JPH10294486A - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents
太陽電池モジュールの製造方法Info
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- JPH10294486A JPH10294486A JP9103225A JP10322597A JPH10294486A JP H10294486 A JPH10294486 A JP H10294486A JP 9103225 A JP9103225 A JP 9103225A JP 10322597 A JP10322597 A JP 10322597A JP H10294486 A JPH10294486 A JP H10294486A
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Abstract
ルにおいて、長期信頼性に優れ、加工性、美観性に優れ
た安価で軽量な太陽電池モジュールとすること。 【解決手段】 補強板上に光起電力素子を樹脂封止する
工程と、前記光起電力素子がその上に載置された補強板
の少なくとも一部に曲部を形成する工程を有し、前記曲
部の形成は、前記光起電力素子面に対して垂直方向の加
工圧力を低減しつつなされることを特徴とする太陽電池
モジュールの製造方法とする。
Description
止された光起電力素子を有する太陽電池モジュール及び
建材の製造方法に関する。
としては、結晶系シリコンを使用したもの、アモルファ
スシリコンを使用したものがあげられる。
し、その上に透明導電層を形成したアモルファスシリコ
ン太陽電池は、結晶系シリコンを使用した太陽電池より
も安価かつ軽量であり、また耐衝撃性・フレキシブル性
に富んでいる事から有望視されている。最近では、アモ
ルファスシリコン太陽電池の特徴である、軽量で耐衝撃
性にも優れフレキシブルであるという点をいかして、建
築物の屋根・壁などへの設置が行なわれている。この場
合、太陽電池の非受光面側に接着剤を介して補強材を貼
り合わせることにより建材として使用されている。この
ように補強材を貼り合わせることにより、太陽電池モジ
ュールの機械的強度が増し、温度変化による反りや歪み
を防止できる。特に、太陽光をより多く取り入れること
が可能なため屋根への設置が積極的に行われている。
池にフレームを取り付け、屋根の上に架台を設置し、さ
らにその上に太陽電を設置するという工程手順をとって
いたのに対し、補強材を貼り合わせた太陽電池モジュー
ルは、補強材を曲げ加工することにより、屋根材として
直接設置することが可能となる。これによって、大幅な
原材料コストの削減・作業工程数の削減が行なえるため
安価な太陽電池モジュールを提供する事が可能となる。
また、フレームや架台が必要ないため非常に軽量な太陽
電池とすることができる。すなわち、施工性に優れるこ
と、軽量であること、耐震性に優れることなどから近年
注目されている金属屋根として太陽電池を扱うことが可
能となる。
ように、太陽電池を一体に組み込んだストレート瓦など
の屋根材を、通常の瓦などのように、一部を順次に重畳
しつつ、屋根面に下方から上方に向かって葺き、屋根面
全体に太陽電池を設置することが提案されている。
いる太陽電池付き屋根ユニットでは、複数の太陽電池付
き屋根ユニットを野地板上に敷設し、またこのユニット
の上端部と下端部をはぜ折りにして順次重ねあわせると
ともに、棒状の電極を介して太陽電池を上下方向へ電気
的に直列接続して、接続部での雨漏りを防止するように
なっている。
易性に加えてさまざまな意匠が求められる。特に日本の
屋根には瓦が使用されており、一般的にはこれらの屋根
を好む傾向が強い。すなわち、瓦棒葺きのような縦葺き
の屋根よりも、瓦屋根に近い横葺きの屋根の方が好まれ
る。また、横葺きの屋根の場合、実際に外観上見える部
分の各段の幅(働き幅)が狭いものの方が重厚感があ
り、好まれる傾向が強い。このように現在の消費者のニ
ーズに答えるためには、美観性に優れた金属屋根が求め
られている。
ガラス基板上にシリコンを堆積する場合と異なり、光受
光面側を透明な被覆材で覆い太陽電池を保護する必要が
ある。一般的には、そのフレキシブル性をいかし、軽量
な太陽電池とするために、最表面をフッ素フィルム・そ
の内側に充填材として様々な有機高分子樹脂を使用した
被覆が行なわれてきた。しかし、表面をフィルムで被覆
した場合、ガラスで被覆した場合に比べ、外部からの衝
撃や傷つき(耐スクラッチ性)に弱くなる。これらの欠
点を解決するため充填材の中にガラス繊維不織布などの
繊維状無機化合物を含浸させ、受光面側の強度を確保す
る工夫がされている。
被覆構成を示す従来例である。図13に於いて、1303
はフッ化物重合体薄膜層、1302は透明有機高分子樹
脂、1301は光起電力素子、1304は絶縁フィル
ム、1305は補強板である。より具体的には、フッ化
物重合体薄膜層1303はETFE(エチレン−テトラ
フルオロエチレン共重合体)フィルム、PVF(ポリフ
ッ化ビニル)フィルム等のフッ素樹脂フィルムであり、
透明有機高分子樹脂1302はEVA(エチレン−酢酸
ビニル共重合体)、ブチラール樹脂等である。絶縁フィ
ルム1304は、ナイロンフィルム、PET(ポリエステ
ル)フィルム、アルミラミネートテドラーフィルム等の
有機樹脂フィルムである。補強板1305としては、塗
装亜鉛鋼板のような絶縁処理した金属、カーボンファイ
バー、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)等である。
わせた屋根材一体型太陽電池モジュールの加工は、接続
部を成型するために太陽電池モジュールの端部の補強材
を折り曲げ加工するにとどまっていた。補強材として、
光起電力素子よりも大きい補強板を貼り合わせ、光起電
力素子の存在しない部分を折り曲げ加工するに過ぎず、
光起電力素子の存在する部分は平板の状態であった。
力素子の大きさ以上に限定される。すなわち、一般的に
好まれるような働き幅の狭い重厚感のある横葺きの屋根
材とする際には、それにみあった大きさの光起電力素子
としなければならない。しかし、これでは小さな光起電
力素子をたくさん用いなければならず高コストとなる。
また、接合部が増えるため施工にも手間がかかる。さら
に、光起電力素子のない補強板のみの部分が増加するた
め、面積当たりの光起電力素子の割合が小さくなり、面
積当たりの出力が低下する。これは、限られた面積から
出力を得なければならない一般家庭の屋根などにとって
は特に不利になる。
平板上に限定することは屋根の形状、壁の形状などを規
制することになるため、美観性を重視した建造物には使
われにくい。
決するために鋭意研究開発を重ねた結果、次のような方
法が最良であることを見いだした。
程と、前記光起電力素子がその上に載置された補強板の
少なくとも一部に曲部を形成する工程を有し、前記曲部
の形成は、前記光起電力素子面に対して垂直方向の加工
圧力を低減しつつなされることを特徴とする太陽電池モ
ジュールの製造方法とする。
ルの平面図および断面図である。図1に於いて、101
は光起電力素子、102は繊維状無機化合物、103は
表面充填材としての透明有機高分子化合物、104は最
表面に位置する透明な樹脂フィルム、105は裏面充填
材としての透明有機高分子化合物、106は裏面絶縁フ
ィルム、107は補強板である。
まずは、平板の太陽電池モジュールを作成した後に、図
1に示すように連続した曲部をもつように曲げ加工す
る。ただし、図1においては連続する曲部を持つように
加工した例を示したがこれに限定されるものではなく、
一部にのみ曲部をもつような加工や多数の凹凸部を持つ
加工などを行っても良い。
にダメージを与えることなく加工できる。すなわち、曲
部を形成する工程において加工圧力を低減する方法を備
えたことにより、光起電力素子にダメージを与えること
なく太陽電池モジュールを加工できるため、信頼性の高
い太陽電池モジュールを製造することができる。
ールを働き幅の狭い階段状の屋根材として加工すること
ができる。そのため、美観性にもすぐれ、さらに1段毎
に接合部を設ける必要がないため接合部の少ない施工性
に優れた屋根材となる。また、光起電力素子は働き幅に
関わらず補強板上にならべる事ができるため、面積当た
りの光起電力素子の割合を大きくすることもできるの
で、太陽電池の出力も効率よく取り出すことができる。
することが可能であれば、図1に限定されることなく、
外観形状が多様化され、美観性に優れたオリジナルな建
材料を作成することができる。
を用いた建材料と同様な工程で加工することができるた
め、従来の製造装置にことさら大きな変更を加える必要
がない。そのため製造コストを低く抑えることができ
る。
部分を曲げ加工するため、光起電力素子の信頼性を確保
する必要がある。そこで、本発明者らは、加工時に光起
電力素子面に対して垂直方向にかかる加工圧力を低減す
る手段を備えることが望ましい事を見出した。具体的に
は、光起電力素子にかかる圧力は500kgf/cm2以下である
ことが望ましい事が分かった。
と、加工前を1とした時の加工前後の光電変換効率の変
化との関係を示したグラフである。500kgf/cm2より大き
な力を加圧すると光起電力素子へのダメージが大きくな
り、変換効率の低下が顕著で太陽電池モジュールとして
の信頼性を確保できなくなることがわかる。
して、先に加工した補強板にあとから太陽電池モジュー
ルを貼り付けていくような製造方法が考えられる。しか
し、この加工方法では、通常の鋼板を用いた加工工程と
は異なってしまうため量産性に劣り、さらに接着剤など
の別材料が必要となり高コストになる。
図13に示すような平板の太陽電池モジュールとした後
に、プレス成型機、ローラーフォーマー成型機、ベンダ
ー曲げ成型機などにより加工することが望ましい。
な加工をする際も、最初に型を作成すればどんな形状の
加工も簡単に行えるため、図8にしめすような建材の加
工に適している。また、プレス加工による成型では、上
型と下型で太陽電池モジュールを挟んで加工される。こ
の場合、光起電力素子上に500kgf/cm2よりも大きな
力がかかると光起電力素子にダメージを与えてしまい、
太陽電池としての信頼性に問題を来す。そこで、圧力を
低減する方法として、以下のような方法を用いることが
望ましい。
力素子のない補強板上にのみ圧力を加え、補強板の一部
あるいは全部を塑性変形させることにより曲部を成型す
る方法である。これにより、光起電力素子上をまったく
触れることなく加工できる。もう一つは、プレスの型と
太陽電池モジュールの間に、ゴム・ウレタン・発泡体・
不織布・高分子樹脂などのシートを緩衝材として設ける
ことである。これにより、プレス型の圧力を分散させる
事ができるため光起電力素子上への圧力は低減できる。
池モジュールと加工機の間に隙間を設ける方法も有効で
ある。すなわち、太陽電池モジュール全体に圧力がかか
ることなく、加工することができる。曲部を形成する工
程が、プレス成型により行われることにより、加工性が
向上する。一般的に行われている鋼板の加工方法である
ため、容易に加工を行うことが可能になる。
の加工に優れている。同じ成型機により長さの違う鋼板
にも対応できる。特に、長い鋼板の曲げ加工や、複雑な
曲げ加工への対応ができ高速で加工が可能なため量産性
に富む方法である。この場合もやはり、光起電力素子上
にかかる圧力を低減するために、ローラーフォーマーに
使用されているローラーにゴム・ウレタン・発泡体・不
織布・高分子樹脂などのシートを緩衝材として巻き付け
ることが好ましい。
加工することができる。単純な曲げや比較的小さな鋼板
などの曲げ加工に有効である。ただし、通常ベンダーの
刃の曲率半径は小さいため光起電力素子上で曲げ加工を
行う際には圧力が集中する。したがってこれを低減する
ために、ベンダーの刃と太陽電池モジュールの間に、緩
衝材を使用することが望ましい。緩衝材としては上記と
同様にゴム・ウレタン・発泡体・不織布・高分子樹脂な
どのシートが好ましい。また、別の手段として、ベンダ
ーの刃の曲率半径を100mm以上にすることもあげられ
る。曲部を形成する工程が、ベンダー曲げ加工により行
われることにより、)安価かつ容易な方法で曲部を形成
することができる。特に長さの短い太陽電池モジュール
の加工には有効である。
を曲げ加工する際には、太陽電池モジュールの端部の補
強板を折り曲げ加工されている場合がある。図1はその
一例で、対向する2辺の一方を受光面側に、もう一方を
非受光面側に折り曲げている。このように折り曲げるこ
とにより、軒下部から本発明の屋根材一体型太陽電池モ
ジュールを設置する際に、隣接する上下の太陽電池モジ
ュールの折り曲げ部をジョイント式にはめ込んでいけば
よく、非常に施工性が向上する。また、折り曲げ加工を
することにより、太陽電池を屋根に設置する従来の施工
方式の場合に必要とされていたフレームや架台が不要と
なる為大幅なコストダウンが行えるとともに、軽量化が
行える。この折り曲げ加工を、ローラーフォーマー加工
で行えば、加工スピードも向上し、更なるコストダウン
をおこなうことができる。
により、従来の建材の上に太陽電池モジュールを設置す
るタイプと比べ、建材が不要となるため低コストな太陽
電池モジュールとなる。
て詳しく説明する。
子樹脂中に繊維状無機化合物を含浸させる理由として
は、以下のようなことがあげられる。太陽電池モジュー
ル、特に住宅の屋根、壁に設置されるモジュールには難
燃性が求められている。ところが、透明有機高分子樹脂
の量が多いと非常に燃えやすい表面被覆材となり、また
その量が少ないと外部からの衝撃から内部の光起電力素
子を保護することができなくなる。そこで、少ない樹脂
で光起電力素子を外部環境から十分に保護するために、
表面被覆材として繊維状無機化合物を含浸した透明高分
子樹脂を使用する。
ラス繊維不織布、ガラス繊維織布、ガラスフィラー等が
あげられる。特に、ガラス繊維不織布を用いることが好
ましい。ガラス繊維織布は、コストが高く、含浸もされ
にくい。ガラスフィラーを用いることは、耐スクラッチ
性があまり向上しない為、より少量の透明有機高分子樹
脂で光起電力素子を被覆することが難しい。また、長期
使用にかんして、十分な密着力を確保するために透明有
機高分子樹脂に使用したものと同様に、シランカップリ
ング剤や有機チタネート化合物で繊維状無機化合物を処
理しておくことが望ましい。
ールの曲部には存在しないことが望ましい。曲部に繊維
状無機化合物102が存在した場合、白化がおこり、該
白化部の充填材103が劣化するなどの問題を生じる。
また、本発明においては曲部にも光起電力素子101が
存在する為、その上面に白化部が生じると光電変換効率
の低下を招く。
て用いられている透明有機高分子樹脂は、光起電力素子
の凹凸を樹脂で被覆し、素子を温度変化、湿度、衝撃な
どの過酷な外部環境から守りかつ表面フィルムと素子と
の接着を確保するために必要である。したがって、耐候
性、接着性、充填性、耐熱性、耐寒性、耐衝撃性が要求
される。これらの要求を満たす樹脂としてはエチレン−
酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸
メチル共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体(EEA)、ブチラール樹脂などのポリオレ
フィン系樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙
げられる。なかでも、EVAは太陽電池用途としてバラ
ンスのとれた物性を有しており、好んで用いられる。
しい。これにより曲げ加工を容易にし、且つ高精度に加
工できる。また表面樹脂フィルム104が曲げにより過
度に引っ張られて損傷することを抑制する。
低いために容易に高温使用下で変形やクリープを呈する
ので、架橋して耐熱性を高めておくことが望ましい。E
VAの場合は有機過酸化物で架橋するのが一般的であ
る。有機過酸化物による架橋は有機過酸化物から発生す
る遊離ラジカルが樹脂中の水素やハロゲン原子を引き抜
いてC−C結合を形成することによって行われる。有機
過酸化物の活性化方法には、熱分解、レドックス分解お
よびイオン分解が知られている。一般には熱分解法が好
んで行われている。有機過酸化物の化学構造の具体例と
しては、ヒドロペルオキシド、ジアルキル(アリル)ペ
ルオキシド、ジアシルペルオキシド、ペルオキシケター
ル、ペルオキシエステル、ペルオキシカルボネートおよ
びケトンペルオキシドに大別される。なお、有機過酸化
物の添加量は充填材樹脂100重量部に対して0.5乃至5重
量部である。
加熱しながら架橋および熱圧着を行うことが可能であ
る。加熱温度ならびに時間は各々の有機過酸化物の熱分
解温度特性で決定することができる。一般には熱分解が
90%より好ましくは95%以上進行する温度と時間を
もって加熱加圧を終了する。これによる充填材のゲル分
率が80%以上が好ましい。ここで、ゲル分率とは以下
の式で求められる。ゲル分率=(未溶解分の重量/試料
の元の重量)×100(%)すなわち、透明有機高分子
樹脂をキシレン等の溶媒で抽出した場合、架橋してゲル
化した部分は溶出せず架橋していないゾル部分のみ溶出
する。ゲル分率100%とは、完全に架橋が完了したこ
とを示す。抽出後残った試料を取り出したキシレンを蒸
発させることにより未溶解のゲル分のみを得ることがで
きる。
や耐クリープ性に劣るため、夏などの高温下での使用の
際に問題が生じる。
橋助剤と呼ばれるトリアリルイソシアヌレート(TAIC)を
用いることが望ましい。一般には充填材樹脂100重量部
に対して1乃至5重量部の添加量である。
において優れたものであるが、更なる耐候性の改良、あ
るいは、充填材下層の保護のために、紫外線吸収剤を併
用することもできる。紫外線吸収剤としては、公知の化
合物が用いられるが、太陽電池モジュールの使用環境を
考慮して低揮発性の紫外線吸収剤を用いることが好まし
い。紫外線吸収剤の他に光安定化剤も同時に添加すれ
ば、光に対してより安定な充填材となる。具体的な化学
構造としてはサリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾ
トリアゾール系、シアノアクリレート系に大別される。
をなるべく抑えるために、表面充填材は透明でなくては
ならず、具体的には光透過率が400nm以上800n
m以下の可視光波長領域において80%以上であること
が望ましく、90%以上であることがより望ましい。ま
た、大気からの光の入射を容易にするために、摂氏25
度における屈折率が1.1から2.0であることが好ま
しく、1.1から1.6であることがより好ましい。
られる表面樹脂フィルム104は太陽電池モジュールの
最表層に位置するため耐候性、耐汚染性、機械強度をは
じめとして、太陽電池モジュールの屋外暴露における長
期信頼性を確保するための性能が必要である。本発明に
用いられる樹脂フィルムとしてはフッ素樹脂、アクリル
樹脂などがある。なかでもフッ素樹脂は耐候性、耐汚染
性に優れているため好んで用いられる。具体的にはポリ
フッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂あるは四
フッ化エチレン−エチレン共重合体などがある。耐候性
の観点ではポリフッ化ビニリデン樹脂が優れているが、
耐候性および機械的強度の両立と透明性では四フッ化エ
チレン−エチレン共重合体が優れている。
に、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、UV照
射、電子線照射、火炎処理等の処理を表面フィルムの充
填材と接する面に行うことが望ましい。具体的には、光
起電力素子側の、ぬれ指数が34dyne乃至45dyneであ
ることが好ましい。ぬれ指数が34dyne以下であると、
樹脂フィルムと充填材との接着力が十分ではないため、
充填剤と樹脂フィルムの剥離がおこる。また、樹脂フィ
ルムとして、四フッ化エチレン−エチレン共重合体樹脂
フィルムを用いる場合、ぬれ指数45dyne以上にすること
は難しい。さらに、樹脂フィルムは、延伸処理されたフ
ィルムはクラックを生じる。すなわち、本発明のように
太陽電池モジュールの端部を折り曲げ加工する際には、
折り曲げ部分でフィルムが切れるため、その部分での被
覆材の剥離および水分の侵入を促し信頼性の低下をきた
す。このことより、延伸処理されていないフィルムのほ
うが望ましい。具体的には、ASTM D-882試験法におけ
る、引っ張り破断伸びが縦方向、横方向ともに200%乃至
800%であることが好ましい。
6は、光起電力素子101の導電性金属基板と外部との
電気的絶縁を保つために必要である。材料としては、導
電性金属基板と充分な電気絶縁性を確保でき、しかも長
期耐久性に優れ熱膨張、熱収縮に耐えられる、柔軟性を
兼ね備えた材料が好ましい。好適に用いられるフィルム
としては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、、
ポリカーボネートが挙げられる。
は光起電力素子101と裏面の絶縁フィルム106との
接着を図るためのものである。材料としては、導電性基
板と充分な接着性を確保でき、しかも長期耐久性に優れ
熱膨張、熱収縮に耐えられる、柔軟性を兼ね備えた材料
が好ましい。好適に用いられる材料としては、EVA、
エチレン−アクリル酸メチル共重合(EMA)、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、ポリエチレ
ン、ポリビニルブチラール等のホットメルト材、両面テ
ープ、柔軟性を有するエポキシ接着剤が挙げられる。ま
た、補強板および絶縁フィルムとの接着力を向上するた
めにこれらの接着剤表面に粘着付与樹脂を塗布してもよ
い。これら充填材が、表面の充填材103として使用さ
れている透明高分子樹脂と同じ材料であることも多い。
さらには、工程の簡略化の為、絶縁フィルムの両側に、
上記の接着剤層をあらかじめ一体積層した材料を用いて
もよい。
側には、太陽電池モジュールの機械的強度を増すため
に、あるいは、温度変化による歪、ソリを防止するため
に、また、屋根材一体型太陽電池モジュールとするため
に補強板107を張り付ける。例えば、耐候性、耐錆性
にすぐれた有機高分子樹脂で被覆された塗装鋼板、亜鉛
めっき鋼板、プラスチック板、FRP(ガラス繊維強化
プラスチック)板などが好ましい。
陽電池モジュールに適用可能な光起電力素子の一例であ
る。201は導電性基体、202は裏面反射層、203
は半導体光活性層、204は透明導電層、205は集電
電極、206は出力端子である。
なると同時に、下部電極の役割も果たす。材料として
は、シリコン、タンタル、モリブデン、タングステン、
ステンレス、アルミニウム、銅、チタン、カーボンシー
ト、鉛メッキ鋼板、導電層が形成してある樹脂フィルム
やセラミックスなどがある。
02として、金属層、あるいは金属酸化物層、あるいは
金属層と金属酸化物層を形成しても良い。金属層には、
例えば、Ti,Cr,Mo,W,Al,Ag,Ni,な
どが用いられ、金属酸化物層には、例えば、ZnO,T
iO2,SnO2などが用いられる。上記金属層及び金属
酸化物層の形成方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビ
ーム蒸着法、スパッタリング法などがある。
分で、具体的な材料としては、pn接合型多結晶シリコ
ン、pin接合型アモルファスシリコン、あるいはCu
InSe2,CuInS2,GaAs,CdS/Cu2
S,CdS/CdTe,CdS/InP,CdTe/C
u2Teをはじめとする化合物半導体などが挙げられ
る。上記半導体光活性層の形成方法としては、多結晶シ
リコンの場合は溶融シリコンのシート化か非晶質シリコ
ンの熱処理、アモルファスシリコンの場合はシランガス
などを原料とするプラズマCVD、化合物半導体の場合
はイオンプレーティング、イオンビームデポジション、
真空蒸着法、スパッタ法、電析法などがある。
役目を果たしている。用いる材料としては、例えば、I
n2O3,SnO2,In2O3−SnO2(ITO),Zn
O,TiO2,Cd2SnO4,高濃度不純物ドープした
結晶性半導体層などがある。形成方法としては抵抗加熱
蒸着、スパッタ法、スプレー法、CVD法、不純物拡散
法などがある。
るために、格子状の集電電極205(グリッド)を設け
てもよい。集電電極205の具体的な材料としては、例
えば、Ti,Cr,Mo,W,Al,Ag,Ni,C
u,Sn、あるいは銀ペーストをはじめとする導電性ペ
ーストなどが挙げられる。集電電極205の形成方法と
しては、マスクパターンを用いたスパッタリング、抵抗
加熱、CVD法や、全面に金属膜を蒸着した後で不必要
な部分をエッチングで取り除きパターニングする方法、
光CVDにより直接グリッド電極パターンを形成する方
法、グリッド電極パターンのネガパターンのマスクを形
成した後にメッキする方法、導電性ペーストを印刷する
方法などがある。導電性ペーストは、通常微粉末状の
銀、金、銅、ニッケル、カーボンなどをバインダーポリ
マーに分散させたものが用いられる。バインダーポリマ
ーとしては、例えば、ポリエステル、エポキシ、アクリ
ル、アルキド、ポリビニルアセテート、ゴム、ウレタ
ン、フェノールなどの樹脂が挙げられる。
力端子206aおよびマイナス側出力端子bを導電性基
体と集電電極に取り付ける。導電性基体へは銅タブ等の
金属体をスポット溶接や半田で接合する方法が取られ、
集電電極へは金属体を導電性ペースト207や半田によっ
て電気的に接続する方法が取られる。なお集電電極205
に取り付ける際、出力端子が導電性金属基板や半導体層
と接触して短絡するのを防ぐ為に絶縁体208を設けるこ
とが望ましい。
望する電圧あるいは電流に応じて直列か並列に接続され
る。直列の場合は前記出力端子のプラス側とマイナス側
を、並列の場合は同極性どうしを接続する。また、これ
とは別に絶縁化した基板上に光起電力素子を集積化して
所望の電圧あるいは電流を得ることもできる。
部材の材質としては、高導電性、半田付け性、コストな
どを考慮して、銅、銀、半田、ニッケル、亜鉛、錫の中
から選択することが望ましい。
ルの作成時の積層構成を示す図である。すなわち、光起
電力素子301、繊維状無機化合物302、表面充填材
303、表面樹脂フィルム304、裏面充填材305、
絶縁フィルム306、補強板307が図の順、あるいは
逆の順で積層し、真空ラミネート装置などで加熱圧着し
て太陽電池モジュール308を得る。なお、圧着時の加
熱温度及び加熱時間は架橋反応が十分に進行する温度・
時間をもって決定する。
れた光起電力素子を補強板に固定する工程が同時に行わ
れる為、低コストな太陽電池モジュールとすることがで
きる。すなわち、簡単な装置で、容易に太陽電池モジュ
ールの被覆工程が行え、また、量産性も向上する。
ール308を、プレス成型機・ローラーフォーマー成型
機・ベンダー曲げ成型機により曲部を持つように加工
し、本発明の太陽電池モジュールを得る。
置と共に用いられて発電装置を構成する。電力変換装置
は太陽電池モジュールの出力が常に最大となるように制
御する。商用電力との連携機能を有していてもよい。
i)太陽電池(光起電力素子)を製作する。作製手順を
図2を用いて説明する。
ッタ法で裏面反射層202としてAl層(膜厚5000
Å)とZnO層(膜厚5000Å)を順次形成する。つ
いで、プラズマCVD法により、SiH4とPH3とH2
の混合ガスからn型a−Si層を、SiH4とH2の混合
ガスからi型a−Si層を、SiH4とBF3とH2の混
合ガスからp型微結晶μc−Si層を形成し、n層膜厚
150Å/i層膜厚4000Å/p層膜厚100Å/n
層膜厚100Å/i層膜厚800Å/p層膜厚100Å
の層構成のタンデム型a−Si光電変換半導体層203
を形成した。次に、透明導電層204として、In2O3
薄膜(膜厚700Å)を、O2雰囲気下でInを抵抗加
熱法で蒸着する事によって形成した。さらに、集電用の
グリッド電極205を銀ペーストのスクリーン印刷によ
り形成し、最後にマイナス側出力端子206aとして銅
タブをステンレス基板に半田207を用いて取り付け、
プラス側出力端子206bとしては錫箔のテープを半田
207にて集電電極205に取り付け出力端子とし、光
起電力素子を得た。
に接続して太陽電池セルブロックを作製する方法を図5
を用いて説明する。
成する。5つの素子を横一列に並べた後、隣り合う素子
の一方の素子のプラス側端子503aと他方の素子のマイナ
ス側端子503bとを銅タブ504で半田505を用いて接続す
る。さらに、これにより5個の素子を直列化し、直列済
セルブロックを作成した。一番端の素子の出力端子に接
続した銅タブは裏面に回して後に述べる裏面被覆層の穴
から出力を取り出せるように裏面集電電極を作成した。
後、直列済セルブロック裏面集電電極素子の同極同士を
同タブと半田を用いて並列に接続した。このようにし
て、太陽電池セルブロックを完成した。
た光起電力素子(セルブロック)を被覆して太陽電池モ
ジュールを作成する方法を示している。セルブロック6
01、繊維状無機化合物(40g/m2)602、表面充填材6
03、表面樹脂フィルム604、繊維状無機化合物(20g
/m2)605、裏面一体積層フィルム606、補強板60
7を用意し、これらを図6の順序で積層することにより
作成した。セルブロック601のプラス側出力端子60
9を隠蔽する為の化粧テープ608を積層した。
g/m2、厚さ200μm、結着剤アクリル樹脂4.0%
含有、線径10μmのガラス不職布を準備した。
g/m2、厚さ100μm、結着剤アクリル樹脂4.0%
含有、線径10μmのガラス不職布を準備した。
ル共重合体(酢酸ビニル25重量%)と、架橋剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤を混合して処方組さ
れた、460μmのEVAシートを準備した。
ルムとして、無延伸のエチレンーテトラフルオロエチレ
ンフィルム(ETFE)50μmを準備した。なお、充
填材603と接する面にはあらかじめプラズマ処理を施
した。
フィルム606として、接着層として、エチレンーアク
リル酸エチル共重合体(EEA)(厚さ200μm)と
ポリエチレン(PE)樹脂(厚さ25μm)、絶縁フィ
ルムとして2軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(PET)(厚さ50μm)を、EEA/PE/P
ET/PE/EEAの順で一体積層した総厚500μm
とした一体積層フィルムを用意した。
ガルバリウム鋼板(アルミニウム55%、亜鉛43.4%、
シリコン1.6%が一体となったアルミ・亜鉛合金メッキ
鋼板)に一方にはポリエステル系塗料をもう一方にはガ
ラス繊維を添加したポリエステル系塗料をコートした鋼
板を用意した。厚みは400μmの鋼板とした。
しては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム(厚さ50μm、色 黒色)の両側にEVA(厚さ4
60μm)を一体積層したEVA/PET/EVAのフ
ィルムを準備した。
方式のラミネート装置を用いて真空加熱し平板太陽電池
モジュールを作成した。その際の真空条件は、排気速度
76Torr/sec.、真空度5Torrで30分間排気。その
後、160度の熱風オーブンにラミネート装置を投入
し、50分間加熱した。この際のEVAは、140度以
上15分間以上という環境におかれる。これにより、E
VAを溶融、架橋させた。
のように、太陽電池モジュールの対向する2辺をローラ
ーフォーマー成形機でもって折り曲げ加工し、屋根材の
係合機能であるハゼ組み部を成形する。この時、光起電
力素子部分にはローラーがあたらないように成形する。
ベンダー曲げ加工により、光起電力素子の有無によらず
補強板を曲げ加工した。
ある。ベンダーの下刃704と太陽電池モジュール701の間
および、ベンダーの上刃703と太陽電池モジュール701の
間に緩衝材としてウレタンシート702を使用した。使用
したウレタンシート702の厚みは2mm、上刃703と下刃704
とのクリアランスは8mmとした。
mとなるように加工した。
取り出し用の電線を取り付ける。光起電力素子群の端子
取りだし部に当たるところの補強材には予め穴が開けら
れており、そこから正極および負極の出力端子を取り出
している。更に取り出し部には絶縁保護と防水のために
ポリカーボネイト製の端子箱608を設けている。また
ケーブルとしては先端にコネクターを有するケーブル線
を用いている。
曲げ加工により光起電力素子上を曲げ加工する際の圧力
を低減する手段として、ベンダー曲げ成型機の刃の曲率
半径を300mmのものを用いたこと以外は同様にして太陽
電池モジュールを作成した。
ルを図8に示す。
し、その他の工程は以下に示した。
に接続して太陽電池セルブロック801を作製した。作
成方法は実施例1と同様とする。
ルブロックを使用し、実施例1と同様に平板太陽電池モ
ジュールを作成した。
の4コーナーをコーナーシェアでカットした。その後、
短辺を補強する為に端部を180°折り返して短辺曲部802
を形成し、さらに長辺側をベンダー加工により受光面側
90°折り曲げて長辺曲部803を形成した。長辺曲部803の
立ち上がりの高さは25mmとした。
り曲部を設けた。凸部をもつ下型904と凹部をもつ上
型903との間に太陽電池モジュール901を挟み込む
形で行った。その際、プレスにより光起電力素子にかか
る垂直圧力を低減するために金型と太陽電池モジュール
との間に、厚さ5mmのウレタンシート902を介在させ
た。すなわち、プレス加工時は、下型904/ウレタン
シート902/太陽電池モジュール901/ウレタンシ
ート902/上型903の順で積層した。
ルを図10に示した。
は、実施例3と同様におこなった。
02を設けた。図10に示すように150mm×150mmの大きさ
の正方形を4×7個配列した形の凹部をもつ下型と凸部を
もつ上型により挟み込む形で行った。その際、プレスに
より光起電力素子にかかる垂直圧力を低減するために金
型と太陽電池モジュールとの間に、ウレタンシート5mm
を介在させた。すなわち、プレス加工時は、下型/ウレ
タンシート/太陽電池モジュール/ウレタンシート/上
型の順で積層した。
による圧力を低減する為のウレタンシートを用いなかっ
たこと以外は同様にして太陽電池モジュールを作成し
た。
よる圧力を低減する為のウレタンシートを用いなかった
こと以外は同様にして太陽電池モジュールを作成した。
よる圧力を低減する為のウレタンシートを用いなかった
こと以外は同様にして太陽電池モジュールを作成した。
1と同様にしてセルブロックを作成した。セルブロック
化以降の工程については以下に詳細を記載する。
を用いず太陽電池ジュールを作成する。すなわち、図11
に示すように、セルブロック1101、繊維状無機化合
物(40g/m2)1102、受光面側透明有機高分子樹脂11
03、表面樹脂フィルム1104、繊維状無機化合物(2
0g/m2)1105、裏面接着剤1106、絶縁フィルム1
107を用意し、これらを積層することにより作成し
た。
て、受光面側有機高分子樹脂と同様の樹脂を使用した。
して、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)
(厚さ50μm)を使用した。
じめ加工された屋根材である鋼板に、モジュール化され
た平板の太陽電池モジュールを貼り付けて、太陽電池モ
ジュールを作成した。
す。
持つように加工された太陽電池モジュールを作成する際
の加工スピードおよび作業性の点から加工性を検討し
た。検討結果は、以下の基準で判断し表1に示す。 ◎ :1モジュールを加工するのに要する時間が1秒乃至3
0秒で非常に量産性に富み、作業性も良好であると思わ
れる場合、○:1モジュールを加工するのに要する時間
が30秒乃至60秒で量産性、作業性ともに若干劣るが量産
可能と思われる場合、×:1モジュールを加工するのに
要する時間が60秒より大きく、量産性・作業性ともに悪
く量産不可能と思われる場合。
や太陽電池表面への傷など、初期の外観を評価した。評
価結果は、以下の評価基準で表1に示す。 ◎:外観上の欠陥が全くない場合、○:外観上の欠陥が
多少あるが実用上さしつかえない場合、×:充填不良、
表面への傷が著しく外観上の欠陥が非常に大きい場合。
また、その外の欠陥については、その都度コメントを書
き添えた。
環境に3000時間投入した後太陽電池モジュールを取
り出し、外観の変化を目視により観察した。また、AM
1.5、100mW/cm2の光照射下での変換効率を測定し、
投入前の初期値からの変化率をもとめた。評価結果は、
以下の評価基準で表1に示す。 外観)○:外観上の欠陥が全くない場合、△:外観上の
欠陥が多少あるが実用上さしつかえない場合、×:剥離
などが著しく外観上の欠陥が非常に大きい場合変換効
率)◎:変換効率の変化が1.0%未満である場合、○:
変換効率の変化が1.0%以上3.0%未満である場合、△:
変換効率の変化が3.0%〜5.0%である場合、×:変換効
率の変化が5.0%以上である場合。
湿度)/20時間の温湿度サイクル試験を100回繰り返
した後、太陽電池モジュールを取り出し、外観の変化を
目視により観察した。また、AM1.5、100mW/cm2の
光照射下での変換効率を測定し、投入前の初期値からの
変化率をもとめた。評価結果は、以下の評価基準で表1
に示す。 外観)○:外観上の欠陥が全くない場合、△:外観上の
欠陥が多少あるが実用上さしつかえない場合、×:剥離
などが著しく外観上の欠陥が非常に大きい場合変換効
率)◎:変換効率の変化が1.0%未満である場合、○:
変換効率の変化が1.0%以上3.0%未満である場合、△:
変換効率の変化が3.0%〜5.0%である場合、×:変換効
率の変化が5.0%以上である場合。
池モジュール1201表面の最も凹凸の激しいと思われ
る部分を試験刃1202で加重2ポンド、5ポンドで引っ
掻き、引っ掻き後の表面被覆材が外部との絶縁性を保つ
ことができるかどうかを評価した。判定は、モジュール
を伝導度3000Ω・cmの電解質溶液に浸して、素子と溶液
との間に2200ボルトの電圧を印加したときの漏れ電流が
50μAを越えた場合を不合格とした。評価結果は、表1に
以下の評価基準でし示す。 ◎:5ポンド合格、○:2ポンド合格、×:2ポンド不合
格
池モジュールは加工性に優れ、十分な量産性を持つ。ま
た、最終形態の初期外観においても、充填不良・白化・
表面フィルムの傷などの欠陥はなく、建材料としても十
分美観性・意匠性に優れいる。また、光起電力素子上に
かかる圧力を低減しているため初期の電気特性はもとよ
り、高温高湿度試験および温湿度サイクル試験において
も、変換効率の変化もほとんどなくいずれも1%未満で
あったため、太陽電池モジュールとしての信頼性も十分
に確保できている。また、各種試験後の外観上の変化も
なく良好である。耐スクラッチ性については、実施例の
すべてのモジュールにおいて5ポンドに合格し、外部か
らの傷つきについても十分な耐性をもつ。すなわち、実
施例に示したすべての太陽電池モジュールは、通常の鋼
板と同様の加工性をもち、屋根材・壁材などニーズに合
わせた意匠性をもった、美観性に優れた建材となった。
性は実施例と同様に優れていた。しかし、比較例1にお
いては、ベンダー加工の際に光起電力素子上をベンダー
の刃で直接押しているので光起電力素子のダメージが大
きく変換効率の低下がおきた。また、初期外観において
も表面被覆材に多くの白化が見られた。これは、各種試
験後にさらに悪化し、これによっても変換効率の低下が
促進された。
工の際に、光起電力素子にかかる圧力が大きいため素子
へのダメージが大きく、変換効率の低下がおきた。ま
た、表面に直接金型が触れるため太陽電池モジュール表
面に傷がつき、特に金型のエッヂがあたる部分はその程
度も大きく、環境試験後には、その部分から剥離してき
た。
れた屋根材である鋼板に、モジュール化された平板の太
陽電池モジュールを貼り付けて作成した比較例1では、
作業行程が増え加工性がおちる。また、高温高湿試験に
おいては後から貼り付けた接着材の界面から剥離してお
り外観上欠陥の大きいものとなった。
性に優れた屋根材一体型太陽電池モジュールを、光起電
力素子へのダメージを与えず加工できるため、信頼性の
高い太陽電池モジュールを作製することができる。
ローラーフォーマー成型機により折り曲げ加工すること
により、加工性にすぐれ、さらに設置の際にもフレーム
や架台が不要なため軽量・安価で、施工性に優れた屋根
材一体型太陽電池モジュールとすることができる。
電力素子の一例
ル、bは最終加工後の太陽電池モジュール
ブロックの一例
を1とした時の加工前後の光電変換効率の変化との関係
を示したグラフ
1,1301 光起電力素子 102,302,602,605,1102 繊維状無
機化合物 103,303,603,1102,1302 表面充
填材 104,304,604,1104,1303 表面樹
脂フィルム 105,305,1106 裏面充填材 106,306,1107,1304 裏面絶縁フィル
ム 107,307,402,607,1305 補強板 701,901 太陽電池モジュール 702,902 ウレタンシート 703 ベンダー成型機上刃 704 ベンダー成型機下刃 903 プレス機上型 904 プレス機下型
Claims (36)
- 【請求項1】 補強板上に光起電力素子を樹脂封止する
工程と、前記光起電力素子がその上に載置された補強板
の少なくとも一部に曲部を形成する工程を有し、前記曲
部の形成は、前記光起電力素子面に対して垂直方向の加
工圧力を低減しつつなされることを特徴とする太陽電池
モジュールの製造方法。 - 【請求項2】 垂直方向にかかる加工圧力が、光起電力
素子上では500kgf/cm2以下であることを特徴とする請求
項1記載の太陽電池モジュールの製造方法。 - 【請求項3】 曲部形成はプレス成型により行われるこ
とを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュールの製
造方法。 - 【請求項4】 加工圧力の低減は前記太陽電池モジュー
ルの光起電力素子が載置されていない補強板上にのみ圧
力を加え補強板の一部あるいは全部を塑性変形させるこ
とであることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジ
ュールの製造方法。 - 【請求項5】 加工圧力の低減は、プレスの型と太陽電
池モジュールの間に緩衝材を設けることであることを特
徴とする請求項3記載の太陽電池モジュールの製造方
法。 - 【請求項6】 加工圧力の低減は、プレスの型と太陽電
池モジュールの間に隙間を設けることであることを特徴
とする請求項3記載の太陽電池モジュールの製造方法。 - 【請求項7】 曲部を形成する工程が、ローラーフォー
マー加工により行われることを特徴とする請求項1記載
の太陽電池モジュールの製造方法。 - 【請求項8】 加工圧力を低減する手段が、ロール上に
緩衝材を巻くことであることを特徴とする請求項7記載
の太陽電池モジュールの製造方法。 - 【請求項9】 曲部を形成する工程が、ベンダー曲げ加
工により行われることを特徴とする請求項1記載の太陽
電池モジュールの製造方法。 - 【請求項10】 加工圧力の低減は、ベンダーの刃と太
陽電池モジュールの間に緩衝材を設けることであること
を特徴とする請求項9記載の太陽電池モジュールの製造
方法。 - 【請求項11】 加工圧力の低減は、ベンダーの刃の曲
率半径を100mm以上とすることであることを特徴とする
請求項9記載の太陽電池モジュールの製造方法。 - 【請求項12】 光起電力素子が可撓性の基板及び非単
結晶半導体を有することを特徴とする請求項1記載の太
陽電池モジュールの製造方法。 - 【請求項13】 曲部が、連続した凹部及び/又は凸部
を持つような加工方法を有する請求項1記載の太陽電池
モジュールの製造方法。 - 【請求項14】 充填材は前記曲部においてそのほかの
部分よりも薄いことを特徴とする請求項1記載の太陽電
池モジュールの製造方法。 - 【請求項15】 光起電力素子の受光面側を封止してい
る樹脂が、繊維状無機化合物を含有することを特徴とす
る請求項1記載の太陽電池モジュールの製造方法。 - 【請求項16】 繊維状無機化合物は前記曲部に存在し
ないことを特徴とする請求項15記載の太陽電池モジュー
ルの製造方法。 - 【請求項17】 補強板が、金属であることを特徴とす
る請求項1記載の太陽電池モジュールの製造方法。 - 【請求項18】 充填材は曲部においてそのほかの部分
よりも薄いことを特徴とする請求項1記載の太陽電池モ
ジュールの製造方法。 - 【請求項19】 補強板上に光起電力素子を樹脂封止す
る工程と、前記光起電力素子がその上に載置された補強
板の少なくとも一部に曲部を形成する工程を有し、前記
曲部の形成は、前記光起電力素子面に対して垂直方向の
加工圧力を低減しつつなされることを特徴とする建材の
製造方法。 - 【請求項20】 垂直方向にかかる加工圧力が、光起電
力素子上では500kgf/cm2以下であることを特徴とする請
求項19記載の建材の製造方法。 - 【請求項21】 曲部形成はプレス成型により行われる
ことを特徴とする請求項19記載の建材の製造方法。 - 【請求項22】 加工圧力の低減は前記建材の光起電力
素子が載置されていない補強板上にのみ圧力を加え補強
板の一部あるいは全部を塑性変形させることであること
を特徴とする請求項19記載の建材の製造方法。 - 【請求項23】 加工圧力の低減は、プレスの型と建材
の間に緩衝材を設けることであることを特徴とする請求
項21記載の建材の製造方法。 - 【請求項24】 加工圧力の低減は、プレスの型と建材
の間に隙間を設けることであることを特徴とする請求項
21記載の建材の製造方法。 - 【請求項25】 曲部を形成する工程が、ローラーフォ
ーマー加工により行われることを特徴とする請求項19
記載の建材の製造方法。 - 【請求項26】 加工圧力を低減する手段が、ロール上
に緩衝材をまくことであることを特徴とする請求項25
記載の建材の製造方法。 - 【請求項27】 曲部を形成する工程が、ベンダー曲げ
加工により行われることを特徴とする請求項19記載の
建材の製造方法。 - 【請求項28】 加工圧力の低減は、ベンダーの刃と建
材の間に緩衝材を設けることであることを特徴とする請
求項27記載の建材の製造方法。 - 【請求項29】 加工圧力の低減は、ベンダーの刃の曲
率半径を100mm以上とすることであることを特徴とする
請求項27記載の建材の製造方法。 - 【請求項30】 光起電力素子が可撓性の基板及び非単
結晶半導体を有することを特徴とする請求項19記載の
建材の製造方法。 - 【請求項31】 曲部が、連続した凹部及び/又は凸部
を持つような加工方法を有する請求項19記載の建材の
製造方法。 - 【請求項32】 充填材は前記曲部においてそのほかの
部分よりも薄いことを特徴とする請求項19記載の建材
の製造方法。 - 【請求項33】 光起電力素子の受光面側を封止してい
る樹脂が、繊維状無機化合物を含有することを特徴とす
る請求項19記載の建材の製造方法。 - 【請求項34】 繊維状無機化合物は前記曲部に存在し
ないことを特徴とする請求項33記載の建材の製造方
法。 - 【請求項35】 補強板が、金属であることを特徴とす
る請求項19記載の建材の製造方法。 - 【請求項36】 充填材は曲部においてそのほかの部分
よりも薄いことを特徴とする請求項19記載の建材の製
造方法。
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