JPH0729761Y2 - 深耕ロータリにおける培土板装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は、深耕ロータリにおける培土板装置に関するもの
である。

（従来の技術） 従来の第４図に示す深耕ロータリの培土板（１）は、ロ
ータリーフレーム（２）に取付けられており、ロータリ
ーフレーム（２）と培土板（１）の上方との間には隙間
（５）がある。

なお、第４図中（４）は尾輪である。

（考案が解決しようとする課題） 以上の如くロータリーフレーム（２）と培土板（１）の
上方とに隙間（５）があると、ロータリー（３）で耕土
されたものがその隙間から後方に飛び培土した後の溝に
土が堆積するという不具合がある。又、排土板の両側部
に案内板を左右、又は上下移動自在にした培土板構造の
ものが実公昭38-22409号後方に見られるが、案内板はロ
ータリフレームと培土板との間の隙間を埋めるものでは
ないので、これ又ロータリで耕土されたものが隙間から
後方に飛び培土した後の溝に土が堆積するという不具合
がある。したがって本案は、ロータリからの土が溝に堆
積しない、溝の仕上り形状のよい深耕ロータリを得るこ
とを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本案は以上のような目的を達成するために、次のような
装置を提供するものである。

すなわち、側面視で前方に向かって湾曲した溝床の整形
を行う排土板とその上方にある平面視で断面が三角状を
なし、その頂部が前方を向いていて両翼板で土を外側方
へ誘導する土分け板とで構成された培土板構造のもので
あり、かつ土分け板の上方延長上に位置してロータリフ
レームに届く土飛散板を設けた深耕ロータリにおける培
土装置である。

（作用） 本案のものによれば、溝の整形を行う排土板からの土
は、土分け板の両翼板で土を外側方向に向かって誘導
し、土分け板の上方に土飛散板が設けてあることと相俊
って溝底に堆積することはなく溝上げができる。

（実施例） 以下、図面に示す実施例について説明する。

先ず、深耕ロータリから説明すると、第５図においてエ
ンジンを搭載した本機フレーム（８）にエンジンからミ
ッション（７）を介して駆動される車輪（９）がある。
本機はハンドル（10）で操向されるが、本機に対してヒ
ッチで取付けられたロータリー（11）は左右一対のロー
タリー爪（11a）（11b）からなり、之等ロータリー爪
（11a）（11b）の間に深耕スクリュー（12）があって、
残耕を処理することができるようになっている。

（13）はロータリーカバーであって、ロータリフレーム
カバー（14）の左右にスイングカバー（15）（15）が上
下動調節自在に蝶着されている。ロータリーカバー（1
3）の前方には排土カバー（16）がある。本案の培土板
装置は、以上のような深耕ロータリに取付けられる。

第１、２、３図において、深耕ロータリーのヒッチ（1
8）に取付けられる支軸（19）に対して水平軸（20）が
あり、これに尾輪（21）が装着される支柱（22）があっ
て、支柱（22）に対して水平軸（20）は前後動自在に装
着されている。

支柱（22）には尾輪（21）の軸（23）が、上下動調節自
在に取付けられている。

支柱（22）には土分け板（24）が、支管（25）を介して
上下動調節自在に取付けられる。

土分け板（24）は平面視で三角形状をなし、頂部が前進
方向に向いている。この頂部は後述する排土板より前方
に向って突出している。

又支柱（22）には側面視で前方に向かって湾曲した排土
板（26）が取付られている。

排土板（26）の両側には前面視で矩形状の側面成形板
（27）（27）がある。

更に土分け板（24）の両翼板後方に補助排土板（28）が
ある。補助排土板（28）の前面視は逆梯形状で溝床の上
部入口傾斜面に接する部分は内向きに折曲げられ、その
折曲部分の平面視と前面視は共に逆三角形状を呈してい
る。この補助排土板は溝床の上部傾斜面を整形し、土が
溝床内に落下するのを防止する。

以上のように、土分け板（24）と排土板（26）とからな
る培土板のうち、土分け板（24）は溝床の深さに応じて
上下に移動調節自在で、これに伴ってこれに固定された
補助排土板（28）も上下動する。これによって土分け板
（24）と排土板（26）との相対関係が変わり、任意の溝
床整型に適用できる。

以上の如く培土板が形成されていると排土板（26）と側
面整形板（27）とで溝床を整形した土は土分け板（24）
の翼板で外側方に誘導され、溝床の底部に土が溜まらな
い。

又、（29）は土分け板（24）の上方延長上に位置してロ
ータリフレームに届くように設けられた土飛散板であっ
て、（30）はその支えである。

これによって土分け板がロータリフレームに届く格好と
なり、ロータリフレームと培土板の上方とに形成される
隙間がなくなり、ロータリで耕土されたものが隙間から
後方へ飛び出さない。

何れにしても本案のものは、ロータリーで排土したもの
は土分け板の両翼に当たって外方向に向かって飛散する
ため、土の排出が極めて良く溝上げの仕上がり形状が良
好となる。

（考案の効果） 本案のものによれば、培土板の形状を外側方に向かって
土を誘導する土分板と溝の整形を行う排土板の二重構造
に構成してあるため、培土板全体への土の抵抗が少なく
て走行性が安定し、又、作業の仕上がり形状が良くな
り、作業性を向上させることができる。

更に土分け板の上方に土飛散板があるからロータリフレ
ームと培土板との間に隙間が形成されず、したがってロ
ータリで耕土されたものが後方に飛び、培土した後の溝
に土が堆積するという不具合はない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置の正面図、 第２図は同上平面図、 第３図は同上前面図、 第４図は従来の培土板を示す説明図、 第５図は深耕ロータリの正面図である。 （21）……尾輪 （24）……土分け板 （26）……排土板 （27）……側面整形板 （28）……補助排土板 （29）……土飛散板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】側面視で前方に向かって湾曲した溝床の整
   形を行う排土板とその上方にある平面視で断面が三角状
   をなし、その頂部が前方を向いていて両翼板で土を外側
   方へ誘導する土分け板とで構成された培土板構造のもの
   であり、かつ土分け板の上方延長上に位置してロータリ
   フレームに届く土飛散板を設けた深耕ロータリにおける
   培土板装置。