JPH07291145A

JPH07291145A - 自動車のルーフ構造

Info

Publication number: JPH07291145A
Application number: JP6113988A
Authority: JP
Inventors: Norihisa Kataoka; 則久片岡
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-04-28
Filing date: 1994-04-28
Publication date: 1995-11-07

Abstract

(57)【要約】【目的】駐車中のキャビン内高温化を防止すると共
に、雨中走行時におけるリヤウインドゥガラス８への雨
滴付着を防止する自動車のルーフ構造を提供する。【構成】自動車のルーフ板６の上方に、スリット状の
空気流路２を介して重ね合せた覆ルーフ板１を覆設し、
その覆ルーフ板１の前端部分を、自動車の進行方向に開
口する空気吸い込み口３になすと共に、覆ルーフ板１の
後端を、リヤウインドゥガラス８の上縁に沿って開口す
る空気吹き出しスリット５に形成し、覆ルーフ板１が受
ける太陽輻射熱を空気流路２の空気層によって断熱する
と共に、走行に基づいて、空気吸い込み口３から外気を
連続的に吸い込ませて、空気吹き出しスリット５から、
リヤウインドゥガラス８の表面に沿って、噴出流７を流
下させて雨滴付着を防止する構造が特徴である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車のキヤビンのル
ーフ構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】通常タイプの乗用自動車のルーフ構造
は、運転室と客室を共通の天井板で一体に覆い、その天
井板の内側に、断熱材をライニングすると共に、その断
熱材と天井板との間に、ワイヤハーネスを配線した構造
になっている。そして、そのルーフ構造に続くリヤ部分
はリヤウインドゥガラスを装着して、車体後方の視認が
できるリヤ窓になした構造が一般的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】以上の従来のルーフ構
造は、一応のルーフ機能を有するものの、そのルーフ板
が鋼板であることから、太陽輻射熱を吸収し易く、強い
太陽光線を受けて駐車しておくと、キャビン内が極めて
高温になる共通した難点がある。さらに、前記の従来の
リヤ構造は、雨滴がリヤウインドゥガラスに付着するの
で、雨中走行時に後方視認が困難となって、安全運転を
阻害することがある。

【０００４】一方、そのリヤウインドゥガラスの付着雨
滴を除去して、安全運転を図る対策として、リヤウンイ
ドゥワイパーを設けたものが存在する。しかし、このリ
ヤウインドゥワイパーはコスト高にして外観美に劣るの
で、一般的に普及し難い不具合がある。

【０００５】本発明は、以上の従来技術の難点を解消
し、太陽熱によるキャビン内高温化を防止すると共に、
リヤウインドゥの雨滴付着を防止するルーフ構造を提供
するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】以上の技術課題を解決す
る本発明の自動車のルーフ構造は「自動車のルーフ板の
上に、スリット状の空気流路を介して覆設した覆ルーフ
板を設け、該覆ルーフ板の前端に当る前記空気流路の前
端を、自動車の進行方向に開口する空気吸い込み口にな
すと共に、前記覆ルーフ板の後端に当る前記空気流路の
終端を、リヤウインドゥガラスの上端に沿って開口し、
該リヤウインドゥガラスのガラス面に沿って、前記空気
吸い込み口からの吸気を流下噴出させる空気吹き出しス
リットになした構造」が特徴である。

【０００７】

【作用】以上の構成の本発明の自動車のルーフ構造は、
前端を、走行方向に開口する空気吸い込み口にして、後
端を、リヤウインドゥガラスにその吸い込み空気を流下
噴出させる空気吹き出しスリットになす覆ルーフ板を覆
設した構造を要旨となすので、その空気流路を中間層と
なす二重天井板構造となる。従って、停車中は、その空
気流路内の空気が断熱空気層として機能し、太陽輻射熱
を覆ルーフ板が受けても、その空気断熱層を介するルー
フ板は、さ程高温とならず、キャビン内の高温化が防止
できる。

【０００８】そして、その停車が長時間になって、その
空気流路中の空気が覆ルーフ板の影響によって高温化し
ても、後端の空気吹き出しスリットが、前端の空気吸い
込み口より低いポジションに存在するので、その高温化
した空気は前端の空気吸い込み口から自然排出され、後
端の空気吹き出しスリットから外気が流れ込み、その覆
ルーフ板の下の空気流路内の空気は自然換気されるの
で、ルーフ板が高温化してキャビン内高温をもたらすこ
となく、キャビン内高温防止作用が維持される。

【０００９】そして、自動車走行中は、その走行に基づ
いて、前端の空気吸い込み口から外気が連続的に吸い込
まれて、後端の空気吹き出しスリットから、その吸い込
み空気をリヤウインドゥガラスの上縁から下方へ流下噴
出させるので、リヤウインドゥガラスに付着した雨滴
や、付着しようとする雨滴は、その流下噴出流の層流に
よって飛ばされて付着が防止され、リヤウインドゥガラ
スを、的確に後方視認し得る程度に、自動的にクリーニ
ングし美麗な状態に維持することができる。

【００１０】

【実施例】以下、実施例に基づいて詳しく説明する。即
ち、本発明の一実施例を示す図１を参照して、運転室と
客室に共通のルーフ板６を一体に設けると共に、そのル
ーフ板６の後端部分を、リヤウインドゥガラス８を装着
したリヤウインドゥ１０になす乗用自動車において、ル
ーフ板６の上に、スリット状の空気流路２を介して重ね
合せた覆ルーフ板１が一体に覆設されている。なお、図
中の９は断熱ライニング、１１はワイヤハーネスであ
る。

【００１１】そして、その覆ルーフ板１は、ルーフ板６
の前端から後端まで覆蓋すると共に、前端部分は、先拡
げ形状を有して若干広めに開口する空気吸い込み口３に
形成されると共に、後端部分は、リヤウンイドゥ１０側
に曲って下がり、リヤウインドゥガラス８の上縁の横方
向に沿って開口する空気吹き出しスリット５に形成さ
れ、この空気吸い込み口３から空気吹き出しスリット５
に貫通する空気流路２を形成している。

【００１２】そして、自動車が走行すると、その走行に
基づいて、外気が前端の空気吸い込み口３から自動的か
つ連続的に吸い込まれて、空気流路２を通過し、後端の
空気吹き出しスリット５から、噴出流７がリヤウインド
ゥガラス８の表面に沿って流下するようになっている。

【００１３】以上の図１実施例のものは前記の作用があ
り、ルーフ板６の高温化によるキャビン内高温化が防止
できると共に、雨中走行時のリヤウインドゥガラス８へ
の雨滴付着を防止するので、従来構造のリヤウインドゥ
ワイパーが無用になる。

【００１４】なお、本発明の自動車のルーフ構造は、図
１実施例のものに限定されず、図２のように、空気流路
２を、空気吸い込み口３から後方へ向って断面積が漸減
する形状になし、空気吹き出しスリット５からの噴出圧
力を一段と強くして、前記の雨滴付着防止作用を一段と
有効にしたり、或は、図示しないが、覆ルーフ板１を、
ルーフ板６に対して着脱自在になし、夏季または雨天の
ときのみ装着する構造にしたり、さらに、既設自動車へ
の後付け構造にすることがある。

【００１５】

【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明の自動車の
ルーフ構造は、駐車中のキャビン内高温化を防止して乗
車フィーリングの向上を図ると共に、雨中走行時のリヤ
ウインドゥガラスへの雨滴付着を防止して安全運転の向
上を促進し、さらに、構造簡素であることから、低コス
トに提供可能にして、普及し易い実用性を有し、広く一
般乗用車等の利用者の便宜向上を図る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明一実施例の自動車用のルーフ構造を示
し、図中の（Ａ）はそのルーフ構造を有する自動車の側
面図、図中の（Ｂ）はそのルーフ構造の横断面図

【図２】本発明の他の実施例の自動車のルーフ構造を示
す側面図

【符号の説明】

１覆ルーフ板２空気流路３空気吸い込み口５空気吹き出しスリット６ルーフ板７噴出流８リヤウインドゥガラス９断熱ライニング１０リヤウインドゥ１１ワイヤハーネス

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】自動車のルーフ板の上に、スリット状の
空気流路を介して覆設した覆ルーフ板を設け、該覆ルー
フ板の前端に当る前記空気流路の前端を、自動車の進行
方向に開口する空気吸い込み口になすと共に、前記覆ル
ーフ板の後端に当る前記空気流路の終端を、リヤウイン
ドゥガラスの上端に沿って開口し、該リヤウインドゥガ
ラスのガラス面に沿って、前記空気吸い込み口からの吸
気を流下噴出させる空気吹き出しスリットになした構造
を特徴とする自動車のルーフ構造。