JPH0730087B2 - 新規なセファロスポリン化合物およびその製法 - Google Patents

新規なセファロスポリン化合物およびその製法

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JPH0730087B2
JPH0730087B2 JP3508543A JP50854391A JPH0730087B2 JP H0730087 B2 JPH0730087 B2 JP H0730087B2 JP 3508543 A JP3508543 A JP 3508543A JP 50854391 A JP50854391 A JP 50854391A JP H0730087 B2 JPH0730087 B2 JP H0730087B2
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    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は強くて広範囲の抗菌作用を有する新規なセファ
ロスポリン化合物、その製薬学的に許容可能な無毒性塩
および生理学的に加水分解可能なエステル、水和物およ
び溶媒和物に関する。
また、本発明はこれらの化合物の製法およびこれらを活
性成分として含有する医薬組成物に関する。
先行技術に関する説明 セファロスポリン系抗生物質は人体および動物におい
て、病因性細菌による疾病を治療するのに広く用いられ
る。かかる抗生物質は他の抗生物質に対する耐性のある
細菌、例えば、ペニシリン耐性細菌による疾病の治療と
ペニシリン過敏性患者の治療において有用である。
多くの場合において、グラム陽性菌およびグラム陰性菌
の全てに対して抗細菌性を示す抗生物質を用いるのが望
ましい。これと関連して、いろいろな態様の広範囲なセ
ファロスポリン系抗生物質を開発するために多くの研究
が行われてきた。
例えば、英国特許第1,399,086号の公報には、一般式
(A)の7β−アシルアミド−セフ−3−エム−4−カ
ルボキシル酸が述べられている。
(式中、Rは水素または有機基であり、Rdは炭素原子を
経て酸素原子に結合したエーテル化1価有機基であり、
BはSまたはS→Oであり、Pは有機基である) 前記のような種類の化合物が発見されて以後、特定微生
物、特にグラム陰性菌に対して改善された抗菌活性を有
する抗生物質を開発するために多くの研究が続けられて
きた。このような努力の一例として、英国特許第1,522,
140号の公報には、一般式(B)のセファロスポリン抗
生物質[ここで、化合物はシン異性体であるか、シン異
性体を少なくとも90%以上含むシンとアンチ異性体との
混合物として存在する]が開示されている。
(式中、R′はフリルまたはチエニル基であり、R″は
C1-4アルキル基、C3-7シクロアルキル基、フリルメチル
またはチエニルメチル基であり、Rは水素、カルバモ
イル、カルボキシ、カルボキシメチル、スルホニルまた
はメチル基である) 最近、前記一般式(B)で示されるようにセフェム核の
7−位置にアシルアミド基を導入し、3−位置に特定な
基を導入させる等の方法により新規で、より改善された
抗生物質を開発しようと多くの努力がなされてきた。
(フジサワに譲渡されたベルギー特許第852,427号;フ
ェキスト社に譲渡されたイギリス特許第1,603,212号お
よび第1,604,971号;チバガイキに譲渡されたヨーロッ
パ特許出願第47,977号;バイエルに譲渡されたヨーロッ
パ特許出願第74,563号;フジサワに譲渡された米国特許
第4,390,534号およびヨーロッパ特許出願第62,321号参
照)。これらの先行文献の中、とくに関心深いものはグ
ラックソに譲渡された米国特許第4,258,041号および第
4,329,453号である。
特に、米国特許第4,329,453号に請求された“セフタジ
ディム(Ceftazidime)”として知られているセファロ
スポリン化合物は、β−ラクタム抗生物質で治療しにく
い多様な微生物に対して広範囲の抗生作用を有す強力の
セフェム誘導体であり、商業的に成功した前記のセフタ
ジディムは下記式で表される。
ヨーロッパ特許出願第397,511号に記述した通りに、本
発明者らはまた下記式(D)の新規なセファロスポリン
抗生物質化合物、その薬剤学的に許容可能の無毒性塩、
生理学的に加水分解可能のエステルおよび溶媒和物が驚
くべき広範囲な微生物に対して優れた抗生作用を有する
ということを発見した。
[式中、RXはC1-4アルキル基、C3-4アルケニル基、C3-4
アルキニル基または−C(Ra)(Rb)COOH(ここで、Ra
およびRbは同一または異なって、各々水素またはC1-4
ルキル基であるか、RaおよびRbはそれらが結合している
炭素原子と一緒になってC3-7シクロアルキル基を形成す
る)であり、R1はC1-4アルキル基、C3-4アルケニル基、
C3-7シクロアルキル基、所望によりC1-4アルキル置換さ
れたアミノ基、フェニル基またはC1-4アルキル、C1-3
ルコキシ、ハロゲンおよびヒドロキシなどから選ばれる
2個またはそれ以下の置換基で置換された2−、4−、
6−置換フェニ基であり、R2は水素またはC1-4アルキル
基であり、QはNまたはCHである] 前記の式(D)のセファロスポリン化合物はシン異性体
であるかシン異性体を少なくとも90%以上含むシンとア
ンチ異性体との混合物であることもできる。また、前記
の式(D)のRX基が−C(Ra)(Rb)CO2Hであり、RaとRb
互いに異なる場合、RaとRbが結合した炭素原子がキラル
中心になってこれらの化合物はジアステレオマーとな
る。
発明の概要 意外にも、本発明者らは前記の式(D)のRXが−C(Ra)
(Rb)CO2Hであり、RaとRbか異なってそれらが結合した炭
素がキラル中心になった場合、式(D)のRおよびSジ
アステレオマーを分離すると、特にS異性体が優れた抗
菌作用を現すことも発見した。
したがって、本発明の主目的は式(I−S)および(I
−R)の新規なセファロスポリンおよびその製薬学的に
許容され得る無毒性塩およびその生理学的に加水分解可
能なエステル、水和物および溶媒和物を提供するもので
ある。
具体的に、本発明のS異性体は下記式(I−S)で表さ
れ、R異性体は(I−R)で表される。
[式中、R1はC1-4アルキル基、C3-4アルケニル基、C3-4
シクロアルキル基、所望によりC1-4アルキルで置換され
たアミノ基、フェニル基またはC1-4アルキル、C1-3アル
コキシ、ハロゲンおよびヒドロキシなどから選ばれる二
種またはそれ以下の置換基で置換された2−、4−また
は6−置換フェニル基であり、R2は水素またはC1-4アル
キル基であり、RaおよびRbは互いに異なって、水素また
はC1-4アルキル基であり、QはNまたはCHである] 本発明のさらに望ましいセファロスポリン化合物はR1
C1-4アルキル、C3-4アルケニルまたはアミノ基であり、
R2が水素またはC1-2アルキル基であり、RaおよびRbか互
いに異なって水素またはC1-2アルキル基であり、QがCH
である式(I−S)のS−異性体である。
本発明の最も望ましいセファロスポリン化合物はR1がメ
チル、エチルまたはアミノ基であり、R2が水素またはメ
チルであり、RaおよびRbが互いに異なって、水素または
メチルであり、QはCHである式(I−S)のS−異性体
である。
本発明のもう一つの態様は前記式(I−S)および(I
−R)の各々の異性体化合物(以下、式(I)と総称す
る)の製法を含む。
本発明の追加の態様は式(I)のジアステレオマーの製
薬学的に許容され得る無毒性塩、生理学的に加水分解可
能なエステル、水和物、溶媒和物およびこれらの製法に
関するものである。
本発明のさらに追加の態様は式(I)で表したセファロ
スポリン化合物およびその製薬学的に許容され得る誘導
体一種以上を含む医薬組成物に関するものである。
発明の詳細な説明 前記の式(I)の新規なセファロスポリン化合物はOC(R
a)(Rb)CO2Hラジカルを有する場合、シン異性体またはシ
ン異性体を少なくとも90%以上、アンチ異性体を10%以
下含むシンとアンチ異性体との混合物として存在する。
また、本発明による式(I)の化合物は互変異性体の形
態で存在することができ、このような互変異性体も本発
明の範囲に含まれる。即ち、式(I)において、QがCH
である場合、アミノチアゾリル基が次のように互変して
その互変異性体であるイミノチアゾリニル基を形成す
る。
また、式(I)のQがNの場合、アミノチアゾリル基は
次のようにイミノアチゾリル基に互変し得る。
さらに、式(I)の化合物は共鳴異性体を有することの
できる。従って、例えば、本発明の化合物を式(I−
S)で表した場合、その化合物は式(I−S)′または
(I−S)″等の共鳴構造も含むものと見なす。
同様に、式(I−R)の化合物の場合にも共鳴異性体が
含まれる。
また、本発明は前記式(I)と総称されたジアステレオ
マーの薬剤学的に許容され得る無毒性塩、生理学的に加
水分解可能なエステル、水和物、溶媒和物も本発明の範
囲内に含まれる。前記式(I)で表されるセファロスポ
リン化合物の薬剤学的に許容可能な塩としては、通常の
無毒性塩が適するが、例えば、アルカリ金属塩(例え
ば、ナトリウム塩、カリウム塩など)およびアルカリ土
金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩等)な
どの金属塩とアンモニウム等の無機塩;有機アミン塩
(例えば、トリメチルアミン塩、N−メチルグルカミン
塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、
トリエチルアミン塩、ピリジン塩、プロカイン塩、ピコ
リン塩、ジシクロヘキシルアミン塩)、N、N′−ジベ
ンジルエチレンジアミン塩、トリス(ヒドロキシメチル
アミノ)メタン塩、フェニルエチルベンジルアミン塩、
ジベンジルエチルレンジアミン塩等)、有機カルボン酸
またはスルホン酸塩(例えば、ギ酸塩、酢酸塩、マレイ
ン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスル
ホン酸塩、トルエンスルホン酸塩等)等の有機塩;無機
酸塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸
塩等);塩基性または酸性アミノ酸の塩(例えば、アル
ギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン等)な
どがあり、アルカリ金属塩、エルカリ土金属塩、無機酸
塩、有機カルボン酸塩、塩基性または酸性アミノ酸の塩
が望ましく、特に、ナトリウム塩、カリウム塩、塩酸塩
または硫酸塩がもっとも望ましい。
前記薬剤学的に許容可能な無毒性塩は、式(I)の化合
物と前述した塩に相当する酸または塩基1ないし4当量
とを水または水と水混和性溶媒(例えば、メタノール、
エタノール、アセトニトリル、アセトン等)との混和物
のような溶媒の存在下に反応させることによって製造で
きる。
式(I)の化合物の生理学的に加水分解可能なエステル
は例えば、メトキシカルボニルオキシメチル、1−メト
キシカルボニルオキシ−1−エチル、インダニル、フタ
リディル、メトキシメチル、ピバロイルオキシメチル、
グリシルオキシメチル、フェニルグリシルオキシメチル
または5−メチル−2−オキソ−1、3−ジオキソラン
−4−イル−エステル等があり、その他にフェニシリン
およびセファロスポリン系抗生物質の分野に広く用いら
れる生理学的に加水分解可能なエステルが用いられる。
これらの中でも、メトキシカルボニルオキシメチル、1
−メトキシカルボニルオキシ−1−エチル、メトキシメ
チルまたはピバロイルオキシメチルが望ましく、特にメ
トキシカルボニルオキシメチルまたはメトキシメチルが
もっとも望ましい。
前記エステル等は公知の方法によって製造し得る。例え
ば、式(I)の化合物を塩基(例えば、トリエチルアミ
ン、ピリジンまたは重炭酸ナトリウム)の存在下に相当
するハロゲン化アルキル(例えば、塩化メトキシメチル
または塩化メトキシカルボニルオキシメチル)と反応さ
せることによって製造できる。
前記式(I)のセファロスポリン化合物の溶媒和物の例
としては水混和性溶媒(例えば、メタノール、エタノー
ル、アセトンまたはアセトニトリル、望ましくはエタノ
ール)との溶媒和物が挙げられる。
本発明はまた活性成分として式(I)の化合物一種以上
と製薬用担体、賦形剤または他の添加剤とを含む薬学組
成物も含む。
本発明の式(I)の抗生物質化合物は投与のために単位
投与量または多投与量の容器に入れて製剤化し得る。こ
の組成物は油性または水性媒質中の液剤、懸濁剤または
乳剤の形態で投与することができ、通常の分散剤、懸濁
化剤または安定化剤などが含める。また、活性成分を乾
燥粉体に製剤化し得るが、この乾燥粉体は使用前、発熱
物質非含有滅菌水で溶かして用いる。式(I)の化合物
はココアバターまたはグリセリド等の通常のざ剤基材を
含むざ剤に製剤化することもできる。
単位投与量形の薬学組成物は患者の体重と年齢および疾
病の特殊な性質と症状の深刻性などの因子によって式
(I)の化合物の活性成分を約50ないし1500mg含んでい
ることが望ましい。一般的に、所望の結果を得るために
は投与の頻度と径路によって、一日約500ないし5000mg
の活性化合物を投与することが有利である。成人の場合
には筋肉内または静脈内の投与の際、一日総150ないし3
000mgを投与すれば十分であるが、特定の細菌による感
染症を治療する場合、一日投与量が多くなる。目的に応
じて、本発明の化合物はペニシリンまたは他のセファロ
スポリン化合物などの他の抗生物質と組合わせて投与で
きる。
本発明の化合物は、前記で説明したように、グラム陽性
菌および多様なグラム陰性菌、特にシュードモナス(Ps
eudomonas)に対して広範囲で強い抗菌活性を示す。ま
た、これらの化合物は多くのグラム陰性菌により生成さ
れるβ−ラクタマーゼに対して高い安全性を有する。
式(I)のジアステレオマーなどは多様な方法により製
造することができる。その中の一つは簡単に異性体など
の混合物を溶離剤を用いてクロマトグラフィーにかけて
SおよびR異性体に分離することである。
分離工程に用いられる溶離剤の例としては緩衝液と水混
和性溶媒(例:メタノール、アセトニトリル、イソプロ
パノール)の混合液、望ましくは緩衝液とアセトニトリ
ルの混合液がある。
前記の分離工程は下記の条件下で行われる。
溶離剤:緩衝液/CH3CN=85/15〜95/5(v/v) (緩衝液:燐酸塩、PH7.0、0.01M) カラム:ODSカラム 検出器:UV254nm 式(I)の化合物の望ましい製法は、次の式(II−S)
または(II−R)の化合物(以下、式(II)と総称す
る)を次の式(III)の化合物と溶媒の存在下に反応さ
せることを含む。
[式中、Ra、Rb、R1、R2およびQは前記で定義したのと
同じであり、nは0または1であり、R3は水素またはア
ミノ保護基であり、R4は水素またはカルボキシ保護基で
あり、R5は水素またはカルボキシ保護基であり、Lは脱
離基である] アミノ保護基のR3としてはアシル、置換または非置換の
アリール(低級)アルキル基(例えば、ベンジル、ジフ
ェニルメチル、トリフェニルメチルおよび4−メトキシ
ベンジル)、ハロ(低級)アルキル(例えば、トリクロ
ロメチルおよびトリクロロエチル)、テトラヒドロピラ
ニル、置換のフェニルチオ、置換のアルキリデン、置換
のアルアルキリデンまたは置換のシクロアルキルリデン
がある。アミノ保護基として適するアシル基の例として
はC1-6の低級アルカノイル(例えば、ホルミルおよびア
セチル)、C2-6のアルコキシカルボニル(例えば、メト
キシカルボニルおよびエトキシカルボニル)、低級アル
カンスルホニル(例えば、メタンスルホニルおよびエタ
ンスルホニル)、またはアリール(低級)アルコキシカ
ルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル)などが
挙げられ、アシル基はハロゲン、ヒドロキシ、シアノま
たはニトロのような置換基1ないし3個で置換され得
る。その他にシラン、ホウ素、リン化合物とアミノ基の
反応生成物もアミノ保護基に含まれ得る。
R4またはR5のカルボキシ保護基の例としては(低級)ア
ルキルエステル(例えば、メチルエステルおよびt−ブ
チルエステル)、(低級)アルケニルエステル(例え
ば、ビニルエステルおよびアリルエステル)、(低級)
アルコキシ(低級)アルキルエステル(例えば、メトキ
シメチルエステル)、(低級)アルキルチオ(低級)ア
ルキルエステル(例えば、メチルチオメチルエステ
ル)、ハロ(低級)アルキルエステル(例えば、2、
2、2−トリクロロエチルエステル)置換または非置換
のアルアルキルエステル(例えば、ベンジルエステルお
よびp−ニトロベンジルエステル)またはシリルエステ
ルなどがあり、式(I)化合物の化学的な性質によって
好適に選ばれて用いられる。
式(III)の脱離基Lとしては、例えば、塩素または臭
素などのハロゲン、アセトキシなどの(低級)アルカノ
イルオキシ基、メタンスルホニルオキシなどの(低級)
アルカンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニル
オキシなどのアレンスルホニルオキシ基またはアルコキ
シカルボニルオキシ基などがある。
明細書全般に亘って用いられた“低級”ということは、
“低級アルキル”の場合の例を挙げられば、炭素原子を
1ないし6個、望ましくは1ないし4個有することを意
味する。
前記式(I)の化合物を製造するために、式(II)の化
合物は式(III)の化合物の1ないし2モル当量で用い
るのが望ましい。
アミノまたはカルボキシ保護基はセファロスポリン抗生
物質の分野で公知の通常の方法によって容易に製造し得
る。例えば、酸または塩基加水分解法とか還元法が用い
られる。例えば、保護基がアミド基の場合、前記の化合
物をイミノハロゲン化およびイミノエーテル化させた後
加水分解することが実用的である。トリ(ジ)フェニル
メチルまたはアルコキシカルボニル基などの基を除去す
るには酸加水分解法が望ましく、この方法はギ酸、トリ
フルオロ酢酸、またはp−トルエン酢酸のような有機酸
または塩酸などのような無機酸の存在下に行う。
S−オキシドの還元は通常の方法に従って、例えば、反
応物にヨウ化カリウムまたは塩化アセチルを添加した
後、反応混合物をm−重亜硫酸ナトリウムで反応を終了
させることにより行われる。
前記式(I)の化合物を得るために、前記式(III)の
化合物を前記式(II)の化合物の3−位置に導入する反
応は、水または水と水混和性溶媒との混合物などの溶媒
の存在下行うが、この時、反応溶液のpHは5ないし8、
望ましくは6ないし7.5とし、反応温度は20ないし100
℃、望ましくは60ないし80℃の範囲である。
出発物質中、前記式(II)の化合物はセファロスポリン
化合物の製造分野に通常用いられる公知の中間体であ
る。前記式(II)の化合物の構造において、点線は単一
または二重結合を示すものとして、式(II)の化合物は
式(II−a)の化合物または式(II−b)の化合物の各
々を示したり、これらの混合物を示すことができる。
[式中、n、Ra、Rb、R3、R4、R5、QおよびLは前記の
定義と同一である] 反応生成物および中間体を安定化させるために、ヨウ化
ナトリウム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カ
リウムおよひチオシアン酸カリウムからなる群の中で選
ばれた1種以上の塩を安定化剤として用いることができ
る。
式(I)の化合物の単離精製は再結晶化法、シリカゲル
によるカラムクロマトグラフィーまたはイオン交換クロ
マトグラフィーなどの通常の方法によって行われる。
以下、式(I)の化合物などの製造方法を実施例に基づ
いてより詳細に説明する。
実施例1:化合物(I−S−1)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−S
−1)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(S)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(1,4,6−トリア
ミノピリミジニウム−2−イル)チオメチル]−3−セ
フェム−4−カルボキシレートの合成法を例示する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に1,4,6−トリアミノ−2(1
H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化カリウム(80
0mg)を加えた。反応溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を
加えて、溶液のpHを7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱
した。生成溶液を4時間撹拌し、室温に冷却の後、2N−
塩酸水溶液でpH3ないし3.5に調整して沈殿物を得た後、
この沈殿物を濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾過
された固体をpH7の緩衝液:アセトニトリル(95:5)の
混合溶媒を溶離剤として予備カラム(ODSスチールカラ
ム、19mm x 300mm)でクロマトグラフィーにかけ、白色
の固体である標題化合物(190mg)を得た。
融点:195℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.46(d,3H)、3.58(ABq,2H)、4.22(ABq,2H)、4.65
(q,1H)、5.17(d,1H)、5.56(s,1H)、5.79(d,1
H)、7.00(s,1H). MS:611(FAB,M+1) IR:(KBr,cm-1):1771(β−ラクタム)、1650、1535 UVλmaxHO(nm,ε):(220,33957)、(232,34794)、
(275,23323)、(274,23915) [α]D 25:−105.5°(c1.0,0.05N重炭酸ナトリウム水
溶液) HPLC分析条件 カラム:μ−ボンダパック(Bondapak)C−18 検出器:UV254nm 流速:2ml/分 滞留時間:7.2分 実施例2:化合物(I−S−2)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−S
−2)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(S)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,6−ジアミノ
−1−メチルピリミジニウム−2−イル)チオメチル]
−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法を例示
する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に,4,6−ジアミノ−1−メチ
ル−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化カ
リウム(800mg)を加えた。反応溶液に重炭酸ナトリウ
ム水溶液を加えて反応溶液のpHを7.1ないし7.2に調整
し、70℃に加熱した。生成した溶液を4時間撹拌し、室
温に冷却の後、2N−塩酸水溶液でpH3ないし3.5に調整し
て、生成した沈殿物を濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄し
た。濾過された固定をpH7の緩衝液:アセトニトリル(9
2:8)の混合溶媒を溶離剤として予備カラム(ODSスチー
ルカラム、19mm x 300mm)でクロマトグラフィーにか
け、白色の固体である標題化合物(195mg)を得た。
融点:180℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.49(d,3H)、3.59(ABq,2H)、3.59(ABq,2H)、4.36
(ABq,2H)、4.67(q,1H)、5.17(d,1H)、5.61(s,1
H)、5.79(d,1H)、7.01(s,1H). MS:610(FAB,M+1) IR:(KBr,cm-1):1775(β−ラクタム)、1635、1535 UVλmaxHO(nm,ε):(217,34252)、(232,32672)、
(275,23323) [α]D 25:−124.1°(c1.0,0.05N重炭酸ナトリウム水
溶液) 実施例3:化合物(I−S−3)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−S
−3)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(S)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,6−ジアミノ
−1−エチルピリミジニウム−2−イル)チオメチル]
−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法を例示
する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に4,6−ジアミノ−1−エチル
−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化カリ
ウム(800mg)を加えた。反応溶液を重炭酸ナトリウム
水溶液で反応溶液のpHを7.1ないし7.2に調整し、70℃に
加熱した。生成した溶液を4時間撹拌し、室温に冷却の
後、2N−塩酸水溶液てpH3ないし3.5に調整して、生成し
た沈殿物を濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾取し
た固体をpH7の緩衝液:アセトニトリル(92:8)の混合
溶媒を溶離剤として予備カラム(ODSスチールカラム、1
9mm x 300mm)でクロマトグラフィーして白色の固体で
ある標題化合物(180mg)を得た。
融点:193℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.34(t,3H)、1.48(d,3H)、3,59(ABq,2H)、4.04
(q,2H)、4.34(ABq,2H)、4.67(d,1H)、5.15(d,1
H)、5.58(s,1H)5.79(d,1H),7.01(s,1H) MS:624(FAB,M+1) IR:(KBr,cm-1):1775(β−ラクタム)、1640、1530 UVλmaxHO(nm,ε):(220,34648)、(234,32700)、
(276,22620) [α]D 25:−110.3°(c1.0、0.05N重炭酸ナトリウム
水溶液) 実施例4:化学物(I−S−4)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−S
−4)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(S)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,6−ジアミノ
−1−プロピルピリミジニウム−2−イル)チオメチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法を
例示する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に4,6−ジアミノ−1−プロピ
ル−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化カ
リウム(800mg)を加えた。反応溶液のpHを重炭酸ナト
リウム水溶液でpH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱し
た。生成溶液を4時間撹拌し、室温に冷却の後、2N−塩
酸水溶液でpH3ないし3.5に調整して、生成された沈殿物
を濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾取した固体をp
H7の緩衝液:アセトニトリル(90:10)の混合溶媒を溶
離剤として予備カラム(ODSスチールカラム、19mm x 30
0mm)でクロマトグラフィーにかけ、白色の固体である
標題化合物(150mg)を得た。
融点:197℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 0.98(t,3H)、1.48(d,3H)、1.77(m,2H)、3.61(AB
q,2H)、3.97(t,2H)、4.38(ABq,2H)、4.68(q,1
H)、5.19(d,1H)、5.60(d,1H)、5.81(d,1H),7.01
(s,1H) MS:638(FAB,M+1) IR:(KBr,cm-1):1778(β−ラクタム)、1645、1525 UVλmaxHO(nm,ε):(222,37377)、(232,35410)、
(276,23831) [α]D 25:−105.4°(c1.0、0.05N重炭酸ナトリウム
水溶液) 実施例5:化合物(I−S−5)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−S
−5)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(S)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,6−ジアミノ
−1−フェニルピリミジニウム−2−イル)チオメチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法を
例示する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に4,6−ジアミノ−1−フェニ
ル−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化カ
リウム(800mg)を加えた。反応溶液に、重炭酸ナトリ
ウム水溶液を加えてpH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加
熱した。生成溶液を4時間撹拌し、室温に冷却の後、2N
−塩酸水溶液でpH3ないし3.5に調整して、生成された沈
殿物を濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾取した固
体をpH7の緩衝液:アセトニトリル(87:13)の混合溶媒
を溶離剤として予備カラム(ODSスチールカラム、19mm
x 300mm)でクロマトグラフィーにかけ、白色の固体で
ある標題化合物(120mg)を得た。
融点:190℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.48(d,3H)、3.48(ABq,2H)、4.25(ABq,2H)、4.67
(q,1H)、5.14(d,1H)、5.69(s,1H)、5.79(d,1
H)、7.00(s,1H),7.43−7.81(m,5H) MS:672(FAB,M+1) IR:(KBr,cm-1):1777(β−ラクタム)、1650、1515 UVλmaxHO(nm,ε):(221,31548)、(235,29524)、
(273,18827) [α]D 25:−8.1°(c1.0、0.05N重炭酸ナトリウム水
溶液) 実施例6:化合物(I−S−6)の合成 この実施例は望ましい化合物の一つ、下記式(I−S−
6)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4−
イル)−2−[(S)−1−カルボキシエト−1−オキ
シイミノ)アセトアミド]−3−[(4,6−ジアミノ−
1.5−ジメチルピリミジニウム−2−イル)チオメチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法を
例示する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に4,6−ジアミノ−1,5−ジメ
チル−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化
カリウム(800mg)を加えた。反応溶液に重炭酸ナトリ
ウムを加えてpH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱し
た。生成溶液を4時間撹拌し、室温に冷却の後、2N−塩
酸水溶液でpH3ないし3.5に調整して、生成し沈殿物を濾
過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾取した固体をpH7の
緩衝液:アセトニトリル(91:9)の混合溶媒を溶離剤と
して予備カラム(ODSスチールカラム、19mm x 300mm)
でクロマトグラフィーにかけ、白色の固体である標題化
合物(210mg)を得た。
融点:183℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.48(d,3H)、1.92(s,3H)、3.57(s,3H)3.60(ABq,
2H)、4.38(ABq,2H)、4.69(q,1H)、5.17(d,1H)、
5.81(s,1H)、7.03(s,1H) MS:672(FAB,M+1) IR:(KBr,cm-1):1765(β−ラクタム)、1645、1560 UVλmaxHO(nm,ε):(203,34313)、(232,32588)、
(281,24089) [α]D 25:−121.4°(c1.0、0.05N重炭酸ナトリウム
水溶液) 実施例7:化合物(I−S−7)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−S
−7)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(S)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(5−メチル−1,
4,6−トリアミノピリミジニウム−2−イル)チオメチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法を
例示する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に5−メチル−1,4,6−トリア
ミノ−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化
カリウム(800mg)を加えた。反応溶液に重炭酸ナトリ
ウム水溶液を加えて反応溶液をpH7.1ないし7.2に調整
し、70℃に加熱した。生成した溶液を4時間撹拌し、室
温に冷却の後、2N−塩酸水溶液でpH3ないし3.5で調整し
て、生成した沈殿物を濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄し
た。濾取した固体をpH7の緩衝液:アセトニトリル(93:
7)の混合溶媒を溶離剤として予備カラム(ODSスチール
カラム、19mm x 300mm)でクロマトグラフィーして白色
の固体である標題化合物(220mg)を得た。
融点:181℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.48(d,3H)、1.85(s,3H)、3.58(ABq,2H)、4.32
(ABq,2H)、4.67(q,1H)、5.18(d,1H)、5.77(d,
H)、6.94(s,1H) MS:625(FAB、M+1) IR:(KBr、cm-1):1770(β−ラクタム)、1635、1565 UVλmaxHO(nm,ε):(204,35861)、(232,35288)、
(281,24807) [α]D 25:−118.0°(c1.0,0.05N重炭酸ナトリウム水
溶液) 実施例8:化合物(I−R−1)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−R
−1)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(R)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(1,4,6−トリア
ミノピリミジニウム−2−イル)チオメチル]−3−セ
フェム−4−カルボキシレートの合成法を例示する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(R)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に1,4,6−トリアミノ−2(1
H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化カリウム(80
0mg)を加えた。反応溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を
加えてpH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱した。生成
した溶液を4時間撹拌し、室温に冷却の後、2N−塩酸水
溶液でpH3ないし3.5に調整して、生成した沈殿物を濾過
し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾過した固体をpH7の緩
衝液:アセトニトリル(95:5)の混合溶媒を溶離剤とし
て予備カラム(ODSスチールカラム、19mm x 300mm)で
クロマトグラフィーにかけ、白色の固体である標題化合
物(180mg)を得た。
融点:190℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.46(d,3H)、3.58(ABq,2H)、4.22(ABq,2H)、4.65
(q,1H)、5.17(d,1H)、5.56(s,1H)、5.71(d,1
H)、7.00(s,1H). MS:611(FAB、M+1) IR:(KBr,cm-1):1772(β−ラクタム)、1650、1530 UVλmaxHO(nm,ε):(218,32713)、(232,31842)、
(275,21786) [α]D 25:−48.7°(c1.0、0.05N重炭酸ナトリウム水
溶液) HPLC分析条件 カラム:μ−ボンダプックC−18 検出器:UV254nm 流速:2ml/分 滞留時間:7.2分 実施例9:化合物(I−R−2)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−R
−2)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(R)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,6−ジアミノ
−1−メチルピリミジニウム−2−イル)チオメチル]
−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法を例示
する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(R)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に,4,6−ジアミノ−1−メチ
ル−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化カ
リウム(800mg)を加えた。反応溶液に重炭酸ナトリウ
ム水溶液を加えてpH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱
した。生成した溶液を4時間撹拌し、室温に冷却の後、
2N−塩酸水溶液でpH3ないし3.5に調整して、生成した沈
殿物を濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾取した固
体をpH7の緩衝液:アセトニトリル(92:8)の混合溶媒
を溶離剤として予備カラム(ODSスチールカラム、19mm
x 300mm)でクロマトグラフィーにかけ、白色の固体で
ある標題化合物(195mg)を得た。
融点:182℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.48(d,3H)、3.53(s,3H)、3.59(ABq,2H)、4.36
(ABq,2H)、4.67(q,1H)、5.17(d,1H)、5.61(s,1
H)、5.73(d,1H)、7.01(s,1H) MS:610(FAB、M+1) IR:(KBr、cm-1):1775(β−ラクタム)、1635、1535 実施例10:化合物(I−R−3)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−R
−3)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(R)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,6−ジアミノ
−1−エチルピリミジニウム−2−イル)チオメチル]
−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法を例示
する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(R)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に4,6−ジアミノ−1−エチル
−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化カリ
ウム(800mg)を加えた。反応溶液を重炭酸ナトリウム
水溶液でpH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱した。生
成した溶液を4時間撹拌し、室温に冷却の後、2N−塩酸
水溶液でpH3ないし3.5に調整して、生成した沈殿物を濾
過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾取した固体をpH7の
緩衝液:アセトニトリル(92:8)の混合溶媒を溶離剤と
して予備カラム(ODSスチールカラム、19mm x 300mm)
でクロマトグラフィーにかけ、白色の固体である標題化
合物(180mg)を得た。
融点:191℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.34(t,3H)、1.48(d,3H)、3.59(ABq,2H)、4.04
(q,2H)、4.34(ABq,2H)、4.67(q,1H)、5.15(d,1
H)、5.58(s,1H)5.71(d,1H),7.02(s,1H) MS:624(FAB,M+1) IR:(KBr,cm-1):1775(β−ラクタム)、1640、1530 実施例11:化合物(I−R−4)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−R
−4)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(R)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,6−ジアミノ
−1−プロピルピリミジニウム−2−イル)チオメチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法を
例示する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(R)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に4,6−ジアミノ−1−プロピ
ル−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化カ
リウム(800mg)を加えた。反応溶液を重炭酸ナトリウ
ム水溶液でpH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱した。
生成した溶液を4時間撹拌し、室温で冷却の後、2N−塩
酸水溶液でpH3ないし3.5に調整して、生成した沈殿物を
濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾過した固体をpH7
の緩衝液:アセトニトリル(90:10)の混合溶媒を溶離
剤として予備カラム(ODSスチールカラム、19mm x 300m
m)でクロマトグラフィーにかけ、白色の固体である標
題化合物(150mg)を得た。
融点:193℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 0.98(t,3H)、1.48(q,3H)、1.77(m,2H)3.61(ABq,
2H)、3.97(t,2H)、4.38(ABq,2H)、4.68(q,1H)、
5.19(d,1H)、5.60(s,1H),5.73(s,1H)、7.01(s,1
H). MS:638(FAB、M+1) IR:(KBr、cm-1):1778(β−ラクタム)、1645、1525 実施例12:化合物(I−R−5)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−R
−5)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(R)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(4、6−ジアミ
ノ−1−フェニルピリミジニウム−2−イル)チオメチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法を
例示する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(R)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に4,6−ジアミノ−1−フェニ
ル−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化カ
リウム(800mg)を加えた。反応溶液を重炭酸ナトリウ
ム水溶液でpH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱した。
生成した溶液を4時間撹拌し、室温で冷却の後、2N−塩
酸水溶液でpH3ないし3.5に調整して、生成した沈殿物を
濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾過した固体をpH7
の緩衝液:アセトニトリル(87:13)の混合溶媒を溶離
剤として予備カラム(ODSスチールカラム、19mm x 300m
m)でクロマトグラフィーにかけ、白色の固体である標
題化合物(120mg)を得た。
融点:187℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.48(d,3H)、3.48(ABq,3H)、4.25(ABq,2H)、4.67
(q,1H)、5.14(d,1H)、5.69(s,1H)、5.71(d,1
H),7.00(d,1H)、7.43−7.81(m,5H) MS:672(FAB、M+1) IR:(KBr、cm-1):1777(β−ラクタム)、1650、1515 実施例13:化合物(I−R−6)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−R
−6)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(R)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(4、6−ジアミ
ノ−1,5−ジメチルピリミジニウム−2−イル)チオメ
チル]−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法
を例示する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(R)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に4,6−ジアミノ−1,5−ジメ
チル−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化
カリウム(800mg)を加えた。反応溶液を重炭酸ナトリ
ウム水溶液でpH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱し
た。生成した溶液を4時間撹拌し、室温で冷却の後、2N
−塩酸水溶液でpH3ないし3.5に調整して、生成した沈殿
物を濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾取した固体
をpH7の緩衝液:アセトニトリル(91:9)の混合溶媒を
溶離剤として予備カラム(ODSスチールカラム、19mm x
300mm)でクロマトグラフィーにかけ、白色の固体であ
る標題化合物(210mg)を得た。
融点:179℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.48(d,3H)、1.92(s,3H)、3.57(s,3H)、3.60(AB
q,2H)、4.38(ABq,2H)、4.69(q,1H)、5.17(d,1
H)、5.77(d,1H)、7.03(s,1H) MS:624(FAB、M+1) IR:(KBr、cm-1):1765(β−ラクタム)、1645、1560 実施例14:化合物(I−R−7)の合成 この実施例は望ましい化合物中の一つ、下記式(I−R
−7)の7−[(Z)−2−(2−アミノチアゾル−4
−イル)−2−[(R)−1−カルボキシエト−1−オ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(5−メチル−1,
4、6−トリアミノピリミジニウム−2−イル)チオメ
チル]−3−セフェム−4−カルボキシレートの合成法
を例示する。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(R)−1−(カルボ
キシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−セ
フェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留水
(5ml)に懸濁させた溶液に5−メチル−1,4,6−トリア
ミノ−2(1H)−ピリミジンチオン(200mg)とヨウ化
カリウム(800mg)を加えた。反応溶液を重炭酸ナトリ
ウム水溶液でpH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱し
た。生成溶液を4時間撹拌し、室温で冷却の後、2N−塩
酸水溶液でpH3ないし3.5に調整して、生成した沈殿物を
濾過し、蒸留水(5ml)で洗浄した。濾過した固体をpH7
の緩衝液:アセトニトリル(93:7)の混合溶媒を溶離剤
として予備カラム(ODSスチールカラム、19mm x 300m
m)でクロマトグラフィーにかけ、白色の固体である標
題化合物(220mg)を得た。
融点:175℃以上で分解 NMR:δ(D2O、NaHCO3、270MHz) 1.48(d,3H)、1.85(s,3H)、3.58(ABq,2H)、4.32
(ABq,2H)、4.67(q,1H)、5.18(d,1H)、5.71(d,1
H)、6.94(s,1H) MS:625(FAB,M+1) IR:(KBr、cm-1):1770(β−ラクタム)、1635、1565 実施例15:化合物(I−S−1)および(I−R−1)
のそれらの混合物からの単離 前述した通りに、SおよびRジアステレオマーはそれら
の混合物から得られる。したがって、この実施例はこれ
らの混合物をまず合成した後、実施例1および実施例8
に記述した通りに、構造式(I−S−1)および(I−
R−1)の各々の異性体として単離する方法を例示す
る。
3−アセトキシメチル−7−[(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾル−4−イル)−2−[(R,S)−(1−カル
ボキシエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−
セフェム−4−カルボキシル酸塩酸塩(500mg)を蒸留
水(5ml)に懸濁させた溶液に1,4,6−トリアミノ−2
(1H)−ピリミジンチオ(200mg)とヨウ化カリウム(8
00mg)を加えた。反応溶液を重炭酸ナトリウム水溶液で
pH7.1ないし7.2に調整し、70℃に加熱した。生成溶液を
4時間撹拌し、室温に冷却の後、2N−塩酸水溶液でpH3
ないし3.5に調整して、生成された沈殿物を濾過し、蒸
留水(5ml)で洗浄した。濾過した固体をpH7の緩衝液:
アセトニトリル(95:5)の混合溶媒を溶離剤として予備
カラム(ODSスチールカラム、19mm x 300mm)でクロマ
トグラフィーして標題化合物(各々90mgおよび80mg)を
白色の固体として得た。
実施例1ないし14で合成した化合物を要約して表1に示
した。表1のR1およびR2は式(I)で定めたものと同一
の意味を有す。
本発明のセファロスポリン化合物(I)、その無毒性
塩、エステル、溶媒和物および水和物は前述のように、
グラム−陰性菌およびグラム−陽性菌を初めとして多様
な一般病原性微生物に対して強い抗菌作用を示し、した
がって、これらはとくにヒトまたは動物の細菌感染症治
療に有用である。
これらの優れた抗菌活性を明らかにするために実施例1
ないし14で合成した化合物14種について、前述の式
(C)のセフタジディムを対照薬剤として標準菌株に対
する最小抑制濃度(MIC)を求めた。MIC値は2倍希釈法
により得た。即ち、各々の試薬化合物を連続的に2倍希
釈して、ミュラーヒントンアガ(Muller-Hinton agar)
培地に分散させた後、ml当り107CFU(Colony Forming U
nit)を有する標準試験菌株を2μlずつ接種し、37℃
で20時間培養した。その結果は第2表に示した。
前記14種の化合物に対する急性毒性試験は5週齢の5匹
のICRマウスに種々の量の各々の試験化合物を段階的に
静脈内に注射し、14日間観察することによって、LD50
して測定した。その結果は第2表の最後の列に示した。
第2表に見られるように、本発明のジアステレオマー、
特にS異性体は広範囲の菌株に対して非常に効果的な抗
菌作用を現す。
前述の試験管内試験以外に、式(I−S−1)および
(I−R−1)の二つの選ばれた化合物とセフタジディ
ムに対する生体内吸収試験を実施するが、220ないし340
gのSDラット(雄)にこれらの化合物を各々20mg/kgの容
量で静脈内に注射し、注射の後毎時間ごとにラットの大
腿静脈から採血してバイオ−アッセイまたはアガウェル
法により分析した。各々の化合物に対して約10ないし15
匹のラットを用いた。
第2表および第3表のデータから、本発明の新規な化合
物、とくにS異性体は驚くべき優れた広範囲の抗菌性お
よび優れた吸収性/薬理力学的特性を有することがわか
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨ、ジェホン 大韓民国デジョン、ユソン―ク、ドリョン ―ドン 386―4番、ラッキー・アパート メント ビー205 (72)発明者 リム、ジョンチャン 大韓民国デジョン、ユソン―ク、ドリョン ―ドン 386―4番、ラッキー・アパート メント エイ―104 (72)発明者 バン、チャンシク 大韓民国デジョン、ユソン―ク、ドリョン ―ドン 386―4番、ラッキー・アパート メント エイ―405 (72)発明者 キム、ウォンスプ 大韓民国デジョン、ユソン―ク、ドリョン ―ドン 386―4番、ラッキー・アパート メント エイ―303 (72)発明者 イム、ヒョンジョ 大韓民国デジョン、ドン―ク、デ・2―ド ン33―116番

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I−S): で表わされるセファロスポリン化合物、その製薬学的に
    許容され得る無毒性塩、生理学的に加水分解可能なエス
    テル、水和物および溶媒和物。 [式中、R1はC1-4アルキル基、C3-4アルケニル基、C3-4
    シクロアルキル基、所望によりC1-4アルキルで置換され
    たアミノ、フェニル、またはC1-4アルキル、C1-3アルコ
    キシ、ハロゲンおよびヒドロキシから選ばれる2種また
    はそれ以下の置換基で置換された2−、4−または6−
    置換フェニルであり、R2は水素またはC1-4アルキル基で
    あり、RaおよびRbは互いに異なって、水素またはC1-4
    ルキル基であり、QはNまたはCHである]
  2. 【請求項2】R1がC1-4アルキル、C3-4アルケニルまたは
    アミノ基であり、R2が水素またはC1-2アルキル基であ
    り、RaおよびRbが互いに異なって、水素またはC1-2アル
    キル基であり、QがCHである、請求項1記載の化合物、
    その製薬学的に許容され得る無毒性塩、生理学的に加水
    分解可能なエステル、水和物および溶媒和物。
  3. 【請求項3】R1がメチル、エチルまたはアミノ基であ
    り、R2が水素またはメチル基であり、RaおよびRbが互い
    に異なって、水素またはメチル基であり、QがCHであ
    る、請求項1記載の化合物、その製薬学的に許容され得
    る無毒性塩、生理学的に加水分解可能なエステル、水和
    物および溶媒和物。
  4. 【請求項4】化合物が7−[(Z)−2−(2−アミノ
    チアゾル−4−イル)−2−[S−1−(カルボキシエ
    ト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−[(1,4,
    6−トリアミノピリミジニウム−2−イル)チオメチ
    ル]−3−セフェム−4−カルボキシレートである、請
    求項1記載の化合物、その製薬学的に許容され得る無毒
    性塩、生理学的に加水分解可能なエステル、水和物およ
    び溶媒和物。
  5. 【請求項5】化合物が7−[(Z)−2−(2−アミノ
    チアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−(カルボキ
    シエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−
    [(4、6−ジアミノ−1−メチルピリミジニウム−2
    −イル)チオメチル]−3−セフェム−4−カルボキシ
    レートである、請求項1記載の化合物、その製薬学的に
    許容され得る無毒性塩、生理学的に加水分解可能なエス
    テル、水和物および溶媒和物。
  6. 【請求項6】化合物が7−[(Z)−2−(2−アミノ
    チアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−カルボキシ
    エト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,
    6−ジアミノ−1−エチルピリミジニウム−2−イル)
    チオメチル]−3−セフェム−4−カルボキシレートで
    ある、請求項1記載の化合物,その製薬学的に許容され
    得る無毒性塩、生理学的に加水分解可能なエステル、水
    和物および溶媒和物。
  7. 【請求項7】化合物が7−[(Z)−2−(2−アミノ
    チアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−カルボキシ
    エト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,
    6−ジアミノ−1−プロピルピリミジニウム−2−イ
    ル)チオメチル]−3−セフェム−4−カルボキシレー
    トである、請求項1記載の化合物、その製薬学的に許容
    され得る無毒性塩、生理学的に加水分解可能なエステ
    ル、水和物および溶媒和物。
  8. 【請求項8】化合物が7−[(Z)−2−(2−アミノ
    チアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−カルボキシ
    エト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,
    6−ジアミノ−1−フェニルピリミジニウム−2−イ
    ル)チオメチル−3−セフェム−4−カルボキシレート
    である、請求項1記載の化合物,その製薬学的に許容さ
    れ得る無毒性塩、生理学的に加水分解可能なエステル、
    水和物および溶媒和物。
  9. 【請求項9】化合物が7−[(Z)−2−(2−アミノ
    チアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−カルボキシ
    エト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−[(4,
    6−ジアミノ−1、5−ジメチルピリミジニウム−2−
    イル)チオメチル]−3−セフェム−4−カルボキシレ
    ートである、請求項1記載の化合物、その製薬学的に許
    容され得る無毒性塩、生理学的に加水分解可能なエステ
    ル、水和物および溶媒和物。
  10. 【請求項10】化合物が7−[(Z)−2−(2−アミ
    ノチアゾル−4−イル)−2−[(S)−1−カルボキ
    シエト−1−オキシイミノ)アセトアミド]−3−
    [(5−メチル−1,4,6−トリアミノピリミジニウム−
    2−イル)チオメチル]−3−セフェム−4−カルボキ
    シレートである、請求項1記載の化合物、その製薬学的
    に許容され得る無毒性塩、生理学的に加水分解可能なエ
    ステル、水和物および溶媒和物。
  11. 【請求項11】一般式(II−S)の化合物を溶媒存在
    下、一般式(III)の化合物と反応させることを含む一
    般式(I−S)の化合物の製法。 [式中、R1、R2、Ra、RbおよびQは請求項1で定義した
    のと同じであり、R3は水素またはアミノ保護基であり、
    R4およびR5は水素またはカルボキシル保護基であり、L
    は脱離基であり、nは0または1である]
  12. 【請求項12】式(I−S)の化合物と式(I−R)の
    化合物との混合物を溶離剤によって単離することを含む
    一般式(I−S)の化合物の単離方法。 [式中、R1、R2、Ra、RbおよびQは請求項1で定義した
    のと同じである。]
  13. 【請求項13】前記の溶離剤が燐酸アンモニウム緩衝液
    とアセトニトリルとの混合物である、請求項12記載の方
    法。
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