JPH07297433A - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール

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JPH07297433A
JPH07297433A JP6083529A JP8352994A JPH07297433A JP H07297433 A JPH07297433 A JP H07297433A JP 6083529 A JP6083529 A JP 6083529A JP 8352994 A JP8352994 A JP 8352994A JP H07297433 A JPH07297433 A JP H07297433A
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JP
Japan
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solar cell
cell module
filler
power generation
cell element
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Application number
JP6083529A
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English (en)
Inventor
Seiki Itoyama
誠紀 糸山
Yuji Inoue
裕二 井上
Masahiro Mori
昌宏 森
Kimitoshi Fukae
公俊 深江
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラミネート処理時における充填不良を防止
し、外観上問題なく、また設置環境との調和のとれた太
陽電池モジュールを提供する。 【構成】 太陽電池素子104の非発電域108におい
て、太陽電池素子104よりも光入射側に、着色された
充填材103が設けられる。これにより、外観上の仕上
がりが良く、また折り曲げ加工後も仕上がりが良い。更
に、設置環境との調和、見た目の美しさを満たすことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池モジュールに
関し、特に非発電域を着色して外観上の仕上がり向上な
どを図った太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題に対する意識の高まり
が、世界的に広がりを見せている。中でも、CO2 排出
に伴う地球の温暖化現象に対する危惧感は深刻で、クリ
ーンなエネルギーへの希求はますます強まってきてい
る。太陽電池は現在のところ、その安全性と扱いやすさ
から、クリーンなエネルギー源として期待のもてるもの
だといえる。
【0003】太陽電池としては、様々な形態のものが知
られている。代表的なものとしては、例えば、結晶シリ
コン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファス
シリコン(a−Si)太陽電池、銅インジウムセレナイ
ド太陽電池、化合物半導体太陽電池などがある。この中
で、薄膜結晶シリコン太陽電池、化合物半導体太陽電池
およびアモルファスシリコン太陽電池は、比較的低コス
トで大面積化が可能なため、最近では各方面で活発に研
究開発が進められている。またこれらの太陽電池の中で
も、特に、導電性基体上にシリコンを堆積し更にその上
に透明導電層を形成して構成されるアモルファスシリコ
ン太陽電池を代表とする薄膜太陽電池は、軽量でかつ耐
衝撃性、フレキシブル性に富んでいるので、将来のモジ
ュール形態として有望視されている。
【0004】図9に、上記のような薄膜太陽電池を用い
て構成される太陽電池モジュールの従来例を示した。こ
の太陽電池モジュールは、裏面補強材901、充填材9
02、絶縁フィルム903、直列および並列配線用の金
属箔904、太陽電池素子905、金属箔保護テープ9
06、目隠しテープ907、最表面被覆材908から構
成される。この従来の太陽電池モジュールにおいて、金
属箔保護テープ906は、太陽電池素子905と金属箔
904との段差を覆って太陽電池モジュールを外部から
のひっかきから保護するためと、外部環境との絶縁のた
めに使用されるものである。また目隠しテープ907
は、金属箔904が外観上見えないように目隠しをする
ために使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
太陽電池モジュールの場合、太陽電池素子端部の金属箔
による配線部分は、上記のような保護構造のために厚く
なっている。このため、被覆材となる充填材をラミネー
ト処理する際に、図9(b)の点線部に気泡が残って充
填不良になるという問題があった。
【0006】また上記のラミネート処理時における脱気
性の向上と、太陽電池モジュールの外部からのひっかき
の対策のために、各被覆材間にガラス不織布を積層する
場合がある。そしてこのガラス不織布を積層した太陽電
池モジュールでは、それを折り曲げ加工する時にはその
折り曲げ部において被覆材が伸ばされることになり、そ
の際、ガラス繊維部分の充填材がガラス繊維から剥離す
る結果、外観上折り曲げ部分が白濁するという問題があ
った。
【0007】更に、従来の太陽電池モジュールでは、図
9(c)から明らかなように、目隠しテープにより部分
的に目隠ししている状態であり、外観上の印象などから
好ましくなかった。すなわち、従来の太陽電池モジュー
ルを例えば屋根上に設置した場合、太陽電池モジュール
の非発電域が外観上特に目立つ部分であるが、設置環境
との調和や美観を求めると、非発電域の色や模様を利用
者の好みに応じて自在に選択できることが必要とされて
いた。
【0008】なお、例えば実開平5−37484には、
太陽電池素子の表面膜の屈折率と厚さを規定するととも
に、太陽電池モジュールの金属枠体を表面処理する方法
が規定されている。ところがこの方法によれば、太陽電
池モジュール全体を暗色系にすることができるものの、
色および模様を好みに応じて選ぶことについては何ら記
述されていない。
【0009】本発明の目的は、ラミネート処理時におけ
る充填不良をなくすことができ、また折り曲げ加工して
も外観上の問題がなく、更に設置環境との調和や見た目
の美しさを満たすことができる太陽電池モジュールを提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために鋭意研究開発を重ねた結果、次のような太
陽電池モジュールが最良であることを見いだした。すな
わち本発明は、太陽電池素子と、太陽電池素子の光入射
側を被覆する少なくとも1つの被覆材とを有してなる太
陽電池モジュールにおいて、被覆材の少なくとも1つを
太陽電池素子の非発電域の部分において着色したことを
特徴とするものである。
【0011】上記の太陽電池素子は、可とう性を有して
おり、また導電性基体上に形成された薄膜太陽電池であ
ることが、それぞれ望ましい。
【0012】また上記の被覆材としては、より具体的に
は例えば、太陽電池素子の光入射側の最表面被覆材、あ
るいは太陽電池素子の光入射側にある充填材が挙げられ
る。
【0013】更に、太陽電池モジュールが非発電域にお
いて折り曲げ加工されていることが望ましい。
【0014】
【作用】上記のように、太陽電池素子よりも光入射側に
ある被覆材の少なくとも1つを非発電域において着色す
ることで、以下の作用が期待できる。
【0015】(1)非発電域の被覆材を着色すること
で、太陽電池素子端部の金属保護テープ上の目隠しテー
プが不要となる。このため、太陽電池端部金属箔部の保
護構造の厚みを薄くできて、ラミネート処理時の脱気が
スムーズに行える。
【0016】(2)上記の着色する被覆材を太陽電池素
子より光入射側の充填材ないし最表面被覆材とすること
で、太陽電池モジュールを折り曲げた場合でも折り曲げ
部における白濁が外観上見えなくなる。
【0017】(3)非発電域における色や模様を好みに
応じて選択できる。
【0018】
【実施態様例】図1に本発明の太陽電池モジュールの概
略図を示した。図1(a)は上斜視図であり、図1
(b)はA−A’における断面図であり、図1(c)は
上視図である。この太陽電池モジュールは、裏面補強材
101、充填材102、着色された充填材103、太陽
電池素子104、直列および並列配線用の金属箔10
5、金属箔保護用テープ106、最表面被覆材107、
非発電域108、発電域109、絶縁フィルム110か
ら構成される。そしてこの太陽電池モジュールでは、ラ
ミネート処理により被覆材を積層する時に、太陽電池素
子104より光入射側の充填材について、非発電域10
8には着色された充填材103を、また発電域109に
は着色されていない充填材102を、太陽電池素子10
4のそれぞれの領域に位置合わせして積層することによ
り、ラミネート処理している。
【0019】〔太陽電池素子〕本発明における太陽電池
素子は、特に限定はないが、好ましくは、可とう性を有
する太陽電池である。具体的には例えば、導電性基体上
に光変換部材としての半導体光活性層が形成されたもの
が挙げられる。太陽電池の一例の概略構成を図2に示し
た。この太陽電池は、導電性基体201、反射層20
2、半導体光活性層203、透明導電層204、集電電
極205から構成される。
【0020】導電性基体201は、太陽電池素子の基体
になると同時に、下部電極の役割も果たす。この導電性
基体201としては、シリコン、タンタル、モリブデ
ン、タングステン、ステンレス、アルミニウム、銅、チ
タン、カーボンシート、鉛メッキ鋼板、導電層が形成し
てある樹脂フィルムやセラッミクスなどを材料とするも
のが挙げられる。導電性基体201上には反射層202
として、金属層、あるいは金属酸化物層、あるいは金属
層と金属酸化物層を形成しても良い。上記の金属層に
は、例えば、Ti,Cr,Mo,W,Al,Ag,Ni
などが用いられる。また金属酸化物層には、例えば、Z
nO,TiO2,SnO2などが用いられる。更にこれら
金属層及び金属酸化物層の形成方法としては、抵抗加熱
蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法などがあ
る。
【0021】また、光電変換を行う部分である半導体光
活性層203の具体的な材料としては、pn接合型多結
晶シリコン、pin接合型アモルファスシリコン、ある
いはCulnSe2,CulnS2,GaAs,CdS/
Cu2S,CdS/CdTe,CdS/InP,CdT
e/Cu2Teをはじめとする化合物半導体などが挙げ
られる。またこの半導体光活性層203の形成方法とし
ては、多結晶シリコンの場合は溶融シリコンのシート化
か非晶質シリコンの熱処理、アモルファスシリコンの場
合はシランガスなどを原料とするプラズマCVD、化合
物半導体の場合はイオンプレーティング、イオンビーム
デポジション、真空蒸着法、スパッタ法、電析法、など
が挙げられる。
【0022】透明導電層204は太陽電池の上部電極の
役目を果たしている。透明導電層204に用いる材料と
しては、例えば、In23,SnO2,IN23−Sn
2(ITO),ZnO,TiO2,Cd2SnO4,高濃
度不純物ドープした結晶性半導体層などが挙げられる。
また透明導電層204の形成方法としては、抵抗加熱蒸
着、スパッタ法、スプレー法、CVD法、不純物拡散法
などが挙げられる。
【0023】上記の透明導電層204の上には、電流を
効率よく集電するために、格子状の集電電極(グリッ
ド)205を設けてもよい。集電電極205の具体的な
材料としては、例えば、Ti,Cr,Mo,W,Al,
Ag,Ni,Cu,Snあるいは銀ペーストをはじめと
する導電性ペーストなどが挙げられる。集電電極205
の形成方法としては、マスクパターンを用いたスパッタ
リング、抵抗加熱、CVD法や、全面に金属膜を蒸着し
た後で不必要な部分をエッチングで取り除きパターニン
グする方法、光CVDにより直接グリッド電極パターン
を形成する方法、グリッド電極パターンのネガパターン
のマスクを形成した後にメッキする方法、導電性ペース
トを印刷する方法などがある。また導電性ペーストは、
通常微粉末状の銀、金、銅、ニッケル、カーボンなどを
バインダーポリマーに分散させたものが用いられる。バ
インダーポリマーとしては、例えば、ポリエステル、エ
ポキシ、アクリル、アルキド、ポリビニルアセテート、
ゴム、ウレタン、フェノールなどの樹脂が挙げられる。
【0024】一般的に、太陽電池モジュールを設置する
場合には、作業性の面から軽量であることが望ましい。
また一方では屋根上設置をするために、屋根材一体型の
太陽電池モジュールのニーズが高まってきており、太陽
電池モジュールを折り曲げ加工することが求められてき
ている。この時に、ステンレス基板上に形成された薄膜
太陽電池はかなり薄くすることができ、特に薄膜太陽電
池の中でもアモルファスシリコン系太陽電池は0.1m
m程度の厚みまで薄くすることができるため、太陽電池
の充填材の量を少なくすることができる。その結果、太
陽電池モジュールの軽量化が図れ、厚みを減らすことが
できる。そして厚みを減らすことができれば、太陽電池
モジュールを折り曲げた時における表面被覆材に対する
応力を少なくすることができる。また同様に、引っ張り
に対しては被覆材の亀裂を抑制し、更に収縮に対しては
被覆材のよりを抑制することができる。また上記の太陽
電池は、ステンレス基板上に形成されているので、可曲
性があり、このため太陽電池モジュールに必要以上の剛
性を要求することがなくて、モジュールの厚みを減らす
ことができる。
【0025】よって、本発明で使用する太陽電池は、ス
テンレス基板上に形成された薄膜太陽電池が最適である
ことがわかる。
【0026】次に、本発明の太陽電池モジュールにおい
て好適に使用される各被覆材について説明する。
【0027】〔最表面被覆材〕最表面被覆材に要求され
る特性としては、透光性や耐候性があり、また汚れが付
着しにくいことが要求される。最表面被覆材の材料とし
てガラスを使用した場合、充填材が厚くなければ充填不
良が起きるという問題がある。また重量が大きくなるほ
かに外部からの衝撃により割れやすいという問題も考え
られる。そのため、最表面被覆材には耐候性透明フィル
ムが好適に用いられる。このような耐候性透明フィルム
を用いることで、充填性が良くなり、軽量化が図れ、ま
た衝撃により割れることがないという利点がある。更
に、フィルム表面にエンボス処理を施すことにより、太
陽光の表面反射が眩しくないという効果も生まれる。最
表面被覆材の材料としては、ポリエチレンテトラフルオ
ロエチレン(ETFE)、ポリ3フッ化エチレン、ポリ
フッ化ビニルなどのフッ素樹脂フィルムがある。また充
填材との接着面にはコロナ放電処理をしてもよく、これ
により充填材が接着しやすくなる。
【0028】〔充填材〕充填材に要求される特性として
は、耐候性、熱可塑性、熱接着性、光透過性が挙げられ
る。充填材の材料としては、EVA(酢酸ビニル−エチ
レン共重合体)、ブチラール樹脂、シリコン樹脂、エポ
キシ樹脂、フッ素化ポリイミド樹脂などの透明な樹脂な
どが使用される。またこれら充填材に架橋剤を添加して
架橋することもできる。更に紫外線吸収剤を含有させて
光劣化を抑制する構成としても良い。
【0029】〔ガラス不織布〕ラミネート処理時におけ
る脱気性向上、充填材の流れ防止、太陽電池モジュール
の最表面被覆材にフィルムを使用した場合の外部からの
ひっかき対策のために使用してもよい。ガラス不織布に
要求される特性としては、光透過性、耐熱性、耐候性な
どが挙げられる。ガラス繊維のバインダーとしては、ア
クリル系、およびPVA(ポリビニルアルコール)など
が使用される。
【0030】〔絶縁フィルム〕絶縁フィルムは、太陽電
池と外部の間、または太陽電池と裏面補強版との間の電
気的絶縁を保つため使用される。ここで、充填材だけで
も絶縁性はあるが、充填材は厚さにばらつきがあり、こ
のため膜厚の薄い部分あるいはピンホール部分において
太陽電池と外部との間、あるいは太陽電池と裏面補強材
との間でショートが発生する恐れがある。よってこのよ
うなショートを防止する安全策として絶縁フィルムが使
用される。絶縁フィルムの材料としては、太陽電池と充
分な電気絶縁性を確保でき、しかも長期耐久性に優れ、
また熱膨張や熱収縮に耐えられ、更に柔軟性を兼ね備え
た材料が好ましい。絶縁フィルムに好適に用いられる材
料として、具体的には、ナイロンやポリエチレンテレフ
タレート(PET)等が挙げられる。
【0031】〔裏面補強材〕太陽電池モジュールにおけ
る機械的強度を増すために使用される。裏面補強材に要
求される品質は、耐候性、剛性、可とう性などである。
裏面補強材の形状としては、主に板状が用いられる。ま
た裏面補強材の材質としては、例えば、ステンレス板、
メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板などが挙げられる。
【0032】〔金属箔保護テープ〕導電性基体の端部や
金属箔の段差を覆い、外部ひっかきに対して太陽電池モ
ジュールを保護するために使用される。金属箔保護テー
プに要求される品質は、耐候性、機械的強度などであ
る。また材質としては、例えばポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリカーボネート(PC)などが使用
される。
【0033】〔着色〕本発明における着色とは、太陽電
池モジュールの非発電域において太陽電池素子よりも光
入射側の被覆材に色がついているということである。着
色部の条件としては、着色されていて、かつ太陽電池素
子の受光面の被覆材が100ミクロンの時に水蒸気透過
率が、38℃、90%RHの雰囲気下で3g/m2/日
以下のものが好ましい。
【0034】〔着色材〕被覆材を着色する方法として
は、おもに図1の実施態様例のように、充填材の内部ま
で着色する場合と、充填材表面をラミネートする前にス
クリーン印刷法などで印刷して着色する方法がある。
【0035】充填材の内部まで着色する場合、着色材と
しては、主に、染料、顔料が用いられる。この場合にお
ける要求される品質としては、着色力、分散性であり、
しかも光、熱、溶媒に対して抵抗力のあるものが望まし
い。また顔料としては、酸化チタン、群青、カーボンブ
ラックなどの無機顔料、アゾ系顔料、あるいはフロタシ
アニン系顔料などの有機系顔料が用いられる。
【0036】一方、被覆材表面にする場合、着色材は室
温で乾燥するものが好ましい。着色材として、具体的に
は、主に、アルコール類、炭化水素類、エステル類、ケ
トン類、エーテル類、クロル化合物の以上の3成分から
組み合わされる透明塗料に、着色顔料を加えたものが用
いられる。
【0037】上記の実施態様例において、充填材の積層
の際には、非発電域には着色された充填材を、発電域に
は着色されていない充填材を位置合わせして積層する必
要がある。スクリーン印刷法の場合、発電域には着色材
が印刷されないような印刷版にする必要があり、積層時
は同様に位置合わせをする。
【0038】また着色の方法は、上記方法に限定はな
い。また一色に統一するだけでなく、例えば模様をつけ
ることも可能である。また着色は、図1の実施態様例の
ように充填材に対して行うだけでなく、金属箔保護用テ
ープをはじめ、太陽電池素子を被覆する材料なら、何を
着色してもかまわない。
【0039】〔金属箔〕直列および並列配線用に用いら
れ、主に銅が用いられる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。 (実施例1)まず、アモルファスシリコン(a−Si)
系太陽電池素子を製作した。この作成手順を図3を用い
て説明する。
【0041】洗浄したステンレス基板301上に、スパ
ッタ法で裏面反射層302としてAl層(膜厚5000
Å)とZnO層(膜厚5000Å)を順次形成する。つ
いで、プラズマCVD法により、SiH4とPH3とH2
の混合ガスからn型a−Si層を、SiH4とH2の混合
ガスからi型a−Si層を、SiH4とBF3とH2の混
合ガスからp型微結晶μc−Si層をそれぞれ形成し
た。そしてこれにより、n層膜厚150Å/i層膜厚4
000Å/p層膜厚100Å/n層膜厚100Å/i層
膜厚800Å/p層膜厚100Åの層構成である、タン
デム型a−Si系半導体光活性層303を形成した。次
に、透明導電層304として、In23薄膜(膜厚70
0Å)を、O2雰囲気下でInを抵抗加熱法で蒸着する
ことで形成した。
【0042】この上に、集電電極305を、銀ペースト
をスクリーン印刷機によりパターン印刷し、乾燥を行う
ことにより形成した。
【0043】さらにこの太陽電池素子の直列および並列
配線用の金属箔部の作製工程を、図4を用いて説明す
る。図4(a)は金属箔部の上視図であり、また図4
(b)はB−B’の断面図である。図4において、40
1は太陽電池素子、402は銅箔、403は集電電極、
404は半田、405は金属箔保護用テープ、406は
両面テープである。まず銅箔402を太陽電池素子40
1上の非発電域に形成した。これは、両面テープ406
を銅箔402の片面に貼り、その銅箔402を太陽電池
素子401の非発電域に貼りつけることで行った。次い
で、集電電極403を銅箔402上に半田404で電気
的に接続させる。そしてこの銅箔402を保護するため
のテープ(ポリエチレンテレフタレート)405を、銅
箔402の端部段差および太陽電池素子401の端部段
差を覆うように貼りつける。
【0044】次に、上記作製済の太陽電池素子を、被覆
材にてラミネートする工程を、図5を用いて説明する。
【0045】図5は本実施例の太陽電池モジュールの断
面図を示したものである。この太陽電池モジュールは、
裏面補強材501、充填材502、絶縁フィルム50
3、黒に着色された充填材504、最表面被覆材50
5、太陽電池素子506、金属箔保護テープ507から
構成される。この太陽電池モジュールでは、裏面補強材
501、充填材502、絶縁フィルム503、充填材5
02、上記方法より作製した金属箔保護テープ付き太陽
電池506、並びに黒に着色された充填材504を非発
電域に順次積層し、また着色されていない充填材502
を太陽電池素子506の発電域に積層し、更に全体の表
面に最表面被覆材505を積層する。そして、真空引き
した状態で、150℃で充填材502を溶融させること
により、ラミネート処理した。
【0046】ここで、積層時の注意事項は、着色された
充填材504と着色されていない充填材502を、太陽
電池素子506の非発電域と発電域にそれぞれ位置合わ
せすることである。なお、裏面補強材501は、亜鉛塗
装鋼板(大同鋼板社製、商品名:タイマカラーGL)、
充填材502はEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合ポ
リマー耐候性グレード)、絶縁フィルム503はナイロ
ン(デュポン製、商品名:ダーテック)、最表面被覆材
505はフッ素樹脂フィルム(エチレンテトラフルオロ
エチレン、旭硝子社製、商品名:アフレックス)、金属
箔保護テープはポリエチレンテレフタレートを、それぞ
れ使用した。また、充填材を着色する方法は、充填材5
02のフィルムをダイコーターにより押し出し形成する
時に、黒の顔料であるカーボンブラックを添加すること
で行った。
【0047】そして、非発電域に着色された充填材を使
用することにより、非発電域を黒一色に統一することが
できた。しかも目隠しテープを使用する必要がないの
で、太陽電池素子端部の金属箔部の厚みを薄くでき、ま
た脱気不良のない仕上がりの良い太陽電池モジュールが
作製できた。
【0048】(実施例2)本実施例2は、実施例1にお
いて、充填材を着色したものを使用するかわりに、最表
面被覆材の片面を着色したものを積層し、ラミネート処
理したものである。図6に、本実施例の太陽電池モジュ
ールの断面図を示した。この太陽電池モジュールは、裏
面補強材601、充填材602、絶縁フィルム603、
太陽電池素子604、金属箔保護テープ605、最表面
被覆材606、着色部607から構成される。ここで、
着色部607は、最表面被覆材606と充填材602の
間になるようにした。またラミネート処理の方法は、太
陽電池素子604を積層した後、着色されていない充填
材602を全域に積層した以外は、実施例1と同様にし
た。
【0049】また本実施例2において、最表面被覆材6
06への着色は、アルコールおよびエステル、エーテル
類の透明塗料に顔料であるカーボンブラックを添加した
ものを、スクリーン印刷法により直接印刷することで行
った。この時、太陽電池素子604の発電域の部分には
顔料が印刷されないようにした。
【0050】そして、本実施例2のように、非発電域を
着色した最表面被覆材を使用することにより、非発電域
を黒一色に統一できるとともに、実施例1と同様に、脱
気不良のない仕上がりの良い太陽電池モジュールを作製
できた。
【0051】(実施例3)本実施例3は、実施例1にお
いて、充填材を着色したものを使用するかわりに、金属
箔保護テープを着色したもの、そして金属箔保護テープ
と同一色の裏面補強材を用いたものである。図7に、本
実施例3の太陽電池モジュールの断面図を示した。この
太陽電池モジュールは、裏面補強材701、充填材70
2、絶縁フィルム703、太陽電池素子704、黒に着
色された金属箔保護テープ705、最表面被覆材706
から構成される。
【0052】本実施例3においてラミネート処理の方法
は、太陽電池素子704を積層した後にその全域に着色
されていない充填材を積層する手順を用いた以外は、実
施例1と同様にした。この時、金属箔保護テープ705
の色と裏面補強材701の光入射側の色を同一色の黒に
した。また本実施例3において、金属箔保護テープ70
5への着色は、そのフィルム形成時に顔料であるカーボ
ンブラックを添加することで行った。
【0053】本実施例3では、着色された金属箔保護テ
ープおよびこの金属箔保護テープと同一色の裏面補強材
を使用することで、非発電域を黒一色に統一することが
できた。また実施例1と同様に、脱気不良のない仕上が
りの良い太陽電池モジュールを作製できた。
【0054】(実施例4)本実施例4は、ラミネート処
理時に被覆材間にガラス不織布を積層し、しかも折り曲
げ加工をおこなった太陽電池モジュールである。図8に
本実施例4の太陽電池モジュールを示した。この太陽電
池モジュールは、裏面補強材801、充填材802、絶
縁フィルム803、ガラス不織布804、太陽電池素子
805、金属箔保護テープ806、最表面被覆材80
7、着色された充填材808から構成される。
【0055】この太陽電池モジュールは、裏面補強材8
01、充填材802、絶縁フィルム803、充填材80
2、ガラス不織布804、実施例1により作製した金属
箔保護テープ付き太陽電池素子805、ガラス不織布8
04、そして着色された充填材808を非発電域に、ま
た着色されていない充填材802を発電域にそれぞれ積
層し、最後に最表面被覆材807を積層させ、更に真空
引きした状態で150℃で充填材を溶融させてラミネー
ト処理することで、作製した。そしてラミネート処理
後、太陽電池モジュールを光入射側が凸になるように、
非発電域で3Rで90°の折り曲げを行った。なお、充
填材は実施例1と同様に黒に着色したものを使用した。
【0056】本実施例4では、非発電域に着色された充
填材を使用することで、非発電域を黒一色に統一するこ
とができる。また、実施例1と同様に脱気不良のない仕
上がりの良い太陽電池モジュールを作製することができ
た。更に、非発電域で折り曲げ加工を行っても、白濁す
ることがなく外観上きれいな仕上がりにすることができ
た。
【0057】
【発明の効果】本発明の太陽電池モジュールでは、太陽
電池素子よりも光入射側にある被覆材の少なくとも1つ
を非発電域において着色した構成としたので、以下の効
果が得られる。
【0058】(1)非発電域における被覆材の着色によ
り、太陽電池素子端部の金属保護テープ上の目隠しテー
プが不要となり、太陽電池端部金属箔部を薄くでき、ラ
ミネート処理時の脱気がスムーズに行える。このため、
充填不良をなくして、外観上仕上がりのよい太陽電池モ
ジュールを作製できる。
【0059】(2)太陽電池素子より光入射側の充填材
ないし最表面被覆材を着色することで、太陽電池モジュ
ールを折り曲げた場合でも折り曲げ部における白濁が外
観上見えなくなる。このため、外観上の変化を防止で
き、折り曲げ加工後の仕上がりの良い太陽電池モジュー
ルを作製できる。
【0060】(3)非発電域における色や模様を好みに
応じて選択できるため、太陽電池モジュールを設置した
状態における環境との調和、外観上の美しさを満たすこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池モジュールの概略を示した図
で、(a)は要部の上斜視図、(b)は(a)における
A−A´断面図、(c)は全体の上視図である。
【図2】本発明の太陽電池モジュールを構成する太陽電
池素子の概略構成の説明図である。
【図3】本発明の実施例1の太陽電池モジュールを構成
する太陽電池素子の概略構成の説明図である。
【図4】本発明の実施例1の太陽電池素子の直列および
並列配線用の金属箔部の作製工程を説明した図で、
(a)は上視図、(b)は(a)におけるB−B´断面
図である。
【図5】本発明の実施例1の太陽電池モジュールの断面
図である。
【図6】本発明の実施例2の太陽電池モジュールの断面
図である。
【図7】本発明の実施例3の太陽電池モジュールの断面
図である。
【図8】本発明の実施例4の太陽電池モジュールの概略
を示した図で、(a)は断面図、(b)は端部折り曲げ
部の断面図である。
【図9】従来の太陽電池モジュールの概略を示した図
で、(a)は要部の上斜視図、(b)は(a)における
C−C´断面図、(c)は全体の上視図である。
【符号の説明】
101、501、601、701、801、901 裏
面補強材、 102、502、602、702、802、902 充
填材、 103、504、808 着色された充填材、 104、401、506、604、704、805、9
05 太陽電池素子、 105、904 金属箔、 106、405、507、605、806、906 金
属箔保護テープ、 107、505、606、706、807、908 最
表面被覆材、 108 非発電域、 109 発電域、 110、503、603、703、803、903 絶
縁フィルム、 201 導電性基体、 202、302 反射層、 203、303 半導体光活性層、 204、304 透明導電層、 205、305、403 集電電極、 301 ステンレス基板、 402 銅箔、 404 半田、 406 両面テープ、 606 着色部、 705 着色された金属泊保護テープ、 804 ガラス不織布、 907 目隠しテープ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深江 公俊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池素子と、前記太陽電池素子の光
    入射側を被覆する被覆材を少なくとも1つ有する太陽電
    池モジュールにおいて、前記被覆材の少なくとも1つを
    前記太陽電池素子の非発電域の部分において着色したこ
    とを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】 前記太陽電池素子が可とう性を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】 前記太陽電池素子が、導電性基体上に形
    成された薄膜太陽電池であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 【請求項4】 前記被覆材が、前記太陽電池モジュール
    の光入射側の最も表面側に位置する最表面被覆材である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    太陽電池モジュール。
  5. 【請求項5】 前記被覆材が、前記太陽電池素子の光入
    射側に位置する充填材であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 【請求項6】 前記太陽電池モジュールが、非発電域に
    おいて折り曲げ加工されていることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004508729A (ja) * 2000-09-08 2004-03-18 アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップ 着色された太陽電池ユニット
WO2008038673A1 (fr) * 2006-09-28 2008-04-03 Showa Shell Sekiyu K.K. Module de pile solaire décoré de céramique noire
EP3070749A1 (en) * 2015-03-16 2016-09-21 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Solar panel

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