JPH0729330Y2 - 動力伝動用ｖベルト - Google Patents
動力伝動用ｖベルトInfo
- Publication number
- JPH0729330Y2 JPH0729330Y2 JP1990085353U JP8535390U JPH0729330Y2 JP H0729330 Y2 JPH0729330 Y2 JP H0729330Y2 JP 1990085353 U JP1990085353 U JP 1990085353U JP 8535390 U JP8535390 U JP 8535390U JP H0729330 Y2 JPH0729330 Y2 JP H0729330Y2
- Authority
- JP
- Japan
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- belt
- layer
- rubber layer
- power transmission
- tensile body
- Prior art date
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G5/00—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
- F16G5/04—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section made of rubber
- F16G5/06—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section made of rubber with reinforcement bonded by the rubber
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G5/00—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
- F16G5/20—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section with a contact surface of special shape, e.g. toothed
Description
【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は動力伝動用Ｖベルトに関し、特にベルト高さ
に比べ、広幅な上面を有し、無段変速プーリに巻掛けて
使用するに適したローエッジタイプの、より具体的には
コグ付きＶベルト、REVベルトなどに代表される動力伝
動用Ｖベルトに関する。
に比べ、広幅な上面を有し、無段変速プーリに巻掛けて
使用するに適したローエッジタイプの、より具体的には
コグ付きＶベルト、REVベルトなどに代表される動力伝
動用Ｖベルトに関する。
（従来の技術） 従来、ＶベルトはＶプーリに巻掛けて駆動する時に生じ
る楔効果によって動力を伝達するために、耐側圧性が高
く、特に、背面部を広幅に形成された変速Ｖベルトにあ
っては、高度な耐側圧性が要求される。そこで、このよ
うな要求を満足せしめる対策として、ベルト圧縮部に短
繊維群をベルト幅方向に配向混入せしめたステイフレッ
クス層を用いたＶベルトが知られているが、このＶベル
トを変速プーリに巻掛け使用した場合、ベルトは経時と
共に大きな変形をきたし、プーリ上幅部分の開閉が頻繁
に行なわれる程、ベルトの変形は大きくなり、最終的に
は、抗張体ロープのベルト本体よりの剥離、ベルト伸張
層に発生する亀裂によりベルトは寿命に至る。また、変
速プーリを構成する一対のプーリ片の開閉時、ベルトに
は大きな力がかかった状態で、プーリ半径方向への移動
を繰り返すため、急速な側面摩耗が起り、変速比が極端
に変るなどの不都合が生じた。かかる問題点を解消する
ために、本出願人は第５図に示すように、先に特開平１
−164840号公報をもって、コグ付き変速Ｖベルト１′の
抗張体ロープ４′を接着ゴム層２′内に埋設せしめた抗
張体層５′の上下に少なくともそれぞれ一層の横スダレ
コード７′,12a′,12b′を配し、特に抗張体層５′とコ
グ11′部の谷部13′最下面との間を二等分する位置に、
少なくとも一層の横スダレコード12b′を配し、これら
横スダレコード７′,12a′,12b′がHRH配合のゴム層を
介在させてコグ11′部と同周期の波形状に埋設し、かつ
圧縮ゴム層10′内の横スダレコード層厚みの和が抗張体
層５′とコグ谷部13′下面との間の厚さの0.20〜0.45倍
の範囲にある変速Ｖベルトを提案した。なお、８′は伸
張層の一部を構成する帆布である。
る楔効果によって動力を伝達するために、耐側圧性が高
く、特に、背面部を広幅に形成された変速Ｖベルトにあ
っては、高度な耐側圧性が要求される。そこで、このよ
うな要求を満足せしめる対策として、ベルト圧縮部に短
繊維群をベルト幅方向に配向混入せしめたステイフレッ
クス層を用いたＶベルトが知られているが、このＶベル
トを変速プーリに巻掛け使用した場合、ベルトは経時と
共に大きな変形をきたし、プーリ上幅部分の開閉が頻繁
に行なわれる程、ベルトの変形は大きくなり、最終的に
は、抗張体ロープのベルト本体よりの剥離、ベルト伸張
層に発生する亀裂によりベルトは寿命に至る。また、変
速プーリを構成する一対のプーリ片の開閉時、ベルトに
は大きな力がかかった状態で、プーリ半径方向への移動
を繰り返すため、急速な側面摩耗が起り、変速比が極端
に変るなどの不都合が生じた。かかる問題点を解消する
ために、本出願人は第５図に示すように、先に特開平１
−164840号公報をもって、コグ付き変速Ｖベルト１′の
抗張体ロープ４′を接着ゴム層２′内に埋設せしめた抗
張体層５′の上下に少なくともそれぞれ一層の横スダレ
コード７′,12a′,12b′を配し、特に抗張体層５′とコ
グ11′部の谷部13′最下面との間を二等分する位置に、
少なくとも一層の横スダレコード12b′を配し、これら
横スダレコード７′,12a′,12b′がHRH配合のゴム層を
介在させてコグ11′部と同周期の波形状に埋設し、かつ
圧縮ゴム層10′内の横スダレコード層厚みの和が抗張体
層５′とコグ谷部13′下面との間の厚さの0.20〜0.45倍
の範囲にある変速Ｖベルトを提案した。なお、８′は伸
張層の一部を構成する帆布である。
（考案が解決しようとする課題） 先に第５図を用いて説明したコグ付変速Ｖベルト１′
は、製法上、まずコグ形状部を型付け加硫するため、抗
張体層５′下方の横スダレコード12a′,12b′はコグ形
状に沿って波形状になる。このためコグ部11′に接着ゴ
ム層２′が集まり、コグの谷部13′では横スダレコード
12a′と抗張体ロープ４′が直接もしくは極薄の接着ゴ
ム層２′をはさんで接する傾向が強い。
は、製法上、まずコグ形状部を型付け加硫するため、抗
張体層５′下方の横スダレコード12a′,12b′はコグ形
状に沿って波形状になる。このためコグ部11′に接着ゴ
ム層２′が集まり、コグの谷部13′では横スダレコード
12a′と抗張体ロープ４′が直接もしくは極薄の接着ゴ
ム層２′をはさんで接する傾向が強い。
ベルトに対する耐側圧性が非常にきつい条件下にて、ベ
ルトが横方向より大きい力をうけ、ベルトが第６図中点
線にて示すように変形を反復するうちに、抵抗力の小さ
い抗張体層５′と抵抗力の大きい横スダレコード12a′
とでは横方向に対する抵抗力に大きな差がありすぎるた
め、両構成部の境界部Ｐで剥離現象が発生する危惧があ
る（第６図参照）。この変形動の繰り返えしの過程に
て、抗張体層のロープもしくは極薄の接着ゴムと横スダ
レコード間にて剥離現象は一段と促進される。
ルトが横方向より大きい力をうけ、ベルトが第６図中点
線にて示すように変形を反復するうちに、抵抗力の小さ
い抗張体層５′と抵抗力の大きい横スダレコード12a′
とでは横方向に対する抵抗力に大きな差がありすぎるた
め、両構成部の境界部Ｐで剥離現象が発生する危惧があ
る（第６図参照）。この変形動の繰り返えしの過程に
て、抗張体層のロープもしくは極薄の接着ゴムと横スダ
レコード間にて剥離現象は一段と促進される。
この考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑
みてなされたもので、その目的とするところは、抗張体
層と横スダレコードとの間に短繊維群を横方向に配向混
入せしめた補強ゴム層を介在せしめることにより、抗張
体層と横スダレコードが直接接触する事態の発生を未然
に防止し、各構成部材間の極端な側圧に対する抵抗力の
差を小さく設定せしめ、抗張体ロープの飛び出し、ある
いは抗張体層と横スダレコード間の剥離という最悪の事
態の発生を抑制しうる耐久性に富む動力伝動用Ｖベルト
を提供しようとするものである。
みてなされたもので、その目的とするところは、抗張体
層と横スダレコードとの間に短繊維群を横方向に配向混
入せしめた補強ゴム層を介在せしめることにより、抗張
体層と横スダレコードが直接接触する事態の発生を未然
に防止し、各構成部材間の極端な側圧に対する抵抗力の
差を小さく設定せしめ、抗張体ロープの飛び出し、ある
いは抗張体層と横スダレコード間の剥離という最悪の事
態の発生を抑制しうる耐久性に富む動力伝動用Ｖベルト
を提供しようとするものである。
（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、この考案に係る動力伝動用
Ｖベルトは、つぎの構成からなる。即ち、短繊維をベル
ト幅方向への配向性をもって混入した接着ゴム層内に抗
張体ロープを埋設した抗張体層の上側に伸張層を、また
下側に圧縮層をそれぞれ積層した動力伝動用ベルトにあ
って、圧縮層を構成するゴム層内には、少なくとも一層
の横スダレコードが埋設されており、さらに前記抗張体
層と横スダレコードの間には、短繊維をベルト幅方向に
配向混入した補強ゴム層が介在されていることを特徴と
する。
Ｖベルトは、つぎの構成からなる。即ち、短繊維をベル
ト幅方向への配向性をもって混入した接着ゴム層内に抗
張体ロープを埋設した抗張体層の上側に伸張層を、また
下側に圧縮層をそれぞれ積層した動力伝動用ベルトにあ
って、圧縮層を構成するゴム層内には、少なくとも一層
の横スダレコードが埋設されており、さらに前記抗張体
層と横スダレコードの間には、短繊維をベルト幅方向に
配向混入した補強ゴム層が介在されていることを特徴と
する。
そして、抗張体層と補強ゴム層内にそれぞれ混入された
短繊維量はゴム重量単位当り、補強ゴム層中の短繊維が
常に多量に混入されていることを特徴とする。
短繊維量はゴム重量単位当り、補強ゴム層中の短繊維が
常に多量に混入されていることを特徴とする。
（実施例） つぎにこの考案を実施した動力伝動用Ｖベルトとして、
その一例をコグ付きＶベルトにとりながら、図面を用い
て説明する。
その一例をコグ付きＶベルトにとりながら、図面を用い
て説明する。
第１図はこの考案に係るコグ付き変速Ｖベルトの一部の
斜視図、第２図は同側面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線
拡大断面図である。
斜視図、第２図は同側面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線
拡大断面図である。
この考案に係るベルト１は、NR,SBR,CR,NBRなどの単一
材、またはこれらの部材を適宜ブレンドしてなる接着ゴ
ム層２中に、綿、パルプのような天然繊維、ナイロン、
ポリエステル、アラミド、カーボンファイバーなどの合
成繊維、人絹、レーヨンなどの半合成繊維などの無機繊
維からなる繊維のそのアスペクト比が50〜2000の範囲に
ある短繊維3aをゴム100重量部に対し、１〜25重量部の
割合にて、かつベルトの幅方向への配向を保って混入せ
しめた接着ゴム層２中には、ポリエステル、脂肪族ポリ
アミド，芳香族ポリアミド（商品名：ケブラー）または
ガラス繊維などからなる低伸度高強力の抗張体ロープ４
がベルト長手方向に沿って並列状に埋設されて、抗張体
層５を形成している。
材、またはこれらの部材を適宜ブレンドしてなる接着ゴ
ム層２中に、綿、パルプのような天然繊維、ナイロン、
ポリエステル、アラミド、カーボンファイバーなどの合
成繊維、人絹、レーヨンなどの半合成繊維などの無機繊
維からなる繊維のそのアスペクト比が50〜2000の範囲に
ある短繊維3aをゴム100重量部に対し、１〜25重量部の
割合にて、かつベルトの幅方向への配向を保って混入せ
しめた接着ゴム層２中には、ポリエステル、脂肪族ポリ
アミド，芳香族ポリアミド（商品名：ケブラー）または
ガラス繊維などからなる低伸度高強力の抗張体ロープ４
がベルト長手方向に沿って並列状に埋設されて、抗張体
層５を形成している。
そして、この抗張体層５の上部には、伸張層を形成する
ポリエステル、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、
ガラス繊維、またはカーボン繊維などからなる横スダレ
コード７が１乃至複数層、ゴム層中にて各コードをベル
ト幅方向に配し、さらにその上部には経緯綿糸よりなる
バイアス帆布、もしくは、広角度帆布あるいはウーリー
加工した捲縮ナイロン経糸と通常のナイロン緯糸で織成
したゴム付き伸縮性帆布８が１乃至複数層、通常１乃至
３層積層貼着されている。
ポリエステル、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、
ガラス繊維、またはカーボン繊維などからなる横スダレ
コード７が１乃至複数層、ゴム層中にて各コードをベル
ト幅方向に配し、さらにその上部には経緯綿糸よりなる
バイアス帆布、もしくは、広角度帆布あるいはウーリー
加工した捲縮ナイロン経糸と通常のナイロン緯糸で織成
したゴム付き伸縮性帆布８が１乃至複数層、通常１乃至
３層積層貼着されている。
一方、抗張体層５の下部には圧縮ゴム層10が設けられ、
この圧縮ゴム層にはその下面部に一定のピッチにてコグ
部11が形成されている。そして圧縮ゴム層10には、前記
横スダレコード７と同材質の横スダレコード12が少なく
とも１層、図面上は２層、ベルト長手方向に、前記コグ
部に略沿った形にて埋め込まれ、これにて横スダレコー
ド12a,12bは全体的にコグ部をほぼ同周期をもって波形
を呈し、かつ各コード端部をベルトの圧縮ゴム層10側面
に露出せしめて埋設されている。
この圧縮ゴム層にはその下面部に一定のピッチにてコグ
部11が形成されている。そして圧縮ゴム層10には、前記
横スダレコード７と同材質の横スダレコード12が少なく
とも１層、図面上は２層、ベルト長手方向に、前記コグ
部に略沿った形にて埋め込まれ、これにて横スダレコー
ド12a,12bは全体的にコグ部をほぼ同周期をもって波形
を呈し、かつ各コード端部をベルトの圧縮ゴム層10側面
に露出せしめて埋設されている。
なお、この横スダレコード12a,12bの埋設位置は、前記
抗張体ロープ４下面より、該抗張体ロープ４に最接近せ
るベルト下面、即ちコグ付きＶベルトの場合コグ谷部13
迄の、最小のベルト厚みをＷとしたとき、抗張体ロープ
の下面より0.05W〜0.8Wの範囲内に位置している。
抗張体ロープ４下面より、該抗張体ロープ４に最接近せ
るベルト下面、即ちコグ付きＶベルトの場合コグ谷部13
迄の、最小のベルト厚みをＷとしたとき、抗張体ロープ
の下面より0.05W〜0.8Wの範囲内に位置している。
また、この考案においては、抗張体層５と横スダレコー
ド12a間に補強ゴム層15を介在せしめたことを特徴とす
る。
ド12a間に補強ゴム層15を介在せしめたことを特徴とす
る。
この補強ゴム層15には、前記抗張体層５を構成する接着
ゴム層２中に混入された短繊維3aと同様の材質繊維から
なり、そのアスペクト比が50〜2000の範囲にある短繊維
3bがゴム100重量部に対し、５〜35重量部で、かつ前記
抗張体層５を形成する接着ゴム層２中の短繊維混入量よ
り常に多量の短繊維がベルト幅方向に配向混入されてお
り、この補強ゴム層15の厚みは通常0.2〜5.0mmの範囲に
あることが望ましい。
ゴム層２中に混入された短繊維3aと同様の材質繊維から
なり、そのアスペクト比が50〜2000の範囲にある短繊維
3bがゴム100重量部に対し、５〜35重量部で、かつ前記
抗張体層５を形成する接着ゴム層２中の短繊維混入量よ
り常に多量の短繊維がベルト幅方向に配向混入されてお
り、この補強ゴム層15の厚みは通常0.2〜5.0mmの範囲に
あることが望ましい。
なお、前記横スダレコード12の埋設位置が0.05W未満の
場合、この補強ゴム層15の厚みが極端に薄くなり、抗張
体層５と横スダレコード12a間の境界部での剥離現象を
効果的に防止することができず、また反対に0.8W以上と
なると、コグ底に横スダレが近くなりすぎ、ベルト自体
の屈曲性が悪くなり、コグの谷部における亀裂発生の原
因となり、かつベルト幅方向に横スダレ層が平行して並
んでいるため、亀裂に対して何んら抵抗力がなく亀裂の
成長を早める結果となる。
場合、この補強ゴム層15の厚みが極端に薄くなり、抗張
体層５と横スダレコード12a間の境界部での剥離現象を
効果的に防止することができず、また反対に0.8W以上と
なると、コグ底に横スダレが近くなりすぎ、ベルト自体
の屈曲性が悪くなり、コグの谷部における亀裂発生の原
因となり、かつベルト幅方向に横スダレ層が平行して並
んでいるため、亀裂に対して何んら抵抗力がなく亀裂の
成長を早める結果となる。
また圧縮ゴム層10にも、この補強ゴム層15と同種の配合
ゴムと補強ゴム層15中の混入短繊維量との比較において
±10％内外で、また圧縮ゴム層10内には前記抗張体層５
を形成する接着ゴム層２内の短繊維3aおよび補強ゴム層
15内の短繊維3bと同様の材質からなる短繊維3cがベルト
幅方向に配向混入されている。
ゴムと補強ゴム層15中の混入短繊維量との比較において
±10％内外で、また圧縮ゴム層10内には前記抗張体層５
を形成する接着ゴム層２内の短繊維3aおよび補強ゴム層
15内の短繊維3bと同様の材質からなる短繊維3cがベルト
幅方向に配向混入されている。
以上の構成からなるこの考案を実施した、即ち補強ゴム
層を設けたコグ付きＶベルト１と、前述の従来の技術欄
にて記述した補強ゴム層を欠く従来のコグ付きＶベルト
１′について、その耐久性を中心に比較実験を行った。
層を設けたコグ付きＶベルト１と、前述の従来の技術欄
にて記述した補強ゴム層を欠く従来のコグ付きＶベルト
１′について、その耐久性を中心に比較実験を行った。
まず、この考案に係る、ベルト上幅38mm、厚み13mm、Ｖ
角度28°で、ベルトの外周長が1100mmのコグ付きＶベル
トの圧縮ゴム層10中に埋設された２層の横スダレコード
の埋設位置が、抗張体寄りのコード12aは0.2W、他側の
コード12bは0.5Wで、横スダレコード12aと抗張体層間に
補強ゴム層15を設けコグ付きＶベルト１と、形状同一
で、抗張体寄りコード12a′は0.03W、他側のコード12
b′は0.4Wで、補強ゴム層を欠く従来のベルト１′を、
夫々径110mmの駆動プーリと径225mmの従動プーリに巻掛
け、デッドウエイト270kg、負荷条件5ps、回転数1800rp
mの設定条件下にて走行試験を行い、走行時間の経過と
軸間距離の変化を測定し、第４図に示すグラフを得た。
そして、同時に故障発生時間及び故障発生現象を調査し
た結果、下記第１表に示す結果を得た。
角度28°で、ベルトの外周長が1100mmのコグ付きＶベル
トの圧縮ゴム層10中に埋設された２層の横スダレコード
の埋設位置が、抗張体寄りのコード12aは0.2W、他側の
コード12bは0.5Wで、横スダレコード12aと抗張体層間に
補強ゴム層15を設けコグ付きＶベルト１と、形状同一
で、抗張体寄りコード12a′は0.03W、他側のコード12
b′は0.4Wで、補強ゴム層を欠く従来のベルト１′を、
夫々径110mmの駆動プーリと径225mmの従動プーリに巻掛
け、デッドウエイト270kg、負荷条件5ps、回転数1800rp
mの設定条件下にて走行試験を行い、走行時間の経過と
軸間距離の変化を測定し、第４図に示すグラフを得た。
そして、同時に故障発生時間及び故障発生現象を調査し
た結果、下記第１表に示す結果を得た。
以上の実験結果より、この考案に係るコグ付きＶベルト
１は従来のベルト１′に比べ、故障発生までの走行時間
は約２倍強となり、また故障の発生現象も従来ベルトに
あっては抗張体ロープの飛び出しという決定的なダメー
ジであるのに比べ、この考案のベルトにあっては抗張体
ロープと接着ゴム層間の剥離までで、ベルトの外観面で
も大幅な改善が確認された。
１は従来のベルト１′に比べ、故障発生までの走行時間
は約２倍強となり、また故障の発生現象も従来ベルトに
あっては抗張体ロープの飛び出しという決定的なダメー
ジであるのに比べ、この考案のベルトにあっては抗張体
ロープと接着ゴム層間の剥離までで、ベルトの外観面で
も大幅な改善が確認された。
なお、第４図に示す測定グラフにおいて、従来のベルト
１′における軸間の伸び4mm、走行時間15時間を経過し
た時点にて、測定線が急激な立ち上る状態を示している
が、この時点にて抗張体ロープが抗張体層より飛び出
し、ベルトの変形が大きくなり、その結果プーリの軸間
距離は、もろにデッドウエイトの影響をうけて急伸した
ものと思われる。
１′における軸間の伸び4mm、走行時間15時間を経過し
た時点にて、測定線が急激な立ち上る状態を示している
が、この時点にて抗張体ロープが抗張体層より飛び出
し、ベルトの変形が大きくなり、その結果プーリの軸間
距離は、もろにデッドウエイトの影響をうけて急伸した
ものと思われる。
（考案の効果） この考案は圧縮ゴム層中に埋設された横スダレコードと
抗張体ロープを埋設せしめた抗張体層間に短繊維群をベ
ルト幅方向に配向混入せしめた補強ゴム層を介在せしめ
ることにより、横スダレコードのベルトの加硫成形時に
生ずる抗張体ロープ側への異常接近、横スダレコードの
埋設形態の乱れを防止し、さらにベルト走行時抗張体層
と横スダレコードの極端なベルト横方向よりの側圧に対
する抵抗力の差の緩和により、また抗張体層中の短繊維
量より意図的にその埋設短繊維量を増大せしめて明確な
硬度変化を保有せしめた補強ゴム層の存在は硬度の大き
い抗張体ロープと横スダレコードの直接的な接触の回避
に役立ち、両部材間の剥離現象の発生の抑制、最悪の場
合の抗張体ロープの飛び出し現象を抑止して、ベルトの
耐久性を増大せしめることができる。
抗張体ロープを埋設せしめた抗張体層間に短繊維群をベ
ルト幅方向に配向混入せしめた補強ゴム層を介在せしめ
ることにより、横スダレコードのベルトの加硫成形時に
生ずる抗張体ロープ側への異常接近、横スダレコードの
埋設形態の乱れを防止し、さらにベルト走行時抗張体層
と横スダレコードの極端なベルト横方向よりの側圧に対
する抵抗力の差の緩和により、また抗張体層中の短繊維
量より意図的にその埋設短繊維量を増大せしめて明確な
硬度変化を保有せしめた補強ゴム層の存在は硬度の大き
い抗張体ロープと横スダレコードの直接的な接触の回避
に役立ち、両部材間の剥離現象の発生の抑制、最悪の場
合の抗張体ロープの飛び出し現象を抑止して、ベルトの
耐久性を増大せしめることができる。
【図面の簡単な説明】 第１図はこの考案を実施したコグ付き変速Ｖベルトの一
部の斜視図、第２図は同側面図、第３図は第２図のＡ−
Ａ線拡大断面図、第４図は補強ゴム層の有無によるベル
ト走行時間経過とプーリの軸間距離の変化を示す測定グ
ラフ、第５図は補強ゴム層を欠く従来のコグ付き変速Ｖ
ベルトの第２図に相当する図、第６図は第５図のＢ−Ｂ
線拡大断面図である。 １……動力伝動用Ｖベルト、２……接着ゴム層、3a,3b
……短繊維、４……抗張体ロープ、５……抗張体層、10
……圧縮ゴム層、12a,12b……横スダレコード、15……
補強ゴム層。
部の斜視図、第２図は同側面図、第３図は第２図のＡ−
Ａ線拡大断面図、第４図は補強ゴム層の有無によるベル
ト走行時間経過とプーリの軸間距離の変化を示す測定グ
ラフ、第５図は補強ゴム層を欠く従来のコグ付き変速Ｖ
ベルトの第２図に相当する図、第６図は第５図のＢ−Ｂ
線拡大断面図である。 １……動力伝動用Ｖベルト、２……接着ゴム層、3a,3b
……短繊維、４……抗張体ロープ、５……抗張体層、10
……圧縮ゴム層、12a,12b……横スダレコード、15……
補強ゴム層。
Claims (5)
- 【請求項１】短繊維をベルト幅方向への配向性をもって
混入した接着ゴム層中に抗張体ロープを埋設した抗張体
層の上側に伸張層を、また下側に圧縮ゴム層を積層した
動力伝動用Ｖベルトにあって、圧縮層を構成するゴム層
内に横スダレコードを埋設すると共に、前記抗張体層と
横スダレコード間に、前記抗張体層の混入短繊維より、
ゴム重量単位当り、常に多量の短繊維をベルト幅方向に
配向混入した補強ゴム層を介在せしめたことを特徴とす
る動力伝動用Ｖベルト。 - 【請求項２】前記補強ゴム層中の短繊維の混入量はゴム
100重量部に対し５〜35重量部である請求項１記載の動
力伝動用Ｖベルト。 - 【請求項３】前記圧縮ゴム層中の横スダレコードの埋設
位置は、抗張体ロープ下側とベルト圧縮ゴム層間の最短
距離をＷとする時、抗張体層寄りの0.05W〜0.8Wの範囲
にある請求項１記載の動力伝動用Ｖベルト。 - 【請求項４】前記補強ゴム層および抗張体層内に混入し
た短繊維のアスペクト比は50〜2000の範囲にある請求項
１乃至２のうちいずれかの項に記載の動力伝動用Ｖベル
ト。 - 【請求項５】前記補強ゴム層の厚みは0.2〜5.0mmの範囲
にある請求項1,2および４のうちいずれかの項に記載の
動力伝動用Ｖベルト。
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