JPH07296993A - プラズマ発生装置 - Google Patents

プラズマ発生装置

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JPH07296993A
JPH07296993A JP6088962A JP8896294A JPH07296993A JP H07296993 A JPH07296993 A JP H07296993A JP 6088962 A JP6088962 A JP 6088962A JP 8896294 A JP8896294 A JP 8896294A JP H07296993 A JPH07296993 A JP H07296993A
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JP
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dielectric
plasma
electrode
plasma generator
electrode main
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JP6088962A
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Inventor
Kazuto Nishizaki
和人 西崎
Minoru Sugawara
實 菅原
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SPC Electronics Corp
Original Assignee
SPC Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面処理の品質向上が図れ、しかも処理の効
率化に寄与する構造の電極を備えたプラズマ発生装置を
提供する。 【構成】 主面同士が対向する一対の電極のうち、上部
電極11と下部電極22に、その先端部が他方の電極主
面を指向する複数の導電性突起体を配設し、各突起体の
先端部周縁に角部を形成し、プラズマの励起箇所を該角
部に特定させる。更に、突起体先端部に配置変更乃至脱
着が自在の誘電体40,41を介在させたる。この誘電
体40,41は、例えば角部から他方の電極主面に向か
うにつれて順次誘電率の大きい誘電体板を配置してなる
複合誘電体であり、これによってプラズマの密度を均一
に保持しつつその拡がり範囲を拡張させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック材、ゴム
材、金属材等からなる被処理素材の表面にプラズマを作
用させてその改質処理を行う放電処理装置に係り、特
に、プラズマの励起を行うための電極を備えたプラズマ
発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマ放電を利用して医療用品や電気
製品、ケーブル類その他の素材(以下、試料と称する)
の表面処理、例えば、樹脂材、ゴム材、金属材、ガラス
材等の表面改質を行う放電処理装置が知られている。こ
の表面改質は、例えばフレキシブルディスクのシャッタ
の印刷前処理やガラス材の接着前処理として、これら素
材にプラズマを作用させ、その表面の分子の鎖の切開又
は表面漸崩、交差結合、酸化、水素結合等を促進させる
ことで濡れ性の向上、接着力の強化等を図るものであ
る。ここに、濡れ性とは、試料の表面が水滴を弾く度合
いを示す指標をいい、例えば接触角法では、試料表面を
水平にして水滴を垂らしたときの、その水滴の表面と試
料表面との角度で表される。この測定手法では、水滴が
丸みを持つほど上記角度が大きくなり、濡れ性が悪いこ
とを意味する。逆に、水滴が偏平になるほど濡れ性が良
くなり、試料表面への種々の印刷作業が容易になる。
【0003】上述の放電処理装置においては、一対の電
極の主面同士を所定間隔で対向させた平行平板電極、あ
るいはその変形電極を備えたプラズマ発生装置が使用さ
れる。このプラズマ発生装置の一方の電極には、例えば
交流電源が接続され、他方の電極はアースシールドされ
るのが通常である。また、電極主面間の空間には大気圧
の空気や不活性ガス等が介在し、電極間の電位差が閾値
を超えたときに電極主面間の空間にプラズマを励起させ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
プラズマ発生装置では、プラズマを励起させるための電
力値が電極周辺の気体や電極主面の状態に応じて不定で
あり、また、励起箇所がランダムとなる。そのため、場
合によっては、上記表面処理に有害なアーク放電が発生
したり、試料の表面改質の際に処理ムラが発生する問題
があった。更に、プラズマが局部的に励起されることか
ら被処理面積が極めて限定される問題もあった。
【0005】広い範囲にわたり均一で高密度のプラズマ
を発生させる技術も存在するが(特開平5−21769
1号公報)、この技術は電極の周辺に一対の偏平空心コ
イルを設けてプラズマ拡散領域を形成するものであり、
装置構成、特に、電極周辺の構成が複雑になるとともに
コイル位置の調節を必要とする問題があった。
【0006】本発明は、かかる背景の下に創案したもの
で、その目的とするところは、表面処理の品質向上が図
れ、しかも処理の効率化に寄与する構造の電極を備えた
プラズマ発生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明が提供するプラズ
マ発生装置は、その主面同士が所定間隔で対向する一対
の平板電極を有し、これら電極間の電位差が閾値を超え
たときに前記電極主面間の空間にプラズマを励起させる
プラズマ発生装置において、少なくとも一方の電極主面
に、その先端部が他方の電極主面を指向する複数の導電
性突起体を配設し、各突起体の先端部周縁に角部を形成
したことを特徴とする。
【0008】各突起体の断面は多角形あるいは円形であ
り、より好適な例としては、先端部周縁径に対する高さ
の比を約1対3とする。なお、突起体の高さや配設間隔
を部分的に変えるようにしても良い。
【0009】また、前記角部と他方の電極主面との間
に、配置変更乃至脱着自在の誘電体を介在させても良
い。この場合、上記誘電体は、好ましくは、誘電率の異
なる複数の誘電体板を組み合わせてなる複合誘電体と
し、更に好ましくは、この複合誘電体板を、前記角部か
ら他方の電極主面に向かうにつれて順次誘電率の大きい
誘電体板を配置して構成する。
【0010】本発明が提供する他の構成に係るプラズマ
発生装置は、その主面同士が所定間隔で対向する一対の
平板電極を有し、これら電極間の電位差が閾値を超えた
ときに前記電極主面間の空間にプラズマ放電を励起させ
るプラズマ発生装置において、少なくとも一方の電極主
面に、ブラシ状の導電性突起体を配設するとともに、各
突起体表面を誘電体で被膜したことを特徴とする。この
場合、前記突起体表面に被膜される誘電体は、好ましく
は、表面に向かうにつれて誘電率が大きくなる複合誘電
体膜とする。
【0011】
【作用】本発明のプラズマ発生装置では、平板電極の電
位差が閾値を超えると導電性突起体の先端部周縁の角部
からプラズマが集中的に励起される。つまり、突起体の
配設部位以外からはプラズマが励起されないか、あるい
は励起されにくくなる。これにより励起箇所が特定され
る。なお、突起体の高さや配設密度を部分的に異ならし
めることで、プラズマ密度を部分的に調節することがで
きる。
【0012】誘電体が介在する場合は、励起されたプラ
ズマがこの誘電体を透過して他方の電極に向かうが、そ
の際、所定の屈折率で屈折されるため、プラズマ密度が
均一化される。したがって、例えば試料の表面処理の際
に、該試料の配置部位近傍に複数の突起体の先端部周縁
及び誘電体を位置させることで処理ムラが抑制される。
この誘電体は配置変更乃至脱着自在なので、例えば誘電
体の厚みを部分的に変えてその位置を移動したり、ある
いは誘電率の異なるものに差し替えることで、プラズマ
密度や被処理部位を任意に調節することができる。
【0013】また、誘電体として複合誘電体を用いるこ
とでプラズマの拡がりを種々の態様に応じて調節するこ
とができる。特に、個々の誘電体板の誘電率を角部から
他方の電極主面に向かうにつれて順次大きくなるように
配置することで凹レンズ型電界分布を呈するようにな
り、プラズマが拡散されて被処理面積をより拡大するこ
とができる。また、これによりアーク放電も抑制され
る。
【0014】本発明の他の構成に係るプラズマ発生装置
では、ブラシ状の導電性突起体からプラズマが励起され
るが、このプラズマは、誘電体膜を透過する際に屈折さ
れるため、上述の場合と同様、被処理面積が実質的に拡
がる。更に、この誘電体膜を、表面に向かうにつれて誘
電率が大きくなる複合誘電体膜とすることで、被処理面
積をより拡大することができる。なお、上記誘電体膜は
突起体同士の短絡をも防止する。
【0015】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は、本発明が適用されるプラズマ発生
装置の一例を示す構成図であり、1は上部電極、2は上
部電極1と対向する下部電極、3は表面処理の対象とな
る試料、4,5は電源用端子を示す。
【0016】このプラズマ発生装置は、例えば大気圧下
で、20kHz〜400kHz、12kV0ーP〜28kV
0ーPの交流電力を上部電極1側の端子4に印加するとと
もに、下部電極2側の端子をアース端子に接続して動作
させる。つまり、プラズマを励起せしめて試料3の表面
処理(表面改質、以下同じ)を行う。この場合、電極
1,2を容器に収容して真空にしても良く、あるいは空
気、H2、N2、CO2、H2O、HCl、H e、Ar、K
r、Xe、Hg等、他の特定ガスを介在させる構成であっ
ても良い。但し、空気を大気圧下で用いる場合は、オゾ
ン排気機構を設けることが好ましい。
【0017】試料3としては、樹脂材、ゴム材、金属
材、ガラス材等、任意のものを選択することができ、し
かも図示のように被処理部位を固定的にする他、シート
状、あるいはロール状にして被処理部位が随時変わるよ
うにすることもできる。本実施例では、一例として厚さ
1.8mmのソーダガラス板を用い、大気圧の空気雰囲
気で表面処理を行うものとする。以上の条件でそれぞれ
電極1,2の構造を種々変更し、各々の場合の効果を調
べた。以下、複数の実施例を示して説明する。
【0018】(第1実施例)図2は、第1実施例に係る
電極構造図であり、上部電極11として、厚さ10m
m、寸法が50mm×150mmの金属平板の主面上
に、断面寸法が1.5mm×1.5mm、高さが8mm
である複数の四角柱状金属突起体を規則正しく配設した
ものを用いたものである。各突起体の先端部周縁には、
プラズマ励起を容易ならしめるための複数の微細突起部
(角部)を形成してある。この角部の数は多い方が好ま
しい。また、上部電極11と同じ大きさの金属平板を下
部電極12として用い、その主面(放電面)同士を対向
させている。
【0019】このような構造の電極に、電極間電位差が
閾値を超える交流電力を電源10より印加すると、上部
電極11の突起部(角部)からプラズマが励起される。
このとき、突起体の配設箇所以外の部位からはプラズマ
が励起されないか、あるいは励起されにくくなるので、
励起箇所が特定され、従来装置のように励起箇所がラン
ダムになる事態が回避される。従って、この実施例のよ
うに同一形状の突起体を規則正しく配設することにより
プラズマ励起電力の均等化と、プラズマ密度の均一化が
図れ、試料(図示省略)の表面改質のムラを防止するこ
とができる。
【0020】なお、この効果は、突起体の形状を円形そ
の他の形状にした場合もほぼ同様となる。また、上記金
属平板や突起体の寸法は例示であるが、突起体の配設箇
所以外の部分からのプラズマ励起をより効果的に抑制す
るためには、少なくとも突起体の内径あるいは角部間の
長さに対する突起体の高さを約3倍以上にする必要があ
る。
【0021】図3は、この実施例の変形例を示す電極構
造図であり、上部電極11と同一形状、寸法の下部電極
22を、その主面同士、即ち突起体の先端部同士を対向
させたものである。このような構造にすると上記効果を
より顕著に発揮することができるので、表面処理の高品
質化を図ることができる。また、電極11,22間の間
隔を変えることでプラズマ密度を調節することができ
る。
【0022】(第2実施例)図4は、第2実施例に係る
電極構造図であり、便宜上、第1実施例と同様の部品に
は同一符号を付してある。この実施例では、厚さが3m
m、寸法が100mm×200mmの、耐熱性に優れた
誘電体30,31、例えばテフロン板をそれぞれ上部電
極11及び下部電極22の各突起体の先端部に接触する
ように置いたものである。耐熱性が確保されるものであ
れば、テフロン板のものを代用することもできる。
【0023】プラズマは電界強度の強いところから励起
されやすいが、図示のような電極構造では、電源10か
ら交流電力が印加された場合、周囲の空気と誘電体3
0,31の誘電率が異なるため、両者の境界において電
界強度が強くなる。しかもその分布は、誘電体30,3
1と各電極11,22の突起体先端部の接している空気
との境界の表面全体に及ぶ。更に、プラズマは、誘電体
30,31を透過する際に所定の屈折率で屈折される。
従って、図5の部分拡大図において破線で示すように、
誘電体30,31間のプラズマ密度がそれぞれ誘電体3
0,31を配置しない場合に比べて高密度且つ高均一に
なり、表面処理の品質を更に高めることができる。
【0024】誘電体30,31は、また、励起されたプ
ラズマがアーク放電に移行するのを制御している。つま
り、誘電体30,31の誘電率が空気の誘電率よりも高
いことから、空気中では絶縁破壊が起こる電界強度であ
っても、誘電体30,31の内部では絶縁破壊が起こり
にくくなり、アーク放電が抑制される。なお、各誘電体
30,31の厚みや誘電率は必ずしも同一でなくて良
く、所望のプラズマ密度、表面処理の度合いに応じて種
々変えることができる。
【0025】(第3実施例)図6は、第3実施例に係る
電極構造図であり、便宜上、第1実施例と同様の部品に
は同一符号を付してある。この実施例では、第2実施例
の誘電体30,31に代えて、それぞれ誘電率の異なる
3枚の誘電体板を組み合わせてなる複合誘電体40,4
1を用いたものである。これら誘電体板の組合せ方によ
り種々の屈折率を実現できるが、好適な例としては、各
電極11,22の突起体先端部から誘電率の小さい順に
重ね、他方の電極を指向する面を持つ誘電体板の誘電率
が最も大きくなるようにする。
【0026】このような構造にした場合、複合誘電体4
0,41は、それぞれ電界に対して凹レンズ的に作用す
るので、電源10からの交流電力の印加により各電極1
1,22の突起体先端部から励起されたプラズマは、こ
の複合誘電体40,41によって拡げられ、更に他方の
電極の複合誘電体から励起されたプラズマと空気部分の
境界付近において重なり合う。従って、図7の部分拡大
図の破線で示すように、対向する複合誘電体40,41
の面全体にわたってプラズマ密度が均一になる。これは
図5の場合との比較において顕著であり、目視によって
も確認することができる。これによりムラの無い均一な
表面処理が可能になり、しかも表面処理面積が拡張する
ので処理効率が向上する。なお、複合誘電体40,41
を構成する個々の誘電体板の厚み、及び/又は誘電率を
変えることによってプラズマ密度を調節することができ
るのは、第2実施例の場合と同様である。
【0027】(第4実施例)この実施例では、図8に示
すように、上部電極51及び下部電極52を構成する各
突起体の高さを、中央部を低く、周縁部付近を相対的に
高くするとともに、各突起体の先端部に誘電体53,5
4を配置したものである。誘電体53,54は、好まし
くは、第3実施例で説明した複合誘電体とする。このよ
うな電極構造では、電源10から所定値の交流電力が印
加されたときに、誘電体53,54の中央部付近のプラ
ズマ密度が、その周縁部付近よりも相対的に小さくな
る。従って部分的に試料の表面処理の効果を変えたい場
合に好適なプラズマ発生装置を実現することができる。
なお、図8の電極構造は例示であって、各突起体の高さ
の変更態様は、図示の例に拘束されるものではない。
【0028】(第5実施例)この実施例では、金属平板
上の複数の突起体の配設間隔を変えて上部電極及び下部
電極を構成したものである。具体的には、図9に示すよ
うに、紙面に向かって左半分の突起体の間隔を狭めて密
に配設し、他方、右半分の突起体の間隔を拡げて疎に配
設して上部電極61及び下部電極62とする。それぞれ
の突起体の高さは均一に合わせておく。そして、各突起
体先端部に誘電体63,64、好ましくは第3実施例で
説明した複合誘電体を配置する。このような電極構造で
は、誘電体63,64間の左半分の部分のプラズマ密度
が右半分の部分のプラズマ密度よりも相対的に大きくな
るので、第4実施例の場合と同様、部分的に試料の表面
処理の効果を変えたい場合に好適なプラズマ発生装置を
実現することができる。なお、各突起体の配設間隔の態
様は、図9の例に拘束されない。
【0029】(第6実施例)図10は、第6実施例に係
る電極構造図であり、第2乃至第3実施例で説明した構
造を一部変更したものである。即ち、上部電極11及び
下部電極22については同様の形状、寸法となるが、そ
れぞれの突起体先端部に配置する誘電体(好ましくは前
述の複合誘電体)73,74の厚みを、中央部を厚く、
周縁部を相対的に薄くしたものである。このようにすれ
ば、中央部のプラズマ密度が周縁部よりも相対的に大き
くなるので、第4実施例の場合と同様、部分的に試料の
表面処理の効果を変えたい場合に好適なプラズマ発生装
置を実現することができる。なお、誘電体73,74の
厚みの変更態様は、図示の例と逆であっても良く、ま
た、相対的に厚みを増す部分を複数形成しても良い。
【0030】(第7実施例)図11は、第7実施例に係
る電極構造図である。この実施例では、上記第1〜第6
実施例のような多角柱あるいは円柱状の突起体に代え、
ブラシ状の導電性突起体を金属平板上に配設するととも
に、各突起体表面を誘電体、好ましくは、表面に向かう
につれて誘電率が大きくなる複合誘電体で被膜してそれ
ぞれ上部電極81及び下部電極82となし、ブラシ形成
面同士を対向させたものである。
【0031】このような電極構造では、電源10からの
比較的小さい電力値の印加によりプラズマを励起させる
ことができるので、アーク放電への移行をより確実に抑
制することができる。また、励起されたプラズマは、誘
電体膜を透過する際に屈折されるため、第2及び第3実
施例で説明したように放電に際して一定の拡がりをも
つ。この誘電体膜として上記複合誘電体膜を用いた場合
は、前述のように電界に対して凹レンズとして作用する
ので上記拡がりがより顕著となる。従って表面処理面積
を拡張することができ、しかも電極間のプラズマ密度を
均一にすることができる。なお、上記誘電体膜は突起体
同士の短絡をも有効に防止する。
【0032】以上、本発明を複数の実施例を示して説明
したが、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、種々の態様での実施変更が可能である。例えば上記
各実施例では、空気雰囲気で動作させることを前提とし
たが、電極間の空間に他の特定ガスを流し込み、処理の
安定化を図っても良い。この場合、それぞれの特定ガス
で、イオン価数、質量数など、放電におけるパラメータ
が異なるため、表面処理の効果は必ずしも一致しない
が、それぞれのガス特有の表面処理効果が得られる。ま
た、これらの特定ガスは、放電容器に入れた方がその表
面処理効果を有効に発揮することができる。
【0033】また、第2〜第7実施例においては、便宜
上、上部電極11,51,61,81と下部電極22,
52,62,82とが同一形状、寸法であり、それぞれ
に誘電体を配置乃至被膜した例について説明したが、こ
れらは好適な例であり、突起体を配設する電極及び突起
体先端部に配置する誘電体は、上部電極側のみであって
も良く、試料の種類によっては下部電極のみであっても
良い。
【0034】また、第2〜第6実施例において、誘電体
乃至複合誘電体30,31,40,41,53,54,
63,64,73,71は、配置変更乃至脱着自在にす
ることもできる。このようにすれば、表面処理の対象と
なる試料の種類及び表面処理の種類に応じてプラズマ密
度、あるいは表面処理の可能領域を種々調節することが
でき、用途の広いプラズマ発生装置を実現することがで
きる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明の
プラズマ発生装置によれば、一対の平板電極の少なくと
も一方の電極主面に配設した導電性突起体の先端部周縁
の角部から集中的にプラズマが励起されるので、励起箇
所が突起体の配設部位周辺に特定され、意図しない箇所
からの励起が抑制される効果がある。
【0036】また、上記角部と他方の電極主面との間
に、配置変更乃至脱着が自在の誘電体を介在させたの
で、プラズマの高密度化、均一化が図れるとともに、ア
ーク放電の抑制及び用途に応じたプラズマ密度の調節が
可能になる効果がある。
【0037】また、上記誘電体として、誘電率の異なる
複数の誘電体板を組み合わせてなる複合誘電体を用いた
ので、プラズマの拡がり度、即ち試料の表面処理面積の
調節が可能になる効果がある。
【0038】また、上記角部から他方の電極主面に向か
うにつれて順次誘電率の大きい誘電体板を配置して上記
複合誘電体を構成したので、電界に対して凹レンズ的な
作用が働き、プラズマ密度の均一性を保持しつつ放電範
囲を拡げることができる。これにより試料の表面処理面
積の拡張が可能になり、処理効率が格段に向上する効果
がある。
【0039】更に、本発明の他の構成に係るプラズマ発
生装置は、一対の平行電極のうち、少なくとも一方の電
極主面に、誘電体で被膜したブラシ状の導電性突起体を
配設したので、アーク放電を確実に抑制し得る電力値で
プラズマを励起させることができ、しかも上述のように
プラズマの密度を均一にすることができる。また、表面
に向かうにつれて誘電率が大きくなる複合誘電体膜で被
膜したので、高密度の放電が大面積にわたって得られる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるプラズマ発生装置の一例を
示す構成図。
【図2】本発明の第1実施例に係る電極構造図。
【図3】第1実施例の変形例を示す電極構造図。
【図4】本発明の第2実施例に係る電極構造図。
【図5】第2実施例の効果を説明するための部分拡大
図。
【図6】本発明の第3実施例に係る電極構造図。
【図7】第3実施例の効果を説明するための部分拡大
図。
【図8】本発明の第4実施例に係る電極構造図。
【図9】本発明の第5実施例に係る電極構造図。
【図10】本発明の第6実施例に係る電極構造図。
【図11】本発明の第7実施例に係る電極構造図。
【符号の説明】 1,11,51,61,81 上部電極 2,12,22,52,62,82 下部電極 30,31,53,54,63,64,73,74 誘
電体 40,41 複合誘電体 3 表面処理の対象となる試料 10 電源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その主面同士が所定間隔で対向する一対
    の平板電極を有し、これら電極間の電位差が閾値を超え
    たときに前記電極主面間の空間にプラズマを励起させる
    プラズマ発生装置において、少なくとも一方の電極主面
    に、その先端部が他方の電極主面を指向する複数の導電
    性突起体を配設し、各突起体の先端部周縁に角部を形成
    したことを特徴とするプラズマ発生装置。
  2. 【請求項2】 前記角部と他方の電極主面との間に、配
    置変更乃至脱着が自在の誘電体を介在させたことを特徴
    とする請求項1記載のプラズマ発生装置。
  3. 【請求項3】 前記誘電体は、誘電率の異なる複数の誘
    電体板を組み合わせてなる複合誘電体であることを特徴
    とする請求項2記載のプラズマ発生装置。
  4. 【請求項4】 前記複合誘電体は、前記角部から他方の
    電極主面に向かうにつれて順次誘電率の大きい誘電体板
    を配置してなることを特徴とする請求項3記載のプラズ
    マ発生装置。
  5. 【請求項5】 その主面同士が所定間隔で対向する一対
    の平板電極を有し、これら電極間の電位差が閾値を超え
    たときに前記電極主面間の空間にプラズマを励起させる
    プラズマ発生装置において、少なくとも一方の電極主面
    に、ブラシ状の導電性突起体を配設するとともに、各突
    起体表面を誘電体で被膜したことを特徴とするプラズマ
    発生装置。
  6. 【請求項6】 前記突起体表面に被膜される誘電体は、
    表面に向かうにつれて誘電率が大きくなる複合誘電体膜
    であることを特徴とする請求項5記載のプラズマ発生装
    置。
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