JP3499889B2 - 高速車両用通風装置 - Google Patents
高速車両用通風装置Info
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Description
機器冷却等を図ることができる高速車両用通風装置に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の高速車両用通風装置の通風路を図
4について説明すると、20は車体21の床下機器ボッ
クスで、同ボックス20の側面22から外気23を導入
し、同ボックス20内の熱交換器24を通り、同ボック
ス20内の大容量ファン25により下面26から吹出す
ようになっている。またファン25は停車中も走行中
も、常時定格パワーで運転されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前記従来の高速車両用
通風装置では、走行風を利用していないため、通風用の
大容量ファンを常時運転させておく必要があり、従って
大きな車上電源容量を要する問題があった。しかも従来
は走行風の作用を理解せずに設計されていたので、高速
走行中通風性能が悪化する場合があり、かつ雨、塵埃、
金属粉等が直接熱交換器に侵入する虞れがあったため、
熱交換器の目詰まりによる性能劣化が短期間で発生する
問題があった。本発明は高速走行中は通風の入口と出口
の差圧を利用するようにした通風装置を提供し、前記従
来の問題を解決しようとするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】このため本発明は、導入
された外気を熱交換器を経て排出口より排出する高速車
両用通風装置において、高速車両は、車体と台車及び台
車底面を覆うようにして車体外表面に設けられた車体台
車フェアリングを備えたリニア車両であって、前記高速
車両用通風装置は、前記車体台車フェアリングの高速走
行中高い静圧となる位置に空気取入口を設けると共に、
前記車体台車フェアリングの高速走行中低い静圧となる
位置に排出口を設け、前記空気取入口には遠心力を利用
して異物を除去する異物除去装置を取付け、前記排出口
には空気吹出方向の可変部材を設けてなるもので、これ
を課題解決のための手段とするものである。 【0005】 【作用】走行中に高い静圧が得られる車体外表面の空気
取入口から導入された高速気流は、異物除去装置により
異物等が除去されるため、熱交換器の異物による損傷や
目詰まりによる性能劣化を防止できる。即ち、異物が除
去されたクリーンな空気は、圧力の低い排出口に向かっ
て流れ、その途中で熱交換器により熱交換される。また
排出口の吹出方向の可変部材は進行方向により向きが変
わり、車体下部に空気が滞留するのを防止できる。この
ように本発明では走行風を利用するため、通風用ファン
の不要化乃至低出力化が可能となり、車上電源容量を節
約することができる。 【0006】 【実施例】以下本発明を図面の実施例について説明する
と、図1〜図3は本発明の実施例を示す。なお、図面は
連結台車方式をとるリニア車両の場合である。図におい
て1は空調室外熱交換器で、車体9の妻面の左右に設け
られている車体外板開口ドア8の一方の側部に設けられ
ている。2は車載冷凍機用熱交換器で車体9の台車下面
に設置されている。3は車体台車フェアリング4の先端
部付近に位置する空気取入口であり、この部分は高速走
行中は高い静圧となる部分である。この取入口3は車両
進行方向の先端側に位置して空気が導入されるものであ
り、同取入口3の空気導入直後の空気通路はユーターン
若しくは直角曲げの風路となっており、この風路には侵
入して来た雨、塵埃、異物等が遠心力により除去される
トラップが取付けられている。5はサクションドアで、
車載冷凍機用熱交換器2の下面と車体台車フェアリング
4の底面に設けられ、両方とも積極的に負圧を発生する
ためのベーン7が設置されており、同ベーン7は進行方
向により傾きが逆転できるようになっていて、傾けて前
後方向に流すことにより、台車下部に空気が滞留するこ
とがないようになっている。なお、フェアリング4底面
のサクションドア5は前方が閉じ、後方が開いており、
進行方向によりその開閉が逆転するようになっている。
8は車体9上部の車体外板開口ドアで、停車時のみ大き
く開くようになっている。また前記車体台車フェアリン
グ4は、車体9と台車及び台車底面を覆っており、大き
な開口部は通風口を除いて無くしてある。6は妻面下部
の車体・台車間に積極的に設けられた抵抗板で、空調室
外熱交換器1と車載冷凍機用熱交換器2の流量分配の適
正化のために配設されている。 【0007】次に作用を説明すると、空気取入口3は車
体台車フェアリング4の先端付近に位置し、走行中は高
い静圧が得られる。この取入口3から導入された高速気
流は、前記トラップにより異物等が除去された後、車体
9とフェアリング4の間を流れ、徐々に減速されて静圧
が高まる。そしてこの導入空気は車体台車フェアリング
4の端末から車体9と台車の間の空間に入り、サクショ
ンドア5までの圧損と、サクションドア5の負圧に応じ
た流量が前記熱交換器1,2に分配される。また空調室
外熱交換器1はファンにより、開口された車体9の外板
から外気を取り込み、同熱交換器1を通った空気は隣接
車両の妻面を通り、開口部のベーン7を経て外部に流出
する。 【0008】一方車載冷凍機用熱交換器2の場合は、空
調用と左右反対側の車体開口部から外気を導入し、同外
気を同熱交換器2の上部のファンで、同熱交換器2を経
て下方に流出する。なお、前記熱交換器1,2のファン
と、車体外板開口ドア8は連動しており、停止して冷却
風がラム圧により得られなくなると作動する。また加速
時十分なラム圧が得られない時は、ファンのみが自動的
に作動する。更に車体外板開口ドア8の開閉は停車時の
みで、ファンの作動は時速100〜200km/h程度
以下のみとなるよう設計されている。また前記ファンは
熱交換性能により自動的にON/OFFされ、停車時先
行風による冷却風が無くなると、自動的にONとなる。
また加減速中に先行風が不十分であると、同じファン制
御により必要に応じてONとなる。 【0009】 【発明の効果】以上詳細に説明した如く本発明は、高速
走行中高い静圧となる車体外表面に空気取入口を設けた
ので、ラム圧を利用して外気が走行中高速で導入され、
また空気取入口に異物除去装置を設けたので、導入空気
中の雨、塵埃、異物等は、導入直後遠心力で分離されて
除去され、熱交換器の異物による損傷や、目詰まりによ
る性能劣化を防止できる。更に異物が除去されたクリー
ンな空気は、圧力の低い排出口に向かって流れ、その途
中で熱交換器により熱交換される。また空気吹出方向の
可変部材を設けたので、進行方向に従って傾きを逆方向
にすることができ、また排出口の負圧が不足の場合は可
変部材を車体外板から突き出せば、積極的に負圧を生じ
させることができる。なお、停車時は通風路の圧損を最
小限とするために、車体外板の開口面積を拡大するよう
にドアを開くこともできる。従って本発明では走行風を
利用することにより、通風用ファンの不要化乃至低出力
化が可能となり、車上電源容量を節約することができ
る。
ける空気の流れ方向を示す説明図である。 【図2】図1と異なる方向の空気の流れを示す説明図で
ある。 【図3】図1及び図2と異なる空気の流れの方向を示す
説明図である。 【図4】従来の高速車両の給排気構造を示す縦断面図で
ある。 【符号の説明】 1 空調室外熱交換器 2 車載冷凍機用熱交換器 3 空気取入口 4 車体台車フェアリング 5 サクションドア 6 抵抗板 7 ベーン 8 車体外板開口ドア 9 車体
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 導入された外気を熱交換器を経て排出口
より排出する高速車両用通風装置において、高速車両は、車体と台車及び台車底面を覆うようにして
車体外表面に設けられた車体台車フェアリングを備えた
リニア車両であって、 前記高速車両用通風装置は、前記車体台車フェアリング
の高速走行中高い静圧となる位置に 空気取入口を設ける
と共に、前記車体台車フェアリングの高速走行中低い静
圧となる位置に排出口を設け、 前記空気取入口には遠心力を利用して異物を除去する異
物除去装置を取付け、前記排出口には空気吹出方向の可
変部材を設けたことを特徴とする高速車両用通風装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP32750892A JP3499889B2 (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 高速車両用通風装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32750892A JP3499889B2 (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 高速車両用通風装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06144222A JPH06144222A (ja) | 1994-05-24 |
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Family
ID=18199919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32750892A Expired - Fee Related JP3499889B2 (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 高速車両用通風装置 |
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-
1992
- 1992-11-13 JP JP32750892A patent/JP3499889B2/ja not_active Expired - Fee Related
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