JP2790567B2 - 紡糸口金 - Google Patents
紡糸口金Info
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Description
ル多フィラメント用の溶融紡糸口金に関する。
は織物、編物あるいは不織布等の材料として幅広く使用
されているが、近年これらの布帛の風合、機能性を高め
る上で単繊維のデニ−ルを細くする傾向がある。
0de/48fil,50de/72fil,50de
/96filが、あるいは75de/36filに代っ
て75de/72fil,75de/96fil,75
de/128filが望まれることも多くなつている。
効率よく製造しようとすると一枚の口金に多数の吐出孔
を穿孔する必要がある。しかしながら、一枚の口金に9
0個以上の吐出孔を配置した場合、溶融吐出した糸条の
冷却が難しいため、繊維間の密着断糸が発生したり、得
られた糸条についても染斑が発生したりしてデニ−ルの
均一性が悪化するなどの欠点があった。
吐出孔1の配置を示す。この場合、吐出孔1の間隔はr
で示される。一般にrが4.0mm以上であるような場
合には冷却風は各吐出孔1の間、言い換えれば吐出フィ
ラメントの間を通り抜けることができるが、rが4.0
mm以下、特に3.0mmを切るような場合には、冷却
風の貫通が難しくなり、徒に吐出フィラメントを揺動さ
せる原因になる。
の吐出フィラメントは冷却されるが揺れ易く、逆に遠い
側に位置する吐出フィラメントは冷却風が通り抜けてこ
ないため、全く強制冷却されないことになる。
は密着断糸したり、断糸に至らない迄も染斑が発生した
り、デニ−ルの均一性が悪化することは避けられなかっ
た。
り周知のダイヤモンド格子形状であっても或いは多重の
同心円周配置の紡糸口金であっても事情は同じであり、
吐出孔が本質的に均等に分布配置している限り冷却風を
貫通させることができないため、以上の問題は解決され
ない。この問題を解決するためには紡糸口金の面積を広
げればよいが、今度は一定の吐出量のポリマ−を薄く広
く吐出孔に分配させることが技術的に難しくなるため限
度がある。
条を合糸して巻取る方法もあるが、この方法においては
紡糸パック当りの吐出量が小さくなるため製糸生産性に
劣るほか、ポリマ−の溶融滞留時間が長くなり熱劣化が
進むため紡糸性の悪化が懸念される。
に鑑み、本発明者らは生産性の低下を来たすことなく、
しかも紡糸調子を悪化させず品質的にも優れた細デニ−
ルマルチフィラメントを得るための紡糸口金について鋭
意検討の結果、吐出孔を従来報告のないある特定配置に
設計することによって本目的が可能であることを見い出
だし、本発明に至ったのである。
個以上の吐出孔を有する多ホ−ルの紡糸口金において、
吐出孔が全体として方形の格子形状に配置され、隣接の
対応する4個の吐出孔は間隔pの正方格子を形成し、該
正方格子と二重正方格子を形成する間隔qの正方格子位
置に穿設した吐出孔を設けるとともに、q≧2.5pと
なしたことを特徴とする紡糸口金である。
明する。図1は本発明の実施例を示す吐出孔配置の部分
的拡大図、図2は図1の吐出孔の拡大断面図である。
に二重正方格子形状に配列した吐出孔配置にされてい
る。すなわち、隣接する4個の吐出孔11は間隔pの正
方格子を形成し、更に該正方格子は間隔qの正方格子を
形成しており、図1の場合は吐出孔11をこのような二
重正方格子形状に口金全面に配列している例である。こ
の配置において最も重要であることは冷却風が通り抜け
るべき通路を確保することである。
なくq−pの間を通過する。従って、q−pはより大で
あることが必要であり、実際にはq≧2.5pが必須と
なる。qが2.5pより小さいばあいには図5のケ−ス
と同様に冷却風はどの吐出孔間にも侵入するが、どの孔
間も通り抜けられず、紡糸調子、得られる糸質を著しく
悪化させるのである。
mm以下が好ましい。pが1.0mm以下の場合には隣
接する吐出フィラメントが過度に接近しているため、糸
揺れが少なくてもベイラス効果等で密着が起こる可能性
がある。逆に3.0mm以上になると冷却風がpの間に
侵入可能となり、糸揺れを生じさせる原因となる。
く、更に4.0mm以上であることが好ましい。ここ
で、q−pが2.5mm以下の場合には冷却風の侵入が
なく、従って風の通路となり得ない。q−pが4.0m
m以上であると冷却風はより抵抗なく選択的にq−p間
を流れることができるので、吐出糸条を揺動させること
もより少なくなる。
出孔を有することが必要である。吐出孔の数が90個未
満の場合には本発明によらずとも、従来から知られてい
る正方格子配列、ダイヤモンド格子配列、あるいは多重
同心円周配列の口金で設計して差支えない。
ける通路が指定されているため、各吐出フィラメントは
全方向から冷却されるのではなく、一方向からのみ冷却
を受けることになる。これは紡糸後に得られる単繊維デ
ニ−ルが太い場合には好ましいことではないが、本発明
の目的とする単繊維の細い銘柄については特に問題な
い。
出量が0.7g/分以下であるような細デニ−ルマルチ
フィラメントの溶融紡糸に対して適用することが好まし
い。
は従来周知であるものの他、如何なる形状のものでも差
支えないが、より好ましいのは図2に示すように1個の
導入孔12に対し4個の吐出孔11を有するような形状
である。このように縦断面方向の形状に設計すると間隔
pの正方格子より吐出された隣接する4本の吐出フィラ
メントは平行して揺れる確率が高くなる。すなわち、糸
揺れの連動性が高くなるため密着断糸が少なくなるメリ
ットがある。
るように配置した例であるが、好ましくは図3に示すよ
うに口金中心Oから半径R(10mm以上)の範囲内に
は吐出孔11が存在せず格子が欠落した形状の吐出孔配
置にするのが更によい。図3では4個の吐出孔11は間
隔pの正方格子を形成し、更に該正方格子は間隔qの正
方格子を形成するが、口金中心Oの位置より特定範囲
内、すなわち半径10mmの範囲内に吐出孔11が全く
存在しない配置としている。これは冷却風の中央通路が
十分に確保されるため図1のような全面配置の場合より
その通り抜けが更に向上するためである。
がない場合、上下方向に冷却風の中央通路が確保できる
ため、マルチフィラメント群の中に流入した冷却風は口
金中心部を下流に向かって進み、単繊維がやがて冷却さ
れた後フィラメント群の外へ排出される。これによりフ
ィラメント群の均一冷却効果は更に高められ、デニ−ル
斑、染斑は一段と良化する方向に進むのである。
を口金全面に配列した全面配置において、p=2.0m
m、q=7.5mmの二重正方格子配列に従って配置し
た円形吐出孔(孔径0.15mm、ランド長0.60m
m)を全体として144(4×36)個有する紡糸口金
(直径64mm、厚み15mm)を作製した。
75mmの正方格子口金を同様に作製した。
0.64で酸化チタン含有量が0.3重量%のポリエス
テルチップを紡糸温度295℃、紡速3300m/分で
溶融紡糸し、75de/144filの細デニ−ルマル
チフィラメントを得た。
用し、口金下4cmから64cmの間で吹出し風速15
cm/sec、風量0.6Nm3 /分の条件の下に冷却
を行った。
マルチフィラメントのデニ−ル斑、染斑を表1に示す。
であるに対し、本発明による紡糸口金を使用した場合
(実施例1)には良好な結果が得られた。
m、q=5.2mmの二重正方格子配列に従って配置し
た円形吐出孔(孔径0.08mm、ランド長0.48m
m)を全体として384(4×96)個有する紡糸口金
(直径72mm、厚み15mm)を作製した。
6mmの正方格子口金を同様に作製した。
同様にして溶融紡糸し、75de/384filの細デ
ニ−ルマルチフィラメントを得た。
用し、口金下3cmから43cmの間で風速8cm/s
ecにて冷却を行った。
マルチフィラメントのデニ−ル斑、染斑を表2に示す。
本発明による紡糸口金を使用した場合(実施例2)には
良好な結果が得られた。
mm,q=9.0mmの二重正方格子配列に従って配置
した円形吐出孔(孔径0.15mm,ランド長0.6m
m)を全体として128個(4×32)有する中心から
半径R(10mm以上)の範囲内に吐出孔11を有しな
い紡糸口金を作製した。また、p=2.0mm,q=
9.9mmの二重正方格子配列に従って配置した同様の
吐出孔を128個有する図4に示すような中心部にも吐
出孔11を有する紡糸口金を作製した。更に、比較のた
め図5において、r=4.3mmの正方格子口金を同様
に作製した。
64で酸化チタン量が0.3%のポリエステルチップを
紡糸温度295℃、紡速3300m/分で溶融紡糸し、
75de/128filの細デニ−ルマルチフィラメン
トを得た。
用し、口金下4cmから64cmの間で吹出し風速15
cm/sec、風量0.6Nm3 /分の条件の下で冷却
を行った。
フィラメントのデニ−ル斑、染斑を表3に示す。
ニ−ル多フィラメント糸条を効率良くかつ工程調子も良
好で、品質の優れ製品を安定して得ることが可能になる
という顕著な効果を奏する。
図である。
る。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 90個以上の吐出孔を有する多ホ−ルの
紡糸口金において、吐出孔が全体として方形の格子形状
に配置され、隣接の対応する4個の吐出孔は間隔pの正
方格子を形成し、該正方格子と二重正方格子を形成する
間隔qの正方格子位置に穿設した吐出孔を設けるととも
に、q≧2.5pとなしたことを特徴とする紡糸口金。 - 【請求項2】 口金中心より半径10mm以内に吐出孔
が穿孔されてない請求項1記載の紡糸口金。 - 【請求項3】 pが1.0mm以上3.0mm以下、q
−pが2.5mm以上である請求項1又は2記載の紡糸
口金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4095316A JP2790567B2 (ja) | 1991-05-17 | 1992-04-15 | 紡糸口金 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14066291 | 1991-05-17 | ||
JP3-140662 | 1991-05-17 | ||
JP4095316A JP2790567B2 (ja) | 1991-05-17 | 1992-04-15 | 紡糸口金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05125609A JPH05125609A (ja) | 1993-05-21 |
JP2790567B2 true JP2790567B2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=26436566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4095316A Expired - Fee Related JP2790567B2 (ja) | 1991-05-17 | 1992-04-15 | 紡糸口金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2790567B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4725213B2 (ja) * | 2005-06-30 | 2011-07-13 | 東レ株式会社 | 紡糸口金および極細繊維の製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60110908A (ja) * | 1983-11-15 | 1985-06-17 | Toray Ind Inc | 紡糸口金部装置 |
-
1992
- 1992-04-15 JP JP4095316A patent/JP2790567B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05125609A (ja) | 1993-05-21 |
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