JPH07287173A - 双眼鏡 - Google Patents

双眼鏡

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JPH07287173A
JPH07287173A JP7692994A JP7692994A JPH07287173A JP H07287173 A JPH07287173 A JP H07287173A JP 7692994 A JP7692994 A JP 7692994A JP 7692994 A JP7692994 A JP 7692994A JP H07287173 A JPH07287173 A JP H07287173A
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JP
Japan
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main body
light
light shielding
binoculars
insertion hole
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JP7692994A
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English (en)
Inventor
Minoru Murata
稔 村田
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TOKYO SEIRU KK
Original Assignee
TOKYO SEIRU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】折り畳み可能な箱体タイプであっても、簡易な
構造で不要な像の発生を防止することができる双眼鏡を
提供することにある。 【構成】双眼鏡10は、シート材を箱体状に組立てた本
体12に、光軸方向にほぼ直交するように、折り曲げ部
を設け、この本体12の前面14に第1、第2の対物レ
ンズ16a,16b、後面18に第1、第2の接眼レン
ズ20a,20bとを取り付けた構成である。上記第1
の対物レンズ16aと上記第2の接眼レンズ20b間、
および、上記第2の対物レンズ16bと上記第1の接眼
レンズ20a間をそれぞれ結ぶ光路の交差部位に、遮光
板1が配置され、上記下面32の折り曲げ部53で、こ
の遮光板1の一辺を係止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紙や薄板などのシー
ト材を用いて組み立てられる双眼鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の双眼鏡には、携帯時のコ
ンパクト化を考慮して、光軸方向に折り畳み可能な箱体
を構成するものや、対物レンズと接眼レンズとを取り付
けた鏡筒を2つ合わせたものがあった。まず、上記箱体
タイプの双眼鏡は、箱状に組み立てられた箱体構造のた
め、入射された光が箱体内で交差することを許すことに
なる。その結果、双眼鏡の視界には実視界の像に隣接し
て不要な像が発生し、この像は倍率が4から5倍程度に
なると顕著に現れるので、使用者に違和感を与えること
になる。
【0003】この不要な像の発生を防止する双眼鏡が、
上述した鏡筒タイプの双眼鏡である。この双眼鏡は、一
対の鏡筒がそれぞれ独立しているので、光軸方向に沿っ
て仕切られた形状である。この仕切りが遮光板として機
能するので、鏡筒間に、相互に、光を侵入させる隙間は
なく、どちらの鏡筒にも不要な像を発生させずに済むこ
とになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した鏡
筒タイプの双眼鏡は、コストや構造の複雑化を考慮する
と、光軸方向に折り畳む構造を得ることが困難である。
従って、構造上、上記鏡筒タイプの双眼鏡をバッグ等の
容器に入れて携帯した場合、光軸がずれるような変形が
あると、双眼鏡としての機能を損なってしまうという問
題点があり、さらに双眼鏡本体をコンパクトに折り畳む
ことができないというデメリットから、保管、あるい
は、携帯の際に、スペース効率を悪くさせるという問題
点もあった。
【0005】また、前述した箱体タイプの双眼鏡は、そ
の折り畳み可能な構造から、保管や携帯に便利であって
も、内部で自由に光が交差するので、視界に、不要な像
までも写し出し、使用者に違和感を与えてしまうという
問題点があった。そこで、この発明の目的は、折り畳み
可能な箱体タイプであっても、簡易な構造で不要な像の
発生を防止することができる双眼鏡を提供することにあ
る。
【0006】また、この発明の他の目的は、遮光板を必
要に応じて着脱することができる双眼鏡を提供すること
にある。さらに、この発明の他の目的は、遮光板を本体
から容易に抜き出すことができる双眼鏡を提供すること
にある。そして、この発明の他の目的は、遮光板の不用
意な抜け落ちを防止させることができる双眼鏡を提供す
ることにある。
【0007】また、この発明の他の目的は、遮光板を配
置させた状態で、本体を光軸方向にコンパクトに折り畳
むことができる双眼鏡を提供することにある。さらに、
この発明の他の目的は、本体を伸張させた際に、遮光板
に本体の剛性を補強させることができる双眼鏡を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る双眼鏡
は、前記目的を達成した次のようなものである。シート
材を箱体状に組立て、光軸方向にほぼ直交するように、
折り曲げ部を設けた本体12と、この本体12の前面1
4に取り付けられた第1、第2の対物レンズ16a,1
6bと、上記本体12の後面18に取り付けられた第
1、第2の接眼レンズ20a,20bとを備え、上記本
体12の上面34および下面32に設けた各折り曲げ部
を屈曲させ、上記本体12の両側面40a,40bに設
けた各折り曲げ部を屈曲させて、光軸方向の伸縮量を調
節する双眼鏡において、上記第1の対物レンズ16aと
上記第2の接眼レンズ20b間、および、上記第2の対
物レンズ16bと上記第1の接眼レンズ20a間をそれ
ぞれ結ぶ光路の交差部位に配置される遮光板1,96
と、上記上面34または下面32のいずれか一面にこの
遮光板1,96を取付けする平面状の折り曲げ部53と
を備えたものである。
【0009】また、上記折り曲げ部53は、スリット状
に穿設した挿通孔55を有し、上記遮光板1,96をこ
の挿通孔55に挿通させて、上記本体12内に配置させ
ても良い。さらに、上記遮光板1,96は、一辺に、上
記挿通孔55の幅よりも厚く、かつ、自身の面方向にほ
ぼ直交する平面状のストッパ8,97を有し、上記スト
ッパ8,97で上記遮光板1,96を挿通規制させても
良い。
【0010】そして、上記遮光板1は、上記ストッパ8
から上記シート材の厚みにほぼ等しい距離を離間させ、
かつ、上記ストッパ8に向かって末広がりに、上記挿通
孔55の幅よりも厚く隆起させた凸部4,5と、上記ス
トッパ8と上記凸部4,5との間に形成された凹状のポ
ケット6,7とを有し、このポケット6,7に上記挿通
孔55を位置させて、上記遮光板1を係止させても良
い。
【0011】また、上記遮光板96は、上記ストッパ9
6から上記シート材の厚みにほぼ等しい距離を離間さ
せ、かつ、上記挿通孔55の幅よりも厚く、半球面状に
隆起させた複数の凸部99a,99b,99c,99d
を有し、この複数の凸部99a,99b,99c,99
dと上記ストッパ97間に上記挿通孔55を位置させ
て、上記遮光板96を係止させても良い。
【0012】さらに、上記下面32の折り曲げ部53
は、光軸方向に、少なくとも上記ストッパ8,97と同
等の幅をもつように、平面状に、かつ、光軸とほぼ並行
に形成され、上記ストッパ面と上記折り曲げ部53とを
各面方向で一致させることで、上記遮光板1,96の面
方向を光軸方向にほぼ直交させてなるようにしても良
い。
【0013】そして、上記遮光板1,96を上記本体1
2の両側面とほぼ同一の高さに設けても良い。
【0014】
【作用】この発明に係る双眼鏡では、遮光板1は左右レ
ンズの光路の交差部位に配置されるので、第1の対物レ
ンズ16aより入射され、第2の接眼レンズ20bに到
達する光と、第2の対物レンズ16bより入射され、第
1の接眼レンズ20aに到達する光は、どちらも上記遮
光板1,96の位置で遮光される。また遮光板1,96
を、上面34または下面32のどちらか一面に設けた折
り曲げ部53に取り付けたので、光軸方向に収縮させた
場合に、遮光板1,96を本体12の中心から離間させ
る。
【0015】また、上記折り曲げ部53に挿通孔55が
設けられているので、遮光板1,96は外方より挿通孔
55を通して挿通される。さらに、遮光板1,96の一
辺にストッパ8,97を設けたので、このストッパ8,
97が遮光板1,96に挿入制限を与える。そして、遮
光板1について、凸部4,5,99a,99b,99
c,99dを、ストッパ8,97に向かって末広がりに
設けたり、球面状に隆起させたので、挿通孔を、凸部
4,5の末広がりの面に沿って、あるいは、凸部99
a,99b,99c,99dの半球面の形状に沿って、
スムーズに移動させ、かつ、シート材の柔軟性から孔径
を拡開させて、ストッパと凸部の間に介在させる。挿通
孔55をストッパと凸部の間まで挿通させると、拡開し
ていた挿通孔55の孔径が復元され、挿通孔55に遮光
板1,96が係止される。
【0016】また、遮光板1,96の面方向を光軸方向
にほぼ直交させたので、本体12を光軸方向に収縮させ
ても、遮光面は前面14と後面18にほぼ並行に保持さ
れ、この前面14と後面18の接近を妨害させずに済
む。さらに、遮光板1,96を側面40a,40bとほ
ぼ同一の高さに設けたので、光軸方向に収縮する際に、
遮光板1,96の先端が上面34または下面32のどち
らか一面にに設けた折り曲げ部53に当接され、遮光板
1,96がスペーサの役目を果たす。
【0017】
【実施例】図1ないし図11はこの発明に係る双眼鏡の
一実施例を示し、図1は組み立て後の斜視図、図2は本
体の展開斜視図、図3は本体とレンズ間の要部分解斜視
図、図4は図1のA−A断面図、図5は本体と遮光板間
の要部分解斜視図、図6は遮光板の側面図、図7は図6
のC−C断面図、図8は図1のB−B断面図、図9はこ
の実施例の遮光原理を説明する図、図10は使用前の側
断面図、図11は使用時の側面断面図である。
【0018】以下、これらの図面い基づき詳細に説明す
る。この発明に係る双眼鏡10は、シート状の材料で箱
体に組み立てられる本体12と、本体12の前面14に
取り付けられる一対の対物レンズ16a,16bと、本
体12の後面18に取り付けられる一対の接眼レンズ2
0a,20bと、本体12の下面32に着脱自在に取り
付けられる遮光板1とを備えている。
【0019】本体12は、展開形状がほぼ帯状に形成さ
れた、紙や薄板を基材としたシート材である。この本体
12は、ほぼ6面体に組立てられて、体を成す。図2に
示された面で本体12の内面12bを形成するので、内
部での乱反射等の悪影響を考慮し、内面12bは、黒等
の反射率の低い色で配色される。この双眼鏡10を使用
する場合には、図1に一点鎖線で示したように、光軸方
向に伸張されるので、本体12は、上面34、下面3
2、両側面40a,40bにより、本体12内にほとん
ど光を通さない箱体に変化する。
【0020】また、本体12の外面12aについては、
紙材の印刷適性を利用して、色彩を自由に設定可能であ
る。前面14と後面18とに、対物、接眼レンズ間の光
軸を形成できるようにレンズ穴23a,23b,25
a,25bが穿設され、各レンズ穴の外周方向に取付け
穴22a,22b,22c,22d,22e,22f,
24a,24b,24c,24d,24e,24fが穿
設される。
【0021】上記本体12は、対物レンズ16a,16
bが取り付けられる前面14と、この前面14から屈曲
される下面32と、この下面32から屈曲され、接眼レ
ンズ20a,20bが取付けられる後面18と、この後
面18から屈曲される上面34と、前面14から屈曲延
長される側片36a,36bと、後面18から屈曲延長
される側片38a,38bとのそれぞれの係止によって
形成される左側面40aと、右側面40bとの六面から
構成される。
【0022】また、前面14から少なくとも前面14の
幅以上の前表示面42が、情報へほぼ同一面上に延長さ
れると共に、上面34から屈曲されて上面34と同幅程
度の後表示面44が上に延長されている。そして、前表
示面42と後表示面44とが貼り合わされて、補強表示
面46が構成されている。本体12を展開すると、前表
示面42に隣接して前面14が設けられ、屈曲線48を
経て下面32が設けられており、下面32は屈曲線50
a,50bをもって小下面52と大下面54とに別れて
いる。
【0023】さらに、下面32から屈曲線56,58を
経て上面34が設けられており、上面34は屈曲線60
a,60bをもって小下面62と大下面64とに別れて
いる。ついで屈曲線66を経て後表示面44が設けられ
ている。左側面40aを形成する側片36a,38a
は、それぞれ前面14と後面18から屈曲線67a,6
8aを経て延設され、切欠き69aと突起70aとをそ
れぞれ備えている。
【0024】同様に、右側面40bを形成する側片36
b,38bは、それぞれ前面14と後面18から屈曲線
67b,68bを経て延設され、切欠き69bと突起7
0bとをそれぞれ備えている。なお、前面14と後面1
8とは、後述するように、組立てたときに、対物レンズ
16a,16bと接眼レンズ20a,20bとが無限遠
の焦点距離となるように採寸されている。
【0025】次に、各レンズとその取付け穴について説
明する。代表として、対物レンズ16aとその取付け穴
22d〜22fを例に挙げる。図3および図4に示すよ
うに、対物レンズ16aは、合成樹脂、ガラス等の透光
性を有する材質からなると共に、凸レンズに形成された
透光部17dと、合成樹脂等からなり、透光部17dと
嵌合する枠部17eと、対応する取付け穴22d,22
e,22fに嵌挿する凸状のピン17a,17b,17
cとから構成される。このピン17a,17b,17c
は、レンズ面に直交するように、かつ、レンズ裏面の周
方向に配置される。
【0026】これら各ピン17a,17b,17cは、
図3に示したように、取付け穴22d,22e,22f
に、本体12の外面側より嵌挿され、レンズ面とレンズ
穴23bとが合致する。なお、このピンを利用したレン
ズの取り付けは、接着剤を不要とする。また他のレンズ
についても、取付け構造は同様であるので、説明を省略
する。
【0027】次に、折り曲げ部を形成する屈曲線48,
50a,50b,56,58,60a,60b,66,
67a,67b,67c,67d,68a,68bを屈
曲し、側片36a,36b,に設けられている切欠き6
9a,69bに、側片38a,38bに設けられている
突起70a,70bを係止させて、左側面40aと右側
面40bとを組み合わせて、本体12をほぼ6面体の箱
状に屈曲形成し、前表示部42と後表示部22とを両面
接着テープ、接着剤等で貼り合わせて、完成させる。
【0028】ここで、本体12の収縮で、下面32と上
面34とが外方に凸状に屈曲しても、図1に示したよう
に、屈曲線50a,50bと屈曲線60a,60bの折
り曲げ量が増すだけで、ある幅を持った平面53,63
は並行に保持される。この平面は53,63は、どちら
も光軸方向に対して、ほぼ直交する方向に延びている。
なお、平面53には、後述する遮光板1を嵌挿させるス
リット状の挿通孔55が穿設されている。
【0029】次に、遮光板1について説明する。遮光板
1は、図5に示すように、下面32に対して、外方より
挿通孔55を通して本体12に係止されるものである。
図6および図7に示すように、遮光板1は、平坦に設け
た遮光面2,3と、挿通孔55のスリット幅よりも厚
く、また遮光面2,3の面方向にほぼ直交するように、
平面状に設けたストッパ8と、遮光面2,3上で、この
ストッパ8の位置からシート材の厚み分離間させ、スト
ッパ8に向かって末広がりに隆起させた凸部4,5と、
遮光面2,3の面方向で、この凸部4,5とストッパ8
間に形成された凹状のポケット6,7とから構成されて
いる。なお、凸部4,5の先端間は、挿通孔55のスリ
ット幅よりも厚く設定している。
【0030】図5および図8に示すように、遮光板1を
先端より挿通孔55に挿通させ、挿通位置が凸部4,5
に到達すると、それ以降、挿通孔55のスリット幅を徐
々に拡開し、挿通時の摩擦抵抗は増加される。さらに挿
通して、挿通位置が遮光板1のポケット6,7に到達す
ると、今まで拡開されてきた挿通孔55のスリット幅は
元の幅に復元され、挿通もストッパ8により規制され
て、ポケット6,7と挿通孔55とが係合状態を形成す
る。すなわち、遮光板1は、下面32の平面53に係止
され、遮光板1の不用意な抜け落ちを防止することがで
きる。言い換えると、遮光板1は、本体12と別体に設
けられているため、本体12に確実に係止させれば、紛
失等の危惧も軽減される。
【0031】このように、係止された遮光板1は、一端
(ストッパ8側)を固定しても、他端は自由端となるた
め、本体12の伸縮に何等支障を与えるものではない。
もちろん、遮光板1を本体12より取り出す場合には、
紙の弾性を利用して、挿通孔55よりストッパ8をつか
んで引き出せば、容易に遮光板1を抜き出すことができ
るので、遮光板1は、必要に応じて、着脱自在である。
【0032】ここで、本体12内の遮光の原理について
説明する。対物レンズ16a,16bより入射された
光、すなわち、光束には、図9に示すように、実線で示
した光軸方向の光路と、一点鎖線で示すように、左右の
レンズが交差する光路とがある。光束が交差する場合に
は、対物レンズ16aに入射された光束が接眼レンズ2
0bに抜け、対物レンズ16bに入射された光束は接眼
レンズ20aに抜けることになる。この2つの光束は、
E点で交差するため、接眼レンズ20aからは、実視界
の像90の右側に不要な像92の発生が確認され、また
接眼レンズ20bからは、実視界の像90の左側に不要
な像91の発生が確認される。従って、これら不要な像
91,92を除去するために、交差する光束を、交差す
る部分で遮断すれば良い。
【0033】そこで、遮光板1を光束の交差部位に配置
すれば良いのであるが、その配置についても、光軸に対
して、平行に、あるいは、直交にする2通りがある。こ
の実施例では、本体12の光軸方向の折り畳みを考慮し
て、光軸に直交する方向に配置する方法を用いる。次
に、この発明の双眼鏡の使用方法を説明する。通常の状
態では、双眼鏡10は、本体12の折り曲げにより、図
10に示したように、光軸方向に収縮している。この段
階では、双眼鏡10の焦点は合っておらず、遮光板1
も、交差する光軸を遮断する位置に配置されず、機能し
ないものである。
【0034】この双眼鏡10では、本体12を光軸方向
に進展させ、図11に示すように、上面34と下面32
とが直線状に延びた状態で、焦点を合わせることができ
る。また、この状態で、遮光板1は、自身の先端を上面
34の平面63に当接させて、図9に示したように、光
束の交差を遮断する。この遮断により、不用な像91,
92は、実視界の像90に隣接して生じることはなくな
り、使用者の観測に違和感、不快感を与えずに済む。
【0035】また、遮光板1は、本体12の内部のリブ
としての役割りも担うことになる。すなわち、本体12
は、光軸方向に伸張すると、遮光板1により、上面34
と下面32間の接近を規制され、あたかも遮光板1が本
体12内でスペーサとして機能する。もちろん、この遮
光板1のスペーサ機能は、レンズの焦点が最も合うとこ
ろで、得られるものである。このように、遮光板1は、
本体12の剛性を補強して、観測時の光軸のずれを防止
することができる。
【0036】さらに、遮光板1を本体12に係止させた
状態で折り畳む場合、図11の状態から図10の状態に
変化させ、さらに、光軸方向に収縮させることになる
が、この収縮の際に、上面34と下面32に形成された
平面63、53は平行状態を保持しつつ、光軸方向と直
交する方向に離間する。このとき、平面53の面にスト
ッパ8の面も平行に保持されるので、遮光面2,3の面
方向は光軸方向にほぼ直交したままの状態を保持するこ
とになる。
【0037】このように、前面14と後面18とが最接
近する、コンパクトな折り畳みが完了するまで、遮光板
1が光軸方向に収縮する本体12の動作を一切阻害する
ことはない。この実施例の双眼鏡10は、遮光板1を係
止させたたまま本体12の折り畳みを可能にするもので
ある。従って、この発明に係る双眼鏡10は、折り畳み
可能な箱体タイプであっても、簡易な構造で、不要な像
の発生を防止させることができる。
【0038】図12ないし図14は、この発明に係る双
眼鏡の他の実施例を示し、図12は遮光板の側面図、図
13は図12のD−D断面図、図14は要部断面図であ
る。この実施例は、前述の実施例で用いた遮光板と異な
る構成の遮光板を用いるものである。図12および図1
3に示したように、遮光板96は、ストッパ97と、遮
光面98a,98bと、少なくともシート材の厚み分ス
トッパ97より離間させた、半球面上の凸部99a,9
9b,99c,99dとを備えている。
【0039】前述の実施例との相違は、凸部の形状にあ
って、この実施例では、凸部をスポット的に、遮光面9
8a,98bに配列させることで、図14に示したよう
に、平面53に係止させるものである。もちろん、前述
の実施例と同様の作用、効果を得ることができる。さ
て、上述したどちらの実施例も、下面32の折り曲げ
部、すなわち、平面53に、遮光板1または96を係止
する挿通孔55を設けたが、この挿通孔を上面34の折
り曲げ部、すなわち、平面63に設けても同様の作用、
効果を得ることができる。
【0040】さらに、上述したどちらの実施例も、遮光
板を、本体と別体の独立した構成としているが、この発
明はこれに限定されるものではなく、折り返し部である
平面53または63に、遮光板の一辺を折り曲げ可能に
接着剤で貼り付けて、固着したものであっても良い。こ
の場合にも、遮光板による遮光原理は、図9に従うもの
とする。
【0041】
【発明の効果】この発明に係る双眼鏡によれば、遮光板
は光路の交差部位に配置されるので、第1の対物レンズ
より入射され、第2の接眼レンズに到達する光と、第2
の対物レンズより入射され、第1の接眼レンズに到達す
る光は、どちらも上記遮光板の位置で遮光される。また
遮光板の一辺を上面または下面のどちらか一面の折り曲
げ部に取付けするので、光軸方向に収縮させた場合に、
遮光板を本体の中心から離間させる。従って、折り畳み
可能な箱体タイプであっても、簡易な構造で不要な像の
発生を防止することができる双眼鏡を得られる効果があ
る。
【0042】また、折り曲げ部に挿通孔が設けられてい
るので、遮光板は外方より挿通孔を通して挿通される。
従って、遮光板を必要に応じて着脱することができる双
眼鏡を得られる効果がある。さらに、遮光板の一辺にス
トッパを設けたので、このストッパが遮光板に挿入制限
を与える。従って、遮光板の一部であるストッパを露出
させることで、遮光板を本体から容易に抜き出すことが
できる双眼鏡を得られる効果がある。
【0043】そして、遮光板について、凸部を、ストッ
パに向かって末広がりに設けたり、球面状に隆起させた
ので、挿通孔を、凸部の末広がりの面に沿って、あるい
は、半球面の形状に沿って、スムーズに移動させ、か
つ、シート材の柔軟性から孔径を拡開させて、ストッパ
と凸部の間に介在させる。挿通孔をストッパと凸部の間
まで挿通させると、拡開していた挿通孔の孔径が復元さ
れ、挿通孔に遮光板が係止される。従って、遮光板の不
用意な抜け落ちを防止されることができる双眼鏡を得ら
れる効果がある。
【0044】また、遮光板の面方向を光軸方向にほぼ直
交させたので、本体を光軸方向に収縮させても、遮光面
は前面と後面にほぼ並行に保持され、この前面と後面の
接近を妨害させずに済む。従って、遮光板を配置させた
状態で、本体を光軸方向にコンパクトに折り畳むことが
できる双眼鏡を得られる効果がある。さらに、遮光板を
側面とほぼ同一の高さに設けたので、光軸方向に収縮す
る際に、遮光板の先端が上面または下面のどちらか一面
に設けた折り曲げ部に当接され、遮光板がスペーサの役
目を果たす。従って、本体を伸張させた際に、遮光板に
本体の剛性を補強させることができる双眼鏡を得られる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】組み立て後の斜視図である。
【図2】本体の展開斜視図である。
【図3】本体とレンズ間の要部分解斜視図である。
【図4】図1のA−A断面図である。
【図5】本体と遮光板間の要部分解斜視図である。
【図6】遮光板の側面図である。
【図7】図6のC−C断面図である。
【図8】図1のB−B断面図である。
【図9】この実施例の遮光原理を説明する図である。
【図10】使用前の側断面図である。
【図11】使用時の側面断面図である。
【図12】遮光板の側面図である。
【図13】図13のD−D断面図、
【図14】要部断面図である。
【符号の説明】
1 遮光板 10 双眼鏡 12 本体 14 前面 16a,16b 対物レンズ 18 後面 20a,20b 接眼レンズ 40a,40b 側面 53 折り曲げ部 96 遮光板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート材を箱体状に組立て、光軸方向に
    ほぼ直交するように、折り曲げ部を設けた本体12と、
    この本体12の前面14に取り付けられた第1、第2の
    対物レンズ16a,16bと、上記本体12の後面18
    に取り付けられた第1、第2の接眼レンズ20a,20
    bとを備え、上記本体12の上面34および下面32に
    設けた各折り曲げ部を屈曲させ、上記本体12の両側面
    40a,40bに設けた各折り曲げ部を屈曲させて、光
    軸方向の伸縮量を調節する双眼鏡において、 上記第1の対物レンズ16aと上記第2の接眼レンズ2
    0b間、および、上記第2の対物レンズ16bと上記第
    1の接眼レンズ20a間をそれぞれ結ぶ光路の交差部位
    に配置される遮光板1,96と、上記上面34または下
    面32のいずれか一面でこの遮光板1,96を取付けす
    る平面状の折り曲げ部53とを備えた双眼鏡。
  2. 【請求項2】 上記折り曲げ部53は、スリット状に穿
    設した挿通孔55を有し、上記遮光板1,96をこの挿
    通孔55に挿通させて、上記本体12内に配置させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の双眼鏡。
  3. 【請求項3】 上記遮光板1,96は、一辺に、上記挿
    通孔55の幅よりも厚く、かつ、自身の面方向にほぼ直
    交する平面状のストッパ8,97を有し、上記ストッパ
    8,97で上記遮光板1,96を挿通規制させることを
    特徴とする請求項2記載の双眼鏡。
  4. 【請求項4】 上記遮光板1は、上記ストッパ8から上
    記シート材の厚みにほぼ等しい距離を離間させ、かつ、
    上記ストッパ8に向かって末広がりに、上記挿通孔55
    の幅よりも厚く隆起させた凸部4,5と、上記ストッパ
    8と上記凸部4,5との間に形成された凹状のポケット
    6,7とを有し、このポケット6,7に上記挿通孔55
    を位置させて、上記遮光板1を係止させることを特徴と
    する請求項3記載の双眼鏡。
  5. 【請求項5】 上記遮光板96は、上記ストッパ97か
    ら上記シート材の厚みにほぼ等しい距離を離間させ、か
    つ、上記挿通孔55の幅よりも厚く、半球面状に隆起さ
    せた複数の凸部99a,99b,99c,99dを有
    し、この複数の凸部99a,99b,99c,99dと
    上記ストッパ97間に上記挿通孔55を位置させて、上
    記遮光板96を係止させることを特徴とする請求項4記
    載の双眼鏡。
  6. 【請求項6】 上記下面32の折り曲げ部53は、光軸
    方向に、少なくとも上記ストッパ8,97と同等の幅を
    もつように、平面状に、かつ、光軸とほぼ並行に形成さ
    れ、上記ストッパ面と上記折り曲げ部53とを各面方向
    で一致させることで、上記遮光板1,96の面方向を光
    軸方向にほぼ直交させてなることを特徴とする請求項3
    または4記載の双眼鏡。
  7. 【請求項7】 上記遮光板1,96を上記本体12の両
    側面40a,40bとほぼ同一の高さに設けたことを特
    徴とする請求項6記載の双眼鏡。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1039234A (ja) * 1996-07-24 1998-02-13 Ee C Internatl:Kk 折畳み式双眼鏡
JP2010072558A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Oki Data Corp レンズアレイユニット、光学ヘッドおよび情報装置
KR20170056996A (ko) * 2015-11-16 2017-05-24 한국발명진흥회 공간지각능력 향상을 위한 안경 키트

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