JPH07292920A - 付帯突出部における手摺りパネルの設置構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】反り等の変形による悪影響を受けることなく設
置することができる手摺りパネルの設置構造を提供す
る。 【構成】建物本体１より突出して設置される付帯突出部
２における手摺りパネル３の設置構造である。隣合うよ
うに建物本体１より外側方に向けて突設された複数の片
持ち梁４の先部より上方に向けて支柱５を突設する。隣
合う各支柱５の上部間にそれぞれ木質材にて形成される
支柱継ぎ６を架設する。隣合う各支柱５の下部間にそれ
ぞれ木質材にて形成される前面梁部材７を架設する。上
下で隣合う支柱継ぎ６と前面梁部材７との間にわたるよ
うに支柱継ぎ６と前面梁部材７の外面側に手摺りパネル
３を配設する。手摺りパネル３の上部を支柱継ぎ６に連
結固定すると共に手摺りパネル３の下部を前面梁部材７
に連結固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、建物本体より突出して
設置されるバルコニーや集合住宅の二階廊下のような付
帯突出部における手摺りパネルの設置構造に関するもの
てある。

【０００２】

【従来の技術】従来、建物本体１より突出して設置され
るバルコニーや集合住宅の二階廊下のような付帯突出部
２において、その手摺りパネル３の取付けは図４、図５
に示されるように鉄骨で構成されている下地材に手摺り
パネル３をビス等で固定している。つまり、建物本体１
より外側方に向けて隣合うように複数突設された片持ち
梁４の先部より上方に向けて支柱５が突設されており、
複数隣合う各支柱５の上部間には下地材として金属材に
て形成される長尺な支柱継ぎ６′が設けられ、また、複
数隣合う各支柱５の下部間には下地材として金属材にて
形成される長尺な前面梁部材７′が設けられており、手
摺りパネル３は図５に示されるように下地材として金属
にて形成された長尺な支柱継ぎ６′と前面梁部材７′に
対して固着具１０にて連結固定されるようになってい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
従来例にあっては、手摺りパネル３を固定するための下
地材として金属材にて形成される支柱継ぎ６′及び前面
梁部材７′は長尺物を使用しているために温度変化等に
よって反り等の変形が生じやすく、変形が生じると手摺
りパネル３の取付けを行いにくいと共に手摺りパネル３
も変形した支柱継ぎ６′及び前面梁部材７′に合わせて
沿って変形した状態のままで取付けられてしまい、外観
が悪くなるという問題があった。

【０００４】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、反り等の変形による悪影響を受けることなく
設置することができる付帯突出部における手摺りパネル
の設置構造を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の発明では、建物本体１より突出して設置
される付帯突出部２における手摺りパネル３の設置構造
であって、隣合うように建物本体１より外側方に向けて
突設された複数の片持ち梁４の先部より上方に向けて支
柱５を突設し、隣合う各支柱５の上部間にそれぞれ木質
材にて形成される支柱継ぎ６を架設し、隣合う各支柱５
の下部間にそれぞれ木質材にて形成される前面梁部材７
を架設し、上下で隣合う支柱継ぎ６と前面梁部材７との
間にわたるように支柱継ぎ６と前面梁部材７の外面側に
手摺りパネル３を配設し、手摺りパネル３の上部を支柱
継ぎ６に連結固定すると共に手摺りパネル３の下部を前
面梁部材７に連結固定したことを特徴とするものであ
る。

【０００６】請求項２の発明では、建物本体１より突出
して設置される付帯突出部２における手摺りパネル３の
設置構造であって、隣合うように建物本体１より外側方
に向けて突設された複数の片持ち梁４の先部より上方に
向けて支柱５を突設し、各支柱５の上部と下部にそれぞ
れ固定用プレート８を設け、隣合う支柱５の外面側に手
摺りパネル３を配設し、手摺りパネル３の内面の上部両
端間にわたって帯板状の上桟９ａを設け、手摺りパネル
３の内面の下部両端間にわたって帯板状の下桟９ｂを設
け、各桟９ａ，９ｂの一端部を隣合う支柱５の一方の支
柱５の上下部に設けられた各固定用プレート８に連結固
定し、各桟９ａ，９ｂの他端部を隣合う支柱５の他方の
支柱５の上下部に設けられた各固定用プレート８に連結
固定したことを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】請求項１の発明によれば、隣合う各支柱５の上
部間に架設された木質材にて形成される支柱継ぎ６に手
摺りパネル３の上部を固定し、隣合う各支柱５の下部間
に架設された木質材にて形成される前面梁部材７に手摺
りパネル３の下部を固定することによって手摺りパネル
３が取付けられる。

【０００８】請求項２の発明によれば、手摺りパネル３
の内面の上下部に設けられた各桟９ａ，９ｂの一端を隣
合う支柱５の一方の支柱５の上下部に設けられた固定用
プレート８に固定し、各桟９ａ，９ｂの他端を隣合う支
柱５の他方の支柱５の上下部に設けられた固定用プレー
ト８に固定することによって手摺りパネル３が取付けら
れる。

【０００９】そして、手摺りパネル３を固定する下地材
として金属にて形成される長尺材を使用しないようにし
ているために下地材に反り等の変形が生じにくいもので
あり、反り等の変形による悪影響を受けにくくしながら
手摺りパネル３の取付けを行なうことができる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を図示された実施例に基づいて
詳述する。手摺りパネル３は建物本体１より突出して設
置されるバルコニーや集合住宅の二階廊下のような付帯
突出部２の外壁面を構成するように付帯突出部２を構成
する下地材に取付けられるものである。

【００１１】図１、図２は本発明の第１実施例を示して
おり、建物本体１からは外側方に向けて複数の片持ち梁
４が隣合うように突設されており、各片持ち梁４の先部
からは上方に向けて支柱５が突設されている。各支柱５
の上部には支柱継ぎ接合用プレート１１が支柱５と一体
に設けられており、また、各支柱５の下部には前面梁接
合用プレート１２が支柱５と一体に設けられている。隣
合う支柱５の支柱継ぎ接合用プレート１１間には下地材
としての木質材にて形成される支柱継ぎ６が架設されて
おり、前面梁接合用プレート１２間には下地材としての
木質材にて形成される前面梁部材７が架設されている。
この支柱継ぎ６及び前面梁部材７は各支柱５間毎に架設
されている。上記支柱継ぎ接合用プレート１１及び前面
梁接合用プレート１２は帯板状に形成されており、両端
にはボルト接合時に用いられる通孔１１ａ，１２ａが穿
設されている。支柱継ぎ接合用プレート１１と支柱継ぎ
６との接続は支柱継ぎ６の端部を隣合う各支柱継ぎ接合
用プレート１１の端部に対して取付けられている。ま
た、前面梁接合用プレート１２と前面梁部材７との接続
は前面梁部材７の端部を隣合う各前面梁接合用プレート
１２の端部に対して取付けられている。

【００１２】手摺りパネル３は基板１３の外面に外装材
１４を添設して主体が構成されており、内面上部には基
板１３の両端部間にわたって手摺りを兼用する連結部材
１５が内側方に向けて突出するように設けられている。
連結部材１５の下方には内側方に向けて突出するように
支持部材１６が設けられている。しかして、手摺りパネ
ル３は図２に示されるように連結部材１５を支柱継ぎ６
の上部に載置すると共に支持部材１６を前面梁部材７の
上部に載置し、連結部材１５の上面より支柱継ぎ６に釘
等の固着具１０を打入して連結部材１５と支柱継ぎ６と
を相互に連結し、外装材１４の外面より前面梁部材７に
釘等の固着具１７を打入して支持部材１６と前面梁部材
７とを相互に連結することによって下地材としての支柱
継ぎ６及び前面梁部材７を介して支柱５に取付けられて
いる。そして、上下で隣合う支柱継ぎ６と前面梁部材７
に対して１つの手摺りパネル３を取付けるようにして隣
合うように手摺りパネル３が取付けられるようになって
いる。このように支柱継ぎ６を従来のように長尺物とせ
ずに隣合う各支柱５間毎に配置することで下地材として
の支柱継ぎ６に反り等による変形が生じにくいようにす
ることができるものである。

【００１３】図３は本発明の第２実施例を示しており、
建物本体１からは外側方に向けて複数の片持ち梁４が隣
合うように突設されており、各片持ち梁４の先部からは
上方に向けて支柱５が突設されている。各支柱５の上部
及び下部には両端にボルト接合時に用いられる通孔８ａ
が穿設された帯板状の固定用プレート８が支柱５と一体
に設けられている。

【００１４】手摺りパネル３は内面側が開口する受け箱
状のパネル本体１８によって主体が形成されており、内
面側の上部と下部には金属材または木質材にて形成され
る帯板状の各桟９ａ，９ｂが設けられている。この各桟
９ａ，９ｂはパネル本体１８の両端間にわたって架設さ
れており、両端部にはボルト接合時に用いられる通孔９
ｃが穿設されており、各桟９ａ，９ｂが支柱継ぎまたは
前面梁部材を兼用するようになっている。

【００１５】しかして、手摺りパネル３は上部側の上桟
９ａの両端を隣合う各支柱５の上部に設けられた固定用
プレート８の端部に各通孔８ａ，９ｃを介してボルト接
合にて固定し、下部側の下桟９ｂの両端を隣合う各支柱
５の下部に設けられた固定用プレート８の端部に各通孔
８ａ，９ｃを介してボルト接合にて固定することによっ
て下地材としての固定用プレート８を介して支柱５に取
付けられている。そして、１つの固定用プレート８に対
して隣合う手摺りパネル３に設けられた各桟９ａ，９ｂ
を連結するようにして隣合うように手摺りパネル３が取
付けられるようになっている。

【００１６】

【発明の効果】請求項１の発明は、建物本体より突出し
て設置される付帯突出部における手摺りパネルの設置構
造であって、隣合うように建物本体より外側方に向けて
突設された複数の片持ち梁の先部より上方に向けて支柱
を突設し、隣合う各支柱の上部間にそれぞれ木質材にて
形成される支柱継ぎを架設し、隣合う各支柱の下部間に
それぞれ木質材にて形成される前面梁部材を架設し、上
下で隣合う支柱継ぎと前面梁部材との間にわたるように
支柱継ぎと前面梁部材の外面側に手摺りパネルを配設
し、手摺りパネルの上部を支柱継ぎに連結固定すると共
に手摺りパネルの下部を前面梁部材に連結固定してある
ので、手摺りパネルを固定する下地材として金属にて形
成される長尺材を使用しないようにすることができ、下
地材に反り等の変形が生じにくいものであり、反り等の
変形による悪影響を受けにくくしながら手摺りパネルの
取付けを行なうことができるものである。

【００１７】請求項２の発明は、建物本体より突出して
設置される付帯突出部における手摺りパネルの設置構造
であって、隣合うように建物本体より外側方に向けて突
設された複数の片持ち梁の先部より上方に向けて支柱を
突設し、各支柱の上部と下部にそれぞれ固定用プレート
を設け、隣合う支柱の外面側に手摺りパネルを配設し、
手摺りパネルの内面の上部両端間にわたって帯板状の上
桟を設け、手摺りパネルの内面の下部両端間にわたって
帯板状の下桟を設け、各桟の一端部を隣合う支柱の一方
の支柱の上下部に設けられた各固定用プレートに連結固
定し、各桟の他端部を隣合う支柱の他方の支柱の上下部
に設けられた各固定用プレートに連結固定してあるの
で、このものにおいても手摺りパネルを固定する下地材
として金属にて形成される長尺材を使用しないようにす
ることができ、下地材に反り等の変形が生じにくいもの
であり、反り等の変形による悪影響を受けにくくしなが
ら手摺りパネルの取付けを行なうことができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す一部省略した分解斜視
図である。

【図２】同上の施工状態を示す断面図である。

【図３】他の実施例を示す一部省略した分解斜視図であ
る。

【図４】従来例を示す一部省略した分解斜視図である。

【図５】同上の断面図である。

【符号の説明】

１ 建物本体 ２ 付帯突出部 ３ 手摺りパネル ４ 片持ち梁 ５ 支柱 ６ 支柱継ぎ ７ 前面梁部材 ８ 固定用プレート ９ａ 上桟 ９ｂ 下桟

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 建物本体より突出して設置される付帯突
   出部における手摺りパネルの設置構造であって、隣合う
   ように建物本体より外側方に向けて突設された複数の片
   持ち梁の先部より上方に向けて支柱を突設し、隣合う各
   支柱の上部間にそれぞれ木質材にて形成される支柱継ぎ
   を架設し、隣合う各支柱の下部間にそれぞれ木質材にて
   形成される前面梁部材を架設し、上下で隣合う支柱継ぎ
   と前面梁部材との間にわたるように支柱継ぎと前面梁部
   材の外面側に手摺りパネルを配設し、手摺りパネルの上
   部を支柱継ぎに連結固定すると共に手摺りパネルの下部
   を前面梁部材に連結固定して成ることを特徴とする付帯
   突出部における手摺りパネルの設置構造。
2. 【請求項２】 建物本体より突出して設置される付帯突
   出部における手摺りパネルの設置構造であって、隣合う
   ように建物本体より外側方に向けて突設された複数の片
   持ち梁の先部より上方に向けて支柱を突設し、各支柱の
   上部と下部にそれぞれ固定用プレートを設け、隣合う支
   柱の外面側に手摺りパネルを配設し、手摺りパネルの内
   面の上部両端間にわたって帯板状の上桟を設け、手摺り
   パネルの内面の下部両端間にわたって帯板状の下桟を設
   け、各桟の一端部を隣合う支柱の一方の支柱の上下部に
   設けられた各固定用プレートに連結固定し、各桟の他端
   部を隣合う支柱の他方の支柱の上下部に設けられた各固
   定用プレートに連結固定して成ることを特徴とする付帯
   突出部における手摺りパネルの設置構造。