JPH0728773U - 高速車両の主変圧器冷却構造 - Google Patents

高速車両の主変圧器冷却構造

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JPH0728773U
JPH0728773U JP5959493U JP5959493U JPH0728773U JP H0728773 U JPH0728773 U JP H0728773U JP 5959493 U JP5959493 U JP 5959493U JP 5959493 U JP5959493 U JP 5959493U JP H0728773 U JPH0728773 U JP H0728773U
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vehicle
closing plate
cooling
exhaust port
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寿 長瀬
弘栄 田村
健 栗田
光男 加藤
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East Japan Railway Co
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East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主変圧器の冷却風排気効率を向上させて高速
走行時の温度上昇を確実に抑制する冷却構造を提供す
る。 【構成】 車両床下に、両側面の側板と底面の塞ぎ板1
5からなる機械室を形成し、この機械室内に主変圧器8
およびこれを冷却するための送風機9を収容し、該送風
機の排気口20を前記塞ぎ板15に形成した高速車両の
主変圧器冷却構造において、前記排気口20の最前部お
よび最後部の塞ぎ板下面に、車両走行中の該塞ぎ板下側
の気流に対する整流部材21を突出させて設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は鉄道等の高速車両に搭載される主変圧器の冷却構造に関し、特に送風 機を用いた冷却風の排気効率向上策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両の駆動電圧を得るための主変圧器は、他の駆動用あるいは制御用機器 や空調装置等の各種機器とともに車両床下に設置される。新幹線等の高速車両に おいては、床下に設置されたこれらの車両駆動用の各種機器は、高速走行時の空 気抵抗を低減させまた周囲に対する騒音の発生を極力抑えるために、車両床下に 両側面の側板および下面の塞ぎ板により機械室を形成し、この機械室内に上記各 種駆動用機器を収容している。
【0003】 このような機械室内の主変圧器冷却用送風機の排気口の構造としては、機械室 側面に設ける側面排気構造と機械室の底面(塞ぎ板)に設ける床下排気構造の2 種類の構造が従来より採用されている。側面排気構造は、空気の乱れが少なく排 気しやすい反面騒音の問題や停車中のホームへの影響の問題等があり、近年主変 圧器の小型軽量化や冷却風量増加に対応して床下排気構造の開発が主として行わ れている。
【0004】 図8は、従来の床下排気構造の高速車両床下機械室内に設けられた主変圧器の 冷却機構部分の構成図である。14は車両の床板を示し、この床板14に対し主 変圧器8および冷却用の送風機9が固定されその下面側は塞ぎ板15で覆われる 。この塞ぎ板15には送風機9からの冷却風の排気口20が形成される。送風機 9はダクト19を介して主変圧器8の油冷却器16に冷却風を送風する。油冷却 器16には、主変圧器8からの油入口管17および油出口管18が接続される。 主変圧器8内には冷却オイルが充填される。主変圧器を冷却して温度上昇した冷 却オイルは入口管17から油冷却器16内に供給され、冷却器16内を循環しこ こで送風機9からの冷却風により冷却されて出口管18から主変圧器8に戻る。 送風機9は機械室内の空気を矢印Aのように吸引し、これをダクト19を介して 矢印Bのように油冷却器16内に送り込む。この冷却風は矢印Cのように油冷却 器16内を通過し内部を循環する冷却オイルを冷却し排気口20を通して車両床 下のレール方向に排気される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の主変圧器の冷却構造においては、高速走行時の空気 抵抗を極力小さくするために、機械室底面が排気開口部を除き平坦な塞ぎ板15 で覆われているため、高速走行時に、塞ぎ板15の下側の車外気流速度が大きく なり機械室から排気口を介して車外に排気するときの排気抵抗が増加して排気し にくくなる。このような車外気流による排気口20での排気抵抗の増加により、 送風機9からの冷却風が排気口20を通して十分排気されず、冷却機能に支障を 来すという問題を生じていた。このような排気口20からの排気量不足による冷 却能力の低下は、時速240km/h程度の走行までは主変圧器の温度上昇は許 容範囲内であって問題はないが、これ以上の高速走行、特に300km/h以上 の速度になると主変圧器の温度上昇が許容範囲を越えるため走行機能に支障を来 し高速走行ができなくなるという問題を生じていた。
【0006】 本考案は上記従来技術の欠点に鑑みなされたものであって、主変圧器の冷却風 の排気効率を向上させて高速走行時の温度上昇を確実に抑制する主変圧器の冷却 構造の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本考案に係る高速車両の主変圧器冷却構造は、車両 床下に、両側面の側板と底面の塞ぎ板からなる機械室を形成し、該機械室内に主 変圧器およびこれを冷却するための送風機を収容し、該送風機の排気口を前記塞 ぎ板に形成した高速車両の主変圧器冷却構造において、前記排気口の最前部およ び最後部の塞ぎ板下面に、車両走行中の該塞ぎ板下側の気流に対する整流部材を 突出させて設けたことを特徴としている。
【0008】 好ましい実施例においては、前記整流部材は、排気口の縁部に沿って設けた車 両の幅方向に連続する実質上柱状体からなることを特徴としている。
【0009】 さらに好ましい実施例においては、前記整流部材を構成する柱状体は三角柱で あることを特徴としている。
【0010】
【作用】
床下塞ぎ板の下側の気流がレール方向に整流され排気口部分に負圧帯が形成さ れる。これにより機械室内の空気が外部に排気されやすくなる。
【0011】
【実施例】
図1は、本考案が適用される高速車両の外観図である。この高速車両は例えば 9両あるいはそれ以上の車両1により編成され、各車両1の床下部分にはスカー ト部(下部側板)および底面の塞ぎ板(後述)で覆われた機械室2が設けられる 。この複数の車両のうち特定の車両の機械室2内に駆動電圧を得るための主変圧 器が収容される。
【0012】 図2は、主変圧器を収容した機械室2の構成を示す。(B)図は車両床下の平 面図であり、(A)(C)はそれぞれ(B)図のA−A方向およびC−C方向か らみた側面図である。床板14の下側に、車両の両側の側面下部を構成する側板 25と底面を構成する塞ぎ板15とにより機械室2が形成される。3は車輪を示 し、13はレールを示す。この機械室2内に図示したように各種機器が床板14 に固定されて収容される。4は換気装置、5は空気調和装置、6は電動送風機、 7は配電箱である。車両中央部には主変圧器8およびこれを冷却するための送風 機(ブロアモータ)9が設けられる。10は高圧機器箱、11はブレーキ制御装 置、12は補助空気圧縮機である。
【0013】 このような機械室2内の主変圧器8および冷却用送風機9の部分の詳細を図3 および図4に示す。主変圧器8の本体内にはシリコーンオイル等の冷却オイルが 充填され、側面には冷却オイルを循環させるための電動油ポンプ22(図4)、 および冷却オイルの温度および流量によって油ポンプ22をオンオフして駆動制 御するための油温度継電器23および油流継電器24が設けられる。冷却オイル は油入口管17を通して油冷却器16(図3)内に供給されラジエータ形式の熱 交換用細管内を循環する。油冷却器16内を循環した冷却オイルは油出口管18 を通して主変圧器8本体に戻る。
【0014】 送風機9は両側にファン9a(図4)を有し、外気(機械室内空気)を矢印A のように吸い込む。吸い込まれた冷却外気は、ダクト19を介して矢印Bのよう に油冷却器16に送られる。油冷却器16に送られた冷却外気は、矢印Cのよう に油冷却器16を通過して内部を循環する冷却オイルを冷却する。冷却により熱 交換され温度上昇した冷却風は塞ぎ板15に設けた排気口20を通して、矢印E のように車外床下に排気される。
【0015】 本実施例においては、塞ぎ板15に形成した排気口20の車両進行方向前後両 端の縁部に、断面が実質状三角形の整流部材21を突出して設けている。このよ うな整流部材21の作用により、高速走行中の車両床下の塞ぎ板15の下側での 気流が、矢印Dのようにレール方向に整流され、排気口20近傍に負圧領域が形 成され、機械室内から車外に向かって空気がでやすくなる。これにより、冷却風 の排気が促進され、矢印Eのように排気口20を通して十分な風量の排気が行わ れる。
【0016】 図5は、上記整流部材21の具体的な形成例を示す。塞ぎ板15は(A)図に 示す所定寸法(単位はmm)の各別のパネルユニットを連続してつなぎ合わせた ものである。この実施例では、塞ぎ板を構成する2枚のパネルユニットにわたっ て前述の冷却風の排気口20が形成されている。このように2枚の塞ぎ板パネル ユニットに分けて排気口20を形成することにより塞ぎ板15の構造上の強度が 十分に確保される。整流部材21は、(B)図に示すように、例えば鋼板をV字 状に曲げてリベットあるいは溶接等の適当な手段で塞ぎ板15に固定し、実質上 三角柱形状の突出部材を排気口20の前後両端部の縁に沿って車両の幅方向に形 成したものである。
【0017】 図6は、上記三角柱形状の整流部材(整風板)を設けた場合の効果を示す図で ある。(A)(B)はそれぞれ下り走行と上り走行における車両速度に対する排 気口での風速の関係を示している。いずれの場合にも、走行速度にかかわらず整 風板を設けた方が整風板がない場合よりも排気口での風速が大きいことが実測さ れた。
【0018】 図7は、前述の整流部材を装着した新幹線の高速試験車両の走行テストにおい て、送風機を停止した状態で主変圧器の冷却オイルを充填したタンク温度と油冷 却器周辺の温度の時間的変化を示すグラフである。aは車速を示し、中央部は走 行状態、その両側部分は停止状態を示す。bはタンク内の冷却オイル温度、cは 冷却器周辺温度の代表値を示すが、いずれの場合にも車両走行開始後、許容範囲 内のある値まで温度上昇するがそれ以上の温度上昇は認められなかった。これは 排気口部に設けた整流部材の効果によるものと考えられる。
【0019】 さらに別の実測試験結果を以下の表1に示す。この表に示すように、本考案に 係る整風板を設けることにより、整風板がない場合に比べ冷却油の温度および冷 却風の吸気温度がともに低くなっていることが実測された。これにより冷却能力 の向上を図ることが可能になる。
【0020】
【表1】
【0021】 別の整流部材の例として、前述の三角柱形状に代えて、半円柱あるいは四角柱 その他の角柱等または平板を用いても良い。
【0022】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案においては、車両床下の塞ぎ板に開口した排気口 の両側に整流部材を突出させて設けるという簡単な構成により、走行中の床下気 流を地面方向に整流し効率よく負圧帯を形成して排気を促進し冷却風量を十分確 保して冷却能力の向上を図ることができる。これにより、高速走行においても主 変圧器の冷却が安定して確実に行なわれ温度上昇が抑えられるため、信頼性の高 い機能が達成され安定した高速走行が実施可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案が適用される高速車両の外観図であ
る。
【図2】 本考案が適用される車両床下機械室の構成図
である。
【図3】 本考案の実施例に係る床下機械室の要部断面
図である。
【図4】 本考案が適用される主変圧器冷却構造の平面
図である。
【図5】 本考案に係る排気口部分の具体的形成例の説
明図である。
【図6】 本考案の効果を示すグラフである。
【図7】 本考案の効果を示す別のグラフである。
【図8】 従来の車両床下機械室の要部構成図である。
【符号の説明】
8:主変圧器 9:冷却用の送風機 14:車両の床板 15:機械室下面の塞ぎ板 16:油冷却器 19:ダクト 20:排気口 21:整流部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 加藤 光男 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両床下に、両側面の側板と底面の塞ぎ
    板からなる機械室を形成し、該機械室内に主変圧器およ
    びこれを冷却するための送風機を収容し、該送風機の排
    気口を前記塞ぎ板に形成した高速車両の主変圧器冷却構
    造において、前記排気口の最前部および最後部の塞ぎ板
    下面に、車両走行中の該塞ぎ板下側の気流に対する整流
    部材を突出させて設けたことを特徴とする高速車両の主
    変圧器冷却構造。
  2. 【請求項2】 前記整流部材は、排気口の縁部に沿って
    設けた車両の幅方向に連続する実質上柱状体からなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の高速車両の主変圧器冷
    却構造。
  3. 【請求項3】 前記整流部材を構成する柱状体は三角柱
    であることを特徴とする請求項2に記載の高速車両の主
    変圧器冷却構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006117218A (ja) * 2003-11-28 2006-05-11 East Japan Railway Co 高速鉄道車両の着雪防止装置
JP2014218209A (ja) * 2013-05-10 2014-11-20 三菱電機株式会社 車両用空気調和装置
JP2020032742A (ja) * 2018-08-27 2020-03-05 トヨタ自動車株式会社 車両のダクト構造

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