JPH0730038Y2 - ゴルフ用マーカー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、ゴルフの競技におい
て、ボールの位置をマークするゴルフ用マーカーに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ゴルフの競技において、グリーン
にボールがオンした場合、上記ボールの位置にコインの
ような円板状体からなるゴルフ用マーカーを載置してボ
ールを拾い上げるようにしていた。また、このグリーン
にボールがオンしたとき、ボールの衝撃によりグリーン
に凹みが生じるため、このグリーンの凹みを略Ｕ字状の
細長平板からなる小型のフォークにより修復していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところが、通常、上記
フォークはベルトに差し込まれたり、ポケット内に収納
されていたため、ベルトやポケットからの取り出しに手
間がかかっていた。さらに、フォークは先端がある程度
尖っているため、このフォークの先端がベルトやポケッ
トに引っ掛かってベルトやポケットを傷める虞れがあっ
た。

【０００４】また、上記グリーン上にオンしたボールを
カップインさせてホールアウトした後、筆記具を用いて
スコアカードに記入を行なうが、この筆記具もポケット
内にそのまま収納したり、あるいはスコアカードに挾ん
でポケット内に収納していたため、取り出しに手間がか
かるとともに、筆記具によりポケットやスコアカードを
汚す虞れがあった。

【０００５】この考案は、上記問題を解決するもので、
フォークや筆記具をゴルフ用マーカーと一体に取り出す
ことができるとともに、これらのフォークや筆記具によ
りポケット等を傷めたり汚すことを防止したゴルフ用マ
ーカーを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案は、平板からなるマーカー本体と、このマ
ーカー本体に対してその周縁から突出しないように上記
マーカー本体の裏面又は内部に取り付けられたフォーク
とを有し、この取付部は上記フォークを上記マーカー本
体の周縁から突出させることができるように形成したも
のである。

【０００７】また、請求項２は、平板からなるマーカー
本体と、このマーカー本体に対してその周縁から突出し
ないように上記マーカー本体の裏面又は内部に取り付け
られた筆記具とを有し、この取付部は上記筆記具の先端
部を上記マーカー本体の周縁から突出させることができ
るように形成したものである。

【０００８】

【作用】上記請求項１のゴルフ用マーカーによれば、フ
ォークがマーカー本体の裏面又は内部に取り付けられる
ことにより、マーカーをポケット内等に収納したときに
フォークによりポケット等が傷められることが防がれ
る。また、フォークがマーカー本体の周縁から突出され
ることにより、このフォークを用いてグリーンの修復を
行なうことができる。

【０００９】上記請求項２のゴルフ用マーカーによれ
ば、筆記具がマーカー本体の裏面又は内部に取り付けら
れることにより、マーカーをポケット内等に収納したと
きに筆記具によりポケット等が傷められたり、汚された
りすることが防がれる。また、筆記具の先端部がマーカ
ー本体の周縁から突出されることにより、この筆記具の
先端部に保持された鉛筆の芯等を用いてスコアカード等
への記入を行なうことができる。

【００１０】

【実施例】図１及び図２は、この考案に係るゴルフ用マ
ーカーの第１実施例を示すもので、図１はマーカーの側
面図、図２は底面図である。マーカー１は、マーカー本
体２とフォーク３と筆記具４とから構成されている。

【００１１】マーカー本体２は、合成樹脂等からなり、
例えば直径３６mmであって所定の厚みを有する円板状に
形成されている。フォーク３は、グリーンの凹みを修復
するためのもので、略Ｕ字状の平板により形成されてい
る。また、フォーク３は、その一端部が筒状に折り曲げ
られ、この筒内に軸３０を通した枢軸部３１が形成され
ている。マーカー本体２の裏面２０の周縁近傍には、上
記枢軸部３１の両端に対応する箇所に筒状の軸承部２１
が形成され、この軸承部２１によって上記軸３０が軸支
されている。これにより、フォーク３がマーカー本体２
の裏面２０に回動自在に枢支される。

【００１２】また、フォーク３は、図２に示すように、
マーカー本体２の裏面２０に当接する位置（以下、収納
位置という）まで回動されたときに、延設片３２の先端
がマーカー本体２の周縁から突出しない寸法に形成され
ている。これにより、フォーク３を収納位置にセットし
てマーカー１をポケット内に収納しても、延設片３２の
先端がポケットに引っ掛かることが防がれる。なお、フ
ォーク３の形状は図１及び図２に示されるものに限られ
るものではなく、延設片３２が１本のみのものや、ある
いは３本以上のものであってもよい。

【００１３】そして、フォーク３は、上記収納位置（図
１の実線Ａ）から軸承部２１を挾んで上記収納位置の反
対側の突出位置（図１の二点鎖線Ｂ）まで回転されるこ
とにより、上記延設片３２がマーカー本体２の裏面２０
の周縁から突出する。この突出状態でフォーク３を用い
てグリーンの凹みの修復が行なわれる。

【００１４】筆記具４は、その先端部４０に鉛筆の芯Ｓ
が保持され、後端部が筒状に折り曲げられ、この筒内に
軸４１を通した枢軸部４２が形成されている。マーカー
本体２の裏面２０の周縁近傍であってマーカー本体２の
中心を挾んで上記軸承部２１の反対側には、上記枢軸部
４２の両端に対応する箇所に筒状の軸承部２２が形成さ
れ、この軸承部２２によって上記軸４１が軸支されてい
る。これにより、筆記具４がマーカー本体２の裏面２０
に回動自在に枢支される。また、筆記具４は、鉛筆の芯
Ｓを保持した状態でフォーク３に接触することなく両延
設片３２間に収納することができる寸法に設定されてい
る。

【００１５】また、マーカー本体２の裏面２０であって
筆記具４が当接する位置には、鉛筆の芯Ｓを保持した状
態の筆記具４が嵌合可能な凹部２３が凹設され、この凹
部２３に筆記具４が収納されることにより、鉛筆の芯Ｓ
がフォーク３の下側に突出しないようになっている。こ
れにより、フォーク３及び筆記具４を収納位置にセット
してマーカー１をポケット内に収納しても、鉛筆の芯Ｓ
によりポケットが汚されることが防がれる。

【００１６】そして、筆記具４は、上記収納位置（図１
の実線Ｃ）から、図１の二点鎖線に示す軸承部２１を挾
んで収納位置の反対側の突出位置（図１の二点鎖線Ｄ）
まで回転されることにより、鉛筆の芯Ｓを保持した先端
部４０がマーカー本体２の裏面２０の周縁から突出す
る。この突出状態で筆記具４を用いてスコアカード等へ
の記入が行なわれる。

【００１７】このように、ボールがグリーンにオンして
からホールアウトしてスコアカードにスコアを記入する
までの間に必要とするマーカー１とフォーク３と筆記具
４とを一体にしたので、これらを別個に形成してポケッ
ト等に出し入れする場合に比し、出し入れの手間が低減
される。また、フォーク３及び筆記具４はマーカー本体
２の裏面２０に収納され、裏面２０の周縁から突出しな
いので、フォーク３の延設片３２や筆記具４に保持され
ている鉛筆の芯Ｓがポケット内で引っ掛かることが防が
れ、ポケットを傷めたり鉛筆の芯Ｓで汚したりすること
がない。さらに、マーカー本体２は上述したように、例
えば直径３６mmと比較的大きいため、マーカー１をグリ
ーン上に置いても見失うことがない。

【００１８】図３〜図５はゴルフ用マーカーの第２実施
例を示し、図３はマーカー１ａの側面図、図４は底面
図、図５は図４のV-V断面図を示している。なお、図１
及び図２と同一符号が付されたものは同一機能を果たす
ものである。

【００１９】第２実施例では、フォーク３は上記実施例
と同じ構成であるが、筆記具４ａがスライド移動可能に
なっている。すなわち、マーカー本体２の裏面２０に
は、図５に示すように、例えば断面逆Ｔ字状に凹設され
たガイド溝２４が設けられている。このガイド溝２４
は、収納位置のフォーク３の各延設片３２間の中間位置
に、これらの延設片３２と平行になるように形成されて
いる。また、ガイド溝２４は、鉛筆の芯Ｓを保持した状
態の筆記具４ａがフォーク３の各延設片３２間の収納位
置（図４の実線Ｅ）から、先端部４０が所定長だけマー
カー本体２の裏面２０の周縁から突出する突出位置（図
４の二点鎖線Ｆ）まで移動可能な寸法に設定されてい
る。

【００２０】筆記具４ａは、図５に示すように、上記ガ
イド溝２４に嵌合する形状に形成されており、ガイド溝
２４に沿ってスライド移動可能になっている。そして、
筆記具４ａが上記突出位置までスライドされることによ
り、筆記具４ａを用いてスコアカード等への記入が行な
われる。また、筆記具４ａは、収納位置では鉛筆の芯Ｓ
がガイド溝２４内に位置するように先端部４０が形成さ
れている。このため、筆記具４ａを収納位置にセットし
てマーカー１ａをポケット内に収納しても、鉛筆の芯Ｓ
がガイド溝２４内にあるため、鉛筆の芯Ｓによりポケッ
トが汚されることが防がれる。

【００２１】このように、筆記具４ａを上記収納位置と
突出位置との間でスライド移動させることができるの
で、例えばマーカー１ａを片手で持って親指で筆記具４
ａをスライドさせることにより、鉛筆の芯Ｓを保持した
先端部４０をマーカー本体２の裏面２０の周縁から突出
させたり、あるいは上記収納位置へ戻させることがで
き、筆記具４ａの操作性がよい。

【００２２】図６は、ゴルフ用マーカーの第３実施例を
示し、この実施例では、フォーク３ａと筆記具４ｂとが
スライド移動可能になっている。すなわち、マーカー本
体２の裏面２０の左右には、フォーク３ａと筆記具４ｂ
とが嵌合されるガイド溝２５，２６がそれぞれ平行して
凹設されている。これらのガイド溝２５，２６は、例え
ば図５のような断面逆Ｔ字状に形成され、フォーク３ａ
と筆記具４ｂとは、上記ガイド溝２５，２６に嵌合する
形状にそれぞれ形成されている。ガイド溝２５は、フォ
ーク３ａがマーカー本体２の裏面２０の収納位置（図６
の二点鎖線Ｇ）からマーカー本体２の裏面２０の周縁か
ら突出する突出位置（図６の実線Ｈ）まで移動可能な寸
法に設定されている。ガイド溝２６は、筆記具４ｂが上
記裏面２０の収納位置（図６の二点鎖線Ｉ）から突出位
置（図６の実線Ｊ）まで移動可能な寸法に設定されてい
る。また、ガイド溝２５とガイド溝２６とは、フォーク
３ａと筆記具４ｂとが接触しない間隔に設定されてい
る。さらに、フォーク３ａ及び筆記具４ｂは、それぞれ
収納位置でマーカー本体２の裏面２０の周縁から突出し
ない寸法に設定されている。

【００２３】このように、フォーク３ａと筆記具４ｂと
は、例えばマーカー１ａを片手で持って親指でそれぞれ
スライドさせることにより、マーカー本体２の裏面２０
の周縁から突出させたり、あるいは上記収納位置に戻さ
せることができるので、フォーク３ａ及び筆記具４ｂの
操作性がよい。

【００２４】図７及び図８は、ゴルフ用マーカーの第４
実施例を示し、この実施例では、フォーク３ｂ及び筆記
具４ｃは、マーカー本体２の裏面２０の面方向にそれぞ
れ回動するようになっている。

【００２５】マーカー本体２は、一方の半円部２７ａ
（図７の右側）が厚く、他方の半円部２７ｂ（図７の左
側）が薄くなるように形成されている。上記半円部２７
ａには、フォーク３ｂがその後端部をピン５により回動
自在に枢支され、上記半円部２７ｂには、筆記具４ｃが
その後端部をピン６により回動自在に枢支されている。
これにより、筆記具４ｃが上記半円部２７ｂの周縁内の
収納位置（図７の実線Ｌ）に位置しているときには、図
８に示すように、筆記具４ｃがマーカー本体２の厚み方
向に突出することがない。従って、筆記具４ｃを収納位
置にセットしてマーカー１ａをポケット内に収納して
も、鉛筆の芯Ｓによりポケットが汚されることが少な
い。

【００２６】そして、フォーク３ｂと筆記具４ｃとをそ
れぞれ収納位置（図７の実線Ｋ，Ｌ）と突出位置（図７
の二点鎖線Ｍ，Ｎ）との間で回転移動させることによ
り、フォーク３ｂと筆記具４ｃとがマーカー本体２の裏
面２０の周縁から突出されたり、あるいは上記収納位置
に戻されたりする。

【００２７】このように、フォーク３ｂと筆記具４ｃと
はそれぞれピン５，６によりマーカー本体２の裏面２０
に回動自在に支持されるので、マーカーの構成を簡単に
することができる。

【００２８】なお、図９及び図１０に示すように、筆記
具４ｃとフォーク３ｂとをマーカー本体２の裏面２０に
重ねるように配設し、ピン７により筆記具４ｃとフォー
ク３ｂとを回動自在に枢支するようにしてもよい。この
場合、筆記具４ｃとフォーク３ｂとが１つのピン７で枢
支されるので、第４実施例に比してマーカーの構造を簡
単にすることができる。

【００２９】ゴルフ用マーカーの第６実施例を図１１を
用いて説明する。第５実施例では、マーカー本体２ａの
内部にフォーク３ｃ及び筆記具４ｄが収納されるように
なっている。上記マーカー本体２ａは、中空状に形成さ
れ、軸８を中心に左右に開閉されるようになっている。
そして、このマーカー本体２ａの開口部近傍であってマ
ーカー本体２ａの内部には、軸９，１０がマーカー本体
２ａの厚み方向に配設され、これらの軸９，１０にフォ
ーク３ｃと筆記具４ｄとがそれぞれ回動自在に軸支され
ている。

【００３０】そして、マーカー本体２ａを開いた状態
で、フォーク３ｃあるいは筆記具４ｄを軸９，１０を中
心に回転させてマーカー本体２ａから突出させるように
なっている。一方、フォーク３ｃと筆記具４ｄとをマー
カー本体２ａ内に向けて回転させた後、マーカー本体２
ａを閉じることにより、フォーク３ｃと筆記具４ｄとが
マーカー本体２ａ内に収納される。

【００３１】このように、フォーク３ｃと筆記具４ｄと
をマーカー本体２ａの内部に収納することができるよう
にすると、マーカーの外観が良いという利点がある。ま
た、収納状態では、筆記具４ｄに保持された鉛筆の芯Ｓ
がマーカー本体２ａ外に露出していないので、上記芯Ｓ
が折れることがない。

【００３２】なお、上述した筆記具は、鉛筆の芯Ｓを保
持するようにしたが、ボールペン等を保持するものであ
ってもよい。

【００３３】

【考案の効果】この考案は、フォークがマーカー本体の
裏面又は内部に取り付けられるので、フォークをマーカ
ーと一体でポケット等に出し入れすることができ、フォ
ークとマーカーとを別個に構成した場合に比して出し入
れの手間が軽減される。また、マーカーをポケット等に
収納したときにフォークによってポケット等が傷めるこ
とを防止することができる。

【００３４】また、筆記具がマーカー本体の裏面又は内
部に取り付けられるので、筆記具をマーカーと一体でポ
ケット等に出し入れすることができ、筆記具とマーカー
とを別個に構成した場合に比して出し入れの手間が軽減
される。また、マーカーをポケット等に収納したときに
筆記具によってポケット等が傷められたり汚れたりする
ことを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るゴルフ用マーカーの第１実施例
を示す側面図である。

【図２】ゴルフ用マーカーの第１実施例を示す底面図で
ある。

【図３】ゴルフ用マーカーの第２実施例を示す側面図で
ある。

【図４】ゴルフ用マーカーの第２実施例を示す底面図で
ある。

【図５】図４のV-V断面図である。

【図６】ゴルフ用マーカーの第３実施例を示す底面図で
ある。

【図７】ゴルフ用マーカーの第４実施例を示す底面図で
ある。

【図８】ゴルフ用マーカーの第４実施例を示す側面図で
ある。

【図９】ゴルフ用マーカーの第５実施例を示す底面図で
ある。

【図１０】ゴルフ用マーカーの第５実施例を示す底面図
である。

【図１１】ゴルフ用マーカーの第６実施例を示す斜視図
である。

【符号の説明】

１ マーカー ２ マーカー本体 ３ フォーク ４ 筆記具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 平板からなるマーカー本体と、このマー
   カー本体に対してその周縁から突出しないように上記マ
   ーカー本体の裏面又は内部に取り付けられたフォークと
   を有し、この取付部は上記フォークを上記マーカー本体
   の周縁から突出させることができるように形成したこと
   を特徴とするゴルフ用マーカー。
2. 【請求項２】 平板からなるマーカー本体と、このマー
   カー本体に対してその周縁から突出しないように上記マ
   ーカー本体の裏面又は内部に取り付けられた筆記具とを
   有し、この取付部は上記筆記具の先端部を上記マーカー
   本体の周縁から突出させることができるように形成した
   ことを特徴とするゴルフ用マーカー。