JPH07289889A - ハニカム状活性炭およびその用途 - Google Patents

ハニカム状活性炭およびその用途

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JPH07289889A
JPH07289889A JP6090934A JP9093494A JPH07289889A JP H07289889 A JPH07289889 A JP H07289889A JP 6090934 A JP6090934 A JP 6090934A JP 9093494 A JP9093494 A JP 9093494A JP H07289889 A JPH07289889 A JP H07289889A
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honeycomb
urea
acid
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Norio Aibe
紀夫 相部
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】有害成分または臭気成分を除去する尿素を担持
したハニカム状活性炭の提供。 【構成】尿素を担持したハニカム状活性炭、該ハニカム
状活性炭を含有する大気中の有害成分または臭気成分の
除去剤および該ハニカム状活性炭を用いる大気中の有害
成分または臭気成分の除去方法。 【効果】大気中の有害成分または臭気成分を効率良く除
去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大気中の有害成分およ
び臭気成分の除去に有用なハニカム状活性炭およびその
用途に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有害成分や臭気成分を除去するた
めに、粒状活性炭、繊維状活性炭などの充填層に臭気成
分などを含むガスを流通する方法が知られている。この
有害ガスや悪臭ガスには、硫黄含有化合物、アルデヒド
類、低級不飽和炭化水素類、脂肪酸類、窒素酸化物(N
Ox)、硫黄酸化物(SOx)などの種々の有害成分や
臭気成分が含まれている。これらの有害成分や臭気成分
は、通常、大気中にごく低濃度で存在し、前記の粒状活
性炭などでは、除去速度および除去容量も非常に小さ
い。そのため、有害成分や臭気成分を吸着除去するため
には多量の活性炭を使用しなければならない。また、活
性炭充填層の通気抵抗が大きいため、有害成分や臭気成
分を円滑に除去できず、送風手段による通気のための電
気代も増大する。さらに劣化した活性炭の交換も厄介で
ある。そこで、これらの問題点を解消し、かつ優れた有
害成分・臭気成分の除去能力を有する除去剤の開発が望
まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有害成分ま
たは臭気成分を効率よく除去できるハニカム状活性炭を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するため、鋭意検討した結果、ハニカム状活性炭
に尿素を担持させることによって、通気抵抗が小さく、
かつガス接触面積を大きく、有害成分や臭気成分を高効
率で除去できることを見いだし、さらに研究を重ねた結
果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(1)尿素を担持したハニカム状活性炭、(2)尿素を
担持したハニカム状活性炭を含有することを特徴とする
大気中の有害成分または臭気成分の除去剤、(3)有害
成分が窒素酸化物および(または)硫黄酸化物である第
(2)項記載の除去剤、(4)臭気成分が硫化水素、メ
ルカプト類、アルデヒド類、低級不飽和炭化水素類およ
び(または)脂肪酸類である第(2)項記載の除去剤、
および(5)尿素を担持したハニカム状活性炭に被処理
ガスを接触させることを特徴とする大気中の有害成分ま
たは臭気成分の除去方法を提供する。さらに具体的に
は、(6)ハニカム状活性炭に対して、尿素を約0.5
〜70重量%担持することを特徴とする第(1)項記載
のハニカム状活性炭、および(7)尿素を担持したハニ
カム状活性炭の他に、さらにヨウ素および(または)無
機ヨウ化物を担持したハニカム状活性炭、酸を担持した
ハニカム状活性炭、臭素を担持したハニカム状活性炭、
白金族元素を担持したハニカム状活性炭および薬品無担
持ハニカム状活性炭からなる群から選ばれる1種または
2種以上のハニカム状活性炭と組み合わせることを特徴
とする第(5)項記載のハニカム状活性炭を提供する。
【0005】本発明の尿素を担持したハニカム状活性炭
(以下、特に断りがない限り、単に尿素担持ハニカム状
活性炭という)は、通常のハニカム状活性炭に尿素を担
持することにより得られる。ハニカム状活性炭として
は、例えば活性炭含量が約30%以上のものなどを使用
することができる。該ハニカム状活性炭は種々の慣用の
結合剤を含有していてもよい。該ハニカム状活性炭のB
ET比表面積は、通常約200m2/g以上、好ましく
は約400m2/g以上、特に好ましくは約500m2
g以上である。BET比表面積の上限は特に限定する必
要はないが、通常約2500m2/g以下である。この
ような比表面積を有するハニカム状活性炭を用いると、
吸着能を高めることができる。また、ハニカム状活性炭
のセル数は約10〜1500個/inch2、好ましく
は約20〜1000個/inch2、さらに好ましくは
約25〜750個/inch2程度である。このような
セル数を有するハニカム状活性炭を用いると、吸着能を
低下させることなく通気抵抗を小さくできる。ハニカム
状活性炭は、1つの層として単一で、複数の層として複
数のハニカムで使用できる。ハニカム状活性炭の厚み
は、処理効率が低下しない範囲で選択でき、例えば、1
層当たり、約5mm以上、好ましくは約7.5mm以上
(例えば、約7.5〜100mm程度)、さらに好まし
くは約10mm以上(例えば、約10〜30mm程度)
である。本発明において用いられる尿素は、市販の尿素
を用いることができる。ハニカム状活性炭への尿素の担
持量は、有害成分や臭気成分に対する消臭・吸着能が損
なわれない範囲で適宜選択することができるが、通常ハ
ニカム状活性炭に対して約0.5〜70重量%、好まし
くは約1〜60重量%、さらに好ましくは約2〜50重
量%である。
【0006】ハニカム状活性炭への尿素の担持方法は、
慣用の方法で行うことができる。例えば、尿素を、水、
アルコール類などの有機溶媒に溶解または分散し、前記
ハニカム状活性炭に散布、含浸または浸漬することによ
り担持してもよく、ハニカム状活性炭を製造する際に、
尿素を溶液や微粉末の形で原料として練合して成形し、
担持させてもよい。また、尿素を固体の状態でハニカム
状活性炭にまぶし、例えば、100〜115℃に加熱し
て担持させてもよく、液体または気体の状態で、ハニカ
ム状活性炭に吸着させたり、水溶液に溶解して、散布、
含浸または浸漬することにより担持させてもよい。さら
に、必要に応じて、尿素をハニカム状活性炭に担持させ
た後、乾燥または焼成してもよい。本発明の尿素担持ハ
ニカム状活性炭は、種々の臭気成分や有害成分に対する
消臭・吸着能が高い。特に、硫化水素,メチルメルカプ
タン,エチルメルカプタンなどのメルカプタン類などの
硫黄含有化合物、ホルマリン,アセトアルデヒドなどの
アルデヒド類、エチレン,アセチレンなどの低級不飽和
炭化水素類、酪酸,吉草酸などの脂肪酸類、窒素酸化物
(NOx)、硫黄酸化物(SOx)に対しては、著しく
高い消臭・吸着能を示す。特に、硫化水素、メルカプタ
ン類、アルデヒド類、脂肪酸類、窒素酸化物(NOx)
の消臭・吸着能に優れる。しかも、ハニカム構造である
ため、通気抵抗が小さく、円滑に吸着除去することがで
きる。尿素担持ハニカム状活性炭は、安価な日用品にも
適用でき、取り扱いも容易である。そのため、尿素担持
ハニカム状活性炭は、広い用途で使用できる。有害成分
や臭気成分をさらに効率よく除去するためには、本発明
の尿素担持ハニカム状活性炭と、ヨウ素および(また
は)無機ヨウ化物担持ハニカム状活性炭、酸担持ハニカ
ム状活性炭、臭素担持ハニカム状活性炭、白金族元素担
持ハニカム状活性炭および薬品無担持ハニカム状活性炭
からなる群から選択された少なくとも1つのハニカム状
活性炭とを組み合わせて被処理ガスを処理するのが好ま
しい。具体的な組み合わせと用途について以下に説明す
る。
【0007】(1)例えば、硫黄含有化合物、アルデヒ
ド類などの有害成分や臭気成分をより効率よく吸着除去
するには、本発明の尿素担持ハニカム状活性炭と、ヨウ
素および(または)無機ヨウ化物担持ハニカム状活性
炭、酸担持ハニカム状活性炭などとを組み合わせてガス
を処理するのが好ましい。該ヨウ素担持ハニカム状活性
炭に担持できる無機ヨウ化物には、I25、NH4I、
金属ヨウ化物などが含まれる。該金属ヨウ化物として
は、例えば、LiI、NaI、NaIO3、KI、K
3、KIO3、RbI、CsIなどのヨウ化アルカリ金
属;CaI2、SrI2、BaI2、MgI2などのヨウ化
アルカリ土類金属;CuI、CuI2、AgIなどの元
素周期表Ib族金属のヨウ化物;ZnI2などの元素周
期表IIb族金属のヨウ化物;AlI3などの元素周期表I
II族金属のヨウ化物;CrI3などの元素周期表VI族金
属のヨウ化物;MnI2などの元素周期表VII族金属のヨ
ウ化物;CoI2、NiI2などの元素周期表VIII族金属
のヨウ化物などが挙げられる。好ましい無機ヨウ化物に
は、NH4I、KIO3、ヨウ化アルカリ金属、Co
2、NiI2、ZnI2などが含まれる。特に好ましい
無機ヨウ化物には、ヨウ化アルカリ金属、なかでもヨウ
化カリウムが含まれる。ヨウ素、無機ヨウ化物は一種ま
たは二種以上使用できる。ハニカム状活性炭へのヨウ素
および/または無機ヨウ化物の担持は慣用の方法で行う
ことができる。例えば、ヨウ素および/または無機ヨウ
化物を、水、アルコール類などの有機溶媒に溶解または
分散し、前記活性炭ハニカムに散布、含浸または浸漬す
ることにより担持してもよく、活性炭ハニカムを製造す
る際に、ヨウ素および/または無機ヨウ化物を溶液や微
粉末の形で原料として練合して成形し、担持させてもよ
い。また、ヨウ素の場合には、固体の状態で活性炭ハニ
カムにまぶし、例えば、100〜115℃に加熱して担
持させてもよく、液体または気体の状態で、活性炭ハニ
カムに吸着させたり、KI、NH4Iなどの水溶液に溶
解して、散布、含浸または浸漬することにより担持させ
てもよい。さらに、必要に応じて、ヨウ素および/また
は無機ヨウ化物を活性炭ハニカムに担持させた後、乾燥
または焼成してもよい。
【0008】活性炭ハニカムに対するヨウ素および/ま
たは無機ヨウ化物担持量は、臭気成分や有害成分に対す
る消臭・吸着能が損なわれない範囲で選択でき、ヨウ素
換算で、例えば、通常約0.1〜40重量%、好ましく
は約0.2〜20重量%、さらに好ましくは約0.4〜1
0重量%程度である。該酸担持ハニカム状活性炭は、前
記ハニカム状活性炭に酸を担持することにより得られ
る。酸としては、例えば、リン酸、硫酸、硝酸などの無
機酸、シュウ酸、マロン酸、酒石酸、コハク酸、クエン
酸、リンゴ酸、グルタル酸などの有機酸が挙げられる。
好ましい酸には、例えば、リン酸、シュウ酸、リンゴ酸
などが含まれる。これらの酸は一種または二種以上使用
できる。さらに好ましい酸にはリン酸が含まれる。リン
酸としては、例えば、オルトリン酸、メタリン酸、ポリ
リン酸(ピロリン酸などの鎖状ポリリン酸、三メタリン
酸、四メタリン酸などの環状ポリリン酸、無限鎖状メタ
リン酸など)などが挙げられる。好ましいリン酸にはオ
ルトリン酸が含まれる。リン酸は一種または二種以上使
用できる。ハニカム状活性炭への酸の担持も慣用の方法
により行うことができる。例えば、酸を水溶液または分
散液の形態で前記ハニカム状活性炭に散布、含浸または
浸漬して担持させてもよく、ハニカム状活性炭を製造す
る際に、酸単独でまたは酸水溶液、分散液を原料と練合
して成形し、担持させてもよい。また、必要に応じて、
ハニカム状活性炭に酸を担持させた後、乾燥または焼成
してもよい。ハニカム状活性炭に対する酸の担持量は、
例えば、通常約1〜60重量%、好ましくは約2〜50
重量%、さらに好ましくは約5〜40重量%程度であ
る。
【0009】(2)例えば、被処理ガスがエチレン、ア
セチレンなどの低級不飽和炭化水素類を含有する場合
は、本発明の尿素担持ハニカム状活性炭と、前記ヨウ素
および(または)無機ヨウ化物担持ハニカム状活性炭、
臭素担持ハニカム状活性炭または白金族元素担持ハニカ
ム状活性炭などとを組み合わせて使用するのが有効であ
る。植物や果物がエチレンなどの低級不飽和炭化水素類
を生成し、閉鎖空間において植物や果物および隣接する
植物や果物の鮮度を低下させることが知られている。こ
の場合、ヨウ素および(または)担持ハニカム状活性
炭、臭素担持ハニカム状活性炭または白金族元素担持ハ
ニカム状活性炭などとを組み合わせて処理することによ
り、ガス中の有害成分およい臭気成分と低級不飽和炭化
水素類とを吸着除去し、植物および果物の鮮度を保持す
ることができる。特に、ヨウ素担持ハニカム状活性炭、
白金族元素担持ハニカム状活性炭などと組み合わせて使
用するのが好ましい。臭素担持ハニカム状活性炭は、ハ
ニカム状活性炭に液体状の臭素を散布、含浸、浸漬する
か、気体状の臭素をハニカム状活性炭に接触させること
によって得られる。ハニカム状活性炭に対する臭素の担
持量は、通常約1〜30重量%、好ましくは約2〜20
重量%、特に好ましくは約5〜15重量%である。
【0010】(3)例えば、被処理ガスが窒素酸化物
(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、一酸化炭素、シア
ン化水素、低級アルデヒド類などを含有する場合は、ヨ
ウ素および(または)無機ヨウ化物担持ハニカム状活性
炭、白金族元素担持ハニカム状活性炭などとを組み合わ
せて使用するのが有効である。白金族元素としては、例
えば、白金、イリジウム、オスミウム、パラジウム、ロ
ジウム、ルテニウム、金などが挙げられ、これら白金族
元素化合物のハニカム状活性炭に対する担持量は、白金
族元素として通常約0.1〜20重量%、好ましくは約
0.25〜15重量%、特に好ましくは約0.5〜10重
量%である。白金族元素担持ハニカム状活性炭は、ハニ
カム状活性炭に白金族元素化合物の塩酸、ヨウ化水素、
臭化水素、フッ酸、硝酸、硫酸、リン酸などの水溶液を
散布、含浸、浸漬することによって得られ、また、ハニ
カム状活性炭を製造する際に、これらの白金族元素化合
物の酸水溶液の形で原料と練合して成形することによっ
ても得られる。必要に応じて乾燥または焼成してもよ
い。その際の温度は、通常約40〜500℃、好ましく
は約50〜400℃、特に好ましくは約60〜350℃
であり、その際の雰囲気は減圧下、常圧下、加圧下のい
ずれでもよく、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガスなどの
存在下で行うことができる。担持薬品として、白金族元
素の化合物と、さらにTi、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Cu、Agの金属元素のうち少なくとも一種
以上とを同時に用いることによって、ガスの処理効果が
一層向上する。この場合も白金族元素化合物単独を担持
した薬品担持ハニカム状活性炭と同様の方法で製造でき
る。この場合、白金族元素化合物に対するこれら金属化
合物の添加比率(金属/元素重量比率)は通常約0.1
〜500、好ましくは約0.5〜250、特に好ましく
は約1〜100である。また、必要に応じて乾燥または
焼成してもよい。その場合の温度は、通常約40〜50
0℃、好ましくは約50〜400℃、特に好ましくは約
60〜350℃であり、その際の雰囲気は減圧下、常圧
下、加圧下のいずれでもよく、空気、窒素、炭酸ガス、
燃焼ガスなどの存在下で行うことができる。
【0011】(4)例えば、酪酸、イソ吉草酸などの脂
肪酸類などを含有するタバコの煙を処理しようとする場
合は、本発明の尿素担持ハニカム状活性炭と白金族元素
化合物単独またはこれと上記金属化合物の双方を担持し
たハニカム状活性炭を用いることにより、一酸化炭素、
シアン化水素やエチレンを除去することができる。以上
のように、本発明においては、尿素担持ハニカム状活性
炭を含む限り、種々の態様で組み合わせて使用できる。
臭気成分に対する吸着特性の異なる複数のハニカム状活
性炭を使用することにより、多種類の臭気成分および有
毒成分であっても効率よく除去できる。
【0012】本発明の尿素担持ハニカム状活性炭は、通
常のハニカム状活性炭に比べて、臭気成分や有害成分に
対して著しく高い消臭・吸着能を示す。そのため、尿素
担持ハニカム状活性炭と、酸担持ハニカム状活性炭など
の他のハニカム状活性炭による被処理ガスの処理順序は
特に制限されず、尿素担持ハニカム状活性炭により被処
理ガスを予め処理してもよく、逆に酸担持ハニカム状活
性炭などにより、被処理ガスを予め処理してもよい。好
ましい方法は、尿素担持ハニカム状活性炭で被処理ガス
を処理した後、酸担持ハニカム状活性炭で処理する方法
である。この方法は、トイレ用などの脱臭に好ましい。
他の好ましい方法は、尿素担持ハニカム状活性炭で先ず
被処理ガスを処理し、次いでヨウ素および(または)無
機ヨウ化物担持ハニカム状活性炭または(および)白金
族元素担持ハニカム状活性炭または臭素担持ハニカム状
活性炭で処理する方法である。これらのうち、白金族元
素担持ハニカム状活性炭がより好ましく使用される。こ
の方法は、閉鎖系内の植物や果物の鮮度保持に好まし
い。また、尿素担持ハニカム状活性炭、ヨウ素担持ハニ
カム状活性炭、酸担持ハニカム状活性炭と、臭素担持ハ
ニカム状活性炭または白金族元素担持ハニカム状活性炭
とで順次被処理ガスを処理し、冷蔵庫や、ケースやボッ
クス内の植物や果物の鮮度を維持する方法も有用であ
る。これらの場合、ガスの吸着除去処理に際して、尿素
担持ハニカム状活性炭と酸担持ハニカム状活性炭は、そ
れぞれ少なくとも1つ使用すればよい。
【0013】また、尿素担持ハニカム状活性炭は薬品を
担持していないハニカム状活性炭と組み合わせて使用し
てもよい。この場合にも、吸着除去効果をさらに高める
ことができる。特に、被処理ガスが炭化水素類やカルボ
ン酸類などの臭気成分や有害成分を含む場合には、ハニ
カム状活性炭を尿素担持ハニカム状活性炭よりもガス流
路の上流側に設置するのが効果的である。被処理ガスの
種類、特にスルフィッド類などの硫黄含有化合物を含む
ガスでは、吸着除去処理に際して、尿素担持ハニカム状
活性炭とハニカム状活性炭は、それぞれ少なくとも1つ
使用すればよい。この方法は、動物飼育室やコンポスト
用の脱臭などに好ましい。なお、被処理ガスが、塵埃な
どの微粒固形物、タール、ニコチンなどを含む場合に
は、ハニカム状活性炭、尿素担持ハニカム状活性炭より
もガス流路の上流側に除塵フィルターを設置するのが好
ましい。除塵フィルターの種類は特に制限されないが、
例えば、電気集塵式フィルター、帯電フィルター、不織
布フィルターなどが挙げられ、交換容易なものが特に好
ましい。有害成分や臭気成分を含む被処理ガスの処理に
際しては、尿素担持ハニカム状活性炭で被処理ガスを処
理する限り、除塵フィルター、ハニカム状活性炭、ヨウ
素及び(または)無機ヨウ化物担持ハニカム状活性炭、
臭素担持ハニカム状活性炭、白金族元素担持ハニカム状
活性炭および酸担持ハニカム状活性炭を適当に組み合わ
せて、被処理ガスを処理してもよい。
【0014】被処理ガスの温度は、前記ハニカムによる
吸着能が損なわれない範囲であればよく、通常約−50
〜100℃、好ましくは約−30〜80℃、さらに好ま
しくは約−20〜65℃程度である。本発明の尿素担持
ハニカム状活性炭の使用量は、とくに限定する必要はな
いが、対象有害成分・臭気成分、使用場所、温度、使用
規模などに応じて適宜選択することができる。有害成分
や臭気成分を含む被処理ガスを前記ハニカムに接触させ
る場合、被処理ガスの線流速は、例えば通常約1〜20
0cm/秒、好ましくは約2〜150cm/秒、より好
ましくは約5〜100cm/秒程度である。また、被処
理ガスの空間速度は、例えば、通常約20〜500,0
00hr-1、好ましくは約50〜250,000h
-1、より好ましくは約100〜150,000hr-1
程度である。
【0015】以上のように、本発明の尿素担持ハニカム
状活性炭は、硫化水素,メルカプタン類,スルフィッド
類などの硫黄含有化合物、ホルマリン,アセトアルデヒ
ドなどのアルデヒド類、エチレン,プロピレンなどの低
級不飽和炭化水素類、酪酸,吉草酸などの脂肪酸類、窒
素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)などを効率
よく除去することができる。さらに、多数の臭気成分や
有害成分を含む被処理ガスであっても有害成分や臭気成
分を効率よく除去できると共に、通気抵抗が小さなハニ
カム状活性炭である。したがって、本発明の尿素担持ハ
ニカム状活性炭は、有害成分や臭気成分を吸着除去する
種々のガス処理装置に使用できる。例えば、冷蔵庫、げ
た箱や、植物、果物などを収容するキャリアーケース、
ボックスなどの閉鎖空間内の被処理ガスを処理し、植物
や果物などの鮮度を保持する目的で使用できる。さら
に、本発明は、多数の有害成分や臭気成分を含む被処理
ガスであっても有害成分や臭気成分を効率よく除去でき
ると共に、通気抵抗が小さく、ハニカムをワンタッチ式
で交換できるガス処理装置を提供する。また、閉鎖空間
内であっても被処理ガスを効率よく処理できるガス処理
装置を提供する。
【0016】
【実施例】以下に、実施例および比較例に基づいて本発
明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に
より限定されるものではない。
【実施例1】ハニカム状活性炭A(BET比表面積95
0m2/g,セル数300個/inch2,サイズ15mm
φ、厚さ20mm)に所定濃度の尿素水溶液を散布し、
110℃で1時間、大気中で乾燥した。このようにし
て、尿素担持量が5重量%10重量%30重量%および
45重量%であるハニカム状活性炭B〜Eを調製した。
ハニカム状活性炭AおよびB〜Eを内径15mmφのカ
ラムに装填して、これらのカラムに二酸化窒素(N
2)1500ppb含有の大気(温度25℃,相対湿
度75%)をガス線流速40cm/secで流通し、カ
ラム出入口ガス中のNOx(NO2およびNO)濃度を
NOxメーターで測定し、NOx除去性能を調べ、その
結果を〔表1〕に示した。
【0017】
【表1】 〔表1〕より、本発明の尿素担持ハニカム状活性炭が効
率良く窒素酸化物を除去できることが分かる。
【0018】
【実施例2】実施例1のハニカム状活性炭AおよびBを
内径15mmφのカラムに装填して、これらのカラムに
イソ吉草酸100ppb含有の大気(温度25℃,相対
湿度75%)をガス線流速40cm/secで流通し、カ
ラム出入口ガス中のイソ吉草酸濃度をガスクロマトグラ
フィーで測定し、除去性能を調べ、その結果を〔表2〕
に示した。
【0019】
【表2】 〔表2〕より、本発明の尿素担持ハニカム状活性炭が効
率良く脂肪酸類を除去できることが分かる。
【0020】
【実施例3】実施例2において、イソ吉草酸含有の大気
の代わりにアセトアルデヒド100ppb含有の大気
(温度25℃,相対湿度75%)を用いて、実施例2と
同様なテストを行い、結果を〔表3〕に示した。
【表3】 〔表3〕より、本発明の尿素担持ハニカム状活性炭が効
率良くアルデヒド類を除去できることが分かる。
【0021】
【発明の効果】本発明の尿素を担持したハニカム状活性
炭は、多数の有害成分や臭気成分を含む被処理ガスであ
っても有害成分や臭気成分を効率よく除去できると共
に、通気抵抗が小さく、円滑に吸着除去処理できる。こ
の新規なハニカム状活性炭によれば、従来、工業用にし
か使用できなかったガス処理を、日常生活品に適用する
ことが可能となる。さらに、本発明のガス処理装置は、
被処理ガス中の多数の臭気成分や有害成分を効率よく除
去でき、吸着除去効果が大きい。また、通気抵抗が小さ
く、ワンタッチ式でハニカムを交換できる。したがっ
て、本発明の尿素を担持したハニカム状活性炭は、コン
テナ、自動車、病院、老人ホーム、会議室、事務所喫煙
室、家庭、ホテル、飲食店、カラオケボックス、動物飼
育室、ペットショップ、冷蔵庫、冷蔵室、植物やペット
などのキャリアーケース、げた箱、押入れ、物置、食器
棚、汚物を取り扱う部屋、ゴミ箱、生ゴミ処理用機器
(コンポスト用機器)、トイレなどから発生する有害成
分および(または)臭気成分の吸着除去に使用できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】尿素を担持したハニカム状活性炭。
  2. 【請求項2】尿素を担持したハニカム状活性炭を含有す
    ることを特徴とする大気中の有害成分または臭気成分の
    除去剤。
  3. 【請求項3】有害成分または臭気成分が窒素酸化物およ
    び(または)硫黄酸化物である請求項2記載の除去剤。
  4. 【請求項4】有害成分または臭気成分が硫化水素、メル
    カプト類、アルデヒド類、低級不飽和炭化水素類および
    (または)脂肪酸類である請求項2記載の除去剤。
  5. 【請求項5】尿素を担持したハニカム状活性炭に被処理
    ガスを接触させることを特徴とする大気中の有害成分ま
    たは臭気成分の除去方法。
JP6090934A 1994-04-28 1994-04-28 ハニカム状活性炭およびその用途 Withdrawn JPH07289889A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000044214A (ja) * 1998-07-31 2000-02-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 多孔質炭素材料、その製造方法、及びそれを用いた排ガス処理方法
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CN115176907A (zh) * 2022-07-25 2022-10-14 安徽粮牧农业科技有限公司 一种反刍动物用发酵饲料及其制作方法

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