JPH07300716A - 紡糸口金 - Google Patents

紡糸口金

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Publication number
JPH07300716A
JPH07300716A JP10625194A JP10625194A JPH07300716A JP H07300716 A JPH07300716 A JP H07300716A JP 10625194 A JP10625194 A JP 10625194A JP 10625194 A JP10625194 A JP 10625194A JP H07300716 A JPH07300716 A JP H07300716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spinneret
hole
discharge holes
introduction hole
polymer
Prior art date
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Pending
Application number
JP10625194A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Takamoto
章博 高本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
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  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 細デニールマルチフィラメント糸条を効率よ
く且つ工程調子も良好で、品質の優れた製品を安定して
得ることが可能な紡糸口金をを提供する。 【構成】 ポリマー導入孔2に複数個の吐出孔3を穿孔
し、該吐出孔3を口金全体として方形の格子形状に配列
した、総数90個以上の多ホールの紡糸口金において、
導入孔2の底部に該導入孔2の中心と一致する、頂角が
60〜90度の円錐状の突起4を設けた紡糸口金。 【効果】 ポリマーの長期滞留を防止することでその熱
分解、熱劣化を抑え、断糸やデニールの不均一性の悪化
を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紡糸口金、特に細デニ
ール多フィラメント用の溶融紡糸口金に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維
は織物、編物あるいは不織布等の材料として幅広く使用
されているが、近年これらの布はくの風合い、機能性を
高める上で単繊維デニールを細くする傾向がある。例え
ば、50de/36filに替わって50de/48f
il、50de/72fil、50de/96fil
が、あるいは75de/36filに代わって75de
/72fil、75de/96fil、75de/12
8fil望まれることも多くなってきている。
【0003】これら細デニール多フィラメントの糸条を
効率よく製造しようとすると、一枚の口金に多数の吐出
孔を穿孔する必要がある。しかしながら、一枚の口金に
90個以上の吐出孔を配置した場合、溶融吐出した糸条
の冷却が難しいため、繊維間の密着断糸が発生したり、
得られた糸条についても染斑が発生したりしてデニール
の均一性が悪化する欠点があった。
【0004】かかる欠点を解消するため、図3に示すよ
うに、口金本体11の導入孔12に4個の吐出孔13を
設け、口金全面におけるこれら吐出孔の配列を特定の配
置とすることが提案されている(特開平5−12560
9号公報)。このような口金を採用することによって吐
出フィラメントが密着断糸したり、得られた糸条に染斑
やデニールの不均一が生じるといった前記のような問題
はほぼ解決できるが、導入孔に複数個の吐出孔を設けた
ため、導入孔の底部においてポリマーの流れに長期滞留
部が生じ、ポリマーが局部的に分解、熱劣化を起こして
糸条の安定した紡出が困難となり、経時的に断糸が増加
するという新たな問題に直面した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図3に示す従来の口金
は導入孔12の底部が平面であるため、導入孔12に流
入したポリマーは吐出孔13を通って大気中に紡出され
るが、ポリマーの流れは吐出孔13によって急激に縮小
される。このため、導入孔12の底部には流れに渦を発
生し、局部的に長期滞留部を生じてポリマーの熱分解、
熱劣化を起こし、結果的に紡出糸条の強度低下や断糸を
多発させてしまう傾向がある。
【0006】本発明は、導入孔の底部に円錐状の突起を
設けることによって、上記のような問題を解決し、細デ
ニールマルチフィラメントを繊維間の密着防止や染斑、
デニールの不均一性を生じることなく、糸条を長期間安
定して紡出できる口金構造を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ポ
リマーの導入孔1個に対して複数個の吐出孔を穿孔し、
該吐出孔を口金全体として方形の格子形状に配列した、
総数90個以上の多ホールの紡糸口金において、導入孔
の底部に該導入孔の中心と一致する円錐状の突起を設け
たことを特徴とする紡糸口金である。
【0008】以下、本発明を図面に基づいて具体的に説
明する。図1は本発明による口金の断面拡大図であり、
口金本体1のポリマーの導入孔2には、その底部に、正
方形を形成する配列で4つの吐出孔3が穿孔されるとと
もに、少なくとも吐出孔3の間隔pからその直径dを差
し引いた値より小さい直径Dを底辺とする、頂角θの円
錐状の突起4が設けられている。
【0009】この導入孔2の底部に設けた円錐状の突起
4は、その頂角θを60度から90度の範囲にすること
が好ましい。これは頂角θは理論上は鋭角であるほどポ
リマーの流動的には好ましいが、実際の口金工作上から
60度以下の鋭角となると工作が困難であり、たとえ工
作ができたとしても工作費が高くなって、特殊な場合を
除いて、一般的に使用するには好ましいとはいえない。
また、頂角θが90度以上、特に120度を越える鈍角
であると、導入孔2の底部付近に滞留部が存在するよう
になり、工程調子の点で好ましくない。
【0010】次に、吐出孔3の配置は図2に示すよう
に、導入孔2に設けた4個の吐出孔3を間隔pの正方格
子に形成し、さらに該正方格子は隣接する吐出孔3と相
互に間隔qの正方格子を形成して二重正方格子を形成す
るように配置し、このような二重正方格子形状を口金全
面に構成するように配列するのが好ましい。この場合、
間隔pは狭く、この間を冷却風が貫通することが難し
く、このため冷却風が通り抜けることができる通路を確
保しておくことが重要である。
【0011】すなわち、冷却風がスムーズに通過可能な
ように正方格子間の間隔q−pを間隔pより大きく設け
ておくのがよい。実際上は、間隔q−pは、間隔qが少
なくとも間隔pの2.5倍以上になる如くとるのが好ま
しく、間隔qが間隔pの2.5倍より小さいと、冷却風
はどの吐出孔間にも進入するが、どの孔間も通り抜けら
れず、紡糸調子や得られる糸質を著しく悪化させる傾向
がある。なお、吐出孔数が90個未満の場合には、本発
明によらずとも、従来から知られている正方格子配列、
ダイヤモンド格子配列、あるいは多重同心円周配列の口
金で設計しても差し支えない。
【0012】
【作用】上記のように構成された口金では、導入孔の底
部に滞留部が発生することがないため、導入孔に流入し
たポリマーは熱分解や熱劣化を生じることなくスムーズ
に吐出孔に分配、吐出され、効果的に冷却されて、糸質
の良好な糸条が長期間にわたって安定して得られる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。吐出孔を図2に示すような配列で全面配置した
口金において、p=2.0mm、q=7.5mmの二重
正方格子配列に従って配置した円形吐出孔(孔径0.1
5mm、ランド長0.60mm)を全体として144
(4×36)個を有し、図1に示す円錐突起の頂角θが
それぞれ60度、90度、120度とした紡糸口金を製
作した。
【0014】また、比較として図3に示す従来の断面形
状(θ=180度)を同様に製作した。 これらの紡糸
口金を用いて、固有粘度0.64で酸化チタン含有量が
0.3重量%のポリエステルチップを紡糸温度295
℃、紡速3,300m/分で溶融紡糸し、75de/1
44filの細デニールマルチフィラメントを得た。糸
条の冷却は片面横吹き冷却紡糸筒を使用し、口金下4c
mから64cmの間で吹き出し風速15cm/sec、
風量0.6Nm3 /分の条件の下に冷却を行った。この
ときの紡糸調子、得られた細デニールマルチフィラメン
トのデニール斑、染斑を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】表1から明らかなように、比較例は紡調、
デニール斑が不良であるに対し、本発明による紡糸口金
を使用した実施例は両者とも良好な結果が得られた。
【0017】
【発明の効果】以上に説明のごとく、本発明によれば細
デニールマルチフィラメント糸条を効率よく且つ工程調
子も良好で、品質の優れた製品を安定して得ることが可
能になるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す口金の断面拡大図であ
る。
【図2】本発明の実施例を示す吐出孔配置の部分模式図
である。
【図3】従来の口金の断面拡大図である。
【符号の説明】
1 口金本体 2 ポリマーの導入孔 3 吐出孔 4 突起

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマーの導入孔1個に対して複数個の
    吐出孔を穿孔し、該吐出孔を口金全体として方形の格子
    形状に配列した、総数90個以上の多ホールの紡糸口金
    において、導入孔の底部に該導入孔の中心と一致する円
    錐状の突起を設けたことを特徴とする紡糸口金。
  2. 【請求項2】 突起の頂角が60度〜90度である請求
    項1記載の紡糸口金。
  3. 【請求項3】 吐出孔が1個の導入孔に方形を形成する
    ように穿孔され、隣接する導入孔の吐出孔と対応して二
    重方形格子を形成している請求項1又は2記載の紡糸口
    金。
  4. 【請求項4】 方形が正方形であり、導入孔内の吐出孔
    が4個でその間隔p、二重正方格子を形成する間隔qで
    配列し、q≧2.5pの関係式を満たしている請求項
    1、2又は3記載の紡糸口金。
JP10625194A 1994-04-22 1994-04-22 紡糸口金 Pending JPH07300716A (ja)

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Effective date: 20020604