、2−メトキシ−5−メチル−1,
3,2−ベンゾジオキサホスホール−2−オキシド、2−
クロロ−5−エトキシカルボニル−1,3,2−ベンゾジオ
キサホスホール−2−オキシド、2−メトキシ−5−エ
トキシカルボニル−1,3,2−ベンゾジオキサホスホール
−2−オキシド、5−エトキシカルボニル−2−フェニ
ル−1,3,2−ベンゾジオキサホスホール−2−オキシ
ド、2,5−ジクロロ−1,3,2−ベンゾジオキサホスホール
−2−オキシド、4−クロロ−2−メトキシ−1,3,2−
ベンゾジオキサホスホール−2−オキシド、2−メトキ
シ−4−メチル−1,3,2−ベンゾジオキサホスホール−
2−オキシド、2,3−ナフタレンメチルホスフェイト、
5,6−ジメチル−2−メトキシ−1,3,2−ベンゾジオキサ
ホスホール−2−オキシド、2,2−ジヒドロ−4,5,6,7−
テトラクロロ−2,2,2−トリメトキシ−1,3,2−ベンゾジ
オキサホスホール、2,2−ジヒドロ−4,5,6,7−テトラク
ロロ−2,2,2−トリフェノキシ−1,3,2−ベンゾジオキサ
ホスホール、2,2−ジヒドロ−2,2−エチレンジオキシ−
2−メトキシ、−1,3,2−ベンゾジオキサホスホール、
2,2−ジヒドロ−2−ベンジル−2,2−ジメトキシ−1,3,
2−ベンゾジオキサホスホール、2,2−ジヒドロ−4,5−
ベンゾ−2,2,2−トリメトキシ−1,3,2−ベンゾジオキサ
ホスホール、2,2−ジヒドロ−2,2,2−トリフェノキシ−
1,3,2−ベンゾジオキサホスホール、2,2−ジヒドロ−2,
2−(o−フェニレンジオキシ)−2−フェノキシ1,3,2
−ベンゾジオキサホスホール、2−クロロ−2,2−ジヒ
ドロ−2,2−(o−フェニレンジオキシ)−1,3,2−ベン
ゾジオキサホスホール、2,2−ジヒドロ−2−メトキシ
−2,2−(o−フェニレンジオキシ)−1,3,2−ベンゾジ
オキサホスホール、2,2−ジヒドロ−2,2,2−トリクロロ
−1,3,2−ベンゾジオキサホスホール、9,10,−フェナン
スレンジオキシトリメトキシホスホラス,o−フェニレン
ホスホロクロリダイト、o−フェニレンホスホロブロミ
ダイト、o−フェニレンホスホロフロリダイト、メチル
o−フェニレンホスファイト、ブチル o−フェニレ
ンホスファイト、メトキシカルボニルメチル o−フェ
ニレンホスファイト、フェニル o−フェニレンホスフ
ァイト、p−クロロ(またはp−ニトロ)フェニル o
−フェニレンホスファイト、2−フェニル−1,3,2−ベ
ンゾジオキサホスホール、ビス−o−フェニレンピロホ
スファイト、2−メトキシ−2−メチル−1,3,2−ベン
ゾオキサホスホール、5−アセチル−2−フェノキシ−
1,3,2−ベンゾジオキサホスホール、9,10−フェナンス
レンホスホロクロリダイト、2−クロロ−4−メチル−
1,3,2−ベンゾジオキサホスホール、5−エトキシカル
ボニル−2−フェニル−1,3,2−ベンゾジオキサホスホ
ール、2−クロロ−2−チオキソ−1,3,2−ベンゾジオ
キサホスホール、2−フェノキシ−2−オキソ−1,3,2
−ベンゾジアザホスホール、2−フェノキシ−1,3,2−
ベンゾジオキサアザホスホール、2,2−ジヒドロ−2−
オキソ−2−メトキシ−4,5−ジメチル−1,3,2−ジオキ
サホスホール、2,2−ジヒドロ−3−オキソ−2−クロ
ロ−4,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホール、2,2
−ジヒドロ−3−オキソ−2−(1−イミダゾリル)−
4,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホール、2,2−ジ
ヒドロ−2,2−エチレンジオキシ−2−メトキシ−4,5−
ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホール、2,2−ジヒドロ
−2,2−ジメトキシ−2−フェノキシ−4,5−ジメチル−
1,3,2−ジオキサホスホール、2,2−ジヒドロ−2,2,2−
トリメトキシ−4,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホ
ール、2,2−ジヒドロ−2,2,2−トリフェノキシ−4,5−
ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホール、2,2−ジヒドロ
−2,2,2−トリエトキシ−4,5−ジフェニル−1,3,2−ジ
オキサホスホール、2,2−ジヒドロ−2,2,2−トリメトキ
シ−4,5−ジフェニル−1,3,2−ジオキサホスホール、2,
2−ジヒドロ−2−オキソ−2−メトキシ−4,5−ジフェ
ニル−1,3,2−ジオキサホスホール、2,2−ジヒドロ−2,
2,2−トリメトキシ−1,3,2−ジオキサホスホール、2,2
−ジヒドロ−2,2,2−トリメトキシ−4−フェニル−1,
3,2−ジオキサホスホール、2,2−ジヒドロ−2,2,2−ト
リメトキシ−4−メチル−1,3,2−ジオキサホスホー
ル、2,2−ジヒドロ−2,2,2−トリメトキシ−4−メチル
−5−フェニルカルバモイル−1,3,2−ジオキサホスホ
ール、2,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ、−2,2,2−トリメト
キシ−1,3,2−ベンゾジオキサホスホール、2,2′−オキ
シビス(4,5−ジメチル−2,2−ジヒドロ−1,3−2−ジ
オキサホスホール),2,2′−オキシビス(4,5−ジメチ
ル−2,2−ジヒドロ−1,3,2−ジオキサホスホール−2−
オキシド)などがあげられる。反応に用いる溶媒は反応
を阻害しないものであればよく、好ましくは前記したエ
ーテル類,エステル類,ハロゲン化炭化水素類,炭化水
素類,アミド類,ケトン類、ニトリル類などが単独また
は混合溶媒として用いられる。とりわけ、たとえばジク
ロロメタン,アセトニトリル,ホルムアミド、ホルムア
ミドとアセトニトリルの混合溶媒,ジクロロメタンとア
セトニトリルの混合溶媒などを使用すると好効果がえら
れる。求核試薬A′またはその塩および有機リン化合物
の使用量は化合物[X]1モルに対してそれぞれ約1〜
5モル,約1〜10モル,より好ましくはそれぞれ約1〜
3モル,約1〜6モルである。反応は約−80〜50℃,好
ましくは約−40−40℃の温度範囲で行なわれる。反応時
間は通常約1分〜15時間,好ましくは約5分〜2時間で
ある。反応系に有機塩基を添加してもよい。このような
有機塩基としてはたとえばトリエチルアミン,トリ(n
−ブチル)アミン,ジ(n−ブチル)アミン、ジイソブ
チルアミン、ジシクロヘキシルアミン,2,2−ルチジンな
どのアミン類があげられる。塩基の添加量は化合物
[X]1モルに対して約1〜5モルがよい。
化合物[X]においてR5がハロゲン原子の場合: 好ましい溶媒は前記のエーテル類,エステル類,ハロゲ
ン化炭化水素類,炭化水素類,アミド類,ケトン類,ニ
トリル類、アルコール類,水などである。求核試薬A′
の使用量は化合物[X]1モルに対して通常約1〜5モ
ル,好ましくは約1〜3モルである。反応は約0〜80
℃,好ましくは約20〜60℃の温度範囲で行なわれる。反
応時間は通常約30分〜15時間,好ましくは約1〜5時間
である。反応を促進するための脱ハロゲン剤の存在下に
反応を行うこともできる。このような脱ハロゲン剤とし
ては製造法(1)の項で述べた無機塩基,第3級アミ
ン,アルキレンオキシド類などの脱酸剤がここでもあげ
られらるが、求核試薬A′自身を脱ハロゲン剤として働
かせてもよい。この場合には化合物A′を化合物[X]
1モルに対して2モル以上使用する。R5で示されるハロ
ゲン原子は塩素,臭素,ヨウ素などであるが、好ましく
はヨウ素である。R5がヨウ素である化合物[X]はたと
えば日本国公開特許公報昭58−57390に記載の方法また
はそれに準ずる方法などを用いて容易に製造できる。化
合物[X]は公知の方法もしくはそれに準ずる方法によ
り容易に製造することができる。
また化合物[I]は上記の製造法(1)または(2)の
方法のほか、下記の製造法(3)の方法によっても製造
することができる。
反応式は次のとおりである。
[式中、記号R3″は置換されていてもよい炭化水素残基
を、記号Z,R1,R4,R13およびA は前記と同意義を示
す] 本法はヒドロキシイミノ化合物[V]または塩もしくは
エステルに対して一般式R3″OHで示される化合物または
その反応性誘導体を反応させて化合物[I′]またはそ
の塩もしくはエステル(以下化合物[I′]と略称する
こともある)を合成する方法であり、よく知られたエー
テル化反応である。R3″は置換されていてもよい炭化水
素残基を示し、このような炭化水素残基としてはR3にお
ける置換されていてもよい炭化水素残基としてすでにあ
げたものがここでもそのままあてはめられる。R3″OHは
そのままあるいはその反応性誘導体として用いられる。
R3″OHの反応性誘導体はヒドロキシイミノ化合物[V]
の水素原子とともに離脱する基を有するR3″OHの誘導
体、すなわち一般式R3″Yで表わされる化合物を意味す
る。ここで水素原子とともに離脱する基Yはハロゲン原
子,スルホ基,モノ置換スルホニルオキシ基などを示
す。トロゲン原子としては塩素,臭素,ヨウ素などがあ
げられる。モノ置換スルホニルオキシ基としてはたとえ
ばメタンスルホニルオキシ,エタンスルホニルオキシ,
ベンゼンスルホニルオキシ,p−トルエンスルホニルオキ
シなどのC1-6アルキルスルホニルオキシ基,C6-10アリ
ールスルホニルオキシ基などがあげられる。また特に化
合物[V]のC1-4アルキルエーテル体を製造する場合に
は上記の反応性誘導体のほか、たとえばジアゾメタン,
ジアゾエタンなどのC1-4ジアゾアルカン,たとえばジメ
チル硫酸,ジエチル硫酸などのC1-4アルキル硫酸なども
用いられる。
化合物[V]は製造法(1)で述べたアシル化反応また
は製造法(2)で述べた求核置換反応にしたがって合成
することができる。すなわち、それぞれ次の反応式で示
される。
また原料化合物[XII]および[X′]も公知の方法ま
たはそれに準ずる方法により容易に合成することができ
る。化合物R3″OHおよびその反応性誘導体も公知の方法
またはそれに準ずる方法により容易に合成することがで
きる。
(3−1)R3″OHを使用する場合: 適当な脱水剤を用いてヒドロキシイミノ化合物[V]と
化合物R3″OHとを反応させ化合物[I′]を合成する。
このような目的に使用される脱水剤としてはたとえばオ
キシ塩化リン,塩化チオニル,アゾジカルボン酸ジアル
キル(通常,ホスフィンとの共存で使用される),N,N′
−ジシクロロヘキシルカルボジイミドなどがあげられ、
好ましくはトリフェニルホスフィン共存下のアゾジカル
ボン酸ジエチルである。トリフェニルホスフィン共存下
でアゾジカルボン酸ジエチルを用いる反応は通常、無水
の溶媒中で行なわれ、前記のエーテル類,炭化水素類な
どが使用される。ヒドロキシイミノ化合物[V]1モル
に対して化合物R3″OH,アゾジカルボン酸エチル,トリ
フィニルホスフィンはいずれも約1〜1.5モル用いられ
る。約0〜50℃の温度範囲で約1〜4日間を要する。
(3−2)R3″Yを使用する場合: R3″Yとヒドロキシイミノ化合物[V]との反応は通常
のエーテル化反応であって、溶媒中で行なわれる。溶媒
としては製造法(1)の項であげたエーテル類,エステ
ル類,ハロゲン化炭化水素類,炭化水素類、アミド類、
ケトン類、ニトリル類,アルコール類,水などの溶媒も
しくは混合溶媒がここでもあげられ、好ましくは水と混
合しうる溶媒と水との混合溶媒(たとえば含水メタノー
ル,含エタノール,含水アセトン,含水ジメチルスルホ
キシドなど)である。本反応は適当な塩基の存在下に円
滑に進行させることもできる。このような塩基としては
たとえば炭酸ナトリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸カ
リウムなどのアルカリ金属塩,たとえば水酸化ナトリウ
ム,水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物などの
無機塩基があげられる。また本反応をpH7.5〜8.5の緩衝
溶液中で行なってもよい。原料化合物[V]1モルに対
して使用する試薬R3″Yおよび塩基のモル数はそれぞれ
約1〜5,約1〜10,好ましくはそれぞれ約1〜3,約1〜
5である。反応温度は約−30〜10℃,好ましくは約0〜
80℃の範囲である。反応時間は約10分〜15時間,好まし
くは約30分〜5時間である。
(3−3)C1-4ジアゾアルカンを使用する場合: 反応は通常溶液中で行なわれる。溶液としては前記のエ
ーテル類,炭化水素類などが用いられる。ヒドロキシイ
ミノ化合物[V]を溶液に溶解したのち、ジアゾアルカ
ン化合物の溶液を加えると反応は進行する。試薬は化合
物[V]1モルに対して約1〜10モル,好ましくは約1
〜5モル使用する。反応は比較的低温で行なわれ約−50
〜20℃、好ましくは約−30〜0℃である。反応時間は約
1分〜5時間,好ましくは約10分〜1時間である。
(3−4)ジC1-4アルキル硫酸を使用する場合: 反応は通常、水もしくは水と混合しうる溶媒と水との混
合溶媒中で行なわれる。混合溶媒としては製造法(3−
2)であげた含水溶媒がここでもあげられる。この反応
は通常、たとえば水酸化ナトリウム,水酸化カリウムな
どのアルカリ金属水酸化合物などの無機塩基の存在下に
行なわれる。試薬は化合物[V]1モルに対して約0.5
〜10モル,好ましくは約1〜2モル使用する。反応温度
は約20〜100℃,好ましくは約50〜100℃の範囲である。
反応時間は約10分〜5時間,好ましくは約30分〜3時間
である。
上記した製造法(1)〜(3)の反応ののち、要すれば
保護基の除去および精製を行うことにより本発明の目的
化合物[I]を得ることができる。以下に保護基の除去
法および精製法について説明する。
保護基除去法:前記した通りβ−ラクタムおよびペプチ
ド合成の分野ではアミノ基の保護基は充分に研究されて
いてその保護法及び脱保護法はすでに確立されている。
また、アミノ保護基の除去法も同様に確立されており、
本発明においても保護基の除去は従来の技術をそのまま
利用できる。たとえばモノハロゲノアセチル基(クロロ
アセチル,ブロモアセチルなど)はチオ尿素により,ア
ルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル,エトキシ
カルボニル,tert−ブトキシカルボニルなど)は酸(た
とえば塩酸など)により,アラルキルオキシカルボニル
基(ベンジルオキシカルボニル,p−メチルベンジルオキ
シカルボニル,p−ニトロベンジルオキシカルボニルな
ど)は接触還元により,2,2,2−トリクロロエトキシカル
ボニルは亜鉛と酸(たとえば酢酸など)により除去する
ことができる。一方、合成中間体として化合物[I]が
エステル化されている場合もそれ自体公知の方法または
それに準ずる方法によってエステル残基を除去すること
ができる。たとえば2−メチルスルホニルエチルエステ
ルはアルカリにより,アラルキルエステル(ベンジルエ
ステル,p−メトキシベンジルエステル,p−ニトロベンジ
ルエステルなど)は酸(たとえばトリフルオロ酢酸な
ど)または接触還元により,2,2,2−トリクロロエチルエ
ステルは亜鉛と酸(たとえば酢酸など)により,シリル
エステル(トリメチルシリルエステル,tert−ブチルジ
メチルシリルエステルなど)は水のみにより除去するこ
とができる。
化合物[I]の精製法:製造法(1)〜(3)に詳記し
た各種製造法により,また要すれば上記の保護基除去法
をつづいて行うことにより反応混合物中に生成した化合
物[I]は抽出法,カラムクロマトグラフィー,沈殿
法,再結晶法などの公知の処理手段によって単離精製す
ることができる。一方、単離された化合物[I]を公知
の方法により所望の生理学的に受容される塩または代謝
上不安定な無毒のエステルへと変換することもできる。
作用,効果 本発明の化合物[I]は公知のペニシリン剤,セフアロ
スポリン剤と同様に注射剤,カプセル剤,錠剤,顆粒剤
として非経口または経口的に投与できる。投与量は前記
したような病原性細菌に感染した人および動物の体重1k
gあたり0.5〜80mg/日,より好ましくは1〜20mg/日を1
日3〜4回に分割して投与すればよい。注射剤として用
いられる場合の担体は、たとえば蒸留水,生理食塩水な
どが用いられ、カプセル剤,粉剤,顆粒剤,錠剤として
用いられる場合は、公知の薬理学的に許容される賦形剤
(たとえばデンプン,乳糖,白糖,炭酸カルシウム,リ
ン酸カルシウムなど),結合剤(たとえばデンプン,ア
ラビアゴム,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシ
プロピルセルロース,結晶セルロースなど),滑沢剤
(たとえばステアリン酸マグネシウム、タルクなど),
破壊剤(たとえばカルボキシメチルカルシウム,タルク
など)と混合して用いられる。
参考例,実施例 本発明はさらに下記の参考例,実施例で詳しく説明され
るが、これらの例は単なる実施であって本発明を限定す
るものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で
変化させてもよい。
参考例,実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶
出はTLC(Thin Layer Chromatography,薄層クロマトグ
ラフィー)による観察下に行なわれた。TLC観察におい
ては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製の60F254
を、展開溶媒としてカラムクロマトグラフィーで溶出溶
媒として用いられた溶媒を、検出法としてUV検出器を採
用した。カラム用シリカゲルは同じメルク社製のキーゼ
ルゲル60(70〜230メッシュ)を用いた。“セファデッ
クス”はファルマシア・ファイン・ケミカルズ社(Phar
macia Fine Chemicals)製である。XAD−2樹脂はロー
ム・アンド・ハース社製(Rohm & Haas Co.)製であ
る。NMRスペクトルは内部または外部基準としてテトラ
メチルシランを用いてXL−100A(100MHz),EM360(60MH
z),EM390(90MHz)またはT60(60MHz)型スペクトロメ
ーターで測定し、全δ値をppmで示した。混合溶媒にお
いて()内に示した数値は各溶媒の容量混合比である。
また溶液における%は溶液100ml中のg数を表わす。ま
た参考例,実施例中の記号は次のような意味である。
s :シングレット(singlet) d :ダブレット(doublet) t :トリプレット(triplet) q :クワルテット(quartet) ABq:AB型クワルテット(AB type quartet) d.d:ダブル ダブレット((doubl doublet) m :マルチプレット(multiplet) br.:ブロード(broad) J :カップリング定数(coupling constant) Hz :ヘルツ(Herz) DMSO:ジメチルスルホキシド 参考例1 7β−[2−(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−メト
キシイミノアセトアミド]−3−(3−オキソブチリル
オキシメチル)3−セファム−4−カルボン酸 2−(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,2,4−
チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−メトキシイミ
ノ酢酸302mgのジクロルメタンに加え、ついで208mgの五
塩化リンを加えて氷冷下15分かきまぜ、溶媒を減圧下に
留去し、残留物にヘキサンを加えて再び減圧下に乾固
し、残留物をジクロルメタンに溶かす。この液を7β−
アミノ−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3
−セファム−4−カルボン酸300mgおよびトリエチルア
ミン0.6mlを5mlのジメチルアセトアミドに溶かした液に
加え、氷冷下に30分間かきまぜる。反応液にリン酸1gを
水10mlに溶かして加え、メチルエチルケトン(10ml)で
抽出し、抽出液を水洗後硫酸マグネシウムが乾燥する。
溶媒を減圧下に留去し残留物に酢酸エチルを加えて再び
留去すると、標記化合物390mgが得られる。
NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.56(9H,s),2.20(3H,
s),3.43と3.70(2H,ABq,J=18Hz),3.65(2H,s),4.00
(3H,s),4.80と5.12(2H,ABq,J=12Hz),5.18(1H,d,J
=4.5Hz),5.88(1H,d.d,J=9Hzと4.5Hz),9.63(1H,d,
J=9Hz) 参考例2 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸 7β−アミノ−3−(3−オキソブチリルオキシメチ
ル)3−セフェム−4−カルボン酸11gを200mlのジクロ
ロメタンに懸濁し、これにビストリメチルシリルアセト
アミド14gを加え、室温で溶液となるまでかきまぜる。
ついで氷冷し、2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾ
ール−3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセチル
クロリド14gを加えてしばらくかきまぜた後、ジメチル
アセトアミド6gを加え、氷冷下に60分かきまぜる。ジク
ロロメタンを留去し、残留物をメチルエチルケトンに溶
かし、水洗・乾燥後溶媒を留去し、残留物にジエチルエ
ーテルを加えて粉末としたのちろ取すると標記化合物1
2.5gが得られる。
NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.25(3H,t,J=7Hz),2.
18(3H,s),3.41と3.63(2H,ABq,J=18Hz),3.62(2H,
s),4.18(2H,q,J=7Hz),4.76と5.06(2H,ABq,J=13H
z),5.14(1H,d,J=4.8Hz),5.82(1H,d.d,J=8Hzと4.8
Hz),8.00(2H,br.),9.48(1H,d,J=8Hz) 参考例3 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−(シアノメトキシイミノ)アセ
トアミド]−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)
−3−セフェム−4−カルボン酸 2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
ル)酢酸13g,二酸化ゼレン10.7g,ジオキサン200mlから
なる混合物を90℃の油浴上で40分間かきまぜる。放冷
後、減圧下にジオキサンを留去する。残渣に酢酸エチル
150mlを加えてろ過し、減圧下に酢酸エチルを留去す
る。残渣にエタノール100mlを加え、かきまぜながらO
−シアノメチルヒドロキシルアミン3.6gを加える。室温
で40分間かきまぜたのち、減圧下にエタノールを留去
し、残渣を150mlの酢酸エチルに溶かして水洗したのち
5%重ソウ水100mlとよくふりまぜ、水層を分取する。
水層に酢酸エチル150mlを上置し、リン酸を加えて酸性
としたのちよくかきまぜて酢酸エチル層を分取する。無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に酢酸エチルを留
去したのち残渣を30mlのジクロロルメタンに溶解し、氷
冷下に五塩化リン2.2gを添加する。氷冷下に20分間かき
まぜたのち、減圧下にジクロロメタンを留去し、残渣を
5mlのジクロロメタンに溶解し、7β−アミノ−3−
(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフェム−
4−シルボン酸3.1g,ビストリメチルシリルアセトアミ
ド6ml,ジクロロメタン60mlからなる溶液に一度に添加す
る。氷冷下に30分間かきまぜたのちジクロロメタンを減
圧下に留去する。残渣を酢酸エチル100mlに溶かして水
洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち減圧下に酢
酸エチルを留去する。残渣に氷冷したトリフルオロ酢酸
10mlを加えて室温で30分間かきまぜる。反応液に酢酸エ
チル50mlを加えたのち、減圧下に溶媒を留去し、残渣に
酢酸エチルを加え析出物をろ取すると標記化合物2gが得
られる。さらにろ液を減圧下に濃縮し、ジエチルエーテ
ルを加えて析出物をろ取すると標記化合物1.4gが得られ
る。
NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2.21(3H,s)3.44と3.68
(2H,ABq,J=18Hz),3.65(2H,s),4.79と5.10(2H,AB
q,J=14Hz),5.11(2H,s),5.17(1H,d,J=4.8Hz),5.8
5(1H,d.d,J=4.8Hzと8Hz),8.16(2H,br.),9.74(1H,
d,J=8Hz) 参考例4 イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体,イミダゾ[1,5−
a]ピリジン誘導体およびイミダゾ[1,2−b]ピリダ
ジン誘導体は公知の方法[たとえばジャーナル・オブ・
オーガニック・ケミストリー(J.Org,Chem),30,4081
(1965),同30,4085(1965),同30,2403(1965),ジ
ャーナル・オブ・ヘテロサイクック・ケミストリー(J.
Heterocylic Chem),2,53(1965),テトラヘドロン
(Tetrahedron),24,239(1968),ジャーナル・オブ・
メディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem),12,122
(1969)など]及びその類似方法に従って合成した。
新規なイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体について以
下に記載する。
4−1)6−シアノイミダゾ[1,2−a]ピリジン 6−カルバモイルイミダゾ[1,2−a]ピリジン2.6gを
オキシ塩化リン30mlとともに16時間還流する。減圧下溶
媒を除き、残渣を氷上に注ぎ、炭酸ナトリウムで中和後
酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウム上で乾燥したのち、減圧下に溶媒を
留去すると標記化合物2.0gが無色結晶として得られる。
mp166−167℃ 元素分析値:C6H5N3として、 計算値(%):C,67.13;H,3.52;N,29.35 実測値(%):C,67.37;H,3.62;N,28.99 4−2)8−ヒドロキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン
塩酸塩 8−ベンシルオキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン5g
を、濃塩酸80mlに溶解し、室温で24時間かきまぜる。反
応液を濃縮し、さらに1−ブタノールを加えて水を共沸
留去し、残留物をジエチルエーテルから結晶化すると標
記化合物3.8gが得られる。mp153−156℃ NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:7.2−7.4(2H,m),8.25
(1H,d),8.3−8.5(2H,m) イミダゾ[1,2−b]ピリダジン誘導体の製造法を以下
に示す。
4−3)6−エトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジン エタノール30mlに金属ナトリウム0.55gを溶解し、6−
クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン3gを加え、3時
間還流する。減圧下溶媒を留去し、残渣を水に溶解、塩
化メチレンで抽出、抽出液を合わせて水,飽和食塩水で
洗浄無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、減圧下溶媒を留
去すると標記化合物3.3gが無色結晶として得られる。
mp.102〜103℃ NMRスペクトル(CDCl3)δ:1.45(3H,t,J=7Hz),4.53
(2H,q,J=7Hz),6.63(1H,d,J=10Hz),7.56(1H,br,
s),7.68(1H,br,s),7.74(1H,d,J=10Hz) 4−4)6−メチルチオイミダゾ[1,2−b]ピリダジ
ン 6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダシン3.1gをジメ
チルホルムアミド5mlに溶解し、15%メチルチオナトリ
ウム水溶液13mlを加えて、100〜105℃で3時間撹拌下加
熱する。冷却後反応液に水を加え、エチルエーテルで抽
出、エーテル層を水,飽和食塩水で洗浄無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥後、減圧下溶媒を留去すると標記化合物
2.81gが無色結晶として得られる。
mp.66〜68℃ NMRスペクトル(CDCl3)δ:2.59(3H,s),6.83(1H,d,J
=10Hz),7.63(1H,s),7.70(1H,d,J=10Hz),7.85(1
H,br,s) 4−5)6−ジメチルアミノイミダゾ[1,2−b]ピリ
ダジン 6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン2.8gをジメ
チルアミンエタノール溶液50mlとともに封管に入れ、18
0℃で5時間加熱する。冷却後減圧下溶媒を留去し、残
渣を水に溶解する。10%−NaOHでアルカリ性にして、塩
化メチレンで抽出、有機層を水,飽和食塩水で洗浄無水
硫酸マグネシウム上で乾燥後、減圧下溶媒を留去すると
標記化合物2.61gが淡黄色結晶として得られる。
mp.83〜85℃ NMRスペクトル(CDCl3)δ:3.10(6H,s),6.72(1H,d,J
=10Hz),7.53(1H,br,s),7.68(1H,br,s),7.69(1H,
d,J=10Hz) 4−6)6−(2−ジメチルアミノエトキシ)イミダゾ
[1,2−b]ピリダジン 2−ジメチルアミキエタノール25mlに金属ナトリウム0.
25gを加え、次いで6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリ
ダジン2.2gを加え封管中、130℃で3時間加熱する。冷
却後減圧下溶媒を留去し、残渣に水を加え、塩化メチレ
ンで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄無水硫酸マグ
ネシウム上で乾燥後、減圧下溶媒を留去すると標記化合
物2.5gが粘稠な油状物として得られ、放置すると固化す
る。
NMRスペクトル(CDCl3)δ:2.37(6H,s),2.78(2H,t,J
=6Hz),4.43(2H,t,J=6Hz),6.75(1H,d,J=10Hz),
7.60(1H,d,J=2Hz),7.75(1H,d,J=2Hz),7.80(1H,
d,J=10Hz) 4−7)6−(2−ジメチルアミノエチルチオ)イミダ
ゾ[1,2−b]ピリダジン 2−ジメチルアミノエタンチオール塩酸塩2.8gをメタノ
ール20mlに溶解し、2M−ナトリウムメトキシドメタキー
ク溶液を20ml加えたのち、6−クロロイミダゾ[1,2−
b]ピリダジン3gを加え、封管中150℃で4時間加熱す
る。冷却後減圧下で溶媒を留去、残渣に水を加え、塩化
メチレンで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸
マグネシウム上で乾燥後、減圧下溶媒留去すると標記化
合物2.5gが淡黄色結晶として得られる。
mp.52〜54℃ NMRスペクトル(CDCl3)δ:2.34(6H,s),2.70(2H,t,J
=7Hz),3.37(2H,t,J=7Hz),6.83(1H,d,J=10Hz),
7.68(1H,br,s),7.74(1H,d,J=10Hz),7.81(1H,br,
s) 4−8)6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン (1)3,6−ジフルオロピリダジン7.8gを濃アンモニア
水25mlに加え、封管中70℃で2時間加熱する。冷却後析
出した結晶をろ取し、水洗、乾燥すると3−アミノ−6
−フルオロピリダジン4gが得られる。
NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:6.23(2H,br,s),7−7.2
(2H,m) (2)ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール16.6
gに濃臭化水素酸7mlと水7mlとを加え、100℃で1時間加
温する。冷却後エタノール100mlを加え、NaHCO3を加え
て中和する。不溶物をろ去,ろ液に3−アミノ−6−フ
ルオロピリダジン5gを加え1晩室温で撹拌する。析出し
てきた結晶をろ取,エーテルで洗浄後、水に溶解する。
炭酸ナトリウムでアルカリ性にし、塩化メチレで抽出、
塩化メチレン層を飽和食塩水で洗浄無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥後、減圧下溶媒を留去すると標記化合物1.7g
が淡黄色結晶として得られる。
NMRスペクトル(CDCl3)δ:6.90(1H,dpJ=10Hz),7.83
(1H,s),7.88(1H,s),7.95(1H,d,J=10Hz) 参考例5 7β−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(3−
オキソブチリルオキシメチル)−3−セフェム−4−カ
ルボン酸 7β−アミノ−3−(3−オキソブチリルオキシメチ
ル)−3−セフェム−4−カルボン酸200gをジメチルス
ルホキシド500ml中、撹拌下、トリエチルアミン129gを
加え室温で20分,ついでジ−t−ブチルジカーボナート
200gを加え、室温で16時間撹拌する。
氷200g,水2l,酢酸エチル1を加え分配し、有機層を捨
てる。水層に酢酸エチル1を加えたのち,リン酸129g
を添加,撹拌した後、上層をとり、下層を酢酸エチル1
で抽出する。抽出液を合わせて氷水2lで2回洗浄後、
飽和食塩水1で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水後、
濃縮する。塩化メチレン100mlを加え、濃縮する操作を
3回くり返した後、デシケーター中、無水リン酸上で減
圧乾燥するとグラス状固体として標記化合物194gが得ら
れる。収率74% 元素分析値C17H22N2O8S・0.5H2Oとして 計算値(%):C,48.22;H,5.47;N,6.62 実測値(%):C,48.16;H,5.30;N,6.32 NMRスペクトル(DMSO−d6)δ:1.42(9H,s),2.18(3H,
s),3.41と3.62(2H,ABq,J=18Hz),3.62(2H,s),4.78
と5.06(2H,ABq,J=14Hz),5.03(1H,d,J=5Hz),5.45
(1H,d.d,J=5と8Hz),7.83(1H,d,J=8Hz) 参考例6 7β−アミノ−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジ
ニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カル
ボキシレート・塩酸塩 (1)7β−[D−5−カルボキシ−5−フェノキシカ
ルボニルアミノバレルアミド]−3−ヒドロキシメチル
−3−セフェム−4−カルボン酸ジトリブチルアミン塩
25.9g,イミダゾ[1,2−b]ピリダジン7.15gを塩化メチ
レン150mlに溶解し、−50℃に冷却下、2M・エチル O
−フェニホスフェイト塩化メチレン溶液を30mlを添加
後、2分間−50°〜−40℃に保ったのち、−30℃から5
℃へ2時間で徐々に昇温させる。(沈澱が析出) 酢酸エチル450mlを添加し、氷冷下で30分間、かくはん
後、沈澱をろ取し、塩化メチレン100mlで2回,酢酸エ
チル100mlで3回洗浄すると、粉末状の7β−[D−5
−カルボキシ−5−フェノキシカルボニクアミノバレル
アミド]−3−[(イミダゾ]1,2−b[ピリダジニウ
ム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキ
シレート17.8gが得られる。収率100% 薄層クロマトグラフィー(シリカゲル;メルク社,溶
媒:アセトニトリル:水=4:1):Rf=0.19 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.2−3.1(m),3.10と
3.49(2H,ABq,J=18Hz),3.8−4.3(m),4.99(1H,d,J
=5Hz),5.44(2H,br.),5.58(1H,d,J=5Hzと8Hz),6.
9−7.6(5H,m),7.7−9.1(6H,m),9.20(1H,d,J=8H
z) (2)上記で得られる化合物5.95gを粉砕した後、塩化
メチレン150ml中、氷冷下トリブチルアミン5.94ml,ジメ
チルアニリン12.7mlを加え溶解する。
この反応液を−30℃に冷却し、プロピオニルクロリド8.
7mlを添加する。−20°〜−10℃で15分間かくはんした
のち、−60°に冷却し、五塩化リン7.29gを一度に添加
する。−55°〜−50℃で50分間かくはんした後、イソブ
タノール30mlを内温−55°〜−45℃を保ちつつ滴下す
る。滴下終了後−50℃から20℃へ約1時間で昇温させ
る。20℃で30分間0℃で1時間かくはんしたのち、沈澱
をろ取し、塩化メチレン10mlで3回洗浄後、乾燥すると
標記化合物2.87gが得られる。収率81% 薄槽クロマトグラフィー(シリカゲル メルク社Art571
5,溶媒;CH3CN:H2O=4:1):Rf=0.14 参考例7 7β−アミノ−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジ
ニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カル
ボキシレート・塩酸塩 7β−[D−5−カルボキシ−5−フェノキシカルボニ
ルアミノバレルアミド]−3−ヒドロキシメチル−3−
セフェム−4−カルボン酸・ジトリブチルアミン塩51.8
g,イミダゾ[1,2−b]ピリダジン14.3gを塩化メチレン
300mlに溶解,−50℃に冷却下、エチル O−フェニレ
ンホスフェイト24.0gを添加、2分間−50°〜−40℃に
保った後、−40℃から10℃へ2時間昇温する。(沈澱が
析出する) 反応液に塩化メチレン600mlを加え、トリブチルアミン2
8.6mlを、0℃で添加し、完全に溶解後、ジメチルアニ
リン76mlを添加,−30℃に冷却下プロピオニルクロリド
52.1mlを添加後、−20°〜−10℃で15分間かくはんす
る。ついで−55℃ち冷却し、五塩化リン43.7gを一度に
添加する。−55°〜50℃に50分間保ったのちイソブタノ
ール180mlを内温を−55°〜−45℃に保ちつつ滴下す
る。滴下終了後−50℃から20℃へ約1時間で昇温させ
る。20℃で30分間,0℃で1時間かくはんした後沈澱をろ
取し、塩化メチレン50mlで3回洗浄後、乾燥すると標記
化合物20.0gが得られる。収率94.2% 薄層クロマトグラフィー(シリカゲル メルク社,Art57
15,溶媒:CH3CN:H2O=4:1):Rf=0.14 参考例8 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カクボン酸 7β−アミノ−3−(3−オキソブチリルオキシメチ
ル)−3−セフェム−4−カルボン酸9.06gを200mlのジ
クロルメタンに懸濁し、これにビストリメチルシリルア
セトアミド28.9gを加えて室温で溶液となるまでかきま
ぜる。ついで氷冷し、これに、2−(5−アミノ−1,2,
4−チアジゾール−3−イル)−2(Z)−メトキシイ
ミノアセチルクロリドのジクロルメタン溶液(2−(5
−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2
(Z)−メトキシイミノ酢酸5.83gと五塩化燐6.02gとか
らジクロルメタン90ml中調製したもの)を加え、氷冷下
に1時間かきまぜる。ジクロルメタンを留去し、残留物
をメチルエチルケトンと水に溶かし、有機層を分液し、
水洗・乾燥後溶媒を留去する。残留物にジエチルエーテ
ルを加えて粉末とし、これをろ取すると、標記化合物1
1.8g(収率82%)が得られる。
NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2.19(3H,s),3.40と3.6
5(2H,ABq,J=18Hz),3.63(2H,s),3.95(3H,s),4.78
と5.09(2H,ABq,J=14Hz),5.14(1H,d,J=4.8Hz),5.8
4(1H,d.d,J=8Hzと4.8Hz),8.11(2H,br.),9.59(1H,
d,J=8Hz) 実施例1 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−[(6−シアノイミダゾ[1,2,−a]ピリジニウ
ム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキ
シレート 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸2.3g,6−シアノイミダゾ[1,2,−
a]ピリジン1.79gおよびヨウ化カリウム2.2gをアセト
ニトリルと水(1:1)の混合液30mlに溶解させ、60〜70
℃で1.5時間かきまぜる。減圧下溶媒を留去し、残留物
にアセトニトリル100mlaに加えて固化させ粉末をろ取す
る。粉末をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、、アセトニトリルと水(7:3)の混合液で溶出する
溶出液を減圧下に濃縮し、残渣を凍結乾燥する。得られ
た固型物を水5mlに溶解してMCIゲルCHP20P(150〜300メ
ッシュ,三菱化成)樹脂によるカラムクロマトグラフィ
ーに付し、水−エタノール混液で溶出させる。水−エタ
ノール(85:15)混液で溶出してくる分画を減圧下に濃
縮したのち凍結乾燥すると標記化合物0.27gが得られ
る。
元素分析値:C22H19N9O5S2・4H2Oとして、 計算値(%):C,42.24;H,4.35;N,20.15 実測値(%):C,42.12;H,3.90;N,19.97 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.19(3H,t,J=7Hz),2.
98と3.44(2H,ABq,J=18Hz),4.12(2H,q,J=7Hz),5.0
0(1H,d,J=5Hz),5.1−5.6(2H,m),5.66(1H,d,J=5H
zと8Hz),8.10(2H,br,s),8.2−9.0(4H,m),9.42(1
H,d,J=8Hz),9.76(1H,br.s) 実施例2 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(イミダゾ[1,2,−a]ピリジニウム−1−イ
ル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート (1)7β−[2−(5−tert−ブトキシカルボニルア
ミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)
−メトキシイミノアセトアミド]−3−(3−オキソブ
チリルオキシメチル)−3−セフェム−4−カルボン酸
3g,ヨウ化カリウム3g,イミダゾ[1,2−a]ピリジン3g
を実施例1に準じて反応させ、反応液を酢酸エチルにて
洗浄後水層をとり、XAD−2カラムに付し、水で溶出さ
れてくる反応生成物をシリカゲルクロマトグラフィー
(40g,溶媒:アセトン:水=6:4)に付すと標記化合物2
90mgが得られる。
元素分析値:C20H18N8O5S2・4H2Oとして、 計算値(%):C,40.95;H,4.47;N,19.10 実測値(%):C,41.15;H,4.23;N,18.54 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2,96と3.42(2H,ABq,J=
18Hz),3.86(3H,s),4.98(1H,d,J=4.8Hz),5.26と5.
48(2H,ABq,J=14Hz),5.62(1H,d.d,J=8Hzと4.8Hz),
7.40−7.60(1H,t),7.86−8.20(3H,m),8.34−8.76
(3H,m)8.86−9.00(1H,d),9.43(1H,d,J=8Hz) さらに上記XAD−2カラムから50%エタノールで溶出さ
れてくる反応生成物を同様にシリカゲルクロマトグラフ
ィー(40g,溶媒:アセトン:水=6:4)に付すると、7
β−[2−(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,
2,4−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−メトキ
シイミノアセトアミド]−3−[(イミダゾ[1,2−
a]ピリジニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム
−4−カルボキシレート240mgが得られる。
NMRスペクトル(D2O)δ:1.50(9H,s),3.15と3.55(2
H,ABq,J=18Hz),4.08(3H,s),5.23(1H,d,J=4.8H
z),5.32(2H,s),5.86(1H,d,J=4,8Hz),7.09−8.20
(7H,m),8.66(1H,d,J=8Hz) (2)上記(1)で得られる7β−[2−(5−tert−
ブトキシカルボニクアミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(イミダゾ[1,2−a]ピリジニウム−1−イ
ル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート24
0mgを氷冷下に2mlのトリフルオロ酢酸で処理し、さらに
冷却浴を去り室温で40分間かきまぜたのち酢酸エチルを
加え減圧下に乾固する。残留物を水にとかし、氷冷下に
重曹で中和する。このものをXAD−2カラムクロマトグ
ラフィーに付し、20%エタノールで溶出されるものをシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(40g,溶媒:アセト
ン:水=6:4)に付し、目的物を含む分画を濃縮後凍結
乾燥すると標記化合物310mgが得られる。
実施例3 7β−[2−(5−アミキ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−[(イミダゾ[1,2,−a]ピリジニウム−1−イ
ル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チナジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸とイミダゾ[1,2−a]ピリジン
とを実施例1に準じ反応させると標記化合物が得られ
る。
元素分析値:C21H20N8O5S2・4H2Oとして、 計算値(%):C,42.00;H,4.70;N,18.66 実測値(%):C,42.25;H,4.25;N,18.44 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.20(3H,t,J=7Hz),3.
02と3.44(2H,ABq,J=18Hz),4.12(2H,q,J=7Hz),5.0
1(1H,d,J=4.8Hz),5.42(2H,br.s),5.66(1H,d.d,J
=8Hzと4.8Hz),7.50(t,J=7Hz),8.00(t,J=7Hz),
8.40−7.00(m)と8.98(d,J=7Hz)(計6H),9.42(1
H,d,J=8Hz),8.16(2H,s) 実施例4 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−[(6−クロロイミダゾ[1,2,a]ピリジニウム
−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシ
レート 7β−[2、(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチク)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸と6−クロロ−イミダゾ[1,2−
a]ピリジンとを実施例1に準じて反応させると標記化
合物が得られる。
元素分析値:C21H19ClN8O5S2・3H2Oとして、 計算値(%):C,40.88;H,4.03;N,18.16 実測値(%):C,40.85;H,3.97;N,18.01 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.11(3H,t,J=7Hz),2.
99と3.44(2H,ABq,J=18Hz),4.13(2H,q,J=7Hz),5.0
0(1H,d,J=4.8Hz),5.27と5.49(2H,ABq,J=14Hz),5.
66(1H,d.d,J=8Hzと4.8Hz),8.00−8.86(m)と9.30
(s)(計5H),9.42(1H,d,J=8Hz) 実施例5 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−[[3−(ジメチルアミノメチル)イミダゾ[1,
2−a)ピリジニウム−1イル]メチル]−3−フセェ
ム−4−カルボキシレート 7β−[2、(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸と3−(ジメチルアミノメチク)
イミダゾ[1,2−a]ピリジンとを実施例1と同様に反
応させると標記化合物が得られる。
元素分析値:C24H27N9O5S2・3H2Oとして、 計算値(%):C,45.06;H,5.20;N,19.71 実測値(%):C,45.18;H,4.68;N,19.57 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.26(3H,t,J=7Hz),2.
90(3H,s),2.98(3H,s),4.17(2H,q,J=7Hz),5.06
(2H,br.s),5.19(1H,d,J=4.5Hz),5.68(1H,d.d,J=
4.5Haは8Hz),6.96−7.56(2H,m)7.54−7.76(1H,m),
7.84−8.00(1H,m),8.10(2H,br.s),8.76−9.00(1H,
m),9.48(1H,d,J=8Hz) 実施例6 7β−[2、(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−イ
ル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート・
塩酸塩 7β−[2、(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−イ
ル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート13
0ml,水0.4mlに溶解し、氷冷下1N塩酸200μlを滴下す
る。ついでアセトン20mlを加え5分間かきまぜる。
析出する沈殿をろ取し、少量のアセトンで洗浄、乾燥す
ると標記化合物が得られる。
実施例7 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−シアノメチルオキシイミノアセ
トアミド]−3−[(イミダゾ[1,2−a]ピリジニウ
ム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキ
シレート 参考例3で得られる7β−[2−(5−アミノ−1,2,4
−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−シアノメチ
ルオキシイミノアセトアミド]−3−(3−オキシブチ
リルオキシメチル)−3−セフェム−4−カルボン酸2
g,イミダゾ[1,2−a]ピリジン2g,ヨウ化ナトリウム2
g,アセトニトリル20ml,水20mlからなる混合物を75℃の
油浴上で、60分間かきまぜる。冷却後、酢酸エチル50ml
を加えてふりまぜ水層を分取して減圧下に濃縮したの
ち、XAD−2カラムに付し、水ついで20%エタノール水
で展開する。目的分画液を濃縮し、不溶物をろ別したの
ちろ液を凍結乾燥する。これを少量の水に溶解し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、アセトンにつ
いでアセトン−水(7:3)にて展開し、目的分画液を濃
縮したのち凍結乾燥すると標記化合物が得られる。
NMRスペクトル(D2O)δ:3.16と3.53(2H,ABq,J=18H
z),5.15(1H,d,J=4.8Hz),5.31(2H,br.s),5.82(1
H,d,J=4.8Hz),7.40−7.80,7.90−8.30,8.60−8.80(6
H,m) 実施例8 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−[(3−シアノイミダゾ[1,2−a]ピリジニウ
ム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキ
シレート 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸と3−シアノイミダゾ[1,2−
a]ピリジンとを実施例1と同様に反応させると、標記
化合物が得られる。
元素分析値:C22H19N9O5S2・3H2Oとして, 計算値(%):C,43.49;H,4.15;N,20.45 実測値(%):C,43.58;H,3.59;N,20.38 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.20(3H,t,J=7Hz),3.
01(2H×1/2,ABq,J=18Hz),4.12(2H,d,J=7Hz),4.98
(1H,d,J=4.5Hz),5.33と5.58(2H,ABq,J=14Hz),5.6
5(1H,d.d,J=4.5Hzと8Hz),7.64−7.88(1H,m),8.04
(2H,br.s),8.0−8.48(1H,m),8.92−9.12(2H,m),
9.42(1H,d,J=8Hz),9.47(1H,s) 実施例9 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−シアノメトキシイミノアセトア
ミド]−3−[(6−シアノイミダゾ[1,2−a]ピリ
ジニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カ
ルボキシレート 参考例3で得られる化合物と6−シアノイミダゾ[1,2
−a]ピリジンとを実施例1の方法に準じて反応させる
と標記化合物が得られる。
元素分析値:C23H17N9O5S2・9/2H2Oとして, 計算値(%):C,42.85;H,4.07;N,19.56 実測値(%):C,42.68;H,4.01;N,19.51 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2.96と3.46(2H,ABq,J=
16Hz),5.01(1H,d,J=5Hz),5.02(2H,s),5.27と5.53
(2H,ABq,J=15Hz),5.64(1H,d.d,J=5Hzと8Hz),8.2
−9.0(4H,m),8.22(2H,br,s),9.66(1H,d,J=8Hz),
9.77(1H,br,s) 実施例10 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−
3−[(6−シアノイミダゾ[1,2−a]ピリジニウム
−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシ
レート 参考例1の化合物と6−シアノイミダゾ[1,2−a]ピ
リジンを実施例2の方法に準じて反応させると標記化合
物が得られる。
元素分析値:C21H17N9O5S2・3H2Oとして, 計算値(%):C,42.49;H,3.91;N,21.24 実測値(%):C,42.56;H,3.67;N,21.01 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2.98と3.46(2H,ABq,J=
16Hz),3.86(3H,s),5.00(1H,d,J=5Hz),5.28と5.54
(2H,ABq,J=15Hz),5.64(1H,d.d,J=5Hzと8Hz),8.11
(2H,br.s),8.2−9.0(5H,m),9.44(1H,d,J=8Hz),
9.78(1H,br) 実施例11 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)2(Z)−カルボキシメトキシイミノアセト
アミド]−3−[(6−シアノイミダゾ[1,2−a]ピ
リジニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−
カルボキシレート・モノナトリウム塩 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−カルボキシメトキシイミノアセ
トアミド]−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)
−3−セフェム−4−カルボン酸1g,6−シアノイミダゾ
[1,2−a]ピリジン1gおよびヨウ化ナトリウム1gをア
セトニトリル15mlおよび水15mlの混液中に加え、70〜75
℃の油浴上で1.5時間かきまぜる。反応液に酢酸エチル
を加えてふりまぜて水層を分取し、減圧濃縮したのち不
溶物をろ去する。ろ液をさらに減圧濃縮し残留液をシリ
カゲル(40g)カラムクロマトグラフィーに付し、アセ
トンついでアセトン:水=7:3で展開・溶出する。溶出
液を減圧濃縮したのち凍結乾燥すると標記化合物が得ら
れる。
元素分析値:C22H16N9NaO7S2・5H2Oとして, 計算値(%):C,37.99;H,3.77;N,18.12 実測値(%):C,38.18;H,3.33;N,17.15 NMRスペクトル(D2O)δ:3.16および3.59(2H,ABq,J=1
8Hz),5.24(1H,d,J=4.8Hz),5.38(2H,br.s),5.86
(1H,d,J=4.8Hz),8.2−9.0(4H,m),9.8(1H,br.s) 実施例12 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−カルボキシメトキシイミノアセ
トアミド]−3−[イミダゾ[1,2−a]ピリジニウム
−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシ
レート (1)2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3
−イル)酢酸13g,二酸化ゼレン10.7gから参考例3にお
けると同様にして調製した2−(5−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)
−2−オキソ酢酸のエタノール(100ml)溶液にO−ter
t−ブトキシカルボニルメチルヒドロキシルアミン6.2g
(N−tert−ブトキシカルボニルメトキシフタルイミド
14gとメチルヒドラジン2.3gとから調製)を氷冷下に加
え、ついで室温で4時間かきまぜる。エタノールを留去
し残渣に酢酸エチルと水とを加えて振りまぜ、有機層を
重曹水にて抽出する。水層を1N−塩酸で酸性とし酢酸エ
チルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し
たのち溶媒を留去し残渣にヘキサンを加えて結晶化さ
せ、ろ取,乾燥すると2−(5−tert−ブトキシカルボ
ニルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2
(Z)−(tert−ブトキシカルボニルメトキシイミノ)
酢酸11.0gが得られる。
mp 128℃(分解) NMRスペクトル(CDCl3)δ:1.43(9H,s),1.55(9H,
s),4.73(2H,s) (2)2−(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,
2,4−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−(tert
−ブトキシカルボニルメトキシイミノ)酢酸13.0gをジ
クロロメタン100mlに溶かし、五塩化燐7gを加え、氷冷
下に20分間かきまぜる。反応液を減圧下に乾固し、残渣
にヘキサンを加えて再び乾固し、残渣をジクロロメタン
5mlに溶かす。この液を7β−アミノ−3−(3−オキ
ソブチリルオキシメチル)−3−セフェム−4−カルボ
ン酸10g,ビストリメチルシリルアセトアミド16gを200ml
のジクロロメタン中、室温で1時間反応させて得られた
液に氷冷下に加え、同温度で1時間かきまぜる。溶媒を
減圧留去し残渣を酢酸エチル300mlに溶かし水洗後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を留去して残渣に
ヘキサンを加え不溶物をろ取すると7β−[2−(5−
tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,2,4−チアジアゾ
ール−3−イル)−2(Z)−(tert−ブトキシカルボ
ニルメトキシイミノ)アセトアミド]−3−(3−オキ
ソブチリルオキシメチル)−3−セフェム−4−カルボ
ン酸23gが得られる。
NMRスペクトル(D6−DMSO)δ:1.43(9H,s),1.50(9H,
s),2.18(3H,s),3.14と3.65(2H,ABq,J=18Hz),3.62
(2H,s),4.66(2H,s),4.78と5.06(2H,ABq,J=12H
z),5.15(1H,d,J=4.8Hz),5.86(1H,d.d,J=4.8Hzと8
Hz),9.56(1H,d,J=8Hz) (3)上記(2)で得られる生成物の全量をトリフルオ
ロ酢酸50mlに氷冷下に加え、ついで氷浴を去り、室温で
1.5時間かきまぜる。反応液を酢酸エチルで希釈したの
ち減圧下に乾固し残渣に酢酸エチルを加え、不溶物をろ
取すると7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジア
ゾール−3−イル)−2(Z)−カルボキシメトキシイ
ミノアセトアミド]−3−(3−オキソブチリルオキシ
メチル)−3−セフェム−4−カルボン酸12gが得られ
る。ろ液を乾固し、残渣にジエチルエーテルを加え、不
溶物をろ取するとさらに同化合物5gが得られる。
NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2.20(3H,s),3.41と3.6
5(2H,ABq,J=18Hz),3.63(2H,s),4.65(2H,s),4.78
と5.07(2H,ABq,J=12Hz),5.15(1H,d,J=4.8Hz),5.8
5(1H,d.d,J=4.8Hzと8Hz),8.10(2H,br.),9.48(1H,
d,J=8Hz) (4)上記(3)で得られる7β−[2−(5−アミノ
−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−カ
ルボキシメトキシイミノアセトアミド]−3−(3−オ
キソブチリルオキシメチル)−3−セフェム−4−カル
ボン酸1g,イミダゾ[1,2−a]ピリジン1gおよびヨウ化
ナトリウム1gをアセトニトリル10mlと水10mlとの混合液
中に加え、70−75℃の油浴中1.5時間加熱する。反応液
を実施例1におけると同様に処理すると、標記化合物が
得られる。
元素分析値:C21H17N8O7S2Na・5H2Oとして, 計算値(%):C,42.79;H,3.08;N,19.01 実測値(%):C,42.88;H,3.64;N,17.55 NMRスペクトル(D2O)δ:3.16と3.53(2H,ABq,J=18H
z),5.22(1H,d,J=4.8Hz),5.32(2H,br.s),5.86(1
H,d,J=4.8Hz),7.40−8.80(6H,m) 実施例13 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−
イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸1.1g,イミダゾ[1,2−b]ピリジ
ン1.0g,ヨウ化カリウム1.1gを50%含水アセトニトリル3
0mlに溶解し、60〜70℃で2時間攪拌する。冷却後、反
応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ア
セトン,含水アセトンで順次溶出し、目的物を含む分画
を合わせ減圧下に溶媒を濃縮する。残渣をMCIゲルCHP 2
0P 樹脂(三菱化成製)によるカラムウロマトグラフィ
ーに付し、水,次いで含水アルコールで溶出し、目的物
を含む分画を合わせ減圧下に濃縮し、残渣を凍結乾燥す
ると、標記化合物が得られる。
元素分析値:C19H17N9O5S2・3H2Oとして, 計算値(%):C,40.07;H,4.07;N,22.13 実測値(%):C,39.75;H,3.51;N,21.89 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:3.03と3.44(2H,ABq,J=
18Hz),3.86(3H,s),4.99(1H,d,J=4.5Hz),5.27と5.
51(2H,ABq,J=14Hz),5.63(1H,d.d,J=4.5Hzと8Hz),
7.8−8.32(1H,m),8.12(2H,br.s),8.76(2H,s),9.0
4(1H,d,J=4Hz),9.31(1H,d,J=9Hz),9.44(1H,d,J
=8Hz) 実施例14 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−
イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸とイミダゾ[1,2−b]ピリダジ
ンとを実施例1と同様に反応させると標記化合物が得ら
れる。
元素分析値:C20H19N9O5S2・4H2Oとして, 計算値(%):C,39.93;H,4.52;N,20.95 実測値(%):C,40.35;H,4.68;N,20.68 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.20(3H,t,J=7Hz),3.
03と3.44(2H,ABq,J=18Hz),4.13(2H,q,J=7Hz),4.9
9(1H,d,J=4.5Hz),5.28と5.52(2H,ABq,J=14Hz),5.
65(1H,d.d,J=4.5Hzと8Hz),7.8−8.2(1H,m),8.75
(2H,s),9.05(1H,d,J=4Hz),9.28(1H,s),9.43(1
H,d,J=8Hz) 実施例15 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(8−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジニ
ウム−1−イル)メチル−3−セフェム−4−カルボキ
シレート 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸と8−メチルイミダゾ[1,2−
b]ピリダジンとを実施例1と同様に反応させると標記
化合物が得られる。
元素分析値:C20H19N9O5S2・4H2Oとして, 計算値(%):C,39.34;H,4.62;N,20.64 実測値(%):C,39.48;H,4.92;N,20.74 NMRスペクトル(D6−DMSO)δ:2.17(3H,s),3.90(3H,
s),3.06と3.39(2H,ABq,J=18Hz),5.09(1H,d,J=4.5
Hz),5.50(2H,br.s),5.70(1H,d.d,J=4.5Hzと8Hz),
7.68(1H,d,J=5Hz),7.97(2H,br.s),8.32−8.52(1
H,m),8.56−8.66(1H,m),8.84(1H,d,J=5Hz),9.47
(1H,d,J=8Hz) 実施例16 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−[(5−メチルイミダゾ[1,5−a]ピリジニウ
ム−2−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキ
シレート 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−エトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸と5−メチルイミダゾ[1,5−
a]ピリジンとを実施例1と同様に反応させると標記化
合物が得られる。
元素分析値:C22H22N8O5S2・2H2Oとして, 計算値(%):C,45.67;H,4.53;N,19.37 実測値(%):C,45.31;H,5.00;N,19.21 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.20(3H,t,J=7Hz),2.
66(3H,s),3.17(2H×1/2,ABq,J=18Hz),4.12(2H,q,
J=17Hz),5.03(1H,d,J=5Hz),5.06と5.54(2H,ABq,J
=14Hz),5.67(1H,d.d,J=5Hzと8Hz),6.9−7.4(2H,
m),7.79(1H,d,J=8Hz),8.09(1H,br.s),8.63(1H,
s),9.39(1H,d,J=8Hz),9.93(1H,s) 実施例17 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(7−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジニ
ウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボ
キシレート 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸と7−メチルイミダゾ[1,2−
b]ピリダジンとを実施例1と同様に反応させると標記
化合物が得られる。
NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2.56(3H,s),3.00(2H
×1/2,ABqの半分,J=18Hz),3.86(3H,s),4.99(1H,d,
J=4.5Hz),5.20−5.43(2H,ABq,J=14Hz),5.62(1H,
d.d,J=4.5Hzと8Hz),8.09(2H,br.s),8.58−8.74(2
H,m),8.97(1H,br.s),9.08(1H,br.s),9.42(1H,d,J
=8Hz) 実施例1の方法に準じ7β−[2−(5−アミノ−1,2,
4−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−メトキシ
イミノアセトアミド]−3−(3−オキソブチリルオキ
シメチル)−3−セフェム−4−カルボン酸とイミダゾ
[1,2−b]ピリダジン誘電体とより実施例18−24の化
合物が得られる。
実施例18 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(6−エトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジ
ニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カル
ボキシレート 元素分析値:C21H21N9O6S2・3H2Oとして 計算値(%):C,41.11;H,4.43;N,20.54 実測値(%):C,40.95;H,4.56;N,20.32 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.44(3H,t,J=7Hz),2.
98と3.42(2H,ABq,J=18Hz),3.87(3H,s),4.46(2H,
q,J=7Hz),4.98(1H,d,J=4Hz),5.20と5.50(2H,ABq,
J=14Hz),5.60(1H,d.d,J=4.5HzとJ=8Hz),7.57(2
H,d,J=14Hz),8.04(2H,br.s),8.46(1H,d,J=2Hz),
8.64(1H,d,J=2Hz),9.24(1H,d,J=10Hz),9.40(1H,
d,J=8Hz) 実施例19 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(6−メチルチオイミダゾ[1,2−b]ピリダ
ジニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カ
ルボキシレート 元素分析値:C20H19N9O5S3・7/2H2Oとして 計算値(%):C,38.45;H,4.20;N,20.18 実測値(%):C,38.40;H,4.25;N,20.11 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2.66(3H,s),3.01(2H
×1/2,ABqの半分,J=18Hz),3.86(3H,s),4.98(1H,d,
J=4.5Hz),5.22と5.50(2H,d,J=14Hz),5.63(1H,d.
d,J=4.5HzとJ=8Hz),7.91(1H,d,J=10Hz),8.10(2
H,br.s),8.54−8.74(2H,m),9.22(1H,d,J=10Hz),
9.44(1H,d,J=8Hz) 実施例20 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジニ
ウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボ
キシレート 元素分析値:C19H16N9O5S2Cl・4H2Oとして 計算値(%):C,36.69;H,3.89;N,20.27 実測値(%):C,36.80;H,3.12;N,20.09 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2.98と3.42(2H,ABq,J=
18Hz),3.86(3H,s),4.98(1H,d,J=4.5Hz),5.24と5.
55(2H,ABq,J=14Hz),5.59(1H,d.d,J=4.5Hzと8Hz),
8.09(2H,br.s),8.17(1H,d,J=9Hz),8.73〜8.90(2
H,m),9.42(1H,d,J=8Hz),9.48(1H,d,J=9Hz)。
実施例21 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(6−メトキシイミダゾ[1,2−b]ピリダジ
ニウム−1−イル)]−3−セフェム−4−カルボキシ
レート 元素分析値:C20H19N9O6S2・9/2H2Oとして 計算値(%):C,38.34;H,4.50;N,20.12 実測値(%):C,38.39;H,4.54;N,20.02 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2.98と3.43(2H,ABq,J=
18Hz),3.86(3H,s),4.06(3H,s),4.97(1H,d,J=4.5
Hz),5.20と5.50(2H,ABq,J=14Hz),5.62(1H,d.d,J=
4.5Hzと8Hz),7.62(1H,d,J=9Hz),8.04(2H,br.s),
8.38−8.68(2H,m),9.22(1H,d,J=9Hz),9.42(1H,d,
J=8Hz) 実施例22 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(6−メチルイミダゾ[1,2−b]ピリダジニ
ウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボ
キシレート 元素分析値:C20H19N9O5S2・5H2Oとして 計算値(%):C,38.77;H,4.72;N,20.34 実測値(%):C,38.94;H,4.69;N,20.32 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:2.99と3.43(2H,ABq,J=
18Hz),2.67(3H,s),3.86(3H,s),4.97(1H,d,J=4.5
Hz),5.24と5.40(2H,ABq,J=14Hz),5.61(1H,d.d,J=
4.5Hzと8Hz),7.86(1H,d,J=9Hz),8.10(2H,br.s),
8.58−8.76(2H,m),9.20(1H,d,J=9Hz),9.43(1H,d,
J=8Hz) 実施例23 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(6−ジメチルアミノイミダゾ[1,2−b]ピ
リダジニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4
−カルボキシレート 元素分析値:C21H22N10O5S2・4H2Oとして 計算値(%):C,39.99;H,4.79;N,22.21 実測値(%):C,40.26;H,3.90;N,22.07 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:3.04(2H,br.s),3.14
(6H,s),3.86(3H,s),4.96(1H,d,J=4.5Hz),5.15と
5.43(2H,ABq,J=14Hz),5.57(1H,d.d,J=4.5Hzと8H
z),7.68(1H,d,J=10Hz),8.07(2H,br.s),8.24(1H,
br.s),8.39(1H,br.s),8.96(1H,d,J=10Hz),9.40
(1H,d,J=8Hz) 実施例24 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(6−フルオロイミダゾ[1,2−b]ピリダジ
ニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カル
ボキシレート 元素分析値:C19H16N9O5S2F・4H2Oとして 計算値(%):C,37.69;H,3.99;N,20.82 実測値(%):C,38.03;H,3.89;N,20.55 NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:3.00(2H×1/2,ABqの半
分,J=18Hz),3.86(3H,s),4.98(1H,d,J=4.5Hz),5.
26と5.59(2H,ABq,J=14Hz),5.62(1H,d.d,J=4.5Hzと
8Hz),7.9−8.24(3H,m),8.62−8.86(2H,m),9.41(1
H,d,J=8Hz),9.48−−9.74(1H,m) 実施例25 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−カルボキシメトキシイミノアセ
トアミド]−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニ
ウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボ
キシレート・モノナトリウム塩 実施例1の方法に準じ7β−[2−(5−アミノ−1,2,
4−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−カルボキ
シメトキシイミノアセトアミド]−3−(3−オキソブ
チリルオキシメチル)−3−セフェム−4−カルボン酸
とイミダゾ[1,2−b]ピリダジンとより標記化合物を
得る。
元素分析値:C20H16N9O7S2Na・13/2H2Oとして 計算値(%):C,34.38;H,4.18;N,18.04 実測値(%):C,34.48;H,3.64;N,17.54 NMRスペクトル(d6−DMSO−D2O)δ:3.25と3.72(1H,AB
q,J=18Hz),4.34(2H,s),4.98(1H,d,J=4.5Hz),5.3
4と5.50(2H,ABq,J=14Hz),5.68(1H,d,J=4.5Hz),7.
90(1H,d.d,J=5Hzと10Hz),8.17(1H,d,J=10Hz) 実施例26 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[[6−(2−ジメチルアミノエチルチオ)イミ
ダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−イル)メチル]
−3−セフェム−4−カルボキシレート・ジ塩酸塩 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−(3−オキソブチリルオキシメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸1.5g,6−(2−ジメチルアミノエ
チルチオ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン1.5gおよび
ヨウ化カリウム1.5gを1N塩酸5ml,アセトニトリル10mlと
水5mlの混合液に溶解し0°から70℃で2時間かきまぜ
る。減圧下で溶媒を留去して残留物をMCIゲルCHP20P
(三菱化成製)カラムクロマトグラフィーに付す。0.01
N塩酸で溶出して目的物を含む分画を集め、減圧下で濃
縮後残渣を凍結乾燥すると標記化合物0.3gが得られる。
元素分析値:C23H24N10O5S3O・11/2H2Oとして 計算値(%):C,35.03;H,4.73;N,17.76 実測値(%):C,35.15;H,4.46;N,17.66 NMRスペクトル(d6−DMSO−D2O)δ:2.90(6H,s),3.3
〜3.85(6H,m),4.08(3H,s),5.18(1H,d,J=4.5Hz),
5.46(2H,br.s),5.82(1H,d,J=4.5Hz),7.97(1H,d,J
=10Hz),8.27(1H,br.s),8.73(1H,d,J=10Hz),8.79
(1H,br.s) 実施例27 (1)7β−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−
[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−イル)
メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート 7β−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(3−
オキソブチリルオキシメチル)−3−セフェム−4−カ
ルボン酸4.14g,イミダゾ[1,2−b]ピリダジン4.14g,
ヨウ化ナトリウム8.28gを水20ml,アセトニトリル20mlの
混合溶媒中、70℃で2時間攪拌する。室温まで冷却した
のち、シリカゲルカラム(メルク社,Art7734,100g)に
付しアセトン,95%アセトン水溶液,ついで75%アセト
ン水溶液で溶出し、該当分画を集めて濃縮、凍結乾燥す
ると粉末状の標記化合物1.14gが得られる。
NMRスペクトル(d6−DMSO)δ:1.39(9H,s),3.08と3.4
8(2H,ABq,J=18Hz),4.91(1H,d,J=6Hz),5.1〜5.6
(3H,m),7.6〜8.2(2H,m),8.78(2H,br.s),9.07(1
H,d,J=4Hz),9.31(1H,d,J=10Hz)TLC(メルク社,Art
5715,溶媒(アセトニトリル:水=4:1):Rf=0.4 (2)7β−アミノ−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピ
リダジニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4
−カルボキシレート・トリフルオロ酢酸塩 上記(1)で得られる7β−(t−ブトキシカルボニル
アミノ)−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウ
ム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキ
シレート1.45gをトリフルオロ酢酸20mlに溶解,室温で3
0分間攪拌する。減圧下に濃縮後、エーテル100mlを加
え、攪拌し析出する粉末をろ取,エーテルで洗浄すると
標記化合物1.42gが得られる。収率95% NMRスペクトル(CF3COOD)δ:3.50と3.80(2H,ABq,J=1
8Hz),5.51(2H,br.s),5.58と6.09(2H,ABq,J=14H
z),7.96(1H,dd,J=5Hzと10Hz),8.26(1H,d,J=2H
z),8.40(1H,d,J=2Hz),8.71(1H,d,J=10Hz),9.00
(1H,d,J=5Hz) TLC(メルク社,Art5715,溶媒(アセトニトリル:ギ酸:
水=3:1:1):Rf=0.5 (3)7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾ
ール−3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトア
ミド]−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム
−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシ
レート 2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
ル)−2(Z)−メトキシイミノ酢酸202mg,N−ヒドロ
キシベンツトリアゾール153mg,ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド206mgをジクロルメタン20mlに加え、得られた
懸濁液を室温で60分間かきまぜる。不溶液をろ取し、こ
のものを7−アミノ−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピ
リダジニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4
−カルボキシレート・トリフルオロ酢酸塩445mgをジメ
チルアセトアミド8mlに溶かした液に加え、室温で16時
間かきまぜる。反応液に30mlのエーテルを加え、傾斜し
てエーテル層を除き、残留物を水に溶かし、XAD−2カ
ラムクロマトグラフィーに付し、最初水で展開したの
ち、20%エタノールで溶出させる。溶出液を濃縮後、残
部を凍結乾燥すると標記化合物0.2gが得られる。
IRスペクトルは実施例13で得られる化合物と同じ。
実施例28 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−
イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート (1)五酸化リン218mgを塩化メチレン3mlに溶解し、−
20℃に冷却,かくはん下2−(5−アミノ−1,2,4−チ
アジアゾール−3−イル)2(Z)−メトキシイミノ酢
酸202mgを加え、−20℃で30分,−5℃で2時間かきま
ぜる。反応液を減圧下濃縮し、残渣にヘキサン10mlを加
え粉末化し、ろ取すると2−(5−アミノ−1,2,4−チ
アジアゾール−3−イル)−2(Z)−メトキシイミノ
アセチルクロリド・塩酸塩が得られる。
(2)7β−アミノ−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピ
リダジニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4
−カルボキシレート・塩酸塩354mgを水10mlとアセトン1
0mlとの混液に氷冷下溶解し、炭酸水素ナトリウム504mg
を添加,1分間かきまぜたのち、(1)で得られる2−
(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−
2(Z)−メトキシイミノアセチルクロリド・塩酸塩を
全量加え、氷冷下20分間はげしくかくはんする。
酢酸エチル20mlを加え分配,上層を捨て、下層を酢酸エ
チル20mlで2回洗浄する。水層を濃塩酸でpH1としてメ
チルエチルケトン20mlと酢酸エチル10mlの混液,ついで
メチルエチルケトン10mlと酢酸エチル10mlの混液で洗浄
する。
水層を炭酸水素ナトリウムでpH3とし、MCI ゲルCHP20P
(三菱化成製)カラムクロマトグラフィーに付し、水,
次いで含水アセトニトリルで溶出し、該当分画を濃縮,
凍結乾燥すると、標記化合物が得られる。
TLC(シリカゲル,メルク社,Art 5715;溶媒:H2O=4:1;
Rf=0.26 実施例29 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−
イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート 30−1)実施例28に記載の反応において炭酸水素ナトリ
ウム504mgの代わりにトリエチルアミン606mgを用いて、
同様に反応すると標記化合物が得られる。
本品のIRスペクトル,薄層クロマトグラフィーのRf値の
データは実施例28の目的化合物のデータと、またNMRス
ペクトルデータは実施例13の化合物のデータとそれぞれ
同一であった。
30−2)実施例28においてアセトンの代わりにテトラヒ
ドロフランを用いる以外は同様に反応させると標記化合
物が得られる。
30−3)実施例28においてアセトンの代わりにアセトニ
トリルを用いる以外は同様反応に反応させて標記化合物
が得られる。
実施例30 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−
イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート 7β−アミノ−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジ
ニウム−1−イル)メチル]−3−セフェム−4−カル
ボキシレート・塩酸塩354mgを、ジメチルホルムアミド4
ml,トリブチルアミン1.11gに溶解し、−20℃に冷却かく
はん下、実施例28(1)と同様の方法で得られる2−
(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−
2(Z)−メトキシイミノアセチルクロリド・塩酸塩を
全量加え、−20℃〜−10℃,10分間、−10℃から0℃で1
0分間かくはんする。
酢酸エチル60mlを加えた後、4N−塩化水素/エーテル溶
液2mlを添加し、析出する沈澱をろ取し、酢酸エチル10m
l,塩化メチレン20mlで洗浄した後、水5mlに懸濁させ、
炭酸水素ナトリウムでpH3とし、MCIゲルCHP−20P(三菱
化成社製)のカラムクロマトグラフィーに付し、水,次
いで含水アセトニトリルで溶出し、該当分画を濃縮,凍
結乾燥すると、標記化合物が得られる。
本品のIRスペクトル及び、TLCのRf値のデータは、実施
例28で得られる化合物のデータと、またNMRスペクトル
のデータは実施例13の化合物のデータと同じであった。
実施例31 7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]
−3−[(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−
イル)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート 32−1)実施例30のジメチルホルムアミドの代わりにジ
メチルアセトアミドを用いる以外は同様に反応し、標記
化合物が得られる。
32−2)上記実施例30のトリブチルアミンの代わりにト
リエチルアミンを用い同様に処理し、標記化合物が得ら
れる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、R1は保護されていてもよいアミノ基を、R3は水
    素原子または置換されていてもよい炭化水素残基を、Z
    はSを、R4は水素原子、メトキシ基またはホルムアミド
    基を、R13は水素原子,メチル基,水酸基またはハロゲ
    ン原子を、A は置換されていてもよい2,3−位または
    3,4−位で縮合環を形成するイミダゾリウム−1−イル
    基を、それぞれ示す]で表わされる化合物またはその薬
    理学的に受容される塩もしくはエステル(但し、7β−
    [2(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
    ル)−2(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−3−
    [(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニウム−1−イル)
    メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレートまたは
    その薬理学的に受容される塩は除く)。
  2. 【請求項2】一般式 [式中、ZはSを、R4は水素原子,メトキシ基またはホ
    ルムアミド基を、R13は水素原子,メチル基,水酸基ま
    たはハロゲン原子を、A は置換されていてもよい2,3
    −位または3,4−位で縮合環を形成するイミダゾリウム
    −1−イル基を、それぞれ示す]で表わされる化合物ま
    たはその塩もしくはエステルと一般式 [式中、R1は保護されていてもよいアミノ基を、R3は水
    素原子または置換されていてもよい炭化水素残基をそれ
    ぞれ示す]で表わされるカルボン酸またはその塩もしく
    は反応性誘導体とを反応させるか、もしくは 一般式 [式中、記号R5は水酸基,アシルオキシ基,カルバモイ
    ルオキシ基,置換カルバモイルオキシまたはハロゲン原
    子を、その他の記号は前記と同意義を示す]で表わされ
    る化合物またはその塩もしくはエステルと一般式A′
    [A′は置換されていてもよい2,3−位または3,4−位で
    縮合環を形成するイミダゾールを示す]で表されるイミ
    ダゾール化合物またはその塩とを反応させるか、もしく
    は一般式 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表わされる化合
    物またはその塩もしくはエステルと一般式R3″OH[式
    中、R3″は置換されていてもよい炭化水素残基を示す]
    で表わされる化合物またはその反応性誘導体とを反応さ
    せることを特徴とする一般式 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表わされる化合
    物またはその薬理学的に受容される塩もしくはエステル
    を製造する方法。
  3. 【請求項3】一般式 [式中、R1は保護されていてもよいアミノ基を、R3は水
    素原子または置換されていてもよい炭化水素残基を、Z
    はSを、R4は水素原子,メトキシ基またはホルムアミド
    基を、R13は水素原子,メチル基,水酸基またはハロゲ
    ン原子を、A は置換されていてもよい2,3−位または
    3,4−位で縮合環を形成するイミダゾリウム−1−イル
    基を、それぞれ示す]で表わされる化合物またはその薬
    理学的に受容される塩もしくはエステルの少なくとも1
    種以上を含有する抗菌剤。
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