JPH07292876A - 防水施工法 - Google Patents

防水施工法

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JPH07292876A
JPH07292876A JP10902094A JP10902094A JPH07292876A JP H07292876 A JPH07292876 A JP H07292876A JP 10902094 A JP10902094 A JP 10902094A JP 10902094 A JP10902094 A JP 10902094A JP H07292876 A JPH07292876 A JP H07292876A
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昌宏 吉川
Takashi Oguri
嵩 小栗
Yasunobu Nishiki
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】建造物の表面に下記(1)からなる下塗材を施
工し、その塗膜表面上に下記(2)からなる防水材を施
工する防水施工法。 (1)特定のアルキル(メタ)アクリレート、メチルア
クリレート又はエチルアクリレート及び(メタ)アクリ
ル酸を必須構成単量体とする重合体のエマルションと、
無機質水硬性物質からなる組成物。 (2)特定のアルキル(メタ)アクリレート、メチル
(メタ)アクリレート及びN−メチロール(メタ)アク
リルアミド又はN−アルコキシメチル(メタ)アクリル
アミドを必須構成単量体とし、かつTg点が−20℃以
下である重合体のエマルションと、無機質水硬性物質か
らなる組成物。 【効果】本発明よれば、施工工程数を減少させることが
でき、施工する材料は全て水系のもので悪臭の心配がな
く安全性が高く、又下塗材は各種下地に対する接着性に
優れ、得られる塗膜は優れた下地ひびわれ追従性を示
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄筋コンクリート建造
物の又はALC建造物等の屋上防水及び外壁防水等に有
用な防水施工法に関するもので、土木建築の分野で広く
利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】建造物の屋上及び外壁には、漏水防止の
観点から、適当な防水材により防水処理を施すことが必
要である。又、これらの防水処理に使用された防水材も
年と共に劣化したり、ひび割れ等が発生したりすること
があるが、これの様な場合には、防水材による改修が行
われている。従来行われている防水処理方法又は改修方
法としては、シート防水工法、アスファルト防水工法、
モルタル防水工法、塗膜防水工法等がある。これらの防
水工法の内、シート防水工法は小面積部分や入り組んだ
複雑な箇所及び垂直面への施工が難しく、シームレスな
防水層が得られにくい欠点がある。アスファルト防水工
法は、加熱下で施工する必要があるため、作業に危険性
が伴い、又臭気の問題や設備費が嵩む等の問題もある。
加えて、この工法により得られる防水層は、高温下で変
形や劣化を生じやすく、防水性の面でも問題がある。モ
ルタル防水工法は、防水層に柔軟性が無いため、下地ひ
びわれ追従性が十分ではなく、施工後に漏水が発生し易
いという欠点を有している。塗膜防水工法は、連続的な
防水層を形成することが可能であり、複雑な形状をした
部位、或いは垂直面等にも容易にシームレスな防水層を
形成することが可能であり、防水処理のために広く適用
されている。ここで下地ひびわれ追従性とは、防水材を
施工後、コンクリート等の硬化収縮等によって下地にひ
びわれが起こった場合、これにより発生する防水材の塗
膜が破断せず、伸びに柔軟に追従する性能をいう。そし
て、この特性は、冬期の低温条件下でも塗膜が硬化せず
柔軟に追従することが要求され、そのために塗膜に対し
て高い柔軟性が求められるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
塗膜防水工法においては、以下5点の課題がある。ま
ず、第1点目として、近年の作業者の不足から、工程数
を減らす必要がある。現在の塗膜防水工法では、まず防
水すべき躯体の素穴、不陸等をセメントモルタル又はポ
リマーセメントモルタル等で充填し、次に躯体と防水材
との密着性を改善する目的で下塗材を施工し、下塗材が
乾燥した後、防水材を施工する方法が一般的であり、最
低でも3工程を要していた。次に第2点目として、従来
下塗材は有機溶剤を溶媒としたものが一般的に用いられ
ていたが、施工する近隣の住民及び作業者に対する、悪
臭及び安全衛生の面で好ましくなく、水系の下塗材が望
まれている。第3点目として、従来の下塗材は、アスフ
ァルト、コンクリート、プラスチック、防水材塗膜等の
多種多様な下地に対して万能では無く、下地毎に異なる
下塗材を用意する必要があり、広範な下地に適用できる
施工法はなかった。第4点目として、下地ひびわれ追従
性のさらなる向上がある。近年の建築物は従来の建築物
のように画一化されたものではなく、多種多様であり、
状況によってはかなり大きなひびわれが発生する可能性
がある。最後に、第5点目として、塗膜のタックの問題
がある。屋上等に下塗材又は防水材を塗布する場合に
は、塗膜上に作業者が乗る場合があり、塗膜のタックが
大きいと著しく作業性が低下したり、最悪の場合は塗膜
を破損してしまう可能性がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の様な、防水施工法
に対する5つの課題に関して、本発明者らは鋭意研究し
た結果、ある特定のアクリルエマルションと無機質水硬
性物質を混合したものを下塗材として施工し、その後、
ある特定のアクリルエマルションと無機質水硬性物質を
混合して得られる防水材を積層施工することが有効であ
ることを見い出し、本発明を完成した。即ち本発明は、
建造物の表面に下記組成物(1)からなる下塗材を施工
し、その塗膜表面上に下記組成物(2)からなる防水材
を施工することを特徴とする防水施工法に関するもので
ある。 (1)炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキル
(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上の単量体
、メチルアクリレート又はエチルアクリレートから選
ばれる1種以上の単量体及び(メタ)アクリル酸から
選ばれる1種以上の単量体を必須構成単量体とし、全
単量体中のそれらの割合が単量体は20〜95重量
%、単量体は0.1〜20重量%及び単量体は0.
1〜5重量%であり、かつ単量体、単量体及び単量
体の合計量が30重量%以上である重合体が、カチオ
ン性又はノニオン性の界面活性剤により水に乳化分散さ
れているエマルションと、該エマルション固形分の10
0重量部に対して50〜500重量部の無機質水硬性物
質からなる組成物。 (2)炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキル
(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上の単量体
、メチル(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上
の単量体及び下記一般式で表される単量体を必須構
成単量体とし、全単量体中のそれらの割合が単量体は
60〜90重量%、単量体は0.1〜8重量%及び単
量体は0.01〜30重量%であり、単量体、単量
体及び単量体の合計量が30重量%以上であり、か
つガラス転移点が−20℃以下である重合体がカチオン
性又はノニオン性の界面活性剤により水に乳化分散され
ているエマルションと、無機質水硬性物質からなる組成
物。
【0005】
【化2】
【0006】R1 :水素又はメチル基 R2 :水素又は炭素数1〜4のアルキル基
【0007】本発明によれば、工程数は従来の最低3工
程から2工程に減少させることができ、施工する下塗材
及び防水材はいずれも水系のものであり、使用される下
塗材は各種下地に対する接着性に優れており、下塗材と
防水材とを積層して得られた塗膜は優れた下地ひびわれ
追従性を示す。以下、本発明を詳細に説明する。尚、本
発明においては、アクリレート及びメタクリレートを
(メタ)アクリレートと、アクリル酸及びメタクリル酸
を(メタ)アクリル酸と、アクリロニトリル及びメタク
リロニトリルを(メタ)アクリロニトリルと、アクリル
アミド及びメタクリルアミドを(メタ)アクリルアミド
という。
【0008】(1)下塗材 ○炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキル(メ
タ)アクレート 本発明における、炭素数4〜10のアルキル基を有する
アルキル(メタ)アクレートは、具体例として、n−ブ
チル(メタ)アクレート、iso−ブチル(メタ)アク
レート、sec−ブチル(メタ)アクレート、n−アミ
ル(メタ)アクレート、iso−アミル(メタ)アクレ
ート、n−ヘキシル(メタ)アクレート、n−ヘプチル
(メタ)アクレート、オキソヘプチル(メタ)アクレー
ト、n−オクチル(メタ)アクレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクレート、n−ノニル(メタ)アクレー
ト、オキソノニル(メタ)アクレート、n−デシル(メ
タ)アクレート、オキソデシル(メタ)アクレート等が
挙げられる。炭素数が10を越えるものは、得られる重
合体の柔軟性が低下して、下塗材が下地ひび割れ追従性
に欠けるものになったり、耐寒性が低下するので好まし
くない。上記単量体の全単量体中の割合は、20〜95
重量%であり、好ましくは60〜90重量%である。こ
の割合が20重量%に満たない場合は、塗膜の下地ひび
われ追従性、耐水性、耐アルカリ性、下地に対する接着
性が劣るものとなり、他方95重量%を越えると、塗膜
の強度が低下したり、塗膜にタックが生じたりする。
【0009】○メチルアクリレート又はエチルアクリレ
ート メチルアクリレート又はエチルアクリレートは、これに
由来する重合体のエステル基が無機質水硬性物質と混合
することにより、徐々に加水分解を受け水溶性のカルボ
キシル基となり、これによって組成物の混練分散性を改
善して下塗材の可使時間を適度に延長せしめ、又、防水
材の硬化がある程度進んだ段階では、無機質水硬性物質
より遊離されるカルシウム等の多価金属イオンと前記カ
ルボキシル基が化学結合することにより、塗膜を強靭に
したり、下地との接着性を改善する等、他の単量体では
得ることができない効果を発揮することができる。これ
の単量体の全単量体中の割合は、0.1〜20重量%で
あり、好ましくは0.1〜10重量%である。0.1重
量部に満たない場合には、本発明の効果を発揮すること
ができず、他方20重量%を越える場合には、耐水性、
耐アルカリ性が低下してしまう。
【0010】○(メタ)アクリル酸 本発明で用いる(メタ)アクリル酸は、エマルションと
無機質水硬性物質とを混合した場合、混練安定性を付与
する分散剤として働き、又無機質水硬性物質より遊離さ
れるカルシウム等の多価金属イオンと内部架橋を形成
し、塗膜に強靱性を付与したり、下地との接着性を改善
する。これらの全単量体に対しする割合は0.1〜5重
量%である。この割合が0.1重量%に満たない場合
は、本発明の効果を発揮することができず、他方5重量
%を越える場合は、塗膜の耐水性、耐アルカリ性が極端
に低下し、また塗膜タックが増大するので好ましくな
い。
【0011】○その他の単量体 本発明では、上記必須単量体に加え、それらと共重合可
能な不飽和エチレン結合を有する単量体を必要に応じて
使用することができ、具体的には、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、スチレン、(メタ)アクリ
ロニトリル、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル及び/又は塩化
ビニリデン等が挙げられる。これらは、全単量体に対
し、70重量%未満の割合で使用することができる。
【0012】○エマルション 本発明における下塗材で使用するエマルションは、前記
単量体を水中で下記界面活性剤の存在下に常法により重
合して容易に得ることができ、通常は得られるエマルシ
ョンの固形分濃度が30〜70重量%になるように行わ
れる。又、このエマルションのpH値は7〜10である
ことが安定性の面より好ましく、アンモニア、水溶性ア
ミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を用いて、
エマルションのpH値を調整しておくことが好ましい。
但し、弱酸性、又は酸性領域でも、安定性の良いエマル
ションであれば、本発明にそのままで十分に利用でき
る。エマルションには、その他の成分として消泡剤を配
合することができる。消泡剤としては、オクチルアルコ
ール、カプリルアルコール、アウリルアルコール及びシ
クロヘキサノール等の一般に使用される消泡剤が使用で
きる。消泡剤の配合割合としては、重合体固形分に対し
て0.1〜5重量%が好ましい。
【0013】○界面活性剤 本発明において、下塗材で用いるエマルションの製造に
使用される界面活性剤は、ノニオンの界面活性剤、カチ
オン性の界面活性剤の中から、任意に用いることができ
る。アニオン性の界面活性剤は、塗膜の耐水性を低下さ
せるので、本発明の用途には不適である。カチオン性界
面活性剤としては、種々のものが使用でき、具体的に
は、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、
トリメチルドデシルアンモニウムクロライド、トリメチ
ルヘキサデシルアンモニウムクロライド、アルキルジメ
チルベンジルアンモニウムクロライド、ジステアリルジ
メチルアンモニウムクロライド及びトリメチルステアリ
ルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、ジ
メチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチ
ルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチ
ルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメ
チルオレイルアミン、トリオクチルアミン、N−メチル
モルフォリン、ジメチルベンジルアミン及びポリオキシ
エチレンアルキルアミン等の3級アミン等が挙げられ
る。ノニオン性界面活性剤としては、例えばアクリル系
エマルションで使用されるものを使用できる。具体例を
挙げれば、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオ
キシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレン
オレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノ
ールエーテル及びポリオキシエチレンノニルフェノール
エーテル等のポリオキシエチレンのアルキル又はアルキ
ルフェノールエーテル、ソルビタンモノステアレート、
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンジステアレー
ト、ソルビタンモノオレエート及びソルビタントリオレ
エート等のソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂
肪酸エステル、並びにグリセリンモノ脂肪酸エステル等
が挙げられる。これらの界面活性剤の内、特に重合安定
性、機械的化学的安定性が良好となる点で、HLB値1
5以上のポリエチレンオキサイド系ノニオン系界面活性
剤を使用することが好ましい。界面活性剤の含有量は、
エマルションに対して要求される性質に応じて変わりう
るが、エマルションの安定性を向上させるには、界面活
性剤の含有量が多いことが好ましく、乾燥性及び塗膜の
耐水性を向上させるためには、含有量が少ない方が好ま
しい。好適な含有量は、エマルションの固形分に対して
1〜10重量%であり、目的に応じて配合量を決めれば
良い。
【0014】○無機質水硬性物質 本発明における下塗材で使用する無機質水硬性物質は、
前記エマルションに配合することにより、下地との密着
性を良好にし、本発明で使用するアクリルエマルション
と併用することによる効果により、該塗膜の上から施工
される各種の防水材との密着性が良好となり、塗膜に適
度な強靭性を付与し、さらに水系の塗布材料であるにも
かかわらず迅速な成膜速度を得ることができる等、下塗
材に多様な効果を付与することができる。無機質水硬性
物質としては、各種のセメント、無水及び半水石膏、生
石灰並びに亜鉛華等が挙げられる。これらの中でもセメ
ントを使用することが好ましく、例えば、普通ポルトラ
ンドセメント、アルミナセメント、早強セメント、超早
強セメント、フライアッシュセメント、高炉セメント、
白色セメント、耐硫酸セメント、コロイドセメント及び
中庸熱ポルトランドセメント等があり、さらにこれらの
中でも、特に入手が容易で、適度な可使時間と良好な下
地ひびわれ追従性を両立できる、ポルトランドセメント
又はアルミナセメントが好ましい。これらの無機質水硬
性物質は、前記エマルションの固形分100重量部に対
して、50〜500重量部配合する。50重量部に満た
ない場合には塗膜の強靭性が不足し、又湿潤面に対する
接着性が劣ることがあり好ましくない。500重量部を
越える場合には、防水材の可使時間を著しく短くなり、
施工作業性に悪影響を与え、又塗膜の下地ひびわれ追従
性が低下してしまう。無機質水硬性物質は、2種以上を
併用することもできる。
【0015】○その他の成分 本発明の下塗材には、一般汎用の充填材を配合すること
も可能である。充填材を配合する場合には、塗布作業性
の向上、塗膜への強靭性の付与、塗膜タックの低減など
の効果が認められる場合がある。充填材の具体例として
は、各種等級の硅砂、タルク、炭酸カルシウム、カオリ
ン、チタン、タルク、木粉、酸化マグネシウム、マイ
カ、ケイソウ土、石英、鉄粉、ジルコニア、炭酸バリウ
ム、炭酸ストロンチウム、アルミ粉、石膏及び珪藻土等
の、一般汎用のものを用いることができる。充填材の配
合量は、組成物中の無機質水硬性物質に対して、20〜
600重量部であることが好ましい。20重量部に満た
ない場合には、特に充填材の配合効果が認められなくな
ることがあり、他方600重量部を越える場合には、防
水材組成物の塗膜が下地ひびわれ追従性に劣るものにな
ったり、また組成物が高粘度になり、塗装作業性が低下
することがある。
【0016】(2)防水材 以下、本発明の施工法で使用する防水材について説明す
る。 ○炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキル(メ
タ)アクリレート 該アルキル(メタ)アクリレートとしては、上記下塗材
で挙げた、炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキ
ル(メタ)アクリレートと同様の単量体が使用できる。
炭素数が10を越えるものは、得られる重合体の柔軟性
が低下して、防水材が下地ひび割れ追従性に欠けるもの
になったり、耐寒性が低下するので好ましくない。該ア
ルキル(メタ)アクリレートの割合は、全単量体中の6
0〜90重量%である。この割合が、60重量%を下回
ると、塗膜の下地ひびわれ追従性が劣るものとなり、他
方90重量%を越えると、塗膜の強度が低下したり、塗
膜にタックが生じたりする。
【0017】○メチル(メタ)アクリレート メチル(メタ)アクリレートは、その易加水分解性を利
用しており、水硬性物質と混合することにより、メチル
エステル基が徐々に加水分解を受け、水溶性のカルボキ
シル基を遊離し、混練分散性を良くする事により本発明
の防水材の可使時間を適度に延長せしめ、また、ある程
度効果が進んだ段階では、無機質水硬性物質より遊離さ
れるカルシウム等の多価金属イオンと前記カルボキシル
基が化学結合することにより、塗膜を強靭ならしめるな
ど、他の単量体では得ることができない特異な効果を得
ることができる。本発明に用いる上で特に好ましいの
は、メチルアクリレートである。メチル(メタ)アクリ
レートは、全単量体中で0.1〜8重量%使用すること
により本発明の目的が達成されるが、好ましくは0.1
〜5重量%である。この割合が、1重量%に満たない場
合は、本発明の効果が発揮されず、他方8重量%を越え
ると、塗膜の耐水性、耐アルカリ性が低下してしまう。
【0018】○N−メチロール(メタ)アクリルアミド
又はN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド N−メチロール(メタ)アクリルアミド又はN−アルコ
キシメチル(メタ)アクリルアミドは、下記一般式で示
される化合物である。ここで、R1 は水素又はメチル基
であり、R2 は水素又は炭素数1〜4のアルキル基、す
なわちメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基で
ある。
【0019】
【化3】
【0020】該化合物の具体例としては、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド、N−(ブトキシメチル)
(メタ)アクリルアミド等がある。この単量体の共重合
による効果としては、塗膜の耐水性を悪化させずに無機
質水硬生物質、充填材等との混合性を向上させること、
重合体に適当な架橋を行い塗膜を強靭化し機械的損傷を
受けにくくすること、さらに塗膜のタックを軽減するこ
と等がある。通常、無機質水硬生物質、充填材等とエマ
ルションの混合性を向上せしめるものには、分散剤、湿
潤剤等の低分子量水溶性高分子が使用されることが多い
が、これらは、塗膜の耐水性を低下させ、かつ塗膜タッ
クを増加させる欠点があり、無制限に添加使用すること
は困難であった。本発明では、この点を上記単量体を使
用することにより解決している。これらの全単量体中の
割合は、0.01〜30重量%であり、好ましくは0.
1〜10重量%である。この割合が、0.01重量%に
満たない場合は、本発明の効果が発揮されず、30重量
%を越える場合には、塗膜の柔軟性が低下し、下地ひび
割れ追従性が低下してしまう。
【0021】○その他の単量体 防水材で使用する重合体は、上記必須単量体に加え、そ
れらと共重合可能な不飽和エチレン結合を有する単量体
を必要に応じて重合されたものであってもよい。これら
の具体例としては、スチレン、(メタ)アクリロニトリ
ル、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート、酢酸ビニル及び/又は塩化ビニリデ
ン等が挙げられる。これらは、全単量体に対し、70重
量%未満の割合で使用することができる。
【0022】○ガラス転移点 本発明で用いる重合体は、上記単量体を重合して得られ
る重合体のうち、ガラス転移点(以下Tg点という)が
−20℃以下のものを使用する。Tg点が−20℃を越
えるものは、下地ひびわれ追従性に劣り、接着性が低下
し、また多くの場合、耐水性が不良になるので好ましく
ない。本発明に用いる重合体のTg点とは、無定型重合
体の各種性質が急変する温度で、この温度以下では重合
体の無定型部分の分子セグメント運動が凍結されるよう
な温度である。本発明における重合体のTg点は、種々
の温度での熱膨張を測定してそれぞれの温度に対して、
比容積をプロットし、得られた曲線で屈曲している点の
温度を求める方法により測定される。尚、個々の単独モ
ノマーよりなる重合体のTg点の値が知られているの
で、共重合体のTg点の値は、次の計算式によってもお
およその値を求めることができる。
【0023】
【式1】
【0024】CA ;成分Aの重量分率 CB ;成分Bの重量分率 TgA;成分A単独重合体のTg点(絶対温度) TgB;成分B単独重合体のTg点(絶対温度) ここでCA+CB=1である。
【0025】Tg点が−20℃以下の主な重合体を挙げ
ると(括弧内はTg点)、ポリエチルアクリレート(−
22℃)、ポリ−n−ブチルアクリレート(−54
℃)、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート(−85
℃)等があり、これらと共重合可能なモノマーからなり
Tg点が−20℃以下になる重合体としては、ポリアク
リル酸メチル(8℃)、ポリスチレン(87℃)、ポリ
酢酸ビニル(30℃)、ポリメタクリル酸(130℃)
等がある(これら以外の重合体のTg点については、丸
善(株)発行の化学便覧等を参照)。共重合体のTg点
の計算例を示すと、ブチルアクリレート70重量部、ス
チレン30重量部の共重合体のTg点は(1)式より求
めると−23℃となる。
【0026】○エマルション 前記下塗材で示したカチオン性又はノニオン性界面活性
剤を使用して、前記下塗材のエマルションの製造と同様
の方法により製造することができる。エマルション中の
界面活性剤の含有量も、下塗材と同様である。
【0027】○無機質水硬性物質 防水材に使用する無機質水硬性物質は、下塗材で示した
無機質水硬性物質と同様のものが使用でき、好ましいの
はアルミナセメントとポルトランドセメントである。こ
れらは、可使時間が比較的長くとれる長所があり、中で
も特に好ましいのがアルミナセメントであり、最も長い
可使時間を得ることができ、ポルトランドセメントに比
較して防水材の下地ひびわれ追従性に優れる傾向があ
る。無機質水硬性物質は、重合体固形分100重量部に
対して5〜100重量部の範囲で使用すことが好まし
く、より好ましい範囲は、10〜50重量部である。5
重量部に満たないと、無機質水硬性物質の添加効果が十
分に発揮されず、100重量部を越える場合には、可使
時間が短くなり、下地ひびわれ追従性が低下する傾向が
ある。
【0028】○その他の成分 本発明の防水材には、上記下塗材で使用したものと同様
の充填材を併用することも可能である。充填材の配合に
より、塗布作業性の向上、塗膜への強靭性の付与、塗膜
タックの低減などの効果が認められる場合がある。これ
らは、組成物の無機質水硬性物質に対して、20〜60
0重量部配合することが好ましい。20重量部に満たな
い場合には、充填材の配合効果が認められなくなること
があり、他方600重量部を越える場合には、防水材組
成物の塗膜が下地ひびわれ追従性に劣るものになった
り、又組成物が高粘度になり、塗装作業性が低下するこ
とがある。
【0029】(3)施工方法 以下、本発明の施工方法について説明する。まず、建造
物の表面に上記(1)の下塗り材を施工する。この場
合、下塗材は、通常の方法で施工することができ、例え
ば防水すべき構造物の表面に、刷毛又はローラー等によ
り塗布したり、またはスプレーガン等で吹付ける等の一
般的な方法により塗布し、塗膜を形成させる。
【0030】次に、下塗材の塗膜上に上記(2)の防水
材を施工する。この場合、下塗材と同様の施工方法によ
り行えばよいが、防水材の場合は、塗膜に優れた下地ひ
びわれ追従性を付与するために、膜厚への配慮を行うこ
とが好ましい。防水材の粘度としては、塗布方法に応じ
て異なるが、300cps以上(B型粘度計、12回
転、ローターNo.4、20℃)であることが施工性に
優れるため好ましく、より好ましくは1000〜500
00cpsである。粘度が300cpsより小さいと、
一度に厚塗りすることが難しくなり、また高粘度となる
場合は、厚塗りができる利点があるが、高粘度に過ぎる
ときは施工性に難点が生じることがある。下地ひびわれ
追従性は一般には塗膜厚が厚くなるほど大きくなるの
で、防水材は基本的に膜厚が厚くなるように施工するの
が好ましく、形成膜厚が200〜3000μmの範囲に
なるように施工するのが望ましい。200μmに満たな
い場合は、ピンホール等の塗装欠陥が生じ易く漏水の原
因となる場合があり、他方3000μmを越えても膜厚
に見合った下地ひびわれ追従性が得られないばかりか、
コスト高となり好ましくない。
【0031】
【実施例】以下に、実施例および比較例を挙げ、本発明
を具体的に説明する。尚、以下において、「部」とは
「重量部」を、「%」は「重量%」を意味する。 ○各実施例及び比較例における評価方法 (1)下地ひびわれ追従性試験体 スレート板(30×30×0.5cm)に、下塗材を刷
毛で1.0kg/m2となる量塗布し、20℃、60%
R.H.条件下で7日放置後、下塗材の塗膜上から防水
材を1.0kg/m2 となる量塗布し、20℃、60%
R.H.条件下で7日放置し、これを試験体とした。得
られた試験体の塗膜を指触し、塗膜のタックを評価し
た。タックの少ないものは「なし」、強いものには「あ
り」と評価した。作製した前記試験体を8等分し(15
0×75×5mm)、塗膜を塗布していない側のスレー
ト面に、切り込みを入れ、図1に示すひびわれ追従性試
験体に加工した。この試験体を図1の矢印の方向に5m
m/分引張速度で引張試験を行い、防水材にピンホー
ル、又は破断を生じた時の追従ひびわれ幅を測定した。
尚、下記表5及び表7における塗膜タックの判定の○及
び×は、それぞれ以下の意味である。 ○:タックあり ×:タックなし 又、下地ひび割れ追従性試験の判定の○,△及び×は、
それぞれ以下の意味である。 ○:優良;4mm以上の下地ひびわれ追従性を有する △:良好;2mm以上4mm未満の下地ひびわれ追従性
を有する ×:不良;2mm未満の下地ひびわれ追従性しか有さな
【0032】(2)接着力試験 コンクリート舗道板(30×30×5cm)にアスファ
ルト防水材〔日新工業(株)仕様番号SW−132〕、
シート防水材〔ロンシール工業(株)製、商品名;ロン
プルーフ〕、塗膜防水材A〔三井東圧化学工業(株)、
商品名;サンシラールN〕、塗膜防水材B〔アロンウオ
ール〕を塗装した下地、及び何も塗装しない無塗装下地
の合計5種類の下地を作製した。かかる下地に、下塗材
を刷毛で1.0kg/m2 塗布し、20℃、60%R.
H.条件下で7日放置した後、防水材を2.0kg/m
2 塗布し、20℃、60%R.H.条件下で7日放置し
たものを接着力評価用試験体とした。作製した接着力試
験用試験体は、20℃の水中に1ケ月間浸漬し、取り出
した後、建研式接着力試験機で接着力を測定し、剥離箇
所も記録した。尚、下記表6及び表8において、接着
力、接着力、接着力、接着力及び接着力は、下
地がそれぞれ、アスファルト防水材、シート防水材、塗
膜防水材A、塗膜防水材B及び無塗装の場合の接着力に
該当する。剥離箇所において、A,B及びCは、それぞ
れ以下の意味である。 A:下塗材と防水材の界面破壊 B:防水材の凝集破壊 C:下地と下塗材との界面破壊 又、接着強度の判定の○,△及び×はそれぞれ以下の意
味である。 ○:良好;剥離箇所が何らかの材料の凝集破壊であり、
又接着力が10kgf/cm2 以上 △:可 ;良好における、どちらか1つの条件が満たさ
れない ×:不良;良好における、いずれの条件も満たさない
【0033】○エマルションの製造 内容積20リットルの撹拌機を備えたステンレス製反応
釜中に、水53部を仕込んだ。内温を80℃に加温した
後、2−エチルヘキシルアクリレート70部、メチルア
クリレート1部、アクリル酸1部、スチレン28部、ア
ゾビスアミノプロパン塩酸塩1部及び界面活性剤のポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB18.
5)1部及び水41部からなる混合液を、撹拌下連続的
に滴下し、一方で、重合触媒として2,2’−アゾビス
−2−アミノジプロパンの10%水溶液10部(単量体
100部に対して1部)を撹拌下連続的に滴下して重合
反応を実施した。6時間後に重合反応を完了し、固形分
濃度50%のエマルションを得た。これをエマルション
No.1という。表1及び表2の組成に従い、エマルシ
ョンNo.2及びNo.7においては水を53.5部を
仕込んだ以外は上記と同様にして、表1に示す下塗材の
製造に使用するエマルション、及び表2に示す防水材の
製造に使用するエマルションを製造した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】○下塗材の製造 表3に示す配合で、エマルション、無機質水硬性物質及
びその他の充填材を撹拌混合し、下塗材を得た。又、比
較のため、市販の下塗材〔塩素樹脂系プライマー、アロ
ンコートPA、東亞合成化学工業(株)〕も使用した。
【0037】
【表3】 *市販品:アロンコートPA
【0038】○防水材の製造 表4に示す配合で、エマルション、無機質水硬性物質及
びその他の充填材を撹拌混合し、下塗材を得た。
【0039】
【表4】
【0040】○実施例1〜7 実施例1〜7は、本発明の下塗材と防水材を積層施工し
た防水施工法である。下地ひび割れ追従性試験及び塗膜
の表面タック試験の結果を表5に、接着性試験の結果を
表6に示す。本発明の防水施工法では、塗膜の下地ひび
われ追従性が大きく、塗膜タックがなく、且つ各種下地
に対する接着性に優れていることがわかる。
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】○比較例1 比較例1は、無機質水硬性物質を使用しない点のみが本
発明で使用する下塗材と異なっている下塗材と、本発明
で使用する防水材を積層施工したものである。下地ひび
割れ追従性試験及び塗膜の表面タック試験の結果を表7
に、接着性試験の結果を表8に示す。結果より、ひびわ
れ追従性は優れているものの各種下地に対する接着性が
劣っている。
【0044】○比較例2 比較例2は、単量体としてメチルアクリレート又はエチ
ルアクリレート及び(メタ)アクリル酸を使用しない重
合体からなる下塗材と、本発明で使用する防水材を積層
施工したものである。下地ひび割れ追従性試験及び塗膜
の表面タック試験の結果を表7に、接着性試験の結果を
表8に示す。結果より、ひびわれ追従性は優れているも
のの、各種下地に対する接着性が劣っている。これは、
下塗材で使用する単量体として(メタ)アクリル酸が含
まれていないことにより、無機質水硬性物質との相互作
用が得られず、結果として下地との接着性に劣るように
なったものと推定される。
【0045】○比較例3 比較例3は、単量体として炭素数4〜10のアルキル
(メタ)アクリレートの使用量が本発明の範囲を下回る
重合体を使用した下塗材と、本発明で使用する防水材を
積層施工したものである。下地ひび割れ追従性試験及び
塗膜の表面タック試験の結果を表7に、接着性試験の結
果を表8に示す。結果より、下地ひびわれ追従性はさほ
ど優れたものではなく、また各種下地に対する接着性が
劣っている。これは、炭素数4〜10のアルキル(メ
タ)アクリレートの使用量が本発明の範囲を下回るため
に、下塗材塗膜が硬質となってしまい下地ひびわれ追従
性が低下し、さらに乾燥による塗膜の収縮を下塗材塗膜
が吸収できないために、下地への密着性が低下したもの
と推定される。
【0046】○比較例4 比較例4は、市販の溶剤型プライマーを下塗材として用
い、本発明で使用する防水材を積層施工したものであ
る。下地ひび割れ追従性試験及び塗膜の表面タック試験
の結果を表7に、接着性試験の結果を表8に示す。結果
より、ひびわれ追従性はさほど優れたものではなく、ま
た各種下地に対する接着性が劣っている。これは、一般
的に使用される溶剤型の下塗材は各種下地によって、密
着し易いものとしにくいものとがあることを示してい
る。特に、アスファルト系下地に対しては、溶剤がアス
ファルトを溶解する作用があり、ほとんどの場合、十分
な接着力を得ることができない。又、該下塗材は硬質で
かつ膜厚が薄くしか塗布出来ないため、下地ひびわれ追
従性に劣ったものとなる。
【0047】○比較例5〜7 比較例5〜7は、本発明で使用する下塗材の上に、本発
明で使用するものとは異なる防水材を積層施工したもの
である。下地ひび割れ追従性試験及び塗膜の表面タック
試験の結果を表7に、接着性試験の結果を表8に示す。
比較例5は、単量体として炭素数4〜10のアルキル
(メタ)アクリレートの使用量が本発明の範囲を下回る
重合体を使用した防水材を塗布した例であり、防水材塗
膜が硬質となったため、下地ひびわれ追従性が大幅に低
下している。比較例6は、単量体としてn−メチロール
アクリルアミドを使用しない重合体からなる防水材を塗
布した例であり、、塗膜タックが強く、防水材としての
適用はできないもので、又塗膜が軟らかすぎるために接
着力も十分な値ではない。比較例7は、単量体としてn
−メチロールアクリルアミド及びメチル(メタ)アクリ
レートを使用しない重合体からなる防水材を塗布した例
であり、塗膜タックが強く、防水材としての適用はでき
ないもので、又塗膜が軟らかすぎるために接着力も十分
な値ではない。
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】
【発明の効果】本発明の防水施工方によれば、施工工程
数を従来の最低3工程から2工程に減少することがで
き、施工する下塗材及び防水材は全て水系でのもので、
悪臭の心配がなく安全性が高く、又下塗材は各種下地に
対する接着性に優れ、下塗材と防水材とを積層して得ら
れた塗膜は、優れた下地ひびわれ追従性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例及び比較例において、下地ひび
割れ追従性試験で使用した試験体を示す図で、(a)は
上面図であり、(b)は側面図である。
【符号の説明】 1 下塗材及び防水材の塗膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小栗 嵩 愛知県名古屋市港区昭和町17番地の23東亞 合成化学工業株式会社名古屋工場内 (72)発明者 錦 保信 愛知県名古屋市港区昭和町17番地の23東亞 合成化学工業株式会社名古屋工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建造物の表面に下記組成物(1)からなる
    下塗材を施工し、その塗膜表面上に下記組成物(2)か
    らなる防水材を施工することを特徴とする防水施工法。 (1)炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキル
    (メタ)アクリレートから選ばれる1種以上の単量体
    、メチルアクリレート又はエチルアクリレートから選
    ばれる1種以上の単量体及び(メタ)アクリル酸から
    選ばれる1種以上の単量体を必須構成単量体とし、全
    単量体中のそれらの割合が単量体は20〜95重量
    %、単量体は0.1〜20重量%及び単量体は0.
    1〜5重量%であり、かつ単量体、単量体及び単量
    体の合計量が30重量%以上である重合体が、カチオ
    ン性又はノニオン性の界面活性剤により水に乳化分散さ
    れているエマルションと、該エマルション固形分の10
    0重量部に対して50〜500重量部の無機質水硬性物
    質からなる組成物。 (2)炭素数4〜10のアルキル基を有するアルキル
    (メタ)アクリレートから選ばれる1種以上の単量体
    、メチル(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上
    の単量体及び下記一般式で表される単量体を必須構
    成単量体とし、全単量体中のそれらの割合が単量体は
    60〜90重量%、単量体は0.1〜8重量%及び単
    量体は0.01〜30重量%であり、単量体、単量
    体及び単量体の合計量が30重量%以上であり、か
    つガラス転移点が−20℃以下である重合体がカチオン
    性又はノニオン性の界面活性剤により水に乳化分散され
    ているエマルションと、無機質水硬性物質からなる組成
    物。 【化1】 1 :水素又はメチル基 R2 :水素又は炭素数1〜4のアルキル基
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