JPH07290497A - 樹脂製品の成形方法及び成形用金型装置 - Google Patents

樹脂製品の成形方法及び成形用金型装置

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JPH07290497A
JPH07290497A JP8891894A JP8891894A JPH07290497A JP H07290497 A JPH07290497 A JP H07290497A JP 8891894 A JP8891894 A JP 8891894A JP 8891894 A JP8891894 A JP 8891894A JP H07290497 A JPH07290497 A JP H07290497A
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molding
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宣芳 馬場
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】基材本体及びその表面に熱融着されたシート材
を備えた樹脂製品を製造するに際し、コストの低減を図
り、金型装置の設計の自由度の増大を図る。 【構成】インストルメントパネルは、基材本体と弾性シ
ート材3とを備える。成形に際し、予め製造された弾性
シート材3を、固定型12、可動型13を開いた状態で
セット面15に当接させてセットする。そして、可塑化
された樹脂材料を固定型12側のランナ22からトンネ
ルゲート21B及びメインゲート21Aを介してキャビ
ティ17内に射出充填する。すると、弾性シート材3が
熱融着層4が樹脂材料と融着する。その後、型開きを
し、押出ピン25,26を突出させることにより、基材
本体等が取り出される。樹脂供給機構が固定型12に、
押出機構が可動型13にそれぞれ設けられるので、両機
構が相互に干渉しあうことがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用インストルメ
ントパネル等に代表される、基材本体表面に部分的にシ
ート材が熱融着されてなる樹脂製品の成形方法及びその
成形用金型装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、インストルメントパネル(以
下、「インパネ」という)は、硬質樹脂よりなる基材及
びその表面に取着された弾性シート材よりなっている。
インパネは、その構造上、表面全体に弾性シート材の設
けられた「フルパッドタイプ」、基材の一部が剥き出し
になった「ハーフパッドタイプ」、基材のみから構成さ
れる「パッドレスタイプ」の3種類に大別される。
【0003】例えば、図10に示すように、大衆車に多
く採用される「ハーフパッドタイプ」のインパネ51の
基材52は、所定の剛性及び成形性等が要求されること
から、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン)やPP(ポリプロピレン)等を主材として形成され
ている。また、弾性シート材53は、例えば、軟質ポリ
ウレタンフォームよりなるクッション層54、PVC
(ポリ塩化ビニル)よりなる表皮層55等を備えてい
る。
【0004】上記インパネ51は、例えば次にようにし
て形成される。すなわち、予め公知の真空成形等により
弾性シート材53を所定の形状としておく。次に、図1
1に示すように、その弾性シート材53を基材52を成
形するための金型装置56内の所定の位置にセットす
る。この金型装置56は固定型57及び可動型58を有
し、これら両型57,58により基材52を形成するた
めのキャビティ59が構成される。そして、このキャビ
ティ59内に可塑化された樹脂材料を固定型57に形成
された複数のゲート60より射出充填する。すると、該
樹脂材料により、基材52が形成されるとともに、その
表面には、弾性シート材53が熱融着される。その後、
両型57,58が型開きされ、固定型57に設けられた
押出ピン61により押し上げられることにより、前述し
たインパネ51が取り出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記技術に
おいては、ゲート60を含む樹脂供給機構と、型開き後
の成形物を押し上げるための押出機構とが、共に固定型
57に設けられる構成となっていた。この押出機構は、
前記押出ピン61の外に、シリンダ等の駆動源を含んで
いるものであり、通常は可動型に設けられているもので
ある。しかしながら、上記技術では、弾性シート材53
が可動型58側に設けられる都合上、固定型57内に押
出機構を設けざるを得ず、コストの著しい上昇を招いて
いた。
【0006】また、樹脂供給機構と、型開き後の成形物
を押し上げるための押出機構とが、共に固定型57に設
けられているため、固定型57の内部機構が著しく複雑
なものとなってしまうおそれがあった。この場合には、
両機構が干渉しあってしまい、金型装置56自身の設計
において支障を来すおそれがあった。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、基材本体及びその表面
に熱融着されたシート材を備えた樹脂製品を製造するに
際し、コストの低減を図ることができる樹脂製品の成形
方法並びにコストの低減及び設計の自由度の向上を図る
ことの可能な樹脂製品の成形用金型装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、樹脂材料よりなる基材本
体と、その表面の一部に対し熱融着されたシート材とか
らなる樹脂製品の成形方法であって、前記シート材を、
真空成形法により成形し、所定の形状とする工程と、一
部に前記シート材がセットされるセット面を有し、前記
基材本体の一部を形成するための第1の成形面を備えた
第1の金型と、該第1の金型に対し相対的に接離可能に
配設され、前記基材本体の残りの部分を形成するための
第2の成形面を備えた第2の金型とからなる金型装置を
用意する工程と、前記シート材の表面を前記第1の金型
のセット面にほぼ当接させた状態で、前記シート材を前
記第1の成形面及び第2の成形面によって構成されるキ
ャビティ内にセットする工程と、可塑化された樹脂材料
を、射出成形装置から前記第1の金型に設けられた連通
路を介して前記第2の金型に設けられた少なくとも1つ
のゲートより前記キャビティ内に射出し、充填する工程
と、前記第1の金型及び第2の金型を型開きし、前記第
2の金型に設けられた押出機構により、表面の一部に対
し前記シート材が熱融着された基材本体を前記金型装置
から取り出す工程とを備えたことをその要旨としてい
る。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記ゲートを偏平状に形成する
とともに、かつ、当該ゲート内に存在していた樹脂材料
により、前記基材本体から裏面側へ突出するリブを一体
形成するようにしたことをその要旨としている。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明は、熱可塑
性樹脂によって構成される基材本体と、該基材本体表面
の一部に対し熱融着されてなるシート材とを備えた樹脂
製品を成形するための金型装置であって、一部に前記シ
ート材がセットされるセット面を有し、前記基材本体の
一部を形成するための第1の成形面を備えるとともに、
射出成形装置からの可塑化された樹脂材料を導入するた
めの連通路を備えた第1の金型と、該第1の金型に対し
接離可能に配設され、前記第1の成形面との整合により
前記基材本体を形成するためのキャビティを構成する第
2の成形面を備え、かつ、前記連通路からの樹脂材料を
前記キャビティ内へ射出するためのゲートを有し、さら
に、成形後の前記基材本体を押し出すことにより取り出
すための押出機構を有してなる第2の金型とを備えたこ
とをその要旨としている。
【0011】
【作用】上記請求項1に記載の発明によれば、まず、シ
ート材が、真空成形法により成形され、所定の形状とさ
れる。また、第1の金型と、該第1の金型に対し相対的
に接離可能に配設された第2の金型とからなる金型装置
が用意される。さらに、シート材の表面が第1の金型の
セット面にほぼ当接された状態で、シート材が第1の金
型の第1の成形面及び第2の金型の第2の成形面によっ
て構成されるキャビティ内にセットされる。
【0012】次に、可塑化された樹脂材料が、射出成形
装置から第1の金型に設けられた連通路を介して第2の
金型に設けられた少なくとも1つのゲートよりキャビテ
ィ内に射出され、充填される。その後、第1の金型及び
第2の金型が型開きされ、第2の金型に設けられた押出
機構により、表面の一部に対しシート材が熱融着された
基材本体が、金型装置から取り出され、樹脂製品が得ら
れる。
【0013】本発明によれば、射出成形装置から射出さ
れる樹脂材料は、第1の金型に設けられた連通路にまず
導入される。すなわち、樹脂供給機構は第1の金型側に
設けられることとなる。一方、押出機構は第2の金型に
設けられる。このため、樹脂供給機構と押出機構とが互
いに干渉しあってしまうことがない。
【0014】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明の作用に加えて、前記ゲートが偏平
状に形成するとともに、かつ、当該ゲート内に存在して
いた樹脂材料により、前記基材本体から裏面側へ突出す
るリブが一体形成される。
【0015】このため、射出された樹脂材料は、ゲート
内で一旦拡散されてからキャビティ内に充填される。こ
のとき、射出された樹脂材料が直接的にシート材に当た
りにくく、その樹脂材料の圧力及び熱が直接的かつ局部
的に加わってしまうのが抑制される。従って、その圧力
及び熱によりシート材が損傷されるのが防止される。ま
た、ゲートに対応した余剰部分の付け根部分は、偏平状
に形成されるいるため、冷却に際して固化の時間に大き
な差が生ずることはなく、基材本体の表面側にいわゆる
「ひけ」が発生しにくくなる。さらに、上記ゲートに対
応したリブにより、樹脂製品が補強され、強度、剛性の
増大が図られる。
【0016】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
第1の金型のセット面にシート材がセットされる。ま
た、第1の金型の第1の成形面及び第2の金型の第2の
成形面により、基材本体の一部を形成するためのキャビ
ティが構成される。射出成形装置からの可塑化された樹
脂材料が第1の金型の連通路に導入され、連通路から第
2の金型に設けられたゲートを介してキャビティ内へ射
出される。そして、第2の金型に設けられた押出機構に
より、成形後の基材本体が押し出される。この押出によ
り、基材本体とシート材とを備えた樹脂製品が得られ
る。
【0017】本発明においても、第1の発明とほぼ同等
の作用を奏する。また、樹脂供給機構と押出機構とが互
いに干渉しあってしまうことがないため、金型装置を設
計するに際し、干渉を考慮する必要がない。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
8に基づいて説明する。自動車の運転席及び助手席の前
側には、図2に示すように、計器板周りの樹脂製品とし
てのインストルメントパネル(以下、「インパネ」とい
う)1が配設される。このインパネ1は、基材本体2
と、その上面(図では斜線を付した箇所)に取着された
弾性シート材3とを備えている。すなわち、本実施例の
インパネ1は、大衆車に多く採用される「ハーフパッド
タイプ」のものであって、基材本体2の一部が剥き出し
になっている。
【0019】図3に示すように、前記基材本体2は、フ
ィラーの混入されたポリプロピレン(フィラー入りP
P)よりなり、所定の剛性が確保されている。また、弾
性シート材3は、内層側(図の下側)から順に、PPよ
りなる熱融着層4、該熱融着層4の外側(図の上側)に
位置し、PPフォームよりなるクッション層5及び該ク
ッション層5の外側に位置し、ポリ塩化ビニル(PV
C)よりなるソリッド表皮層6が一体となることにより
構成されている。そして、本実施例では、弾性シート材
3の熱融着層4が、基材本体2の上面に対し熱融着によ
り接合されることにより、弾性シート材3と基材本体2
との間の密着性が確保されている。
【0020】また、図4に示すように、基材本体2に
は、裏面側(図の左側)へ突出するリブ7が一体形成さ
れている。該リブ7は、所定間隔毎に複数本設けられて
いる。本実施例においては、リブ7の厚さは「3〜5m
m」程度となっている。
【0021】次に、上記のインパネ1の基材本体2を成
形するための金型装置11について説明する。図1に示
すように、金型装置11は、第1の金型を構成する固定
型12及び第2の金型を構成する可動型13を備えてい
る。固定型12は、可動型13に対し接離可能に配設さ
れている。また、固定型12は、基材本体2の一部を形
成するための第1の成形面14を備えているとともに、
前記弾性シート材3がセットされるセット面15を有し
ている。さらに、可動型13は、第2の成形面16を備
えている。そして、固定型12及び可動型13が相互に
当接し、第1の成形面14と第2の成形面16とが整合
することにより、前記基材本体2を形成するためのキャ
ビティ17が構成される。
【0022】併せて、本実施例では、前記可動型13に
は、キャビティ17に開口する複数の(図では1つのみ
示す)ゲート21が形成されている。また、固定型12
には、前記ゲート21及び固定型12の外部とを連通す
る連通路としてのランナ22が形成されている。
【0023】前記ゲート21は、固定型12の移動方向
とほぼ平行に延びるようにして形成されている。また、
ゲート21は、その空間が平板状をなすように形成され
たメインゲート21Aと、前記ランナ22とメインゲー
ト21Aとを連通するべく前記キャビティ17をかいく
ぐるようにして形成されたトンネルゲート21Bとから
なっている。また、前記ランナ22とトンネルゲート2
1Bとの間には、第1の空間23と、その下部に形成さ
れたアンダーカット状をなす第2の空間24とが形成さ
れている。
【0024】なお、前記メインゲート21Aの幅(厚
さ)は、前記リブ7の厚さに対応している。換言すれ
ば、前記メインゲート21Aは、キャビティ17内に樹
脂材料を射出するための通路であるとともに、リブ7を
形成するためのキャビティ17の一部としての役割も兼
ね備えている。さらに、メインゲート21Aは、その内
部を通過する樹脂材料が拡散するよう、十分広く形成さ
れている。
【0025】また、本実施例において、前記可動型13
には、成形された基材本体2を押し上げるための押出機
構が設けられている。すなわち、押出機構は、前記キャ
ビティ17及び前記第2の空間24に対し、可動型13
から出没可能に設けられた押出ピン25,26と、これ
ら押出ピン25,26を作動させるための図示しないシ
リンダとを備えている。これら押出ピン25,26は、
金型装置11の型開き後において、前記シリンダが作動
することにより、可動型13から突出するようになって
いる。
【0026】次に、本実施例における、上記インパネ1
の製造方法について説明する。まず、予め、弾性シート
材3を製造する。すなわち、上記の3層構造よりなる平
面状のシートを得る。次いで、公知の真空成形法によ
り、インパネ1の上面の形状に沿った形状に成形する。
その後、余分な箇所をトリミングにより切断除去する。
これら一連の工程を経ることにより、弾性シート材3が
得られる。
【0027】そして、図5に示すように、前記金型装置
11のキャビティ17内の所定の箇所に、予め形成され
た前記弾性シート材3をセットする。より詳しくは、両
型12,13を型開きした状態で、前記固定型12のセ
ット面15に弾性シート材3を当接させ、その後、固定
型12を可動型13に当接させる。このとき、弾性シー
ト材3は、そのソリッド表皮層6がセット面15に当接
した状態でセットされる。
【0028】続いて、図6,7に示すように、射出成形
装置を用いて、該装置の一部を構成するノズル31から
可塑化されたフィラー入りPP(樹脂材料)を、前記ラ
ンナ22からゲート21を介してキャビティ17内に射
出する。すると、樹脂材料がキャビティ17内に充填さ
れる。このとき、樹脂材料の持つ熱により、熱融着層4
が軟化する。その後、樹脂材料が冷却固化することによ
り、熱融着層4が樹脂材料と融着する。この融着によ
り、弾性シート材3と樹脂材料(基材本体2)とが接合
される。
【0029】そして、図8に示すように、両型12,1
3が型開きされる。このとき、前記第2の空間24のア
ンダーカット形状等により、基材本体2は、可動型13
側にくっついてくる。これとともに、前記シリンダが作
動し、押出ピン25,26が上方へ突出する。すると、
前記トンネルゲート21Bとメインゲート21Aとの間
で樹脂の切断が起こり、成形された基材本体2等が押し
上げられる。そして、弾性シート材3が取着された基材
本体2が可動型13から取り出され、上記インパネ1が
得られる。
【0030】このようにして得られたインパネ1におい
ては、フィラー入りPPよりなる基材本体2により所定
の剛性が確保される。また、基材本体2の一部に取着さ
れた弾性シート材3のクッション層5により、触れたと
きのソフト感が確保され、ソリッド表皮層6により、防
眩性、耐候性、耐熱性、外観品質等が確保される。さら
に、熱融着層4により、弾性シート材3と基材本体2と
の密着性が確保される。
【0031】また、本実施例によれば、射出成形装置の
ノズル31から射出される樹脂材料は、固定型12に設
けられたランナ22にまず導入される。すなわち、樹脂
供給機構は固定型12側に設けられることとなる。一
方、押出機構は可動型13に設けられる。このため、樹
脂供給機構と押出機構とが互いに干渉しあってしまうこ
とがない。その結果、金型装置11に関し、ひいてはイ
ンパネ1の製造に際しての著しいコストの低減を図るこ
とができる。また、両機構の干渉がないことから、金型
装置11を設計する上での支障を低減することができ、
設計の自由度を向上させることができる。
【0032】さらに、本実施例では、射出された樹脂材
料は、メインゲート21A内で一旦拡散されてから介し
てキャビティ17内に充填される。このとき、樹脂材料
は直接的に弾性シート材3に当たりにくく、その樹脂材
料の圧力及び熱が直接的かつ局部的に加わってしまうの
が抑制される。従って、その圧力及び熱により弾性シー
ト材3が損傷されるのを防止することができる。その結
果、弾性シート材3の損傷による外観品質の低下を防止
することができる。
【0033】併せて、メインゲート21Aが平板状に形
成され、かつ、当該メインゲート21A内に存在してい
た樹脂材料により、基材本体2から裏面側へ突出するリ
ブ7が一体形成される。このため、メインゲート21A
に対応した余剰部分の付け根部分は、偏平状(薄肉状)
に形成されるいるため、冷却に際して固化の時間に大き
な差が生ずることはなく、基材本体2の表面側にいわゆ
る「ひけ」が発生しにくくなる。その結果、ひけによる
外観品質の低下を防止することができる。
【0034】加えて、本実施例によれば、上記メインゲ
ート21Aに対応したリブ7により、インパネ1自体が
補強されうることとなる。このため、上記効果と同時
に、強度、剛性の増大を図ることができるという効果を
も奏する。また、本実施例では、ゲートに対応した樹脂
材料が余剰部分となっていた従来技術とは異なり、メイ
ンゲート21Aに対応した樹脂材料をインパネ1の一部
として活用することができる。このため、余剰の樹脂材
料の発生を低減することができ、歩留りの向上を図るこ
とができる。
【0035】尚、本発明は構成の一部を適宜に変更して
次のように実施してもよい。 (1)前記実施例では、トンネルゲート21Bをほぼ円
錐台状に(ほぼ直線状に)形成したが、その形状は何ら
限定されるものではなく、例えば図9に示すように、湾
曲形状のトンネルゲート21Cを採用してもよい。この
ような構成とすることにより、ランナ22及びメインゲ
ート21A間の距離の短縮化を図るこができる。
【0036】(2)前記実施例では、基材本体2をフィ
ラー入りPPにより構成したが、PPのみにより構成さ
れていてもよい。また、固化時に所定の剛性を有するそ
の外の熱可塑性樹脂(例えばABS樹脂等)により構成
されていてもよい。
【0037】さらに、前記実施例では、弾性シート材3
を熱融着層4、クッション層5及びソリッド表皮層6に
より構成したが、表皮として採用されうる素材よりなれ
ば、何層からなっていてもよいし、また、その素材も何
ら限定されるものではない。従って、クッション層5を
有しない表皮層のみからなるシート材を用いてもよい。
【0038】(3)前記実施例では、樹脂製品としてイ
ンパネ1を採用したが、その外にもドアトリム、サイド
ガーニッシュ、ピラーガーニッシュ等の樹脂製品に具体
化してもよい。
【0039】(4)前記実施例では、リブ7を複数箇所
に設ける構成としたが、リブ7を省略する構成としても
よい。また、複数でなく、一箇所のみにリブ7を設ける
構成としてもよい。
【0040】(5)前記実施例におけるリブ7の一部を
カットして、所望の形状、所望の大きさとすることもで
きる。 (6)前記実施例における押出機構は、可動型13の少
なくとも1か所に設けられていればよい。特許請求の範
囲の各請求項に記載されないものであって、上記実施例
から把握できる技術的思想について以下にその効果とと
もに記載する。
【0041】(a)請求項1、2もしくは3に記載の樹
脂製品の製造方法又は成形用金型装置において、前記ゲ
ートは、所定間隔を隔てて複数箇所に設けられているこ
とを特徴とする。この構成とすることにより、樹脂製品
の強度、剛性の著しい増大を図ることができる。
【0042】(b)請求項3に記載の樹脂製品の成形用
金型装置において、前記ゲートを偏平状に形成するとと
もに、かつ、当該ゲート内に存在していた樹脂材料によ
り、前記基材本体から裏面側へ突出するリブが一体形成
されるようにしたことを特徴とする。この構成とするこ
とにより、材のうち前記基材本体に当接する部分とは、
共に同一の素材を主成分としていることを特徴とする。
このような構成とすることにより、圧力及び熱によりシ
ート材が損傷されるのが防止される。また、基材本体の
表面側にいわゆる「ひけ」が発生しにくくなる。さら
に、リブにより、樹脂製品自体が補強され、強度、剛性
の増大が図られる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、基材本体及びその表面に熱融着されたシ
ート材を備えた樹脂製品を製造するに際し、著しいコス
トの低減を図ることができるという優れた効果を奏す
る。
【0044】また、請求項2に記載の発明によれば、上
記効果に加えて、シート材の損傷及び「ひけ」の発生を
防止でき、樹脂製品の強度、剛性の増大を図ることがで
きるという優れた効果を奏する。
【0045】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
著しいコストの低減及び設計の自由度の向上を図ること
ができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例におけるインパネ
を成形する際に使用される金型装置を示す部分断面図で
ある。
【図2】一実施例におけるインパネの斜視図である。
【図3】一実施例におけるインパネの拡大断面図であ
る。
【図4】一実施例におけるインパネの断面図である。
【図5】一実施例において、インパネ成形用の金型装置
の内部にシート材をセットした状態を示す断面図であ
る。
【図6】一実施例において、キャビティ内に樹脂を射出
した状態であって、金型装置のうちメインゲートの存在
する部分を示す断面図である。
【図7】一実施例において、キャビティ内に樹脂を射出
した状態であって、金型装置のうちメインゲートの存在
しない部分を示す断面図である。
【図8】一実施例において、金型装置を型開きして、押
出機構を作動させた状態を示す断面図である。
【図9】本発明を具体化した別の実施例における金型装
置を示す部分断面図である。
【図10】従来技術におけるインパネの一部を示す拡大
断面図である。
【図11】従来技術におけるインパネを成形するための
金型装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1…樹脂製品としてのインストルメントパネル(インパ
ネ)、2…基材本体、3…シート材としての弾性シート
材、7…リブ、11…金型装置、12…第1の金型とし
ての固定型、13…第2の金型としての可動型、14…
第1の成形面、15…セット面、16…第2の成形面、
17…キャビティ、21…ゲート、21A…メインゲー
ト、22…連通路としてのランナ、25,26…押出機
構を構成する押出ピン、31…射出成形装置を構成する
ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 9:00 31:58

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂材料よりなる基材本体(2)と、そ
    の表面の一部に対し熱融着されたシート材(3)とから
    なる樹脂製品の成形方法であって、 前記シート材(3)を、真空成形法により成形し、所定
    の形状とする工程と、 一部に前記シート材(3)がセットされるセット面(1
    5)を有し、前記基材本体(2)の一部を形成するため
    の第1の成形面(14)を備えた第1の金型(12)
    と、該第1の金型(12)に対し相対的に接離可能に配
    設され、前記基材本体(2)の残りの部分を形成するた
    めの第2の成形面(16)を備えた第2の金型(13)
    とからなる金型装置(11)を用意する工程と、 前記シート材(3)の表面を前記第1の金型(12)の
    セット面(15)にほぼ当接させた状態で、前記シート
    材(3)を前記第1の成形面(14)及び第2の成形面
    (16)によって構成されるキャビティ(17)内にセ
    ットする工程と、 可塑化された樹脂材料を、射出成形装置(31)から前
    記第1の金型(12)に設けられた連通路(22)を介
    して前記第2の金型(13)に設けられた少なくとも1
    つのゲート(21)より前記キャビティ(17)内に射
    出し、充填する工程と、 前記第1の金型(12)及び第2の金型(13)を型開
    きし、前記第2の金型(13)に設けられた押出機構
    (25,26)により、表面の一部に対し前記シート材
    (3)が熱融着された基材本体(2)を前記金型装置
    (11)から取り出す工程とを備えたことを特徴とする
    樹脂製品の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記ゲート(21A)を偏平状に形成す
    るとともに、かつ、当該ゲート(21A)内に存在して
    いた樹脂材料により、前記基材本体(2)から裏面側へ
    突出するリブ(7)を一体形成するようにしたことを特
    徴とする請求項1に記載の樹脂製品の成形方法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂によって構成される基材本
    体(2)と、該基材本体(2)表面の一部に対し熱融着
    されてなるシート材(3)とを備えた樹脂製品(1)を
    成形するための金型装置であって、 一部に前記シート材(3)がセットされるセット面(1
    5)を有し、前記基材本体(2)の一部を形成するため
    の第1の成形面(14)を備えるとともに、射出成形装
    置(31)からの可塑化された樹脂材料を導入するため
    の連通路(22)を備えた第1の金型(12)と、 該第1の金型(12)に対し接離可能に配設され、前記
    第1の成形面(14)との整合により前記基材本体
    (2)を形成するためのキャビティ(17)を構成する
    第2の成形面(16)を備え、かつ、前記連通路(2
    2)からの樹脂材料を前記キャビティ(17)内へ射出
    するためのゲート(21)を有し、さらに、成形後の前
    記基材本体(2)を押し出すことにより取り出すための
    押出機構(25,26)を有してなる第2の金型(1
    3)とを備えたことを特徴とする樹脂製品の成形用金型
    装置。
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