JPH0729038B2 - 細粒用前押出し式スクリュー型押出し造粒機 - Google Patents

細粒用前押出し式スクリュー型押出し造粒機

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JPH0729038B2
JPH0729038B2 JP4183160A JP18316092A JPH0729038B2 JP H0729038 B2 JPH0729038 B2 JP H0729038B2 JP 4183160 A JP4183160 A JP 4183160A JP 18316092 A JP18316092 A JP 18316092A JP H0729038 B2 JPH0729038 B2 JP H0729038B2
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extrusion
spherical
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哲磨 藤本
裕 太田
通博 中山
温雄 上杉
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不二パウダル株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、前押出式スクリュー
型押出し造粒機に関し、さらに詳細には、医薬品、食
品、農薬、肥飼料、触媒、セラミック等を取り扱う各種
業界,分野において、湿潤状態の粉末原材料を押出し造
粒するために広く使用される細粒用前押出式スクリュー
型押出し造粒機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の造粒機は、例えば図13
に示すように、モータにより駆動される1軸または2軸
の送りスクリューaと、この送りスクリューaが収納さ
れるスクリューケースbと、送りスクリューaの先端部
に設けられた押出し羽根cと、スクリューケースbの前
面に垂直に取り付けられた平板状ダイdとの4要素で構
成された造粒機構を備えている(日本粉体工業協会編
「造粒便覧」株式会社オーム社(1975)第131〜
134頁参照)。eはダイ押えである。
【0003】この造粒機構において、ニーダーなどの前
処理機によって可塑性を与えられた湿潤状態の粉末原材
料は、投入ホッパーfよりスクリューケースb内に投入
される。すると、この投入された原材料は、回転してい
る送りスクリューaによって加圧、圧縮されながら強制
的にスクリューケースbの前面に送り込まれ、上記平板
状ダイdの多数の孔を介して連続的に押出し成形され
る。
【0004】ところで、上記原材料を上記平板状ダイd
から押し出す際の押出し圧力(スクリューケースb内の
内圧)Pは、図14に示すように、平板状ダイdの直前
の均圧部(D−C間)で最大となることから、平板状ダ
イdの板厚は、この最大押出し圧力Pmax に耐え得る程
度の強度を確保すべく設定されている。
【0005】平板状ダイdの板厚の一例として、送りス
クリューaの直径が60〜130mm程度の小型の造粒機
で5mm以上、また、送りスクリューaの直径が180〜
300mm程度の大型の造粒機で8mm以上を必要としてい
る(J.R.Parks and M.J.Hill:"Design of Extrusion Au
gers and Characteristic Equation of Ceramic Extrus
ion Machines", Journal of the American Ceramic Soc
iety. January 1. (1959) 参照) 。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように平板状ダイdを使用する造粒機においては以下に
述べるような問題があり、その改良が要望されていた。
【0007】すなわち、最近の各種造粒物(顆粒物)
は、薬効、分散性、溶解性などの向上を目的として、粒
子径を小さくする傾向が進んでいる。例えば農薬業界に
おいて、水和剤用粒剤(water dispersible granule )
の場合、粉立ちを防ぐための顆粒化とともに水に対する
溶解性を高めるために、粒径を0.3〜0.6mm前後の細粒
にすることを要求されてきている。また洗剤において
も、溶解性の向上と容量のコンパクト化のため、粒径を
同じく0.3〜0.6mm前後の細粒にすることが要求されて
きている。
【0008】ところが、前押出式スクリュー型押出し造
粒機の場合、前述のごとく、平板状ダイdの板厚は5〜
8mm以上に設定されているため、ダイ孔の孔径をあまり
小さくすると、造粒能力が著しく減少したり、最悪の場
合にはダイ孔が原材料で詰まって造粒不能となる問題が
発生していた。
【0009】この原因を図15を参照して説明する。湿
潤状態の原材料を平板状ダイdのダイ孔(孔径D)より
押し出し造粒するために利用する押出し圧力Pは、原材
料がダイ孔を通過するときに生ずる摩擦力Rよりも大き
くなれば(P≫R)、上記原材料は、ダイ孔の抵抗に打
ち勝って押し出し造粒されることが出来ない。
【0010】現在、図13に示す前押出式スクリュー型
押出し造粒機の場合、ダイ板厚tを5〜8mm以上で使用
しているため、前項の理由により、ダイ孔の孔径Dを
1.5mm以下にすると造粒能力は著しく低下してしまい、
実生産機として使用できないことになる。
【0011】一方、造粒能力を向上させる目的でダイ板
厚を薄くしようとして、図16に示すように、上記平板
状ダイdを、薄板のパンチングプレートm(0.3φmm
(ダイ孔径)×0.4mm(ダイ板厚)×13.0%(開孔
比))とダイ押えnからなる構造としてみた場合、押出
し圧力(推力)に対するダイ強度が弱すぎるため、運転
開始後数秒間でダイ前面に大きく膨らみ、ついで押出し
圧力に堪えられず破損してしまうので、この構造の採用
も細粒造粒の実生産機用としては到底無理であることが
判明した。
【0012】次に、粒径が0.7〜1.2mm前後の小径顆粒
の造粒用として一般に使用されている図17に示すよう
な横押出し式スクリュー型押出し造粒機(日本粉体工業
協会編「造粒便覧」株式会社オーム社(1975)第1
31〜134頁参照)に、薄板のパンチングプレート
(0.3φmm(ダイ孔径)×0.4mm(ダイ板厚)×13.0
%(開孔比)よりなるオメガ状ダイi(図20)を取り
付けて造粒を行った。なお、この造粒機の造粒機構は、
送りスクリューaの先端に取り付けたエクストラクトス
クリューg(図18)により、スクリューケースbの前
部の側面に、ダイホルダーh(図19)と共に取り付け
たオメガ状ダイi(図20)より、両側に原材料を押出
し造粒するシステムである。
【0013】しかし、この型式の造粒機の場合も、後述
の試験結果データに示されるように、処理能力が極端に
低く、かつダイ強度が弱いために、運転開始後20〜3
0分間で大きく膨らみ、ついで押出し圧力に堪えられず
破損してしまうので、この型式の造粒機も、細粒造粒の
実生産機としては採用できない。
【0014】本発明は、かかる従来の問題点を改良し、
細粒の顆粒(粒径が0.3〜0.6mm前後) を、ダイの破損
を最小限に抑え、連続的に実生産することができる構造
を備えた、前押出し式スクリュー型押出し造粒機の提供
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の造粒機は、湿潤状態の可塑性のある粉末原
材料を、スクリューケース内で回転する送りスクリュー
により、加圧・圧縮しながら強制的に前進させ、該送り
スクリューの先端部に設けられた押出し羽根部の押出し
羽根による摺動作用と前記送りスクリューによる押出し
圧力とによって、前記スクリューケース前面に取り付け
られたダイの多数のダイ孔から連続的押出し造粒する前
押出し式スクリュー型押出し造粒機であって、前記ダイ
が多数のダイ孔を有する球面状ダイとされていることを
特徴とする。つまり、従来より使用されている平板状ダ
イを廃止し、図3に示されているように、薄板の多孔板
を送りスクリュー2の直径寸法に合わして球面状に成形
したことを特徴とする。しかも、球面状ダイのダイ孔径
が0.3〜0.6φmmとされるとともに、ダイ板厚がダイ孔
径に対し0.8〜1.5倍であることを特徴とする。さら
に、球面状ダイ裏面と押出し羽根部の基部との間に形成
されている空間部の断面であって、押出し羽根部の基部
中心と送り方向の或る位置における基部周囲とを結ぶ面
の延長上の断面積が、基部中心と基部周囲とを結ぶ面の
延長上から先端側にある球面状ダイの表面積とほぼ比例
する半球体形状の基部とされたことを特徴とする。また
本発明の造粒機は、薄板の多孔板を送りスクリューの直
径寸法に合わして球面状に成形して、平板状の補強プレ
ートに取り付け、またダイ裏面に1ヶ所または数ヶ所の
フリクション・バーなる突起物を設けてある球面状ダイ
と、該球面状ダイの裏面に沿って適正な間隔1mm前後に
保ちつつ、1枚または複数枚の螺旋状の球面状押出し羽
根を半球体状の基部に取り付けた球面状押出し羽根部と
を組み合わせたことを特徴とする。
【0016】ここに、「球面状ダイ」とは、従来の平板
状のダイに対する用語で、球面を有する板状のダイのこ
とをいい、また「球面状押出し羽根部」とは、その押出
し羽根のエッジの輪郭が球面の一部を形成するような形
状とされた押出し羽根と、半球体状の基部とからなる押
出し羽根部である。また、「球面」および「半球体」に
は、真円、楕円などの二次曲線およびその他数次曲線を
回転してできる軌跡面を含む。
【0017】
【作用】多数の細かいダイ孔を有する薄板状多孔板を球
面状ダイに成形することにより、ダイ強度の大幅な増大
(平板状ダイの約12倍)を図り得た。また、ダイ裏面
にフリクション・バーなる突起物をつけて、湿潤状態の
原材料と球面状ダイとの空すべりによる造粒不能状態を
防止すると共に、球面状押出し羽根部を、より一層摺動
作用が行われるような押出し羽根、および送りスクリュ
ーによる押出し圧力を球面状ダイ全面に一定化するよう
な基部にすることにより、細粒(粒径が0.3〜0.6mm前
後)を押出し造粒可能にして、かつ、処理能力を実生産
規模に増大せしめた。
【0018】
【実施例】以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて
説明する。本発明に係る細粒用前押出し式スクリュー型
押出し造粒機を図1に示し、該造粒機の造粒機構は、具
体的には、スクリューケース1内に二つの送りスクリュ
ー2,2が平行に並列して配された2軸タイプのもので
あって、これらの送りスクリュー2,2は、ギヤーボッ
クス3内の歯車機構を介して駆動モータ(図示省略)に
連結されている。上記スクリューケース1の頂部には、
原材料を投入するための投入ホッパー5が設けられ、ま
た、スクリューケース1の前部にはダイ部材6が取り付
けられている。
【0019】該ダイ部材6は、図3、図4、および図5
に示すように、二つの球面状ダイ7,7が補強プレート
8に固設されている。
【0020】球面状ダイ7は、多数の細孔があり、孔径
と板厚がほぼ等しい薄板状多孔板を上記送りスクリュー
2の直径に対応した球面状(図示例は半球面状)に成形
されており、球面全体にわたって多数のダイ孔が散点状
に設けられている。一例として、0.3mm(ダイ孔径)×
0.4mm(ダイ板厚)×13.0%(開孔比)のパンチング
プレートを採用した場合、1個の球面ダイ7における孔
数は直径106mmのダイにおいては32,460個にな
る。
【0021】また、球面状ダイ7の裏面に、図5に示す
ようなフリクション・バー12なる突起物を設けてい
る。図5は前記パンチングプレート(0.3mm(ダイ孔
径)×0.4mm(ダイ板厚)×13.0%(開孔比))にて
成形された1個の球面状ダイ7に3mm(幅)×0.4mm
(厚)のフリクション・バー12を2ヶ所取り付けた図
である。
【0022】補強プレート8は、平板状の矩形金属板か
らなるとともに、その周縁部に取り付けたボルト用孔8
a…が設けられている。また、該補強プレート8の中央
部分には、2つの開口8b,8bが上記送りスクリュー
2,2の先端に対応して設けられるとともに、これら開
口8b,8bに上記球面状ダイ7,7がそれぞれ溶接さ
れている。
【0023】図6に示す上記送りスクリュー2の先端に
取り付けられた球面状押出し羽根部11は、少なくとも
1枚(図示例は2枚)の球面状押出し羽根9が、半球体
状基部10の上に設けられている。該球面状押出し羽根
9は、そのエッジ9aの輪郭が上記球面状ダイ7の球面
状裏面7aに沿った形状とされるとともに、上記半球体
状基部10の表面に螺旋状に形成されている。これによ
り、上記球面状押出し羽根9のエッジ9aの回転軌跡
と、上記球面状ダイ7の球面状裏面7aとの間には、等
間隔の間隙Eが全面にわたって形成される。
【0024】また、上記球面状押出し羽根部11を構成
している半球体状基部10は、図7に示すように、球面
状ダイの裏面7aと該基部10との間で形成されている
空間部の任意の位置1,2における断面積S1,2 が同
じ位置1,2から先端部における球面状ダイ7の表面積
A,B と比例させることにより、送りスクリュー2に
よる押出し圧力を球面状ダイの裏面7aの全面に一定化
するように、該基部10と球面状ダイ7とを偏心させた
半球体にしたり、図8の如く回転楕円体になるような形
状である。
【0025】また、上記球面状押出し羽根部11に設け
られている球面状押出し羽根9は、半球体状基部10の
表面に螺旋状に形成されているとともに、その羽根の形
状は、図9に示されるように、球面状ダイ7の内部に送
りスクリュー2によって送りこまれた湿潤状態の原材料
13をダイ7と羽根9との間にはさみ込んで羽根9の回
転運動により摺動作用を起さしめ、ダイ孔14より容易
に押し出されるような形状にしている。なお、図10に
示されるように、前記フリクション・バー12なる突起
物は、湿潤状態の原材料13が、球面状押出し羽根9に
固く付着した場合に剥離作用があり、原材料13が球面
状ダイ7の裏面7aと分離して、空まわりして造粒不能
になることを防止している。
【0026】以下に、上記球面状ダイ部材6と、球面状
押出し羽根部11の一例を示す。ダイ部材6 球面状ダイ7:0.3mm(ダイ孔径)×0.4mm(ダイ板
厚)×13.0%(開孔比)×32,460個(直径10
6mmのダイの孔の数) フリクション・バー12:3mm(幅)×0.4mm(厚)
×2ヶ所 補強プレート8:平板状の金属板(板厚5mm)球面状押出し羽根部11 エッジ9aの回転軌跡と球面状ダイ7の球面状裏面7a
との間隙E:1mm前後
【0027】しかして、以上のように構成された造粒機
において、ニーダーなどの前処理機によって可塑性を与
えられた湿潤状態の粉末原材料は、投入ホッパー5より
スクリューケース1内に投入される。すると、この投入
された原材料は、回転している送りスクリュー2によっ
て加圧、圧縮されながら強制的にスクリューケース1の
前面に送り込まれ、送りスクリュー2の球面状押出し羽
根9の摺動作用と送りスクリュー2による押出し圧力と
によって、球面状ダイ7の多数のダイ孔を介して連続的
に押出し成形される。
【0028】次に、本発明の造粒機による造粒能力を調
べるために行った試験結果について説明する。
【0029】A.試験:表1の標準的農薬仕様の配合物
を、前処理機のシグマー型ニーダーにて加湿・捏和して
可塑性を与えた原材料を使用し、表2の各種造粒機、表
3の各種ダイおよび押出し羽根部を使用して(本発明:
No.A)、押出し造粒法による円柱顆粒(直径:0.3mm)
の造粒比較テストを行った。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】B.試験結果:試験結果を表4に示す。
【0034】
【表4】
【0035】この表4のテストデータで明らかなごと
く、本発明の球面状ダイおよび球面状押出し羽根部を使
用したテストNo.1の造粒データは、従来より使用されて
いたダイおよび押出し羽根部を用いた押出し造粒機の造
粒データテストNo.2,3と比較して、細粒造粒が実生産的
に可能になり、且つ大幅な造粒能力の上昇が実証されて
いる。一方、テストNo.1におけるNo.Aの球面状ダイ裏面
にフリクション・バー(3mm(板幅)×0.4mm(板厚)
×2ヶ所)を取り付けて、T.D.G−110による同
じ農薬仕様の実験を行った所、フリクション・バーを取
り付けない時の能力W=400Kg/h(テストNo.1)に対
してW=600Kg/hと50%の処理能力の増加を得た。
【0036】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ることなく、種々設計変更可能である。たとえば、球面
状ダイ7は、上述のパンチングプレートによる成形方法
のほかに、盲板により球面状に成形してから細孔を穿け
てもよいし、金網を球面状に成形して使用しても良い。
【0037】また、球面状ダイ7および球面状押出し羽
根部11の採用は、図1に示すような2軸スクリュー式
押出し造粒機のほかに、1軸または多軸スクリュー式押
出し造粒機にも採用できるし、図1のような水平設置型
スクリュー押出し造粒機のほかに、図12のような垂直
設置型スクリュー式押出し造粒機に採用することも可能
である。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば以
下に列挙するようなすぐれた効果が得られ、細粒(粒径
0.3〜0.6mm前後)の実生産規模の大容量生産に最適な
前押出し式スクリュー型押出し造粒機を各種業界に提供
することができる。
【0039】(1) 多数のダイ孔を有する薄板ダイが球面
状ダイとされているから、従来の平板状ダイに比較し
て、ダイ強度の飛躍的な増大を図ることができる(最大
耐え得る押出し圧力Pmax が、従来の約12倍となるこ
とが試験により判明している)。換言すれば、ダイ強度
が同一であれば、ダイの板厚を薄肉化することができ、
パンチングプレートなど薄板多孔板の使用が可能になっ
た。
【0040】したがって、ダイ孔の孔径を小さくして
も、ダイ板厚を同じく薄くすることが可能になり、ダイ
孔径とダイ板厚をほぼ等しくすることにより、高い造粒
能力を確保することができる。これにより、粒径が0.3
〜0.6mmと非常に小さい細粒の顆粒造粒が実生産規模で
可能となり、農薬、洗剤など各種造粒物(顆粒物)の小
径化の要請に十分対応することができる。もちろん、ダ
イ強度の増大は、ダイ寿命の大幅な延長も可能となる。
【0041】(2) ダイを球面状にするため、平板状ダイ
の約3倍に有効ダイ孔部面積が増大するので、造粒能力
の向上に大きく寄与する。
【0042】(3) 球面状ダイの裏面に1ヶ所または数ヶ
所のフリクション・バーなる突起物を付けることにより
湿潤状態の原材料と球面状ダイとの空すべりを防ぐこと
ができ、細粒の造粒がよりたやすくなる。
【0043】(4) 送りスクリューの先端に、球面状押出
し羽根部を取り付けたことにより、1枚または数枚の押
出し羽根の摺動作用と、送りスクリューによる押出し圧
力が球面状ダイの全面にわたって均一に作用するような
基部の形状により、前記(1),(2),(3) の効果と相まっ
て、造粒能力がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例である水平設置型の前押
出し式スクリュー型押出し造粒機を示す平面図である。
【図2】同前押出し造粒機を示す側面図である。
【図3】球面状ダイの正面図である。
【図4】同上ダイの側面断面図である。
【図5】同上ダイの裏面より見た図である。
【図6】図1に示すIII −III 線に沿った同上造粒機の
要部を示す側面断面図である。
【図7】球面状押出し羽根部の基部と、球面ダイの相互
関係を説明する概略図である。
【図8】球面状押出し羽根部の楕円体状基部と、球面ダ
イの相互関係を説明する概略図である。
【図9】球面押出し羽根部の押出し羽根の摺動作用を説
明する概略断面図である。
【図10】球面押出し羽根部の押出し羽根の摺動作用を
説明する概略断面図である。
【図11】同要部を構成する送りスクリューと球面押出
し羽根部を示す側面図である。
【図12】本発明に係る他の実施例である垂直設置型の
前押出し式スクリュー型押出し造粒機を一部切開して示
す側面図である。
【図13】従来の前押出し式スクリュー型押出し造粒機
を一部切開して示す概略側面図である。
【図14】同前押出し式スクリュー型押出し造粒機にお
ける造粒時の押出し圧力の圧力分布図である。
【図15】ダイおよびダイ孔の形状寸法と造粒時に作用
する圧力との関係を説明するための概略図である。
【図16】従来の前押出し式スクリュー型押出し造粒機
の平板状ダイの一例を示す図であり、(m)は、薄板の
パンチングプレートからなる平板状ダイ、(n)はダイ
抑えを示す。
【図17】従来の横押出し式スクリュー型押出し造粒機
を一部切開して示す概略側面図である。
【図18】同上造粒機のエクストラクトスクリューを示
す斜視図である。
【図19】同上造粒機のダイホルダーを示す斜視図であ
る。
【図20】同上造粒機のオメガ状ダイを示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 スクリューケース 2 送りスクリュー 6 ダイ部材 7 球面状ダイ 7a 球面状ダイの球面状裏面 8 補強プレート 9 球面状押出し羽根 9a 球面状押出し羽根のエッジ 10 半球体状基部 11 球面状押出し羽根部 12 フリクション・バー

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿潤状態の可塑性のある粉末原材料を、
    スクリューケース内で回転する送りスクリューにより、
    加圧・圧縮しながら強制的に前進させ、該送りスクリュ
    ーの先端部に設けられた押出し羽根部の押出し羽根によ
    る摺動作用と前記送りスクリューによる押出し圧力とに
    よって、前記スクリューケース前面に取り付けられたダ
    イの多数のダイ孔から連続的押出し造粒する前押出し式
    スクリュー型押出し造粒機であって、前記ダイが、ダイ
    孔径0.3〜0.6φmmである多数のダイ孔を有する
    球面状ダイとされるとともに、ダイ孔径とダイ板厚がほ
    ぼ等しくなるような薄板の多孔板で構成されていること
    を特徴とする細粒用前押出し式スクリュー型押出し造粒
    機。
  2. 【請求項2】 湿潤状態の可塑性のある粉末原材料を、
    スクリューケース内で回転する送りスクリューにより、
    加圧・圧縮しながら強制的に前進させ、該送りスクリュ
    ーの先端部に設けられた押出し羽根部の押出し羽根によ
    る摺動作用と前記送りスクリューによる押出し圧力とに
    よって、前記スクリューケース前面に取り付けられたダ
    イの多数のダイ孔から連続的押出し造粒する前押出し式
    スクリュー型押出し造粒機であって、前記ダイが、ダイ
    孔径0.3〜0.6φmmである多数のダイ孔を有する
    球面状ダイとされるとともに、ダイ板厚がダイ孔径に対
    し0.8〜1.5倍であることを特徴とする細粒用前押
    出し式スクリュー型押出し造粒機。
  3. 【請求項3】 湿潤状態の可塑性のある粉末原材料を、
    スクリューケース内で回転する送りスクリューにより、
    加圧・圧縮しながら強制的に前進させ、該送りスクリュ
    ーの先端部に設けられた押出し羽根部の押出し羽根によ
    る摺動作用と前記送りスクリューによる押出し圧力とに
    よって、前記スクリューケース前面に取り付けられたダ
    イの多数のダイ孔から連続的押出し造粒する前押出し式
    スクリュー型押出し造粒機であって、前記ダイが、ダイ
    孔径0.3〜0.6φmmである多数のダイ孔を有する
    球面状ダイとされるとともに、該球面状ダイが、前記押
    出し羽根部の押出し羽根による摺動作用をより効果的に
    行わしめるために、球面状ダイの裏面にダイの突端から
    放射線上に突起部が少なくとも1ヶ所設けられている
    粒用前押出し式スクリュー型押出し造粒機。
  4. 【請求項4】 前記球面状ダイが、前記スクリューケー
    ス前面に取り付けられる平板状の補強プレートに固設さ
    れている請求項1から3のいずれかに記載の細粒用前押
    出式スクリュー型押出し造粒機。
  5. 【請求項5】 前記送りスクリューが1つ設けられた1
    軸スクリュー式であって、該送りスクリューの先端部に
    対応して、1つの前記球面状ダイが前記補強プレートに
    固設されている請求項4に記載の細粒用前押出式スクリ
    ュー型押出し造粒機。
  6. 【請求項6】 前記送りスクリューが複数平行に並列し
    て設けられた複軸式であって、これら送りスクリューの
    先端部にそれぞれ対応して、同数の前記球面状ダイが前
    記補強プレートに固設されている請求項4に記載の細粒
    用前押出式スクリュー型押出し造粒機。
  7. 【請求項7】 前記押出し羽根部に、前記球面状ダイの
    裏面に沿ったエッジ輪郭を有する球面状押出し羽根が少
    なくとも1枚設けられ、該球面状押出し羽根のエッジの
    回転軌跡と前記球面状ダイの裏面との間に、等間隔の間
    隙が全面にわたって設けられている請求項1から6のい
    ずれかに記載の細粒用前押出式スクリュー型押出し造粒
    機。
  8. 【請求項8】 前記押出し羽根部が球面状とされ、半球
    体状の基部に、前記球面状押出し羽根が螺旋状に形成さ
    れている請求項7記載の細粒用前押出し式スクリュー型
    押出し造粒機。
  9. 【請求項9】 球面状ダイ裏面と押出し羽根部の基部と
    の間に形成されている空間部の断面であって、押出し羽
    根部の基部中心と送り方向の或る位置における基部周囲
    とを結ぶ面の延長上の断面積が、 基部中心と基部周囲と
    を結ぶ面の延長上から先端側にある球面状ダイの表面積
    とほぼ比例する半球体形状の基部とされた請求項1から
    8のいずれかに記載の細粒用前押出し式スクリュー型押
    出し造粒機。
  10. 【請求項10】 前記球面状押出し羽根のエッジの回転
    軌跡と前記球面状ダイの裏面との間隙が1mm前後の間
    隔をもって形成されている請求項1から9のいずれかに
    記載の細粒用前押出式スクリュー型押出し造粒機。
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